JP2002324796A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2002324796A
JP2002324796A JP2001125942A JP2001125942A JP2002324796A JP 2002324796 A JP2002324796 A JP 2002324796A JP 2001125942 A JP2001125942 A JP 2001125942A JP 2001125942 A JP2001125942 A JP 2001125942A JP 2002324796 A JP2002324796 A JP 2002324796A
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Hiroyuki Hashimoto
浩行 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】N−H結合密度が制御された窒化シリコン層か
らなる絶縁層を、効率よく安定して製造する。 【解決手段】半導体層4と、水素を含む窒化シリコンか
らなる絶縁層3と、電極層6,7とが積層されて形成さ
れた半導体装置の製造方法において、(1)絶縁層3中
のSiとNの比をラザフォード後方散乱分光分析法(R
BS)によりモニターし、及び/または、(2)絶縁層
3中のHの量を反跳水素前方散乱分光分析法(HFS)
によりモニターし、これらの分析結果を絶縁層3の製造
条件にフィードバックすることにより、絶縁層3中のS
iとNの比、及び/またはHの量を制御しながら製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素を含む窒化シ
リコン層からなる絶縁層を有する半導体装置の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ゲート絶縁型電界効果トランジスタに代
表されるように、半導体層と絶縁層と電極層とが積層さ
れて形成された半導体装置が知られている。このような
半導体装置の一例として薄膜トランジスタ(TFT;th
in film transistor)があり、このTFTは、例えば、
複写機、ファクシミリ装置、ワードプロセッサ、ホスト
コンピュータの出力用プリンタ、表示装置、ビデオ出力
プリンタ、デジタルカメラなどの各種の情報処理装置に
用いられている。具体的には、光センサの駆動素子部、
液晶表示装置の駆動素子部、光センサなどとして用いら
れている。
【0003】図3は、従来のTFTの構造の1例を示す
断面図である。絶縁性の基板31上に、ゲート電極32
が形成され、その上にゲート絶縁膜33を堆積し、さら
にチャネル形成のできる薄膜の半導体層34として、例
えば、水素化アモルファスシリコンなどを形成する。半
導体層34上には、n+層35を介して、いずれも金属
電極であるソース電極36及びドレイン電極37が設け
られている。n+層35を設けることにより、n+層35
とソース電極36及びドレイン電極37との間に、電子
に対してオーミック性、正孔に対してブロッキング性と
なる接合が形成され、これによって、nチャンネルトラ
ンジスタとして動作する。
【0004】なお、図3に示すTFTは、ソース電極3
6とドレイン電極37の間に光を照射して半導体層で発
生するフォトキャリアの分布をゲート電極により制御し
て安定な光電流を得るような、薄膜トランジスタ型の光
センサとしても応用できる。また、これらの薄膜トラン
ジスタおよび薄膜トランジスタ型センサなどの薄膜半導
体装置をソース電極・ドレイン電極やゲート電極を介し
て複数個接続することにより、新たな機能を有する薄膜
半導体装置を構成することもできる。
【0005】このような半導体装置の一つに、プラズマ
CVD(化学気相成長)法により形成された窒化シリコ
ン膜を絶縁層として用いたいわゆるMIS型の半導体装
置がある。例えば本出願人は、絶縁層におけるN(窒
素)−H(水素)結合密度を最適化した半導体装置(特
許第2941922号明細書)などを提案している。特
許第2941922号に係る発明は、水素を含む窒化シ
リコンによって絶縁層を構成するとともに、この絶縁層
におけるN−H結合密度を3×1022cm-3以下とする
ことを特徴とするものである。さらに、Si(シリコ
ン)−H結合密度に対するN−H結合密度の比を1以上
とすることも提案している。
【0006】窒化シリコンなどにおける上述のN−H結
合密度を求める方法としては、フーリエ変換赤外分光法
(以下、FT−IRと略す)を用いるのが一般的である
(W.A. Lanford and M. J. Rand, J. Appl. Phys., Vol.
