JP2002327081A - 結露防止保護被覆材 - Google Patents

結露防止保護被覆材

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JP2002327081A
JP2002327081A JP2001135799A JP2001135799A JP2002327081A JP 2002327081 A JP2002327081 A JP 2002327081A JP 2001135799 A JP2001135799 A JP 2001135799A JP 2001135799 A JP2001135799 A JP 2001135799A JP 2002327081 A JP2002327081 A JP 2002327081A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】透湿度が300g/m2/24hr以上で
あり、かつ、引張強度が29400N/m2(300g
f/cm2)以上である透湿性シートからなる結露防止
保護被覆材。好ましくは、透気度が3000秒/100
cm3以下であることを特徴とする。当該透湿性シート
は、多孔質熱可塑性樹脂フィルム単層、多孔性布状物単
層、又は多孔質熱可塑性樹脂フィルムと多孔性布状物と
の積層体からなる構成される。 【効果】本発明に係る透湿性シートは、300g/m2
/24hrという優れた透湿性を有し、かつ充分な強度
があるので、取り扱いの容易な水蒸気透過資材として有
用である。例えば、屋外で物品の保管や工事現場での地
面の保護等に使用した場合、結露防止の効果が大きい。
すなわち、実用性に優れた結露防止保護被覆材となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透湿性シートからな
る結露防止保護被覆材に関する。更に詳しくは、例えば
高い温度で充填された原料袋や肥料袋などを屋外で保管
する場合や、屋外での雨よけなどの為に使用した場合に
発生し易い結露付着を防止して、物品や地面等を保護す
る為に利用される結露防止保護被覆材に関する。
【0002】
【従来の技術】屋外に物品を長期間、少なくとも一昼夜
以上放置する場合などは雨に濡れないようにするため
に、また商品の場合は太陽光線によってその表面が色あ
せたりしないようする為に、ブルーシートなどの遮水性
でかつ非透湿性のシートで覆っていることが一般的であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような保管方法では、その袋の表面に結露が発生した場
合、その後水分が蒸発しても逃げ場がなく、再度その袋
の表面に結露が付着する。その為、商品の出荷毎に商品
を拭くという作業が発生する。また、屋外で雨よけなど
に遮水性でかつ非透湿性のシートを使用した場合、前述
と同様に雨よけを行った物品や場所は水分で濡れてしま
い、シートの内面などに結露が発生し、再度雨よけを行
った部分に水分が付着してしまう。その為、遮水性と適
度の透湿性、透気性を有する優れたシート部材が要求さ
れる。そこで、本発明の目的は、遮水性と適度の透湿性
を有する結露防止保護被覆材を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため鋭意検討を行った結果、特定の物性を有
する透湿性シートを用いれば、かかる課題を解決できる
ことを見いだし、本発明に到達した。即ち、本発明は、
透湿度が300g/m2/24hr以上であり、かつ、
引張強度が29400N/m2(300gf/cm2)以
上である透湿性シートからなる結露防止保護被覆材に存
する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る結露防止保護被覆材は、透湿性シートであ
って、その構成上の特徴から区分すると、多孔質熱可塑
性樹脂フィルム単独、多孔性布状物単独、及び多孔質熱
可塑性樹脂フィルムと多孔性布状物との積層体のいずれ
かである。積層体としては、2層、3層構造がある。例
えば、多孔質熱可塑性樹脂フィルムと多孔性布状物との
2層積層体、多孔質熱可塑性樹脂フィルム/多孔性布状
物/多孔質熱可塑性樹脂フィルム、多孔性布状物/多孔
質熱可塑性樹脂フィルム/多孔性布状物のような3層積
層体が挙げられる。
【0006】いずれの場合も、透湿性シート全体の透湿
度は300g/m2・24hr以上、好ましくは200
0〜10000g/m2・24hrである。透湿度が3
