JP2002323031A - ゆるみ止め雌ねじ部材 - Google Patents

ゆるみ止め雌ねじ部材

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JP2002323031A
JP2002323031A JP2001124166A JP2001124166A JP2002323031A JP 2002323031 A JP2002323031 A JP 2002323031A JP 2001124166 A JP2001124166 A JP 2001124166A JP 2001124166 A JP2001124166 A JP 2001124166A JP 2002323031 A JP2002323031 A JP 2002323031A
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Japan
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female screw
hole
thread
male
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JP2001124166A
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Katsuo Nakayama
勝夫 中山
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Maruzen Byora YK
Original Assignee
Maruzen Byora YK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雌ねじ部材のねじ下穴に対して雄ねじが同芯
状に先導されてねじ込まれ、しかもねじ込みトルクが小
さく、前記雄ねじのすえ込み作用による雌ねじの塑性加
工がきわめて容易に、かつ良好に行なわれ、すぐれたゆ
るみ止め効果が得られるゆるみ止め雌ねじ部材を提供す
る。 【解決手段】 ねじ込み時のすえ込み作用によってねじ
下穴2の側壁に雌ねじを塑性加工する雄ねじ体5に螺合
される雌ねじ部材1であって、ねじ下穴2の側壁に、雄
ねじ体5のねじ山6を案内誘導する先導用不完全雌ねじ
溝3が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ねじ込み時のすえ
込み作用によってねじ下穴の側壁に雌ねじを塑性加工す
る雄ねじ体に螺合して使用されるゆるみ止め雌ねじ部材
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ねじ込み時のすえ込み作用によっ
てねじ下穴の側壁に雌ねじを塑性加工する雄ねじについ
ては、古くから種々のタイプのものが知られている(例
えば、特公昭39−22637号公報、特公昭41−5
964号公報、特開平8−338412号公報参照)。
【0003】上記のような雄ねじは、雌ねじの加工に際
して切り粉が発生せず、しかも成形された雌ねじと前記
雄ねじのねじ山との間に通常のねじ嵌合のような嵌合隙
間が無く、実質上完全に密着し、緊密に接触して嵌合す
るので、ゆるみ止め効果が大きいという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の雄ね
じはねじ込まれる雌ねじ部材の材質及び硬度によって大
きなねじ込みトルクを必要とする。また、ねじ込み時
に、ねじ下穴の軸線と前記雄ねじの軸線を同心上に位置
決めしてねじ込むことが困難で、ねじ下穴に対して前記
雄ねじが傾いてねじ込まれ易いという難点があった。特
に、雌ねじ部材がナット体であって、固定した前記雄ね
じに前記ナット体のねじ下穴を嵌め合わせてねじ込む場
合には、前記雄ねじに対してナット体が傾いてねじ込ま
れ易く、また初期ねじ込みトルクが大きく、充分にねじ
込めないことがある。
【0005】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たもので、雌ねじ部材のねじ下穴に対して前記雄ねじが
同芯状に先導されてねじ込まれ、しかもねじ込みトルク
が小さく、前記雄ねじのすえ込み作用による雌ねじの塑
