JP2002324555A - 網目状薄膜電極およびその製造方法 - Google Patents

網目状薄膜電極およびその製造方法

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直彦 加藤
Ichiro Motoi
一郎 許斐
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達雄 深野
Tomomi Motohiro
友美 元廣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスと電解質と電極との3相界面が充分に存
在し、発電効率の高い網目状薄膜電極を提供する。ま
た、その製造方法を提供する。 【解決手段】 基材の表面に形成され、導電性材料から
なり厚さ方向に貫通する無数の小孔を有する網目状薄膜
電極を、前記導電性材料を前記基材の表面に物理的に蒸
着させて該基材の表面に連続かつ緻密な導電性薄膜を形
成する導電性薄膜形成工程と、該導電性薄膜を加熱処理
することにより該導電性薄膜に厚さ方向に貫通する無数
の小孔を形成して網目状薄膜電極を得る熱処理工程とを
含んだ方法で製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスの電気化学的
反応により電気を発生させる燃料電池等に用いられる電
極およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスの電気化学的反応により電気を発生
させる燃料電池は、発電効率が高く、排出されるガスが
クリーンで環境に対する影響が極めて少ないことから、
近年、発電用、低公害の自動車用電源等、種々の用途が
期待されている。その燃料電池としては、リン酸型燃料
電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体電解質型燃料電池、
固体高分子型燃料電池等が知られている。
【0003】なかでも、固体電解質燃料電池は、作動温
度が約1000℃と高温であることから燃料の内部改質
が可能となり、また、燃料の多様化が図れることからそ
の利用が期待されるものである。固体電解質燃料電池
は、通常、固体電解質の両側に電極を設けたセルを発電
単位として、このセルを多数接続して構成される。そし
て、燃料となるガスが電極に供給され、ガスと固体電解
質と電極との3相界面において電気化学的な反応が進行
することにより電気を取り出すものである。固体電解質
には、イットリアをドープしたジルコニア(安定化ジル
コニア:YSZ)等が多く用いられる。安定化ジルコニ
アから形成された固体電解質は、比較的緻密で平滑な表
面を有し、その固体電解質の表面に、ガス透過性の良好
なポーラスな電極が形成される。
【0004】燃料電池用の電極としては、例えば、特開
平4−233163号公報に、カーボン粉末等からなる
多孔質状の電極表面に、集電体を形成したものが示され
ている。この集電体は、電極表面に金属をメッシュ状に
真空蒸着等して形成されたものであり、孔径が1〜2m
mのいわば金網である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、燃料電池の電
極には、電気化学的な反応を進行させること、電気を集
めること等の役割を果たすことが求められる。しかし、
上記公報に示された集電体は、生成した電気を集めるた
めのものであり、燃料電池における電気化学的な反応を
進行させるものではない。つまり、上記集電体は、その
孔径が1〜2mmと大きいことから、ガスと電解質と電
極との3相界面が充分に形成されず、電池反応を充分に
進行させることができない。したがって、上記集電体を
電極として用いることは困難である。
【0006】本発明は、上記実状に鑑みなされたもので
あり、ガスと電解質と電極との3相界面が充分に存在
し、発電効率の高い網目状薄膜電極を提供することを課
題とする。また、本発明は、上記網目状薄膜電極を簡単
に製造することができ、かつ、その電極の網目状構造の
調整が容易にできる網目状薄膜電極の製造方法を提供す
ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の網目状薄膜電極
は、基材の表面に形成され、導電性材料からなり厚さ方
向に貫通する無数の小孔を有する網目状薄膜電極であっ
て、前記導電性材料を前記基材の表面に物理的に蒸着さ
せて該基材の表面に連続かつ緻密な導電性薄膜を形成
し、該導電性薄膜を加熱処理することにより該導電性薄
膜に厚さ方向に貫通する無数の小孔を形成して製造され
たことを特徴とする。
【0008】また、本発明の網目状薄膜電極の製造方法
は、上記本発明の網目状薄膜電極を製造する方法であ
り、導電性材料を基材の表面に物理的に蒸着させて該基
材の表面に連続かつ緻密な導電性薄膜を形成する導電性
薄膜形成工程と、前記導電性薄膜を加熱処理することに
より該導電性薄膜に厚さ方向に貫通する無数の小孔を形
成して網目状薄膜電極を得る熱処理工程とを含んで構成
