JP2002319183A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP2002319183A
JP2002319183A JP2001119102A JP2001119102A JP2002319183A JP 2002319183 A JP2002319183 A JP 2002319183A JP 2001119102 A JP2001119102 A JP 2001119102A JP 2001119102 A JP2001119102 A JP 2001119102A JP 2002319183 A JP2002319183 A JP 2002319183A
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JP2001119102A
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English (en)
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Masato Harigai
眞人 針谷
Kazunori Ito
和典 伊藤
Takashi Shibakuchi
孝 芝口
Nobuaki Onaki
伸晃 小名木
Hajime Yuzurihara
肇 譲原
Eiko Suzuki
栄子 鈴木
Hiroko Tashiro
浩子 田代
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 幅広い線速に対応できる高い記録感度を有
し、多数回の繰り返しに対しても劣化がなく信号特性が
良好であり、かつ保存特性にも優れた光記録媒体を提供
すること。 【解決手段】 基板1上に少なくとも記録層3および耐
熱保護層2,4を設けてなるとともにレーザを照射する
ことにより記録層3の光学定数を変化させて情報の記
録、再生、消去を行う光記録媒体であって、耐熱保護層
2,4が、Mg、Ca、SrおよびBaからなる群から
選択された少なくとも一種の元素と、SeおよびTeか
らなる群から選択された少なくとも一種の元素とを主成
分とすることを特徴とする光記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体に関す
るものであり、さらに詳しくは電磁波、とくに半導体レ
ーザを照射することにより記録層の光学定数を変化させ
て情報の記録、再生、消去を行う光記録媒体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】レーザービームの照射により情報の記
録、再生および消去可能な光記録媒体の一つとして相変
化型の光記録媒体がある。この相変化型光記録媒体は、
図1に示すように、一般的に基板1上に下部耐熱保護層
2、記録層3、上部耐熱保護層4、反射放熱層5を順次
積層して形成されている。前記記録層3の材料としては
GeTe、GeTeSe、GeSbTe、GeSbTe
Se等がよく知られている。また、高感度で消去特性の
良好なAgInSbTeが新しい記録層材料として提案
されている(特開平2−37466号公報、特開平2−
171325号公報、特開平2−415581号公報、
特開平4−141485号公報参照)。
【0003】かかる相変化型光記録媒体はヒートモード
で記録されるため、一般に多数回の記録・消去の繰り返
しによる劣化が認められており、この繰り返し特性の向
上が大きな課題とされている。このような課題に対して
特開平4−16383号公報や特開平8−287515
号公報では記録層に窒素等を添加することが提案されて
いる。また、特開平8−287515号公報では記録層
の上下に耐熱保護層を設け、さらに上部耐熱保護層の上
に第三の耐熱保護層を配置し、この第三の耐熱保護層の
熱膨張率を他の二つの耐熱保護層の熱膨張率よりも小さ
くすることにより変形を防止して物質移動を低減し、繰
り返し特性の向上を図ることが提案されている。また、
半導体レーザの短波長化に伴い、記録密度の増大の検討
が進展し、ジッター等の信号特性を向上させるために、
AgやAu等の熱伝導率の高い反射放熱層を設けること
の検討も進んでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開平4−16383号公報や特開平8−287515
号公報に開示された技術のように、記録層に窒素を添加
すると結晶化温度が上昇し、初期結晶化が難しくなり、
初期結晶化に要する時間が増大するという問題点があ
る。また、上述の特開平8−287515号公報に開示
された技術のように、第三の耐熱保護層を配置すること