性加工がきわめて容易に、かつ良好に行なわれ、すぐれ
たゆるみ止め効果が得られるゆるみ止め雌ねじ部材を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ねじ込み時のすえ込み作用によってねじ
下穴の側壁に雌ねじを塑性加工する雄ねじ体に螺合され
る雌ねじ部材であって、前記ねじ下穴の側壁に、前記雄
ねじ体のねじ山を案内誘導する先導用不完全雌ねじ溝が
設けられていることを特徴とする。
【0007】具体的には、前記雌ねじ部材のねじ下穴
が、前記雄ねじ体に対する正規の下穴径より大きく、か
つ外径より小さい穴径を有し、前記ねじ下穴の側壁に前
記雄ねじ体のねじ山とほぼ同一ピッチ及び同一リード角
で、かつ前記ねじ山の外径より小径の先導用不完全雌ね
じ溝が設けられていることを特徴とする。ここで、前記
雄ねじ体に対する正規の下穴径とは、雄ねじの呼び径に
対応してJIS規格B0209に規定されているねじ下
穴径を意味している。
【0008】前記雌ねじ部材のねじ下穴に対する前記雄
ねじ体の先導作用及び調芯作用を高めるために、前記ね
じ下穴の入口端部に前記雄ねじ体の外径より僅かに大径
のガイド用座ぐり部を設けることが好ましい。
【0009】前記雌ねじ部材は、一般的には前記ねじ下
穴を貫通して設けたナット体であり、前記雄ねじ体は頭
部付きねじである。
【0010】また、本発明によるゆるみ止め雌ねじ部材
は、ゴルフ靴用スパイクの取付け構造に使用すると効果
的である。この場合、前記雌ねじ部材は、樹脂製スパイ
クにインサート成形又は一体成形されたナット体とし、
前記雄ねじ体はゴルフ靴の靴底に固着して配設された構
成とする。
【0011】而して、前記雌ねじ部材のねじ下穴を前記
雄ねじ体に嵌め合わせて前記雌ねじ部材をねじ込むと、
前記雄ねじ体のねじ山が前記先導用不完全雌ねじ溝によ
って同芯状に先導されながら進入し、前記不完全雌ねじ
溝に沿って完全な雌ねじを塑性加工する。この場合、前
記ねじ下穴の入口端部に前記ガイド用座ぐりが設けられ
ていると、前記ねじ下穴に対する前記雄ねじ体の先導作
用及び調芯作用がより確実になる。
【0012】上記のように塑性加工された前記雌ねじ
は、前記雄ねじ体のねじ山と実質状完全に密着し、緊密
に接触して嵌合するので、すぐれたゆるみ効果が得られ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0014】図1は、本発明によるゆるみ止め雌ねじ部
材として、ねじ下穴2が貫通して設けられているナット
体1に適用し、ねじ下穴2の側壁に雌ねじを塑性加工す
る雄ねじ体として、頭部付き雄ねじ5に適用した実施例
を示している。
【0015】頭部付き雄ねじ5は、炭素鋼又はステンレ
ス鋼により製造され、すえ込み作用によって雌ねじを塑
性加工するため焼入れ硬化処理されている。該雄ねじ5
のねじ山6は、円形及び非円形など種々のタイプのもの
があり、いずれのタイプのねじ山を採用してもよいが、
先端部分にはナット体1のねじ下穴2に対するねじ込み
抵抗を軽減するため、ねじ山6と同一ピッチで、かつね
じ山高さを徐々に低くした案内ねじ山6aを設けること
が望ましい。ナット体1が容易に塑性加工できる材質で
あれば、案内ねじ山6aは短くするか、無くしてもよ
い。
【0016】ナット体1は、雄ねじ5の材質、すなわち
炭素鋼より軟質の金属材料、例えば軟鉄、アルミニウ
ム、銅合金などにより製造されている。また、ナット体
1は可塑性プラスチック材料により製造してもよい。
【0017】ナット体1に設けられるねじ下穴2の穴径
0 は、雄ねじ5のねじ山6の呼び径に対して規定され
ているJIS規格B0209に準拠した正規の下穴径よ
り大径に形成してねじ下穴2に対するねじ山6のねじ込
み抵抗を軽減させている。そして、該ねじ下穴2の側壁
にはねじ山6と同一ピッチ、同一リード角を持った先導
用不完全雌ねじ溝3が設けられている。該先導用不完全
雌ねじ溝3の深さ、すなわち谷径d1 はねじ山6の外径
Dより小径に形成されている。さらに、ねじ下穴2の入
口端部には、ねじ山6の外径Dより僅かに大きい内径D
1 を有するガイド用座ぐり部4が設けられている。該座
ぐり部4は、雄ねじ5をねじ下穴2に挿入してねじ込む