される。
【0009】すなわち、本発明の網目状薄膜電極は、基
材の表面に一旦連続かつ緻密な導電性薄膜を形成した
後、その薄膜を加熱し、薄膜に厚さ方向に貫通する無数
の小孔を形成して製造されたものである。そして、本発
明の網目状薄膜電極の製造方法は、上記本発明の網目状
薄膜電極を製造する方法であり、導電性薄膜を形成する
導電性薄膜形成工程と、その薄膜を網目状にする熱処理
工程という2つの工程を含んで構成される。
【0010】後の実施例で詳しく説明するが、図2に、
本発明の網目状薄膜電極の表面を走査型電子顕微鏡(S
EM)により観察した写真を示す。図2の写真に示すよ
うに、本発明の電極、すなわち基材表面に形成された薄
膜には、無数の小孔が形成されており、その小孔の一つ
一つは膜の厚さ方向に貫通している。つまり、ほぼ平滑
な膜において、厚さ方向に貫通した無数の小孔が存在す
ることにより、膜は網の目のような構造を有し、導電ネ
ットワークを形成している。このような網目状の構造を
有することにより、本発明の網目状薄膜電極は、低い電
気抵抗を維持しつつ、ガスと電解質と電極との3相界
面、つまり反応面積が大きいため、発電効率の高い電極
となる。
【0011】また、本発明の導電性薄膜電極は、主とし
て2つの工程を経て製造される。上記公報に示されるよ
うに、導電性材料を真空蒸着やスパッタリング等するだ
けで基材表面に薄膜を形成した場合には、薄膜形成の初
期過程で島状組織が観察される。島状組織では、薄膜の
組織が連続しておらず、分断されているため、電気的な
接合が良好ではなく、膜の内部抵抗は大きくなる。さら
に成膜を続け、膜の厚さを厚くしていくと、島状組織は
解消するが、基材表面全体が膜に覆われてしまい、ポー
ラスな膜は形成することができない。
【0012】したがって、本発明の網目状薄膜電極の製
造方法は、一旦、基材表面に導電性材料を物理的に蒸着
させて形成した連続かつ緻密な導電性薄膜に、加熱処理
を施すこととしたものである。後の実施例で説明する図
4に示すように、加熱処理を施す前の導電性薄膜には、
上述したような島状組織は観察されず、導電性薄膜は、
基材表面を連続して覆うほぼ厚さが均一な膜である。そ
して、上記図2に示すようなポーラスな網目状の薄膜と
は異なる構造、つまり、小孔が形成されていないという
意味において、導電性薄膜は緻密な構造を有するもので
ある。
【0013】ここで、加熱処理の作用は以下のように考
えられる。導電性材料の物理蒸着により形成された薄膜
の材料において、熱振動による原子の平均変位が、加熱
により、材料の格子定数に対して無視できない値(約2
5%)になると、膜材料における原子のマイグレーショ
ンが起きる。つまり、形成された薄膜を加熱すると、所
定温度で膜材料の融解と凝集が発生し、膜の一部に孔が
あいた状態となることで、薄膜は網目状の構造となると
考えられる。
【0014】このように、本発明の網目状薄膜電極の製
造方法は、導電性薄膜を形成する導電性薄膜形成工程
と、その薄膜を網目状にする熱処理工程という2つの工
程を含んで構成することにより、上記本発明の網目状薄
膜電極を、簡単に製造することができる方法となる。ま
た、薄膜の厚さ等の成膜条件や、加熱処理の条件によ
り、薄膜における小孔の孔径等、網目状組織の調整が可
能であることから、本発明の網目状薄膜電極の製造方法
は、薄膜電極における網目状組織の調整が容易にできる
製造方法となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の網目状薄膜電極
を、その製造方法を中心に説明し、さらに本網目状薄膜
電極の用途について言及する。
【0016】〈網目状薄膜電極の製造方法〉本発明の網
目状薄膜電極の製造方法は、導電性薄膜形成工程と、熱
処理工程とを含んで構成される。以下、順に説明する。
【0017】(1)導電性薄膜形成工程 本工程は、導電性材料を基材の表面に物理的に蒸着させ
て基材の表面に連続かつ緻密な導電性薄膜を形成する工
程である。
【0018】導電性材料は、特に制限するものではな
く、導電性を有すれば、金属、酸化物等種々の材料を用
いることができる。例えば、本発明の網目状薄膜電極
を、燃料電池に用いる場合には、燃料を改質する触媒活
性が高いという理由から、金、白金を用いることが望ま
しい。また、基材も特に限定されるものではなく、例え
ば、金属やその酸化物、ガラス、セラミックス等の無機
材料等を用いることができる。
【0019】蒸着方法は、真空蒸着、スパッタリング、
イオンプレーティング等、物理的に蒸着させる方法であ
れば種々の方法を用いることができ、特に制限するもの
ではない。蒸着の条件は、各方法により、形成される薄
膜の膜厚等が適当なものとなるよう適宜設定すればよ
い。
【0020】形成する導電性薄膜は、連続かつ緻密な膜
であればよい。薄膜の厚さは、特に限定するものではな
いが、10nm以上1μm以下であることが望ましい。
10nm未満の場合には、基材表面に薄膜を均一に形成
することが困難であるからであり、反対に1μmを超え