49, 2473 (1978))。この方法は、測定から得られた透
過または反射赤外スペクトルとシミュレーションとか
ら、窒化シリコン膜の誘電関数、さらには吸収係数スペ
クトルを得て、N−H結合密度やSi−H結合密度など
を求めるというものである。
【0007】一方、膜中の水素の量または密度を求める
方法としては、反跳水素前方散乱分光分析法(以下、H
FSと略す。ERDAと略す場合もある)、二次イオン
質量分析法(以下、SIMSと略す)、核反応分析法
(以下、NRAと略す)などが知られている(例えば、
日本真空協会2月研究例会予稿集「表面における水素分
析」、1999年2月5日)。
【0008】HFSとは、イオンビーム分析法の一種で
あって、反跳現象を利用したものである。具体的には、
真空中で、数10keVから数MeVに加速したHe
(ヘリウム)などのイオンを分析試料の表面に所定の角
度で照射し、該表面から前方(真空中)にたたき出され
た水素を荷電粒子検出器(MCP)などで検出するとい
うものである。HFSは分析装置として既に市販されお
り、また装置構成に関する提案もいくつか開示されてい
る(例えば、特開平8−136481号公報など)。
【0009】HFSで水素の密度を求めるためには表面
組成のデータが必要となるが、これには同一のイオン照
射系が利用できるラザフォード後方散乱分光分析法(R
BS)が便利であり、この装置も既に市販されている。
HFSと同様、RBS装置の改良に関する提案もいくつ
か開示されている(例えば、特開平5−205694号
公報、特許第3004159号明細書など)。
【0010】SIMSは、試料表面に一次イオンを照射
し、スパッタされた二次イオンを質量分析する手法で、
ppmからppbレベルの濃度の不純物を高感度で検出
できるなどの特徴を有する。ここで用いる質量分析計
(MS)には、四重極型、セクター型(二重収束型)、
飛行時間(TOF)型などがある。このうちセクター型
の質量分析計を用いるSIMSでは、通常、分析試料に
高電圧を印加する必要があることから、窒化シリコン膜
などの絶縁膜に対してはチャージアップにより測定が難
しくなるが、本出願人は、既に、このチャージアップを
軽減する方法を提案している(特許第2877590号
明細書、H. Hashimoto et al., SIMS IX,856 (JOHN WIL
EY & SONS, 1994))。なおSIMSは、破壊分析の範疇
に入る。
【0011】NRAは、1H(15N,αγ)12Cなどの核
反応を利用するものであって、ここで述べた例では、真
空中で15Nビームを試料表面に照射し、放出されるγ線
をエネルギー分析する。標準試料なしで水素の絶対定量
ができるという特徴を持つ一方で、装置が極めて大掛か
りになるという欠点を持つ。
【0012】上述したFT−IR,HFS,SIMS,
NRAなどの分析では、被分析試料をいったん大気に開
放し、専用の分析装置を使って測定するのが一般的であ
る。また、実際の半導体装置には保護層が設けられてい
ることが多く、絶縁層中の水素をHFS,SIMS,N
RAなどで分析・定量するには、この保護層を化学的ま
たは物理的手法により除去することが通常必要となる。
【0013】さらに、FT−IRでは、赤外光を集光す
ることが難しいことから、実際の半導体装置中の絶縁層
だけを分析するのは一般的には難しい。また、透過法で
測定するには、赤外光を吸収しない(透過する)シリコ
ン基板などの上に絶縁層だけを形成したモデル試料が必
要となる。反射法で測定する場合には、下地(金属)の
影響が加わるため、分析誤差が大きくなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した半導体装置における絶縁層を、特にN−H結合密度
が制御された窒化シリコン層からなる絶縁層を、効率よ
く安定して製造する方法を提供することにある。
【0015】本発明の別の目的は、従来、モデル試料の
分析などで絶縁層の製造条件を最適化したり、得られた
半導体装置中の絶縁層の分析でバラツキを調べたりした
方法を効率化し、これを短時間で行う方法を提供するこ
とにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らの知見によれ
ば、水素を含む窒化シリコン膜におけるN(窒素)−H
(水素)結合密度は、特にプラズマCVD法によって成
膜する場合には、その窒化シリコン膜におけるSi(シ
リコン)とNの比に対して相関を示し、また、その窒化
シリコン膜におけるHの量に対しても相関を示す。その
ため、水素を含む窒化シリコンからなる絶縁層におけ
