JP2002326270A - 架橋樹脂管の製造方法および製造装置 - Google Patents
架橋樹脂管の製造方法および製造装置Info
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Abstract
金型内の管状の樹脂流路に展開させて樹脂合流点で断面
管状になるように合流させたとき、この合流部分の架橋
性原料樹脂組成物同士の融着強度が確実に確保される架
橋樹脂管の製造方法および製造装置を提供することを目
的とする。 【解決手段】 押出機から押出された架橋性原料樹脂組
成物を金型内に供給し、金型内の管状の樹脂流路に展開
させて樹脂合流点で断面管状になるように合流させた
後、前記架橋性原料樹脂組成物中の熱可塑性樹脂を強制
的に架橋させる工程を含む架橋樹脂管の製造方法におい
て、前記樹脂合流点で前記架橋性原料樹脂組成物の合流
部およびその近傍部分を除去し金型外部へ排出させる構
成とした。
Description
方法および製造装置に関し、詳しくは、優れたクリープ
性能と外観とを備えた架橋樹脂管の製造方法および製造
装置に関する。
以下の方法が知られている。 (1)有機シランを熱可塑性樹脂へグラフト反応させた
後、熱水で架橋する。 (2)電離性放射線(電子線)を直接熱可塑性へ照射し
架橋する。 (3)過酸化物を熱可塑性樹脂に混練した後、加熱を行
い架橋する。
行わなければならないため、架橋に時間がかかり生産性
が極めて悪くなってしまう。また、(2)の方法は、電
離製放射線を照射するための装置が大掛かりなものとな
ってしまい、設備コストが莫大にかかってしまう。した
がって、得られる架橋樹脂管の製造コストが非常に高く
なってしまう。また、(3)の方法は、一つの工程で架
橋樹脂管を得ることができるとともに、設備コストを安
価に抑えることができるため、生産性およびコスト的に
優れた製造方法といえる。
性樹脂は、過酸化物の反応により架橋が進行することに
より増粘してしまい、流動性を失ってしまうこともあ
る。このような流動性を失った状態の熱可塑性樹脂は、
通常の押出機で金型内を通過させようとすると、過度の
圧力上昇が起こり、押出し不能となるおそれが生じた
り、たとえ押出しができたとしても製品の表面が非常に
粗悪な製品となるおそれが生じたりする。
を混練した後、この混練物を金型内で所定の架橋度とな
るまで加熱して架橋樹脂管を得るときに、過度の圧力上
昇や表面の粗悪化を防止することができる架橋樹脂管の
製造方法が、特表平9−508864号公報などに開示
されている。
08864号公報などに開示されている従来の製造方法
では、押出機内で過酸化物と熱架橋性樹脂とを混練した
架橋性原料樹脂組成物を管形状に賦形する金型内へ供給
するときに以下のような問題があった。すなわち、上述
した従来の製造方法では、架橋性原料樹脂組成物を押出
機から金型内に供給し、この金型内の管状の樹脂流路内
に架橋性原料樹脂組成物を展開させて樹脂合流点で断面
管状になるように合流させるとき、金型壁面を流動する
架橋性原料樹脂組成物の流速が非常に遅くなり、その間
に架橋が進行して増粘状態となってしまうため、樹脂合
流点で合流した架橋性原料樹脂組成物の合流部分におけ
る融着強度が確保できない場合がある。
部分での融着強度が確保できないと、その後の架橋樹脂
管の製造工程において過度の圧力上昇を抑えることがで
きたとしても、得られた架橋樹脂管は、非常にクリープ
性能が劣ったものとなってしまい、たとえば、この架橋
樹脂管を給水給湯管などとして使用した場合、内圧によ
り前記接触部分で破壊してしまうおそれがある。
て、過酸化物と熱架橋性樹脂とを含む架橋性原料樹脂組
成物を、管形状に賦形する金型内へ供給する際、金型内
の管状の樹脂流路に展開させて樹脂合流点で断面管状に
なるように合流させたとき、この合流部分の架橋性原料
樹脂組成物同士の融着強度が確実に確保される架橋樹脂
管の製造方法および製造装置を提供することを目的とし
てなされた。
るために、本発明の請求項1に記載の発明にかかる架橋
樹脂管の製造方法(以下、「請求項1の製造方法」と記
す。)は、押出機から押出された熱可塑性樹脂と架橋剤
とを含む架橋性原料樹脂組成物を金型内に供給し、前記
金型内の管状の樹脂流路に展開させて樹脂合流点で断面
管状になるように合流させた後、前記架橋性原料樹脂組
成物中の熱可塑性樹脂を強制的に架橋させる工程を含む
架橋樹脂管の製造方法において、前記樹脂合流点で前記
架橋性原料樹脂組成物の合流部およびその近傍部分を除
去し金型外部へ排出させることを特徴とする構成とし
た。
かる架橋樹脂管の製造方法(以下、「請求項2の製造方
法」と記す。)は、請求項1の製造方法の構成に加え
て、金型内に供給された架橋性原料樹脂組成物の0.1
重量%以上2重量%以下を金型の外部へ排出させる構成
とした。
かる架橋樹脂管の製造方法(以下、「請求項3の製造方
法」と記す。)は、請求項1または請求項2の製造方法
の構成に加えて、樹脂合流点で架橋性原料樹脂組成物を
合流させた後、金型の樹脂接触面と架橋性原料樹脂組成
物との間に層状に介在するように、金型内に架橋剤が非
含有の非架橋樹脂組成物を供給する構成とした。
かる架橋樹脂管の製造方法(以下、「請求項4の製造方
法」と記す。)は、請求項1〜請求項3の何れかの製造
方法の構成に加えて、強制架橋工程で架橋性管状樹脂組
成物を強制的に架橋させて得た架橋樹脂管状体を冷却し
た後、この架橋樹脂管状体と金型の樹脂接触面との間に
