JP2002325486A - センサレスモータ駆動装置 - Google Patents

センサレスモータ駆動装置

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JP2002325486A
JP2002325486A JP2001129899A JP2001129899A JP2002325486A JP 2002325486 A JP2002325486 A JP 2002325486A JP 2001129899 A JP2001129899 A JP 2001129899A JP 2001129899 A JP2001129899 A JP 2001129899A JP 2002325486 A JP2002325486 A JP 2002325486A
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Masataka Nonaka
将隆 野中
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータの逆回転を防止することができるよう
にしたセンサレスモータ駆動装置を提供する。 【解決手段】 起動部5は、モータMを起動させるに先
だって、スイッチSW1をON、スイッチSW2をOF
Fにするとともに、アップダウンカウンタ802にカウ
ントアップ動作を開始させ、その後のコンパレータ80
1から出力される信号Aの立ち下がりエッジでスイッチ
SW1をOFF、スイッチSW2をONにするととも
に、アップダウンカウンタ802にカウントダウン動作
を開始させ、その後のコンパレータ801から出力され
る信号Aの立ち下がりエッジでアップダウンカウンタ8
02の出力値CNTが0であるか否かによって、第1相
のコイルL1と第2相のコイルL2とのどちらから通電
してモータMを起動させるかを決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホールセンサを用
いることなくロータの位置関係を検出し、この検出結果
に応じて各相への通電する順番を制御することによって
モータを一定の方向に回転するように駆動するセンサレ
スモータ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2相半波モータ駆動装置を例に挙げて従
来技術を説明する。従来の一般的な2相半波モータ駆動
装置100’のブロック図を図9に示す。ホール素子H
はモータMのロータに面して設けられている。コンパレ
ータ101はホール素子Hの両端から出力される電圧の
大小関係を示す2値信号を出力する。コミュテーション
部102は、コンパレータ101から出力される2値信
号に応じて、出力部104を構成する2つのトランジス
タT1、T2のどちらをONさせるかを決定し、トラン
ジスタT1、T2のゲートに与えるべき論理の信号を出
力する。
【0003】コミュテーション部102から出力される
信号は、トランジスタT1、T2をON/OFFさせる
ことができるだけのレベルにプリドライブ部103によ
って変換された後、トランジスタT1、T2のゲートに
与えられる。出力部104では、一端がモータMの駆動
用電圧VMに接続された第1相のコイルL1の他端とグ
ランドとの間にnチャネルのMOS型電界効果トランジ
スタT1が接続されているとともに、一端がモータの駆
動用電圧VMに接続された第2相のコイルL2の他端と
グランドとの間にnチャネルのMOS型電界効果トラン
ジスタT2が接続されている。
【0004】この構成により、ホール素子Hから出力さ
れる信号はロータの位置を示すことになるので、ロータ
の位置に応じて通電する相を適切なタイミングで切り換
えて、ロータを円滑に回転させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の一
般的な2相半波モータ駆動装置では、ロータの位置を検
出するためのセンサとしてホール素子が必要であったた
め、低廉化及び小型化が阻害されていた。また、本願の
発明者は、他の出願において、ロータの回転に伴って各
相のコイルに現れる逆起電圧に基づいてロータの位置を
検出し、この検出結果に応じて通電する相を切り換える
ことによりモータを駆動するセンサレス駆動方式も提案
しているが、このセンサレス駆動方式では、ロータが停
止している状態では、各相のコイルに逆起電圧が現れ
ず、ロータの位置を検出することができないので、単に