00g/m2/24hr未満であると、結露を防止する
ことが十分に出来ないので好ましくない。なお透湿度の
上限は20000g/m2 ・24hr程度で、この値を
越えると、結露した水分が蒸発した水蒸気は十分に通す
が、雨水なども透過し易くなるので好ましくない。ま
た、この透湿性シートは、引張強度が29400N/m
2(300gf/cm2)以上であることが必要である。
引張強度が29400N/m2(300gf/cm2)未
満であると、シートを使って被覆作業をする際に破れて
しまい、結露防止保護被覆材として実用的ではない。ま
た、透気度としては3000秒/100cm3以下、好
ましくは2000秒/100cm3以下のものである。
これらはシートの構成(単層・多層)、厚さ、材質など
を制御することに所定範囲に設定することができる。
【0007】次に、本発明の結露防止保護被覆材の構成
材料となる多孔質熱可塑性樹脂フィルムについて説明す
る。
【0008】原料熱可塑性樹脂(a) 原料となる熱可塑性樹脂(a)は、前記した各物性を発
現するものであれば特に限定するものではない。例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリー4メチルペ
ンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフ
タレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル系樹脂、ポリアクリル酸メチル等のポリアクリル酸系
樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹
脂、フッ素系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリブタジエン等に代表さ
れるジエン系樹脂等が挙げられる。
【0009】これらの樹脂のうち、安価な点に注目する
ポリオレフィン樹脂が好ましい。ポリオレフィン樹脂と
して特に好ましくは、線状低密度ポリエチレンと分岐状
低密度ポリエチレンの混合物である。線状低密度ポリエ
チレンは、炭素数が3〜8の分子骨格であるα−オレフ
ィンとエチレンとの共重合体であり、密度が0.910
〜0.940g/cm3、メルトインデックスが0.5
〜5g/10分のものが好ましい。密度が0.910g
/cm3未満になると均一延伸性が低下し、0.940
g/cm3を超えると延伸シートのソフト感が損なわれ
る。また、メルトインデックスが0.5g/10分未満
になるとシートを押し出すときに異常流動により厚みが
均一なシートを得ることが難しくなり、5g/10分を
超えると均一延伸性が悪化する。
【0010】分岐状低密度ポリエチレンは、エチレンを
公知の高圧法で重合させることによって得られるもの
で、メルトインデックスが0.1〜4g/10分、密度
が0.915〜0.925g/cm3のものが好まし
い。メルトインデックスが0.1g/10分未満になる
と前者の線状低密度ポリエチレンと混ざり合いが悪くな
り、4g/10分を超えると均一厚みのフィルムが得ら
れなくなる。また、密度が0.925g/cm3を超え
ると均一厚みのフィルムが得られなくなる。
【0011】充填剤(b) 熱可塑性樹脂(a)に配合する充填剤(b)は、無機充填剤
および有機充填剤のいずれでもよく、これらを2種類以
上混合して使用してもよい。無機充填剤としては、炭酸
カルシウム、タルク、クレー、カオリン、シリカ、珪藻
土、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウ
ム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、
酸化マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、マイカ、ア
スベスト粉、ガラス粉、シラスバルーン、ゼオライト、
珪酸白土などが挙げられる。中でも、炭酸カルシウム、
タルク、クレー、シリカ、珪藻土、硫酸バリウムなどが
好適である。
【0012】有機充填剤としては、木粉、パルプ粉など
のセルロース系粉末が挙げられる。これらは単独または
混合して用いられる。充填剤の平均粒径としては、30
μm以下のものが好ましく、中でも0.7〜10μmが
好ましい。粒径が大き過ぎると延伸物の孔の緻密性が悪
くなり、また、粒径が小さ過ぎると樹脂へ分散性が悪
く、成形性も劣る。上記の充填剤(b)は、樹脂(a)への
分散性、更には樹脂(a)の延伸性の観点から、表面処
理剤によって表面処理されていることが好ましい。表面