際に、雄ねじ5の軸芯とねじ下穴2の軸芯を同心状に位
置決めする調芯作用と案内作用むを助長するために設け
られるものである。
【0018】上記した構成を有するナット体1のねじ下
穴2に雄ねじ5を嵌め合わせてねじ込むと、先ずねじ山
6の案内ねじ山6aが先導用不完全雌ねじ溝3に案内誘
導されて小さなねじ込みトルクで容易にねじ下穴2にし
進入し、続いて、ねじ山6のすえ込み作用により不完全
雌ねじ溝3に沿って完全な雌ねじ7(図3参照)がねじ
下穴2の側壁に塑性加工される。このとき、先導用不完
全雌ねじ溝3の先導作用と、ガイド用座ぐり部4による
案内作用によって、雄ねじ5がねじ下穴2に対して同心
状に案内誘導され、傾いてねじ下穴2に進入するのを有
効に防止される。
【0019】このようにしてねじ下穴2の側壁に塑性加
工された雌ねじ7は、図3に示すように、雄ねじ5のね
じ山6に実質上完全に密着し、緊密に接触して嵌合して
いるので、ナット体1にはすぐれたゆるみ止め効果が得
られる。
【0020】図4及び図5は、本発明によるゆるみ止め
雌ねじ部材と該雌ねじ部材に雌ねじを塑性加工する雄ね
じ体をゴルフ靴の靴底に装着される樹脂製スパイクの取
付け構造に適用した実施例を示している。
【0021】ゴルフ靴の靴底16に配設される雄ねじ体
11は、図1に示した雄ねじ5と同様に、ねじ込み時の
すえ込み作用によって雌ねじを塑性加工することが可能
な硬質のねじ山12を具備している。また、雄ねじ体1
1の基端部には、ねじ山12の外径より大きい外径を有
する円柱状の段部13が設けられ、さらに段部13に径
大の座板部14が連設され、該座板部14には複数の透
孔15が設けられている。このような雄ねじ体11は炭
素鋼の線材をヘッダー加工及びねじ転造加工して製造さ
れ、全体が焼入れ硬化処理されている。
【0022】上記のような構成を有する雄ねじ体11
は、図4に示すように、合成ゴム製の靴底16を成形す
る際に、座板部14と基端部13が靴底6に埋設され、
ねじ山12の周囲に空隙部17が形成されるようにイン
サート成形して配設される。空隙部17は後述する樹脂
製スパイク27の雌ねじ成形体21の胴部22が嵌まり
込むために設けられている。そして、インサート成形時
に、靴底16を成形するゴム材料が透孔15を通じて流
入するので、雄ねじ体11は靴底16に回動不可状態に
固着される。
【0023】樹脂製スパイク27に配設される雌ねじ成
形体21は、雄ねじ体11より軟質の金属材料、例えば
アルミニウムにより製造され、ねじ下穴23を形成する
円筒状の胴部22の端部に径大の座板部24が連設さ
れ、該座板部24には複数の透孔25が設けられてい
る。そして、ねじ下穴23の穴径は図1に示したナット
体1のねじ下穴2と同様に正規の下穴径より大径に形成
され、かつ、ねじ下穴23の側壁には雄ねじ体11のね
じ山12の外径より小径の谷径を有する先導用不完全雌
ねじ溝26がねじ山12と同一ピッチ、同一リード角で
設けられている。さらに、ねじ下穴23の入口端部にね
じ山12の外径より僅かに大きい内径を有するガイド用
座ぐり部31が設けられている。
【0024】このような構成を有する雌ねじ成形体21
は、図4に示すように、弾性プラスチック材料により樹
脂製スパイク本体28を成形する際に、座板部24がス
パイク本体28に埋設され、胴部22がスパイク本体2
8から突出した姿勢でインサート成形して配設され、樹
脂製スパイク27が完成する。そして、インサート成形
時に、スパイク本体28を成形する樹脂材料が透孔25
を通じて流入し、雌ねじ成形体21がスパイク本体28
に回動不可状態に固着される点は前述した雄ねじ体11
と同様である。また、成形されたスパイク本体28がグ
リップ力の付与と滑り止めのため周縁部分に多数の突起
部29を有している構成は従来の樹脂製スパイクと同様
である。
【0025】図4は、上記のように構成された樹脂製ス
パイク27を靴底16に装着する前の状態を示してい
る。この状態から雌ねじ成形体21のねじ下穴23を靴
底16に配設されている雄ねじ体11のねじ山12に嵌
め合わせて樹脂製スパイク27をねじ込むと、ねじ山1
2がねじ下穴23に設けた先導用不完全雌ねじ溝26に
案内誘導されて小さなねじ込みトルクにより容易にねじ
下穴23内に進入し、図5に示すように、ねじ山12の