層状に介在させた非架橋樹脂組成物を、前記架橋樹脂管
状体から剥離する工程を備えている構成とした。
かる架橋樹脂管の製造方法(以下、「請求項5の製造方
法」と記す。)は、請求項3または請求項4の製造方法
の構成に加えて、架橋性原料樹脂組成物を構成する熱可
塑性樹脂が、ポリエチレン樹脂であるとともに、非架橋
樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂が、ポリプロピレン
樹脂である構成とした。
かる架橋樹脂管の製造方法(以下、「請求項6の製造方
法」と記す。)は、請求項3〜請求項5の何れかの製造
方法の構成に加えて、非架橋樹脂組成物の融点が160
℃以下である構成とした。
かる架橋樹脂管の製造方法(以下、「請求項7の製造方
法」と記す。)は、請求項1〜請求項6の何れかの製造
方法の構成に加えて、金型から出てきた管状樹脂組成物
を、金型外部から前記管状樹脂組成物に接触せずに加熱
を行う非接触加熱手段で強制的に架橋する構成とした。
かる架橋樹脂管の製造方法(以下、「請求項8の製造方
法」と記す。)は、請求項7の製造方法の構成に加え
て、非接触加熱手段が、短波長赤外線である構成とし
た。
かる架橋樹脂管の製造方法(以下、「請求項9の製造方
法」と記す。)は、請求項8の製造方法の構成に加え
て、短波長赤外線が、中心波長帯が1.2μmの赤外線
である構成とした。
かかる架橋樹脂管の製造装置(以下、「請求項10の製
造装置」と記す。)は、押出機から押し出された熱可塑
性樹脂と架橋剤とを含む架橋性原料樹脂組成物を展開さ
せて樹脂合流点で断面管状となるように合流させること
により架橋性管状樹脂組成物を形成させる樹脂流路を備
えた金型を備えているとともに、前記架橋性管状樹脂組
成物を前記金型内部または金型外部で強制的に架橋させ
る架橋手段が設けられている架橋樹脂管の製造装置にお
いて、前記樹脂合流点で、前記架橋性原料樹脂組成物の
合流部およびその近傍部分を金型の外部へ排出させる樹
脂排出口が前記金型内の樹脂接触面に設けられているこ
とを特徴とする構成とした。
かかる架橋樹脂管の製造装置(以下、「請求項11の製
造装置」と記す。)は、請求項10の製造装置の構成に
加えて、樹脂排出口が、金型内に供給された架橋性原料
樹脂組成物の0.1重量%以上2重量%以下の樹脂を排
出させるようになっている構成とした。
かかる架橋樹脂管の製造装置(以下、「請求項12の製
造装置」と記す。)は、請求項10または請求項11の
製造装置の構成に加えて、金型内の樹脂排出口が設けら
れている位置よりも後方位置に、金型内の樹脂接触面と
架橋性管状樹脂組成物との間に架橋剤が非含有の非架橋
樹脂組成物を層状に介在させるように供給する樹脂供給
口が設けられている構成とした。
かかる架橋樹脂管の製造装置(以下、「請求項13の製
造装置」と記す。)は、請求項10または請求項11の
製造装置の構成に加えて、架橋手段が、金型から出てき
た管状樹脂組成物の外部から、前記管状樹脂組成物と接
触せずに加熱を行うことで、前記管状樹脂組成物中の熱
可塑性樹脂を強制的に熱架橋させる非接触加熱手段であ
る構成とした。
かかる架橋樹脂管の製造装置(以下、「請求項14の製
造装置」と記す。)は、請求項13の製造装置の構成に
加えて、非接触加熱手段が、金型から出てきた管状樹脂
組成物の外部近傍から、管状樹脂組成物に短波長赤外線
の照射を行う赤外線照射装置である構成とした。
かかる架橋樹脂管の製造装置(以下、「請求項15の製
造装置」と記す。)は、請求項14の製造装置の構成に
加えて、赤外線照射装置が、中心波長帯が1.2μmの
赤外線を照射する赤外線照射部を備えている構成とし
た。
押出機、2軸押出機、多軸押出機等が可能であるが、押
出機中で架橋剤と熱可塑性樹脂とを混練させる場合に
は、これらの中でも熱可塑性樹脂を溶融させ、熱架橋剤
との混合能力に優れる2軸同方向回転押出機が好まし
い。
許容耐圧力以下にするために、押出機と金型との間の樹
脂流路に昇圧押込装置を設けるとともに、昇圧押込装置
の上流側に設けた圧力検出装置で検出した圧力を、押出
機の耐圧力以下の値、好ましくは一定の値に制御するこ
とが好ましい。すなわち、押出機から押し出される架橋
性原料樹脂組成物の押出し圧力値が低すぎる場合、押出
機内で架橋剤が熱可塑性樹脂に十分に混練されないおそ
れが生じてしまう。したがって、混練物中に架橋剤が一
定の割合で配合されず、その結果、熱可塑性樹脂の架橋
が均等に行われなくなり、最終製品の流量ばらつきが発
生してしまう。
樹脂組成物の押出し圧力値が高すぎる場合、押出機内で
架橋剤が熱可塑性樹脂に過剰に混練された状態となり、
混練で生じる剪断発熱により押出機内で熱可塑性樹脂の
架橋が進行してしまう。したがって、押出機から連続的
に架橋性原料樹脂組成物を押し出すことが不能となって
しまう。
原料樹脂組成物の供給圧力を一定値に制御する方法とし
ては、特に限定されないが、たとえば、押出機から押出
される架橋性原料樹脂組成物の圧力変動の周期に合わせ
て制御対象を決定することが好ましい。具体的な制御方
法としては、圧力変動の周期が大きければ、押出機内へ
原料樹脂となる熱可塑性樹脂および架橋剤を供給する量
や押出機内の温度を制御し、圧力変動の周期が小さけれ
ば、押出機内のスクリュー回転数を制御することなどが
挙げられる。このときの制御ロジックとしては、特に限
定されないが、PID制御やファジ制御などが挙げら
