JP2002324317A - 光ディスク装置およびその情報処理方法 - Google Patents

光ディスク装置およびその情報処理方法

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JP2002324317A JP2001130392A JP2001130392A JP2002324317A JP 2002324317 A JP2002324317 A JP 2002324317A JP 2001130392 A JP2001130392 A JP 2001130392A JP 2001130392 A JP2001130392 A JP 2001130392A JP 2002324317 A JP2002324317 A JP 2002324317A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の記録層を有する光ディスクに対し、高
NA対物レンズを搭載した浮上スライダーを用い、光デ
ィスクの記録層側から記録再生を行い、かつ小型化およ
び低コスト化できるディスク装置およびその情報処理方
法を提供する。 【解決手段】 光ディスク6の記録層7、8側から光ビ
ーム1を入射させ、再生、記録および消去するための対
物レンズ3を設ける。光ディスク6を回転駆動するモー
タ21を設ける。対物レンズ3を搭載した浮上スライダ
ー2を光ディスク6上にて浮上するように設ける。モー
タ21を制御するコントローラ25を、光ディスク6の
相異なる記録層7、8に対し光ビーム1の焦点位置をそ
れぞれ合わせるため、光ディスク6を互いに異なるディ
スク線速により回転駆動して浮上スライダー2の浮上量
を調節するように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ビームを用い
て、光ディスクに対し、情報の再生、記録および消去の
少なくとも一つを行う光ディスク装置およびその情報処
理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、再生、記録および消去を行うこと
ができる光ディスクの開発が進められ、民生用やデータ
保存用として広く使用されてきている。光ディスクにお
いては、その大容量化への要望が大きく、その要望の実
用化が鋭意目指されている。
【0003】高密度化への対応としては、光ディスク装
置における光ビームスポット径を小さくすることが考え
られている。光ディスクに照射された光ビームのスポッ
ト径は、波長をλ、対物レンズの開口数をNAとする
と、λ/ NAに比例する。従って、短波長化、高NA化
を図ることによって、ビームスポットの小径化が可能と
なる。
【0004】また、光ディスク装置においては、NAが
大きくなれば焦点深度が浅くなること、基板上に記録層
を有する光ディスクの表面におけるチルト(傾斜)の点
から従来の基板側から光入射を行うのではなく、記録層
側から光ビームを入射させることが検討されている。
【0005】この場合、浮上スライダーに高NA化のた
めに2 枚のレンズを組み合わせた対物レンズを光学系と
して搭載し、浮上スライダーと光ディスクとの間の相対
移動速度である線速を一定に保ち対物レンズと光ディス
クとの間隔を一定にすることにより、記録層上に光ビー
ムの焦点位置を合わせることができる。
【0006】別の高密度化技術として、光ディスクの記
録層を2層以上積層し、各記録層で独立にデータの記録
再生を行うことにより記録密度を上げる方式が提案され
ている。
【0007】上記方式では、記録密度が記録層の層数だ
け向上することになり高密度化の効果が非常に高い。こ
の場合、通常は各記録層を光ビームの焦点深度以上互い
に離し、光ビームの焦点位置を変えることにより各記録
層の信号を互いに干渉させずに独立に記録再生する。
【0008】さらに、光ディスクである光磁気ディスク
においては、高密度化技術として再生層に記録マークを
拡大転写し信号を増幅させて再生を行う磁区拡大再生方
式が提案されている。その上、これらの方式の組合せに
よる、情報の記録再生の高密度化の検討がなされてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の光ディスク装置およびその情報処理方法(記録再生
方法)では、小型化および低コスト化が困難となるとい
う問題点を有している。
【0010】つまり、浮上スライダーに高NA対物レン
ズを搭載し、光ディスクの記録層側から記録再生を行う
光ディスク装置において、記録層の多層化を行う場合、
