JP2002316233A

JP2002316233A - 自動穿孔型リベット締結機

Info

Publication number: JP2002316233A
Application number: JP2001117912A
Authority: JP
Inventors: Choji Naito; 暢治内藤
Original assignee: Nippon Pop Rivets and Fasteners Ltd
Current assignee: Nippon Pop Rivets and Fasteners Ltd
Priority date: 2001-04-17
Filing date: 2001-04-17
Publication date: 2002-10-29
Also published as: KR20030085598A; WO2002083337A1; EP1379343A1; EP1379343B1; DE60212359T2; DE60212359D1

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】立壁等を有しパンチとダイの間の間隔を広げ
ることを必要とする被締結部材であっても大型のＣ型フ
レームを必要とすることのない自動穿孔型リベット締結
機を提供する。【解決手段】自動穿孔型リベット締結機１において、
Ｃ型フレーム３の一端側にはパンチ９が配置され、他端
側にはダイ１０が配置され、パンチは、レシーバ部１４
の先端に取付けられる。レシーバ部１４は、給送チュー
ブ１３が一端に連結され且つＣ型フレームの支持筒１５
に保持された中空シャフト１７と、パンチに自動穿孔型
リベットを１個ずつ保持させるレシーバヘッド１８とを
包含し、中空シャフト１７は、支持筒１５に軸方向にス
ライド可能に且つ軸心まわりに回転可能に支持され、レ
シーバヘッド１８は、中空シャフトのスライド及び回転
による移動によって、パンチがダイに対向する第１位置
とパンチがダイから拡がる第２位置（図２）とを選択的
にとるように連結されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動穿孔型リベッ
ト締結機に関し、詳細には、自動車組立て等の板金組立
作業（特にアルミニウムボデーの組立作業）で、２枚若
しくは３枚以上の板部材（又は板部材と部品）を自動穿
孔型リベットを使用して締結する自動穿孔型リベット締
結機に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動穿孔型リベット締結機の１例が、特
表平８−５０５０８７号公報に記載されている。その図
１には、自動穿孔型リベットの１例が示されている。自
動穿孔型リベットは、フランジ形状の頭部と頭部から垂
下する２本の脚とからなり、パンチとダイによって例え
ば２枚のボデーパネルである被締結部材に打ち込まれる
と、脚はパネルを穿孔（穴あけ）しつつ脚の先端が拡が
るように変形し、この変形拡開脚部と頭部とによって両
パネルが相互に連結される。自動穿孔型リベットは、溶
接に不向きなアルミニウムボデーの連結に適しており、
現在軽量化が進められている自動車のボデーでは、アル
ミニウムボデーが採用されつつあるので、今後の需要は
増大すると予想される。