れ、特に、制御係数設定の簡便性からPID制御を用い
ることが好ましい。
押し出された架橋性原料樹脂組成物を金型内に圧入する
機構を有していれば特に限定されないが、たとえば、互
いに外接して噛み合うようになっている二個の歯車をケ
ーシング内に併設し、歯車の噛み合い部を中に挟んでケ
ーシング内の樹脂の進行方向上流側に樹脂の吸入流路を
形成し、下流側に樹脂の吐出流路を形成し、これら流路
間のケーシング内壁が歯車に近接されているギアポンプ
が最も好ましい。また、ギアポンプ内の歯車形状は、特
に限定されないが、たとえば、歯が平行に設けられてい
るスパーギアや、角度を有した状態で設けられているヘ
リカルギアなどが挙げられる。これらの中でも特に、外
観等の点からヘリカルギアを用いることが好ましい。
樹脂は、特に限定されないが、たとえば、ポリオレフィ
ン樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメ
タクリレート、ポリカーボネート、ポリエステルが挙げ
られ、これらが単独であるいは混合して用いられる。こ
の中でも特に、製品となった架橋樹脂管の柔軟性に優れ
ており、安価に手に入るという観点から、ポリオレフィ
ン樹脂が好ましく、さらに最適な樹脂として、L−LD
PE(直鎖状低密度ポリエチレン)、LDPE(低密度
ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、H
DPE(高密度ポリエチレン)等のポリエチレン樹脂が
挙げられる。
料樹脂組成物は、適宜添加剤が添加されていても構わな
い。添加剤としては、たとえば、酸化防止剤、耐光剤、
紫外線吸収剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤等が挙げら
れ、これら添加剤は、所望の物性を向上させるために用
いられるものである。また、物性を向上させるための手
段として、混練物中に結晶核剤となり得るものを少量添
加することで、結晶を微細化して物性を均一化させる補
助としても構わない。
は、特に限定されないが、有機過酸化物の使用が可能で
あり、使用する熱可塑性樹脂の成形温度や相溶性の観点
から適宜選択することができる。
α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロ
ピル)ベンゼン、シクロヘキサンパーオキサイド、1,
1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,
1−ジ(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)オクタン、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ベレレート、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、クミルパーオキシネオ
デカテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチ
ルパーオキシアリルカーボネート、t−ブチルパーアセ
テート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタ
ン、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブ
チルパーオキシマレイン酸、ジアゾアミノベンゼン、
N,N´−ジクロロアゾジカーボンアミド、トリクロロ
ペンタジエン、トリクロロメタンスルフォクロリド、メ
チルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン等が挙げられ、ジクミルパーオキサイド、
α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロ
ピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベ
ンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾ
エート、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシ
ン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサンが好ましく、ジクミルパーオキサイ
ド、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソ
プロピル)ベンゼン、メチルエチルケトンパーオキサイ
ド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンがより好ましい。
定されないが、たとえば、熱架橋性樹脂としてポリエチ
レン樹脂を使用した場合、ポリエチレン樹脂100重量
部に対して、架橋剤が0.5重量部以上2.0重量部以
下となるようにすることが好ましく、特に1.0重量部
以上2.0重量部以下となるようにすることがより好ま
しい。
と、最終的に得られる熱架橋の架橋度(ゲル分率)が十
分高くならず架橋の効果を得ることができない。また、
架橋剤の添加量が多すぎると、架橋の進行が速くなりす
ぎるばかりか、系中に未反応の架橋剤が残留してしまう
可能性が高くなってしまう。
いる製造金型としては、従来架橋樹脂管の製造金型とし
て使用されているスパイダー、スパイラル、コートハン
