JP2002317872A - 自動変速機 - Google Patents

自動変速機

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JP2002317872A
JP2002317872A JP2001121368A JP2001121368A JP2002317872A JP 2002317872 A JP2002317872 A JP 2002317872A JP 2001121368 A JP2001121368 A JP 2001121368A JP 2001121368 A JP2001121368 A JP 2001121368A JP 2002317872 A JP2002317872 A JP 2002317872A
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JP
Japan
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clutch
automatic transmission
shaft
input
input shaft
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Application number
JP2001121368A
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English (en)
Inventor
Yuuichiro Yanagida
結一郎 柳田
Rumiko Shudo
瑠美子 周藤
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動変速機に入力クラッチを追加した場合に
あっても全長を延長することの無い自動変速機を提供す
ることにある。 【解決手段】 駆動歯車が設けられた入力軸11と、駆
動歯車と噛み合う従動歯車が設けられた出力軸とを変速
機ケース13の内部に有し、動力の伝達を行う変速段の
切り換えをシフトアクチュエータにより行う自動変速機
であって、エンジンに連結されるクランク軸14により
駆動されシフトアクチュエータに作動油圧を供給するオ
イルポンプ18と、エンジンに連結されるクランク軸1
4の動力を入力軸11に伝達および遮断する入力クラッ
チ20とを有し、オイルポンプ18の径方向外方に入力
クラッチ20を設ける。入力クラッチ20を構成するク
ラッチハブ79と、変速機ケース13に対して内周側を
支持される軸受81とを有し、軸受81によりクラッチ
ハブ79の内周側を回転支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車に搭載される
自動変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】運転者の手動操作により変速操作を行う
マニュアル式変速機(MT)は、エンジンに連結され複
数の駆動歯車が装着される入力軸と、駆動歯車と対とな
った複数の従動歯車が装着され駆動輪に連結される出力
軸とを有しており、入力軸と出力軸との間には複数の変
速ギヤ列が設けられている。このMTにあっては、変速
時にクラッチを切断後、複数の変速ギヤ列の中から、動
力の伝達を行う歯車対の切り換えをシンクロメッシュ機
構などの切り換え機構を手動により切り換え、クラッチ
を接続することで変速動作すなわち、シフトチェンジが
行われる。
【0003】このシフトチェンジとクラッチ操作を油圧
により作動するシフトアクチュエータによって行うよう
にすると、マニュアル式変速機の構成をベースとした自
動変速機とすることができる。複数の変速ギヤ列を有す
るこのタイプの自動変速機(Automated Manual Transmi
ssion。以下AMTと略す)は、自動変速機構にプラネ
タリーギヤなどを有する通常のトルクコンバータ式自動
変速機(AT)に比して部品点数を少なくして軽量化を
図り易く、しかも駆動系の伝達効率が高いという利点を
有している。
【0004】このAMTタイプの自動変速機にあって
は、変速歯車列を油圧作動機器により自動的に切り換え
機構を作動させて変速操作しており、たとえば前進段か
ら後退段に変速する場合などのような切り換え機構の作
動時にエンジンから入力軸に対する動力伝達を遮断する
必要がある。そのため、特開2000-65199号公報に開示さ
れるように、エンジンにより回転駆動される駆動軸と入
力軸との間に、これらを締結状態と締結解除状態とに切
り換える入力クラッチが設けられている。
【0005】一方、自動変速機にあっては、自動変速機
に組み込まれる油圧機器に対して油圧を供給するために