【０００３】上記特許文献には示されていないが、特開
平１１−９０５７５号公報には、図２に自動穿孔型リベ
ット締結機の１例が示されている。この図にも示される
ように、自動穿孔型リベット締結機は、上部水平アーム
と垂直アームと下部水平アームとから成るＣ型フレーム
を備えており、Ｃ型フレームの一端側にはパンチが設け
られ、他端側にはダイが設けられ、更に、パンチをダイ
に向けて押圧してパンチに支持した自動穿孔型リベット
をダイに押圧するモータやスピンドル等のパンチ駆動手
段とを備えており、パンチとダイの間に配置された複数
の部材を自動穿孔型リベットで穿孔しながら該リベット
を打ち込んで複数の部材を相互に締結する。公知のリベ
ット締結機には、パンチにリベットを自動給送する給送
装置及びレシーバ手段が設けられる。これらは、自動穿
孔型リベット締結機にも取付けることができ、実際の自
動穿孔型リベット締結機に取付けられている。この場
合、パンチは、給送装置から給送される自動穿孔型リベ
ットを受取るレシーバ部の先端に、自動穿孔型リベット
を保持するように取付けられ、パンチが、Ｃ型フレーム
の一端側に設けられたパンチ駆動手段によってダイの側
に押圧され、パンチとダイの間に配置された複数の部材
を、自動穿孔型リベットが穿孔しながら打ち込まれて複
数の部材を相互に締結する。これらの公知の自動穿孔型
リベット締結機は、自動穿孔型リベットの脚が被締結部
材を貫通せずに被締結部材を相互に締結するので、自動
車内部への密封度が高く維持される等の利点がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、自動穿
孔型リベット締結機では、上部水平アームと垂直アーム
と下部水平アームとから成るＣ型フレームは不可欠のも
のである。Ｃ型フレームはリベットの締結荷重に耐える
ように一体構造に形成されており、このため、一端（上
部水平アーム端部）に配置されるパンチと他方の端部
（下部水平アーム端部）に設けられたダイとの間の間隔
は、締結機の非動作時にはＣ型フレームの大きさに依存
した一定のそれほど広くない間隔になっている。被締結
部材が単純な平板である場合、パンチとダイの間に被締
結部材を位置させるのは比較的簡単であるが、被締結部
材の一部が直角に立上がった立壁を有するような場合に
はパンチとダイの間に位置決めすることができないこと
がある。この場合には、その間隔を大きくするために、
大きなＣ型フレームに交換する必要があるが、リベット
の締結荷重に耐えるための剛性を併せ持つ大型のＣ型フ
レームは、締結機全体を大型にしてしまい、また、締結
機のパンチを移動させるストロークには限界があり、そ
れに合わせて駆動手段等を大型に改造する必要もあり、
実用性に欠けている。このため、被締結部材の形状によ
っては締結できない部位があった。更に、スピンドルを
含むパンチ駆動手段とパンチを取付けたレシーバ部とは
一体的に連結されており、この点においても締結部位に
制約があった。

【０００５】従って、本発明の目的は、立壁等を有しパ
ンチとダイの間の間隔を広げることを必要とする被締結
部材であっても大型のＣ型フレームを必要とすることの
ない自動穿孔型リベット締結機を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明によれば、Ｃ型フレームを有し、該Ｃ型フレ
ームの一端側にはパンチが配置され、他端側にはダイが
配置され、パンチは、給送装置から給送される自動穿孔
型リベットを受取るレシーバ部の先端に、自動穿孔型リ
ベットを保持するように取付けられ、パンチは、Ｃ型フ
レームの前記一端側に設けられたパンチ駆動手段によっ
てダイの側に押圧されるようになっており、自動穿孔リ
ベットを保持したパンチとダイの間に配置された複数の
部材を、自動穿孔型リベットで穿孔しながら該リベット
を打ち込んでその複数の部材を相互に締結する自動穿孔
型リベット締結機であって、前記レシーバ部は、給送装
置から延びる給送チューブが一端に連結され且つＣ型フ
レームの前記一端側に設けられた支持手段に保持された
中空シャフトと、パンチが先端に取付けられ、中空シャ
フトの他端から送られる自動穿孔型リベットを受けてパ
ンチに自動穿孔型リベットを１個ずつ保持させるレシー
バヘッドとを包含し、中空シャフトは、Ｃ型フレームの
支持手段に軸方向にスライド可能に且つ軸心まわりに回
転可能に支持されており、レシーバヘッドは、中空シャ
フトのスライド及び回転による移動によってパンチをダ
イに対向する第１位置とパンチがダイから前記軸方向に
おいても前記軸心まわりにおいても離れてダイとパンチ
との間隔が拡がる第２位置とを選択的にとるように中空
シャフトに連結されていることを特徴とする自動穿孔型
リベット締結機が提供される。この締結機によれば、締
結動作時にはパンチをダイに対向する第１位置において
締結作業を行うようにし、ダイとパンチの間を拡げる必
要のある立壁形状部分を有する被締結部材の場合には、
非動作時にレシーバヘッドを第２位置に移動させてダイ
とパンチとの間隔を拡げ、被締結部材をダイとパンチの
間に配置した後、再びレシーバヘッドを第１位置に移動
させて、締結作業を行うことができ、これによって、立
壁形状部分を有する被締結部材であっても、大型のＣ型
フレームを用いることなく、ダイとパンチの間に位置決
めすることができ、そのまま締結作業を行うことができ
る。

