JP2002317154A - 印刷用ニス - Google Patents

印刷用ニス

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JP2002317154A
JP2002317154A JP2001124215A JP2001124215A JP2002317154A JP 2002317154 A JP2002317154 A JP 2002317154A JP 2001124215 A JP2001124215 A JP 2001124215A JP 2001124215 A JP2001124215 A JP 2001124215A JP 2002317154 A JP2002317154 A JP 2002317154A
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Yutaka Nakajima
豊 中嶋
Takashi Watanabe
隆司 渡辺
Yuuki Isa
勇気 伊佐
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷された酸化重合型インキ塗膜が乾燥する
前に、該インキ塗膜上に印刷用ニスを塗布して表面皮膜
を形成しても、下地となるインキ塗膜の乾燥を阻害しな
い印刷用ニスを提供すること。 【解決手段】 エチレン性二重結合を有する成分の含有
率が0〜5質量%であり、酸化重合型インキ用乾燥剤お
よび/または酸化重合型インキ用乾燥促進剤を含有する
印刷用ニスを提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化重合乾燥型イ
ンキが印刷された直後、すなわち印刷されたインキ塗膜
が乾燥する前に印刷面に塗布しても、該インキ塗膜の乾
燥を阻害しない印刷用ニスに関する。
【0002】
【従来の技術】印刷物の中でも、特に高光沢、マット調
光沢、耐水性、耐油性、耐擦傷性等が要求される印刷
物、たとえば食品、薬品、化粧品などのパッケージに使
用される化粧箱、紙器、ラベル、カタログ、ショッピン
グバッグ、書籍の表紙、ポスターなどの印刷物において
は、多くの場合、印刷面にコーターで印刷用ニスを塗布
して表面皮膜を形成させる。紙などの被印刷物に酸化重
合乾燥型インキを印刷した場合、インキ中に含有される
不飽和脂肪酸が、空気中の酸素の作用で酸化重合するこ
とによってインキ塗膜が乾燥する。通常、印刷されたイ
ンキ塗膜が乾燥するためには、数時間から24時間を必
要とする。印刷直後に、インキ塗膜上に印刷用ニスを塗
布して表面皮膜を形成した場合には、該皮膜によって空
気が遮断され、インキ塗膜への酸素の供給が減少するた
め、インキの乾燥速度は極度に低下し、完全に乾燥させ
るためには2〜3日間程度の乾燥時間を要する。
【0003】インキ皮膜の乾燥が不十分な状態で次工
程、たとえば製函、製袋、製本等の工程に移った場合、
インキ皮膜の凝集力、インキ皮膜と被印刷物間の接着
力、あるいはインキ皮膜と印刷ニス皮膜間の接着力が劣
るため、印刷物表面の耐摩擦性、耐スクラッチ性、耐ブ
ロッキング性が得られず、インキ塗膜が損傷したり、印
刷物がブロッキングを起こすなどの不具合を生ずる。特
に、印刷用ニスで表面皮膜を形成した後、鏡面状のステ
ンレス製プレス板を使用して熱プレスするプレスコート
加工においては、インキ皮膜、あるいは印刷用ニス皮膜
がプレス板に接着して被印刷物から剥離してしまうた
め、鏡面光沢が得られない、ステンレス製プレス板を汚
損するなどの問題点があった。そのため従来は、印刷用
ニスをインラインで塗布した場合には、次工程に移行す
るまでに数日間放置してインキ塗膜を完全に乾燥させる
か、あるいはインキ塗膜を十分乾燥させた後に、オフラ
インで印刷用ニスを塗布する方法がとられていた。前者
においては乾燥に長時間を要し、後者においては連続生
産ができないなど、生産性を著しく阻害していた。
【0004】上記乾燥時間を短縮する目的で、酸化重合
乾燥型インキ中に配合する乾燥剤や乾燥促進剤を増量す
ることによりインキの乾燥速度を高め、上記不具合点を
ある程度改善することはできるが、インキの乾燥速度を
高めると、印刷機上でインキの乾燥が始まってしまい、
インキの粘度が上昇したり、印刷機上でインキ皮膜が形