処理剤としては、脂肪酸またはその金属塩などが挙げら
れる。
【0013】延伸助剤(c) 熱可塑性樹脂(a)には、上記成分の他にさらに必要に
応じ、延伸助剤(c)を添加することができる。延伸助
剤(c)としては、特定のエステル化合物、アミド化合
物、側鎖を有する炭化水素重合体、シリコーンオイル、
鉱油、ワックス類等を単独、或いは、2種類以上を混合
して用いられる。その使用量は、熱可塑性樹脂(a)と充
填剤(b)の合計量100重量部に対て、通常0.5〜1
0重量部である。この添加により、延伸性が向上し均一
なフィルムを得ることができるので好ましい。
【0014】上記のエステル化合物としてはアルコール
とカルボン酸からなる構造のモノもしくはポリエステル
であればいかなるものでもよく、ヒドロキシル基及びカ
ルボニル基末端を分子内に残した化合物でも、エステル
基の形で封鎖された化合物でもよい。具体的には、ステ
アリルステアレート、ソルビタントリステアレート、エ
ポキシ大豆油、精製ひまし油、硬化ひまし油、脱水ひま
し油、エポキシ大豆油、極度硬化油、トリメリット酸ト
リオクチル、エチレングリコールジオクタノエート、ペ
ンタエリスリトールテトラオクタノエート等が挙げられ
る。
【0015】アミド化合物としては、アミンとカルボン
酸からなる構造のモノもしくはポリアミド化合物であれ
ばいかなるものでもよく、アミノ基及びカルボニル基末
端を分子内に残した化合物でも、アミド基の形で封鎖さ
れた化合物でもよい。具体的にはステアリン酸アミド,
ベヘニン酸アミド,ヘキサメチレンビスステアリン酸ア
ミド,トリメチレンビスオクチル酸アミド,ヘキサメチ
レンビスヒドロキシステアリン酸アミド,トリオクタト
リメリット酸アミド、ジステアリル尿素,ブチレンビス
ステアリン酸アミド、キシリレンビスステアリン酸アミ
ド、ジステアリルアジピン酸アミド、ジステアリルフタ
ル酸アミド、ジステアリルオクタデカ二酸アミド、イプ
シロンカプロラクタム等及びそれらの誘導体が挙げられ
る。
【0016】側鎖を有する炭化水素重合体としては、ポ
リα−オレフィン類で、炭素数4以上の側鎖を有するオ
リゴマー類が好ましいが、エチレン−プロピレンの共重
合体、例えば三井化学社製の商品名ルーカントやそのマ
レイン酸誘導体、イソブチレンの重合体、例えば出光石
油化学社製の商品名ポリブテンHV-100、又はブタジエ
ン、イソプレンのオリゴマー及びその水添物、1ーヘキ
センの重合物、ポリスチレンの重合物及びこれらから誘
導される誘導体,ヒドロキシポリブタジエンやその水添
物、例えば,末端ヒドロキシポリブタジエン水添物(三
菱化学社製、商品名ポリテールHA)等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えばポリジメチルシロキサ
ン、ポリメチルフェニルシロキサン等が挙げられる。鉱
油としては、流動パラフィン、パラフィンワックス等が
挙げられる。
【0017】その他の添加物 本発明の多孔質熱可塑性樹脂フィルムの構成成分とし
て、更に必要に応じて、一般に樹脂組成物用として用い
られている各種の添加物、例えば、酸化防止剤、熱安定
剤、光安定剤、中和剤、防曇剤、アンチブロッキング
剤、帯電防止剤、スリップ剤、可塑剤等を配合してもよ
い。更に具体的には、ヒンダードアミン系光安定剤、ベ
ンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系もしくはベンゾ
エート系の紫外線吸収剤などの添加剤は効果的である。
【0018】多孔質熱可塑性樹脂フィルムは、様々な方
法で作成することができる。その製法としては、フィル
ムに機械的に孔を開ける方法、熱可塑性樹脂と可塑剤と
を混練後に可塑剤を抽出する方法、熱可塑性樹脂フィル
ムの製膜後に延伸を繰り返して結晶界面から剥離させる
方法、熱可塑性樹脂フィルムにフィラーを混ぜ製膜後に
延伸する方法などが挙げられる。本発明の場合、特にそ
の製法を限定するものではない。例えば、多孔質熱可塑
性樹脂フィルムは次の様な方法で作製することができ
る。(a)メルトインデックスが5g/10分以下の熱
可塑性樹脂100重量部、(b)充填材が25〜400
重量部の(a)、(b)の少なくとも2種類の原料から
なる樹脂組成物を原料とし、少なくともー軸方向に延伸
して製造されたものが好ましい。熱可塑性樹脂、充填
剤、延伸助剤、添加剤、可塑剤などを混合するには、ド
ラム、タンブラー型混合機、リボンブレンダー、ヘンシ
ェルミキサー、スーパーミキサーなどが使用されるが、
