JP2002324369A - ディレイロックループ回路、可変遅延回路および記録信号補償回路 - Google Patents

ディレイロックループ回路、可変遅延回路および記録信号補償回路

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度および電源電圧の変動やプロセス条件等
によるディレイ量の変動にかかわらず、微少な遅延量を
安定的に得ることを可能にするディレイロックループ回
路を提供する。 【解決手段】 遅延量検出手段からのアップダウン制御
信号UDに基づいて、カウント値BICを設定初期値B
IC−INTから設定最大値BIC−MAXまたは設定
最小値BIC−MINへのカウントアップまたはカウン
トダウンを行い、このカウント値BICが最大値または
最小値となった場合にカウント値SELのカウントアッ
プおよびカウントダウンをそれぞれ行うことにより、ア
ップダウン制御信号UDのノイズ成分をカットする。こ
れによって、カウント値SELが供給されるディレイロ
ック検出部が、ディレイラインによるディレイ量の変動
にかかわらず正常に動作して、1Tの遅延を得るための
基準ディレイ段数が安定して出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所望の信号遅延量
を得るためのディレイロックループ回路、このディレイ
ロックループ回路を具備する可変遅延回路、およびこの
可変遅延回路を具備する記録信号補償回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、開発が進められている光ディスク
を用いた高密度記録システムとして、光磁気ディスクシ
ステムと相変化型光ディスクシステムが挙げられる。こ
のうち、相変化型光ディスクシステムは、記録層を結晶
状態または非結晶状態(アモルファス状態)に変化させ
ることで情報を記録する方式を用いており、例えば、磁
気ヘッドが不要なため光学ヘッドの小型化が容易である
こと、記録面におけるマークの有無にかかわらず1回の
レーザ照射で情報を記録できるダイレクトオーバーライ
ト方式が容易に実現可能であること、信号強度が高く、
再生系のS/N(Signal/Noise)比を高くすることが
可能なこと等の理由から、近年ではこの相変化型光ディ
スクシステムの開発が特に重点的に進められている傾向
にある。
【0003】高記録密度の光ディスクシステムにおいて
は、微少なマーク列を正確な位置に記録する必要がある
が、特に相変化型光ディスクの場合、信号記録は純粋な
熱記録であることから、正確なマーク形成のためには記
録時の熱の管理が大変重要となる。例えば、比較的長い
マークを形成するために記録レベルのレーザ光を長時間
照射する場合、記録膜の蓄熱効果により後ろの部分ほど
ディスク半径方向の幅が太くなったマークが形成されて
しまう。このようなマークを再生すると、その終端部分
のエッジが理想的な位置からずれるため、エラーレート
が増加する。このため、相変化型光ディスクシステムで
は、記録時の熱の管理のために、マーク形成に用いるレ
ーザ光として連続したパルス列を用いており、また、単
にクロックに同期したパルスではなく、位置および幅を
最適に設定するための、いわゆる記録補償を行うことが
必須となっている。
【0004】このような記録補償を行うデータ記録装置
の一例が、特開平10−091961号公報に開示され
ている。この公報では、長さ1.5Tの始端パルスに続
いて、クロックに同期したパルス列が現れる記録パルス
を生成することにより、マークの幅が広がらないように
マークの後半部分におけるレーザ光の照射量を弱めてい
る。しかし、これによってマークの終端部分のエッジが
熱的に不安定になり、正確な位置にマークが形成されな
い場合があることから、さらにパルスの始端における立
ち上がり位置および終端における立ち下がり位置を遅延
させ、始端パルスおよび終端パルスのパルス幅を変化さ
せている。上記公報のデータ記録装置では、このような
記録パルスBを通常の論理回路と遅延量可変型の遅延素
子を用いた記録補償回路によって得ている。
【0005】ところで、入力信号を遅延させるための遅
延素子としては、例えばLC(インダクタとキャパシ
タ)、あるいは分布定数回路等によって形成されるオー
ルパスフィルタが知られている。また、遅延量可変型の
遅延素子としては、複数のLC遅延素子を直列接続し、
それぞれの出力をセレクタにより選択するものがある。
この構造の遅延素子は、比較的安定した遅延量が得られ
る反面、素子自体が大きくなって実装面積がより必要と
なること、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semi
conductor)プロセスを用いたIC(Integrated Circui
t)等と比較して素子単価がひじょうに高価であること
等の問題を有している。また、例えばCMOSのICに
内蔵可能な遅延量可変型の遅延素子を、PLL(Phase-
Locked Loop)の具備する周波数逓倍機能を用いて実現
する方法も存在する。この方法では、遅延素子をICに
内蔵することにより実装面積の問題は解決するが、PL
Lを内蔵することにより、コストは抑制されない。
【0006】これに対して、特にゲートアレイやエンベ
デッドアレイ等のデジタル集積回路への応用を念頭に開
発されたのが、インバータやNANDゲートにより構成
したバッファの組み合わせを単位遅延素子として用い、
CMOSロジックにおける信号の伝搬遅延時間を積極的
に利用して実現した遅延回路である。このような遅延回
路は、例えば、2段のインバータを直列接続したディレ
イラインを、所望する遅延量となるような段数だけ直列
に接続することにより得られる。この構造の遅延回路は
基本論理素子で構成可能であるため、CMOSのIC等
に容易に内蔵することができ、実装面積およびコストの
上昇がほとんどない。その反面、ICの内部に構成され
るゲートによる遅延量は、温度や電源電圧の変動、プロ
セス条件等によって、最大3倍程度大きく変動してしま
う。
【0007】CMOSロジックによる遅延回路のこのよ
うな問題を解決するために、ディレイロックループ回路
を用いて、1T分の遅延量を得るためのディレイライン
の段数を調整することを可能にした可変遅延回路が、特
開平2000−134072公報に開示されている。こ
こで図15に、上記公報に示された可変遅延回路に用い
られるディレイロックループ回路の構成例を示す。
【0008】図15に示すディレイロックループ回路4
0は、入力パルスを所定の周期に分周して出力する分周
器41と、ディレイ段数を変化させて任意の遅延量を得
ることが可能なディレイライン42と、入力パルスの先
着順位を判定してこれに基づく制御信号を出力する遅延
量検出部43と、この制御信号に応じてディレイライン
42におけるディレイ段数をコントロールするアップダ
ウンカウンタ(以下、U/Dカウンタと略称する)44
と、U/Dカウンタ44の出力信号よりディレイライン
42による遅延量が1Tとなるディレイ段数を出力する
ディレイロック検出部45によって構成される。
【0009】分周器41は、入力されたクロックCLK
を2分周した1TのデータパルスTP、4分周した2T
のデータパルスTP2、および8分周した4Tのデータ
パルスTP4を生成する。ディレイライン42は、例え
ば2つのインバータを直列接続し、これを所定の段数だ
け直列接続することにより遅延量が可変とされた信号遅
延回路であり、U/Dカウンタ44によるカウント値S
ELをディレイ段数の設定データとして、分周器41か
らのデータパルスTPを1T分だけ遅延させる。遅延量
検出部43は、ディレイライン42により遅延されたデ
ータパルスDTPと、分周器41からのデータパルスT
P2に基づいて、U/Dカウンタ44のカウントアップ
およびカウントダウンを制御するアップダウン制御信号
(以下、U/D制御信号と略称する)UDを出力する。
【0010】ここで、図16に遅延量検出部43の回路
構成例を示す。遅延量検出部43は、入力段とされるD
−フリップフロップ(以下、D−FFと略称する)43
1と、排他的論理和ゲート(以下、EORゲートと略称
する)432と、インバータ433と、出力段とされる
D−FF434によって構成される。この遅延量検出部
43では、D−FF431において、ディレイライン4
2より出力されたデータパルスDTPに基づき、分周器
41からのデータパルスTP2をラッチすることによっ
て、ディレイライン42によって1T分だけ遅延された
データパルスDTPの立ち上がりと、遅延量1T分のタ
イミングの基準となる、データパルスTP2の反転との
先着判定を行うことにより、D−FF434からディレ
イ段数の増減を選択する制御信号として、U/D制御信
号UDを出力している。出力されるU/D制御信号UD
は、データパルスTP2の立ち上がりがデータパルスD
TPの立ち上がりより早い場合にハイレベル、遅い場合
にローレベルとされる。
【0011】ここで、図15に戻って説明する。U/D
カウンタ44は、遅延量検出部43からのU/D制御信
号UDに基づいて、ディレイ段数のカウントアップおよ
びカウントダウンを行い、カウント値SELを出力し
て、ディレイライン42による遅延量1Tあたりのディ
レイ段数を制御する。ディレイロック検出部45は、分
周器41からのデータパルスTP4のタイミングで、U
/Dカウンタ44によるカウント値SELに基づき、現
在と1クロック前および2クロック前とのディレイ段数
の比較を行い、ディレイ段数がロックされているか否か
を示すディレイロック信号LOCK、および、ディレイ
ライン42によって1Tの遅延量を得るための基準ディ
レイ段数DREFを出力する。ここで、現在のディレイ
段数、すなわちU/Dカウンタ44による現在のカウン
ト値SELに対して、クロック入力CKとされるデータ
パルスTP4の1クロック前および2クロック前のディ
レイ段数をそれぞれSEL1およびSEL2とすると、
SEL=SEL2のときディレイロック信号LOCKが
ハイレベルとされ、それ以外のときローレベルとされ
る。また、SEL=SEL2またはSEL>SEL1の
とき基準ディレイ段数DREFとしてSEL1が出力さ
れ、これ以外のとき現在のカウント値SELが出力され
る。
【0012】次に、図17にディレイロックループ回路
40における各信号のタイミングを示す。図17におい
て、900nsecから1100nsecの期間では、
例えば、ディレイライン42を構成するゲートによる遅
延量が、温度や電源電圧の変動等により変動した状態を
示している。このとき、ディレイライン42におけるデ
ィレイ段数を示すカウント値SELによる遅延量が、1
T分の遅延に対して不足しているため、U/Dカウンタ
44によるカウント値SELおよび基準ディレイ段数D
REFは、それぞれ1ずつカウントアップされ、ディレ
イロック信号LOCKはローレベルとなる。
【0013】これに対して、1100nsecのタイミ
ングでは、遅延量検出部43に入力されるデータパルス
TP2の反転タイミングが、データパルスDTPの立ち
上がりより早くなり、出力されるU/D制御信号UDが
ローレベルとなって、U/Dカウンタ44のカウント値
SELがカウントダウンされる。以降、データパルスT
P4の立ち上がりにおいて、U/D制御信号UDはハイ
レベル、ローレベルを交互に繰り返すことになり、これ
によってU/Dカウンタ44のカウント値SELは「2
9」および「28」の値を交互に採ることになる。ま
た、1050nsecのタイミングにおいて、ディレイ
ロック検出部45では、現在のカウント値SELと、デ
ータパルスTP4による2クロック前のカウント値SE
L2とが、ともに「29」と一致したことが検出され
て、ディレイロック信号LOCKがハイレベルとされ
る。これにより、ディレイライン42によって1T分だ
け遅延されるときの基準ディレイ段数DREFの値が
「28」で固定され、ディレイロックループ回路40の
動作がロックされる。
【0014】このようなディレイロックループ回路40
を用いた可変遅延回路では、1Tパルス幅に対する遅延
量の比率を任意に設定し、この値と基準ディレイ段数D
REFの値とを乗算し、ディレイライン42と同様に構
成されたディレイラインに対して、この値をディレイ設
定段数として設定して、入力されたデータパルスを遅延
させる。これによって、ディレイロックループ回路40
を用いた可変遅延回路では、温度や電源電圧の変動等に
よりディレイラインを構成するゲートによる遅延量が変
動した場合でも、その変動量にかかわらず常に所望する
遅延量を得ることが可能となっている。したがって、上
