JP2002314881A - X線診断装置 - Google Patents

X線診断装置

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JP2002314881A
JP2002314881A JP2001115152A JP2001115152A JP2002314881A JP 2002314881 A JP2002314881 A JP 2002314881A JP 2001115152 A JP2001115152 A JP 2001115152A JP 2001115152 A JP2001115152 A JP 2001115152A JP 2002314881 A JP2002314881 A JP 2002314881A
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Hisanori Kato
久典 加藤
Yasunori Goto
康則 後藤
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハレーションが生じた画像データでも、微細
情報をコントラスト良好に表現できる医用画像が得られ
るX線診断装置を提供する。 【解決手段】 検出器8からの検出信号をA/D変換器
9にて、たとえば16bitのダイナミックレンジのデ
ジタル信号に変換する。この16bitのデジタル化さ
れた画像データを12bitのダイナミックレンジの画
像信号に圧縮変換する。圧縮率は一律に設定されず、操
作者の手技や目的、撮像部位のX線透過率に基づいて決
定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置及びそ
れを用いたX線診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、X線診断装置などで
撮影もしくは透過される際に得られる画像データについ
て、これをコントラストのついた診断情報として有効な
表示にするために、さまざまな画像処理が施されてい
る。例えばこれらの画像処理は近年のデジタル信号処理
等の技術が適用され、ウインド処理やガンマカーブ処理
などがその有効な画像処理手段として知られている。こ
れらの画像処理技術は、その画像処理の対象が表示され
る画像全体のすべての範囲に均一に適用される。
【0003】患者を透過したX線情報は、I.I.(I
mage Intensifier)で可視光の画像に
変換され、カメラで電気信号に変換される。さらに、電
気信号は、AD変換によりデジタル画像情報に変換され
る。これが画像処理装置で表示のための画像処理(エッ
ジ強調、階調処理など)を受け、TVモニタに表示さ
れ、レーザーイメージャでフィルムにプリントされる。
カメラはダイナミックレンジが狭いため、AD変換のb
it数を闇雲に増やしても意味のないノイズを変換する
だけである。通常10〜12bitが妥当なbit数で
ある。
【0004】また、画像処理装置は、十分な処理スピー
ドを適正な価格で提供するために、取り扱うbit数に
は上限がある。通常12bit程度が上限である。以上
のようにAD変換と画像処理装置のbit数はほぼ同程
度の10〜12bitに揃っている。
【0005】次に線量の設定は以下のように行われる。
カメラのダイナミックレンジが狭いため、画質の面での
余裕がほとんどない。従って、通常は、最も観察したい
部位のSNを良くするため、なるべく大きな画素値に変
換されるように設定される。この結果、1画素中の線量
分布が大きな頭部や、胸部の画像はカメラで変換できる
最大線量を超える部分ができる。この部分は、AD変換
しても画素値の最大値に張り付きハレーションとなる。
これを補正するものとして補償フィルタを用いる。最大
線量を超える領域にX線吸収体のフィルタを挿入し、最
大線量以下に抑えるものである。これにより、ハレーシ
ョンして観察不可能な画像情報が観察可能になる。
【0006】なお、この補償フィルタは例えば鉛粘土な
どを用いて行われる。この鉛粘土をコントラストをつけ
たい被検体の撮像対象部位の下の部分に配置すること
で、X線の透過量を物理的に調整して、コントラストを
つけることができる。この場合、補償フィルタは人手あ
るいは機械により被検体の撮像対象部位の下に設置され
る。
【0007】図4は従来技術によるX線診断装置の構成
を説明するための概略図であり、X線管20と、被検者
21と、検出器22とA/D変換器23とが示されてい
る。また、このA/D変換器23から出力された画像デ
ータを受けて画像処理を行う画像プロセッサ24と、こ
の画像プロセッサ24に接続されて画像データ他のデー
タ記録を行うデータ記録手段26と、画像プロセッサ2
4から出力されたデジタル情報である画像データをアナ