駆動信号を印加しただけでは、モータが逆回転するおそ
れがあった。
【0006】そこで、本発明は、モータの逆回転を防止
することができるようにしたセンサレスモータ駆動装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、ホールセンサを用いることなくロータ
の位置を検出し、この検出結果に応じて各相への通電を
制御することによってモータを駆動するセンサレスモー
タ駆動装置において、モータの複数のコイルに電流を流
してロータを回転させるに先立って、ロータが回転しな
い程度に各相に順番に通電し、そのときの各相の端子電
圧の立ち上がり方を比較し、その比較結果に基づいて、
起動時に最初に通電する相を起動させるかを決定するよ
うにしている。
【0008】更に言えば、ロータが停止している位置に
応じて各相のコイルのインダクタンスが見かけ上異なる
ので、ロータが停止している状態では、電流の立ち上が
り方が個々の相によって異なってくる。したがって、上
記構成により、ロータが停止している位置関係に応じ
て、起動時に最初に通電する相を決定することになるの
で、常に同じ回転方向にモータを起動させることができ
るようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態で
ある、ファンモータとしての2相半波モータを駆動対象
とする2相半波ファンモータ駆動装置100のブロック
図である。同図において、1−1、1−2はそれぞれ第
1、第2の比較部、2はコミュテーション部、3はプリ
ドライブ部、4は出力部、5は起動部、6はロック時保
護部、7は異常加熱保護部、8はロータ停止位置判定部
である。L1、L2はそれぞれモータMの第1相のコイ
ル、第2相のコイルである。
【0010】比較部1−1は、第1相の出力点(第1相
のコイルL1と出力部4を構成するトランジスタT1と
の接続点)OUT1の電圧とモータMの駆動用電圧VM
との大小関係を示す2値信号BEMF1を出力する。比
較部1−2は、第2相の出力点(第2相のコイルL2と
出力部4を構成するトランジスタT2との接続点)OU
T2の電圧とモータMの駆動用電圧VMとの大小関係を
示す2値信号BEMF2を出力する。
【0011】コミュテーション部2は、ロータが円滑に
回転するように、比較部1−1、1−2からそれぞれ出
力される信号BEMF1、BEMF2に基づいて、出力
部4を構成するトランジスタT1、T2のON/OFF
をそれぞれ制御するための信号G1、G2を生成して出
力する。
【0012】プリドライブ部3は、コミュテーション部
2から出力される信号G1及びG2を出力部4を構成す
るトランジスタT1及びT2をON/OFFさせること
ができるようにレベル変換してトランジスタT1及びT
2のゲートに与える。
【0013】出力部4は、一端がモータMの駆動用電圧
Mに接続された第1相のコイルL1の他端とグランド
との間に接続されたnチャネルのMOS型電界効果トラ
ンジスタT1、及び、一端がモータの駆動用電圧VM
接続された第2相のコイルL2の他端とグランドとの間
に接続されたnチャネルのMOS型電界効果トランジス
タT2から成る。
【0014】起動部5は、ロータ停止位置判定部8での
判定結果に応じた相に通電することによってモータMを
起動させる。具体的な動作については後述する。ロック
時保護部6は、比較部1−1、1−2の出力信号やコミ
ュテーション部2の内部信号に基づいてモータがロック
したと認識した場合(例えば、これらの信号が所定時間
にわたって変化しない場合にモータがロックしたと認識
する)には、モータがロックした状態でモータを駆動し
続けるとモータ及び駆動装置の破損を招いてしまうの
で、これを防止するために、モータの各相を非通電状態
にし、所定時間経過後に起動部5によりモータを再起動
させるという処理を行う。異常加熱保護部7は、熱暴走
を防止するために、周囲温度を検出し、その検出結果が
ある値を越えると、モータの各相を非通電状態にすると
いう処理を行う。
【0015】ロータ停止位置判定部8は、モータMを起
動させるに先立って、モータのロータが停止している位
置に応じてモータの第1相のコイルL1と第2相のコイ
ルL2とでインダクタンスが異なることを利用して、ロ
ータが停止している位置を検出し、この検出結果に基づ
いて、モータMを起動させる際に第1相と第2相とのど
ちらから通電を開始するべきかを判定する。
【0016】比較部1−1及び1−2の具体的な回路図
