JP2002323798A - 蓄光性トナー - Google Patents

蓄光性トナー

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JP2002323798A
JP2002323798A JP2001127494A JP2001127494A JP2002323798A JP 2002323798 A JP2002323798 A JP 2002323798A JP 2001127494 A JP2001127494 A JP 2001127494A JP 2001127494 A JP2001127494 A JP 2001127494A JP 2002323798 A JP2002323798 A JP 2002323798A
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JP
Japan
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toner
weight
meth
acid
resin
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JP2001127494A
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English (en)
Inventor
Katsuyuki Ogura
克之 小倉
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高輝度であり、残光時間が長く、耐光性に優
れ、かつ、連続印刷した際も安定な帯電挙動を示し、良
好な高画質画像が得られる蓄光性のトナーを提供する。 【解決手段】 少なくともバインダー樹脂および蓄光性
顔料を含有してなり、前記蓄光性顔料がアルミン酸金属
塩であることを特徴とする蓄光性トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録、静電印刷などにおける静電荷像を現像するための静
電荷像現像用トナーに関する。更に詳しくは、暗所にお
いても印刷画像の視認を可能とする蓄光性顔料を含有す
る発光性のトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法により可視画像を得るための
トナー組成物として、多くはカーボンブラックの如き黒
色着色剤をバインダー樹脂中に分散させたものが使用さ
れている。しかしながら、最近では、シアン顔料、マゼ
ンタ顔料、イエロー顔料又はその他の有彩色顔料をバイ
ンダー中に分散させたカラートナーも使用されており、
これらのカラートナーを用いたフルカラーあるいはモノ
カラーの複写機、プリンタが開発されている。
【0003】このようなトナーを用いた印刷物は、一般
に、事務用書類や報告書、あるいは配布用の商業印刷物
として用いられているが、ポスターや商品表示、あるい
は避難経路等の誘導表示、時刻表等の掲示物として用い
られることもある。特に、後者の用途については、明所
のみならず暗所においても用いられることがあり、その
場合には表示あるいは掲示物の判読を可能とする照明設
備の設置が必要である。
【0004】しかしながら、そのような照明設備の設置
はコスト面で不利であり、また設置スペースを必要とす
るため、それを実現することが困難な場合がある。さら
には、暗室や暗所を必要とする遊戯施設、博物館、展示
場等のように照明を行うこと自体が禁じられ、あるいは
暗所であることを効果的に用いている設備においては、
事実上、トナーにより印刷された掲示物や書物を掲示し
たり配布したりすることが不可能である。
【0005】これまで上記の問題点を解決するため、特
開平1−288864号公報や特開平9−101628
号公報により、ZnS−Cu、Al、CaOやM
gO等の蓄光性材料が用いられてきたが、これらの従来
の材料においては、輝度、残光時間及び耐光性が不足で
あり、実用性能に劣るものであった。
【0006】また、カラー複写機及びプリンタの現像方
式には、トナーとキャリアを用いる二成分現像方式と、
キャリアを使用しない磁性一成分現像方式、あるいは非
磁性一成分現像方式とがあるが、最近では印刷処理速度
の高速化に伴って、それに対応したトナーの現像特性の
向上が要求されてきている。例えば、高速印刷時の地汚
れの解消、ベタ画像の均一性、細線の再現性、等の画像
品質の向上、及びマシン内部へのトナーの飛散や現像装
置からのトナーのこぼれの解消等である。前記のこれま
での技術においては、マシン内部を汚染せずに高画質の
印刷画像が得られる蓄光性のトナーは得られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高輝
度であり、残光時間が長く、耐光性に優れ、かつ、連続
印刷した際も安定な帯電挙動を示し、良好な高画質画像
が得られる蓄光性のトナーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の化学組成
の蓄光性顔料を用いたトナーが前記課題を解決すること
を見出し本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は、少なくともバインダー樹
脂および蓄光性顔料を含有してなり、前記蓄光性顔料が
アルミン酸金属塩であることを特徴とする蓄光性トナー
を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明を詳細に説明する。本
発明で使用するトナーのバインダー樹脂としては、通
常、トナーにおいてバインダー樹脂として用いられてい
るもので有れば特に限定すること無く使用することがで
き、例えば、ポリスチレン、スチレン−(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレンブタジエン樹脂、オレ
フィン樹脂、ポリエステル樹脂、アミド系樹脂、ポリカ
ーボネイト樹脂、エポキシ系樹脂、並びにこれらのグラ
フト重合体及びそれらの混合物などを上げることができ
る。
【0011】それらの中でも、帯電安定性、保存安定
性、定着特性、あるいは有彩色の有機顔料等を含むカラ
ートナー用樹脂として用いた場合の色再現性等を考慮す
るとポリエステル樹脂、スチレン−(メタ)アクリル酸
エステルの共重合体樹脂、エポキシ樹脂が好適に使用し
うる。
【0012】本発明で用いられるポリエステル樹脂は、
例えばジカルボン酸とジオールを通常の方法で脱水縮合
して得られる。本発明で用いられる、2価以上の多塩基
酸及び/又は酸無水物及び/又はこれらの低級アルキル
エステルから選ばれる多塩基酸化合物としては、例えば
無水フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラ
コン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水
フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、マ
ロン酸、グルタル酸、アゼライン酸、セバシン酸等のジ
カルボン酸又はその誘導体又はそのエステル化物が、ま
た、例えばトリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロ
メリット酸、無水ピロメリット酸等の三官能以上の多価
カルボン酸又はその誘導体又はそのエステル化物が挙げ
られる。
【0013】また、2価以上の多価アルコール(B)と
しては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、ペン
タンジオール、ヘキサンジオール、ビスフェノールA、
ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン及びその誘導体、ポリオ
キシプロピレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−
(2.2)−ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ
シプロピレン−(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.