ガーなどの流路形状を備えた金型を使用することができ
るが、金型内の樹脂流路に展開された架橋性原料樹脂組
成物が管状に賦形されるように合流する部分での金型内
の樹脂接触面は、請求項1の製造方法および請求項10
の製造装置のように、架橋性原料樹脂組成物の合流部お
よびその近傍部分を金型外部に排出させるための樹脂排
出口が設けられている必要がある。
橋性原料樹脂組成物の合流部およびその近傍部分を金型
外部に排出可能となっていれば特に限定されないが、た
とえば、供給される架橋性原料樹脂組成物が管状に賦形
されるように合流する部分での金型内の樹脂接触面に溝
または排出穴などを設けるとともに、この溝または排出
穴から金型外部まで通じさせた樹脂排出用の樹脂流路を
金型内に設けるようにした形状などが挙げられる。
料樹脂組成物量の制御は、樹脂排出用の樹脂流路の径や
長さ、原料樹脂の押出し圧力および架橋ゾーン以降での
樹脂圧力、樹脂粘度などにより左右されるが、たとえ
ば、排出流路の径を任意に制御できるようにすることで
排出量の制御は可能である。
求項2の製造方法および請求項11の製造装置のように
金型内に供給された架橋性原料樹脂組成物量に対して
0.1重量%以上2重量%以下であることが望ましい。
すなわち、排出樹脂の量が、0.1%重量%よりも少な
いと、排出させる樹脂の量が少なすぎるため、供給され
た架橋性原料樹脂組成物が管状に賦形されるように合流
する部分での融着強度を十分に確保することができな
い。また、排出樹脂の量が、2重量%よりも多いと、こ
れ以上排出樹脂の量を増量しても効果は変化しないため
経済的でない。
物(以下、「管状樹脂組成物」と記す。)中の熱架橋性
樹脂を強制的に架橋させる方法としては、特に限定され
ないが、金型内の樹脂接触面をヒーターや熱媒体などに
より温度調整して、この樹脂接触面に接触した管状樹脂
組成物を熱架橋させる接触方式と、請求項7の製造方法
および請求項13の製造方法のように、金型からでてき
た管状樹脂組成物の外部から、この管状樹脂組成物と接
触させずに熱架橋を行う非接触方式とが挙げられる。上
記接触方式により熱架橋を行うときは、熱伝達効率が低
く、管状樹脂組成物の厚み方向で温度分布のばらつきが
発生するので、管状樹脂組成物の内外面より加熱するよ
うにする。
の架橋が進行して増粘することにより、金型内で圧力上
昇が生じたり架橋された架橋樹脂管の表面悪化が生じた
りするのを防ぐために、請求項3の製造方法および請求
項12の製造装置のように、管状樹脂組成物と金型の樹
脂接触面との間に非架橋樹脂組成物を層状に介在させる
ようにすることが好ましい。この樹脂組成物を介在させ
る方法としては、公知の技術である多層押出し方式など
が挙げられる。
樹脂としては、特に限定されないが、請求項4の製造方
法のように冷却を行った後に剥離させることを考える
と、たとえば、架橋性原料樹脂組成物がポリエチレン系
樹脂組成物である場合、ポリプロピレン樹脂、ポリスチ
レン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ナイロン
樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。これらの中でも特
に、ポリプロピレン樹脂を使用することが、低粘度であ
ることと強制架橋を行う際の高熱に耐え得ることなどの
観点から好ましい。また、非架橋樹脂組成物の融点は、
請求項6の製造方法のように、160℃以下であること
が好ましい。すなわち、架橋剤非含有の樹脂組成物の融
点が160以上であると、架橋剤の分解温度と近くなっ
てしまうため、強制架橋工程を行う条件によっては、架
橋剤非含有の樹脂組成物であっても架橋が進行してしま
い、金型内での押出圧力の上昇などにより連続押し出し
ができなくなってしまうおそれが生じる。
ないが、たとえば、赤外線加熱、超音波加熱、マイクロ
波加熱などが挙げられる。このように非接触方式により
熱架橋を行うときは、管状樹脂組成物の肉厚方向へ均一
にしかも急速に架橋させるために、樹脂中に分散してい
る架橋剤を加熱する必要があり、また、架橋剤の分解反
応を促進させるために、架橋剤を励起させ分子振動を活
性化させることで発熱させる方法が望ましい。この観点
から請求項8の製造方法および請求項15の製造装置の
ように短波長赤外線の電磁波を照射することが好まし
く、特に、請求項9の製造方法および請求項15の製造
装置のように中心波長が1.2μmの近赤外線を照射す
ることがより好ましい。
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1は、本発明の架
橋樹脂管を連続的に製造するのに用いる製造装置の概略
図である。図2は、図1に示した製造装置1における架
橋樹脂管の製造金型(以下、「金型」とのみ記す。) 2
の構造を説明するための断面図である。図3は、金型2
の分配ゾーンA部分の拡大断面図である。
型2と、架橋樹脂用押出機3と、内層被覆用押出機4
と、外層被覆用押出機5とを備えている。また、金型2
は、図2に示したように、金型本体21とマンドレル2
2とにより形成されているとともに、分配ゾーンAと、
架橋ゾーンBと、賦形ゾーンCとを備えている。
ように、架橋樹脂供給口211、非架橋樹脂供給口21
1aおよび211bを備えている。また、架橋性原料樹
脂組成物が押出される方向に向かって、分配ゾーン形成
筒部212、縮径筒部214、小径筒部213、賦形筒