の一例を図2に示す。エミッタがモータMの駆動用電圧
Mに接続されるとともに、ベース−コレクタ間が短絡
されたPNP型のトランジスタ11と、トランジスタ1
1のコレクタに接続された抵抗12と、抵抗12のトラ
ンジスタ11のコレクタに接続されていない側とグラン
ドとの間に接続された定電流回路13と、ベースが抵抗
12と定電流回路13との接続点に接続され、エミッタ
が対応する相の出力点(比較部1−1では第1相の出力
点OUT1、比較部1−2では第2相の出力点OUT
2)に接続されたPNP型のトランジスタ14と、トラ
ンジスタ14のコレクタとグランドとの間に接続された
抵抗15とから成り、トランジスタ14のコレクタと抵
抗15との接続点が信号BEMF1、BEMF2の出力
端子となっている。
【0017】この構成により、トランジスタ11と14
とのベース−エミッタ間の順方向電圧のばらつきを無視
すると、比較部1−1、1−2からそれぞれ出力される
信号BEMF1、BEMF2は、第1相の出力点OUT
1の電圧、第2相の出力点OUT2の電圧がモータMの
駆動用電圧VMよりも抵抗12での電圧降下分だけ低い
値であるスレッショルド電圧よりも高ければトランジス
タ14がONしてハイレベルになり、一方、上記スレッ
ショルド電圧よりも高くなければトランジスタ14がO
FFしてローレベルになる。
【0018】コミュテーション部2は、具体的な回路図
の一例を図3に示すように、NOR回路201、20
2、203、及び204、NAND回路205及び20
6、NOT回路(インバータ回路)207及び208、
並びにセレクタ209及び210から成っている。接続
関係は以下の通りである。
【0019】NOR回路201とNOR回路202とは
互いの出力端子が相手の一方の入力端子に接続されてR
Sフリップフロップ回路を構成しており、NOR回路2
01の他方の入力端子には比較部1−2から出力される
信号BEMF2が、NOR回路202の他方の入力端子
には比較部1−1から出力される信号BEMF1がそれ
ぞれ入力されている。
【0020】NAND回路205の一方の入力端子には
比較部1−2から出力される信号BEMF2が入力され
ており、他方の入力端子にはNOR回路202の出力端
子が接続されている。NAND回路205の出力端子は
NOT回路207の入力端子に接続されている。
【0021】NOR回路203とNOR回路204とは
互いの出力端子が相手の一方の入力端子に接続されてR
Sフリップフロップ回路を構成しており、NOR回路2
03の他方の入力端子には比較部1−1から出力される
信号BEMF1が、NOR回路204の他方の入力端子
には比較部1−2から出力される信号BEMF2がそれ
ぞれ入力されている。
【0022】NAND回路206の一方の入力端子には
比較部1−1から出力される信号BEMF1が入力され
ており、他方の入力端子にはNOR回路204の出力端
子が接続されている。NAND回路206の出力端子は
NOT回路208の入力端子に接続されている。
【0023】以上より、比較部1−1、1−2からそれ
ぞれ出力される信号BEMF1、BEMF2とNOT回
路207、208からそれぞれ出力される逆起駆動信号
B1、B2との関係は表1に示すようになり、信号B
1、B2が同時にハイレベルにならないようになってお
り、出力部4のトランジスタT1、T2が同時にONす
ることはなくなる。尚、1はハイレベル、0はローレベ
ルを意味している。
【0024】
【表1】
【0025】セレクタ209は、NOT回路207から
出力される逆起駆動信号B1と起動部5から出力される
起動信号S1とを入力しており、これらの2つの信号を
起動部5から出力されるセレクト信号SELに応じて択
一的に選択して出力する。具体的には、セレクタ209
から出力される信号は、セレクト信号SELがローレベ
ルであるときには起動信号S1となり、セレクト信号S
ELがハイレベルであるときには逆起駆動信号B1とな
る。
【0026】セレクタ210にはNOT回路208から
出力される逆起駆動信号B2と起動部5から出力される
起動信号S2とを入力しており、これらの2つの信号を
起動部5から出力されるセレクト信号SELに応じて択
一的に選択して出力する。具体的には、セレクタ210
から出力される信号は、セレクト信号SELがローレベ
ルであるときには起動信号S2となり、セレクト信号S
ELがハイレベルであるときには逆起駆動信号B2とな
る。
【0027】そして、セレクタ209、210からそれ