2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシプロピレン−(2.4)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロ
ピレン−(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン及びその誘導体、等が挙げられる。
【0014】さらに、例えばポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、エチレンオキサイド−プロ
ピレンオキサイドランダム共重合体ジオール、エチレン
オキサイド−プロピレンオキサイドブロック共重合体ジ
オール、エチレンオキサイド−テトラハイドロフラン共
重合体ジオール、ポリカプロカクトンジオール等のジオ
ールを用いることも出来る。
【0015】また、ソルビトール、1,2,3,6−ヘ
キサンテトラオール、1,4−ソルビタン、ペンタエリ
スリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,
5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロ
パントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリ
オール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、1,3,5−トリメチロールベンゼン、等の三官能
以上の多価アルコールが挙げられる。
【0016】さらに、ネオペンチルグリコールジグリシ
ジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ト
リメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメ
チロールエタントリグリシジルエーテル、ペンタエリス
リトールテトラグリシジルエーテル、等のエポキシ化合
物も用いることができる。
【0017】本発明に使用するポリエステル樹脂は、例
えば触媒の存在下で上記の原料成分を用いて脱水縮合反
応或いはエステル交換反応を行うことにより得ることが
できる。この際の反応温度及び反応時間は、特に限定さ
れるものではないが、通常150〜300℃で2〜24
時間である。
【0018】上記反応を行う際の触媒としては、例えば
テトラブチルチタネート、酸化亜鉛、酸化第一錫、ジブ
チル錫オキサイド、ジブチル錫ジラウレート、パラトル
エンスルホン酸等を適宜使用する事が出来る。
【0019】ポリエステル樹脂のガラス転移温度(T
g)は50℃以上のものが好ましいが、中でも、そのT
gが55℃以上のものが特に好ましい。Tgが50℃以
下ではトナーが保存、運搬、あるいはマシンの現像装置
内部で高温下に晒された場合にブロッキング現象(熱凝
集)を生じやすい。
【0020】また、ポリエステル樹脂の軟化点として
は、90℃以上、中でも、90℃〜180℃の範囲のも
のが好ましい、より好ましくは、95℃〜160℃の範
囲である。軟化点が90℃未満の場合は、トナーが凝集
現象を生じやすく、保存時や印字の際にトラブルになり
やすく、180℃を越える場合には定着性が悪くなるこ
とが多い。
【0021】さらに、フルカラートナーとして、特に、
色重ね時の色再現性やOHPシート上に定着させた際の
透明性を要求される場合には、ポリエステル樹脂の軟化
点としては、90℃〜130℃の範囲のものが好まし
い、より好ましくは、95℃〜120℃の範囲である。
【0022】ポリエステル樹脂の酸価としては、20m
gKOH/g以下であることが、トナーの耐湿性が良好
となる点で好ましい。
【0023】また、本発明で用いられるスチレン−(メ
タ)アクリル酸エステルの共重合体樹脂に用いられるス
チレンモノマーとしては、例えばスチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン、p−スルホンスチレン、ジ
メチルアミノメチルスチレン等がある。
【0024】(メタ)アクリル酸エステルモノマーとし
ては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレー
ト、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル
(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレー
ト、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、オクチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステア
リル(メタ)アクリレートの如きアルキル(メタ)アク
リレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレートの如き
脂環族(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリ
レートの如き芳香族(メタ)アクリレート;ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレートの如き水酸基含有(メタ)
アクリレート;(メタ)アクリロキシエチルホスフェー
トの如きリン酸基含有(メタ)アクリレート;2−クロ
ロエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ3−クロ
ロプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジブロモプロ
ピル(メタ)アクリレートの如きハロゲン原子含有(メ
タ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレートの
如きエポキシ基含有(メタ)アクリレート;2−メトキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル
(メタ)アクリレートの如きエーテル基含有(メタ)ア
クリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートの如き
塩基性窒素原子又はアミド基含有(メタ)アクリレー
ト;等が挙げられる。
【0025】また、これらと共に共重合可能な不飽和化
合物も必要に応じ用いることができる。例えば、(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマル酸の如きカルボキシル基含有ビニルモノマ
ー;スルホエチルアクリルアミドの如きスルホ基含有ビ
ニルモノマー;(メタ)アクリロニトリルの如きニトリ
ル基含有ビニルモノマー;ビニルメチルケトン、ビニル
イソプロペニルケトンの如きケトン基含有ビニルモノマ
ー;N−ビニルイミダゾール、1−ビニルピロール、2−
ビニルキノリン、4−ビニルピリジン、N−ビニル2−ピ
ロリドン、N−ビニルピペリドンの如き塩基性窒素原子
又はアミド基含有ビニルモノマー等を使用することがで
きる。
【0026】また、架橋剤を上記ビニルモノマーに対し
て0.1〜2重量%の範囲で使用してもよい。架橋剤として
は、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、
ジビニルエーテル、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3
−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−
ヘキサングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテト
ラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0027】あるいは前記カルボキシル基含有ビニルモ
ノマーを共重合せしめたスチレン−(メタ)アクリル酸
エステルの共重合体を用いた樹脂においては、金属塩を
用いて架橋樹脂とすることもできる。金属塩としてはA
l、Ba、Ca、Cd、Co、Cr、Cu、Fe、Hg、Mg、Mn、Ni、P
b、Sn、Sr、Zn等のハロゲン化物、水酸化物、酸化物、
炭酸化物、カルボン酸塩、アルコキシレート、キレート
化合物等がある。架橋反応は溶媒の存在下に加熱攪拌す
ることにより行うことができる。
【0028】スチレン−(メタ)アクリル酸エステルの
共重合体の製造方法としては通常の重合方法を採ること
が可能で、溶液重合、懸濁重合、塊状重合等、重合触媒
の存在下に重合反応を行う方法が挙げられる。
【0029】重合触媒としては、例えば、2,2'−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス
イソブチロニトリル、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)、ベンゾイルパーオキサイド、
ジブチルパーオキサイド、ブチルパーオキシベンゾエー
ト等が挙げられ、その使用量はビニルモノマー成分の0.