る、SiとNの比、及び/またはHの量を測定し、その
測定結果に応じて製造条件を微調整することによって、
絶縁層中のN−H結合密度を最適値に制御できることに
なる。
【0017】上記をより具体的に説明すると次のように
なる。
【0018】特許第2941922号の第2図には、ア
ンモニア(NH3)ガスの流量(QNH3)とシラン(Si
4)ガスの流量(QSiH4)の比(QNH3/QSiH4)を大
きくした場合、N−H結合密度が大きくなることが示さ
れているが、該ガス流量比(QNH3/QSiH4)を大きく
した場合にはさらにNとSiの(原子数)比(N/Si)
も上昇する。したがって、絶縁層における、NとSiの
(原子数)比(N/Si)をモニターし制御すること
で、間接的ではあるがN−H結合密度を制御できること
になる。
【0019】また、特許第2941922号の第3図に
は、該ガス流量比(QNH3/QSiH4)を大きくした場
合、Si−H結合密度(C(Si−H))に対するN−
H結合密度(C(N−H))の比(C(N−H)/C
(Si−H))が大きくなることが示されている。ここ
で、窒化シリコンからなる絶縁層中のほとんどの水素の
存在状態は上記のSi−H若しくはN−Hと考えられる
(即ち、水素分子や水素イオンの状態の水素は無視し得
る)ことから、該絶縁層中の全水素量をモニターし制御
することで、間接的ではあるがN−H結合密度、さらに
は結合密度の比(C(N−H)/C(Si−H))を制
御できることになる。
【0020】すなわち、本発明の半導体装置の製造方法
は、半導体層と、水素を含む窒化シリコンからなる絶縁
層と、電極層とが積層されて形成された半導体装置の製
造方法において、(1)絶縁層中のSiとNの比をラザ
フォード後方散乱分光分析法(RBS)によりモニター
し、及び/または、(2)絶縁層中のHの量を反跳水素
前方散乱分光分析法(HFS)によりモニターし、これ
らの分析結果を絶縁層の製造条件にフィードバックする
ことにより、絶縁層中のSiとNの比、及び/またはH
の量を制御しながら製造することを特徴とする。
【0021】本発明の半導体装置の製造方法において
は、RBSシステムまたは/及びHFSシステムは、前
記絶縁層を形成する成膜室に直接接続されるか、また
は、ゲートバルブで仕切られた別のチャンバーに接続さ
れる。
【0022】本発明の半導体装置の製造方法は、水素を
含む窒化シリコン膜を絶縁層として備える半導体装置一
般に適用できるものであるが、特に、プラズマCVD法
により形成された窒化シリコン膜を用いたいわゆるMI
S型の半導体装置に好ましく適用できる。具体的には、
本出願人が見いだした、絶縁層におけるN−H結合密度
を最適化した上述の半導体装置(特許第2941922
号明細書)の製造に好適なものである。
【0023】さらに具体的な半導体装置を示せば、MI
S(金属/絶縁膜/半導体)型コンデンサ、MIS型ト
ランジスタなどがあり、光センサ、光センサ駆動用のス
イッチング素子、液晶表示素子駆動用のスイッチング素
子などに好適に用いられる。
【0024】MIS型トランジスタとしては、下ゲート
スタガード型、上ゲートスタガード型、下ゲートコプラ
ナー型、上ゲートコプラナー型いずれも適用可能であ
る。もちろん光センサとして用いるときも、ここで述べ
たすべてのタイプに適用できる。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施の形
態について、図面を参照にして説明する。
【0026】図1は、本発明の実施の一形態の製造方法
により得られた薄膜トランジスタ(TFT)を示す模式
的断面図である。
【0027】このTFTにおいて、ガラス基板1上に
は、電極層としてゲート電極2が設けられ、その上には
絶縁層3としての窒化シリコン膜が設けられている。さ
らにその上には、薄膜の半導体層4として多結晶シリコ
ンや非晶質シリコン等の非単結晶シリコン層が設けられ
ている。さらにその上には、オーミックコンタクト層5
としてのn+型の非単結晶シリコン層を介して、ソース
電極6及びドレイン電極7が設けられ、全体が保護膜1
0で覆われている。
【0028】以下に、上述した半導体装置の製造方法に
ついてその概略を説明する。
【0029】スパッタリング用の反応室に、成膜すべき
ガラス基板1をいれ、ターゲットとしてCrを用いて該
ガラス基板の上にスパッタリング法によりCr膜を形成
する。引き続き、ターゲットとしてAlを用いて、Cr
膜上にAl膜を形成し、これらをパターニングする。こ
れにより、ゲート電極2が形成される。
【0030】次に、このようにしてCr/Al積層ゲー