ログ信号に変換するD/Aコンバータ25と、このD/
Aコンバータ25の出力信号を画像表示するための画像
モニタ27と、画像プロセッサ24からの画像データ出
力を画像としてプリントアウトする画像出力手段28と
が示されている。
【0008】こうした構成において、図5に示すように
検出器22で検出されたアナログの電気信号(画像信
号、元データ)はA/D変換器23により所定のダイナ
ミックレンジを持ったデジタル信号に変換される。この
デジタル信号のダイナミックレンジは従来よりコストと
性能とのバランスから12bitの仕様が広く用いられ
ている。検出器22から出力された電気信号の画素値は
12bitのダイナミックレンジを越えるレベルのもの
に対しては、同一のレベルとして処理される。
【0009】図6は、被写体と画素値の関係を模式的に
示したものであって、図面上部からX線が曝射される
と、被写体を透過してその反対側に配置された検出器に
て電気信号として検出される。画素値は対象物が薄いと
ころほど高くなり、逆に厚いところほど低くなる。また
X線の透過率が低い部分では画素値も特異的に低い値を
示している。
【0010】図7は、従来より用いられている補償フィ
ルタを示している。この補償フィルタは鉛粘土などで構
成されていて、対象物の形状や厚みに応じて都度変形さ
せて用いられている。補償フィルタは被検体よりもX線
の透過率が低く、例えば検出器からの出力が12bit
のダイナミックレンジを越えて、飽和している部位に適
用することで、12bit以内に収めることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来の技術によるコントラストをつけるための画像補償
手段には、以下のような問題点がある。
【0012】前記のウインド処理やガンマカーブ処理な
どの画像処理は画像全体の範囲に均一に適応され、画素
値が高い領域と低い領域の両方を含んだ画像の場合、使
用できる濃度領域には限度がある。このため、コントラ
ストを高くすると画素値の高い領域または低い領域のど
ちらか、あるいは両方のコントラストを低くせざるを得
ず、適切なコントラストを得られないので、この領域の
微細情報が良好に表現できない。
【0013】また、逆に全体的にコントラストを低くす
ると広い範囲が観察可能となるが、低コントラストのた
めに観察しずらい画像となってしまう。また、補償フィ
ルタを置く手法を適用したとしても、被検体の撮像対象
部位によっては位置特定等が困難であったり、あるいは
特に小腸内のガス等により被写体中に画素値の高い領域
が部分的に発生している場合には、実在の補償フィルタ
では十分に対応できなかった。
【0014】また、補償フィルタには、あらかじめ装置
に装備されたものと、検査者が患者の線量分布に合わせ
て毎回加工するものがあるが、決して十分な補償効果が
得られるものではなかった。
【0015】また、あらかじめ装置に準備されたものの
場合、形状が決まっているので検査部位ごとにあるい
は、同じ検査部位でも患者ごとに多様な線量分布に対応
しきれず、適切な線量分布を実現しにくかった。
【0016】また、検査者が患者の線量分布に合わせて
加工するフィルタは、検査時間が長くなり、確認のため
のテスト撮影が増え、スループット悪化、患者負担増
大、患者、検査者共に被爆線量増加につながる。
【0017】また、補償フィルタはX線の吸収体である
ため、エッジが画像上にアーチファクトとして現れ、診
断の妨げとなる可能性もあった。
【0018】本発明が解決する課題は、ハレーションが
生じた画像データでも、微細情報をコントラスト良好に
表現できる医用画像が得られるX線診断装置を提供する
ことである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1に記載の本発明においては、被検体を透過し
たX線に基づく画像データを得ることのできるX線診断
装置において、前記画像データにA/D変換によるデジ
タル信号化処理を施して所定のダイナミックレンジによ
るデジタル画像データを生成するデジタルデータ生成手
段と、前記デジタル画像データをデータ圧縮処理して前
記ダイナミックレンジに対して減じたダイナミックレン
ジに変換するダイナミックレンジ変換手段と、を備え、
前記画像データのダイナミックレンジをデータ圧縮処理
して画像表示可能なことを特徴とするX線診断装置をも
って解決手段とする。
【0020】また、請求項2に記載の本発明によれば、
前記ダイナミックレンジ変換手段は、前記画像データの
示す形状に応じて前記データ圧縮処理が必要な対象位置
と圧縮量を演算することにより前記データ圧縮処理後の
ダイナミックレンジを求めることを特徴とする請求項1
記載のX線診断装置をもって解決手段とする。
【0021】また、請求項3に記載の本発明によれば、
前記ダイナミックレンジ変換手段は、外部からの指示入