1〜10.0重量%が好ましい。
【0030】スチレン−(メタ)アクリル酸エステルの
共重合体樹脂としては、二成分現像用トナーとして適正
なガラス転移点、溶融粘度特性を有していれば良く、そ
の粘度が1×10ポイズとなる温度が95℃以上のも
のが定着性が良好で好ましい。中でも、その粘度が1×
10ポイズとなる温度が95〜170℃のものが低温
における定着性も良好なのでより好ましく、その粘度が
1×10ポイズとなる温度が95〜160℃のもの
が、特に好ましい。
【0031】一方、スチレン−(メタ)アクリル酸エス
テルの共重合体樹脂のガラス転移温度(Tg)は40℃
以上のものが好ましく、中でも、Tgが45〜85℃の
ものが特に好ましい。また、酸価については30以下が
望ましく、15以下であることが特に望ましい。酸価が
高すぎると帯電量の低下を招き所期の帯電量が得られな
い。
【0032】本発明で使用することができるエポキシ樹
脂としては、市販品として、例えば大日本インキ化学工
業(株)製の「エピクロン3050」(軟化点94〜1
02℃)、「エピクロン4050」(軟化点96〜10
4℃)、「エピクロン7050」(軟化点122〜13
1℃)、油化シェルエポキシ(株)製の「エピコート1
002」(軟化点83℃)、「エピコート1003」
(軟化点89℃)、「エピコート1004」(軟化点9
8℃)、「エピコート1007」(軟化点128℃)、
「エピコート1009」(軟化点148℃)、チバガイ
ギー社(株)製の「アラルダイド7072」(軟化点7
5〜85℃)、「アラルダイド7072」(軟化点75
〜85℃)、「アラルダイド6084」(軟化点96〜
104℃)、「アラルダイド7097」(軟化点115
〜125℃)、等が挙げられる。中でもビスフェノール
Aとエピハロヒドリンから得られるエポキシ樹脂等の芳
香族エポキシ樹脂が好ましい。これらの結着性樹脂は、
複数混合して用いることもでき、また少量の他のエポキ
シ樹脂と混合して用いることもできる。
【0033】本発明で使用する蓄光性顔料は、アルミン
酸金属塩であり、好ましくはアルミン酸ストロンチウム
及び/又はアルミン酸カルシウムを含有する顔料であ
る。アルミン酸ストロンチウムとしては、特に、化学式
が、SrAl、SrAl1425である物質
を含有することが望ましい。また、アルミン酸カルシウ
ムとしては、化学式が、CaAlである物質を含
有することが望ましい。これらの物質は単独で用いても
良いし、混合物として用いても良い。また、これらと共
にEu、Dy、Nd等が混合されていても良い。
【0034】アルミン酸ストロンチウムを含有する蓄光
性顔料としては、市販品として、G−300C、G−3
00M、G−300F、G−300FF、BG−300
M、BG−300F、アルミン酸カルシウムを含有する
蓄光性顔料としては、V−300M(以上、いずれも根
本特殊化学(株)製、N夜光「ルミノーバ」)がある。
【0035】前記蓄光性顔料の含有量としては、トナー
全体に対して、0.5〜25重量%であることが好まし
い。中でも2〜20重量%であることが更に好ましく、
4〜20重量%であることが特に好ましい。
【0036】本発明の蓄光性顔料を用いることにより、
高輝度であり、残光時間が長く、耐光性に優れたトナー
が得られるのみでなく、高速現像の際にも、地汚れが発
生せず、ベタ画像の均一性及び細線の再現性に優れ、マ
シン内部へのトナーの飛散や現像装置からのトナーのこ
ぼれ等がない蓄光性トナーが得られる。
【0037】本発明では前記蓄光性顔料と共に他の着色
剤を用いることもできる。本発明で使用することができ
る着色剤としては、例えば、黒の着色剤としては製法に
より分類されるファーネスブラック、チャンネルブラッ
ク、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブ
ラック等のカーボンブラック、或いは、C.I.Pig
ment Black 11の鉄酸化物系顔料、C.
I.Pigment Black 12の鉄−チタン酸
化物系顔料、フタロシアニン系のシアニンブラックBX
等があげられる。また、複数の黒以外の顔料を使用し
て、黒色に調色することもできる。
【0038】青系の着色剤としては、フタロシアニン系
のC.I.Pigment Blue 1,2,15:
1,15:2,15:3,15:4,15:6,15,
16,17:1,27,28,29,56,60,63
等が挙げられる。青系の着色剤として、好ましくは、
C.I.Pigment Blue 15:3(一般名
フタロシアニンブルーG),15(フタロシアニンブル
ーR),16(無金属フタロシアニンブルー),60
(インダンスロンブルー)が挙げられ、最も好ましく
は、C.I.Pigment Blue 15:3,6
0が挙げられる。
【0039】また、黄色系の着色剤としては、例えば、
C.I.Pigment Yellow 1,3,4,
5,6,12,13,14,15,16,17,18,
24,55,65,73,74,81,83,87,9
3,94,95,97,98,100,101,10
4,108,109,110,113,116,11
7,120,123,128,129,133,13
8,139,147,151,153,154,15
5,156,168,169,170,171,17
2,173,180,185等が挙げられる。好ましく
は、C.I.Pigment Yellow 12(一
般名ジスアゾイエロー AAA),13(ジスアゾイエ
ロー AAMX),17(ジスアゾイエロー AAO
A),97(ファストイエロー FGL),110(イ
ソインドリノンイエロー 3RLT),および155
(サンドリンイエロー 4G),180(ベンズイミダ
ゾロン)が挙げられ、最も好ましくはC.I.Pigm
ent Yellow 17,155,180が挙げら
れる。
【0040】さらに、赤色系着色剤としては、例えば、
C.I.Pigment Red1,2,3,4,5,
6,7,8,9,10,12,14,15,17,1
8,22,23,31,37,38,41,42,4
8:1,48:2,48:3,48:4,49:1,4