ぞれ出力される信号G1、G2が、それぞれプリドライ
ブ部3によってレベル変換されて信号G1’、G2’と
なった後、出力部4を構成するトランジスタT1、T2
のゲートに与えられる。
【0028】ロータ停止位置判定部8の具体的な回路図
の一例を図4に示す。この例では、一端がグランドに接
続された抵抗Rと、第1相の出力点OUT1と抵抗Rの
他端との間に接続されたスイッチSW1と、第2相の出
力点OUT2と抵抗Rの他端との間に接続されたスイッ
チSW2と、非反転入力端子(+)が基準電圧Vref
接続され、反転入力端子(−)が抵抗RとスイッチSW
1、SW2との接続点Pに接続されたコンパレータ80
1と、アップダウンカウンタ802と、で構成されてい
る。尚、抵抗Rは、スイッチSW1、SW2をONさせ
てもロータが回転しない程度の電流しか流れないような
抵抗値となっている。
【0029】アップダウンカウンタ802は、起動部5
からカウントアップ開始の指示を受けると、クロック発
生部9で発生するクロック信号CLKが立ち上がる毎に
出力値CNTを0から1ずつ大きくする(以下、「カウ
ントアップ動作」)。また、カウントダウン開始の指示
を受けると、クロック信号CLKが立ち上がる毎に出力
値CNTを1ずつ小さくする(以下、「カウントダウン
動作」)。カウントアップ動作あるいはカウントダウン
動作を開始した後は、コンパレータ801から出力され
る信号Aの立ち下がりエッジで動作を停止する。尚、ア
ップダウンカウンタ802は、カウントダウン動作を行
っているときに出力値が0となった場合は、以降にクロ
ック信号CLKが立ち上がったとしても出力値を0で固
定するようになっている。
【0030】一般に、通電されている相にはS極の磁界
が発生するものとすると、第1相のコイルL1と第2相
のコイルL2とのうち、ロータのS極に近いコイルの方
が見かけ上インダクタンスが大きくなり、電流の変化が
緩やかになる。したがって、コイルL2の方がロータの
S極に近い場合、スイッチSW1、SW2を別々にON
させたときにコンパレータ801から出力される信号A
がハイレベルからローレベルに変化するまでに要する時
間は、スイッチSW2をONさせたときの方がスイッチ
SW1をONさせたときよりも長くなる。逆に、コイル
L1の方がロータのS極に近い場合、上記時間はスイッ
チSW1をONさせたときの方がスイッチSW2をON
させたときよりも長くなる。
【0031】そして、起動部5は、モータMを起動させ
るに先だって、スイッチSW1をON、スイッチSW2
をOFFにするとともに、アップダウンカウンタ802
にカウントアップ動作を開始させ、その後、点Pの電圧
が基準電圧Vrefよりも高くなってコンパレータ801
から出力される信号Aが反転したときのエッジ(立ち下
がり)でスイッチSW1をOFF、スイッチSW2をO
Nにするとともに、アップダウンカウンタ802にカウ
ントダウン動作を開始させ、その後のコンパレータ80
1から出力される信号Aの立ち下がりエッジでアップダ
ウンカウンタ802の出力値CNTが0であるか否か
(0に達しているか否か)によって、第1相のコイルL
1と第2相のコイルL2とのどちらから通電してモータ
Mを起動させるかを決定する。具体的には、アップダウ
ンカウンタ802の出力値が0であるときには、第2相
のコイルL2から通電してモータMを起動させ、逆に、
アップダウンカウンタ802の出力値が0でない(0に
達していない)ときには、第1相のコイルL1から通電
してモータMを起動させる。
【0032】尚、本実施形態では、駆動対象となる2相
半波モータが、図5に示すように、各ステータ20−
1、20−2とロータ10とのエアギャップを図中に矢
印で示す回転方向に向かって徐々に小さくして、ロータ
10とステータ20−1、20−2とのエアギャップに
差を設けた構造となっており、ロータ10のマグネット
のN極、S極がエアギャップが最小となる位置に位置す
るようにロータが停止するようになっている、すなわ
ち、非通電時には同図の(a)または(b)に示す状態
になるものとする。また、通電されている相にはS極の
磁界が発生するものとする。すなわち、ロータ10のS
極に近い方の相から通電を開始すれば、矢印で示す正規
の回転方向にロータ10が回転し始めることになる。
尚、ここでは、マグネットをロータ、コイルをステータ
として説明しているが、マグネットをステータ、コイル
をロータとしても構わない。
【0033】モータMの起動時における各部の信号のタ