力値に基づいて前記対象位置および前記圧縮量の設定が
可能な指示入力手段を備えることを特徴とする請求項1
又は2に記載のX線診断装置をもって解決手段とする。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態によ
るX線診断装置を説明するための概略図を示す。
【0023】図1中に示されるのは、X線管6と、被検
体7と、検出器8とである。X線管6にてX線が被検体
7に曝射され、透過したX線が検出器8にて検出され、
電気信号に変換される。この検出器8から出力される電
気信号はアナログ信号であり、このアナログ信号に対し
てA/D変換処理が行われ、デジタル信号化される。こ
のA/D変換の段階では16bitのダイナミックレン
ジを備えたビットレートであり、アナログ信号は16b
itのダイナミックレンジにてデジタル信号化される。
図1に参照されるように、たとえば12bitのダイナ
ミックレンジに比較して16bitのダイナミックレン
ジを持たせることで16倍の線量を扱うことが可能にな
る。このため、12bitのダイナミックレンジではハ
レーションなどを起こしていた検出器8からの電気信号
を16bitのダイナミックレンジでデジタル信号化さ
せることで、ハレーションなどを起こすことなく良好に
デジタル信号化できる。
【0024】次に、A/D変換処理が行われたあとは圧
縮処理が行われる。この圧縮処理は16bitのダイナ
ミックレンジをもったデジタル信号を12bitまでデ
ータ圧縮する。このデータ圧縮はデジタル補償フィルタ
アルゴリズムに基づいて実行される。このデジタル補償
フィルタアルゴリズムとは、検出器8の出力信号からA
/D変換された16bitの原画データに対し、補償処
理値データを減算することで補償済み画像データの生成
をする演算処理である。この演算処理は補償処理手段で
ある減算手段にて行われる。生成された補償済み画像デ
ータは、診断に必要な微細な凹凸情報を保持したままで
ダイナミックレンジのみが圧縮されている。このダイナ
ミックレンジの圧縮される部位は先の補償値演算部にて
抽出された画像上の部位のみであり、この部分にのみダ
イナミックレンジが圧縮された画像補償処理が施されて
いる。それ以外の部分は何等画像処理はされておらず、
したがって元の画像データによる良好なコントラストの
情報を保っている。
【0025】どの程度の圧縮処理を施すかはX線診断装
置を用いた検査手技や、撮像された画像データの濃淡の
分布や、あるいは表示・プリントのための階調処理など
に基づいておこなわれ、さきのデジタル補償フィルタア
ルゴリズムにより圧縮処理がなされる。
【0026】たとえば、A/D変換による16bitの
ダイナミックレンジを有するデジタルデータへの変換に
おいて、従来例と同じ最大線量を画像処理装置の最大画
素値12bitのダイナミックレンジに変換するよう線
量設定する。さらに同じ比例関係で16bitのダイン
ミックレンジにまで変換する。したがって、変換後の原
画データは下位12bitまでは従来例と同じ線量範囲
が同じ画素値に変換され、その上位は4bit=2
16倍の線量までハレーションせずに有効な情報を持っ
た画素値になる。
【0027】また、データ圧縮処理前の画像データは1
6bitのダイナミックレンジを有しており、また圧縮
処理後の画像データは12bitのダイナミックレンジ
である。単純に16bitのダイナミックレンジの最大
値を12bitのダイナミックレンジの最大値へ圧縮す
るのではなく、最大値が16bit以下のダイナミック
レンジを持つ画素値をどの程度の率でもって圧縮し、1
2bit以下の画素値に圧縮処理することを、検査に関
連する情報から決定する。
【0028】圧縮処理後、12bitを超える画素値は
12bit最大値4095に変換される。なお、上記は
16bit、12bitに想定したが、もちろん(AD
変換bit数)>(画像処理装置bit数)を満たす他
の組合せも可能である。
【0029】図2は、本発明の実施の形態によるダイナ
ミックレンジ変換手段を備えたX線診断装置を説明する
ための概略構成図を示す。
【0030】このX線診断装置の構成は、画像処理や動
作制御を行うX線画像診断装置本体15と、X線を発生
して曝射するためのX線管6と、被検体7を透過したX
線を検出して電気信号として出力する検出器8と、この
検出器8の出力を受けてアナログの電気信号からデジタ
ル化された画像データに変換するためのA/Dコンバー
タ9と、画像データを記憶するための記憶装置10と、
画像データに画像補償処理を行うためのダイナミックレ
ンジ変換手段16と、画像全体に対して種々の画像処理
を行うための画像プロセッサ11と、この画像プロセッ
サ11から出力される画像データを再びアナログの電気
信号に変換するためのD/Aコンバータ12と、このD