9:2,50:1,52:1,52:2,53:1,5
4,57:1,58:4,60:1,63:1,63:
2,64:1,65,66,67,68,81,83,
88,90,90:1,112,114,115,12
2,123,133,144,146,147,14
9,150,151,166,168,170,17
1,172,174,175,176,177,17
8,179,185,187,188,189,19
0,193,194,202,208,209,21
4,216,220,221,224,242,24
3,243:1,245,246,247等が挙げられ
る。好ましくは、C.I.Pigment Red 4
8:1(一般名バリウムレッド),48:2(カルシウ
ムレッド),48:3(ストロンチウムレッド),4
8:4(マンガンレッド),53:1(レーキレッ
ド),57:1(ブリリアントカーミン6B),122
(キナクリドンマゼンタ 122)および209(ジク
ロロキナクリドンレッド)が挙げられ、最も好ましくは
C.I.Pigment Red57:1,122およ
び209が挙げられる。
【0041】これら着色剤の含有量は、トナー全体に対
して、1〜20重量%であることが好ましい。中でも2
〜15重量%であることが更に好ましく、2〜10重量
%であることが特に好ましい。これらの着色剤は1種又
は2種以上の組み合わせで使用することができる。
【0042】本発明では必要に応じ帯電制御剤を用いる
ことができる。例えば正帯電制御剤としてニグロシン系
染料、トリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム
塩、4級アンモニウム基及び/又はアミノ基を含有する
樹脂等が、負帯電制御剤としてトリメチルエタン系染
料、サリチル酸の金属錯塩、ベンジル酸の金属錯塩、銅
フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔
料、金属錯塩アゾ系染料、アゾクロムコンプレックス等
の重金属含有酸性染料、カリックスアレン型のフェノー
ル系縮合物、環状ポリサッカライド、カルボキシル基及
び/又はスルホニル基を含有する樹脂、等がある。
【0043】特に、本発明において、黒色の着色剤を使
用しない場合は、無色の帯電制御剤を使用するのが望ま
しく、負の帯電制御剤としてはサリチル酸の金属錯化合
物としてオリエント化学社製「ボントロンE−84」
が、また、無色の正帯電制御剤としては4級アンモニウ
ム塩構造のTP−302、TP−415、TP−61
0;(保土谷化学製)、ボントロンP−51;(オリエ
ント化学製)、コピーチャージPSY(クラリアントジ
ャパン)等が好適に用いられる。また、4級アンモニウ
ム基及び/又はアミノ基を含有する正帯電性の樹脂型帯
電制御剤としては、「FCA−201−PS」(藤倉化
成(株))等が挙げられる。
【0044】中でも、本発明において特に好適に用いる
ことができる帯電制御剤としては、下記<一般式1>の
化合物、及び<一般式2>の化合物がある。 <一般式1>
【0045】
【化1】 (式中、R1は4級炭素、メチン、メチレンであり、
N、S、O、Pのヘテロ原子を含んでいてもよく、Yは
飽和結合又は不飽和結合で結ばれた環状構造を表し、R
2、R3は相互に独立してアルキル基、アルケニル基、ア
ルコキシ基、置換基を有しても良いアリール基又はアリ
ールオキシ基又はアラルキル基又はアラルキルオキシ
基、ハロゲン基、水素、水酸基、置換基を有しても良い
アミノ基、カルボキシル基、カルボニル基、ニトロ基、
ニトロソ基、スルホニル基、シアノ基を表し、R4は水
素又はアルキル基を表し、tは0ないし1から12の整
数、mは1から20の整数、nは0ないし1から20の
整数、kは0ないし1から4の整数、pは0ないし1か
ら4の整数、qは0ないし1から3の整数、rは1から
20の整数、sは0又は1ないし20の整数である。)
【0046】<一般式2>
【0047】
【化2】 (式中、RおよびRは水素原子、アルキル基、置換
又は非置換の芳香環(縮合環も含む)を示し、Rおよ
びRは置換又は非置換の芳香環(縮合環も含む)を示
し、MはB、Al、Fe、Ti、Co、Crから選ばれる1種の3
価の金属を示し、Xはカチオンを示す)
【0048】<一般式1>の化合物の具体的な例として
は、以下の<帯電制御剤1>〜<帯電制御剤3>があ
る。
【0049】<帯電制御剤1>
【0050】
【化3】
【0051】<帯電制御剤2>
【0052】
【化4】
【0053】<帯電制御剤3>
【0054】
【化5】
【0055】また、<一般式2>の化合物の具体的な例
としては、以下の<帯電制御剤4>、<帯電制御剤5>
がある。
【0056】<帯電制御剤4>
【0057】
【化6】
【0058】<帯電制御剤5>
【0059】
【化7】
【0060】上記の帯電制御剤は単独で用いても組み合
わせて用いても良く、バインダー樹脂に対して0.3〜
15重量部、好ましくは0.5〜5重量部含有させるこ
とにより良好な帯電性能が得られる。
【0061】また、本発明のトナ−にはこれまで公知の
種々のワックス、例えばポリプロピレンワックス、ポリ
エチレンワックス、ポリアミド系ワックス、フィッシャ
ートロプシュワックス等を離型剤として適宜用いること
ができるが、中でも高級脂肪酸エステル化合物及び/又
は脂肪族アルコール化合物を含有するワックスを離型剤
として用いることが好ましい。
【0062】高級脂肪酸エステル化合物及び/又は脂肪
族アルコール化合物を含有するワックスの中でも、カル
ナウバワックス、モンタン系エステルワックス、ライス
ワックス、カイガラムシワックス等の天然ワックス、及
び/または合成エステル系ワックスが特に好ましい。合
成エステル系ワックスとしてはペンタエリスリトールの
テトラベヘン酸エステルが特に好ましい。
【0063】これらのワックスは本発明による構造のポ
リエステル樹脂に最も良好な分散性を示し、定着性、耐
オフセット性の改善が顕著である。また、更に、これら
のワックスは多数枚、長時間の印刷においても、例えば
非磁性一成分現像用トナーとして用いた場合、現像スリ
ーブに押しつけられた帯電部材に付着することなく、ト