成されてしまうなど、いわゆる「インキの機上安定性」
が損なわれ、その結果印刷作業性が悪化するので、この
方法には自ずから限界があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、酸化重合乾
燥型インキが印刷された直後、すなわち印刷されたイン
キ塗膜が乾燥する前に、印刷面に塗布してもインキ塗膜
の乾燥を阻害しない印刷用ニスを提供することを課題と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、印刷され
た酸化重合乾燥型インキ塗膜上に塗布される印刷用ニス
において、該印刷用ニス中のエチレン性二重結合を有す
る成分の含有率が0〜5質量%であり、酸化重合乾燥型
インキ用乾燥剤および/または酸化重合乾燥型インキ用
乾燥促進剤を含有する印刷用ニスを提供することによっ
て、上記課題を解決した。
【0007】
【発明の実施の形態】被印刷物に酸化重合乾燥型インキ
を印刷した直後、すなわち印刷されたインキ塗膜が乾燥
する前に、該インキ塗膜上に本発明の印刷用ニスを塗布
した場合、該印刷用ニス中に含有される酸化重合乾燥型
インキ用乾燥剤および/または酸化重合乾燥型インキ用
乾燥促進剤がインキ塗膜中に拡散、移行することによっ
てインキ塗膜の乾燥速度があがり、印刷用ニス塗膜によ
ってインキ塗膜への空気中の酸素の供給が低下するにも
かかわらず、乾燥が阻害されることがない。
【0008】本明細書に記載する酸化重合型インキ用乾
燥剤には、ビヒクル中に乾性油を含有するインキに使用
される酸化重合触媒であり、一般にドライヤーといわれ
る、脂肪酸金属セッケンとともに、前記乾性油のエチレ
ン性二重結合のラジカル重合開始剤、あるいは酸化重合
開始剤も包含される。脂肪酸金属セッケンにおける金属
とは、コバルト、マンガン、カルシウム、亜鉛などであ
る。上記ラジカル重合開始剤、あるいは酸化重合開始剤
としては、たとえば、過酸化ベンゾイル、N,N−アゾ
ビスイソブチロニトリル、過硫酸アンモニウム、過酸化
水素水などが挙げられる。
【0009】一方、酸化重合乾燥型インキ用乾燥促進剤
とは、それ自身は上記酸化重合乾燥型インキに対して酸
化重合触媒機能はドライヤーほど高くはないが、酸化重
合乾燥型インキ用乾燥剤と混ぜ合わされたとき、錯体を
形成してインキの乾燥性を高めるものをいう。特にマン
ガンドライヤーやコバルトドライヤーの乾燥性能を向上
させる化合物の例として、Journal of the Oil & Chemi
sts' Association, Vol.66, No.6, Pages 155-156 (Jun
e 1983)には、含窒素複素芳香環化合物である1,10
−フェナンスロリン、2,2’−ジピリジルが、また市
川家康著「わかりやすい 紙・インキ・印刷の科学(改
訂)」(昭和50年、財団法人・印刷局朝陽会)228
頁には、アミノ基および/またはN−置換アミノ基を有
するフェノール誘導体である2,4,6−トリ(ジメチ
ルアミノメチル)フェノールが開示されている。さら
に、米国特許第3881942号明細書には、過酸化物
として過酸化ピロリン酸金属塩を含有する酸化重合乾燥
型インキを印刷した印刷物表面を、オーブンを通して1
00〜175℃に加熱することにより、インキ塗膜が1
秒以下という短時間で乾燥することが開示されている。
【0010】上記酸化重合乾燥型インキ用乾燥剤および
/または酸化重合乾燥型インキ用乾燥促進剤を添加した
本発明の印刷用ニスは、その下地となる酸化重合乾燥型
インキ塗膜の乾燥を著しく促進する効果を有する。本発
明の印刷用ニスを塗布した後、該ニス塗膜を加熱乾燥す
る場合には、該ニスに、酸化重合乾燥型インキ用乾燥剤
として前記ラジカル重合開始剤を添加することによって
も、同様の効果が得られる。ただし、過酸化水素水は、
室温でも酸素ラジカルを発生するので、これを酸化重合
乾燥型インキ用乾燥剤として使用した場合は加熱を必要
としない。以下特に断らない限り、これら「酸化重合乾
燥型インキ用乾燥剤」および「酸化重合乾燥型インキ用
乾燥促進剤」を、それぞれ単に「乾燥剤」および「乾燥
促進剤」という。
【0011】本発明の印刷用ニスは、エチレン性二重結
合を有する成分を含有しないか、含有してもその含有率
は5質量%を超えない。その理由は、酸化重合乾燥型イ
ンキ塗膜上に、乾燥剤および/または乾燥促進剤と、含