/Aコンバータ12からの画像データを表示するための
画像モニタ13と、画像データを印刷して出力する画像
プリンタ14とを備えている。
【0031】X線管6にてX線が被検体7に曝射され、
この曝射により被検体を透過したX線は検出器8にて検
出され電気信号に変換される。この変換された電気信号
はA/Dコンバータ9においてデジタル信号に変換され
た画像データになる。この画像データはX線画像診断装
置本体15に入力され、所定の画像処理が行われた後に
画像モニタ13や画像プリンタ14などに出力されるこ
とで有用な診断画像情報となる。
【0032】X線画像診断装置本体15の内部では、入
力された画像データを記憶するための記憶装置10が備
わり、例えば一度に大量の画像データが取り込まれるよ
うな使用条件において使用される。また、画像データの
量にかかわらず全ての画像データを記憶させておき、後
に使用されるデータベースを作成することもできる。
【0033】次に、画像データはダイナミックレンジ変
換手段16に入力するか、あるいは画像プロセッサ11
に入力されるかの選択がなされる。この処理の選択は処
理選択手段21にて行われており、この選択の判断基準
は図示しない外部からの任意入力によっても良く、ある
いは所定の選択基準の値を予め入力しておき、この値に
従って処理の選択がなされても良い。
【0034】ダイナミックレンジ変換手段16に入力さ
れた画像データは画像補償処理により、たとえば画像上
でコントラストの不明瞭な部位のみに対してダイナミッ
クレンジの圧縮が行われる。このダイナミックレンジの
圧縮はビットレートの変換により行われ、例えば16b
itデータを12bitデータに圧縮変換することが行
われる。
【0035】この画像補償処理が施された画像データは
画像プロセッサ11に入力され、この処理により得られ
た画像データを基にして必要に応じた画像処理が行われ
て、詳細な凹凸情報をもった良好なコントラストによる
画像表示が可能となる。また、処理選択手段21にてダ
イナミックレンジ変換手段16に入力しないと判断され
た画像データも画像プロセッサ11に入力される。
【0036】画像プロセッサ11は入力された画像補償
済の画像データおよび画像補償処理のなされない画像デ
ータのどちらが入力されても、所定の画像処理を施す。
この画像処理は広く一般に行われているものであり、た
とえばガンマカーブ処理やウインド処理などが行われ
る。これらの画像処理により表示される画面全体のコン
トラストや輝度などが所定値に設定される。
【0037】この画像処理の後にX線画像診断装置本体
15の外部に接続された各種の表示あるいは記録媒体に
画像データが送られる。たとえば画像モニタ13に画像
表示させるにはD/Aコンバータ12にて一旦デジタル
信号化されていた画像データを再びアナログの画像信号
に戻す。その後に画像モニタ13に入力されることで所
望する画像が表示できる。アナログ信号として画像デー
タを出力できるので、一般的なほとんどの画像モニタに
て表示することが可能であり、あるいはビデオ録画装置
などに保存することもでき、汎用性が高まる。
【0038】また、デジタル信号のままで画像データを
出力して、たとえば画像プリンタ14に入力し画像を印
刷出力することができる。また、画像プリンタ14に限
定されずにほかのデジタル信号を記録可能な媒体あるい
は装置に記憶することで、画像補償処理が施された良好
なコントラストを備えた画像データをより有効に活用す
ることができる。デジタル信号とすることで、デジタル
回線などを媒体とした画像通信なども可能となる。
【0039】図3は、本発明の実施の形態によるダイナ
ミックレンジ変換手段の信号の流れを説明するための概
略図を示す。
【0040】図3に示されるダイナミックレンジ変換手
段19は図2にて示したダイナミックレンジ変換手段1
6の構成と同等であり、このダイナミックレンジ変換手
段16の構成をより具体的に説明するための一つの例を
示している。
【0041】まず、X線高電圧発生装置から出力された
X線が被写体を通り、検出器(イメージインテンシファ
イアとカメラや平面検出器等)で入射する線量に比例し
た画素値を持つ画像データが出力される。このような透
視および撮影によって収集された、あるいはすでに収集
されている白黒の医用画像データに対して、ハードウェ
アあるいはソフトウェアもしくはその両方によって構成
されたダイナミックレンジ変換手段が提供されており、
画像表示に必要な画像フレーム毎に所定の画像補償処理
を行う。
【0042】まず、対数変換部1にて入力された画像デ
ータに対し、微細な凹凸情報を保持するための対数変
換を行った元データを作成する。この元データはた
とえば図示されるような分布図を示し、もちろん表示さ
れる画像により様々に変動する。この分布図の縦軸Lは
画素値を示しており、横軸Sは画像上の座標位置(場