はコスト面から得策ではない。さらに、反射放熱層にA
gを使用すると、耐熱保護層として現在主流であるZn
S−SiOを採用することができない。その理由は、
ZnSのSが遊離してAgが硫化し、熱伝導率、反射率
が低下するからである。また、Auはコスト的に問題が
ある。
【0005】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
もので、幅広い線速に対応できる高い記録感度を有し、
多数回の繰り返しに対しても劣化がなく信号特性が良好
であり、かつ保存特性にも優れた光記録媒体を提供する
ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、基板
上に少なくとも記録層および耐熱保護層を設けてなると
ともにレーザを照射することにより前記記録層の光学定
数を変化させて情報の記録、再生、消去を行う光記録媒
体において、前記耐熱保護層が、Mg、Ca、Srおよ
びBaからなる群から選択された少なくとも一種の元素
と、SeおよびTeからなる群から選択された少なくと
も一種の元素とを主成分とすることを特徴とする光記録
媒体である。請求項2の発明は、前記耐熱保護層が、A
100−x(式中、AはMg、Ca、SrおよびB
aからなる群から選択された少なくとも一種の元素を表
し、BはSeおよびTeからなる群から選択された少な
くとも一種の元素を表し、xは20≦x≦50(at
%)である)を主成分とすることを特徴とする請求項1
に記載の光記録媒体である。請求項3の発明は、前記耐
熱保護層に、SiとOとからなる化合物を添加すること
を特徴とする請求項1または2に記載の光記録媒体であ
る。請求項4の発明は、前記SiとOとからなる化合物
が、SiOまたはSiOであることを特徴とする請求
項3に記載の光記録媒体である。請求項5の発明は、S
iOまたはSiOの添加量が、0〜30mol%の範
囲内にあることを特徴とする請求項4に記載の光記録媒
体である。請求項6の発明は、前記光記録媒体が反射放
熱層をさらに備え、前記反射放熱層が、Agを主成分と
するとともにInおよびPdを含むことを特徴とする請
求項1ないし5のいずれか1項に記載の光記録媒体であ
る。請求項7の発明は、前記反射放熱層を形成する材料
が、AgInPd(ただし、q+y+z=100
であり、かつq、yおよびzは、85≦q≦95、1≦
y≦10および4≦z≦14(at%)である)で表さ
れることを特徴とする請求項6に記載の光記録媒体であ
る。請求項8の発明は、前記反射放熱層の熱伝導率が、
150W・m−1−1〜300W・m−1−1の範
囲にあることを特徴とする請求項6または7に記載の光
記録媒体である。請求項9の発明は、前記記録層が、M
gまたはCaと、Geと、Sbと、Teとからなること
を特徴とする請求項1に記載の光記録媒体である。請求
項10の発明は、前記記録層を形成する材料が、Mα
βSbγTeδ(式中、MはMgまたはCaを表し、
α、β、γおよびδは、1≦α≦10、2≦β≦15、
55≦γ≦70および20≦δ≦30である)で表され
ることを特徴とする請求項9に記載の光記録媒体であ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を具
体的に説明する。図1は、本発明の相変化型の光記録媒
体を説明するための断面図である。図1において、案内
溝を有する基板1上に下部耐熱保護層2、記録層3、上
部耐熱保護層4、反射放熱層5が順次設けられている。
【0008】本発明によれば、耐熱保護層(上部および
下部を含む)としてMg、Ca、SrおよびBaからな
る群から選択された少なくとも一種の元素と、Seおよ
びTeからなる群から選択された少なくとも一種の元素
を使用している。これにより、従来、主に耐熱保護層と
して用いられてきたZnS・SiOのSの遊離による
Agの硫化の問題が大きく解消され、反射放熱層として
高い熱伝導率と反射率を有するAg合金を使用すること
が可能となる。とくに、MgSe、MgTe、CaS
e、CaTe、BaSe、BaTe、SrSe、SeT
e等はそのバンドギャップが3.6eV以上あり、Ga
N系およびZnSe系半導体レーザに対しても透明なた
めに、現在の高密度記録用半導体レーザ(λ=635n
m)光に対し十分な光透過性を有し、膜の接着性も良好
であり、レーザ光に対する耐熱衝撃性も強く好ましい。
【0009】また、本発明における耐熱保護層は、A
100−x(式中、AはMg、Ca、SrおよびBa
からなる群から選択された少なくとも一種の元素を表
し、BはSeおよびTeからなる群から選択された少な
くとも一種の元素を表し、xは20≦x≦50(at