イミングチャートは図6に示すようになる。パワーオン
リセットにより内部のリセット信号RSTがローレベル
になると、起動部5は、セレクト信号SEL、並びに、
起動信号S1及びS2をローレベルにし、図6中の時刻
1から、図4に示すロータ停止位置判定部8のスイッ
チSW1をON、スイッチSW2をOFFにするととも
に、アップダウンカウンタ802にカウントアップ動作
を開始させる。尚、図6では、判りやすくするために、
アップダウンカウンタ802の出力値CNTを電圧レベ
ル的に表しているが、0より大きいか0かを示す2値の
信号でも構わない。
【0034】これにより、アップダウンカウンタ802
の出力値CNTがクロック信号CLKに同期して1ずつ
大きくなるとともに、コンパレータ801の反転入力端
子(−)の入力電圧が上昇を開始する。そして、コンパ
レータ801の反転入力端子(−)の入力電圧が基準電
圧Vrefよりも高くなって、コンパレータ801から出
力される信号Aがハイレベルからローレベルに変化する
と、アップダウンカウンタ802が動作を停止する。
【0035】その後、起動部5は、スイッチSW1をO
FF、スイッチSW2をONにするとともに、アップダ
ウンカウンタ802にカウントダウン動作を開始させる
(図6中の時刻t2)。これにより、アップダウンカウ
ンタ802の出力値CNTがクロック信号CLKに同期
して1ずつ小さくなる。このとき、コンパレータ801
の反転入力端子(−)の入力電圧は一旦グランドまで低
下した後、再び上昇を開始する。そして、コンパレータ
801の反転入力端子(−)の入力電圧が基準電圧V
refよりも高くなって、コンパレータ801から出力さ
れる信号Aがハイレベルからローレベルに変化すると、
アップダウンカウンタ802が動作を停止する。
【0036】このときのアップダウンカウンタ802の
カウント値CNTは、第1相のコイルL1の方が第2相
のコイルL2よりもロータのS極に近い場合には、第1
相のコイルL1の方が第2相のコイルL2よりも電流の
立ち上がりが遅くなるので0にはならず、逆に、第2相
のコイルL2の方が第1相のコイルL1よりもロータの
S極に近い場合には、第2相のコイルL2の方が第1相
のコイルL1よりも電流の立ち上がりが遅くなるので0
になる。
【0037】図6の場合は、アップダウンカウンタ80
2の出力値CNTが0になっておらず、第1相のコイル
L1の方が第2相のコイルL2よりもロータのS極に近
い(図5の(a)に示す状態)ということを示してい
る。この後、起動部5は、スイッチSW2をOFFにす
るとともに、まず、起動信号S1をハイレベルにし(図
6中の時刻t3)、セレクト信号SELをハイレベルに
する(図6中の時刻t4)。
【0038】これにより、出力部4のトランジスタT1
がONして第1相のコイルL1に通電され、正規の回転
方向にロータが回転し始める。その後は、逆起駆動信号
B1、B2でそれぞれ出力部4のトランジスタT1、T
2のON/OFFが制御されるので、通電されていない
相の出力点の電圧がモータMの駆動用電圧VM(正確に
は、比較部のスレッショルド電圧)を下回るタイミング
で通電する相が切り換えられ、ロータの回転が維持され
る。
【0039】逆に、アップダウンカウンタ802の出力
値CNTが0である場合には、第2相のコイルL2の方
が第1相のコイルL1よりもロータのS極に近い(図5
の(b)に示す状態)ということであるので、起動部5
は、起動信号S2をハイレベルにした後、セレクト信号
SELをハイレベルにする。
【0040】これにより、出力部4のトランジスタT2
がONして第2相のコイルL2に通電され、正規の回転
方向にロータが回転し始める。その後は、逆起駆動信号
B1、B2でそれぞれ出力部4のトランジスタT1、T
2のON/OFFが制御されるので、通電されていない
相の出力点の電圧がモータMの駆動用電圧VM(正確に
は、比較部のスレッショルド電圧)を下回るタイミング
で通電する相が切り換えられ、ロータの回転が維持され
る。
【0041】尚、このようにして、モータMを起動させ
た後は、図4に示すロータ停止位置判定部8のコンパレ
ータ801やカウンタ802の動作を止めて低消費電力
化を図るようにしてもよい。また、第1相のコイルL1
と第2相のコイルL2との電流の立ち上がりの違いによ
って発生する時間差は数μsec〜数十μsecであるので、
クロック発生部9で発生するクロック信号CLKの周波
数としてはMHzのオーダーが必要となるが、モータMを