述した相変化型光ディスクシステムでは、このような可
変遅延回路を用いて、記録パルスの始端における立ち上
がり位置および終端における立ち下がり位置を、任意の
量だけ正確に遅延させ、ディスク上に形成されるマーク
の形状を正確に制御することが可能となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記のディレイロック
ループ回路40は、CMOSゲートによるディレイライ
ンの欠点を解消し、安価で安定した遅延量が得られるた
め、光ディスクドライブの記録補償のためのICとして
実現されている。しかし、このディレイロックループ回
路40による実際の動作においては、基準ディレイ段数
DREFがほぼ安定した状態でも、U/Dカウンタ44
によるカウント値SELが±1段でなく、数段の幅で不
規則な変動を繰り返す現象が観測されている。
【0016】ここで、図18にこのような異常動作が発
生した場合のディレイロックループ回路40における各
信号のタイミングを示す。図18において、1570n
secまでの期間は、基準ディレイ段数DREFが「2
8」でロックされた状態となっている。しかし、167
0nsec、1570nsecおよび1870nsec
のタイミングにおいてU/D制御信号UDがハイレベル
となり、カウント値SELが連続してカウントアップさ
れている。このため、ディレイロック検出部45の検出
によりディレイロック信号LOCKがローレベルとな
る。この後、カウント値SELは「2b」の値までカウ
ントアップして、「28」の値までカウントダウンし、
2250nsecのタイミングにおいて再びディレイロ
ックループ回路40の動作がロックした状態となる。
【0017】このような基準ディレイ段数DREFの不
規則な変動は、遅延量検出部43に使用されているD−
FF431に起因すると考えられる。遅延量検出部43
におけるタイミング比較では、D−FF431における
クロック入力CKのデータパルスDTPの立ち上がり
と、データ入力DのデータパルスTP2の反転の先着順
に基づいて、Q出力すなわち位相比較中間信号QAを出
力し、EORゲート432で位相比較中間信号QAとデ
ータパルスTP2との排他的論理和をとることで、位相
比較信号UPを出力している。ところが、D−FF43
1におけるクロック入力CKの立ち上がりとデータ入力
Dの反転とが、D−FF431の最小セットアップタイ
ムおよびホールドタイムより短い時間に続けて入力され
た場合は、出力される位相比較中間信号QAが確定しな
いため、出力されるU/D制御信号UDに短期間の擾乱
が生じる。
【0018】ここで、クロック入力CKの立ち上がりと
データ入力Dの反転とがほぼ同時となる場合とは、すな
わち、ディレイライン42によるデータパルスTPとデ
ータパルスDTPの間の遅延量が1Tに一致している場
合であり、ディレイロックループ回路40においては、
常にこのような状態となるように制御が行われることか
ら、位相比較中間信号QAが不定の状態は動作がほぼロ
ックしているときに高い割合で発生していると考えられ
る。図18における1570nsecおよび1870n
secのタイミングでのU/D制御信号UDは、このよ
うな場合に発生したノイズ成分と考えられ、これによっ
てU/Dカウンタ44のカウント値SELも交互にカウ
ントアップおよびカウントダウンをせずに不規則に変化
し、基準ディレイ段数DREFの値がロックせずに±数
段の大きさで不安定に変化する。
【0019】したがって、このようなディレイロックル
ープ回路40を用いた可変遅延回路では、ディレイライ
ンにおけるディレイ段数の設定において、例えばT/2
の遅延を得るために基準ディレイ段数DREFに1/2
を乗じても、基準ディレイ段数DREFが一定とならな
いために、ディレイラインの出力信号にジッタが生じて
しまう。
【0020】本発明はこのような課題に鑑みてなされた
ものであり、低コストで実装面積の小さい遅延回路を用
いた場合に、温度および電源電圧の変動やプロセス条件
等によるディレイ量の変動にかかわらず、安定した遅延
量を得ることを可能にするディレイロックループ回路を
提供することを目的とする。
【0021】また、本発明の他の目的は、低コストで実
装面積の小さい遅延回路を用い、温度および電源電圧の
変動やプロセス条件等によるディレイ量の変動にかかわ
らず、安定した遅延量を得ることが可能な可変遅延回路
を提供することである。
【0022】さらに、本発明の他の目的は、ディスク状
記憶媒体にデータを記録する際に、低コストで実装面積
の小さい遅延回路を用い、記録パルスを正確に遅延させ
ることが可能な記録信号補償回路を提供することであ
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、所望の信号遅延量を得るためのディレイ
ロックループ回路において、入力されたクロックに基づ
いて、第1のパルスデータと、前記第1のパルスデータ
より大きい周期を有する第2のパルスデータと、前記第
2のパルスデータより大きい周期を有する第3のパルス
データを生成する分周手段と、カウント値に対する初期
値、最大値および最小値が設定され、前記第3のパルス
データの立ち上がりのタイミングにおいて、入力された
アップダウン制御信号に基づいてカウントアップまたは
カウントダウンを行い、前記カウント値が前記最大値お
よび前記最小値となった場合には、次のカウント値を前
記初期値にセットするサブカウンタを具備し、前記第3
のパルスデータの立ち上がりのタイミングにおいて、前
記サブカウンタによるカウント値が前記最大値であると
きカウントアップを行い、前記最小値であるときカウン
トダウンを行うアップダウンカウンタと、前記アップダ
ウンカウンタによるカウント出力に基づくディレイ段数
によって前記第1のパルスデータを遅延させるディレイ
手段と、前記第2のパルスデータの立ち上がりと、前記
ディレイ手段による出力パルスの立ち上がりとの先着判
定を行い、判定結果に基づいて前記アップダウン制御信
号を出力する遅延量検出手段と、前記第3のパルスデー
タの立ち上がりのタイミングにおいて、前記アップダウ
ンカウンタによる現在のカウント値と過去のカウント値
とを比較して遅延量がロックされているか否かを検出
し、かつ、前記現在および過去のカウント値のうちいず
れか一方の値を選択して、基準ディレイ段数として出力
するディレイロック検出手段と、を有することを特徴と
するディレイロックループ回路が提供される。
【0024】このようなディレイロックループ回路で
は、遅延量検出手段からのアップダウン制御信号に基づ
いて初期値から最大値または最小値へのカウントアップ
またはカウントダウンを行うサブカウンタを具備し、こ
のカウント値が最大値または最小値となった場合にアッ
プダウンカウンタのカウントアップおよびカウントダウ
ンをそれぞれ行うので、アップダウン制御信号の短期間
における擾乱が無視され、ディレイ手段によるディレイ
量の変動にかかわらずディレイロック検出手段が正常に
動作して、基準ディレイ段数が安定して出力される。
【0025】また、本発明では、入力信号を任意の遅延
量だけ遅延させることが可能な可変遅延回路において、
入力されたクロックに基づいて、第1のパルスデータ
と、前記第1のパルスデータより大きい周期を有する第
2のパルスデータと、前記第2のパルスデータより大き
い周期を有する第3のパルスデータを生成する分周手段
と、カウント値に対する初期値、最大値および最小値が
設定され、前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイ
ミングにおいて、入力されたアップダウン制御信号に基
づいてカウントアップまたはカウントダウンを行い、前
記カウント値が前記最大値および前記最小値となった場
合には、次のカウント値を前記初期値にセットするサブ
カウンタを具備し、前記第3のパルスデータの立ち上が
りのタイミングにおいて、前記サブカウンタによるカウ
ント値が前記最大値であるときカウントアップを行い、
前記最小値であるときカウントダウンを行うアップダウ
ンカウンタと、前記アップダウンカウンタによるカウン
ト出力に基づくディレイ段数によって前記第1のパルス
データを遅延させる第1のディレイ手段と、前記第2の
パルスデータの立ち上がりと、前記第1のディレイ手段
による出力パルスの立ち上がりとの先着判定を行い、判
定結果に基づいて前記アップダウン制御信号を出力する
遅延量検出手段と、前記第3のパルスデータの立ち上が
りのタイミングにおいて、前記アップダウンカウンタに
よる現在のカウント値と過去のカウント値とを比較して
遅延量がロックされているか否かを検出し、かつ、前記
現在および過去のカウント値のうちいずれか一方の値を
選択して、基準ディレイ段数として出力するディレイロ
ック検出手段と、を具備する基準ディレイ段数出力手段
と、前記クロックが供給されるとともに、前記基準ディ
レイ段数と所要のディレイ比率とを乗算するディレイ段
数設定手段と、前記第1のディレイ手段と同様に構成さ
れて、前記ディレイ段数設定手段によって設定されたデ
ィレイ段数により、入力したデータを遅延させる第2の
ディレイ手段と、を有することを特徴とする可変遅延回
路が提供される。
【0026】このような可変遅延回路では、基準ディレ
イ段数出力手段が、遅延量検出手段からのアップダウン
制御信号に基づいて初期値から最大値または最小値への
カウントアップまたはカウントダウンを行うサブカウン
タを具備し、このカウント値が最大値または最小値とな
った場合にカウントアップおよびカウントダウンをそれ
ぞれ行うアップダウンカウンタを有するディレイロック
ループを形成しており、これにより第1のディレイ手段
によるディレイ量の変動にかかわらずディレイロック検
出手段が正常に動作して、基準ディレイ段数が安定して
出力される。したがって、第1のディレイ手段と同様に
構成された第2のディレイ手段によって、常に正確な遅
延量を得ることが可能となる。
【0027】また、本発明では、始端パルス、バースト
パルス、および終端パルスを合成して得られる記録パル
スにしたがって、データをディスク状記録媒体に記録す
るための記録信号補償回路において、入力されたクロッ
クに基づいて、第1のパルスデータと、前記第1のパル
スデータより大きい周期を有する第2のパルスデータ
と、前記第2のパルスデータより大きい周期を有する第
3のパルスデータを生成する分周手段と、カウント値に
対する初期値、最大値および最小値が設定され、前記第
3のパルスデータの立ち上がりのタイミングにおいて、
入力されたアップダウン制御信号に基づいてカウントア
ップまたはカウントダウンを行い、前記カウント値が前
記最大値および前記最小値となった場合には、次のカウ
ント値を前記初期値にセットするサブカウンタを具備
し、前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミング
において、前記サブカウンタによるカウント値が前記最
大値であるときカウントアップを行い、前記最小値であ
るときカウントダウンを行うアップダウンカウンタと、
前記アップダウンカウンタによるカウント出力に基づく
ディレイ段数によって前記第1のパルスデータを遅延さ
せる第1のディレイ手段と、前記第2のパルスデータの
立ち上がりと、前記第1のディレイ手段による出力パル
スの立ち上がりとの先着判定を行い、判定結果に基づい
て前記アップダウン制御信号を出力する遅延量検出手段
と、前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミング
において、前記アップダウンカウンタによる現在のカウ
ント値と過去のカウント値とを比較して遅延量がロック
されているか否かを検出し、かつ、前記現在および過去
のカウント値のうちいずれか一方の値を選択して、基準
ディレイ段数として出力するディレイロック検出手段
と、を具備する基準ディレイ段数出力手段と、前記クロ
ックが供給されるとともに、前記基準ディレイ段数と所
要のディレイ比率とを乗算するディレイ段数設定手段
と、前記第1のディレイ手段と同様に構成されて、前記
ディレイ段数設定手段によって設定されたディレイ段数
により、入力したデータを遅延させる第2のディレイ手
段と、によってともに構成され、前記始端パルスの始端
エッジの位置、および前記終端パルスの終端エッジの位
置を遅延させることにより、前記始端パルスおよび前記
終端パルスのパルス幅をそれぞれ変化させる始端パルス
変化手段および終端パルス変化手段を有することを特徴
とする記録信号補償回路が提供される。
【0028】このような記録信号補償回路では、基準デ