有率が5質量%を超えるエチレン性二重結合を有する成
分をともに含有する印刷用ニスを塗布した場合は、イン
キ塗膜に供給されるべき空気中の酸素が、印刷用ニス塗
膜中のエチレン性二重結合の酸化重合に消費されてしま
うため、添加した乾燥剤および/または乾燥促進剤の効
果が減殺されてしまうからである。したがって、エチレ
ン性二重結合を有する成分の含有率は、低いほど好まし
く、全く含有しないのが最も好ましい。
【0012】本発明の印刷用ニスは、エチレン性二重結
合を有する成分を含有しないか、含有してもその含有率
が5質量%を超えないこと、および乾燥剤および/また
は乾燥促進剤を含有すること以外に、特に限定はない。
一般に印刷用ニスは、水性ニスと溶剤型ニスに大別され
る。本発明の印刷用ニスは、水性ニス、溶剤型ニスいず
れであってもよい。水性ニスは、水または、水および水
と混じり合う有機溶剤とからなる水性溶剤中に、樹脂が
溶解あるいは分散しているもの、あるいは、水または前
記水性溶剤とは混じり合わない有機溶剤に樹脂を溶解し
た溶液が、水または前記水性溶剤中に乳化分散している
ものである。
【0013】水と混じり合う有機溶剤としては、メタノ
ール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール(以下、IPAと略す)などのアルコール類
や、アセトン、ジオキサンなどのケトン類、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどの
グリコールモノエーテルあるいはそのエステル、および
グリコールジエーテル類などを単独で、あるいは2種類
以上の溶剤を混合して使用することができる。樹脂とし
ては、たとえば、スチレン−(メタ)アクリル酸樹脂、
スチレン−マレイン酸樹脂、α−メチルスチレン−(メ
タ)アクリル酸樹脂、(メタ)アクリル酸−(メタ)ア
クリル酸エステル樹脂などの、アルカリ可溶型樹脂、ヒ
ドロゾル型樹脂、あるいはエマルジョン型樹脂を、単独
で、あるいは二種以上を混合して使用することができ
る。
【0014】一方、溶剤型ニスは、有機溶剤に樹脂を溶
解、あるいは分散させたものである。有機溶剤として
は、n−ヘキサン、トルエン、キシレンなどの炭化水素
類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステ
ル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ンなどのケトン類、メタノール、エタノール、プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアル
コールなどのアルコール類、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテートなどのアルキレング
リコールモノエーテルあるいはそのエステル類、および
グリコールジエーテル類など、塗料やグラビアインキに
広く使用されている有機溶剤を単独で、あるいは2種以
上を混合して使用することができるが、下地となるイン
キ塗膜を溶解しない溶剤を選ぶのが好ましい。
【0015】樹脂としては、エチルセルロース、ニトロ
セルロースなどのセルロース誘導体、ポリアミド、石油
樹脂、塩素化ポリプロピレン、ウレタン樹脂、エポキシ
樹脂、エチレン性二重結合をもたないポリエステル、
(メタ)アクリル酸共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸
エステル、(メタ)アクリル酸エステルとスチレンある
いは酢酸ビニルとの共重合体などのアクリル樹脂、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル−塩化
ビニリデン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体な
どのビニル樹脂等を、単独で、あるいは2種以上を混合
して使用することができる。
【0016】印刷用ニス中の樹脂含有率は、15〜55
質量%とするのが好ましい。印刷用ニスには、必要に応
じて着色剤、ワックス、高沸点溶剤、界面活性剤、離型
剤、消泡剤など、グラビアインキや塗料に一般に使用さ
れる添加剤を加えてもよい。
【0017】本発明の印刷用ニスは、上記印刷用ニスに