ト電極が形成されたガラス基板1をプラズマCVD連続
成膜装置内に配置する。この装置は、ゲートバルブを介
して連続的に接続された3つの成膜室を主とするもので
あって、第1の成膜室にはRBSシステム及び/または
HFSシステムが設けられている。なお、このRBSシ
ステム及び/またはHFSシステムは、上記のプラズマ
CVD連続成膜装置とゲートバルブで仕切られた別のチ
ャンバーに接続されてもよい。
【0031】まず、第1の成膜室内にガラス基板を配置
する。そしてシラン(SiH4)ガス、水素(H2)ガス
及びアンモニア(NH3)ガスを導入し、水素を含む窒
化シリコン膜(SiNx:H)を絶縁層3として形成す
る。このときのプラズマCVD成膜におけるRF放電パ
ワー密度として、0.01ないし0.2W/cm2、基
板温度は200℃ないし350℃とすることが好ましい
ことは、特許第2941922号明細書に記載されてい
る。
【0032】一定時間成膜した後、前記のRBSシステ
ム及び/またHFSシステムにより、成膜された絶縁層
3中のSiとNの比、及び/または、Hの量を分析し、
この結果を基に、製造条件を微修正する。あるいは、絶
縁層3の成膜後に分析を行って所望の組成になっている
ことを確認することのみにRBSシステム及び/または
HFSシステムを利用してもよい。なお、RBS分析と
HFS分析は、いずれも、厳密には非破壊分析ではない
ので、これらの分析は、TFT動作に影響を与えない周
辺部に対して行うことが好ましい。また、RBSシステ
ム及び/またはHFSシステムとしては、市販されてい
るものを利用でき、適宜改造して上述のプラズマCVD
連続成膜装置に接続できる。ここでは、RBSおよびH
FSの両方の手法を用いて分析を行なうことが好ましい
が、どちらか一方であってもよい。
【0033】次に、第1の成膜室と第2の成膜室の間の
ゲートバルブを開き、第1の成膜室より第2の成膜室内
に、窒化シリコン膜の形成されたガラス基板1を移動す
る。第2の成膜室では、シラン(SiH4)ガス及び水
素(H2)ガスを導入し、ノンドープの非晶質シリコン
膜を形成する。
【0034】同様に、第2の成膜室と第3の成膜室の間
のゲートバルブを開き、第2の成膜室より第3の成膜室
内に、非晶質シリコン膜の形成されたガラス基板1を移
動する。第3の成膜室では、シラン(SiH4)ガス及
び水素(H2)ガスに加えてフォスフィン(PH3)ガス
を導入し、リンが高濃度にドープされたn+型水素化非
晶質シリコン膜を堆積させる。
【0035】このようにして順次各層が成膜された基板
1を次にスパッタリング装置内に配して、スパッタリン
グ法によりAl膜を堆積させる。次に、ウエットエッチ
ング法等により上部のAl膜をパターニングして、一対
の電極(ソース電極6及びドレイン電極7)を形成す
る。そして電極6,7間のn+型非晶質シリコン膜を反
応性スパッタリング法等により除去する。さらに、ドラ
イエッチング法によりトランジスタとして不要な部分を
除去することで、図1のようなTFTを得ることができ
る。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに詳しく
説明する。
【0037】(実施例1)図2に、ここでの薄膜半導体
装置の製造工程の概略を示す。以下、図2を用いて、薄
膜半導体装置(TFT)を100ロット作製した例を説
明する。
【0038】図2(a)において、ガラス基板1上に
は、ゲート電極2となるCr/Al積層膜が形成されて
いる。ゲート電極2を構成するCr膜及びAl膜は、ス
パッタ法などによりガラス基板1の全面に堆積し、その
後、感光性レジストを用いたフォトリソグラフィ工程に
より、パターニング形成した。
【0039】このようにして形成されたCr/Al積層
ゲート電極2を有するガラス基板1をプラズマCVD連
続成膜装置内に配置した。この装置は、ゲートバルブを
介して連続的に接続された3つの成膜室を主とするもの
で、第1の成膜室にはRBSシステム及びHFSシステ
ムがゲートバルブを介し接続されている。
【0040】まず第1の成膜室内に、Cr/Al積層ゲ
ート電極2が形成されたガラス基板1を配置した。そし
てシラン(SiH4)ガス、水素(H2)ガス及びアンモ
ニア(NH3)ガスを第1の成膜室内に導入し、絶縁層
3としての窒化シリコン膜(SiNx:H)を厚さ30
0nm形成した。このときの成膜条件は、特許第294
1922号明細書に記載されている条件(具体的には、
RF放電パワー密度:0.1W/cm2,基板温度:2
70℃、ガス圧:0.5Torr、ガス流量比(QNH3
/QSiH4):20)とした。