ィレイ段数出力手段がディレイロックループを形成する
ことにより、第1のディレイ手段によるディレイ量の変
動にかかわらずディレイロック検出手段が正常に動作し
て、基準ディレイ段数が安定して出力される。したがっ
て、始端パルス変化手段および終端パルス変化手段にお
いては、それぞれが第1のディレイ手段と同様に構成さ
れた第2のディレイ手段を使用することによって、記録
パルスの始端位置および終端位置を常に正確な量だけ遅
延させることができ、ディスク状記録媒体上において、
遅延量に応じた正確な位置にマークを形成することが可
能になる。
【0029】また、本発明では、所望の信号遅延量を得
るためのディレイロックループ回路において、入力され
たクロックに基づいて、第1のパルスデータと、前記第
1のパルスデータより大きい周期を有する第2のパルス
データと、前記第2のパルスデータより大きい周期を有
する第3のパルスデータを生成する分周手段と、前記第
3のパルスデータの立ち上がりのタイミングにおいてカ
ウントアップを行い、カウント値があらかじめ設定され
た設定値M(M:M>0の整数)を超えると、リセット
信号を出力するとともに、カウント値をリセットする第
1のカウンタ、前記第3のパルスデータの立ち上がりの
タイミングにおいて、入力されたアップダウン制御信号
がハイレベルの場合にのみカウントアップを行い、前記
リセット信号が入力されるとカウント値をリセットする
第2のカウンタ、および、前記第3のパルスデータの立
ち上がりのタイミングにおいて、入力された前記アップ
ダウン制御信号がローレベルの場合にのみカウントアッ
プを行い、前記リセット信号が入力されるとカウント値
をリセットする第3のカウンタを具備し、前記リセット
信号の出力時において、前記第2のカウンタによるカウ
ント値があらかじめ設定された設定値N(N:0<N<
Mの整数)以上である場合にカウントアップを行い、前
記第3のカウンタによるカウント値が前記設定値N以上
である場合にカウントダウンを行うアップダウンカウン
タと、前記アップダウンカウンタによるカウント出力に
基づくディレイ段数によって前記第1のパルスデータを
遅延させるディレイ手段と、前記第2のパルスデータの
立ち上がりと、前記ディレイ手段による出力パルスの立
ち上がりとの先着判定を行い、判定結果に基づいて前記
アップダウン制御信号を出力する遅延量検出手段と、前
記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミングにおい
て、前記アップダウンカウンタによる現在のカウント値
と過去のカウント値とを比較して遅延量がロックされて
いるか否かを検出し、かつ、前記現在および過去のカウ
ント値のうちいずれか一方の値を選択して、基準ディレ
イ段数として出力するディレイロック検出手段と、を有
することを特徴とするディレイロックループ回路が提供
される。
【0030】このようなディレイロックループ回路で
は、一定時間ごとにリセット信号を出力する第1のカウ
ンタと、遅延量検出手段からのアップダウン制御信号が
ハイレベルおよびローレベルの場合にそれぞれカウント
アップを行う第2および第3のカウンタを具備し、第1
のカウンタによるリセット信号の出力時において、第2
および第3のカウンタによる各カウント値が設定値Nに
達している場合に、アップダウンカウンタのカウントア
ップおよびカウントダウンがそれぞれ行われるので、ア
ップダウン制御信号の短期間における擾乱が無視され、
ディレイ手段によるディレイ量の変動にかかわらずディ
レイロック検出手段が正常に動作して、基準ディレイ段
数が安定して出力される。
【0031】また、本発明では、入力信号を任意の遅延
量だけ遅延させることが可能な可変遅延回路において、
入力されたクロックに基づいて、第1のパルスデータ
と、前記第1のパルスデータより大きい周期を有する第
2のパルスデータと、前記第2のパルスデータより大き
い周期を有する第3のパルスデータを生成する分周手段
と、前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミング
においてカウントアップを行い、カウント値があらかじ
め設定された設定値M(M:M>0の整数)を超える
と、リセット信号を出力するとともに、カウント値をリ
セットする第1のカウンタ、前記第3のパルスデータの
立ち上がりのタイミングにおいて、入力されたアップダ
ウン制御信号がハイレベルの場合にのみカウントアップ
を行い、前記リセット信号が入力されるとカウント値を
リセットする第2のカウンタ、および、前記第3のパル
スデータの立ち上がりのタイミングにおいて、入力され
た前記アップダウン制御信号がローレベルの場合にのみ
カウントアップを行い、前記リセット信号が入力される
とカウント値をリセットする第3のカウンタを具備し、
前記リセット信号の出力時において、前記第2のカウン
タによるカウント値があらかじめ設定された設定値N
(N:0<N<Mの整数)以上である場合にカウントア
ップを行い、前記第3のカウンタによるカウント値が前
記設定値N以上である場合にカウントダウンを行うアッ
プダウンカウンタと、前記アップダウンカウンタによる
カウント出力に基づくディレイ段数によって前記第1の
パルスデータを遅延させる第1のディレイ手段と、前記
第2のパルスデータの立ち上がりと、前記第1のディレ
イ手段による出力パルスの立ち上がりとの先着判定を行
い、判定結果に基づいて前記アップダウン制御信号を出
力する遅延量検出手段と、前記第3のパルスデータの立
ち上がりのタイミングにおいて、前記アップダウンカウ
ンタによる現在のカウント値と過去のカウント値とを比
較して遅延量がロックされているか否かを検出し、か
つ、前記現在および過去のカウント値のうちいずれか一
方の値を選択して、基準ディレイ段数として出力するデ
ィレイロック検出手段と、を具備する基準ディレイ段数
出力手段と、前記クロックが供給されるとともに、前記
基準ディレイ段数と所要のディレイ比率とを乗算するデ
ィレイ段数設定手段と、前記第1のディレイ手段と同様
に構成されて、前記ディレイ段数設定手段によって設定
されたディレイ段数により、入力したデータを遅延させ
る第2のディレイ手段と、を有することを特徴とする可
変遅延回路が提供される。
【0032】このような可変遅延回路では、基準ディレ
イ段数出力手段が、一定時間ごとにリセット信号を出力
する第1のカウンタと、遅延量検出手段からのアップダ
ウン制御信号がハイレベルおよびローレベルの場合にそ
れぞれカウントアップを行う第2および第3のカウンタ
を具備し、第1のカウンタによるリセット信号の出力時
において、第2および第3のカウンタによる各カウント
値が設定値Nに達している場合に、アップダウンカウン
タのカウントアップおよびカウントダウンがそれぞれ行
われるので、アップダウン制御信号の短期間における擾
乱が無視され、ディレイ手段によるディレイ量の変動に
かかわらずディレイロック検出手段が正常に動作して、
基準ディレイ段数が安定して出力される。したがって、
第1のディレイ手段と同様に構成された第2のディレイ
手段によって、常に正確な遅延量を得ることが可能とな
る。
【0033】また、本発明の始端パルス、バーストパル
ス、および終端パルスを合成して得られる記録パルスに
したがって、データをディスク状記録媒体に記録するた
めの記録信号補償回路において、入力されたクロックに
基づいて、第1のパルスデータと、前記第1のパルスデ
ータより大きい周期を有する第2のパルスデータと、前
記第2のパルスデータより大きい周期を有する第3のパ
ルスデータを生成する分周手段と、前記第3のパルスデ
ータの立ち上がりのタイミングにおいてカウントアップ
を行い、カウント値があらかじめ設定された設定値M
(M:M>0の整数)を超えると、リセット信号を出力
するとともに、カウント値をリセットする第1のカウン
タ、前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミング
において、入力されたアップダウン制御信号がハイレベ
ルの場合にのみカウントアップを行い、前記リセット信
号が入力されるとカウント値をリセットする第2のカウ
ンタ、および、前記第3のパルスデータの立ち上がりの
タイミングにおいて、入力された前記アップダウン制御
信号がローレベルの場合にのみカウントアップを行い、
前記リセット信号が入力されるとカウント値をリセット
する第3のカウンタを具備し、前記リセット信号の出力
時において、前記第2のカウンタによるカウント値があ
らかじめ設定された設定値N(N:0<N<Mの整数)
以上である場合にカウントアップを行い、前記第3のカ
ウンタによるカウント値が前記設定値N以上である場合
にカウントダウンを行うアップダウンカウンタと、前記
アップダウンカウンタによるカウント出力に基づくディ
レイ段数によって前記第1のパルスデータを遅延させる
第1のディレイ手段と、前記第2のパルスデータの立ち
上がりと、前記第1のディレイ手段による出力パルスの
立ち上がりとの先着判定を行い、判定結果に基づいて前
記アップダウン制御信号を出力する遅延量検出手段と、
前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミングにお
いて、前記アップダウンカウンタによる現在のカウント
値と過去のカウント値とを比較して遅延量がロックされ
ているか否かを検出し、かつ、前記現在および過去のカ
ウント値のうちいずれか一方の値を選択して、基準ディ
レイ段数として出力するディレイロック検出手段と、を
具備する基準ディレイ段数出力手段と、前記クロックが
供給されるとともに、前記基準ディレイ段数と所要のデ
ィレイ比率とを乗算するディレイ段数設定手段と、前記
第1のディレイ手段と同様に構成されて、前記ディレイ
段数設定手段によって設定されたディレイ段数により、
入力したデータを遅延させる第2のディレイ手段と、に
よってともに構成され、前記始端パルスの始端エッジの
位置、および前記終端パルスの終端エッジの位置を遅延
させることにより、前記始端パルスおよび前記終端パル
スのパルス幅をそれぞれ変化させる始端パルス変化手段
および終端パルス変化手段を有することを特徴とする記
録信号補償回路が提供される。
【0034】このような記録信号補償回路では、基準デ
ィレイ段数出力手段がディレイロックループを形成する
ことにより、第1のディレイ手段によるディレイ量の変
動にかかわらずディレイロック検出手段が正常に動作し
て、基準ディレイ段数が安定して出力される。したがっ
て、始端パルス変化手段および終端パルス変化手段にお
いては、それぞれが第1のディレイ手段と同様に構成さ
れた第2のディレイ手段を使用することによって、記録
パルスの始端位置および終端位置を常に正確な量だけ遅
延させることができ、ディスク状記録媒体上において、
遅延量に応じた正確な位置にマークを形成することが可
能になる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。まず、図1に本発明のディレイロ
ックループ回路の構成例を示す。
【0036】図1に示すディレイロックループ回路10
は、入力パルスを所定の周期に分周して出力する分周器
11と、ディレイ段数を変化させて任意の遅延量を得る
ことが可能なディレイライン12と、入力パルスの先着
順位を判定してこれに基づく制御信号を出力する遅延量
検出部13と、この制御信号に応じてディレイライン1
2におけるディレイ段数をコントロールするアップダウ
ンカウンタ(以下、U/Dカウンタと略称する)14
と、U/Dカウンタ14の出力信号よりディレイライン
12による遅延量が1Tとなるディレイ段数を出力する
ディレイロック検出部15によって構成される。
【0037】分周器11は、入力されたクロックCLK
を2分周した1TのデータパルスTP、4分周した2T
のデータパルスTP2、および8分周した4Tのデータ
パルスTP4を生成する。ディレイライン12は、例え
ば2つのインバータを直列接続する等によって構成され
る単位遅延素子を所定の段数だけ直列接続することによ
り構成され、この単位遅延素子の段数を選択することに
より遅延量が可変とされた信号遅延回路である。このよ
うな信号遅延回路は、例えばCMOSロジックにより容
易に形成可能である。このディレイライン12は、U/
Dカウンタ14によるカウント値SELをディレイ段数
の設定データとして、分周器11からのデータパルスT
Pを1T分だけ遅延させる。遅延量検出部13は、ディ
レイライン12により遅延されたデータパルスDTP
と、分周器11からのデータパルスTP2に基づいて、
U/Dカウンタ14によるカウント値SELのカウント