各記録層の信号を独立に記録再生するためには光ビーム
の焦点位置を変えるための手段を別途設ける必要があ
る。このため、光ディスク装置が複雑になり、光ディス
ク装置の小型化および低コスト化が困難となる。
【0011】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、対物レンズを搭載した浮上スライ
ダーを用い、記録層側から光ディスクの相異なる各記録
層への再生、記録および消去が容易に、簡素な構成によ
りできる光ディスク装置およびその情報処理方法を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスク装置
は、上記課題を解決するために、基板上に、基板の厚さ
方向の互いに異なる位置にそれぞれ設けられた複数の記
録層を有する光ディスクに対し、浮上スライダーに搭載
された光学系を介して、光ディスクの記録層側から光ビ
ームを入射させ、再生、記録および消去する光ディスク
装置において、互いに異なる線速により光ディスクの相
異なる記録層への再生、記録および消去を行うようにな
っていることを特徴としている。
【0013】上記構成によれば、互いに異なる線速によ
り光ディスクの相異なる記録層への再生、記録および消
去を行うので、光ディスクの記録層側から入射する光ビ
ームの焦点位置を変えるための複雑な手段を設けること
無く、異なる記録層への再生、記録および消去を容易に
行うことができる。
【0014】本発明の他の光ディスク装置は、前記の課
題を解決するために、基板上に、基板の厚さ方向の互い
に異なる位置にそれぞれ設けられた複数の記録層を有す
る光ディスクの各記録層に対しそれぞれ光ビームを照射
して情報の記録および再生の少なくとも一方を行うため
の光学系と、上記情報の記録および再生の少なくとも一
方を行うために、光ディスクと光学系との間を相対移動
させるための移動部と、光ディスクと光学系との間を相
対移動させるときに光学系を光ディスクに対して浮上さ
せて支持する浮上スライダーと、各記録層に対する光学
系の焦点位置をそれぞれ合わせるために、光ディスクと
浮上スライダーとの間の相対移動の速さが互いに異なる
ように移動部を制御する制御部とを備えていることを特
徴としている。
【0015】上記構成によれば、光ディスクと浮上スラ
イダーとの間の相対移動の速さを移動部を制御する制御
部により調整することによって、各記録層に対する光学
系の浮上量を調節して、各記録層上に光学系からの光ビ
ームの焦点位置をそれぞれ合わせることができる。これ
により、上記構成では、各記録層に対し、それぞれ、光
学系からの光ビームを用いて情報の記録および再生の少
なくとも一方を行うことが可能となっている。
【0016】また、上記構成では、制御部を用いること
により、各記録層上に光学系からの光ビームの焦点位置
をそれぞれ合わせるための新たな部材の追加を省いて、
各記録層に対し、それぞれ、情報の記録および再生の少
なくとも一方を行うことができるので、従来より、構成
を簡素化できて、小型化および低コスト化が可能とな
る。
【0017】上記光ディスク装置においては、光ディス
クは、少なくとも1つの記録層の信号が拡大転写される
再生層を備えていてもよい。
【0018】上記構成によれば、記録層における信号の
記録マーク長を短くすることができ、記録密度をさらに
上げることが可能となる。
【0019】上記光ディスク装置では、各記録層の記録
マーク長が、互いに異なる線速に比例してそれぞれ設定
されていることが好ましい。
【0020】上記構成によれば、再生、および記録の少
なくとも一つを行う場合に、各記録層に合わせて線速が
互いに異なっていても各記録層からの、情報を含む信号
の周波数が互いに同じとなり、上記情報のデータ処理が
容易となる。
【0021】本発明の光ディスク装置の情報処理方法
は、前記の課題を解決するために、基板上に、基板の厚
さ方向の互いに異なる位置にそれぞれ設けられた複数の
記録層を有する光ディスクに対し、浮上スライダーに搭
載された対物レンズを相対移動させながら、上記対物レ
ンズを介して、光ディスクの記録層側から光ビームを入
射させ、再生および記録の少なくとも一方を行う光ディ
スク装置の情報処理方法において、各記録層に対し光ビ
ームの焦点位置がそれぞれ合うように、光ディスクに対
する対物レンズの相対移動速度を相違させることを特徴
としている。
【0022】上記方法によれば、光ディスクと浮上スラ
イダーとの間の相対移動速度を変える、つまり線速を相