【０００７】上記の自動穿孔型リベット装置において、
前記支持手段は、レシーバ部の中空シャフトの外周面を
支持して該中空シャフトを軸方向にスライド可能に且つ
軸心まわりに回転可能に支持する、Ｃ型フレームの一部
に形成された支持筒である。前記パンチ駆動手段は、ス
ピンドルを包含し、該スピンドルの軸線方向と前記Ｃ型
フレームの支持筒の軸線方向とが平行である。中空シャ
フトの前記他端と前記レシーバヘッドの受入口とは剛性
で中空の連結筒によって連結されている。中空シャフト
は、レシーバヘッドに連結されたパンチがダイから遠ざ
かる方向に常時付勢され、この付勢力によって該パンチ
は前記パンチ駆動手段の先端部に押圧している。パンチ
駆動手段の先端部には、先細に突出して形成されたガイ
ドが形成され、パンチを保持するレシーバヘッドには、
前記ガイドの先細形状に合致する先細形状のガイド穴が
形成されている。これによって、パンチの軸心とスピン
ドルの軸心の整列が簡単に行える。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の実施例について説明す
る。図１及び図２は、本発明の実施例に係る自動穿孔型
リベット締結機１の全体を示している。図１ではパンチ
がダイに対向する通常動作位置にあり、図２ではパンチ
がダイから離れた位置にある。また、図３及び図４は、
レシーバ部に保持したパンチをダイに対向する位置から
移動させる様子を示している、図１において、自動穿孔
型リベット締結機１は、多関節型ロボットアーム（図示
せず）への連結部２を有するＣ型フレーム３を有する。
Ｃ型フレーム３は、上部の水平アーム５と、連結部２が
設けられた垂直アーム６と、下部の水平アーム７とが一
体になった剛体で成る。Ｃ型フレーム３の一端すなわち
上部水平アーム５の端部は、自動穿孔型リベット（図示
しないが、例えば、特表平８−５０５０８７号公報の図
１及び図２の自動穿孔型リベットを参照されたい）を保
持するように形成されたパンチ９を、締結の動作時に下
方のダイ１０に向けて押圧するように駆動する、パンチ
駆動手段としての筒状のパンチ駆動部１１に固定されて
いる。本実施例においては、パンチ駆動部１１は、電動
モータとこのモータによって回転して上下動するスピン
ドルとこのスピンドルからパンチに延びるロッド等とか
ら構成され、電動モータの回転によって、スピンドルが
下動してパンチ９に保持した自動穿孔型リベットを強力
にダイ１０の側に押し込む。電動モータの逆転によって
パンチ９を後退させることもできる。ダイ１０は、Ｃ型
フレーム３の他端すなわち下部水平アーム７の端部にパ
ンチ９に保持された自動穿孔型リベットの脚を受けるよ
うに配置されている。

【０００９】パンチ９は、給送装置（図示せず）から可
撓性の給送チューブ１３を通して給送される自動穿孔型
リベットを受取るレシーバ部１４の先端に、自動穿孔型
リベットを保持するように取付けられている。レシーバ
部１４によって、給送装置から自動給送される自動穿孔
型リベットをタイミングを合わせて１個ずつ適正な姿勢
でパンチ９に保持させる。本発明において、レシーバ部
１４は、従来のものとは異なり、保持したパンチ９をダ
イ１０に対向する第１位置とダイから離れダイとパンチ
との間隔を拡げる第２位置とを選択的にとるように構成
されている。なお、本発明に係る自動穿孔型リベット締
結機１は、例えば、２枚の被締結部材をダイ１０の上に
載置し、パンチ駆動部１１を動作させて自動穿孔型リベ
ットを保持したパンチ９を押圧下降させると、自動穿孔
型リベットの脚が両部材を穿孔しつつ打込まれて両部材
を相互に締結する。