ナーに安定した帯電を与え、画像欠陥や地汚れ等が無
く、高品位かつ高精細な画像の印刷が可能となる。さら
に、本発明の蓄光性顔料と共に用いてトナーとした場
合、ポリプロピレンワックスのような炭化水素系のワッ
クスと比較して透明性に優れたトナーが得られる。この
ような特性を有するトナーは透明フィルムへの印刷、お
よび2色以上を重ねて印刷して良好な色再現性の中間色
を印刷する用途に適している。
【0064】カルナウバワックスとしては精製により遊
離脂肪酸を除去した脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス
を用いることが好ましい。脱遊離脂肪酸型カルナウバワ
ックスの酸価としては3以下が好ましく、より好ましく
は酸価2以下である。脱遊離脂肪酸型カルナウバワック
スは従来のカルナウバワックスより微結晶となりポリエ
ステル樹脂中での分散性が向上する。モンタン系エステ
ルワックスは鉱物より精製されたものであり、精製によ
りカルナウバワックスと同様に微結晶となりポリエステ
ル樹脂中での分散性が向上する。モンタン系エステルワ
ックスでは酸価として特に30以下であることが好まし
い。また、ライスワックスは米ぬかロウを精製したもの
であり、酸価は13以下であることが好ましい。カイガ
ラムシワックスはカイガラムシ(別名イボタロウムシ)
の幼虫が分泌する蝋状成分を、例えば、熱湯に溶かし、
上層を分離後冷却固化して、あるいはそれを繰り返すこ
とにより得ることができる。このような手段により精製
されたカイガラムシワックスは固体状態において白色で
あり、極めてシャープな融点を示し本発明におけるトナ
ー用ワックスとして適している。精製により酸価は10以
下となり、トナー用として好ましいのは5以下である。
【0065】上記ワックスは単独で用いても組み合わせ
て用いても良く、バインダー樹脂に対して0.3〜15
重量部、好ましくは1〜5重量部含有させることにより
良好な定着オフセット性能が得られる。0.3重量部よ
り少ないと耐オフセット性が損なわれ、15重量部より
多いとトナーの流動性が悪くなり、また、二成分現像方
式においてはキャリア表面に付着することによりスペン
トキャリアが発生し、トナーの帯電特性に悪影響を与え
たり、非磁性一成分現像方式においては現像ロールに圧
接された層厚規制部材に付着したりすることになる。
【0066】本発明のトナーを得るための製造方法は、
公知慣用の任意の手段に依って得る事ができるが、例え
ば樹脂及び蓄光性顔料と必要に応じて各種添加剤を樹脂
の融点(軟化点)付近で溶融混練した後、粉砕し、分級
することにより得ることが出来る。着色剤を用いる場合
は、樹脂中に均一に分散するようにあらかじめフラッシ
ング処理、あるいは樹脂と高濃度で溶融混練したマスタ
ーバッチを用いても良い。
【0067】具体的には例えば、上記の樹脂と蓄光性顔
料とを必須成分として、2本ロール、3本ロール、加圧
ニーダー、又は2軸押し出し機等の混練手段により混合
する。この際、樹脂中に蓄光性顔料が均一に分散すれば
よく、その溶融混練の条件は特に限定されるものではな
いが、通常80〜180℃で10分〜2時間である。
【0068】また、必要に応じて、微粉砕工程における
負荷の軽減及び粉砕効率の向上を目的とした粗粉砕を行
う。粗粉砕に使用する装置、条件は特に限定されるもの
ではないが、ロートプレックス、パルペライザー等によ
り3mmメッシュパス以下の粒径に粗粉砕するのが一般
的である。
【0069】次いで、ターボミル、クリプトロン等の機
械式粉砕機、渦巻き式ジェットミル、カウンタージェッ
トミル、衝突板式ジェットミル等のエアー式粉砕機で微
粉砕し、風力分級機等により分級するという方法が挙げ
られる。微粉砕、及び分級の装置、条件は所望の粒径、
粒径分布、粒子形状になるように選択、設定すれば良
い。
【0070】本発明では、トナーの流動性向上、帯電特
性改良などトナー母体の表面改質のために種々の添加剤
(外添剤と呼ぶ)を用いることができる。本発明で用い
ることのできる外添剤としては、例えば二酸化珪素、酸
化チタン、酸化アルミ、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化
錫、酸化ジルコニウム等の無機微粉体及びそれらをシリ
コーンオイル、シランカップリング剤などの疎水化処理
剤で表面処理したもの、ポリスチレン、アクリル、スチ
レンアクリル、ポリエステル、ポリオレフィン、セルロ
ース、ポリウレタン、ベンゾグアナミン、メラミン、ナ
イロン、シリコン、フェノール、フッ化ビニリデン、テ
フロン(登録商標)等の樹脂微粉体等が用いられる。
【0071】これらの中でも各種のポリオルガノシロキ
サンやヘキサメチレンジシラザンやシランカップリング
剤等で表面を疎水化処理した二酸化珪素(シリカ)が特
に好適に用いることができる。そのようなものとして、
例えば、次のような商品名で市販されているものがあ
る。
【0072】AEROSIL R972,R974,R
202,R805,R812,RX200,RY20
0、 R809,RX50,RA200HS,RA20
0H〔日本アエロジル(株)〕 WACKER HDK H2000、H1018、H
2050EP HDK H3050EP、HVK2150〔ワッカーケ
ミカルズイーストアジア(株)〕 Nipsil SS−10、SS−15,SS−2
0,SS−50,SS−60,SS−100、SS−5
0B,SS−50F,SS−10F、SS−40、SS
−70,SS−72F、〔日本シリカ工業(株)〕 CABOSIL TG820F、TS−530、TS−
720〔キャボット・スペシャルティー・ケミカルズ・
インク〕 外添剤の粒子径は母体トナーである着色粒子の直径の1
/3以下であることが望ましく、特に好適には1/10
以下である。また、これらの外添剤は、異なる平均粒子
径の2種以上を併用してもよい。
【0073】特に非磁性一成分現像用トナーにおいて
は、粒子径大のものと粒子径小のものとを併用すること
により、トナー流動性及び現像耐久性を向上させ、現像
機のブレードへの固着及びカブリの防止、ランニング時
における帯電の長期安定性等が得られ、好ましい。
