JP2002317311A

JP2002317311A - パニエ

Info

Publication number: JP2002317311A
Application number: JP2001122274A
Authority: JP
Inventors: Hideo Hayakawa; 英雄早川
Original assignee: Funny Kk; Funny Co Ltd
Current assignee: Funny Kk; Funny Co Ltd
Priority date: 2001-04-20
Filing date: 2001-04-20
Publication date: 2002-10-31

Abstract

(57)【要約】【課題】通常の人と妊婦が共通して着用することがで
きるパニエを提供する。【解決手段】巻きスカート状に形成した布地２の周方
向に、帯状の部材を挿入可能にする挿入通路６を略全周
に亘って形成し、その挿入通路６に挿入する帯状部材７
を取り外し可能に設け、その帯状部材７の一端側に締結
部材の一方となる係合突起１１を設けると共に他端側に
係合突起１１と締結する複数の締結部材の他方となる嵌
合凹部１２を、その帯状部材７の長手方向に沿って間隔
を置いて設ける。このパニエ１を妊婦が着用したときに
は、帯状部材７を妊婦のウエスト回りのサイズを考慮し
たループ長さになる位置の嵌合凹部１２を複数の中から
選択し、そこに一端側の係合突起１１を嵌入させてルー
プ状に締結する。それにより、パニエ１を妊婦に対応し
たシルエットにすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、女性が着用する
スカートの下に付けることにより、スカートにふくらみ
を持たせるパニエに関する。

【０００２】

【従来の技術】女性が着用する服飾品の中には、スカー
トの下に着用することにより、そのスカートにふくらみ
を持たせて美しいシルエットにするパニエがある。この
ようなパニエは、例えば薄手で比較的軽い布地を略円錐
状に幾重にも重ねることにより形成し、それによって被
着者の腰の回りを全周に亘って覆うようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のパニエは、スカートの下に着用することによ
り、その外側に着用するスカートのラインを美しく見せ
ることができるが、例えばこのようなパニエを妊婦が着
用したときには、妊婦の場合にはウエストのサイズが通
常の体形のときに比べて非常に大きくなっているので、
通常のサイズのものではそれを被着することができなか
った。そのため、このような妊婦でも着用できるパニエ
にするためには、その妊婦のサイズに対応させてウエス
ト回りを特別に大きくしたサイズのパニエを用意する必
要があった。

【０００４】ところが、このように妊婦対応のウエスト
サイズが大サイズのパニエを用意したとしても、それを
妊婦以外の通常の体形の人が着用しようとすると大き過
ぎてしまうため、美しいラインを作ることができなくな
ってしまうということがあった。そのため、このような
大サイズのパニエを作ったとしても、それは妊婦専用の
ものになってしまうので不経済であった。この発明は、
上記の問題点に鑑みてなされたものであり、通常の体形
の人と妊婦等のようにウエスト回りのサイズが大幅に異
なる場合であっても、共に共通して使用することができ
るパニエを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、巻きスカート状に形成した布地の周方向
に帯状の部材を挿入可能にする挿入通路を形成し、その
挿入通路に挿入する帯状部材を取り外し可能に設け、そ
の帯状部材の一端側に締結部材の一方を設けると共に他
端側に上記締結部材の一方と締結する複数の締結部材の
他方をその帯状部材の長手方向に沿って間隔を置いて設
けてパニエとしたものである。そのパニエの上記複数個
設けられている締結部材の他方のそれぞれの付近には、
連結状態にした上記帯状部材のループ長さを示す目盛を
それぞれ設けると効果的である。また、その帯状部材は
形状記憶合金を有するようにして、その形状記憶合金は
自由状態で全体が円形のループ状になるように形状記憶
させておくとよい。さらに、上記挿入通路は、巻きスカ
ート状に形成した布地の高さ方向に間隔を置いて複数形
成するとよい。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図１はこの発明によるパニエの
一実施形態例を示す斜視図、図２は同じくそのパニエの
表面に周方向に沿って形成されている挿入通路とそこに
挿入する帯状部材の一部を示す正面図である。図１に示
すパニエ１は、巻きスカート状に形成して両側に合わせ
縁部３，４を有する布地２の周方向に、帯状の部材を挿
入可能にする挿入通路６を略全周に亘って形成し、その
挿入通路６に挿入する帯状部材７を取り外し可能に設
け、その帯状部材７の一端側に締結部材の一方となる係
合突起１１を設けると共に他端側に係合突起１１と締結
する複数の締結部材の他方となる嵌合凹部１２を、その
帯状部材７の長手方向に沿って間隔を置いて設けてい
る。