アップおよびカウントダウンを制御するアップダウン制
御信号UDを出力する。
【0038】ここで、図2に遅延量検出部13の構成例
を示す。遅延量検出部13は、入力段とされるD−フリ
ップフロップ(以下、D−FFと略称する)131と、
排他的論理和ゲート(以下、EORゲートと略称する)
132と、インバータ133と、出力段とされるD−F
F134によって構成される。この遅延量検出部13で
は、D−FF131において、ディレイライン12より
出力されたデータパルスDTPに基づき、分周器11か
らのデータパルスTP2をラッチすることによって、デ
ィレイライン12によって1T分だけ遅延されたデータ
パルスDTPの立ち上がりと、遅延量1T分のタイミン
グの基準となる、データパルスTP2の反転との先着判
定を行うことにより、D−FF134からディレイ段数
の増減を選択する制御信号として、U/D制御信号UD
を出力している。出力されるU/D制御信号UDは、デ
ータパルスTP2の立ち上がりがデータパルスDTPの
立ち上がりより早い場合にハイレベル、遅い場合にロー
レベルとされる。
【0039】ここで、図1に戻って説明する。U/Dカ
ウンタ14は、遅延量検出部13からのU/D制御信号
UDに基づいて、ディレイ段数のカウントアップおよび
カウントダウンを行い、カウント値SELを出力して、
ディレイライン12による遅延量1Tあたりのディレイ
段数を制御する。なお、このU/Dカウンタ14の詳細
については後述する。ディレイロック検出部15は、分
周器11からのデータパルスTP4のタイミングで、U
/Dカウンタ14によるカウント値SELに基づき、現
在と1クロック前および2クロック前とのディレイ段数
の比較を行い、ディレイ段数がロックされているか否か
を示すディレイロック信号LOCK、および、ディレイ
ライン12によって1Tの遅延量を得るための基準ディ
レイ段数DREFを出力する。ここで、現在のディレイ
段数、すなわちU/Dカウンタ14による現在のカウン
ト値SELに対して、クロック入力CKとされるデータ
パルスTP4の1クロック前および2クロック前のディ
レイ段数をそれぞれSEL1およびSEL2とすると、
SEL=SEL2のときディレイロック信号LOCKが
ハイレベルとされ、それ以外のときローレベルとされ
る。また、SEL=SEL2またはSEL>SEL1の
とき基準ディレイ段数DREFとしてSEL1が出力さ
れ、これ以外のとき現在のカウント値SELが出力され
る。
【0040】ところで、前述したように、遅延量検出部
13におけるタイミング比較では、D−FF131にお
けるクロック入力CKのデータパルスDTPの立ち上が
りと、データ入力DのデータパルスTP2の反転とが、
D−FF131の最小セットアップタイムおよびホール
ドタイムより短い時間に続けて入力された場合は、出力
される位相比較中間信号QAが確定せず、遅延量検出部
13から出力されるU/D制御信号UDに短期間の擾乱
が発生する。したがって、このようなU/D制御信号U
Dに基づいてカウントされたU/Dカウンタ14のカウ
ント値SELは不規則に変化し、基準ディレイ段数DR
EFの値がロックせずに±数段の大きさで不安定に変化
する。本発明では、U/Dカウンタ14において、遅延
量検出部13から出力されたU/D制御信号UDを、ロ
ーパスフィルタと同等の動作を行う非線形カウンタに通
過させた後にカウントアップおよびカウントダウンの動
作を行うようにすることで、上記の問題を解決する。
【0041】以下、このような動作を可能とするU/D
カウンタ14の回路構成の一例について説明する。図3
に、U/Dカウンタ14の第1の構成例を示す。図3に
示すU/Dカウンタ14は、現在のカウント値BICを
保持するためのD−フリップフロップ(以下、D−FF
と略称する)141と、カウント値BICに1を加算す
る加算回路142と、カウント値BICから1を減算す
る減算回路143と、カウント値BICと設定最大値B
IC−MAXとを比較し、これに応じてリセット信号R
MAXを出力する比較回路144と、カウント値BIC
と設定最小値BIC−MINとを比較し、これに応じて
リセット信号RMINを出力する比較回路145と、入
力XとされたU/D制御信号UDに応じて入力Aまたは
Bを選択出力Sとして出力するセレクタ146と、入力
されたリセット信号RMAXおよびRMINに応じて、
選択出力Sと設定初期値BIC−INTとを選択してD
−FF141に出力するセレクタ147と、リセット信
号RMAXおよびRMINに応じてカウント値SELの
カウントアップまたはカウントダウンを行うカウンタ1
48によって構成される。
【0042】このU/Dカウンタ14では、出力するカ
ウント値SELのカウントアップおよびカウントダウン
を行うために、D−FF141、加算回路142、減算
回路143、比較回路144および145、セレクタ1
46および147によって構成されるサブカウンタが用
いられる。このサブカウンタのカウント値BICに対し
ては、カウントアップの最大値である設定最大値BIC
−MAX、カウントダウンの最小値である設定最小値B
IC−MIN、およびカウントアップ、カウントダウン
の際に初期値となるBIC−INTがそれぞれ任意に設
定される。また、カウンタ148のカウント値SELの
初期値として、設定初期値DINTが設定される。
【0043】D−FF141は、セレクタ147からの
選択出力BIC−0を、データパルスTP4によってラ
ッチし、加算回路142、減算回路143,比較回路1
44および145に対してカウント値BICを出力す
る。セレクタ146は、加算回路142および減算回路
143においてカウント値BICに対してそれぞれ1を
加算、1を減算されたカウント値BIC−I、BIC−
Dの供給を受け、遅延量検出部13からのU/D制御信
号UDが例えばハイレベルの場合にカウント値BIC−
Iを、ローレベルの場合にカウント値BIC−Dを、選
択出力Sとしてセレクタ147に出力する。また、比較
回路144および145は、入力されたカウント値BI
Cが設定最大値BIC−MAX、設定最小値BIC−M
INと等しい場合に、それぞれリセット信号RMAXお
よびRMINをハイレベルとして出力する。セレクタ1
47は、入力されたリセット信号RMAXおよびRMI
Nのいずれかがハイレベルの場合に、設定初期値BIC
−INTを選択し、それ以外の場合にセレクタ146か
らの選択出力Sを選択して、選択出力BIC−0として
D−FF141に対して出力する。
【0044】これによってカウント値BICは、データ
パルスTP4の立ち上がりのタイミングにおいて、U/
D制御信号UDがハイレベルの場合には、設定初期値B
IC−INTから設定最大値BIC−MAXまでの間を
繰り返しカウントアップされ、U/D制御信号UDがロ
ーレベルの場合には、設定初期値BIC−INTから設
定最小値BIC−MINまでの間を繰り返しカウントダ
ウンされる。また、U/D制御信号UDが変化したタイ
ミングでは、カウント値BICは必ず設定初期値BIC
−INTの値にセットされる。
【0045】また、カウンタ148は、データパルスT
P4の立ち上がりのタイミングにおいて、比較回路14
4からのリセット信号RMAXがハイレベルの場合に、
カウント値SELをカウントアップし、比較回路145
からのリセット信号RMINがハイレベルの場合に、カ
ウント値SELをカウントダウンする。これによって、
カウント値BICが設定初期値BIC−INTよりカウ
ントアップされて設定最大値BIC−MAXとなったと
きに、カウント値SELのカウントアップが行われ、カ
ウント値BICが設定初期値BIC−INTよりカウン
トダウンされて設定最小値BIC−MINとなったとき
に、カウント値SELのカウントダウンが行われる。
【0046】次に、図4に上記のU/Dカウンタ14を
具備するディレイロックループ回路10における各信号
のタイミングを示す。図4は、遅延量検出部13から出
力されるU/D制御信号UDに擾乱が発生していない場
合の信号波形を示している。また、U/Dカウンタ14
における設定最大値BIC−MAX、設定最小値BIC
−MIN、および設定初期値BIC−INTは、例とし
てそれぞれ「08」「00」「04」に設定されてい
る。この図4において、7000nsecのタイミング
以前では、データパルスTP4の立ち上がりのタイミン
グで遅延量検出部13から出力されるU/D制御信号U
Dがローレベルとなっているため、カウント値BICが
カウントダウンされる。このとき、カウント値SELが
「29」で、基準ディレイ段数DREFの値が「28」
でロックされている。やがて、カウント値BICが「0
0」となって設定最小値BIC−MINと一致すると、
これを検出した比較回路145よりリセット信号RMI
Nが出力されて、セレクタ147によって設定初期値B
IC−INTの値である「04」が選択出力される。こ
れによって、7000nsecのタイミングにおいて、
カウント値BICが「04」に戻り、これと同時に、リ
セット信号RMINの入力に基づき、カウンタ148に
よってカウント値SELが「28」にカウントダウンさ
れる。
【0047】また、7000nsecから7090ns
ecの期間では、カウント値SELのカウントダウンに
よって、ディレイライン12による遅延量が1T分より
短くなるため、これを検出した遅延量検出部13におい
てU/D制御信号UDがハイレベルに切り替わる。これ
により、セレクタ146はカウント値BICに1が加算
された値を出力し、この値がセレクタ147より出力さ
れて、7090nsecのタイミングでカウント値BI
Cが「05」にカウントアップされる。以後、5400
nsecのタイミングまでの間、U/D制御信号UDが
概ねハイレベルとなって、カウント値BICが設定最大
値BIC−MAXの「08」までカウントアップされ、
5400nsecのタイミングにおいて、再び設定初期
値BIC−INTの「04」に戻り、同時にカウント値
SELが「29」にカウントアップされる。この直後
に、ディレイライン12による遅延量が1T分より長く
なってU/D制御信号UDがローレベルに切り替わり、
カウント値BICがカウントダウンされる。このよう
に、カウント値BICは設定初期値BIC−INTを中
心にカウントアップおよびカウントダウンを交互に繰り
返し、カウント値SELが「28」と「29」の値を交
互にとることによって、ディレイロックループ回路10
の動作がロックされ、ディレイライン12よる遅延量が
常に1Tとなるように制御される。
【0048】次に、図5にU/D制御信号UDに擾乱が
発生した場合のディレイロックループ回路10における
各信号のタイミングを示す。なお、図5では、図4と同
様に、U/Dカウンタ14における設定最大値BIC−
MAX、設定最小値BIC−MIN、および設定初期値
BIC−INTはそれぞれ「08」「00」「04」に
設定されている。
【0049】この図5において、7800nsecまで
の期間では、カウント値SELが「29」で、カウント
値BICが設定最小値BIC−MINの「00」までカ
ウントダウンされており、7800nsecのタイミン
グにおいて、カウント値BICが「04」に戻ると同時
に、カウント値SELが「28」にカウントダウンされ
る。これによって、ディレイライン12による遅延量が
1T分より短くなり、遅延量検出部13で出力されるU
/D制御信号UDがハイレベルに切り替えられて、78
90nsecから8120nsecの期間においてカウ
ント値BICはカウントアップされる。
【0050】ところが、カウント値BICが設定最大値
BIC−MAXの「08」となる前に、8120nse
cのタイミングにおいてU/D制御信号UDの擾乱が発
生してローレベルとなり、カウント値BICが「07」
から「06」にカウントダウンされている。さらに次の
8210nsecのタイミングにおいても、同様にカウ
ント値BICがカウントダウンされている。この後、U
/D制御信号UDはハイレベルで安定し、8300ns
ecから8540nsecの期間においてカウント値B
ICは再び正常にカウントアップされ、8540nse
cのタイミングにおいて設定初期値BIC−INTの
「04」に戻り、カウントダウンが行われる。
【0051】このようなカウント値BICの異常なカウ
ント動作は、上述したように遅延量検出部13における
D−FF131に入力されたデータパルスDTPの立ち
上がりとデータパルスTP2の反転とが、D−FF13
1の最小セットアップタイムおよびホールドタイムより
短い時間に続けて入力された場合に、位相比較中間信号
QAが確定しないために、U/D制御信号UDに短期間