起動させた後は、それほど高い周波数のクロック信号が
必要でない場合は、クロック発生部9で発生するクロッ
ク信号CLKを必要な周波数にまで下げたり、あるい
は、クロック信号が必要となるまでクロック発生部9の
動作を止めたりして、より一層の低消費電力化を図るよ
うにしてもよい。
【0042】また、ロータ停止位置判定部8にはアップ
ダウンカウンタ802が設けられており、また、ロック
時保護部6では時間を計測するためにカウンタが必要で
あるが、ロータ停止位置判定部8はモータの起動時に動
作できればよく、ロック時保護部6はモータの起動時に
は動作できなくても構わないので、1つのカウンタをロ
ック時保護部6とロータ停止位置判定部8とで共用する
ようにしてもよい。このようにすれば、回路規模の増
大、及び、コストの上昇を抑制することができる。
【0043】また、実際には、図4のロータ停止位置判
定部8において、点Pとグランドとの間に接続されたス
イッチを設けておき、このスイッチを適宜ONさせるこ
とによって、スイッチSW1、SW2をそれぞれONさ
せる前には点Pの電圧がグランドまで低下しているよう
にすることが望ましい。
【0044】このように、本実施形態では、モータを起
動させるに先立って、モータのロータが停止している位
置に応じてモータの各相のコイルのインダクタンスが見
かけ上異なることを利用して、ロータが停止している位
置を検出し、具体的には、第1相と第2相とのどちらが
ロータの磁極(通電している相に発生するのと同じ極
性)に近いかを検出し、この検出結果に基づいて、どの
相に通電することによってモータを起動させるかを決定
するようにしているので、常に同じ回転方向にモータを
起動させることができるようになる。
【0045】また、本実施形態では、ロータの回転に伴
って各相のコイルに現れる逆起電圧に基づいて通電する
相を切り換えるので、ロータの位置を検出するためのホ
ール素子が不要となり、低廉化及び小型化の促進が可能
となる。
【0046】尚、ロータが回転しているときには、ロー
タに固定されているマグネットが移動して、各相のコイ
ルを貫く磁束が時間的に変化するので、各相のコイルに
は逆起電圧が発生し、通電されていない相の出力点の電
圧は、図7に示すように、その逆起電圧がモータの駆動
用電圧VMにのった形になる。そして、この逆起電圧の
波形はロータの回転に同期した正弦波となり、ロータが
デッドポイント(トルクが0になる点)にあるときに逆
起電圧が0となる。すなわち、各相のコイルに現れる逆
起電圧によってロータの位置を検出することができる。
したがって、上述したように、ロータの回転に伴って各
相のコイルに現れる逆起電圧に基づいて各相のコイルへ
の通電を制御することによって、ホール素子を用いて行
う場合と同じように、ロータを円滑に回転させることが
できる。
【0047】また、本実施形態では、通電していない相
の出力点の電圧がモータの駆動用電圧VMを下回ること
をきっかけとして通電している相への通電を止め、これ
により、通電していた相の出力電圧が逆起電圧によりモ
ータの駆動用電圧VMを上回るので、これをきっかけと
して通電していなかった相への通電を開始するようにな
っている。すなわち、通電する相を切り換える際に両方
の相が同時に通電されることはない。したがって、消費
電力の低減を実現するとともに、モータを効率良く回転
させることができる。
【0048】尚、第1相の出力点OUT1、第2相の出
力点OUT2の電圧には、それぞれ第1相、第2相のコ
イルが通電状態から非通電状態に切り換わるときに、図
8に示すように、スパイクノイズnが発生する。そし
て、比較部1−1、1−2でのスレッショルド電圧Vth
がモータMの駆動用電圧VMより高い場合には、ロータ
が回転していないにもかかわらず、比較部1−1、1−
2の出力信号BEMF1、BEMF2が変化して、逆起
駆動信号B1、B2で出力部4を構成するトランジスタ
T1、T2のON/OFFを制御するモードに移行して
しまう可能性がある。こうなると、図8に示すように、
通電される相が高速に切り換わってロータが回転しない
という状態に陥る。
【0049】しかしながら、上記実施形態では、比較部
1−1、1−2が図2に示す回路構成となっており、ト
ランジスタ11と14とのベース−エミッタ間の順方向
電圧のばらつきが許容範囲内(具体的には、抵抗12で
の電圧降下以内)であれば、比較部1−1、1−2のス
レッショルド電圧がモータMの駆動用電圧VMより高く