【０００７】また、布地２の両側の合わせ縁部３，４の
一方の上縁部３ａに、その合わせ縁部３から所定の長さ
（任意の長さに設定可）だけ突出する延長ベルト５を縫
着により取り付けると共に、その延長ベルト５の合わせ
縁部３から突出した部分の外側の面に対をなす面止着具
の一方９ａを縫着により取り付け、その面止着具の一方
９ａに対応させて面止着具の他方９ｂ（９ａ，９ｂは例
えばマジックテープ（登録商標））を、布地２の上縁部
４ａ側に周方向に沿って面止着具の一方９ａと略同じ長
さで縫着により取り付けている。挿入通路６は、図２に
布地２の合わせ縁部３の一部を示すように、布地２の表
面に帯状の長尺布１３の上下を等間隔で長手方向に縫い
付けることにより通路を形成したものであり、そこに挿
入する帯状部材７よりも通路幅Ｗを広く形成している。

【０００８】帯状部材７は、例えば樹脂で長尺の薄板状
にして可撓性を有するようにしたものであり、図１に示
したように一端側に係合突起１１を形成し、他端側に複
数の嵌合凹部１２をそれぞれ形成している。その係合突
起１１は、図３に示すような例えば楕円球状に似た形状
をしており、それをそれぞれ嵌入させる複数の各嵌合凹
部１２は、係合突起１１の楕円球部をそこに押し込んだ
ときに、樹脂の弾性力の範囲で押し開かれて、そこに係
合突起１１を同図に仮想線で示すように嵌入保持できる
形状に形成されている。

【０００９】この図１に示したパニエ１は、妊婦以外の
通常の体形の人が着用するときには、図４に示すように
布地２の両側の合わせ縁部３，４が若干重なり合う状態
で、延長ベルト５側の面止着具の一方９ａの全面が面止
着具の他方９ｂに全て重なり合うようになり、それらを
押し付けることで面止着具の一方９ａと他方９ｂとが確
実に締結される。それにより、パニエ１を身体の腰部に
固定することができる。

【００１０】また、帯状部材７を、図１に示したように
挿入通路６に挿入し、図示のように一端側の係合突起１
１と他端側の嵌合凹部１２をそれぞれ布地２の両側の合
わせ縁部３，４から突出させる。そして、その帯状部材
７のループ長さがパニエ１のシルエットで最も美しく見
えると思える長さになる嵌合凹部１２を複数の中から選
択して、そこに一端側の係合突起１１を図３に仮想線で
示したように嵌入させて、帯状部材７をループ状に締結
する。そうすれば、図４に示したようにパニエ１は、布
地２の高さ方向の略中間部がくびれたりすることなし
に、美しいシルエットに保つことができる。なお、帯状
部材７の係合突起１１と嵌合凹部１２とを締結した部分
は、挿入通路６内に入り込むように周方向にずらすよう
にしておけば、係合突起１１が嵌合凹部１２から外れに
くくなるので好ましい。