【0074】外添剤の使用割合は母体トナー100重量
部に対して、0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜
3重量%である。
【0075】前記シリカを、トナー粒子に外添させる方
法としては、例えば通常の粉体用混合機であるヘンシェ
ルミキサーなどや、ハイブリダイザー等のいわゆる表面
改質機を用いて行うことができる。尚、この外添処理
は、トナー粒子の表面にシリカが付着させるようにして
も良いし、シリカの一部がトナー粒子に埋め込まれるよ
うにしても良い。
【0076】本発明のトナーを非磁性一成分現像用トナ
ーとして用いる現像方法としては、本発明のトナーをキ
ャリアと混合せずに現像スリーブ上に担持させ、これを
静電潜像が形成された感光体ドラムと接触させて現像す
る接触型の非磁性一成分現像方法がある。
【0077】本発明のトナーを非磁性一成分現像用トナ
ーとして用いる場合は、現像スリーブとそれに圧接され
た帯電付与部材との間をトナーが通過することにより摩
擦帯電し、次いで感光体の表面に形成された静電潜像を
現像するような接触型の非磁性一成分現像装置に特に有
効に使用することが出来る。
【0078】本発明のトナーを非磁性一成分現像用トナ
ーとして用いる場合は、通常の使用条件であれば特に現
像装置の帯電付与部材の材質等を限定するものではな
い。例えばアルミニウム、ステンレス、ウレタンゴム、
シリコンゴム製の現像スリーブ、アルミニウム、ステン
レス、ジュラルミン、銅、あるいはそれらにウレタンゴ
ム、シリコンゴムを貼り合わせた層厚規制部材等が好適
に使用できる。
【0079】本発明のトナーが効果を発現するのに適し
た現像方法は、現像スリーブと帯電付与部材とのいずれ
か一方がアルミニウム、ステンレス等の金属である場合
であり、最も有効な組み合わせ(現像スリーブ/帯電付
与部材)は、ウレタンゴムまたはシリコンゴム製の現像
スリーブとステンレス製の帯電付与部材の組み合わせ、
またはステンレス製の現像スリーブとウレタンゴムまた
はシリコンゴム製の帯電付与部材の組み合わせである。
【0080】また、本発明の静電荷像現像用トナーを二
成分現像方式で用いる場合、以下に示すようなキャリア
を使用することができる。
【0081】キャリアのコア剤は通常の二成分現像方式
に用いられる鉄粉、マグネタイト、フェライト等が使用
できるが、中でも真比重が低く、高抵抗であり、環境安
定性に優れ、球形にし易いため流動性が良好なフェライ
ト、またはマグネタイトが好適に用いられる。コア剤の
形状は球形、不定形等、特に差し支えなく使用できる。
平均粒径は一般的には10〜500μmであるが、高解
像度画像を印刷するためには30〜80μmが好まし
い。
【0082】また、これらのコア剤を被覆するコーティ
ング樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニル
アセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラ
ール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリ
ビニルエーテルポリビニルケトン、塩化ビニル/酢酸ビ
ニル共重合体、スチレン/アクリル共重合体、オルガノ
シロキサン結合からなるストレートシリコン樹脂あるい
はその変性品、フッ素樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポ
リエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノ
ール樹脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミ
ン樹脂、ユリア樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂、アク
リルポリオール樹脂等が使用できる。これらの中でも、
特にシリコーン樹脂、フッ素樹脂、(メタ)アクリル樹
脂が帯電安定性、被覆強度等に優れ、より好適に使用し
得る。つまり本発明で用いられる樹脂被覆キャリアは、
コア剤としてフェライト、あるいはマグネタイトを用
い、シリコン樹脂、フッ素樹脂、(メタ)アクリル樹脂
から選ばれる1種以上の樹脂で被覆された樹脂被覆磁性
キャリアであることが好ましい。
【0083】本発明の蓄光性トナーは、太陽光あるいは
蛍光灯等の光源からの光を吸収、蓄積し、その後、暗所
に置かれた場合は、徐々にエネルギーを放出して発光す
る。したがって、本発明の蓄光性トナーで、紙あるいは
フィルム等の一部あるいは全面にベタ画像を形成し、そ
の後、着色剤を含有する印刷インキ、従来の蓄光性顔料
を含まないトナー等により画像を形成した場合、暗所に
おいてもそれらにより形成された画像の判読が可能とな
る。
【0084】また逆に、着色剤を含有する印刷インキ、
従来の蓄光性顔料を含まないトナー等により画像を形成
した後、本発明の蓄光性トナーを用いて、既に形成され
た画像の一部あるいは全面にベタ画像を形成することに
より、暗所における判読可能な印刷物を作成しても良
い。
【0085】更に、本発明の蓄光性トナーに前記の有色
の着色剤を含有させた場合、印刷画像自体が明所におい
ても暗所においても判読可能となる。
【0086】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を
更に詳細に説明する。なお、以下において、組成表内の
数値は『重量部』を表わす。最初にトナーを調製するに
あたって用いたバインダー樹脂の合成例を下記に示す。
【0087】 (合成例1) テレフタル酸 166重量部 イソフタル酸 415重量部 トリメリット酸 96重量部 ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2 −ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン 1300重量部 エチレングリコール 75重量部
【0088】を攪拌器、コンデンサー、温度計をセット