ヘンシェルミキサーの様な高速攪拌型の混合機が望まし
い。得られた混合物の混練は、例えばスクリュー押出
機、二軸スクリュー押出機、ミキシングロール、バンバ
リーミキサー、二軸型混練機などの周知の混練装置を用
いることができる。
【0019】各原料を含む組成物を溶融・混練してべレ
ット化した後、Tダイ法あるいはインフレーション法に
より成形して未延伸フィルムとする。このとき、可能で
あればペレット化行程を省略して直接製膜する方が好ま
しい。通常は厚さ20〜400μmの未延伸フィルムを
製造し、次いで、これらの未延伸フィルムを延伸処理す
る方法により製造する。インフレーション成形法におい
て、ブローアップ比(BUR)は通常2〜8の範囲から選ば
れる。未延伸フィルムは、次いで、少なくとも縦方向
(フィルムの引き取り方向)に一軸延伸される。未延伸フ
ィルムを延伸する際には、ロール延伸法、チューブラ-
延伸法などを採用することができる。また、延伸するに
はー段延伸方式でもニ段以上の多段延伸方式であっても
よい。要すれば、横方向(フィルムの引き取り方向と直
角の方向)に延伸する。縦横両方向の延伸(二軸延伸)
によりフィルム強度を上げることができるので好まし
い。
【0020】未延伸シートを延伸する際の温度条件は、
原料樹脂の種類、添加剤等の種類、量、フィルムの厚さ
などにより変るが、通常使用する樹脂の融点の5 ℃以
下の範囲で選ばれ、延伸倍率は縦・横それぞれ1.2〜
8倍の範囲で選ばれる。なお、延伸工程終了後に熱処理
すると、得られた透湿性フィルムの寸法精度を安定化す
ることができる。このようにして得られる透湿性フィル
ムは、厚さが通常150μm以下、好ましくは25〜8
0μmである。
【0021】多孔性布状物は、透湿度が300g/m2
・24hr以上であれば良く、例えばスプリットヤーン
から作製された割布、不織布、織布または網状物などで
あって、目付が10〜500g/m2程度のものが好適
である。中でも、不織布が特に好ましい。これらの原料
としては、ポリオレフイン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
エステル樹脂、レーヨンなどが用いられ、通常これら樹
脂成分には、その耐候性、耐光性、耐久性などを向上さ
せるために、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定
剤、着色剤などの各種の樹脂添加剤を配合するのが好ま
しい。また、強度をあげるために、上記の多孔性布状物
を2種以上組み合わせても良いし、フラットヤーンと組
み合わせても良い。上記の各種の樹脂添加剤としては、
多孔質熱可塑性樹脂フィルムの製造に用いられた物と同
様の物が使用できる。
【0022】不織布は、製織、編組によらず繊維を布状
(シート状)にしたものをいい、繊維シートの製法別に、
乾式法、湿式法、スパンボンド法などに分けられる。乾
式法は、長さが1〜10cmの繊維を用い、紡績用カー
ドなどで繊維を薄いシート状にし、ニードルバンチ(針
をさして繊維をからめる)、ステッチボンド(糸で縫いつ
ける)、接着(接着剤、熱溶着繊維混用など)などで接合
するもので、かさ高性、弾力性に富むものが得られる。
【0023】湿式法は、長さが数mmの短い繊維を水中
に分散させて、合成樹脂の繊維をバインダーとして、抄
紙機を利用してシート状にするもので、化学繊維紙とも
いわれるように紙状を呈している。スパンボンド法は、
化学繊維を紡糸しながら、繊維を直接シート状に引き取
って不織布を製造する方法で、乾式法によった不織布と
同様、かさ高で柔らかい上、強度にも優れている。不織
布は、これらのうちいづれの方法によって製造されたも
のでもよい。不織布は、単位面積あたりの重量が通常1
0〜500g/m2、好ましくは20〜300g/m2
範囲で選ばれる。
【0024】先に述べたように、本発明に係る結露防止
保護被覆材は、透湿性シートであって、その構造上の特
徴から区分すると、多孔質熱可塑性樹脂フィルム単独、
多孔性布状物単独、及び多孔質熱可塑性樹脂フィルムと
多孔性布状物との積層体のいずれかである。積層体とし
ては、多孔質熱可塑性樹脂フィルムと多孔性布状物との
2層積層体、多孔質熱可塑性樹脂フィルム/多孔性布状
物/多孔質熱可塑性樹脂フィルム、多孔性布状物/多孔
質熱可塑性樹脂フィルム/多孔性布状物のような3層積
層体が挙げられる。
【0025】多孔質熱可塑性樹脂フィルムと多孔性布状
物とを積層させるには、(i)接着剤を用いる方法、(ii)
熱接着による方法、などによることができる。いずれの