部215が形成されている。架橋樹脂供給口211は、
架橋樹脂用押出機3から押し出される溶融状態の熱可塑
性樹脂と熱架橋剤とを混練した架橋性原料樹脂組成物を
供給する入口となっており、架橋樹脂供給口211から
供給された架橋性原料樹脂組成物は、図3および図4に
示したように、金型内に展開されるようになっている。
押出機4から押し出される溶融状態の架橋剤非含有の熱
可塑性樹脂(以下、「熱可塑性樹脂」とのみ記す。)を
供給する入口となっており、非架橋樹脂供給口211a
から供給された熱可塑性樹脂は、図3および図4に示し
たように、金型内部を通って、後述する分配ゾーン形成
軸部222の略中央位置表面部分から架橋性原料樹脂組
成物の内層部分を覆うように展開されるようになってい
る。
押出機5から押し出される溶融状態の架橋剤非含有の熱
可塑性樹脂(以下、「熱可塑性樹脂」とのみ記す。)を
供給する入口となっており、非架橋樹脂供給口211b
から供給された熱可塑性樹脂は、図3および図4に示し
たように、金型本体21の分配ゾーン形成筒部212の
略中央位置から架橋性原料樹脂組成物の外層部分を覆う
ように展開されるようになっている。
1における架橋樹脂供給口211側の端部から中央部に
向かって設けられている。また、小径筒部213は、金
型本体21の中央部に設けられており、分配ゾーン形成
筒部212と小径筒部213との間には、分配ゾーン形
成筒部212から小径筒部213に向かって徐々に縮径
する縮径筒部214が設けられている。また、賦形筒部
215は、小径筒部213を通過してきた管状樹脂組成
物を架橋させた架橋樹脂管状体を最終製品となる架橋樹
脂管の大きさに賦形するように、架橋樹脂管の外径に合
わせた大きさに縮径している。
組成物が押出される方向に向かって、分配ゾーン形成軸
部222、縮径軸部224、小径軸部223、賦形軸部
225が繋ぎ合わされて形成されている。
部で金型本体21に支持されており、架橋樹脂供給口2
11に臨む部分から縮径軸部224に到る部分の外周面
の一部に凹部溝226が穿設されている。小径軸部22
3は、金型本体21の小径筒部213との間に小径厚肉
の管状の隙間を形成するようになっており、賦形軸部2
25は、金型本体21の賦形筒部215との間にほぼ成
形しようとする管の断面形状と同じ断面形状の隙間を形
成するようになっている。縮径軸部224は、分配ゾー
ン形成軸部222から小径軸部223に向かって徐々に
縮径している。
出機3から供給された架橋性原料樹脂組成物を、分配ゾ
ーン形成軸部222と分配ゾーン形成筒部212との間
に展開させた後、断面管状となるように合流させる樹脂
合流点Sを備えているとともに、この樹脂合流点Sで架
橋性原料樹脂組成物の合流部およびその近傍部分を除去
し金型2の外部へ排出させる樹脂排出口6が設けられて
いる。
量調整機構60が設けられており、金型2内に供給され
た架橋性原料樹脂組成物の0.1重量%以上2重量%以
下を金型2の外部に排出するように調整可能となってい
る。
は、分配ゾーンAで、以下のような工程を経て架橋ゾー
ンBに樹脂が分配されるようになっている。 架橋樹脂押出機3から押出されてきた架橋性原料樹
脂組成物が、架橋樹脂供給口211から供給された後、
図4の矢印で示したように、分配ゾーン形成軸部222
と分配ゾーン形成筒部212との間に展開していき、樹
脂合流点Sで断面管状となるように合流したときに、こ
の樹脂合流点Sで架橋性原料樹脂組成物の合流部および
その近傍部分を樹脂排出口6から排出させて管状架橋樹
脂組成物を形成させる。このとき排出される架橋性原料
樹脂組成物の合流部およびその近傍部分の量は、架橋樹
脂供給口211から供給された架橋性原料樹脂組成物量
の0.1重量%以上2重量%以下を目安とする。
た非架橋樹脂組成物としての熱可塑性樹脂が、非架橋樹
脂供給口211aから供給された後、金型内部を通っ
て、分配ゾーン形成軸部222の略中央位置表面部分か
ら工程で得た管状架橋樹脂組成物の内周面部分を層状
に覆うように展開されるとともに、外層被覆用押出機5
から押出されてきた非架橋樹脂組成物としての熱可塑性
樹脂が、非架橋樹脂供給口211bから供給された後、
分配ゾーン形成筒部212の略中央位置から工程で得
た管状架橋樹脂組成物の外周面部分を層状に覆うように
展開されることで、3層構造をした管状樹脂組成物を形
成させる。 工程で得た3層構造の管状樹脂組成物を、任意の
径の管状体となるように縮径させるようにして、架橋ゾ
ーンBに分配していく。
下のようにして管状樹脂組成物を熱架橋するようになっ
ている。 架橋ゾーンBを形成する小径筒部213および小径
軸部223の樹脂接触面が、ヒーター(図示せず)によ
り管状樹脂組成物を架橋させる温度まで加熱され、この
小径筒部213および小径軸部223の間に形成されて
いる樹脂流路を通過する管状樹脂組成物は、前記樹脂接
触面の熱により強制的に架橋されて、架橋樹脂管状体が
形成される。
状体は、賦形ゾーンCで製品となる管の径に合わせるよ
うに賦形することにより架橋樹脂管を得る。その後、架
橋樹脂管を冷却して、樹脂が十分に固化された状態とな
ったら、前記架橋樹脂管状体の中心層を形成する管状架
橋樹脂組成物の内周面および外周面を覆っている非架橋
樹脂組成物層を剥離して、最終製品である架橋樹脂管を
形成する。
性原料樹脂組成物の合流部およびその近傍部分を樹脂排
出口6から排出させるようにしているため、架橋性原料