した四つ口フラスコに入れ、窒素ガス気流下、全酸成分
に対して0.07重量%のジブチル錫オキサイドを添加
し、脱水縮合により生成した水を除去しながら、230
℃にて15時間反応させた。得られたポリエステル樹脂
の環球式軟化点測定法による軟化温度は155℃、DS
C法によるTgは62℃、酸価は10であった。
【0089】 (合成例2) ナフタレンジカルボン酸 130重量部 テレフタル酸 216重量部 シクロヘキサンジメタノール 72重量部 ネオペンチルグリコール 104重量部 エチレングリコール 31重量部
【0090】以上の原料を用いて実施例1と同様に反応
を行った。得られた重合体は、無色の固体であり、酸価
12、DSC測定法によるガラス転移温度70゜C、軟
化点が106゜Cであった。
【0091】 (合成例3) スチレン 380重量部 ブチルメタアクリレート 120重量部 ジビニルベンゼン 5重量部 過酸化ベンゾイル 5重量部
【0092】温度計、ガラス製気流導入管、耐真空シー
ル装置付撹拌棒及び水冷ジムロート型コンデンサーを付
属した2容量の4つ口丸底フラスコに、キシレン500重
量部と上記モノマー及び開始剤の全量を投入した。ガラ
ス製気流導入管から窒素ガスを導入して反応器内を不活
性雰囲気に置換した後、内容物をスライダツク付マント
ルヒーターにより徐々に加熱して75℃迄上昇せしめた。
反応は75℃〜80℃に保ちつつ行なわれ、10〜12時間後に
反応を終了せしめるべく温度を130℃迄上昇せしめて重
合を完結した。次に水冷コンデンサー及びガラス製気流
導入管をフラスコから取除き、かわりに減圧蒸留用のキ
ヤピラリーとクライゼン分溜管を装着した。クライゼン
分溜管には温度計と水冷リービツヒコンデンサーを連結
し、コンデンサーの排出口は吸引アダプターを経てナス
型フラスコへと連結せしめた。吸引アダプターと真空ポ
ンプをマノメーター及びトラップを介して減圧用ゴム管
で結び減圧蒸溜の準備を終了した。マントルヒーターを
加熱し、内容物を充分に撹拌しつつ真空ポンプを作動さ
せ20mmHg迄減圧すると液温75℃、溜出温度38℃でキシレ
ン或は場合により未反応のモノマーが溜出を始めた。最
後は液温180℃に於て0.5mmHg迄減圧して溶剤を完全に除
去した。得られた重合体は高温溶融状態のうちにステン
レスパンにあけ、室温迄冷却後破砕した。
【0093】得られた重合体の軟化点は145℃、Tg
は55℃であつた。
【0094】 (実施例1) <トナーの製造> ・合成例1の樹脂 87重量部 ・G−300C 10重量部 (根本特殊化学(株)製、N夜光「ルミノーバ」) ・<帯電制御剤1>の化合物 1重量部 ・精製カルナバワックスNo.1 2重量部 (酸価5、セラリカNODA(株)製) をヘンシェルミキサーで混合し、2軸混練機で混練す
る。このようにして得た混練物を粉砕、分級して体積平
均粒子径7.5μmの淡緑色の「トナー原体」を得た。
【0095】 ・上記「トナー原体」 100重量部 ・日本アエロジル製シリカ「NAX50」 0.5重量部 (一次粒子の平均粒子径;30nm) ・日本アエロジル製シリカ「RY200」 0.5重量部 (一次粒子の平均粒子径;12nm) をヘンシェルミキサーで混合の後、篩いかけをして、実
施例1のトナーを得た。
【0096】市販の非磁性一成分現像方式のプリンタの
カートリッジから専用トナーを抜き、洗浄したカートリ
ッジに、実施例1で得られたトナーを充填して500枚
の全面ベタ画像を連続印刷した。現像スリーブ上のトナ
ー層は均一であり、なんら欠陥の無い全面ベタ画像が得
られた。また、連続印刷後の現像装置周辺の汚れを確認
したところ、現像スリーブの面あるいは現像スリーブと
帯電付与部材とが接している隙間からのこぼれ、もしく
は飛散トナーによる汚れは全くなかった。
【0097】さらに、得られた全面ベタ画像上に通常の
黒トナーによるテストパターンを印刷し、400ルクス
の蛍光灯下で20分間放置し、その後、暗所に放置した
ところ5時間経過しても黒トナーによる印刷画像の判読
が可能であった。
【0098】 (実施例2) <トナーの製造> ・合成例2の樹脂 82重量部 ・G−300M 15重量部 (根本特殊化学(株)製、N夜光「ルミノーバ」) ・<帯電制御剤4>の化合物 1重量部 ・ペンタエリスリトールのテトラベヘン酸エステル 2重量部 をヘンシェルミキサーで混合し、実施例1と同様にして
シリカ微粉体がトナー表面に付着した体積平均粒子径
7.8μmの淡緑色のトナーを製造した。
【0099】このトナーを用いて実施例1と同様に50
0枚の全面ベタ画像を連続印刷したところ、現像スリー
ブ上のトナー層は均一であり、なんら欠陥の無い全面ベ
タ画像が得られた。また、連続印刷後の現像装置周辺の
汚れを確認したところ、現像スリーブの面あるいは現像
スリーブと帯電付与部材とが接している隙間からのこぼ
れ、もしくは飛散トナーによる汚れは全くなかった。
【0100】さらに、得られた全面ベタ画像上に通常の
黒トナーによるテストパターンを印刷し、400ルクス
の蛍光灯下で20分間放置し、その後、暗所に放置した
ところ5時間経過しても黒トナーによる印刷画像の判読
が可能であった。
【0101】 (実施例3) <トナーの製造> ・合成例3の樹脂 77重量部 ・BG−300M 20重量部 (根本特殊化学(株)製、N夜光「ルミノーバ」) ・<帯電制御剤5>の化合物 1重量部 ・カイガラムシWAX ;精製雪ロウNo.1(酸価2) 2重量部 (セラリカNODA(株)製) をヘンシェルミキサーで混合し、実施例1と同様にして
シリカ微粉体がトナー表面に付着した体積平均粒子径
7.4μmの淡青緑色のトナーを製造した。
【0102】このトナーを用いて実施例1と同様に50
0枚の全面ベタ画像を連続印刷したところ、現像スリー
ブ上のトナー層は均一であり、なんら欠陥の無い全面ベ
タ画像が得られた。また、連続印刷後の現像装置周辺の
汚れを確認したところ、現像スリーブの面あるいは現像
スリーブと帯電付与部材とが接している隙間からのこぼ
れ、もしくは飛散トナーによる汚れは全くなかった。
【0103】さらに、得られた全面ベタ画像上に通常の
黒トナーによるテストパターンを印刷し、400ルクス