方法によるにしても、多孔質熱可塑性樹脂フィルムと多
孔性布状物とはそれぞれの接着面積が対向する面の5〜
80%の範囲になるように接着するのが好ましい。接着
面積が5%未満であると、得られる被覆材は接着部分が
少ないため、使用の際に接着した部分が剥離し、接着面
積が80%を越えると、接着面積が広すぎて被覆材の透
湿性、柔軟性が低下するので、いずれも好ましくない。
また、例えば機械的に孔を開けて透湿性シートを得る場
合は、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性布状物とを押し出
しラミ等で積層させた後から機械的に孔を開けて透湿性
シートを作製することも可能である。
【0026】多孔質熱可塑性樹脂フィルムと多孔質布と
を接着させる方法は特に制限はないが、上記(i)接着剤
を用いて接着するには、ホットメルト接着剤、感圧接着
剤などを使用する方法が好ましい。この際に使用できる
ホットメルト接着剤としては、ボリアミド、ポリエステ
ル、ポリオレフインなどの樹脂が挙げられる。(ii)熱接
着による方法には、多孔性布状物の表面を加熱し、布層
の素材が熱可塑性樹脂の場合にはこれを加熱溶融させな
がら、熱可塑性樹脂フィルムに押圧して接着する方法が
挙げられる。いずれの接着法によるにしても、接着面
は、線状、点状、格子状、ランダム状などのいずれかに
するのが好ましい。
【0027】本発明の透湿性シートは、防水性があり、
透湿性が良好なので、例えば高い温度で充填された原料
袋や肥料袋などを屋外で保管する場合や、屋外での雨よ
けなどの為に使用した場合に発生する結露付着を防止し
て、物品や地面等を保護する結露防止保護被覆材として
好適に使用できる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。各物性の測定方法は次の通
りである。 ・透湿度(g/m2/24hr):JIS Z−020
8準拠(30 ℃、90%湿度) ・引張強度(N/m2):シートサンプルを25mm幅
で切り出し、100mmチャック間、300mm/分の
クロスヘッドスピードで実施。 ・透気度(秒/100cm3):JIS Z−1096
準拠 ・結露の状態:目視と手で触れてみて、結露の有無を観
【0029】実施例1 炭酸カルシウム(日東粉化社製、商品名:NS#100
0、平均粒径1.2μm)100重量部に対し、12−
ヒドロキシステアリン酸(和光純薬社製)2重量部を、
ヘンシェルミキサーで100℃、10分間処理をした。
下記〜の配合割合でポリエチレン組成物を調製し
た。 線状低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製、商品
名:FW20G、密度:0.921g/cm3、MI:
1g/10分)・・・86重量部 分岐状低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製、商品
名:LF441、密度:0.919g/cm3、MI:
2g/10分)・・・14重量部 延伸助剤:ジペンタエリスリトールヘキサオクタノエ
ート(三菱化学社製、商品名D−600)・・・ポリエ
チレン系樹脂の合計100重量部に対して16重量
部 ヒンダードアミン系光安定剤(チバガイギー社製、Ti
nuvin622LD)・・・1.7重量部 紫外線吸収剤:(ACC社製、CyasorbUV−531)・
・・1.2重量部 熱安定剤:ジンクステアリルホスファイト(堺化学社
製、LBT−1830)・・・1.0重量部
【0030】上記表面処理をした炭酸カルシウム65重
量部と上記ポリエチレン組成物35重量部をタンブラー
ミキサーにて混合した後、タンデム型混練押出機を用い
て200℃で均一に混練し、ペレット状に加工した。こ
のペレットを円形ダイが装着された押出成形機を用い
て、180℃において溶融製膜したあと、60℃に加熱
した予熱ロールと延伸ロールとの間で2.6倍の延伸倍
率で機械方向に一軸延伸し、厚さ80μmの透湿性フィ
ルムを得た。該フィルムを単層で使用して透湿性シート
としたシートの物性を表1に示す。
【0031】実施例2 下記〜の配合割合でポリエチレン組成物を調製し
た。 線状低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製、商品
名:FW20G、密度:0.921g/cm3、MI:
1g/10分)・・・86重量部 分岐状低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製、商品