%)である)を主成分とするのが好ましい。最適にはx
は約50である。
【0010】また本発明によれば、屈折率を調整するた
めに、耐熱保護層に、SiとOとからなる化合物を添加
することができる。前記化合物としては例えば、低屈折
率のSiOやSiOを挙げることができる。この場
合、SiOまたはSiOの添加量は0〜30mol%
の範囲内にあるのが好ましい。30mol%を超える
と、膜が剥離しやすくなる。
【0011】本発明における耐熱保護層は、各種気相成
長法、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、電子ビー
ム法等により形成できる。またその膜厚はその機能、す
なわち、耐熱層、多重干渉層としての機能によっても異
なるが、下部耐熱保護層は500Å〜3000Å、好ま
しくは800〜2000Åとするのがよい。また、上部
耐熱保護層は100〜1000Å、好ましくは150〜
350Åとするのがよい。
【0012】本発明の光記録媒体は、反射放熱層をさら
に備えることができ、前記反射放熱層として、Agを主
成分とするとともにInおよびPdを含むものが好まし
い。Pdは、Agの硫化を防止する機能を有する。また
Inは、Agのマイグレーションを防止する機能を有す
る。そして反射放熱層において、AgInPd
(ただし、q+y+z=100であり、かつq、yお
よびzは、85≦q≦95、1≦y≦10および4≦z
≦14(at%)である)の関係を満たすのがよい。こ
のような反射放熱層は、熱伝導率と反射率が高く、しか
もAgの硫化とマイグレーションを防止することができ
好ましい。なお、qの値が85未満であると、熱伝導率
および反射率ともに低下し、95を超えると硫化および
マイグレーションが発生しやすくなる。本発明における
反射放熱層は、スパッタリング法等で形成することがで
きる。また、厚さはとくに限定されず、適宜決定すれば
よいが、例えば500〜2000Åである。得られる反
射放熱層は、熱伝導率を150W・m−1−1〜30
0W・m −1の高い範囲に制御することができ
る。
【0013】本発明における記録層を構成する材料はと
くに制限されないが、例えばMgまたはCaと、Ge
と、Sbと、Teとからなることが好ましい。さらに好
ましくは、MαGeβSbγTeδ(式中、MはMgま
たはCaを表し、α、β、γおよびδは、1≦α≦1
0、2≦β≦15、55≦γ≦70および20≦δ≦3
0である)の関係を満たすのがよい。とくにγおよびδ
が前記範囲内にあると繰り返し特性が極めて良好とな
る。CaおよびMgは原子半径が大きいために結晶化の
速度を高めることができるので、高密度記録に必要な高
線速化に対応できる記録層を提供できる。なお、耐熱保
護層に使用されるMgおよび/またはCaと、記録層の
それが同一である場合は、相互拡散があってもこれによ
る影響を少なくすることができ、安定した特性が得られ
る。なお、記録層にはAg、In、Ga、Zn、Pd、
Zrを一種以上添加し、さらなる特性向上を図ることが
できる。
【0014】記録層は、前記耐熱保護層と同様、各種気
相成長法を利用して形成させることができる。記録層の
膜厚は、多重干渉を効果的に利用するため、その記録層
のバンドギャップによっても異なるが、バンドギャップ
が1.0eV以下のものは50〜500Å、好ましくは
100〜250Åがよい。すなわち、バンドギャップが
1.0eV以下の場合は吸収が大きくなるため膜厚を薄
くして透過光を増大する必要がある。
【0015】なお、本発明における基板の材料として
は、通常、ガラス、セラミックス、あるいは樹脂が用い
られ、樹脂基板が成形性の点で好ましい。代表例として
はポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹
脂、ウレタン樹脂等が挙げられるが、加工性、光学特性
等の点からポリカーボネート樹脂が好ましい。また、基
板の形状はディスク状、カード状あるいはシート状であ
ってもよい。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。 実施例1 ピッチ0.7μm、深さ400Åの案内溝を有する、厚
さ0.6mm、直径120mmφのポリカーボネート基
板上に表1に示す構成により、それぞれ下部耐熱保護
層、記録層、上部耐熱保護層および反射放熱層を順次ス
パッタ法により積層した。このようにして得られた光記
録媒体を次に高出力半導体レーザにより初期化して、そ
の記録特性、とくにオーバーライトによる繰り返し特性
を記録マークのジッター値で評価した。このときの記録
信号はEFMランダムパターンであり、記録線速は7.