ると、後に薄膜の厚さ方向に貫通する小孔を形成しにく
くなるからである。
【0021】(2)加熱処理工程 本工程は、前工程で形成した導電性薄膜を加熱処理する
ことにより導電性薄膜に厚さ方向に貫通する無数の小孔
を形成して網目状薄膜電極を得る工程である。
【0022】加熱方法は、導電性薄膜を均一に加熱でき
る方法であれば、特に制限するものではなく、例えば、
電気炉等の加熱炉の中で保持することにより加熱すれば
よい。加熱雰囲気も、特に限定するものではなく、例え
ば、大気雰囲気、不活性ガス雰囲気等で行うことができ
る。また、真空下で加熱してもよい。
【0023】加熱温度、加熱時間等の条件は、薄膜材料
により種々異なるものであり、薄膜電極が網目状となる
ように、適宜設定すればよい。なお、加熱条件を変える
ことにより、薄膜に形成される小孔の孔径等を調整する
ことができる。例えば、導電性材料に金を使用して形成
した薄膜の場合は、その加熱温度を、500℃以上90
0℃以下とすることが望ましい。500℃未満の加熱で
は、薄膜材料の原子のマイグレーションが起こりにく
く、小孔を形成することが困難となるからである。一
方、900℃を超えて加熱すると、網目、すなわち薄膜
における小孔の孔径が大きくなり、電極としての内部抵
抗が大きくなるからである。また、加熱時間は、10分
以上10時間以下とすることが望ましい。10分未満の
場合には、小孔の形成が困難となるからであり、10時
間を超えて加熱すると、薄膜組織が分断されて電気抵抗
が大きくなるからである。
【0024】得られた網目状薄膜電極は、薄膜の厚さ方
向に貫通する無数の小孔が形成されたものである。その
小孔の平均孔径は、特に制限するものではないが、例え
ば、固体電解質型燃料電池の電極として使用する場合に
は、1nm以上10μm以下であることが望ましい。1
nm未満の場合には、薄膜の厚さ方向に貫通する小孔を
形成しにくくなるからであり、反対に10μmを超える
と、ガスと電解質と電極との3相界面長が短くなるから
である。
【0025】〈用途〉上述のように製造された本発明の
網目状薄膜電極は、その用途を特に限定するものではな
い。例えば、固体電解質型や高分子型等の燃料電池の電
極として使用することができる。本発明の網目状薄膜電
極の用途の一例として、固体電解質型燃料電池のセルの
構造を図1に模式的に示す。
【0026】図1に示すように、固体電解質型燃料電池
のセル1は、例えば、固体電解質10の両側に空気極
(カソード)20と燃料極(アノード)30とをそれぞ
れ配置して構成される。固体電解質10には安定化ジル
コニアが用いられ、固体電解質10を基材として、その
表面に本発明の網目状薄膜電極が空気極20および燃料
極30として形成されている。ここで、網目状薄膜電極
20および30は、触媒としての作用をも兼ねているた
め、白金製である。空気極20には酸素が供給され、空
気極20において酸素イオンとなり(1/2O2+2e-
→O2-)、酸素イオンは固体電解質10を通って燃料極
30へ移動する。燃料極30では、燃料極30に供給さ
れる水素と、空気極20から移動してきた酸素イオンと
が結びついて水が生成し(H2+O2-→H2O+2
-)、電子は外部回路に導かれる。
【0027】〈他の実施形態の許容〉以上、本発明の網
目状薄膜電極およびその製造方法の実施形態について説
明したが、上述した実施形態は一実施形態にすぎず、本
発明の網目状薄膜電極およびその製造方法は、上記実施
形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変
更、改良を施した種々の形態で実施することができる。
【0028】
【実施例】上記実施の形態に基づいて、本発明の導電性
薄膜電極を、導電性薄膜形成後の加熱処理における温度
を変えて2種類製造した。以下、導電性薄膜電極の製造
方法および製造した導電性薄膜電極について説明する。
【0029】〈網目状薄膜電極の製造〉基材として平滑
なアルミナ基板を用い、導電性材料としては金を用い
た。まず、アルミナ基板表面に高周波マグネトロンスパ
ッタリング法により金を蒸着して、膜厚が400nmの
金の導電性薄膜を形成した。スパッタガスにはアルゴン
を使用し、蒸着条件は、真空度を約2×10-4Pa、ガ
ス圧を約0.4Pa、蒸着速度を10〜12nm/mi
n、基板温度を室温とした。
【0030】次に、基板表面に形成された薄膜をそのま
ま電気炉内に入れて、大気圧下で2時間加熱処理を行っ
て薄膜電極を得た。なお、加熱処理は温度を800℃と
930℃と変えて2種類行った。製造された薄膜電極を
加熱温度が800℃のものを#1の電極、加熱温度が9
30℃のものを#2の電極とした。
【0031】〈製造した網目状薄膜電極〉製造した#1
および#2の電極表面を走査型電子顕微鏡(SEM)に
より観察した写真を図2および図3に示す。なお、導電
性薄膜電極を製造する過程において、導電性薄膜を形成
した後、室温で保持した状態の電極表面をSEMにより
観察した写真を図4に示す。