なることはないので、上記問題を防止することができ
る。
【0050】尚、本実施形態では、比較部1−1、1−
2でのスレッショルド電圧を個別に設けるようになって
いるが、共通化してもよい。また、プリドライブ部3を
コミュテーション部2に含めるようにして、プリドライ
ブ部3を省略してよいし、出力部4はNPN型のバイポ
ーラトランジスタで構成してもよい。
【0051】また、本発明を2相半波モータを駆動対象
とするセンサレスモータ駆動装置に適用した実施形態の
みを示したが、本発明は、単相全波モータ、3相半波モ
ータ、3相全波モータ等の他の種類のモータを駆動対象
とするセンサレスモータ駆動装置に適用することも可能
である。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のセンサレ
スモータ駆動装置によれば、別途センサを用いないでも
ロータが停止している位置関係を認識し、どの相から通
電してモータを起動させるかを決定することになるの
で、常に同じ回転方向にモータを起動させて逆回転を防
止することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である2相半波ファンモー
タ駆動装置のブロック図である。
【図2】 比較部の具体的な回路構成例を示す図であ
る。
【図3】 コミュテーション部の具体的な回路構成例を
示す図である。
【図4】 ロータ停止位置判定部の具体的な回路構成の
一例を示す図である。
【図5】 本実施形態が駆動対象としているモータの構
造を示す図である。
【図6】 モータを起動させる際の各信号のタイミング
チャートである。
【図7】 ロータの回転に伴って各相に逆起電圧が現れ
る様子を示す図である。
【図8】 比較部のスレッショルド電圧がモータの駆動
用電圧よりも高くなった場合に起こる不具合を説明する
ための図である。
【図9】 従来の2相半波モータ駆動装置のブロック図
である。
【符号の説明】
1−1、1−2 比較部 2 コミュテーション部 3 プリドライブ部 4 出力部 5 起動部 6 ロック時保護部 7 異常加熱保護部 8 ロータ停止位置判定部 9 クロック発生部 10 ロータ 11 PNP型のトランジスタ 12 抵抗 13 定電流回路 14 PNP型のトランジスタ 15 抵抗 20−1、20−2 ステータ 201、202、203、204 NOR回路 205、206 NAND回路 207、208 NOT回路 209、210 セレクタ 801 コンパレータ 802 アップダウンカウンタ L1、L2 コイル M モータ R 抵抗 SW1、SW2 スイッチ T1、T2 nチャネルのMOS型電界効果トランジ
スタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H002 AA09 AB08 AE07 5H560 AA01 BB03 BB12 DA14 DA15 DC05 DC13 EB01 EC02 EC09 GG04 HA03 HA09 JJ06 JJ07 RR10 SS02 TT01 TT02 TT04 TT07 TT18 TT20 UA05 XB02 5H621 AA01 BB09 GA05 GA12 GA16 PP07

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホールセンサを用いることなくロータの
    位置を検出し、この検出結果に応じて各相への通電を制
    御することによってモータを駆動するセンサレスモータ
    駆動装置であって、 モータの複数のコイルに電流を流してロータを回転させ
    るに先立って、ロータが回転しない程度に各相に順番に
    通電し、そのときの各相の端子電圧の立ち上がり方を比
    較し、その比較結果に基づいて、起動時に最初に通電す
    る相を決定することを特徴とするセンサレスモータ駆動
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010505373A (ja) * 2006-09-26 2010-02-18 アギア システムズ インコーポレーテッド 直流モータを制御するシステムおよび方法
JP2013198316A (ja) * 2012-03-21 2013-09-30 Jtekt Corp ブラシレスdcモータのセンサレス制御装置

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