0m/secとした。また、記録パワーは9mW、10
mW、11mW、12mW、13mWとした。その結果
を表2に示す。また、80℃、相対湿度80%、300
時間保存後の特性も併せて表2に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】比較例1 表3に示すディスク構成以外は、実施例1を繰り返し、
光記録媒体を作成し、その信号特性を評価した。その結
果を表4に示す。比較例1と実施例1との差は、実施例
1が上部耐熱保護層に(CaTe)80(SiO
20を用いているのに対し、比較例1は(ZnS)75
(SiO25を用いていることにある。
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】実施例1は、繰り返し2万回までジッター
値は10%以下の値を示しており、保存特性も全く問題
がない。これに対し、比較例1は、繰り返し特性はジッ
ター値10%以下が1万回までであり、保存特性は乏し
い。これは上部耐熱保護層にZnS・SiOを用い、
反射放熱層にAgを用いているために、ZnS・SiO
のSとAgが反応し、硫化銀が形成されたためであ
る。そこで、下記実施例2は、反射放熱層にAg91
In合金を利用した。
【0023】実施例2 反射放熱層にAg91PdIn合金を用いたこと以
外は、比較例1を繰り返して光記録媒体を作成した。表
5にそのディスク構成を、表6に信号特性を示す。
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】実施例2は、反射放熱層としてAg91
Inを用いていることにより、上部耐熱保護層の
ZnS・SiOからのSによる硫化を防止できるため
に、保存特性は向上するが、繰り返し特性はジッター値
10%以下が5000回までである。これは反射放熱層
に、より熱伝導率の小さなAg91PdIn合金を
用いたためと考えられる。また、上部耐熱保護層の(Z
nS)75(SiO25の代わりに実施例1の(C
aTe)80(SiO20を用い、反射放熱層をA
l合金とした場合は表には示していないが、ジッター値
が10%以下となる繰り返し回数は1万回である。また
保存特性は良好であった。このことから、反射放熱層に
Ag91PdIn合金を多く用いても、耐熱保護層
に(CaTe)80(SiO20を用いると、(Z
nS)75(SiO25を用いるよりも繰り返し特
性は向上する。
【0027】実施例3 耐熱保護層に(CaTe)85(SiO15を用い
たこと以外は、実施例1を繰り返し、光記録媒体を作成
した。表7にそのディスク構成を、表8に信号特性を示
す。
【0028】
【表7】
【0029】
【表8】
【0030】表8から、耐熱保護層に(CaTe)85
(SiO15を用いた場合、繰り返し特性は、ジッ
ター値が10%以下となる繰り返し回数は2万回であ
る。また保存特性も極めて良好であった。
【0031】実施例4 記録層をMgGeSb64Te27としたこと以外
は実施例1を繰り返し、光記録媒体を作成した。表9に
そのディスク構成を、表10に信号特性を示す。
【0032】
【表9】
【0033】
【表10】
【0034】表10から、記録層にMgGeSb
64Te27を用いた場合、実施例1のCaGe
64Te27と同様、繰り返し特性、保存特性ともに
良好な特性を示した。また、Mg量は組成比として1〜
10%の範囲にあるが、これよりもMgが少ない場合は
結晶速度が遅くなり、7m/secの線速での記録は不
可能となる。また、Mgが10%より大きくなると結晶
化が促進し、保存特性が劣化する。これはCaの場合も
全く同じである。
【0035】実施例5 反射放熱層に(BaSe)70(SiO30を用い
たこと以外は実施例1を繰り返し、光記録媒体を作成し
た。表11にそのディスク構成を、表12に信号特性を
示す。
【0036】
【表11】
【0037】
【表12】
【0038】表12から、耐熱保護層に(BaSe)
70(SiO30を用いても繰り返し特性および保
存特性は良好であることが分かる。また、本実施例では
BaとSeの組成を50:50にしているが、Baが2
0より少なくなると透過性が低下する傾向がある。ま
た、50より大きいと繰り返し特性が劣化してくる。現
在のところその理由は不明であるが、熱伝導率の低下に
起因するのではないかと推測される。また、反射放熱層
はAg91PdInの組成のものを用いているが、
Agが85よりも少なくなると熱伝導率が150W・m
−1・K−1より小さくなるとともに反射率も低下し信
号特性が劣化する。また、Pd量は4より少ないと硫化
が起こり、保存特性が劣化する。Inの場合はInが1
より少ないと繰り返し特性がやや劣化する。ここで、実
施例の組成Ag91PdInの反射放熱層の熱伝導
率は220W・m−1・K−1である。Pdが増加する
と熱伝導率は小さくなり、Agが増加すると熱伝導率は
増加する。300W・m−1・K−1の請求項8の範囲
の最大の熱伝導率となる組成は、Ag95PdIn
であり、最小の熱伝導率である150W・m−1・K
−1の組成はAg85Pd14Inである。この熱伝
導率の範囲であれば、繰り返し特性、保存特性がともに
一層良好となる。実施例1〜4および比較例1〜2か
ら、本発明の光記録媒体は記録感度に優れ、繰り返し特
性および保存特性ともに良好である。また、記録線速は
7m/secであるが、3m/sec〜10m/sec
の広い線速に対応できる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、基板上に少なくとも記
録層および耐熱保護層を設けてなるとともにレーザを照
射することにより前記記録層の光学定数を変化させて情
報の記録、再生、消去を行う光記録媒体において、前記
耐熱保護層が、Mg、Ca、SrおよびBaからなる群
から選択された少なくとも一種の元素と、SeおよびT
eからなる群から選択された少なくとも一種の元素とを
主成分とすることを特徴としているので、幅広い線速に
対応できる高い記録感度を有し、多数回の繰り返しに対
しても劣化がなく信号特性が良好であり、かつ保存特性
にも優れた光記録媒体が提供される。
【0040】また本発明によれば、前記耐熱保護層が、
100−x(式中、AはMg、Ca、Srおよび
Baからなる群から選択された少なくとも一種の元素を
表し、BはSeおよびTeからなる群から選択された少
なくとも一種の元素を表し、xは20≦x≦50(at
%)である)を主成分とするとき、繰り返し特性が一層