違させることにより光ディスクに対する浮上スライダー
の浮上量を調節でき、対物レンズからの光ディスクへの
光ビームの焦点位置を変化させて、各記録層に対しそれ
ぞれ光ビームの焦点位置を合わせることができる。
【0023】これにより、上記方法では、光ビームの焦
点位置を、各記録層に合わせることによって、各記録層
に対し、情報を記録および再生の少なくとも一方を行う
ことが可能となる。
【0024】また、上記方法では、線速を代えるという
簡素な方法により、光ビームの焦点位置を各記録層に対
し合わせているので、従来より構成を簡素化できて、小
型化や低コスト化が可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】(実施の第一形態)本発明に係る
光ディスク装置の実施の第一形態について図1ないし図
3に基づき説明すれば、以下のとおりである。
【0026】上記光ディスク装置では、図1に示すよう
に、光ビーム1は、浮上スライダー2に搭載された対物
レンズ(光学系)3を介して、記録層側(膜面側)から
光ディスク6の記録層上に集光されて照射されるように
設定されている。光ビーム1の光源には、青紫色半導体
レーザを用い、波長(λ)は400nm〜410nmで
ある。対物レンズ3は例えばレンズ間隔一定の2枚のレ
ンズ群から構成され、その開口数(NA)は、0.8〜
0.9である。
【0027】上記光ディスク装置においては、円板状に
形成された光ディスク6を回転駆動するためのモータ
(移動部)21が、図示しない本体の光ディスク6の基
板9側に設けられており、また、光ディスク6の記録層
や再生層からの反射光を検出し電気信号に変換して、上
記電気信号から情報を再生するためのセンサー(検出
部)23が設けられている。上記センサー23は、光ビ
ーム1の光源も有しており、対物レンズ3に対し光ビー
ム1を出射するようになっている。
【0028】さらに、上記光ディスク装置では、モータ
21による光ディスクのディスク線速を制御するため
に、上記モータ21の回転数を制御するコントローラ
(制御部)25が設けられている。
【0029】上記コントローラ25は、センサー23か
らの電気信号も入力するようにセンサー23に接続され
ており、そのセンサー23からの電気信号に基づきモー
タ21の回転数を制御して、光ディスク6のディスク線
速を調整できるようにもなっている。
【0030】上記電気信号には、プリフォーマットされ
た後述するグルーブによるトラッキング用情報、記録ク
ロック情報や、ピットによるアドレス情報、記録クロッ
ク情報や、記録トラックからの再生信号(再生情報)に
付加されたアドレス情報、記録クロック情報が含まれて
いる。
【0031】浮上スライダー2は、浮上スライダー2を
光ディスク6方向に押圧する板ばね(弾性部材)を備え
たアーム状のサスペンション4の先端部に取り付けられ
ており、回転する光ディスク6のディスク線速を一定に
し、光ディスク6に対する浮上量を浮上スライダー2と
光ディスク6との間の空気流(エアクッション)にて一
定に保つことにより、記録層へのフォーカシング(光ビ
ーム1の焦点位置調整)を行うためのものである。
【0032】また、上記サスペンション4は、その基端
部が、図示しない本体に固定されており、その先端部の
浮上スライダー2を光ディスク6の径方向に往復移動可
能に保持するものである。
【0033】浮上スライダー2には対物レンズ3以外
に、記録磁界および再生磁界の少なくとも一方を発生さ
せるための磁気コイル5が、磁気コイル5の磁束の中心
軸を光ビーム1の光軸と同軸となるように搭載されてい
る。
【0034】光ディスク6は第1記録層7と第2記録層
8の2つの各記録層を基板9上に、基板9の厚さ方向に
互いに離間して有している。第1記録層7と第2記録層
8とには、同心円状またはスパイラル状の記録トラック
がそれぞれ光ディスク6の回転軸と同軸状に形成されて
おり、互いに独立してデータ(情報)の記録再生がそれ
ぞれ行われる。なお、上記光ディスク6では、記録およ
び再生の双方がそれぞれ行われる例を挙げたが、記録お
よび再生の何れか一方のみが行われるように設定されて
いてもよい。
【0035】さらに、第1記録層7と第2記録層8とは
互いに光ビーム1の焦点深度範囲外となるように離間し
て配置され、相互間の光学的クロストークを排除するよ
うになっている。焦点深度は±λ/(2・NA2 )であ
るから、例えば、λが405nm(つまり、0.405
μm)、NAが0.9の場合、焦点深度は±0.25μ
mとなる。
【0036】本実施の第一形態に用いた浮上スライダー