のノイズ成分が含まれてしまうことにより発生する。し
かし、U/Dカウンタ14では、図5のように、812
0nsecおよび8210nsecにおけるU/D制御
信号UDの擾乱発生の際、カウント値BICのカウント
動作に変化が現れるだけで、カウント値SELは変動し
ない。すなわち、カウント値BICのカウントによっ
て、U/D制御信号UDに含まれる高周波のノイズ成分
のカウント値SELに対する影響が断絶され、これによ
りカウント値SELは「28」と「29」の値を交互に
とって正常なカウントが行われる。
【0052】以上のU/Dカウンタ14によるカウント
動作によって、ディレイロック検出部15から出力され
るディレイロック信号LOCKはハイレベルに保持さ
れ、ディレイロックループ回路10の動作は安定的にロ
ックされる。これにより、遅延量検出部13のD−FF
131での誤動作の発生にかかわらず、1T分の遅延を
得るために必要な基準ディレイ段数DREFが一定に保
たれ、ディレイライン12と同様に構成されるディレイ
ラインを使用して常に正確な遅延量を得ることが可能と
なる。
【0053】ところで、図3に示した上記のU/Dカウ
ンタ14の回路構成は一例に過ぎず、これに限ったこと
ではない。以下、このU/Dカウンタの他の実施形態に
ついて説明する。図6にU/Dカウンタの第2の構成例
を示す。
【0054】図6に示したU/Dカウンタ24は、カウ
ント値が所定値となるまで繰り返しカウントアップする
カウンタ241と、遅延量検出部13から出力されるU
/D制御信号UDのハイレベルおよびローレベルの状態
に基づいてそれぞれカウントアップを行うカウンタ24
2および243と、カウンタ242および243からの
各カウント値CAおよびCBが所定値に達している場合
に、出力する各フラグ信号U−FLGおよびD−FLG
をハイレベルにする比較回路244および245と、フ
ラグ信号U−FLGおよびD−FLGに基づいてカウン
トアップおよびカウントダウンするカウント値SELを
出力するカウンタ246によって構成される。
【0055】カウンタ241は、カウント値の最大値と
して設定値CMがあらかじめ任意に与えられて、データ
パルスTP4の立ち上がりのタイミングにおいてカウン
トアップを行い、カウント値が設定値CMに達すると、
次のデータパルスTP4の立ち上がりのタイミングにお
いて、リセット信号RSTを出力するとともに、カウン
ト値をリセットして0からカウントを行う。これにより
カウンタ241は、一定時間ごとにリセット信号RST
を出力する。
【0056】カウンタ242および243には、遅延量
検出部13よりU/D制御信号UDが供給される。カウ
ンタ242は、データパルスTP4の立ち上がりのタイ
ミングにおいて、U/D制御信号UDがハイレベルの場
合にはカウント値CAのカウントアップを行い、ローレ
ベルの場合にはカウント値CAを保持する。また、カウ
ンタ241よりリセット信号RSTが入力された場合に
は、データパルスTP4の次の立ち上がりのタイミング
においてカウント値CAをリセットする。一方、カウン
タ243は、データパルスTP4の立ち上がりのタイミ
ングにおいて、U/D制御信号UDがローレベルの場合
にはカウント値CBのカウントアップを行い、ハイレベ
ルの場合にはカウント値CBを保持する。また、カウン
タ241よりリセット信号RSTが入力された場合に
は、データパルスTP4の次の立ち上がりのタイミング
においてカウント値CBをリセットする。
【0057】比較回路244および245には、あらか
じめ任意の設定値CNが与えられ、比較回路244は、
カウンタ242によるカウント値CAが設定値CN以上
である場合に、出力するフラグ信号U−FLGをハイレ
ベルとし、比較回路245は、カウンタ245によるカ
ウント値CBが設定値CN以上である場合に、出力する
フラグ信号D−FLGをハイレベルとする。カウンタ2
46は、カウンタ241からリセット信号RSTが入力
された時点における各フラグ信号U−FLGおよびD−
FLGの状態を検出し、フラグ信号U−FLGがハイレ
ベルである場合は、データパルスTP4の次の立ち上が
りのタイミングにおいて、カウント値SELのカウント
アップを行い、フラグ信号D−FLGがハイレベルであ
る場合は、データパルスTP4の次の立ち上がりのタイ
ミングにおいて、カウント値SELのカウントダウンを
行う。
【0058】以上のU/Dカウンタ24では、リセット
信号RSTが出力される一定時間内に、データパルスT
P4の立ち上がりのタイミングにおいて、U/D制御信
号UDがハイレベルおよびローレベルのいずれかとなっ
た回数が設定値Nに達した場合にのみ、カウンタ246
におけるカウント値SELのカウントアップまたはカウ
ントダウンが行われ、U/D制御信号UDのハイレベル
およびローレベルのそれぞれの回数が少ない場合には、
カウント値SELは変化しない。これにより、U/D制
御信号UDに含まれる高周波のノイズ成分が無視され、
カウント値SELが正確かつ安定的に出力される。
【0059】次に、図7および図8に、上記のU/Dカ
ウンタ24を具備する場合のディレイロックループ回路
10における各信号のタイミングの第1および第2の例
を示す。なお、図8では図7より継続した各信号のタイ
ミングが示されている。
【0060】図7および図8では、U/Dカウンタ24
における設定値CMが例として「f」に設定され、カウ
ンタ241によるカウント値CTは、「0」から「f」
まで繰り返しカウントアップしている。また、比較回路
244および245には、設定値Nとして「d」が設定
されている。まず、図7において、17000nsec
のタイミング以前では、データパルスTP4の立ち上が
りのタイミングで遅延量検出部13から出力されるU/
D制御信号UDが、概ねローレベルとなっており、カウ
ンタ243によるカウント値CBがカウントアップされ
ている。このとき、カウント値SELが「29」で、基
準ディレイ段数DREFの値は「28」であるが、例え
ばロックされていないものとする。
【0061】やがて、17000nsecのタイミング
において、カウント値CTが「0」となってカウンタ2
41からリセット信号RSTが出力される。このときカ
ウント値CBが「f」となり、設定値CNより大きいこ
とから、これを検出した比較回路245からのフラグ信
号D−FLGがハイレベルとされて、次のデータパルス
TP4の立ち上がりタイミングである17080nse
cにおいて、カウンタ246によるカウント値SELが
「28」にカウントダウンされる。これにより、ディレ
イロック検出部15において、基準ディレイ段数DRE
Fの値が「28」でロックされる。また、これと同時
に、カウンタ242および243によるカウンタ値CA
およびCBが「0」にリセットされる。
【0062】その後、データパルスTP4の立ち上がり
のタイミングにおいて、カウント値CTのカウントアッ
プが行われ、このタイミングにおいて、U/D制御信号
UDがハイレベルの場合はカウント値CAがカウントア
ップされ、ローレベルの場合はカウント値CBがカウン
トアップされる。そして、18280nsecのタイミ
ングにおいて、カウント値CTが「0」となる。このと
き、カウント値CAおよびCBの値はそれぞれ「c」
「3」であり、ともに設定値CNの値「d」に達してい
ないため、カウンタ246に入力されたフラグ信号U−
FLGおよびD−FLGはともにローレベルとなって、
データパルスTP4の次の立ち上がりタイミングである
18360nsecでは、カウント値SELは変化しな
い。
【0063】次に、図8において、18360nsec
のタイミングより、カウント値CTのカウントアップが
再び行われ、次のリセット信号RSTの出力タイミング
である19560nsecのタイミングまで、データパ
ルスTP4の立ち上がりのタイミングにおいて、U/D
制御信号UDがハイレベルの場合はカウント値CAがカ
ウントアップされ、ローレベルの場合はカウント値CB
がカウントアップされる。19560nsecのタイミ
ングにおいて、カウント値CTが「0」となり、このと
きカウント値CAが「d」となるので、フラグ信号U−
FLGがハイレベルとなる。これにより、次のデータパ
ルスTP4の立ち上がりタイミングである19640n
secにおいて、カウンタ246によるカウント値SE
Lが「29」にカウントアップされる。また、カウンタ
242および243によるカウンタ値CAおよびCBが
再び「0」にリセットされる。
【0064】以上のようなU/Dカウンタ24では、U
/D制御信号UDを出力する遅延量検出部13が正常に
作動した場合は、通常、カウンタ246によるカウント
値SELが例えば「28」と「29」の値を交互にと
る。上記の図7および図8では、17000〜1828
0nsecの期間において、遅延量検出部13の誤動作
により発生したU/D制御信号UDの擾乱が、カウンタ
値CAおよびCBの双方のカウントアップ動作によって
吸収されている。これにより、U/D制御信号UDに含
まれる高周波のノイズ成分のカウント値SELに対する
影響が断絶されて、19640nsecのタイミングと
なるまでカウント値SELが「28」の値のまま変化せ
ずに、正常なカウント動作が行われており、ディレイ段
数DREFが安定的にロックされている。
【0065】次に、図9に、上記のようなディレイロッ
クループ回路10を使用して構成される可変遅延回路の
構成例を示す。図9に示す可変遅延回路1は、図1にお
いて示したディレイロックループ回路10と、所望の遅
延量となるようにディレイ段数を設定するディレイ段数
設定部20と、設定されたディレイ段数で入力信号を遅
延させるディレイライン30によって構成される。ディ
レイロックループ回路10は、図3に示すU/Dカウン
タ14または図6に示すU/Dカウンタ24のいずれか
を具備し、ディレイライン30によって1T分遅延させ
るための基準ディレイ段数DREFを、ディレイ段数設
定部20に対して出力する。ディレイ段数設定部20
は、1T分の遅延量に対する遅延比率DRATEの供給
を受けて、この遅延比率DRATEと基準ディレイ段数
DREFとを乗算したディレイ段数DSDを出力する。
ディレイライン30は、例えば、2つのインバータを直
列接続する等によって構成される単位遅延素子が複数の
段数だけ直列接続される等、ディレイロックループ回路
10の具備するディレイライン12と同様の構成とされ
ており、例えばディレイライン12と同一チップ内に形
成される。このディレイライン30は、ディレイ段数設
定部20において設定されたディレイ段数DSDに基づ
き、入力データDINを遅延させる。
【0066】これによって可変遅延回路1では、ディレ
イ段数設定部20において、入力データDINに対する
ディレイライン30における遅延量を任意に設定するこ
とができる。このとき、ディレイロックループ回路10
の動作によって、温度や電源電圧の変動、プロセス条件
等のためにディレイライン30における遅延量が変動し
た場合に、この変動に応じて基準ディレイ段数DREF
が変化することで、所望の遅延量を正確に得ることがで
きる。また、これに加え、ディレイロックループ回路1
0の遅延量検出部13から出力されるU/D制御信号U
Dが、短期間に不規則に変動した場合に、この変動にか
かわらず正確な遅延量を安定的に得ることが可能とな
り、例えば、クロックの周期Tと比較して微少な遅延量
を正確に得る必要がある場合に特に有効である。このよ
うな可変遅延回路1、およびディレイロックループ回路
10は、ディレイライン30および12を含めてCMO
Sの論理回路プロセスにより作製可能であり、製造コス
トや実装面積、消費電力を増加させることなく、信頼性
の高い可変遅延回路1、およびディレイロックループ回
路10を実現することが可能である。
【0067】次に、上記の可変遅延回路1の具体的な使
用例について説明する。図10に、可変遅延回路1を使
用して構成される光ディスク装置の概略構成例を示す。
図10に示す光ディスク装置50は、いわゆる相変化型
の記録方式を用いて光ディスク51の記録再生を行うた
めの装置であり、光ディスク51を回転駆動するスピン
ドルモータ52と、光ディスク51の信号記録面に対し
てレーザ光を照射するレーザダイオード(以下、LDと
略称する)53a、および光ディスク51からの反射光
を受光するフォトディテクタ(以下、PDと略称する)
53bを具備する光学ヘッド53と、スピンドルモータ
52の回転、および光学ヘッド53の移動を制御するサ
ーボ制御部54と、LD53aからのレーザ光の出力を
制御するレーザダイオードコントローラ(以下、LDC
と略称する)55と、記録パルスを始めとする種々の制