【００１０】本発明において、レシーバ部１４は、給送
装置から延びる給送チューブ１３が一端に連結され且つ
Ｃ型フレーム３の上部水平アーム５の一端側に設けられ
た支持手段としての支持筒１５に保持された剛性のある
中空シャフト１７と、パンチ９が先端に取付けられ、中
空シャフト１７の他端（下端）から送られる自動穿孔型
リベットを受けてパンチ９に自動穿孔型リベットを１個
ずつ保持させるレシーバヘッド１８とを包含する。ま
た、レシーバ部１４は、中空シャフト１７の出口部とレ
シーバヘッド１８の入口部との間に連結された中空の連
結筒１９を包含して、給送チューブ１３から中空シャフ
ト１７に送られた自動穿孔型リベットを更にレシーバヘ
ッド１８に送る。連結筒１９は、剛性のある中空の筒状
体で構成されており、中空の連結筒１９と中空シャフト
１７とレシーバヘッド１８とは、いずれも剛体で形成さ
れて一体的に連結され、例えば、図示のＪの字形状のよ
うに固定した形状を成すレシーバ部１４を構成する。こ
のレシーバ部１４は、給送チューブ１３から送られる自
動穿孔型リベットを、中空シャフト１７と連結筒１９の
中の中空部を通してリベットヘッド１８に送り出し、リ
ベットヘッド１８はパンチ９に自動穿孔型リベットをタ
イミングよく把持させる。

【００１１】中空シャフト１７は円筒形状に形成され、
Ｃ型フレーム３の上部水平アーム５の端部側に形成され
た支持筒１５は、中空シャフト１７の外周面を包囲して
支持する円筒形状に形成されている。支持筒１５の内径
は中空シャフト１８の外径よりやや大きく形成される。
これらによって、中空シャフト１７は、支持筒１５に中
空シャフト１７の軸方向にスライド可能に且つ中空シャ
フト１７の軸心まわりに回転可能に支持される。支持筒
１５は、その軸線方向が、パンチ駆動部１１のスピンド
ルの軸線方向に平行になるように、Ｃ型フレーム３に形
成されている。これによって、中空シャフト１７は、パ
ンチ駆動部１１のスピンドルと平行に上下でき、中空シ
ャフト１７と一体的に連結された連結筒１９及びレシー
バヘッド１８及びレシーバヘッド１８の先端に取付けら
れたパンチ９を、スピンドルの軸線方向に平行に上下で
きる。なお、中空シャフト１７の上端と下端には、大径
部または取外し可能な大径リング２１が設けられて、支
持筒１５から抜け外れるのを防止している。

【００１２】中空シャフト１７は、レシーバヘッド１８
に連結されたパンチ９がダイ１０から遠ざかる方向すな
わち図１の上方に移動するように常時付勢されている。
この付勢力は、例えば、支持筒１５の上端と中空シャフ
ト１７の上端のリング２１との間に圧縮コイルばね（図
示せず）を設けることによって得られる。この付勢力
は、他の付勢手段、例えば、中空シャフト１７を上方に
引き上げるばねや弾性体等によって得ることもでき、更
には、磁石と電磁ソレノイドの組合せやモータとラック
・ピニオン等の歯車の組合せによっても得ることができ
る。これらの付勢手段によって中空シャフト１７は、支
持筒１５の軸線方向すなわちパンチ駆動部１１のスピン
ドルの軸線方向に引上げられ、中空シャフト１７に連結
筒１９を介して連結されたレシーバヘッド１８もスピン
ドルの軸線方向に上方に引き上げられ、更に、レシーバ
ヘッド１８に取付けられたパンチ９もスピンドルの軸線
方向に上方に引き上げられ、これによって、パンチ９
は、レシーバヘッド１８を介してパンチ駆動部１１の先
端に設けられたガイド２２に常時弾性的に押圧されるこ
とになる。ガイド２２は、スピンドルから延びるロッド
を案内するように中空に形成されている。従って、パン
チ駆動部１１のスピンドルが下動すると、ロッドが下方
に延び出て、中空シャフト１７の上方への付勢力に抗し
て、レシーバヘッド１８をパンチ９とともに下方に押出
し、パンチ９を確実に且つ適正な姿勢でダイ１０に向け
て押圧する。