2に対する、回転駆動される光ディスク6のディスク線
速と、光ディスク6に対する浮上スライダー2の浮上量
との関係を表1に示す。ディスク回転線速を変えること
により浮上量は上記焦点深度以上に変化していることが
判る。
【0037】
【表1】
【0038】したがって、本実施の第一形態では、同じ
光学系において、ディスク線速を選定して、浮上スライ
ダー2の浮上量を調節することにより、光ディスク6の
基板9上での設定位置が厚さ方向に互いに異なる、第1
および第2記録層7、8に対し、それぞれ、光ビーム1
の焦点位置を合わせることができ、情報を記録再生する
ことが可能となる。
【0039】図2は本実施の第一形態の光ディスク装置
に用いた、光ディスク6としての光磁気ディスクの概略
断面図を示す。
【0040】本実施の第一形態に用いた光ディスク6
は、図2に示すように、基板9上に、反射層10、透明
誘電体層11、第1記録層7、透明誘電体層12、透明
樹脂層13、透明誘電体層14、第2記録層8、透明誘
電体層15、保護コート層16が、この順にて積層され
た構成になっている。
【0041】基板9はポリカーボネート等のプラスチッ
ク樹脂材からなり、ディスク状に形成される。反射層1
0はAlもしくはAlを含む合金膜からなる。透明誘電
体層11、12、14、15は、AlN、SiN、Al
SiN等の酸素を含まない材料で構成されている。
【0042】第1および第2記録層7、8は、希土類遷
移金属合金からなる垂直磁化膜からなり、室温で保磁力
の大きなTbFeCo、DyFeCoまたは、TbDy
FeCo等で構成されている。
【0043】第1記録層7と第2記録層8との間に形成
された透明樹脂層(間隔調整部)13は、例えばフォト
ポリマーからなり2P工法により形成されている。透明
樹脂層13の膜厚は、第1記録層7と第2記録層8との
距離が、光ビーム1の焦点深度以上で、かつディスク線
速により焦点位置が切替えられるよう、2μm〜10μ
mの範囲内に設定されている。
【0044】図には示していないが、基板9および透明
樹脂層13の少なくとも一方上(好ましくは、記録層側
の表面上)には、記録クロック情報を含むトラッキング
用の案内溝(グルーブ)や、記録クロック情報と共にア
ドレス情報を示すピット等がプリフォーマットされてい
る。保護コート層16は、紫外線硬化樹脂をスピンコー
トにより塗布して、紫外線を照射することによって形成
されている。
【0045】次に、光ディスク6の回転速度を種々にモ
ータ21およびコントローラ25を用いて変え記録再生
実験を行った結果について説明する。
【0046】実験には、透明誘電体層11、12、1
4、15がSiN、第1および第2記録層7、8がTb
FeCo、透明樹脂層13および保護コート層16の膜
厚が5μmの光磁気ディスクを光ディスク6として用い
た。続いて、磁界変調記録により0.5μm記録マーク
長の連続信号を記録し、再生をディスク線速を変えてそ
れぞれ行った。
【0047】その結果、第1記録層7に記録された記録
マークの最大再生信号がディスク線速2m/sにて得ら
れ、第2記録層8に記録された記録マークの最大再生信
号がディスク線速6m/sにて得られた。
【0048】また、ディスク線速2m/sで記録を行い
ディスク線速6m/sで再生した場合、および、ディス
ク線速6m/sで記録を行いディスク線速2m/sで再
生した場合には、再生信号はそれぞれ検出されず、第1
記録層7と第2記録層8との間には光学的なクロストー
クが無く、第1および第2記録層7、8では、互いに独
立にて記録再生できることが確認された。
【0049】図3に、ディスク線速2m/sで第1記録
層7に記録した場合とディスク線速6m/sで第2記録
層8に記録した場合の、連続な記録マーク長と再生信号
の振幅の関係を示す。第1および第2記録層7、8の双
方とも記録マーク長0.25μm程度まで良好な再生信
号が得られている。このことから、浮上スライダー2を
用いディスク線速を変えることにより、互いに異なる第
1および第2記録層7、8への記録再生を互いに独立に
できることが判った。
【0050】(実施の第二形態)本発明に係る光ディス
ク装置の実施の第二形態について図4および図5に基づ
き説明すれば、以下のとおりである。
【0051】本実施の第二形態に用いた光磁気ディスク
である光ディスク26は、図4に示すように、基板9上
に、透明誘電体層11、第1記録層7、透明誘電体層1
2、再生層17、透明誘電体層18、透明樹脂層13、
透明誘電体層14、第2記録層8、透明誘電体層15、