樹脂組成物を断面管状に賦形するときの、架橋性原料樹
脂組成物の合流部分およびその近傍部分となる位置の強
度が弱くなってしまうことがなくなる。また、上記方法
は、架橋ゾーンBで強制架橋を行う際に管状架橋樹脂組
成物の内周面および外周面と、金型内の樹脂接触面との
間に、架橋剤を含有しない熱可塑性樹脂組成物を介在さ
せるようにしているため、この架橋剤を含有しない熱可
塑性樹脂組成物が潤滑剤としての役割を有し、押出し圧
力を高めることなく連続的に架橋樹脂管を製造すること
が可能となる。
非架橋樹脂組成物が積層されたままの状態であっても構
わないが、この場合、架橋樹脂管の肉厚を厚くするか、
管状架橋樹脂組成物の架橋度を高めるようにしなけれ
ば、十分なクリープ強度を得ることができなくなってし
まうおそれがある。架橋樹脂管の肉厚を厚くさせようと
すると、その分、原材料となる樹脂組成物を多く使用す
ることとなるため、原材料費が上昇するとともに、得ら
れる架橋樹脂管が所定の規格寸法から外れることとな
り、既存の継手の使用が困難となってしまう。
ようとすると、架橋の進行速度が早くなってしまうた
め、非架橋樹脂組成物を積層する前の段階、すなわち、
押出機内や分配金型内で樹脂の架橋が進行してしまい偏
流が発生してしまうおそれがある。したがって、外観不
良が生じるなど適正な製品としての架橋樹脂管を安定的
に製造することができなくなってしまうおそれがでてく
る。
管は、管状架橋樹脂組成物の内周面および外周面を層状
に覆っている熱可塑性樹脂を最後に剥離するため、その
構成する全てが架橋性樹脂組成物を架橋させたものとな
り、架橋剤が未含有の熱可塑性樹脂が積層されている樹
脂管と比べて、より強いクリープ強度を有し、しかも従
来の接続継手を用いることができる架橋樹脂管を安定的
に製造することができる。
法および製造装置は、上記実施の形態に限定されるもの
ではない。上記実施の形態では、管状樹脂組成物の外層
および内層部分が熱可塑性樹脂で層状に覆われるように
なっていたが、熱可塑性樹脂に代えて潤滑剤などを使用
するようにしてもよい。
物を強制的に架橋させる手段として、管状樹脂組成物の
内面および外面と接触する金型の樹脂接触面をヒーター
で加熱させるようにしていたが、これに代えて、図6に
示したような製造装置を用いても良い。すなわち、図6
に示した製造装置10は、架橋手段として赤外線照射装
置7が用いられている以外は製造装置1と同様の構造を
している。赤外線照射装置7は、金型2から出てきた管
状樹脂組成物Tの外部近傍から、管状樹脂組成物Tに中
心波長帯が1.2μmの短波長赤外線を照射する赤外線
照射部70を備えている。
管状樹脂組成物Tを架橋させる際に、金型2と接触しな
いため、管状樹脂組成物の外層および内層に熱可塑性樹
脂層や潤滑剤層を設けなくても圧力上昇が生じたりする
ことがなく、得られる架橋樹脂管の表面荒れが起こるこ
ともない。
る。
っている図2に示すような金型2と、図1に示した架橋
樹脂用押出機3とを用意した。 〔金型寸法〕 ・小径筒部213の内径:50.0mm ・賦形筒部215の内径:43.0mm 〔マンドレル寸法〕 ・小径軸部223の外径:17.0mm ・賦形軸部225の外径:12.8mm 〔押出機〕 ・日本製鋼所社製TEX30α、L/D=51、口径3
2mm
度ポリエチレン(密度0.945、メルトフローレート
(MFR)5.5融点127℃)を押出機に投入すると
ともに、L/D=35の位置から熱架橋剤としての2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘ
キシン−3(日本油脂社製パーヘキシン25B、193
℃半減期時間60秒)を押出機に直鎖状低密度ポリエチ
レン100重量部に対して1.5重量部の割合で添加
し、押出機内で170℃の樹脂温度で直鎖状低密度ポリ
エチレンと2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
ペルオキシ)ヘキシン−3とを混合混練して架橋性原料
樹脂組成物を得た。
脂用押出機3と金型2との間に設置された計量ポンプを
介して、金型2へ供給した。金型2は、コートハンガー
タイプのものを使用し、マニホールド流路末端となる凹
部溝226の樹脂合流点Sに、金型2の外に架橋性原料
樹脂組成物を排出させる樹脂排出口6としてφ5mmの
穴を金型外部より設置した。なお金型外部へ排出させる
架橋性原料樹脂組成物の量は、金型内に供給された架橋
性原料樹脂組成物の1.0%となるように調整した。
223の樹脂接触面をヒーターにより250℃となるよ
うに調整することで行うようにし、賦形筒部215およ
び賦形軸部225の樹脂接触面は、ヒーターで200℃
となるように温調した。また、内層被覆用押出機4およ
び外層被覆用押出機5からは、直鎖状低密度ポリエチレ
ン(密度0.945、メルトフローレート(MFR)
5.5融点127℃)をそれぞれ管状架橋樹脂組成物の
内層および外層を覆うように多層押出しを行った。
0mm、内径12.0mmの架橋樹脂管を成形速度(ラ
インスピード)15.0mm/minで連続的に得た。
流側から下流側に向かって第一フルフライト形状部−第
一逆フルフライト形状部−第二フルフライト形状部−第
二逆フルフライト形状部を順に備えた押出機を用い、高
圧部 (第一逆フルフライト形状部)と、高圧部 (第二逆
フルフライト形状部)との間に挟まれた低圧部 (第二フ