良好となる。
【0041】さらに本発明によれば、前記耐熱保護層
に、SiとOとからなる化合物、とくにSiOまたはS
iOを0〜30mol%の範囲で添加することによ
り、繰り返し特性および保存特性が一層良好となる。
【0042】さらにまた本発明によれば、前記光記録媒
体が反射放熱層をさらに備え、前記反射放熱層が、Ag
を主成分とするとともにInおよびPdから構成され、
とくにAgInPd(ただし、q+y+z=10
0であり、かつq、yおよびzは、85≦q≦95、1
≦y≦10および4≦z≦14(at%)である)の関
係を満たし、好ましくは前記反射放熱層の熱伝導率が、
150W・m−1 〜300W・m−1−1の範
囲にあるとき、繰り返し特性および保存特性が一層良好
となる。
【0043】また本発明によれば、前記記録層が、Mg
またはCaと、Geと、Sbと、Teとからなり、とく
にMαGeβSbγTeδ(式中、MはMgまたはCa
を表し、α、β、γおよびδは、1≦α≦10、2≦β
≦15、55≦γ≦70および20≦δ≦30である)
の関係を満たすとき、幅広い線速に対応できる高い記録
感度を有し、多数回の繰り返しに対しても劣化がなく信
号特性が良好であり、かつ保存特性にも一層優れた光記
録媒体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の相変化型の光記録媒体を説明するため
の断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 下部耐熱保護層 3 記録層 4 上部耐熱保護層 5 反射放熱層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41M 5/26 B41M 5/26 X (72)発明者 小名木 伸晃 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 譲原 肇 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 鈴木 栄子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田代 浩子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H111 EA04 EA23 EA31 EA33 EA40 FA01 FA12 FA14 FA23 FA25 FB05 FB18 FB19 5D029 HA05 HA07 JA01 JB18 LA13 LA14 MA13 MA27

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも記録層および耐熱保
    護層を設けてなるとともにレーザを照射することにより
    前記記録層の光学定数を変化させて情報の記録、再生、
    消去を行う光記録媒体において、前記耐熱保護層が、M
    g、Ca、SrおよびBaからなる群から選択された少
    なくとも一種の元素と、SeおよびTeからなる群から
    選択された少なくとも一種の元素とを主成分とすること
    を特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記耐熱保護層が、A
    100−x(式中、AはMg、Ca、SrおよびBaか
    らなる群から選択された少なくとも一種の元素を表し、
    BはSeおよびTeからなる群から選択された少なくと
    も一種の元素を表し、xは20≦x≦50(at%)で
    ある)を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載
    の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記耐熱保護層に、SiとOとからなる
    化合物を添加することを特徴とする請求項1または2に
    記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記SiとOとからなる化合物が、Si
    OまたはSiOであることを特徴とする請求項3に記
    載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 SiOまたはSiOの添加量が、0〜
    30mol%の範囲内にあることを特徴とする請求項4
    に記載の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記光記録媒体が反射放熱層をさらに備
    え、前記反射放熱層が、Agを主成分とするとともにI
    nおよびPdを含むことを特徴とする請求項1ないし5
    のいずれか1項に記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記反射放熱層を形成する材料が、Ag
    InPd(ただし、q+y+z=100であり、
    かつq、yおよびzは、85≦q≦95、1≦y≦10
    および4≦z≦14(at%)である)で表されること
    を特徴とする請求項6に記載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記反射放熱層の熱伝導率が、150W
    ・m−1−1〜300W・m−1−1の範囲にある
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の光記録媒
    体。
  9. 【請求項9】 前記記録層が、MgまたはCaと、Ge
    と、Sbと、Teとからなることを特徴とする請求項1
    に記載の光記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記記録層を形成する材料が、Mα
    βSbγTeδ(式中、MはMgまたはCaを表し、
    α、β、γおよびδは、1≦α≦10、2≦β≦15、
    55≦γ≦70および20≦δ≦30である)で表され
    ることを特徴とする請求項9に記載の光記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015068738A1 (ja) * 2013-11-05 2015-05-14 コニカミノルタ株式会社 透明導電体

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