名:LF441、密度:0.919g/cm3、MI:
2g/10分)・・・14重量部 延伸助剤:ジペンタエリスリトールヘキサオクタノエ
ート(三菱化学社製、商品名D−600)・・・ポリエ
チレン系樹脂の合計100重量部に対して16重量
【0032】実施例1と同様に処理した炭酸カルシウム
64重量部と上記ポリエチレン組成物36重量部をタン
ブラーミキサーにて混合した後、タンデム型混練押出機
を用いて220℃で均一に混練し、ペレット状に加工し
た。このペレットを円形ダイが装着された押出成形機を
用いて、200℃において溶融製膜したあと、60℃に
加熱した予熱ロールと延伸ロールとの間で3.5倍の延
伸倍率で機械方向に一軸延伸し、厚さ45μmの透湿性
フィルムを得た。得られた透湿性フィルムに対して、多
孔質布状物としてポリプロピレン/ポリエチレンの芯/
鞘構造の不燃布(目付け50g/m2)を選び、不織布側
を118℃に加熱してヒートラミネーション法にて貼り
合わせ、全体の厚さが100μmのシートとした。この
ようにして得られた2層構造の透湿性シートについて、
測定した物性を表1に示す。
【0033】比較例1 市販の遮水性保護シート(ダイヤテックス社製、ブルー
シート#3000)の物性を表1に示す。本シートは、
透気度の測定において、1時間経過しても透気度計の位
置に変化が認められなかったので、表1において無限大
(∞)と表示した。
【0034】
【表1】
【0035】[応用例]コンパウンドした直後のポリエ
チレン樹脂ペレットを20kg肥料袋に入れたものを準
備した。肥料袋表面の温度は30 ℃であった。この肥
料袋2袋づつを、実施例1、2及び比較例1のシートを
用いてカバーし、シートの周囲をおもりで固定した。こ
の状態で屋外で1週間放置した。放置した1週間の間の
気温の変化は最低気温が2 ℃、最高気温が12 ℃であ
った。1週間後、それぞれのシートの内面の結露の状態
を調べた。その結果を表2に示す。なお、表2中、比較
例2はシートの結露防止効果を見るため、何も被覆しな
かった場合の結果を示すものである。
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明に係る透湿性シートは、300g
/m2/24hrという優れた透湿性を有し、かつ充分
な強度があるので、取り扱いの容易な水蒸気透過資材と
して有用である。例えば、屋外で物品の保管や工事現場
での地面の保護等に使用した場合、結露防止の効果が大
きい。すなわち、実用性に優れた結露防止保護被覆材と
なる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F074 AA09 AA16 AA17 AA21 AA24 AA35 AA36 AA37 AA38 AA48 AA66 AA71 AA76 AA78 AB05 AC17 AC19 AC20 AC21 AC26 AC30 AC32 AC34 AG01 AG20 CA01 CA10 CB31 4F100 AA08 AK03A AK06 AK62A AK63 AK64 AK66A AT00A BA01 BA02 CA05 CA07 DG11B DG15 DG20 DJ00A DJ00B EH17 EJ37 EJ42 GB01 GB90 JD02 JD04A JK02A JL07 YY00A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透湿度が300g/m2/24hr以上で
    あり、かつ、引張強度が29400N/m2以上である
    透湿性シートからなる結露防止保護被覆材。
  2. 【請求項2】透気度が3000秒/100cm3以下で
    あることを特徴とする請求項1記載の結露防止保護被覆
    材。
  3. 【請求項3】構成部材として、多孔質熱可塑性樹脂フィ
    ルムからなる部材を一種以上使用していることを特徴と
    する請求項1または2記載の結露防止保護被覆材。
  4. 【請求項4】多孔質熱可塑性樹脂フィルムが多孔質ポリ
    オレフィン樹脂フィルムである請求項1〜3のいずれか
    1項記載の結露防止保護被覆材。
  5. 【請求項5】構成部材が多孔質熱可塑性樹脂フィルムと
    多孔性布状物との積層体よりなることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか1項記載の結露防止保護被覆材。
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