ルフライト形状部)から2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3を供給するよう
にした。
部へ排出させる架橋性原料樹脂組成物の量を、金型2に
供給された架橋性原料樹脂組成物の0.5%としたこと
以外は実施例1と同様の操作を行った。
に示した製造装置10で行い、内層被覆用押出機4およ
び外層被覆用押出機5からの多層押出しを行わなかった
こと以外は、実施例1と同様の操作を行った。なお、製
造装置10では、赤外線照射装置から、中心波長帯が
1.2μmの赤外線を3.2kwの強さで10秒間照射
することにより架橋を行った。
層被覆用押出機5から多層押出しを行う樹脂をポリプロ
ピレン樹脂(密度0.96、メルトフローレート(MF
R)5.5、融点150℃)をそれぞれ管状架橋樹脂組
成物の内層および外層を覆うように多層押出しを行った
こと以外は、実施例1と同様の操作を行った。
なかったことを除いて実施例1と同様の操作を行った。
よび熱間内圧クリープ試験を行い、その結果を表1に示
した。なお、架橋度は、JIS K6769に基づき以
下の式(1)で示されるゲル分率(%)で表すことがで
きる。
は、選択した架橋状態の熱可塑性樹脂を溶解可能な溶剤
を用いて試料中に残った未架橋状態の樹脂分を溶解させ
て、残った不溶分のみの重量である。
ープ試験は、JIS K6769に規定される方法にて
測定を行い、引張試験については降伏強度を、熱間内圧
クリープ試験については割れその他の欠点の有無を目視
にて観察した。欠点が認められない場合を○、割れその
他の欠点が認められた場合を×とした。
も、実施例1〜4のように、金型内の樹脂合流点で合流
した架橋性原料樹脂組成物の合流部およびその近傍部分
を除去しないと、熱間内圧クリープ試験の評価が悪くな
ってしまうことがわかる。したがって、実施例1〜4の
方法で、架橋樹脂管を製造するようにすると、樹脂組成
の均一化を図ることができ、安価でクリープ性能の優れ
た架橋樹脂管を製造することができることがわかる。
る架橋樹脂管の製造方法は、以上のように構成されてい
るので、架橋樹脂管を製造するときに、樹脂組成の均一
化を図ることができ、優れたクリープ性能と外観とを備
えた架橋樹脂管を製造することができる。また、本発明
の請求項3にかかる架橋樹脂管の製造方法は、上記効果
に加えて樹脂の架橋を行う際の金型内での圧力上昇を抑
えることができる。
管の製造方法は、請求項3の効果に加えて、非架橋樹脂
組成物を剥離するようにしているため、架橋樹脂管の肉
厚を厚くすることなく、優れたクリープ強度を有すると
ともに、従来の規定規格の接続継手を用いることができ
る架橋樹脂管を安定して得ることができる。また、本発
明の請求項5および請求項6にかかる架橋樹脂管の製造
方法は、請求項3または請求項4の効果に加えて、架橋
剤非含有の樹脂組成物の粘度が低くしかも架橋ゾーンで
の恒温に耐えうることができるため、特に優れた潤滑剤
としての効果を期待することができ、より効率良く強制
的に架橋性原料樹脂組成物を架橋させることができる。
請求項9にかかる架橋樹脂管の製造方法は、上記効果に
加えて、架橋を行う際に、樹脂と金型本体との接触がな
いため、架橋させる樹脂と金型との間に架橋剤非含有の
熱可塑性樹脂を介在させたり、潤滑剤を介在させたりし
なくても製造時に圧力上昇が起こるのを抑えることがで
きる。
1にかかる架橋樹脂管の製造装置は、架橋樹脂管を製造
するときに、樹脂組成の均一化を図ることができ、優れ
たクリープ性能と外観とを備えた架橋樹脂管を製造する
ことができる。また、本発明の請求項12にかかる架橋
樹脂管の製造装置は、上記効果に加えて樹脂の架橋を行
う際の金型内での圧力上昇を抑えることができる。
よび請求項15にかかる架橋樹脂管の製造方法は、上記
効果に加えて、架橋を行う際に、樹脂と金型本体との接
触がないため、架橋させる樹脂と金型との間に架橋剤非
含有の熱可塑性樹脂を介在させたり、潤滑剤を介在させ
たりしなくても製造時に圧力上昇が起こるのを抑えるこ
とができる。
形態を示した概略図である。
ある。
図である。
明するための説明図である。
た概略図である。
Claims (15)
- 【請求項1】押出機から押出された熱可塑性樹脂と架橋
剤とを含む架橋性原料樹脂組成物を金型内に供給し、前
記金型内の管状の樹脂流路に展開させて樹脂合流点で断
面管状になるように合流させて架橋性管状樹脂組成物を
形成させた後、前記架橋性管状樹脂組成物中の熱可塑性
樹脂を強制的に架橋させる強制架橋工程を含む架橋樹脂
管の製造方法において、前記樹脂合流点で前記架橋性原
料樹脂組成物の合流部およびその近傍部分を除去し金型
外部へ排出させることを特徴とする架橋樹脂管の製造方
法。 - 【請求項2】金型内に供給された架橋性原料樹脂組成物
の0.1重量%以上2重量%以下を金型の外部へ排出さ
せる請求項1に記載の架橋樹脂管の製造方法。 - 【請求項3】樹脂合流点で架橋性原料樹脂組成物を合流
させた後、金型の樹脂接触面と架橋性管状樹脂組成物と
の間に層状に介在するように、金型内に架橋剤が非含有
の非架橋樹脂組成物を供給する請求項1または請求項2
に記載の架橋樹脂管の製造方法。 - 【請求項4】強制架橋工程で架橋性管状樹脂組成物を強
制的に架橋させて得た架橋樹脂管状体を冷却した後、こ
の架橋樹脂管状体と金型の樹脂接触面との間に層状に介
在させた非架橋樹脂組成物を、前記架橋樹脂管状体から
剥離する工程を備えている請求項3に記載の架橋樹脂管