御信号を生成するライトプロセッサ(以下、WPと略称
する)56と、記録信号を変調するデータ変調部57
と、PD53bからの出力信号を復調するリードプロセ
ッサ(以下、RPと略称する)78と、記録信号および
再生信号のエンコード、デコードや、光ディスク装置5
0全体の制御を行うシステムコントローラ(以下、シス
コンと略称する)59によって構成される。
【0068】この光ディスク装置50において、光ディ
スク51の再生が行われる場合は、まず、サーボ制御部
54を介したシスコン59の制御によりスピンドルモー
タ52が回転駆動され、光学ヘッド53が所定の位置へ
移動されて、LD53aより光ディスク51に対して再
生レベルのレーザ光が照射される。このレーザ光は、光
ディスク51の記録面で反射されてPD53bに受光さ
れ、RP78において増幅および復調される。サーボ制
御部54は、RP78からの復調信号およびシスコン5
9からの制御信号に基づいて、スピンドルモータ52の
回転速度制御、および光学ヘッド53の移動によるトラ
ッキング制御、フォーカス制御を行う。一方、シスコン
59はRP78からの復調信号に対して、例えばNRZ
I(NonReturn to Zero Inverted)方式等の復調処理や
所定のデコード処理、エラー訂正処理等を行い、再生信
号を出力する。
【0069】また、光ディスク装置50において、光デ
ィスク51への信号記録が行われる場合は、シスコン5
9において所定のエンコード処理等が行われた記録信号
に対して、データ変調部57において例えばNRZI方
式等の変調処理が行われ、この変調信号を始めとする信
号がLDC55に供給される。LDC55は供給された
信号に基づいてLD53aを駆動し、これにより光ディ
スク51の信号記録面にレーザ光が照射され、記録動作
が行われる。ここで、データ変調部57からの出力を記
録データA、WP56からの出力信号をそれぞれ読み出
し用制御信号B、記録用制御信号C、および記録パルス
Dとし、LDC55によるLD53aの駆動電流を駆動
電流Eとして、図11に信号記録時に出力されるこれら
の信号および電流の波形を示す。
【0070】図11において、記録データAは、記録を
行う信号に対してエンコード処理やNRZI方式等の変
調処理等が行われた後のデータであり、これはすなわち
光ディスク51上に理想的に形成されるマークを示して
いる。また、読み出し用制御信号Bは、光ディスク51
に対する信号の書き込みが行われるまでに、光ディスク
51にレーザ光を照射するための信号で、この信号に基
づいて照射されたレーザ光の反射光をPD53bにおい
て受光して、信号を書き込み位置の検出が行われた後、
記録用制御信号Cおよび記録パルスDを合成した信号に
基づくレーザ光の照射が行われ、信号の書き込みが開始
される。
【0071】また、相変化型光ディスクの書き込みにお
いては、正確なマーク形成のためにディスク記録面にお
ける熱の管理が大変重要となる。このため記録時におい
ては、LD53aに対してDCバイアスを与える記録用
制御信号Cと、入力データを変調した記録パルスDとが
合成された信号に基づく駆動電流Eが、LD53aに対
して供給される。また、記録パルスDは、例えば図11
に示すように、パルスの始端エッジが遅延され、この始
端パルスの後の部分がクロックに同期したパルス列とな
るように、記録データAが変調された信号となってお
り、これによっていわゆる記録補償が行われる。記録補
償は、特に記録密度の高い相変化型光ディスクの書き込
みの際に、マークの幅や長さを記録面に正確に生成する
ために必要とされ、照射するレーザ光を変化させて、レ
ーザ光の照射面における温度を制御する。
【0072】このような記録補償を行う例として、記録
パルスDとして以下に示す式(1)または(2)で表さ
れる信号波形を生成する方法が挙げられる。この方法で
は、1クロックに対応するパルス幅をTとしたとき、長
さがnT(n:整数)のマークを形成するために、式
(1)または(2)で表される記録パルスD1またはD
2によってレーザダイオードを駆動して、信号の記録を
行う。
【0073】
【数1】 xS+(1.5−x)M+(n−2)(0.5S+0.5M)+yM+(0.5 −y)S ………(1)
【0074】
【数2】 xS+(1.5−x)M+(n−3)(0.5S+0.5M)+0.5S+yM +(1−y)S ………(2) ただし、M:長さTのハイレベルに対応するマーク、
S:長さTのローレベルに対応するスペース、x、y、
z:遅延量である。
【0075】この式(1)および(2)で表される記録
パルスD1およびD2では、パルス全体の始端エッジお
よび終端エッジの位置をそれぞれx、yだけ遅延させる
ことにより、正確にマークが形成されるような記録補償
が行われている。また、例えばこの式(1)および
(2)の中において(0.5S+0.5M)で表される
バーストパルスのデューティ比を制御することによる記
録補償が行われることもある。
【0076】ここで、図12に上記の式(1)および
(2)を用い、記録補償を行う場合の記録パルスの波形
の様子を示す。図12(a)は記録パルスD1、(b)
は記録パルスD2をそれぞれ示す。
【0077】式(1)においてx=y=0とすると、図
12(a)において実線で示すように、記録パルスD1
は、例えば長さ3Tすなわちn=3の場合、1.5Tの
ハイレベルに続き、0.5Tのスペースをはさんで0.
5Tのハイレベルが現れるパルス列となり、長さ5Tす
なわちn=5の場合、1.5Tのハイレベルに続き、
0.5Tのローレベルと0.5Tのハイレベルとが交互
に3回現れるパルス列となって、このようなパルス列に
よってLD53aが駆動される。また、同様に式(2)
においてx=y=0とすると、図12(b)において実
線で示すように、記録パルスD2は、例えばn=3の場
合、1.5Tのハイレベルのみによってなるパルスとな
り、n=5の場合、1.5Tのハイレベルに続き、0.
5Tのスペースをはさんで0.5Tのハイレベルが現れ
るパルス列となる。さらに、xの値を設定した場合は、
このxの値に応じて各パルスにおける始端の立ち上がり
位置が遅延され、さらにyの値を設定すると、式(1)
による記録パルスD1の場合は、yの値に応じて各パル
スにおける終端の立ち下がり位置が遅延され、式(2)
による記録パルスD2の場合は、終端から0.5T分だ
け後に、yの値に応じたパルスが形成される。
【0078】また、このような式(1)および(2)に
よる記録パルスD1およびD2で行われる記録補償に加
え、例えば図12中に示した遅延量zの値に応じた遅延
のように、0.5Tのパルス幅で現れているバーストパ
ルスの始端エッジまたは終端エッジの位置を遅延させる
ことによる記録補償が行われることもある。
【0079】このような記録補償を行うための記録パル
スD1およびD2の生成は、例えば多段シフトレジスタ
等を用いた論理回路によって実現することができる。こ
の論理回路において、x、yおよびzの設定によるパル
スの変化は、遅延量を任意に設定可能な可変遅延回路に
よって実現されるが、特に高記録密度の光ディスク装置
50の場合、クロック周期に対して微少な遅延量が要求
される。そこで、微少な遅延を正確に得るために、図9
に示した可変遅延回路1が用いられる。
【0080】ここで例として、図13に式(1)による
記録パルスD1を生成して記録補償を行うための記録信
号補償回路の構成例を示す。なお、この記録信号補償回
路100では、式(1)による記録パルスD1の生成に
加えて、上述したバーストパルスの始端エッジまたは終
端エッジの位置の遅延のための構成を含めて示されてい
る。
【0081】図13に示す記録信号補償回路100は、
入力データDATAに対する多段シフトレジスタを構成
するD−フリップフロップ(以下、D−FFと略称す
る)101、102、103、104、105、10
6、107、およびインバータ108と、D−FF10
3および104からの各出力を任意の量だけ遅延するデ
ィレイライン1aおよび1bと、シフトレジスタからの
出力に対するインバータ109および110、ANDゲ
ート111、112および113と、ディレイライン1
cを用いてクロックCLKのパルス幅を調整するクロッ
ク調整部114と、ANDゲート111および112と
クロック調整部114からの出力に対するORゲート1
15と、出力段とされるANDゲート116によって構
成される。
【0082】D−FF101では入力データDATAを
クロックCLKの立ち上がりでラッチしたCDATA0
が生成され、D−FF102〜107ではこのCDAT
A0に対してそれぞれ0.5Tずつ遅延されたデータパ
ルスDATA0、DATA1、DATA2、DATA
3、DATA4およびDATA5が生成される。なお、
入力データDATAは、図11に示す記録データAに相
当する。ディレイライン1aおよび1bは、図9に示し
た可変遅延回路1と同様の構成によってなり、データパ
ルスDATA1およびDATA2を、任意に設定したy
およびxの値に応じた量だけ遅延したデータパルスDD
ATA1、DDATA2を出力する。ANDゲート11
2では、データパルスDATA5の逆相とデータパルス
DDATA5との論理積により始端パルスTOPが出力
される。ANDゲート111では、データパルスDAT
A0の逆相とデータパルスDATA3との論理積により
終端パルスENDが出力される。ANDゲート113で
は、データパルスDDATA1およびDDATA2の論
理積によりデータパルスGATEが出力される。
【0083】ディレイライン1cは、図9で示した可変
遅延回路1と同様の構成となっており、クロック調整部
114は、クロックCLKと、ディレイライン1cにお
いてクロックCLKを、任意に設定したzの値に応じた
量だけ遅延したパルスとの論理和あるいは論理積をとっ
たバーストパルスBPを出力する。ORゲート115で
は、始端パルスTOP、終端パルスENDおよびバース
トパルスBPの論理和によりデータパルスMPが出力さ
れる。ANDゲート116では、データパルスMPおよ
びGATEの論理積により記録パルスRECが出力され
る。なお、この記録パルスRECは図11に示す記録パ
ルスDに相当する。
【0084】次に、図14にこの記録信号補償回路10
0における各信号のタイミングを示す。図14では例と
して、入力データDATAすなわち記録パルスDが長さ
2T、3Tおよび5T、すなわちn=2、3、5とされ
た場合についての各信号を示している。また、図中の信
号はディレイライン1a、1bおよび1cにおける遅延
量が0の場合、すなわちx=y=z=0の場合を示して
いる。この図14のように、ANDゲート112および
111から出力される始端パルスTOPおよび終端パル
スENDは、ともに長さが1.5Tのパルスとなり、O
Rゲート115によりこれらとバーストパルスBPが合
成され、データパルスMPとなる。また、ANDゲート
116において、このデータパルスMPの始端エッジお
よび終端エッジがデータパルスGATEによって決定さ
れて、記録パルスRECが生成される。この結果、記録
パルスRECは、n=2の場合、パルス幅が1.5Tの
パルスとなり、n=3の場合、1.5Tのハイレベルに
続き、0.5Tのスペースをはさんで0.5Tのハイレ
ベルが現れるパルス列となり、長さ5Tすなわちn=5
の場合、1.5Tのハイレベルに続き、0.5Tのロー
レベルと0.5Tのハイレベルとが交互に3回現れるパ
ルス列となる。
【0085】また、ディレイライン1aおよび1bにお
いて、それぞれ遅延量yおよびxが設定された場合に
は、データパルスGATEの終端エッジおよび始端エッ
ジの位置がyおよびxの値に応じてそれぞれ遅延され、
これによって、記録パルスRECの終端エッジおよび始
端エッジの位置が遅延される。さらに、ディレイライン
1cにおいて遅延量zが設定されると、記録パルスRE
Cに現れるクロックパルス成分、例えばn=5の記録パ
ルスRECに示したバーストパルスBP5の始端エッジ
の位置あるいは終端エッジの位置が、遅延量zの値に応
じて遅延される。例えば、クロック調整部114におい
てこのディレイライン1cを通過した信号とクロックC
LKとの論理積がとられた場合は、バーストパルスBP
5の始端エッジの位置が遅延され、論理和がとられた場
合はバーストパルスBP5の終端エッジの位置が遅延さ
れる。
【0086】前述したように、ディレイライン1a、1
bおよび1cは、それぞれ図9に示した可変遅延回路1
によって構成され、温度や電源電圧の変動、プロセス条
件等のために、各ディレイライン1a、1bおよび1c
の具備する同一構成の遅延素子における遅延量が変動し
た場合に、この変動にかかわらず、所望の微少な遅延量