の蛍光灯下で20分間放置し、その後、暗所に放置した
ところ5時間経過しても黒トナーによる印刷画像の判読
が可能であった。
【0104】 (実施例4) <トナーの製造> ・エピクロン4050 92重量部 (大日本インキ化学工業(株)製、エポキシ樹脂) ・V−300M 5重量部 (根本特殊化学(株)製、N夜光「ルミノーバ」) ・<帯電制御剤3>の化合物 1重量部 ・精製カルナバワックスNo.1 2重量部 (酸価5、セラリカNODA(株)製) をヘンシェルミキサーで混合し、実施例1と同様にして
体積平均粒子径7.1μmの淡紫色の「トナー原体」を
製造した。
【0105】 ・上記「トナー原体」 100重量部 ・日本アエロジル製シリカ「R−812」 1重量部 をヘンシェルミキサーで混合の後、篩いかけをして実施
例4のトナーを製造した。
【0106】<現像剤の調整>前記実施例4のトナー4
部とパウダーテック社製キャリア「フェライトキャリア
F−150」96部を摩擦混合させて二成分現像剤を調整し
た。
【0107】この現像剤及び市販の二成分現像方式によ
る複写機を用いて500枚の全面ベタ画像を連続印刷し
たところ、なんら欠陥の無い全面ベタ画像が得られた。
また、連続印刷後の現像装置周辺の汚れを確認したとこ
ろ、飛散トナーによる汚れは全くなかった。
【0108】さらに、得られた全面ベタ画像上に通常の
黒トナーによるテストパターンを印刷し、400ルクス
の蛍光灯下で20分間放置し、その後、暗所に放置した
ところ5時間経過しても黒トナーによる印刷画像の判読
が可能であった。 (実施例5) <トナーの製造> ・合成例1の樹脂 84重量部 ・G−300C 10重量部 (根本特殊化学(株)製、N夜光「ルミノーバ」) ・KET Blue 111 3重量部 (大日本インキ化学工業製、フタロシアニン顔料) ・<帯電制御剤1>の化合物 1重量部 ・精製カルナバワックスNo.1 2重量部 (酸価5、セラリカNODA(株)製) をヘンシェルミキサーで混合し、実施例1と同様にして
シリカ微粉体がトナー表面に付着した体積平均粒子径
7.5μmのシアン色のトナーを製造した。
【0109】市販の非磁性一成分現像方式のプリンタの
カートリッジから専用トナーを抜き、洗浄したカートリ
ッジに、実施例5で得られたトナーを充填してテストパ
ターン1000枚の連続印刷を行った。現像スリーブ上
のトナー層は均一であり、なんら欠陥の無い高精細かつ
高画質の印刷画像が得られた。また、連続印刷後の現像
装置周辺の汚れを確認したところ、現像スリーブの面あ
るいは現像スリーブと帯電付与部材とが接している隙間
からのこぼれ、もしくは飛散トナーによる汚れは全くな
かった。
【0110】さらに、得られた印刷物を400ルクスの
蛍光灯下で20分間放置し、その後、暗所に放置したと
ころ5時間経過しても印刷画像の判読が可能であった。
【0111】 (比較例1) <トナーの製造> ・合成例1の樹脂 87重量部 ・ZnS−Cu 10重量部 ・<帯電制御剤1>の化合物 1重量部 ・精製カルナバワックスNo.1 2重量部 (酸価5、セラリカNODA(株)製) をヘンシェルミキサーで混合し、実施例1と同様にして
シリカ微粉体がトナー表面に付着した体積平均粒子径
7.6μmのトナーを製造した。
【0112】このトナーを用いて実施例1と同様に50
0枚の全面ベタ画像を連続印刷したところ、現像スリー
ブ上のトナー層は不均一であり、筋状の欠陥が多数発生
した全面ベタ画像となった。また、連続印刷後の現像装
置周辺の汚れを確認したところ、現像スリーブの面ある
いは現像スリーブと帯電付与部材とが接している隙間か
らのこぼれ、及び飛散トナーによる汚れが確認された。
【0113】さらに、得られた全面ベタ画像上に通常の
黒トナーによるテストパターンを印刷し、400ルクス
の蛍光灯下で20分間放置し、その後、暗所に放置した
ところ10分後には黒トナーによる印刷画像の判読が不
可能であった。
【0114】 (比較例2) <トナーの製造> ・合成例1の樹脂 87重量部 ・Al 10重量部 ・<帯電制御剤1>の化合物 1重量部 ・精製カルナバワックスNo.1 2重量部 (酸価5、セラリカNODA(株)製) をヘンシェルミキサーで混合し、実施例1と同様にして
シリカ微粉体がトナー表面に付着した体積平均粒子径
7.5μmのトナーを製造した。
【0115】このトナーを用いて実施例1と同様に50
0枚の全面ベタ画像を連続印刷したところ、現像スリー
ブ上のトナー層は不均一であり、筋状の欠陥が多数発生
した全面ベタ画像となった。また、連続印刷後の現像装
置周辺の汚れを確認したところ、現像スリーブの面ある
いは現像スリーブと帯電付与部材とが接している隙間か
らのこぼれ、及び飛散トナーによる汚れが確認された。
【0116】さらに、得られた全面ベタ画像上に通常の
黒トナーによるテストパターンを印刷し、400ルクス
の蛍光灯下で20分間放置し、その後、暗所に放置した
ところ10分後には黒トナーによる印刷画像の判読が不
可能であった。
【0117】
【発明の効果】本発明によれば、高輝度であり、残光時
間が長く、耐光性に優れた蓄光性のトナーが得られる。
また、高速現像の際にもベタ画像の均一性及び細線の再
現性に優れ、地汚れやマシン内部へのトナーの飛散、ト
ナーのこぼれ等が発生しない蓄光性のトナーが得られ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともバインダー樹脂および蓄光性
    顔料を含有してなり、前記蓄光性顔料がアルミン酸金属
    塩であることを特徴とする蓄光性トナー。
  2. 【請求項2】 前記アルミン酸金属塩の含有量が0.5
    〜25重量%であることを特徴とする請求項1記載の蓄
    光性トナー。
  3. 【請求項3】 前記アルミン酸金属塩がアルミン酸スト
    ロンチウム及び/又はアルミン酸カルシウムを含有する
    ことを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載
    の蓄光性トナー。
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