【００１１】一方、このパニエ１を妊婦が着用したとき
には、妊婦の場合にはウエスト回りのサイズが通常の体
形の人に比べて非常に大きいので、図５に示すように布
地２の両側の合わせ縁部３，４は互いに重なり合うこと
がなく、延長ベルト５側の面止着具の一方９ａは、その
一部が図示のように面止着具の他方９ｂに重なり合う。
したがって、それらを互いに押し付けるようにすれば面
止着具の一方９ａと他方９ｂを確実に締結することがで
きる。それにより、妊婦であってもパニエ１を身体の腰
部に固定することができる。また、帯状部材７を、上述
した場合と同様に挿入通路６に挿入して、妊婦のウエス
ト回りのサイズを考慮したループ長さになる位置の嵌合
凹部１２を複数の中から選択し、そこに一端側の係合突
起１１を嵌入させて、帯状部材７をループ状に締結す
る。そうすることにより、図５に示したパニエ１のよう
に、布地２の高さ方向の略中間部がくびれたりすること
なしに、妊婦に対応したシルエットにすることができ
る。

【００１２】図６は帯状部材に複数形成している各嵌合
凹部の付近にループ長さを示す目盛を付けるようにした
例を示す正面図である。この帯状部材７′は、締結部材
の他方となる複数個の嵌合凹部１２の付近に、その帯状
部材７′を連結状態にした際の帯状部材７′のループ長
さを示す目盛１６（目盛の数字は任意に設定可）をそれ
ぞれ例えば彫り込み文字により設けている。このように
すれば、その目盛１６を見て係合突起１１を嵌入させる
嵌合凹部１２を選択することができるので、係合突起１
１を嵌入させる場所の間違いを防止することができる。

【００１３】図７は帯状部材に形状記憶合金を使用する
ようにした例を示す斜視図である。この帯状部材７″
は、樹脂材の中に形状記憶合金１８をインサートモール
ドにより設けていて、その形状記憶合金１８は自由状態
で全体が図示のように円形のループ状になるように形状
記憶されている。したがって、樹脂材の中に円形形状に
記憶させた形状記憶合金を有していない場合には、図８
に示す帯状部材１７のように両側の端部１７ａ，１７ｂ
の付近が直線的になりやすいため、その両側の端部１７
ａ，１７ｂを対の締結部材（図８では図示を省略してい
るので図３の係合突起１１と嵌合凹部１２を参照）で締
結したときに、その締結部付近は奇麗な湾曲になりにく
いが、図７（対の締結部材の図示を省略しているので、
図３の係合突起１１と嵌合凹部１２を参照）に示した帯
状部材７″によれば、締結した両側の端部７ａ，７ｂの
部分も奇麗な湾曲になる。したがって、帯状部材７″は
全周に亘って美しいループ状になる。

【００１４】図９は帯状部材を挿入する挿入通路を複数
形成するようにしたパニエの実施形態を示す図１と同様
な斜視図であり、図１と対応する部分には同一の符号を
付してある。この実施形態によるパニエ１′は、帯状部
材７を挿入する挿入通路６を、巻きスカート状に形成し
た布地２の高さ方向に間隔を置いて２つ（３つ以上であ
ってもよい）形成している。このパニエ１′によれば、
上下２本の挿入通路６，６にそれぞれ挿入する帯状部材
７，７のそれぞれループ状に締結した時のループ長さを
変えることにより、パニエ１′全体のシルエットを例え
ば図１０に実線で示すようにしたり、仮想線で示すよう
にしたりすることができる。したがって、１つのパニエ
１′でありながら、形状違いを楽しむことができる。

【００１５】なお、帯状部材７は、それを締結したとき
のループ長さを長くすると、図１０に仮想線で示すよう
にループ長さを長くしなかった実線で示すときに比べて
布地２の高さ方向の長さ、すなわちパニエ１′の丈が短
くなる（Ｌ_１からＬ_２になる）ので、この帯状部材７の
ループ長さの調整は、パニエ１′の丈の調整にも利用す
ることができる。そして、この帯状部材７のループ長さ
の調整によるパニエの丈調整は、図１乃至図５で説明し
たパニエ１についても同様に行なうことができる。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、次に記載する効果を奏する。請求項１のパニエによ
れば、巻きスカート状に形成した布地の周方向に挿入通
路を形成し、その挿入通路に挿入する帯状部材を取り外
し可能に設け、その帯状部材の一端側に締結部材の一方
を設けると共に他端側に上記締結部材の一方と締結する
複数の締結部材の他方をその帯状部材の長手方向に沿っ
て間隔を置いて設けたので、通常の体形の人と妊婦の人
が共に同一のパニエを共通して着用することができる。
したがって、妊婦専用のパニエを用意しなくて済む分だ
け経済的であり、保管スペースも少なくて済む。請求項
２のパニエによれば、複数個設けられている締結部材の
他方のそれぞれの付近には、連結状態にした帯状部材の
ループ長さを示す目盛をそれぞれ設けているため、その
目盛を見て複数設けられている締結部材の他方のうち締
結に使用する箇所を選択することができるので、締結位
置の間違いを防止することができる。