【0041】10ロット成膜した後、RBSシステム及
びHFSシステムにより、絶縁層3である窒化シリコン
膜中のSiとNの比、およびHの量を分析し、この結果
を基に製造条件を微修正した。微修正の対象となる製造
条件は、上記ガス流量比(QNH3/QSiH4)(具体的に
は初期値20を19へ変更した。)である。なお、RB
S分析およびHFS分析は、TFT動作に影響を与えな
い周辺部に対して行った。
【0042】次に、第1の成膜室と第2の成膜室の間の
ゲートバルブを開き、第1の成膜室より第2の成膜室内
に、窒化シリコン膜(絶縁層3)の形成されたガラス基
板1を移動した。第2の成膜室では、シラン(Si
4)ガス及び水素(H2)ガスを導入し、ノンドープの
非晶質シリコン膜(半導体層4)を厚さ500nm形成
した。
【0043】同様に、第2の成膜室と第3の成膜室の間
のゲートバルブを開き、第2の成膜室より第3の成膜室
内に、非晶質シリコン膜4の形成された基板を移動し
た。第3の成膜室では、シラン(SiH4)ガス及び水
素(H2)ガスに加えてフォスフィン(PH3)ガスを導
入し、リンが高濃度にドープされたn+型水素化非晶質
シリコン層(n+層5)を厚さ100nm堆積させた。
【0044】続いて、上部電極となるアルミニウムをス
パッタ法等で全面に厚さ1000nmで堆積し、その
後、感光性レジスト8を用いたフォトリソグラフィ工程
によりパターニングし、ソース電極6及びドレイン電極
7を形成した(図2(b))。このとき、電極6,7の
上には感光性レジスト8が残っている。
【0045】次に、この感光性樹脂8をマスクにして、
+層5を所定の深さにRIE(反応性イオンエッチン
グ)等の方法によりエッチングした後、感光性レジスト
8を剥離した(図2(c))。
【0046】最後に、フォトリソグラフィ工程により、
RIEなどのエッチングでTFTを素子間分離し、窒化
シリコン膜からなる保護膜10を500nm全面に堆積
して、図1に示すTFTを作製した。
【0047】上述したように、10ロット毎に窒化シリ
コン膜中のSiとNの比、およびHの量を分析し、この
結果を基に製造条件を微修正することで、組成の揃った
窒化シリコン膜を有するTFTを製造することができ
た。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、窒化シリ
コンからなる絶縁層の組成を、ラザフォード後方散乱分
光分析法(RBS)及び/または反跳水素前方散乱分光
分析法(HFS)を用いてその絶縁層の製造工程中で調
べ、製造条件を微修正することで、組成の揃った窒化シ
リコン膜を有する半導体装置を製造することができる、
という効果がある。窒化シリコンからなる絶縁層の組成
は、電圧印加によるこの絶縁層中への電荷注入量、新た
な界面準位の生成のしやすさ、しきい値電圧の変動など
に大きな影響を与えるが、本発明の製造方法を用いれ
ば、絶縁層中のSiとNの比やHの量を最適値に維持す
ることが可能となり、所望の特性を有する絶縁層を効率
よく安定して製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の製造方法で得た薄膜ト
ランジスタを示す模式的断面図である。
【図2】実施例1での薄膜半導体装置(薄膜トランジス
タ)の製造工程を示す概略図である。
【図3】従来の薄膜半導体装置の模式的断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2,32 ゲート電極 3 絶縁層 4,34 半導体層 5,35 n+層(オーミックコンタクト層) 6,36 ソース電極(上部電極) 7,37 ドレイン電極(上部電極) 8 感光性レジスト 10 保護膜 31 基板 33 ゲート絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F058 BA20 BC08 BF07 BF23 BF30 BG10 BJ01 5F110 AA16 AA24 BB01 BB09 CC01 CC03 CC05 CC07 DD02 EE03 EE04 EE14 EE44 FF03 FF30 FF40 GG02 GG13 GG15 GG25 GG45 HK03 HK09 HK14 HK16 HK25 HK33 HK35 NN02 NN04 NN24 QQ09

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体層と、水素を含む窒化シリコンか
    らなる絶縁層と、電極層とが積層されて形成された半導
    体装置の製造方法において、 前記絶縁層中のSiとNの比をラザフォード後方散乱分