前記乾燥剤および/または乾燥促進剤を添加したもので
ある。特に乾燥剤がマンガンドライヤーあるいはコバル
トドライヤーであり、乾燥促進剤が1,10−フェナン
スロリン、2,2’−ジピリジル、あるいは2,4,6
−トリ(ジメチルアミノメチル)フェノールである場合
に、印刷用ニス塗膜の下地となる、酸化重合乾燥型イン
キ塗膜の乾燥促進効果が顕著に現れる。該乾燥剤および
/または乾燥促進剤の含有率は0.01〜10質量%、
好ましくは0.1〜5質量%、最も好ましくは0.5〜
3質量%とするのがよい。0.01質量%未満では乾燥
促進効果が現れにくく、10質量%を超える場合は添加
量の増加に見合うほどの乾燥促進効果が得られにくい。
乾燥剤に過酸化物を使用する場合、室温で酸素ラジカル
を発生する過酸化水素水を使用すれば、印刷物を加熱し
なくてもインキ塗膜の乾燥が促進される。過酸化水素水
を使用する場合には、その添加量を、35質量%溶液に
換算して1〜5質量%とするのが好ましい。
【0018】印刷用ニスの塗布には、ロールコーター、
グラビアコーター、フレキソコーター、ブランケットコー
ター、チャンバーコーター、リバースコーター、ダイコ
ーターなどの、公知慣用のコーターを使用することがで
きる。印刷機とコーターを連結したインラインコーティ
ング方式、あるいは印刷機とコーターを切り離したオフ
ラインコーティング方式のいずれであってもよい。印刷
用ニスの塗布量は、乾燥膜厚が1〜4μmとなるように
調整するのが好ましい。印刷用ニスを塗布した後、印刷
物を、オーブンなどを使用して加熱し、該印刷用ニス塗
膜を乾燥させてもよい。
【0019】以下、実施例および比較例を用いて本発明
をさらに具体的に説明する。特に断らない限り、「部」
および「%」は、それぞれ「質量部」および「質量%」
を表す。また、不揮発分濃度をNV、分子量をMw、ガ
ラス転移温度をTgと略す。
【0020】
【実施例】 <水性印刷用ニス組成物の調製> 「ジョンクリル 352」(シ゛ョンソンホ゜リマー(株)製 アクリルエマルシ゛ョン) 2 5部 (NV:45%、Mw:20万、Tg:56℃、酸価:51) 「ジョンクリル 741」(シ゛ョンソンホ゜リマー(株)製 アクリルエマルシ゛ョン) 5 0部 (NV:49%、Mw:20万、Tg:15℃、酸価:51) 「ジョンクリル 60」(シ゛ョンソンホ゜リマー(株)製 アクリル水溶液) 1 4部 (NV:34%、Mw:8500、Tg:85℃、酸価:215) 「ペレックス OT−P」(花王(株)製 アニオン系界面活性剤) 2部 ジエチレングリコール・モノブチルエーテル・アセテート 3部 水 5部 上記アクリルエマルジョン、界面活性剤、水性溶剤、お
よび水を混合して、水性印刷用ニス組成物を調製した。
【0021】 <溶剤型印刷用ニス組成物の調製> 「ベッカサイト J−896」(大日本インキ化学工業(株)製)溶液 50部 (溶剤:IPA/メタノール=2/1、NV:40%) 「エチルセルロース N−7」(HERCULES社製)溶液 28部 (溶剤:メタノール/IPA/酢酸エチル=25/70/5、NV:20 %) IPA 17部 酢酸ブチル 3部 上記天然樹脂変性マレイン酸樹脂(「ベッカサイト J
−896」)溶液、エチルセルロース溶液、および溶剤
を混合して、溶剤型印刷用ニス組成物を調製した。
【0022】(実施例1)上記水性印刷用ニス組成物9
9部に、東栄化工社製・乾燥促進剤組成物「TS−2
0」(1,10−フェナンスロリン水和物の20%溶
液、溶剤:3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノー
ル)1部を添加し、撹拌して「印刷用ニス−1」を得
た。
【0023】(実施例2)「TS−20」の代わりに、
35%過酸化水素水を3部添加した以外は実施例1と同
様にして、「印刷用ニス−2」を得た。ただし、過酸化
水素水は、酸化重合乾燥型インキ塗膜の乾燥性試験用サ
ンプル作製の直前に添加した。
【0024】(実施例3)上記溶剤型印刷用ニス組成物
98部に、乾燥剤としてナフテン酸マンガン2部を添加
し、撹拌して「印刷用ニス−3」を得た。
【0025】(比較例1)上記水性印刷用ニス組成物を
そのまま「印刷用ニス−4」とした。 (比較例2)上記溶剤型印刷用ニス組成物をそのまま
「印刷用ニス−5」とした。