【００１３】パンチ駆動部１１の先端に設けられたガイ
ド２２の先端部には、図２及び図４に図示のように、先
細に下方に突出して形成されたガイドブッシュ２３が設
けられている。このガイドブッシュ２３に対応して、パ
ンチ９を保持するレシーバヘッド１８には、ガイドブッ
シュ２３の先細形状に合致する先細形状に形成されたガ
イド穴２５が形成されている。ガイドブッシュ２３の軸
心はスピンドルの軸心に一致しており、またガイド穴２
５の軸心はパンチ９の軸心と一致するように形成されて
いる。これによって、パンチ駆動部１１のガイドブッシ
ュ２３にレシーバヘッド１８のガイド穴２５を大雑把に
位置決めするだけで、中空シャフト１７への上方付勢力
によって、レシーバヘッド１８が上方に移動して、その
ガイド穴２５はガイドブッシュ２３に嵌合し、この嵌合
によって、スピンドルの軸心とパンチ９の軸心が一致し
て、パンチ駆動部１１の押圧力がパンチ９に適正な方向
に伝達され、締結作業が適正に行える。このように、先
細形状のガイドブッシュ２３と先細形状のガイド穴によ
って、パンチ９の軸心とスピンドルの軸心の整列が簡単
に行える。

【００１４】ダイ１０は、締結動作を行う時には、図１
に示すように、パンチ９に対向する位置（第１位置）に
固定される。従って、パンチ９とダイ１０の通常開口寸
法２６は狭くなっている。本発明において、上記のよう
に、レシーバ部１４は、給送装置から延びる給送チュー
ブ１３が一端（上端）に連結され且つＣ型フレーム３の
一端側（上部水平アーム５の端部側）に設けられた支持
筒１５に保持された中空シャフト１７と、パンチ９が先
端に取付けられ、中空シャフト１７の他端（下端）から
送られる自動穿孔型リベットを受けてパンチ９に自動穿
孔型リベットを１個ずつ保持させるレシーバヘッド１８
とを包含し、中空シャフト１７は、支持筒１５に軸方向
にスライド可能に且つ軸心まわりに回転可能に支持され
ている。従って、中空シャフト１７に連結されたレシー
バヘッド１８は、中空シャフト１７のスライド及び回転
による移動によって、パンチ９がダイ１０に対向する、
図１の前記第１位置と、パンチ９がダイ１０から中空シ
ャフト１７の軸方向においても軸心まわりにおいても離
れてダイとパンチとの間の寸法（拡開開口寸法）２７が
拡がる、図２に示す第２位置とを選択的にとることがで
きる。

【００１５】図１の第１位置から図２の第２位置に移動
させるのは、被締結部材を載置する時等の非動作時に行
う。第１位置から第２位置に移動させるには、レシーバ
ヘッド１８と連結筒１９と中空シャフト１７とから構成
されるレシーバ部１４を、中空シャフト１７を上方に付
勢する力に抗して下方に引き下げる。これによって、支
持筒１５に沿って中空シャフト１７が下方に下がり、図
４に示すように、連結筒１９と共にレシーバヘッド１８
が下がり、レシーバヘッド１８のガイド穴２５がパンチ
駆動部１１のガイド２２の先端のガイドブッシュ２３か
ら離れて、レシーバヘッド１８はパンチ９と共にガイド
２２から離れる。このように離した状態で、図３に図示
のように、レシーバヘッド１８をパンチ９と共に実線で
示す位置から鎖線で示す位置に中空シャフト１７の軸心
２９まわりに回転させる。この回転によって、パンチ及
びレシーバヘッド１８は、パンチ駆動部１１から半径方
向に離れた位置に移動する。この位置において、レシー
バヘッド１８を下げる力を解除すると、図２の矢印３０
に示すように、中空シャフト１７を上方に付勢する力に
よって、レシーバヘッド１８は、パンチ９とともに上方
に移動して、パンチ９はダイ１０から軸方向においても
軸心まわりにおいても離れてダイ９とパンチ１０との間
隔が拡開開口寸法２７に拡がる第２位置となる。