オイルポンプが設けられている。オイルポンプは、たと
えば特開平5-209665号公報に開示されるように、インナ
ロータがトルクコンバータのポンプインペラに連結部材
を介して連結され、エンジンによって駆動されるものが
一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、入力ク
ラッチとオイルポンプとを自動変速機に組み込むため
に、これらを軸方向にずらして配置すると自動変速機の
軸方向に寸法が長くなる。このため、自動変速機をエン
ジンルーム内に横置きに配置する場合には、車幅方向の
寸法に制限があるので、入力クラッチの部分のスペース
だけ自動変速機が大型化して搭載性が悪化し設計の自由
度がなくなる。また、自動変速機を縦置きに配置する場
合には、自動変速機の軸方向の寸法が大きくなると、車
室側のスペースが狭くなり運転席や助手席の居住性が悪
化することになる。
【0007】本発明の目的は、オイルポンプと入力クラ
ッチとを有する自動変速機の軸方向の寸法を長くするこ
となく、自動変速機を小型化することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の自動変速機は、
複数の駆動歯車が設けられる入力軸と、前記駆動歯車と
噛み合う複数の従動歯車が設けられる出力軸とを有し、
前記入力軸から前記出力軸に対して動力を伝達する変速
段の切り換えを油圧アクチュエータにより行う自動変速
機であって、前記入力軸および前記出力軸を収容する変
速機ケースに装着され、エンジンにより駆動されて前記
油圧アクチュエータに作動油圧を供給するオイルポンプ
と、前記オイルポンプの径方向外方に配置され、前記エ
ンジンにより駆動される駆動軸と前記入力軸とを締結お
よび遮断する入力クラッチとを有することを特徴とし、
前記変速機ケースに内周面で嵌合する軸受の外周面に、
前記駆動軸に取り付けられるクラッチハブを嵌合し、前
記クラッチハブを前記軸受を介して前記変速機ケースに
より支持することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0010】図1は本発明の一実施の形態である自動変
速機を示すスケルトン図であり、図2は図1におけるA
−A線方向から見た歯車の噛み合い状態を示すスケルト
ン図である。この自動変速機はエンジン10に連結され
る入力軸11と、これに平行であって駆動輪に連結され
る出力軸12とを有している。入力軸11と出力軸12
とは車両の進行方向を向いて変速機ケース13に組み込
まれており、この自動変速機は縦置きに配置される4輪
駆動用の車両に適用することができる。
【0011】エンジン10のクランク軸14にはロック
アップクラッチ15を有するトルクコンバータ16が連
結され、トルクコンバータ16のケース17にはオイル
ポンプ18が連結されて設けられる。すなわちトルクコ
ンバータ16のケース17を介してクランク軸14にオ
イルポンプ18が連結されるため、オイルポンプ18は
クランク軸14の回転により駆動される。トルクコンバ
ータ16の出力を伝達する駆動軸としてのタービン軸1
9と入力軸11との間には、タービン軸19を入力軸1
1に締結する係合状態と締結を解除する解放状態とに切
り換える多板式の発進クラッチ、つまり入力クラッチ2
0がオイルポンプ18の外周側に設けられている。入力
軸11には第1速と第2速の駆動歯車21a,22aが
固定され、第3速〜第6速までの駆動歯車23a〜26
aが入力軸11に対して回転自在に設けられている。出
力軸12には第1速と第2速の従動歯車21b,22b
が回転自在に取り付けられ、第3速から第6速までの従
動歯車23b〜26bが固定され、それぞれ対応する駆
動歯車21a〜26aと噛み合って前進段の変速ギヤ列
となっている。
【0012】入力軸11には第1と第2の2つのバイパ
スクラッチ31,32が設けられている。第1のバイパ
スクラッチ31は、入力軸11に対して回転自在に設け
られる中空軸33に固定されたクラッチハブ31aと、
入力軸11に固定されるクラッチドラム34とを有して
いる。クラッチハブ31aとクラッチドラム34とにそ
れぞれ交互に設けられた複数枚のクラッチディスク35
を押圧することにより、第1のバイパスクラッチ31は
係合状態、すなわち動力伝達状態となって入力軸11の
動力は中空軸33に伝達される。一方、係合を解くと動
力の伝達を遮断する状態となる。
【0013】第2のバイパスクラッチ32は、入力軸1
1に固定されたクラッチドラム36と、第6速の駆動歯
車26aを入力軸11に対して回転自在に支持する中空
軸37に固定されたクラッチハブ32aとを有してい