【００１７】請求項３のパニエによれば、帯状部材に形
状記憶合金を設け、その形状記憶合金を自由状態で全体
が円形のループ状になるように形状記憶させているの
で、帯状部材は両側の端部までもが奇麗な湾曲になるた
め、帯状部材は両端を締結した状態で全周が美しい円形
のループ状になる。請求項４のパニエによれば、帯状部
材を挿入する挿入通路を、巻きスカート状に形成した布
地の高さ方向に間隔を置いて複数形成しているので、そ
の複数の挿入通路にそれぞれ挿入する帯状部材のループ
状に締結した時のループ長さを変えることにより、パニ
エ全体のシルエットを異ならせることができる。したが
って、１つのパニエでありながら形状違いを楽しむこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明によるパニエの一実施形態例を示す斜
視図である。

【図２】同じくそのパニエの表面に周方向に沿って形成
されている挿入通路とそこに挿入する帯状部材の一部を
示す正面図である。

【図３】同じくその帯状部材の一端側に形成されている
係合突起と他端側に複数形成されている嵌合凹部とを説
明するために嵌合凹部側を断面にして示す図である。

【図４】図１のパニエを妊婦以外の通常の体形の人が着
用したときの状態を示す斜視図である。

【図５】同じくそのパニエを妊婦が着用したときの状態
を示す斜視図である。

【図６】帯状部材に複数形成している各嵌合凹部の付近
にループ長さを示す目盛を付けるようにした例を示す正
面図である。

【図７】帯状部材に形状記憶合金を使用するようにした
例を示す斜視図である。

【図８】円形のループ状に形状記憶させた形状記憶合金
を設けていない帯状部材の場合にはその両側の端部付近
が締結時に直線的になりやすい様子を説明するための簡
略図示の平面図である。

【図９】帯状部材を挿入する挿入通路を複数形成するよ
うにしたパニエの実施形態を示す図１と同様な斜視図で
ある。

【図１０】同じくそのパニエ全体のシルエットを帯状部
材のループ長さを変えることにより異ならせるようにし
た例を実線と仮想線で示す概略図である。

【符号の説明】

１，１′：パニエ２：布地６：挿入通路７，７′，７″，１７：帯状部材１１：係合突起（締結部材の一方）１２：嵌合凹部（締結部材の他方）１６：目盛１８：形状記憶合金

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ａ４１Ｆ 9/02 Ａ４１Ｆ 9/02 Ｆ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】巻きスカート状に形成した布地の周方向
に帯状の部材を挿入可能にする挿入通路を形成し、該挿
入通路に挿入する帯状部材を取り外し可能に設け、該帯
状部材の一端側に締結部材の一方を設けると共に他端側
に前記締結部材の一方と締結する複数の締結部材の他方
をその帯状部材の長手方向に沿って間隔を置いて設けた
ことを特徴とするパニエ。
【請求項２】請求項１記載のパニエにおいて、前記複
数個設けられている締結部材の他方のそれぞれの付近に
は、連結状態にした前記帯状部材のループ長さを示す目
盛をそれぞれ設けていることを特徴とするパニエ。
【請求項３】前記帯状部材は形状記憶合金を有してい
て、該形状記憶合金は自由状態で全体が円形のループ状
になるように形状記憶されていることを特徴とする請求
項１又は２記載のパニエ。
【請求項４】前記挿入通路は、巻きスカート状に形成
した布地の高さ方向に間隔を置いて複数形成されている
ことを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一項に記載
のパニエ。