【００１６】この第２位置によって、パンチ９とダイ１
０との間には広い空間を確保することができる。従っ
て、被締結部材が立壁形状部分を有するものであって
も、大型のＣ型フレームを用いることなく、パンチ９と
ダイ１０の間に位置決めすることができ、締結作業を行
うことができる。実際の試験では、従来、ダイとパンチ
の間隔が１５０ｍｍ前後であったものが、本発明の締結
機では、２００ｍｍ以上の間隔を確保することができ
た。立壁形状部分を有する被締結部材の場合、パンチ９
を保持したレシーバヘッド１８を図２の第２位置に旋回
させて、開口寸法を寸法２７のように大きくし、通常開
口寸法２６（図１）では入り難かったあるいは入らなか
った立壁部分をＣ型フレーム３の中に入れる。その後、
レシーバヘッド１８を再度図４の位置位まで下方に引出
し、次に、レシーバヘッド１８を図３の鎖線位置から実
線位置に旋回させて、その位置で下方への引出し力を解
除する。これによって、中空シャフト１７を上方に付勢
する力が作用して、パンチ９と一緒にレシーバヘッド１
８を図４の位置から上方へ移動させ、ガイド穴２５がガ
イドブッシュ２３を受入れて嵌合し、ガイド穴２５とガ
イドブッシュ２３のテーパによって、スピンドルの軸心
とパンチ９の軸心が整列した状態でレシーバヘッド１８
がパンチ駆動部のガイド２２に連結され図１の第１位置
に復帰する。第１位置に復帰したパンチ９は、ダイ１０
に適正に整列し締結動作は適正に行われる。このように
して、本発明によれば、Ｃ型フレームを大きくすること
なく、立壁形状の被締結部材の立壁部分を跨いだ状態で
締結作業ができる。

【００１７】なお、レシーバヘッドをパンチとともに第
１位置から第２位置に移動させ、あるいは第２位置から
第１位置に移動させるのは、手作業でもよいが、電動モ
ータやあるいは空気圧シリンダ等の動力源を利用した自
動操作手段でできるようにしてもよい。

【００１８】

【発明の効果】上記のように、本発明によれば、ダイは
締結動作時にはパンチに対向する位置にあっても非動作
時にはパンチとの間隔を拡げるようにパンチから離すこ
とができ、これによって、立壁形状部分を有する被締結
部材であっても、大型のＣ型フレームを用いることな
く、ダイとパンチの間に位置決めすることができ、立壁
部分を跨いだ状態で締結作業ができ、締結部位の制約が
解消される。また、レシーバ部は、給送チューブに連結
された中空シャフトとパンチを保持したレシーバヘッド
とが一体的に連結されて全体的にパンチ駆動部から分離
できるようになっているため、自動穿孔型リベットは、
レシーバヘッドが第１位置にあるときだけでなく、第２
位置にあるときでもレシー部へ給送でき、パンチ９に保
持させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る自動穿孔型リベット締結機の全
体構成図であって、レシーバ部のレシーバヘッドが第１
位置にある状態を示す図である。