る。なお第2のバイパスクラッチ32の中空軸37には
第6速の駆動歯車26aが固定される。クラッチドラム
36とクラッチハブ32aとにそれぞれ交互に設けられ
た複数のクラッチディスク38を押圧することにより、
第2のバイパスクラッチ32は係合状態となって入力軸
11の動力は中空軸37に伝達される。一方、係合を解
くと動力の伝達を遮断する状態となる。両方のバイパス
クラッチ31,32が隣接して入力軸11に設けられて
いるので、2つのクラッチドラム34,36は一体とな
っている。
【0014】図3はオイルポンプ18により供給される
作動油圧の供給先を示す概略図である。図3に示すよう
に、第1のバイパスクラッチ31を作動させる第1のバ
イパスクラッチアクチュエータ31b、および第2のバ
イパスクラッチ32を作動させる第2のバイパスクラッ
チアクチュエータ32bにはオイルポンプ18より油圧
制御部39を介して作動油圧が供給される。
【0015】入力軸11には後退用の駆動歯車27が回
転自在に取り付けられ、入力軸11に対して平行に配置
されたアイドラ軸28には、図2に示すように、後退用
の駆動歯車27に噛み合うアイドラ歯車28aと、第3
速の従動歯車23bに噛み合うアイドラ歯車28bとが
固定されている。アイドラ歯車28bの歯数はアイドラ
歯車28aの歯数よりも少なく設定されている。すなわ
ち、アイドラ歯車28bはアイドラ歯車28aよりも小
径の歯車となっており、このアイドラ歯車28bが噛み
合う第3速の従動歯車23bは後退用の従動歯車ともな
っている。
【0016】それぞれの駆動歯車21a〜26aは対応
する従動歯車21b〜26bに噛み合って変速ギヤ列す
なわち変速段となっており、動力を伝達する変速段を切
り換えることによって変速動作が行われる。出力軸12
には変速段を第1速と第2速のいずれかに切り換える第
1の切り換え機構41が装着され、入力軸11には変速
段を第4速と第5速のいずれかに切り換える第2の切り
換え機構42が装着されている。さらに、入力軸11に
は、変速段を第3速と後退とのいずれかに切り換える第
3の切り換え機構43が装着されており、それぞれの切
り換え機構41〜43は、シンクロメッシュ機構となっ
ている。
【0017】第1の切り換え機構41は第1速と第2速
の2つの従動歯車21b,22bの間に配置されて出力
軸12に固定されたシンクロハブ41aと、これに常時
噛み合うシンクロスリーブ41bとを有している。この
シンクロスリーブ41bを従動歯車21bに一体形成さ
れたスプライン51に噛み合わせると変速段は第1速に
設定され、逆に従動歯車22bに一体形成されたスプラ
イン52に噛み合わせると第2速に設定される。
【0018】同様に第2の切り換え機構42は第4速と
第5速の2つの駆動歯車24a,25aの間に配置され
入力軸11に固定されるシンクロハブ42aと、これに
常時噛み合うシンクロスリーブ42bとを有している。
このシンクロスリーブ42bを駆動歯車24aに一体形
成されたスプライン54に噛み合わせると変速段は第4
速に設定され、逆に駆動歯車25aに一体形成されたス
プライン55に噛み合わせると第5速に設定される。
【0019】さらに、第3の切り換え機構43は第3速
の駆動歯車23aと後退用の駆動歯車27との間に配置
され中空軸33に固定されるシンクロハブ43aと、こ
れに常時噛み合うシンクロスリーブ43bとを有してい
る。このシンクロスリーブ43bを駆動歯車23aに一
体形成されたスプライン53に噛み合わせると第1のバ
イパスクラッチ31を介して変速段は第3速に設定さ
れ、逆に駆動歯車27に一体形成されたスプライン57
に噛み合わせると、入力軸11の回転はアイドラ軸28
を介して出力軸12に伝達されて変速段は後退段に設定
される。
【0020】なお、第1から第3の切り換え機構41〜
43のシンクロスリーブ41b〜43bは両側に設置さ
れるスプライン51〜55,57に噛み合わない中立状
態に制御することができ、走行時に複数のシンクロスリ
ーブ41b〜43bとスプライン51〜55,57とが
同時に噛み合うことはない。さらに第6速に切り換える
ときには全てのシンクロスリーブ41b〜43bは中立
状態に配置される。
【0021】このように、第1速と第2速の切り換えは
第1の切り換え機構41のシンクロスリーブ41bを作
動させることによって行われ、第4速と第5速の切り換
えは第2の切り換え機構42のシンクロスリーブ42b
を作動させることによって行われる。一方、第3速と後
退段の切り換えは、第1のバイパスクラッチ31を係合
状態として中空軸33を介してシンクロハブ43aに動
力を伝達させた状態のもとで、第3の切り換え機構43
のシンクロスリーブ43bを作動させることによって行