保護コート層16が、この順にて積層された構成になっ
ている。
【0052】基板9、透明誘電体層11、12、14、
15、第1および第2記録層7、8、透明樹脂層13、
並びに保護コート層16は、上述の実施の第一形態と同
様のものであり、透明誘電体層18は透明誘電体層1
1、12、14、15と同様の材料のものである。
【0053】再生層17は、希土類遷移金属合金、希土
類金属、または遷移金属を主成分とする磁性膜であり、
その磁気特性である保持力が再生温度近傍において室温
のときより小さくなるように組成調整されている。記録
再生実験にはGdFeCoを用いた。
【0054】再生層17と第1記録層7とは互いに静磁
結合している。光ビーム1が再生層17に集光照射され
ると、再生層17には光ビーム1が照射されたスポット
の光強度分布に対応したガウシアン分布状の温度分布が
形成される。
【0055】再生層17は加熱されることにより、加熱
された部分の保磁力が低下し、所定温度以上に加熱され
た部分に対し第1記録層7の磁区(記録マーク)の信号
が漏洩磁界により転写される。
【0056】この際、再生磁界を印加させ第1記録層7
の磁区を再生層17に拡大転写されることにより磁区拡
大再生を実現する。上記再生磁界は、転写時に再生層1
7の、拡大転写されたコピー磁区と同じ方向に磁界を印
加して、上記再生磁界の補助によりコピー磁区の面積を
拡大するためのものである。
【0057】このような拡大転写された再生層17のコ
ピー磁区からの再生信号振幅は、従来の拡大転写しない
ものと比べると、数倍以上または飽和振幅にまで達す
る。飽和振幅とは拡大転写されたコピー磁区の大きさが
光ビーム1のスポット径を超えた状態を意味する。
【0058】しかし、この状態のままでは次の磁区の有
無が判別できない。そこで、再生層17に拡大転写した
コピー磁区を再生するやいなや、再生磁界の極性を反転
してコピー磁区を収縮または消滅させる。そして、次の
記録層の磁区を拡大転写して大きな再生信号振幅を得
る。
【0059】このように再生時に印加する再生磁界は、
記録層に記録された情報(つまりデジタル信号)の記録
クロックに同期して単一周波数で交番することにより、
このような磁区拡大再生が可能となる。
【0060】次に、実施の第一形態と同じ浮上スライダ
ー2を用い、磁界変調記録により0.5μmマーク長の
連続信号を記録し再生をディスク線速を変えてそれぞれ
行った。再生時には、再生磁界として±16kA/mの
交番磁界を印加した。
【0061】その結果、ディスク線速2m/sで第1記
録層7に記録された記録マークから、最大の再生信号振
幅が得られ、ディスク線速6m/sで第2記録層8に記
録された記録マークから、最大の再生信号振幅が得られ
た。
【0062】また、ディスク線速2m/sで記録を行い
ディスク線速6m/sで再生した場合および、ディスク
線速6m/sで記録を行いディスク線速2m/sで再生
した場合には、再生信号は検出されなかった(再生信号
振幅がゼロ)。これにより、第1および第2記録層7、
8の間での光学的なクロストークが無く、第1および第
2記録層7、8にて互いに独立に記録再生が行えること
が確認された。
【0063】図5に、ディスク線速2m/sで第1記録
層7に記録した場合とディスク線速6m/sで第2記録
層8に記録した場合の、連続の記録マーク長と再生信号
の振幅の関係を示す。第2記録層8では、記録マーク長
0.25μm程度まで良好な再生信号が得られた。第1
記録層7においては、記録マーク長0.10μm以下で
も良好な再生信号が得られた。
【0064】このように、本実施の第二形態でも、浮上
スライダー2を用いディスク線速を変えることにより、
互いに異なる深さ(厚さ方向)位置に形成された第1お
よび第2記録層7、8への記録再生を互いに独立に行う
ことができる。
【0065】その上、本実施の第二形態では、第1記録
層7の磁区(記録マーク)を再生層17によって磁区拡
大再生することにより、第1記録層7からは第2記録層
8より短い記録マークにて記録再生することが可能であ
り、第1記録層7が記録マーク長0.10μm以下でも
良好な再生信号が得られている。よって、本実施の第二
形態では前述の実施の第一形態に比べさらに記録密度を
上げることが可能である。
【0066】次に、第1および第2記録層7、8の記録
マーク長の長さを各ディスク線速(例えば、比が3)に
比例させた場合について説明すると、まず、例えば第1
記録層7における、最短の記録マーク長を0.08μ
m、第2記録層8における、最短の記録マーク長を0.