【図２】図１の自動穿孔型リベット締結機のレシーバ
部のレシーバヘッド第２位置にある状態を示す自動穿孔
型リベット締結機の全体構成図である。

【図３】図１の自動穿孔型リベット締結機を矢印III
の方向からみたレシーバ部とパンチ駆動部との関係を示
す図である。

【図４】図１の自動穿孔型リベット締結機のレシーバ
部のレシーバヘッドを第１位置から第２位置へあるいは
その逆に移動させる途中の状態を示すレシーバ部とパン
チ駆動部の一部を拡大して示す図である。

【符号の説明】

１自動穿孔型リベット締結機２連結部３Ｃ型フレーム５上部水平アーム６垂直アーム７下部水平アーム９パンチ１０ダイ１１パンチ駆動部１３給送チューブ１４レシーバ部１５支持筒１７中空シャフト１８レシーバヘッド１９連結筒２１抜け外れ防止部２２ガイド２３ガイドブッシュ２５ガイド穴２６通常開口寸法２７拡開開口寸法２９軸心

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】Ｃ型フレームを有し、該Ｃ型フレームの
一端側にはパンチが配置され、他端側にはダイが配置さ
れ、前記パンチは、給送装置から給送される自動穿孔型
リベットを受取るレシーバ部の先端に、自動穿孔型リベ
ットを保持するように取付けられ、前記パンチは、前記
Ｃ型フレームの前記一端側に設けられたパンチ駆動手段
によって前記ダイの側に押圧されるようになっており、
自動穿孔リベットを保持した前記パンチと前記ダイの間
に配置された複数の部材を、該自動穿孔型リベットで穿
孔しながら該リベットを打ち込んで前記複数の部材を相
互に締結する自動穿孔型リベット締結機において、前記レシーバ部は、前記給送装置から延びる給送チュー
ブが一端に連結され且つ前記Ｃ型フレームの前記一端側
に設けられた支持手段に保持された中空シャフトと、前
記パンチが先端に取付けられ、前記中空シャフトの他端
から送られる自動穿孔型リベットを受けて前記パンチに
自動穿孔型リベットを１個ずつ保持させるレシーバヘッ
ドとを包含し、前記中空シャフトは、前記Ｃ型フレーム
の支持手段に軸方向にスライド可能に且つ軸心まわりに
回転可能に支持されており、前記レシーバヘッドは、前
記中空シャフトの前記スライド及び回転による移動によ
って前記パンチを前記ダイに対向する第１位置と前記パ
ンチが前記ダイから前記軸方向においても前記軸心まわ
りにおいても離れてダイとパンチとの間隔が拡がる第２
位置とを選択的にとるように前記中空シャフトに連結さ
れていることを特徴とする自動穿孔型リベット締結機。
【請求項２】請求項１に記載の締結機において、前記
支持手段は、前記レシーバ部の中空シャフトの外周面を
支持して該中空シャフトを軸方向にスライド可能に且つ
軸心まわりに回転可能に支持する、Ｃ型フレームの一部
に形成された支持筒であることを特徴とする締結機。
【請求項３】請求項２に記載の締結機において、前記
パンチ駆動手段は、スピンドルを包含し、該スピンドル
の軸線方向と前記Ｃ型フレームの支持筒の軸線方向とが
平行であることを特徴とする締結機。
【請求項４】請求項３に記載の締結機において、前記
中空シャフトの前記他端と前記レシーバヘッドの受入口
とは剛性で中空の連結筒によって連結されていることを
特徴とする締結機。
【請求項５】請求項４に記載の締結機において、前記
中空シャフトは、レシーバヘッドに連結されたパンチが
ダイから遠ざかる方向に常時付勢され、この付勢力によ
って該パンチは前記パンチ駆動手段の先端部に押圧され
ていることを特徴とする締結機。
【請求項６】請求項５に記載の締結機において、前記
パンチ駆動手段の先端部には、先細に突出して形成され
たガイドが形成され、前記パンチを保持するレシーバヘ
ッドには、前記ガイドの先細形状に合致する先細形状の
ガイド穴が形成されていることを特徴とする締結機。