われる。また、第6速への切り換えは第2のバイパスク
ラッチ32の作動によって行われる。
【0022】この自動変速機は複数のバイパスクラッチ
31,32を有するので、入力クラッチ20を締結状態
のままで第1のバイパスクラッチ31または第2のバイ
パスクラッチ32を介して動力を伝達しながら変速操作
を行うことができ、変速時のトルクの落ち込みをなくす
ことができる。
【0023】なお、変速機が中立の状態を介する変速段
の切り換えを行うとき、すなわち変速機の中立状態であ
るニュートラルから前進段、ニュートラルから後退段、
前進段から後退段、および後退段から前進段に切り換え
を行うときには、入力軸11と出力軸12との回転数の
差が大きいため、入力軸11へのトルク伝達を遮断せず
に変速動作を行うと、切り換え機構41〜43のシンク
ロメッシュ機構に損傷を与えるばかりでなく切り換え時
の作動音についても大きなものとなる。このためこの変
速段の切り換え動作にあっては、タービン軸19と入力
軸11との間に設置される入力クラッチ20を作動さ
せ、トルク伝達を遮断してから切り換え動作が行われ
る。
【0024】中空の出力軸12の内部には前輪出力軸6
0が組み込まれており、前輪出力軸60はセンタディフ
ァレンシャル装置61により出力軸12に連結されると
ともにフロントディファレンシャル装置62を介して前
輪用のドライブシャフト(図示しない)に連結されてい
る。また、センタディファレンシャル装置61は駆動歯
車63aと従動歯車63bとを介して後輪出力軸64に
連結されており、後輪出力軸64はリヤディファレンシ
ャル装置(図示しない)を介して後輪のドライブシャフ
ト(図示しない)に連結されている。
【0025】このような自動変速機において、第1から
第3の切り換え機構41〜43では図3に示すシフトア
クチュエータ58の動作がシンクロスリーブ41b〜4
3bに伝達されることで選択された各変速段に切り換え
が行われる。すなわち図3に示す矢印C方向への切り換
えが可能となる。またセレクトアクチュエータ59の動
作により、シフトアクチュエータ58の動作を伝達する
シンクロスリーブ41b〜43bが決定される。すなわ
ちセレクトアクチュエータ59により矢印B方向への切
り換えが行われる。なお、シフトアクチュエータ58と
セレクトアクチュエータ59とを作動する作動油圧はエ
ンジン10により駆動されるオイルポンプ18から制御
弁などを有する油圧制御部39を介して供給される。
【0026】図4は図1において符号4で示す部位の拡
大断面図である。図4に示すように、ドライブプレート
65の中心部にはクランク軸14が固定され、ドライブ
プレート65の縁端部にはポンプインペラ66を有する
トルクコンバータ16のケース17が設けられる。トル
クコンバータ16の中心部には、一端部にスプライン部
19aそして他端部にはフランジ部19bを有するほぼ
円筒形状のタービン軸19が、変速機ケース13に連結
され固定されるタービン軸支持部材67により浮動支持
される。トルクコンバータ16の内部にはポンプインペ
ラ66に対面してタービンランナ68が配置され、ター
ビンランナ68にはダンパ69を有するロックアップク
ラッチ15がドライブプレート65に向けて設けられ
る。タービンランナ68とタービン軸19とがスプライ
ン嵌合により連結され、タービンランナ68は回転自在
となる。またポンプインペラ66とタービンランナ68
との間には、ステータ70がタービン軸支持部材67に
固定されたワンウェイクラッチ71を介して一方向に回
転自在に装着される。
【0027】タービン軸19を浮動支持するタービン軸
支持部材67は円筒部67aとテーパ部67bとを有し
ている。タービン軸支持部材67の円筒部67aの外周
側には、スプラインを一端部に有するほぼ円筒形状のロ
ータ支持部材72が配置され、ロータ支持部材72の他
端部とケース17の中心部とが固定される。ロータ支持
部材72の外周面には、円筒状の空間を有するオイルポ
ンプハウジング73が滑合され、オイルポンプハウジン
グ73の縁端部は変速機ケース13と固定される。オイ
ルポンプハウジング73の円筒空間側の端面とタービン
軸支持部材67のテーパ部67bの端面とが固定され、
タービン軸支持部材67はオイルポンプハウジング73
を介して変速機ケース13に固定されることとなる。
【0028】タービン軸支持部材67とオイルポンプハ
ウジング73とによって形成される円筒状の空間には、
内歯を有するアウタロータ74が回転自在に装着され、
アウタロータ74の内歯に内接する外歯を有するインナ
ロータ75が回転自在に装着される。インナロータ75
はロータ支持部材72とスプライン嵌合により固定され