を正確に得ることができる。したがって、相変化型光デ
ィスクに対する信号書き込み時に欠かせない記録補償に
おいて、レーザ光の照射をクロックCLKより短い時間
で正確に制御することが可能となり、このような信頼性
の高い記録補償を実現する回路を、製造コストや実装面
積、消費電力を増加させずに実現することが可能とな
る。
【0087】なお、図13では上記の式(1)による記
録パルスD1を生成するための回路を示したが、式
(2)による記録パルスD2を生成するためには、例え
ば、図13において、ディレイライン1aの入力を、D
−FF103の出力からD−FF102の出力となるよ
うに変更し、ANDゲート113の入力が、D−FF1
04の出力と、このディレイライン1aの出力となるよ
うに変更すればよい。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のディレイ
ロックループ回路では、遅延量検出手段からのアップダ
ウン制御信号に基づいて初期値から最大値または最小値
へのカウントアップまたはカウントダウンを行うサブカ
ウンタを具備し、このカウント値が最大値または最小値
となった場合にアップダウンカウンタのカウントアップ
およびカウントダウンをそれぞれ行うので、アップダウ
ン制御信号の短期間における擾乱が無視され、ディレイ
手段によるディレイ量の変動にかかわらずディレイロッ
ク検出手段が正常に動作して、基準ディレイ段数が安定
して出力される。
【0089】また、本発明の可変遅延回路では、基準デ
ィレイ段数出力手段が、遅延量検出手段からのアップダ
ウン制御信号に基づいて初期値から最大値または最小値
へのカウントアップまたはカウントダウンを行うサブカ
ウンタを具備し、このカウント値が最大値または最小値
となった場合にカウントアップおよびカウントダウンを
それぞれ行うアップダウンカウンタを有するディレイロ
ックループを形成しており、これにより第1のディレイ
手段によるディレイ量の変動にかかわらずディレイロッ
ク検出手段が正常に動作して、基準ディレイ段数が安定
して出力される。したがって、第1のディレイ手段と同
様に構成された第2のディレイ手段によって、常に正確
な遅延量を得ることが可能となる。
【0090】また、本発明の記録信号補償回路では、基
準ディレイ段数出力手段がディレイロックループを形成
することにより、第1のディレイ手段によるディレイ量
の変動にかかわらずディレイロック検出手段が正常に動
作して、基準ディレイ段数が安定して出力される。した
がって、始端パルス変化手段および終端パルス変化手段
においては、それぞれが第1のディレイ手段と同様に構
成された第2のディレイ手段を使用することによって、
記録パルスの始端位置および終端位置を常に正確な量だ
け遅延させることができ、ディスク状記録媒体上におい
て、遅延量に応じた正確な位置にマークを形成すること
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディレイロックループ回路の構成例を
示す図である。
【図2】遅延量検出部の構成例を示す図である。
【図3】アップダウンカウンタの第1の構成例を示す図
である。
【図4】本発明のディレイロックループ回路における各
信号のタイミングを示す図である。
【図5】U/D制御信号UDに擾乱が発生した場合のデ
ィレイロックループ回路における各信号のタイミングを
示す図である。
【図6】アップダウンカウンタの第2の構成例を示す図
である。
【図7】第2の構成例によるアップダウンカウンタを具
備する場合のディレイロックループ回路における各信号
のタイミングを示す第1の図である。
【図8】第2の構成例によるアップダウンカウンタを具
備する場合のディレイロックループ回路における各信号
のタイミングを示す第2の図である。
【図9】本発明のディレイロックループ回路を使用して
構成される可変遅延回路の構成例を示す図である。
【図10】可変遅延回路を使用して構成される光ディス
ク装置の概略構成例を示す図である。
【図11】信号記録時に出力される各信号および電流を
表す波形を示す図である。
【図12】記録補償を行う場合の記録パルスの波形の例
を示す図であり、(a)は記録パルスD1を示し、
(b)は記録パルスD2を示す。
【図13】記録パルスD1を生成する記録信号補償回路
の構成例を示す図である。
【図14】記録信号補償回路における各信号のタイミン
グを示す図である。
【図15】従来の可変遅延回路に用いられるディレイロ
ックループ回路の構成例を示す図である。
【図16】従来の遅延量検出部の回路構成例を示す図で
ある。
【図17】従来のディレイロックループ回路における各
信号のタイミングを示す図である。
【図18】異常動作が発生した場合の従来のディレイロ
ックループ回路における各信号のタイミングを示す図で
ある。
【符号の説明】
1……可変遅延回路、10……ディレイロックループ回
路、11……分周器、12……ディレイライン、13…
…遅延量検出部、14……U/Dカウンタ、15……デ
ィレイロック検出部、20……ディレイ段数設定部、3
0……ディレイライン、131……D−フリップフロッ
プ、132……排他的論理和ゲート、133……インバ
ータ、134……D−フリップフロップ、141……D
−フリップフロップ、142……加算回路、143……
減算回路、144、145……比較回路、146、14
7……セレクタ、148……カウンタ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の信号遅延量を得るためのディレイ
    ロックループ回路において、 入力されたクロックに基づいて、第1のパルスデータ
    と、前記第1のパルスデータより大きい周期を有する第
    2のパルスデータと、前記第2のパルスデータより大き
    い周期を有する第3のパルスデータを生成する分周手段
    と、 カウント値に対する初期値、最大値および最小値が設定
    され、前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミン
    グにおいて、入力されたアップダウン制御信号に基づい
    てカウントアップまたはカウントダウンを行い、前記カ
    ウント値が前記最大値および前記最小値となった場合に
    は、次のカウント値を前記初期値にセットするサブカウ
    ンタを具備し、前記第3のパルスデータの立ち上がりの
    タイミングにおいて、前記サブカウンタによるカウント
    値が前記最大値であるときカウントアップを行い、前記
    最小値であるときカウントダウンを行うアップダウンカ
    ウンタと、 前記アップダウンカウンタによるカウント出力に基づく
    ディレイ段数によって前記第1のパルスデータを遅延さ
    せるディレイ手段と、 前記第2のパルスデータの立ち上がりと、前記ディレイ
    手段による出力パルスの立ち上がりとの先着判定を行
    い、判定結果に基づいて前記アップダウン制御信号を出
    力する遅延量検出手段と、 前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミングにお
    いて、前記アップダウンカウンタによる現在のカウント
    値と過去のカウント値とを比較して遅延量がロックされ
    ているか否かを検出し、かつ、前記現在および過去のカ
    ウント値のうちいずれか一方の値を選択して、基準ディ
    レイ段数として出力するディレイロック検出手段と、 を有することを特徴とするディレイロックループ回路。
  2. 【請求項2】 前記サブカウンタは、 供給されたデータを前記第3のパルスデータの立ち上が
    りのタイミングでラッチして出力するラッチ手段と、 前記ラッチ手段からのラッチデータの値に1を加算する
    加算手段と、 前記ラッチデータの値から1を減算する減算手段と、 前記ラッチデータの値が前記最大値と等しい場合に、こ
    れを示す第1のリセット信号を出力する第1の比較手段
    と、 前記ラッチデータの値が前記最小値と等しい場合に、こ
    れを示す第2のリセット信号を出力する第2の比較手段
    と、 前記アップダウン制御信号に基づいて、前記加算手段お
    よび前記減算手段からのデータを選択出力する第1のセ
    レクタと、 前記第1および第2のリセット信号のいずれかが供給さ
    れた場合には前記初期値を、それ以外の場合には前記第
    1のセレクタによる出力データを、前記ラッチ手段に対
    して供給する第2のセレクタと、 によって構成されることを特徴とする請求項1記載のデ
    ィレイロックループ回路。
  3. 【請求項3】 入力信号を任意の遅延量だけ遅延させる
    ことが可能な可変遅延回路において、 入力されたクロックに基づいて、第1のパルスデータ
    と、前記第1のパルスデータより大きい周期を有する第
    2のパルスデータと、前記第2のパルスデータより大き
    い周期を有する第3のパルスデータを生成する分周手段
    と、 カウント値に対する初期値、最大値および最小値が設定
    され、前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミン
    グにおいて、入力されたアップダウン制御信号に基づい
    てカウントアップまたはカウントダウンを行い、前記カ
    ウント値が前記最大値および前記最小値となった場合に
    は、次のカウント値を前記初期値にセットするサブカウ
    ンタを具備し、前記第3のパルスデータの立ち上がりの
    タイミングにおいて、前記サブカウンタによるカウント
    値が前記最大値であるときカウントアップを行い、前記
    最小値であるときカウントダウンを行うアップダウンカ
    ウンタと、 前記アップダウンカウンタによるカウント出力に基づく
    ディレイ段数によって前記第1のパルスデータを遅延さ
    せる第1のディレイ手段と、 前記第2のパルスデータの立ち上がりと、前記第1のデ
    ィレイ手段による出力パルスの立ち上がりとの先着判定
    を行い、判定結果に基づいて前記アップダウン制御信号
    を出力する遅延量検出手段と、 前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミングにお
    いて、前記アップダウンカウンタによる現在のカウント
    値と過去のカウント値とを比較して遅延量がロックされ
    ているか否かを検出し、かつ、前記現在および過去のカ
    ウント値のうちいずれか一方の値を選択して、基準ディ
    レイ段数として出力するディレイロック検出手段と、 を具備する基準ディレイ段数出力手段と、 前記クロックが供給されるとともに、前記基準ディレイ
    段数と所要のディレイ比率とを乗算するディレイ段数設
    定手段と、 前記第1のディレイ手段と同様に構成されて、前記ディ
    レイ段数設定手段によって設定されたディレイ段数によ
    り、入力したデータを遅延させる第2のディレイ手段
    と、 を有することを特徴とする可変遅延回路。
  4. 【請求項4】 始端パルス、バーストパルス、および終
    端パルスを合成して得られる記録パルスにしたがって、
    データをディスク状記録媒体に記録するための記録信号
    補償回路において、 入力されたクロックに基づいて、第1のパルスデータ
    と、前記第1のパルスデータより大きい周期を有する第
    2のパルスデータと、前記第2のパルスデータより大き
    い周期を有する第3のパルスデータを生成する分周手段
    と、 カウント値に対する初期値、最大値および最小値が設定
    され、前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミン
    グにおいて、入力されたアップダウン制御信号に基づい
    てカウントアップまたはカウントダウンを行い、前記カ
    ウント値が前記最大値および前記最小値となった場合に
    は、次のカウント値を前記初期値にセットするサブカウ
    ンタを具備し、前記第3のパルスデータの立ち上がりの
    タイミングにおいて、前記サブカウンタによるカウント
    値が前記最大値であるときカウントアップを行い、前記
    最小値であるときカウントダウンを行うアップダウンカ
    ウンタと、 前記アップダウンカウンタによるカウント出力に基づく
    ディレイ段数によって前記第1のパルスデータを遅延さ
    せる第1のディレイ手段と、 前記第2のパルスデータの立ち上がりと、前記第1のデ