【0032】図4の写真に示されるように、導電性薄膜
形成直後の薄膜表面は、基材表面を連続して覆い、かつ
小孔の形成の無い緻密な構造を有していることがわか
る。これに対し、#1および#2の電極表面は、図2、
3の写真に示されるように、厚さ方向に無数の小孔が形
成され、網目状構造となっている。したがって、導電性
薄膜を形成した後、加熱処理することにより、本発明の
網目状薄膜電極を製造することができることが確認でき
た。
【0033】また、製造した網目状薄膜電極の小孔の平
均孔径は、#1の電極では約2〜3μm、#2の電極で
は10μmを超える程度まで大きくなった。つまり、加
熱温度により、網目状薄膜電極の小孔の孔径は異なるも
のとなる。これより、加熱温度により薄膜における小孔
の孔径の調整が可能であることがわかる。なお、#2の
電極は、小孔の平均孔径が約10μmと大きくなり、膜
材料が凝集して網目が所々切断された構造であった。そ
のため、#1の電極と比較して、電極における内部抵抗
が大きくなった。このことから、網目状薄膜電極の小孔
の平均孔径は、10μm以下であることが望ましいとい
える。
【0034】以上より、本発明の網目状電極の製造方法
は、薄膜電極における網目状組織を容易に調整すること
ができ、本発明の網目状薄膜電極を簡単に製造すること
ができることが確認できた。
【0035】
【発明の効果】本発明の網目状薄膜電極は、低い電気抵
抗を維持しつつ、ガスと電解質と電極との3相界面、つ
まり反応面積が大きいため、発電効率の高い電極とな
る。また、本発明の網目状薄膜電極の製造方法によれ
ば、薄膜の厚さ等の成膜条件や、加熱処理の条件によ
り、薄膜における小孔の孔径等、網目状組織の調整が可
能であることから、薄膜電極における網目状組織の調整
が容易にでき、上記本発明の網目状薄膜電極を簡単に製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の網目状薄膜電極の用途の一例であ
る、固体電解質型燃料電池のセルの構造を模式的に示
す。
【図2】 加熱処理を800℃で行った本発明の網目状
薄膜電極をSEMにより観察した写真を示す。
【図3】 加熱処理を930℃で行った本発明の網目状
薄膜電極をSEMにより観察した写真を示す。
【図4】 導電性薄膜を形成した直後であって、加熱処
理前の状態をSEMにより観察した写真を示す。
【符号の説明】
1:固体電解質型燃料電池セル 10:固体電解質 20:空気極 30:燃料極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年5月30日(2001.5.3
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深野 達雄 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 元廣 友美 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 5H018 AA06 BB01 BB07 DD03 DD08 EE03 HH03 HH04 5H026 AA06 BB01 BB04 CX04 EE02 HH03 HH04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に形成され、導電性材料から
    なり厚さ方向に貫通する無数の小孔を有する網目状薄膜
    電極であって、 前記導電性材料を前記基材の表面に物理的に蒸着させて
    該基材の表面に連続かつ緻密な導電性薄膜を形成し、該
    導電性薄膜を加熱処理することにより該導電性薄膜に厚
    さ方向に貫通する無数の小孔を形成して製造された網目
    状薄膜電極。
  2. 【請求項2】 前記導電性材料は、白金または金である
    請求項1に記載の網目状薄膜電極。
  3. 【請求項3】 前記導電性薄膜の厚さは、10nm以上
    1μm以下である請求項1または請求項2に記載の網目
    状薄膜電極。
  4. 【請求項4】 前記網目状薄膜電極の前記小孔の平均孔
    径は、1nm以上10μm以下である請求項1ないし請
    求項3のいずれかに記載の網目状薄膜電極。
  5. 【請求項5】 固体電解質型燃料電池に用いられる請求
    項1ないし請求項4に記載の網目状薄膜電極。
  6. 【請求項6】 基材の表面に形成され、導電性材料から
    なり厚さ方向に貫通する無数の小孔を有する網目状薄膜
    電極の製造方法であって、 前記導電性材料を前記基材の表面に物理的に蒸着させて
    該基材の表面に連続かつ緻密な導電性薄膜を形成する導
    電性薄膜形成工程と、 前記導電性薄膜を加熱処理することにより該導電性薄膜
    に厚さ方向に貫通する無数の小孔を形成して網目状薄膜
    電極を得る熱処理工程と、 を含んでなる網目状薄膜電極の製造方法。
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