    光分析法によりモニターし、この分析結果を前記該絶縁
    層の製造条件にフィードバックすることにより、前記絶
    縁層中のSiとNの比を制御しながら製造することを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 半導体層と、水素を含む窒化シリコンか
    らなる絶縁層と、電極層とが積層されて形成された半導
    体装置の製造方法において、 前記絶縁層中のSiとNの比をラザフォード後方散乱分
    光分析法によりモニターし、かつ、前記絶縁層中のHの
    量を反跳水素前方散乱分光分析法によりモニターし、こ
    の分析結果を該絶縁層の製造条件にフィードバックする
    ことにより、前記絶縁層中のSiとNの比を制御し、か
    つ、前記絶縁層中のHの量を制御しながら製造すること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 半導体層と、水素を含む窒化シリコンか
    らなる絶縁層と、電極層とが積層されて形成された半導
    体装置の製造方法において、 前記絶縁層中のHの量を反跳水素前方散乱分光分析法に
    よりモニターし、この分析結果を前記絶縁層の製造条件
    にフィードバックすることにより、前記絶縁層中のHの
    量を制御しながら製造することを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 ラザフォード後方散乱分光分析を行なう
    ための測定システムが接続された成膜室内で前記絶縁層
    を形成する、請求項1または2に記載の半導体装置の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 反跳水素前方散乱分光分析を行なうため
    の測定システムが接続された成膜室内で前記絶縁層を形
    成する、請求項2または3に記載の半導体装置の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 ラザフォード後方散乱分光分析を行なう
    ための測定システムが接続されたチャンバーからはゲー
    トバルブで仕切られた成膜室内で前記絶縁層を形成す
    る、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 ラザフォード後方散乱分光分析及び反跳
    水素前方散乱分光分析を行なうための測定システムが接
    続されたチャンバーからはゲートバルブで仕切られた成
    膜室内で前記絶縁層を形成する、請求項2に記載の半導
    体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 反跳水素前方散乱分光分析を行なうため
    の測定システムが接続されたチャンバーからはゲートバ
    ルブで仕切られた成膜室内で前記絶縁層を形成する、請
    求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記絶縁層をプラズマCVD法で成膜す
    る、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の半導体装置
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 光センサの駆動素子部に用いる半導体
    装置を製造する請求項1ないし9のいずれか1項に記載
    の半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 液晶表示装置の駆動素子部に用いる半
    導体装置を製造する請求項1ないし9のいずれか1項に
    記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 光センサとして用いる半導体装置を製
    造する請求項1ないし9のいずれか1項に記載の半導体
    装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012029709A1 (ja) * 2010-08-31 2012-03-08 株式会社島津製作所 非晶質窒化珪素膜およびその製造方法
CN113363343A (zh) * 2021-05-31 2021-09-07 Tcl华星光电技术有限公司 半导体器件和感光装置

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