    ィレイ手段による出力パルスの立ち上がりとの先着判定
    を行い、判定結果に基づいて前記アップダウン制御信号
    を出力する遅延量検出手段と、 前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミングにお
    いて、前記アップダウンカウンタによる現在のカウント
    値と過去のカウント値とを比較して遅延量がロックされ
    ているか否かを検出し、かつ、前記現在および過去のカ
    ウント値のうちいずれか一方の値を選択して、基準ディ
    レイ段数として出力するディレイロック検出手段と、 を具備する基準ディレイ段数出力手段と、 前記クロックが供給されるとともに、前記基準ディレイ
    段数と所要のディレイ比率とを乗算するディレイ段数設
    定手段と、 前記第1のディレイ手段と同様に構成されて、前記ディ
    レイ段数設定手段によって設定されたディレイ段数によ
    り、入力したデータを遅延させる第2のディレイ手段
    と、 によってともに構成され、前記始端パルスの始端エッジ
    の位置、および前記終端パルスの終端エッジの位置を遅
    延させることにより、前記始端パルスおよび前記終端パ
    ルスのパルス幅をそれぞれ変化させる始端パルス変化手
    段および終端パルス変化手段を有することを特徴とする
    記録信号補償回路。
  5. 【請求項5】 所望の信号遅延量を得るためのディレイ
    ロックループ回路において、 入力されたクロックに基づいて、第1のパルスデータ
    と、前記第1のパルスデータより大きい周期を有する第
    2のパルスデータと、前記第2のパルスデータより大き
    い周期を有する第3のパルスデータを生成する分周手段
    と、 前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミングにお
    いてカウントアップを行い、カウント値があらかじめ設
    定された設定値M(M:M>0の整数)を超えると、リ
    セット信号を出力するとともに、カウント値をリセット
    する第1のカウンタ、前記第3のパルスデータの立ち上
    がりのタイミングにおいて、入力されたアップダウン制
    御信号がハイレベルの場合にのみカウントアップを行
    い、前記リセット信号が入力されるとカウント値をリセ
    ットする第2のカウンタ、および、前記第3のパルスデ
    ータの立ち上がりのタイミングにおいて、入力された前
    記アップダウン制御信号がローレベルの場合にのみカウ
    ントアップを行い、前記リセット信号が入力されるとカ
    ウント値をリセットする第3のカウンタを具備し、前記
    リセット信号の出力時において、前記第2のカウンタに
    よるカウント値があらかじめ設定された設定値N(N:
    0<N<Mの整数)以上である場合にカウントアップを
    行い、前記第3のカウンタによるカウント値が前記設定
    値N以上である場合にカウントダウンを行うアップダウ
    ンカウンタと、 前記アップダウンカウンタによるカウント出力に基づく
    ディレイ段数によって前記第1のパルスデータを遅延さ
    せるディレイ手段と、 前記第2のパルスデータの立ち上がりと、前記ディレイ
    手段による出力パルスの立ち上がりとの先着判定を行
    い、判定結果に基づいて前記アップダウン制御信号を出
    力する遅延量検出手段と、 前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミングにお
    いて、前記アップダウンカウンタによる現在のカウント
    値と過去のカウント値とを比較して遅延量がロックされ
    ているか否かを検出し、かつ、前記現在および過去のカ
    ウント値のうちいずれか一方の値を選択して、基準ディ
    レイ段数として出力するディレイロック検出手段と、 を有することを特徴とするディレイロックループ回路。
  6. 【請求項6】 前記アップダウンカウンタは、 前記第2のカウンタによるカウント値が前記設定値N以
    上であるとき、出力する第1のフラグ信号をハイレベル
    とする第1の比較手段と、 前記第3のカウンタによるカウント値が前記設定値N以
    上であるとき、出力する第2のフラグ信号をハイレベル
    とする第2の比較手段と、 前記リセット信号が入力されたとき、前記第1のフラグ
    信号がハイレベルである場合は、前記第3のパルスデー
    タの立ち上がりのタイミングにおいてカウントアップを
    行い、前記第2のフラグ信号がハイレベルである場合
    は、前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミング
    においてカウントダウンを行う第4のカウンタと、 をさらに具備することを特徴とする請求項5記載のディ
    レイロックループ回路。
  7. 【請求項7】 入力信号を任意の遅延量だけ遅延させる
    ことが可能な可変遅延回路において、 入力されたクロックに基づいて、第1のパルスデータ
    と、前記第1のパルスデータより大きい周期を有する第
    2のパルスデータと、前記第2のパルスデータより大き
    い周期を有する第3のパルスデータを生成する分周手段
    と、 前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミングにお
    いてカウントアップを行い、カウント値があらかじめ設
    定された設定値M(M:M>0の整数)を超えると、リ
    セット信号を出力するとともに、カウント値をリセット
    する第1のカウンタ、前記第3のパルスデータの立ち上
    がりのタイミングにおいて、入力されたアップダウン制
    御信号がハイレベルの場合にのみカウントアップを行
    い、前記リセット信号が入力されるとカウント値をリセ
    ットする第2のカウンタ、および、前記第3のパルスデ
    ータの立ち上がりのタイミングにおいて、入力された前
    記アップダウン制御信号がローレベルの場合にのみカウ
    ントアップを行い、前記リセット信号が入力されるとカ
    ウント値をリセットする第3のカウンタを具備し、前記
    リセット信号の出力時において、前記第2のカウンタに
    よるカウント値があらかじめ設定された設定値N(N:
    0<N<Mの整数)以上である場合にカウントアップを
    行い、前記第3のカウンタによるカウント値が前記設定
    値N以上である場合にカウントダウンを行うアップダウ
    ンカウンタと、 前記アップダウンカウンタによるカウント出力に基づく
    ディレイ段数によって前記第1のパルスデータを遅延さ
    せる第1のディレイ手段と、 前記第2のパルスデータの立ち上がりと、前記第1のデ
    ィレイ手段による出力パルスの立ち上がりとの先着判定
    を行い、判定結果に基づいて前記アップダウン制御信号
    を出力する遅延量検出手段と、 前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミングにお
    いて、前記アップダウンカウンタによる現在のカウント
    値と過去のカウント値とを比較して遅延量がロックされ
    ているか否かを検出し、かつ、前記現在および過去のカ
    ウント値のうちいずれか一方の値を選択して、基準ディ
    レイ段数として出力するディレイロック検出手段と、 を具備する基準ディレイ段数出力手段と、 前記クロックが供給されるとともに、前記基準ディレイ
    段数と所要のディレイ比率とを乗算するディレイ段数設
    定手段と、 前記第1のディレイ手段と同様に構成されて、前記ディ
    レイ段数設定手段によって設定されたディレイ段数によ
    り、入力したデータを遅延させる第2のディレイ手段
    と、 を有することを特徴とする可変遅延回路。
  8. 【請求項8】 始端パルス、バーストパルス、および終
    端パルスを合成して得られる記録パルスにしたがって、
    データをディスク状記録媒体に記録するための記録信号
    補償回路において、 入力されたクロックに基づいて、第1のパルスデータ
    と、前記第1のパルスデータより大きい周期を有する第
    2のパルスデータと、前記第2のパルスデータより大き
    い周期を有する第3のパルスデータを生成する分周手段
    と、 前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミングにお
    いてカウントアップを行い、カウント値があらかじめ設
    定された設定値M(M:M>0の整数)を超えると、リ
    セット信号を出力するとともに、カウント値をリセット
    する第1のカウンタ、前記第3のパルスデータの立ち上
    がりのタイミングにおいて、入力されたアップダウン制
    御信号がハイレベルの場合にのみカウントアップを行
    い、前記リセット信号が入力されるとカウント値をリセ
    ットする第2のカウンタ、および、前記第3のパルスデ
    ータの立ち上がりのタイミングにおいて、入力された前
    記アップダウン制御信号がローレベルの場合にのみカウ
    ントアップを行い、前記リセット信号が入力されるとカ
    ウント値をリセットする第3のカウンタを具備し、前記
    リセット信号の出力時において、前記第2のカウンタに
    よるカウント値があらかじめ設定された設定値N(N:
    0<N<Mの整数)以上である場合にカウントアップを
    行い、前記第3のカウンタによるカウント値が前記設定
    値N以上である場合にカウントダウンを行うアップダウ
    ンカウンタと、 前記アップダウンカウンタによるカウント出力に基づく
    ディレイ段数によって前記第1のパルスデータを遅延さ
    せる第1のディレイ手段と、 前記第2のパルスデータの立ち上がりと、前記第1のデ
    ィレイ手段による出力パルスの立ち上がりとの先着判定
    を行い、判定結果に基づいて前記アップダウン制御信号
    を出力する遅延量検出手段と、 前記第3のパルスデータの立ち上がりのタイミングにお
    いて、前記アップダウンカウンタによる現在のカウント
    値と過去のカウント値とを比較して遅延量がロックされ
    ているか否かを検出し、かつ、前記現在および過去のカ
    ウント値のうちいずれか一方の値を選択して、基準ディ
    レイ段数として出力するディレイロック検出手段と、 を具備する基準ディレイ段数出力手段と、 前記クロックが供給されるとともに、前記基準ディレイ
    段数と所要のディレイ比率とを乗算するディレイ段数設
    定手段と、 前記第1のディレイ手段と同様に構成されて、前記ディ
    レイ段数設定手段によって設定されたディレイ段数によ
    り、入力したデータを遅延させる第2のディレイ手段
    と、 によってともに構成され、前記始端パルスの始端エッジ
    の位置、および前記終端パルスの終端エッジの位置を遅
    延させることにより、前記始端パルスおよび前記終端パ
    ルスのパルス幅をそれぞれ変化させる始端パルス変化手
    段および終端パルス変化手段を有することを特徴とする
    記録信号補償回路。
  9. 【請求項9】 1クロックに対応するパルス幅をTと
    し、前記記録パルスにおけるハイレベルまたはローレベ
    ルのうちのいずれか一方をM、他方をSとするとき、長
    さがnT(ただし、nは整数)のマークに対応する前記
    記録パルスが、 xS+(1.5−x)M+(n−2)(0.5S+0.
    5M)+yM+(0.5−y)S または、 xS+(1.5−x)M+(n−3)(0.5S+0.
    5M)+0.5S+yM+(1−y)S で表されることを特徴とする請求項4または8に記載の
    記録信号補償回路。
  10. 【請求項10】 前記始端パルス変化手段および前記終
    端パルス変化手段と同様に構成され、前記バーストパル
    スの始端エッジまたは終端エッジの位置を遅延させるこ
    とにより、前記バーストパルスのパルス幅を変化させる
    バーストパルス変化手段を有することを特徴とする請求
    項4または8に記載の記録信号補償回路。
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