る。したがって、インナロータ75はケース17および
ドライブプレート65を介してクランク軸14に連結さ
れており、クランク軸14が回転するとインナロータ7
5は回転駆動され、アウタロータ74はインナロータ7
5により回転駆動される。インナロータ75とアウタロ
ータ74とは歯数が異なり2つのロータ74,75の間
に空間が形成され、この空間の容積は回転によって変化
する。そのため容積拡大時に作動油を吸入し容積縮小時
には作動油を吐出することができる。このオイルポンプ
18はパラコイドポンプであり、この吐出圧により各種
アクチュエータが作動される。なお図4に示すオイルポ
ンプ18は、タービン軸19を境に上方に示すのがアウ
タロータ74の歯元およびインナロータ75の歯先であ
り、下方に示すのがアウタロータ74の歯先およびイン
ナロータ75の歯元である。
【0029】トルクコンバータ16の内部には、ロック
アップクラッチ15を境界としてリリース室76とアプ
ライ室77とが形成される。リリース室76に作動油が
供給されアプライ室77の作動油が開放されると、ロッ
クアップクラッチ15は圧力差によりドライブプレート
65から離される。作動油はアプライ室77に流れポン
プインペラ66に流入し、回転するポンプインペラ66
からタービンランナ68へ圧送されタービンランナ68
に回転駆動力を伝達した後、ステータ70を通過し再び
ポンプインペラ66に流入する。すなわち、この状態に
おいてはクランク軸14での回転駆動が作動油を介して
タービン軸19へと伝達されることとなる。
【0030】アプライ室77に作動油が供給されリリー
ス室76の作動油が開放されると、圧力差によりロック
アップピストン78が作動し、ロックアップクラッチ1
5はドライブプレート65に係合する。この状態ではク
ランク軸14の回転駆動が直接タービン軸19に伝達さ
れる。ロックアップクラッチ15にはダンパ69が装着
されており、このダンパ69により係合時の衝撃が吸収
され滑らかなロックアップクラッチ15の係合が可能と
なる。なお、リリース室76およびアプライ室77の作
動油圧はオイルポンプ18により油圧制御部39を介し
て供給される。
【0031】タービン軸19の一端部に形成されるフラ
ンジ部19bの縁端部には、クラッチハブ79が溶接に
より接合される。クラッチハブ79はタービン軸支持部
材67のテーパ部67bに沿うように、テーパ状にオイ
ルポンプ18の外周側かつトルクコンバータ16の方向
へ延びて形成され、オイルポンプ18の径方向外方にク
ラッチハブ79の縁端部が配置される。さらに、縁端部
には複数のドライブプレート80が装着される。
【0032】変速機ケース13に固定されるタービン軸
支持部材67の外周面とクラッチハブ79の内周面との
間には軸受81が嵌合され、軸受81によりクラッチハ
ブ79の内周面が変速機ケース13に対して回転自在に
支持される。
【0033】変速機ケース13に装着される軸受82に
は入力軸支持部材83が回転自在に支持され、入力軸支
持部材83と入力軸11とがスプライン嵌合により固定
される。入力軸支持部材83にはテーパ状のシリンダ8
4がクラッチハブ79の外周面に沿って固定される。シ
リンダ84の縁端部にはクラッチハブ79の縁端部に装
着されたドライブプレート80と交互に重なるように複
数のドリブンプレート85が装着される。クラッチハブ
79とシリンダ84とにより形成される空間のクラッチ
ハブ79の方向には、ばね受けを有するリテーナ86が
入力軸11に固定される。またシリンダ84の方向には
ピストン87が入力軸支持部材83およびシリンダ84
に対して摺動自在に装着され、ピストン87とリテーナ
86との間にはシリンダ84の方向にピストン87を移
動させる向きにばね88が装着される。
【0034】シリンダ84とピストン87とにより第1
の油圧室89が形成され、ピストン87とリテーナ86
とにより第2の油圧室90が形成される。第1の油圧室
89に作動油を供給し第2の油圧室90の作動油を開放
することにより、ピストン87はリテーナ86の方向に
作動しドリブンプレート85をドライブプレート80に
押圧することができる。この状態では入力クラッチ20
が係合し、タービン軸19から駆動歯車21a〜26
a,27を有する入力軸11に駆動トルクが伝達され
る。第1の油圧室89の作動油を開放し第2の油圧室9
0に作動油を供給することでピストン87はシリンダ8
4の方向に移動しドリブンプレート80とドライブプレ
ート85との係合状態を解除することができる。この状
態では入力クラッチ20が解放され、タービン軸19で
の駆動トルクは入力軸11へと伝達されず変速段の切り
換え動作が可能となる。なお、第1の油圧室89および