24μmとして、第1および第2記録層7、8の記録マ
ーク長の長さを各ディスク線速に比例させた場合、第1
および第2記録層7、8の双方では、最大記録周波数は
共に12.5MHzとなる。
【0067】この場合は、ディスク線速が互いに異なっ
ていても、第1および第2記録層7、8からの、再生情
報を含む電気信号の再生周波数(再生された記録クロッ
ク情報)が記録周波数(記録時の記録クロック情報)と
同じになるので、再生された電気信号のデータ処理が容
易となる。
【0068】上記実施の第二形態では、第1および第2
記録層7、8として、光磁気記録媒体を二層用いた場合
について説明したが、本発明は、上記に限定されるもの
ではない。記録層の材料として相変化媒体、ライトワン
ス媒体やROM等でも適用でき、記録層の数が3層以上
の場合も適用可能である。また、各記録層上に記録され
た情報を光ビーム1の照射を利用して消去する際にも同
様に本発明を適用できるのは明らかである。
【0069】
【発明の効果】本発明の光ディスク装置およびその情報
処理方法は、以上のように、複数の記録層を有する光デ
ィスクに対し、浮上スライダーに搭載された光学系を介
して、光ディスクの記録層側から光ビームを入射させ、
再生、記録および消去するとき、互いに異なる線速によ
り光ディスクの相異なる記録層への再生、記録および消
去の少なくとも一つを行うようになっている構成であ
る。
【0070】それゆえ、上記構成は、光ビームの焦点位
置を変えるための複雑な手段を設けること無く、異なる
記録層への再生、記録および消去を容易に行うことがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第一形態に係る光ディスク装置
の構成図である。
【図2】上記光ディスク装置に用いた光磁気ディスクの
概略断面図である。
【図3】上記光ディスク装置における各記録層の記録マ
ーク長と再生信号レベルの関係を示すグラフである。
【図4】本発明の実施の第二形態に係る光ディスク装置
に用いた光磁気ディスクの断面図である。
【図5】上記光ディスク装置における各記録層の記録マ
ーク長と再生信号レベルの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光ビーム 2 浮上スライダー 3 対物レンズ 4 サスペンション 5 磁気コイル 6 光ディスク 7 第1記録層 8 第2記録層 9 基板 10 反射層 11、12、14、15、18 透明誘電体層 13 透明樹脂層 16 保護コート層 17 再生層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 11/105 G11B 11/105 586M 19/28 19/28 B 21/21 21/21 E (72)発明者 高橋 明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5D075 AA03 CC11 CC35 CE03 EE03 FF15 5D090 AA01 BB12 FF05 HH03 5D109 KA04 KA20 KB05 KB23 KD11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、基板の厚さ方向の互いに異なる
    位置にそれぞれ設けられた複数の記録層を有する光ディ
    スクに対し、浮上スライダーに搭載された光学系を介し
    て、光ディスクの記録層側から光ビームを入射させ、再
    生、記録および消去する光ディスク装置において、 互いに異なる線速により光ディスクの相異なる記録層へ
    の再生、記録および消去を行うようになっていることを
    特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】基板上に、基板の厚さ方向の互いに異なる
    位置にそれぞれ設けられた複数の記録層を有する光ディ
    スクの各記録層に対し、それぞれ、光ビームを照射して
    情報の記録および再生の少なくとも一方を行うための光
    学系と、 上記情報の記録および再生の少なくとも一方を行うため
    に、光ディスクと光学系との間を相対移動させるための
    移動部と、 光ディスクと光学系との間を相対移動させるときに光学
    系を光ディスクに対して浮上させて支持する浮上スライ
    ダーと、 各記録層に対して光学系の焦点位置をそれぞれ合わせる
    ために、光ディスクと浮上スライダーとの間の相対移動
    の速さが互いに異なるように移動部を制御する制御部と
    を備えていることを特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の光ディスク装置に
    おいて、さらに、 光ディスクは、少なくとも1つの記録層の信号が拡大転
    写される再生層を備えていることを特徴とする光ディス
    ク装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載の光ディスク装
    置において、 各記録層の記録マーク長が、互いに異なる線速に比例し
    てそれぞれ設定されていることを特徴とする光ディスク
    装置。
  5. 【請求項5】基板上に、基板の厚さ方向の互いに異なる
    位置にそれぞれ設けられた複数の記録層を有する光ディ
    スクに対し、浮上スライダーに搭載された光学系を相対
    移動させながら、上記光学系を介して光ディスクの記録
    層側から光ビームを入射させ、情報の記録および再生の
    少なくとも一方を行う光ディスク装置の情報処理方法に
    おいて、 各記録層に対し光学系からの光ビームの焦点位置がそれ
    ぞれ合うように、光ディスクに対する光学系の相対移動
    速度を相違させることを特徴とする光ディスク装置の情
    報処理方法。
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