すえ込み作用により不完全雌ねじ溝26に沿って完全な
雌ねじ30がねじ下穴23の側壁に塑性加工される。こ
のとき、先導用不完全雌ねじ溝26の先導作用と、ガイ
ド用座ぐり部31による案内作用によって、雌ねじ成形
体21のねじ下穴23は雄ねじ体11に同心状にねじ込
まれ、雄ねじ体11に対して傾いてねじ込まれることは
ない。
【0026】このようにしてねじ下穴23の側壁に塑性
加工された雌ねじ30は、雄ねじ体11のねじ山12に
実質上完全に密着し、緊密に接触して嵌合しているの
で、雌ねじ成形体21はすぐれたゆるみ止め効果を発揮
し、スパイク27が靴底16から脱落するのを効果的に
防止することができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ねじ込み時のすえ込み作用によってねじ下穴の側壁に雌
ねじを塑性加工する雄ねじ体が、雌ねじ部材のねじ下穴
に対して同心状に先導されてねじ込まれ、しかもねじ込
みトルクが小さく、前記雄ねじ体のすえ込み作用による
雌ねじの塑性加工がきわめて容易に、かつ良好に行なわ
れ、すぐれたゆるみ止め効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による雌ねじ部材であるナット体と該ナ
ット体に雌ねじを塑性加工する雄ねじ体である頭部付き
雄ねじのねじ込み途中の状態を示す縦断正面図である。
【図2】同ナット体の縦断正面図である。
【図3】同上ナット体に対する雄ねじのねじ込み完了状
態を示す縦断正面図である。
【図4】本発明による雌ねじ部材と該雌ねじ部材に雌ね
じを塑性加工する雄ねじ体をゴルフ靴の樹脂製スパイク
の取付け構造に適用した例を示す縦断正面図である。
【図5】同上樹脂製スパイクが靴底に装着された状態を
示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1 ナット体(雌ねじ部材) 2 ねじ下穴 3 先導用不完全雌ねじ溝 4 ガイド用座ぐり部 5 頭部付き雄ねじ(雄ねじ体) 6 ねじ山 6a 案内ねじ山 7 雌ねじ 11 雄ねじ体 12 ねじ山 21 雌ねじ成形体 23 ねじ下穴 26 先導用不完全雌ねじ溝 30 雌ねじ 31 ガイド用座ぐり部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじ込み時のすえ込み作用によってねじ
    下穴の側壁に雌ねじを塑性加工する雄ねじ体に螺合され
    る雌ねじ部材であって、 前記ねじ下穴の側壁に、前記雄ねじ体のねじ山を案内誘
    導する先導用不完全雌ねじ溝が設けられていることを特
    徴とするゆるみ止め雌ねじ部材。
  2. 【請求項2】 前記雌ねじ部材のねじ下穴が、前記雄ね
    じ体に対する正規の下穴径より大きく、かつ外径より小
    さい穴径を有し、 前記ねじ下穴の側壁に前記雄ねじ体のねじ山とほぼ同一
    ピッチ及び同一リード角で、かつ前記ねじ山の外径より
    小径の先導用不完全雌ねじ溝が設けられていることを特
    徴とする請求項1記載のゆるみ止め雌ねじ部材。
  3. 【請求項3】 前記雌ねじ部材の前記ねじ下穴の入口端
    部に前記雄ねじ体の外径より僅かに大径のガイド用座ぐ
    り部が設けられている請求項1又は2記載のゆるみ止め
    雌ねじ部材。
  4. 【請求項4】 前記雌ねじ部材が、前記ねじ下穴を貫通
    して設けたナット体である請求項1,2又は3記載のゆ
    るみ止め雌ねじ部材。
  5. 【請求項5】 前記雄ねじ体が、頭部付きねじである請
    求項1又は2記載のゆるみ止め雌ねじ部材。
  6. 【請求項6】 前記雌ねじ部材が、樹脂製スパイクにイ
    ンサート成形又は一体成形されたナット体であり、前記
    雄ねじ体がゴルフ靴の靴底に固着して配設されているこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3記載のゆるみ止め雌
    ねじ部材。
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Cited By (6)

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