第2の油圧室90の作動油圧はオイルポンプ18により
油圧制御部39を介して供給される。
【0035】このようにオイルポンプ18の外周側に入
力クラッチ20を配置することにより、従来は入力クラ
ッチ20が設けられていた場所に例えばフロントディフ
ァレンシャル装置62などを配置することが可能とな
り、自動変速機を軸方向に短縮することができる。
【0036】またクラッチハブ79の内周面を変速機ケ
ース13に対して回転自在に支持することにより、入力
クラッチ20の係合時におけるピストン87によるクラ
ッチハブ79の縁端部への押圧動作、および回転時に縁
端部へとかかる遠心力によるクラッチハブ79への曲げ
モーメントを、クラッチハブ79の駆動軸つまりタービ
ン軸19の外周部のみを回転自在に支持するよりも小さ
くすることができる。さらに、クラッチハブ79の接合
部と縁端部との間に軸受支持部を設置しているために、
接合部にかかる力が軸受支持部により解消される。した
がってクラッチハブ79の破損を防ぐこととなり、縁端
部にかかる力の作用線がクラッチハブ79の中心部から
離れる場所であるオイルポンプ18の径方向外方へと入
力クラッチ20を配置することができる。
【0037】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。たとえば、図示する自動変
速機は四輪駆動車用であるが、二輪駆動車用として使用
することもでき、入力クラッチ20は単板式であっても
使用できる。トルクコンバータ16を使用しない自動変
速機であっても良い。軸受81は転がり軸受ではなく、
滑り軸受であっても良い。またクラッチハブ79はター
ビン軸19に接合せずに、タービン軸19に一体に形成
しても良い。さらに、自動変速機は変速段による変速を
行わないベルト式の無段変速機であっても使用できるこ
とはいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、入力ク
ラッチをオイルポンプの径方向外方に配置することによ
り、変速機ケース内部での空間が有効に使用できるた
め、入力クラッチを有する自動変速機の全長を短縮する
ことができる。
【0039】変速機ケースに対して内周側を支持した軸
受を用いてクラッチハブの内周側を回転支持することに
より、クラッチハブの支持部位を力が作用するクラッチ
ハブの縁端部へと近づけることができ、クラッチハブに
かかる曲げモーメントが小さくなるため、オイルポンプ
の径方向外方に入力クラッチを配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である自動変速機を示す
スケルトン図である。
【図2】図1におけるA−A線方向から見た歯車の噛み
合い状態を示すスケルトン図である。
【図3】オイルポンプにより供給される作動油圧の供給
先を示す概略図である。
【図4】図1において符号4で示す部位の拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
10 エンジン 11 入力軸 12 出力軸 13 変速機ケース 18 オイルポンプ 19 タービン軸(駆動軸) 20 入力クラッチ 21a,22a,23a,24a,25a,26a,2
7 駆動歯車 21b,22b,23b,24b,25b,26b
従動歯車 58 シフトアクチュエータ 79 クラッチハブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の駆動歯車が設けられる入力軸と、
    前記駆動歯車と噛み合う複数の従動歯車が設けられる出
    力軸とを有し、前記入力軸から前記出力軸に対して動力
    を伝達する変速段の切り換えをシフトアクチュエータに
    より行う自動変速機であって、 前記入力軸および前記出力軸を収容する変速機ケースに
    装着され、エンジンにより駆動されて前記シフトアクチ
    ュエータに作動油圧を供給するオイルポンプと、 前記オイルポンプの径方向外方に配置され、前記エンジ
    ンにより駆動される駆動軸と前記入力軸とを締結および
    遮断する入力クラッチとを有することを特徴とする自動
    変速機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動変速機において、前
    記変速機ケースに内周面で嵌合する軸受の外周面に、前
    記駆動軸に取り付けられるクラッチハブを嵌合し、前記
    クラッチハブを前記軸受を介して前記変速機ケースによ
    り支持することを特徴とする自動変速機。
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