【0026】<酸化重合乾燥型インキ塗膜の乾燥性試験
とその結果>大昭和製紙(株)製・マニラ紙「Jet−
A」に、RIテスターを使用して、大日本インキ化学工
業(株)製・酸化重合乾燥型インキ「ナチュラリス 1
00プロセス 墨」(マンガンドライヤー、コバルトド
ライヤー含有)を展色して、5枚のインキ展色サンプル
を作成した。展色条件は、2分割ロール使用、インキ量
0.125mlとした。引き続いて、各インキ展色サン
プルの未乾燥のインキ塗膜上にそれぞれ、実施例1〜3
に記載した「印刷用ニス−1」、「印刷用ニス−2」、
および「印刷用ニス−4」をPAMARCO社製「ハン
ドプルーファー」(アニロックスロール120L)を使
用して塗布し、比較例1および2に記載した「印刷用ニ
ス−3」および「印刷用ニス−5」をバーコーター#6
を使用して塗布し、乾燥性試験用サンプルを作成した。
【0027】上記各乾燥試験用サンプルを25℃、相対
湿度60%の環境下に静置し、該各サンプルについて、
インキ皮膜および印刷用ニス皮膜に切れ目を入れないこ
と以外は、JIS K 5400に準じてセロハン粘着
テープ引きはがし試験を行い、インキ皮膜あるいは印刷
用ニス皮膜が剥離しなくなる時間を測定した。
【0028】その結果、 (実施例1)「印刷用ニス−1」 : 6時間 (実施例2)「印刷用ニス−2」 : 10時間 (実施例3)「印刷用ニス−3」 : 12時間 (比較例1)「印刷用ニス−4」 : 45時間 (比較例2)「印刷用ニス−5」 : 50時間 となり、実施例1〜3の、乾燥剤および/または乾燥促
進剤を添加した印刷用ニスが、下地である酸化重合乾燥
型インキ塗膜の乾燥を著しく促進する効果を有すること
が明白である。
【0029】
【発明の効果】酸化重合乾燥型インキを印刷した直後、
すなわち印刷された該インキ塗膜が乾燥する前に、該印
刷面に従来の印刷用ニスを塗布して表面被膜を形成した
場合、該表面皮膜が空気を遮断するため、下地となるイ
ンキ塗膜の酸化乾燥が阻害され、製函、製袋、製本等の
次工程に移る前に、2〜3日間の乾燥時間を必要とし
た。これに対して、エチレン性二重結合を有する成分を
含有しないか、含有してもその含有率が5質量%以下で
あり、上記インキの乾燥剤および/または乾燥促進剤を
含有する本発明の印刷用ニスを使用した場合は、上記イ
ンキ塗膜の乾燥が阻害されないため、表面皮膜を設けな
い場合のインキ塗膜の乾燥時間とほぼ等しい、6〜15
時間後には次工程に移ることができ、従来の印刷用ニス
では達成し得なかった生産性の大幅な向上を可能とし
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CC021 CC081 CG001 CG141 FA012 GA06 JA43 JA64 JA66 JB01 JB25 JB29 KA06 PB11 PC10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷された酸化重合乾燥型インキ塗膜上
    に塗布される印刷用ニスにおいて、該印刷用ニス中のエ
    チレン性二重結合を有する成分の含有率が0〜5質量%
    であり、酸化重合乾燥型インキ用乾燥剤および/または
    酸化重合乾燥型インキ用乾燥促進剤を含有することを特
    徴とする印刷用ニス。
  2. 【請求項2】 前記酸化重合乾燥型インキ用乾燥剤が、
    マンガンドライヤーまたはコバルトドライヤーである請
    求項1に記載の印刷用ニス。
  3. 【請求項3】 前記酸化重合乾燥型インキ用乾燥促進剤
    が、含窒素複素芳香環式化合物、または、アミノ基およ
    び/またはN−置換アミノ基を有するフェノール誘導体
    である請求項1または2に記載の印刷用ニス。
  4. 【請求項4】 前記含窒素複素芳香環式化合物が1,1
    0−フェナンスロリンまたは2,2’−ジピリジルであ
    る請求項3に記載の印刷用ニス。
  5. 【請求項5】 前記アミノ基および/またはN−置換ア
    ミノ基を有するフェノール誘導体が2,4,6−トリ
    (ジメチルアミノメチル)フェノールである請求項3に
    記載の印刷用ニス。
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