の製造方法 - 【請求項5】架橋性原料樹脂組成物を構成する熱可塑性
樹脂が、ポリエチレン樹脂であるとともに、非架橋樹脂
組成物を構成する熱可塑性樹脂が、ポリプロピレン樹脂
である請求項3または請求項4に記載の架橋樹脂管の製
造方法。 - 【請求項6】非架橋樹脂組成物の融点が160℃以下で
ある請求項3〜請求項5の何れかに記載の架橋樹脂管の
製造方法。 - 【請求項7】金型から出てきた管状樹脂組成物を、金型
外部から前記管状樹脂組成物に接触せずに加熱を行う非
接触加熱手段で強制的に架橋する請求項1〜請求項6の
何れかに記載の架橋樹脂管の製造方法。 - 【請求項8】非接触加熱手段が、短波長赤外線である請
求項7に記載の架橋樹脂管の製造方法。 - 【請求項9】短波長赤外線が、中心波長帯が1.2μm
の赤外線である請求項8に記載の架橋樹脂管の製造方
法。 - 【請求項10】押出機から押し出された熱可塑性樹脂と
架橋剤とを含む架橋性原料樹脂組成物を展開させて樹脂
合流点で断面管状となるように合流させることにより架
橋性管状樹脂組成物を形成させる樹脂流路を備えた金型
を備えているとともに、前記架橋性管状樹脂組成物を前
記金型内部または金型外部で強制的に架橋させる架橋手
段が設けられている架橋樹脂管の製造装置において、前
記樹脂合流点で、前記架橋性原料樹脂組成物の合流部お
よびその近傍部分を金型の外部へ排出させる樹脂排出口
が前記金型内の樹脂接触面に設けられていることを特徴
とする架橋樹脂管の製造装置。 - 【請求項11】樹脂排出口が、金型内に供給された架橋
性原料樹脂組成物中の0.1重量%以上2重量%以下の
樹脂を排出させるようになっている請求項10に記載の
架橋樹脂管の製造装置。 - 【請求項12】金型内の樹脂排出口が設けられている位
置よりも後方位置に、金型内の樹脂接触面と架橋性管状
樹脂組成物との間に架橋剤が非含有の非架橋樹脂組成物
を層状に介在させるように供給する樹脂供給口が設けら
れている請求項10または請求項11に記載の架橋樹脂
管の製造装置。 - 【請求項13】架橋手段が、金型から出てきた管状樹脂
組成物の外部から、前記管状樹脂組成物と接触せずに加
熱を行うことで、前記管状樹脂組成物中の熱可塑性樹脂
を強制的に熱架橋させる非接触加熱手段である請求項1
0または請求項11に記載の架橋樹脂管の製造装置。 - 【請求項14】非接触加熱手段が、金型から出てきた管
状樹脂組成物の外部近傍から、管状樹脂組成物に短波長
赤外線の照射を行う赤外線照射装置である請求項13に
記載の架橋樹脂管の製造装置。 - 【請求項15】赤外線照射装置が、中心波長帯が1.2
μmの赤外線を照射する赤外線照射部を備えている請求
項14に記載の架橋樹脂管の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001111601A JP2002326270A (ja) | 2001-03-01 | 2001-04-10 | 架橋樹脂管の製造方法および製造装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001056909 | 2001-03-01 | ||
JP2001-56909 | 2001-03-01 | ||
JP2001111601A JP2002326270A (ja) | 2001-03-01 | 2001-04-10 | 架橋樹脂管の製造方法および製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002326270A true JP2002326270A (ja) | 2002-11-12 |
Family
ID=26610438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001111601A Withdrawn JP2002326270A (ja) | 2001-03-01 | 2001-04-10 | 架橋樹脂管の製造方法および製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002326270A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005219492A (ja) * | 2004-02-03 | 2005-08-18 | Maillefer Sa | ポリマー材料製の少なくとも1種の押出管状部分を含有する管状壁を備えた複合パイプの製造方法 |
JP2017071661A (ja) * | 2015-10-05 | 2017-04-13 | 日本碍子株式会社 | 機能性ポリマーの製法 |
-
2001
- 2001-04-10 JP JP2001111601A patent/JP2002326270A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005219492A (ja) * | 2004-02-03 | 2005-08-18 | Maillefer Sa | ポリマー材料製の少なくとも1種の押出管状部分を含有する管状壁を備えた複合パイプの製造方法 |
JP2017071661A (ja) * | 2015-10-05 | 2017-04-13 | 日本碍子株式会社 | 機能性ポリマーの製法 |
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