所)を示している。この対数変換は、もし入力された画
像データがX線が透過する被写体の吸収係数と厚さとの
積に比例するものであれば対数変換は行われない。
【0043】次に、この元データに対し、大まかな濃
度情報を抽出するためにフィルタ2にて抽出処理が行わ
れる。例えば、元データに対してローパスフィルタを
かけた画像データを作成する。この画像データは濃淡抽
出データであり、図示されるような分布図を示す。元
データが保持していた微細な凹凸情報は削除されて大
まかな濃淡値のみが表わされている。これは後の処理の
ために微細な凹凸情報が存在しないようにされた結果で
あり、例えばローパスフィルタ以外の同等な方法を用い
ることもできる。
【0044】次に、この濃度抽出データに所定の演算
処理を施す。この演算処理のための補償値演算部3は、
例えばルックアップテーブル変換のような、ある一定以
上の画素値の領域のみをその画素値に伴って下げる効果
を発揮する非線形処理手段が適用される。また指示入力
手段20にて操作者の意図する補償処理が指示入力さ
れ、設定される。
【0045】ここでダイナミックレンジ変換手段の処理
対象範囲と補償量を決定する補償処理値データが作成
される。補償処理値データは図示される分布図を示
し、この分布の横軸Sの位置で画像補償される部位を特
定し、縦軸Lの値が画像補償量を示している。もちろ
ん、ルックアップテーブル変換によらず、所定の演算式
により変換を行っても良く、設計の意図により設定可能
である。
【0046】この補償処理値データによりダイナミッ
クレンジ変換手段による画像処理が表示画像の必ずしも
全範囲ではなく、部分的に施すことが可能となる。また
非線形変換の代わりに線形変換を用いることも可能であ
る。さらに線形もしくは非線形変換のデータや係数を適
宜変更することにより、ダイナミックレンジ変換手段の
画像処理対象範囲と補償量を変更する効果や、あるいは
画素値の高い領域のみではなく低い領域に対してもダイ
ナミックレンジを操作すること等も可能となる。
【0047】次に、減算手段4にて補償処理値データ
を先の対数変換部1にて生成された元データから減算
する。元データから補償処理値データを減算するこ
とで補償済画像データが生成される。図に示されるよ
うに、この補償済画像データは画素値の下げ幅のデー
タが減算されることで、診断に必要な微細な画像情報は
保ったままコントラストをつけたい部分のダイナミック
レンジのみをデータ補償することができる。この補償済
画像データは逆対数変換部5にて再び画像データに戻
され、最後に16bitの下位12bitのみの画像デ
ータに変換されて出力される。
【0048】本発明の実施の形態によるX線診断装置に
よれば、従来はハレーションして観察不可能であった部
分が、補償フィルタを使用せずに観察可能となる。
【0049】また、X線検出系は、従来のI.I.やT
Vカメラなどの撮像手段において、従来はハレーション
が生じて観察不可能であった領域が観察可能になる。
【0050】また、平面検出器と組み合わせて実施する
ことにより、画像データのダイナミックレンジが十分に
広く、かつ高線量領域でも内部での散乱等の画質阻害要
因がないため、良好な画像を得ることができる。
【0051】また、補償フィルタを作成および挿入する
作業がなくなり、補償フィルタの効果を確認するテスト
撮影も不要になるので、スループットの改善や患者負担
軽減、および患者と検査者の共に被爆線量低減につなが
る。
【0052】また、補償フィルタでは対応できなかった
複雑な形状のハレーション領域を圧縮補正できるため、
収集した画像の診断能が向上する。圧縮なしから圧縮あ
りの領域へ滑らかにつながり、従来の補償フィルタのエ
ッジに発生していたアーチファクトが発生しないので、
収集した画像の診断能が向上する。
【0053】以上説明した本発明の実施の形態は、ソフ
トウェアにより構成することが可能であり、もちろんそ
れらのソフトウェアによる制御方法に限定されることは
なく、たとえばハードウェアによる信号処理回路を用い
ても十分に実施することが可能である。
【0054】なお、以上説明した実施の形態は、本発明
の理解を容易にするために記載されたものであって、本
発明を限定するために記載されたものではない。したが
って、上記の実施の形態に開示された各要素は、本発明
の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む
趣旨である。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、ハレーションが生じた
画像データでも、微細情報をコントラスト良好に表現で
きる医用画像が得られるX線診断装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のX線診断装置におけるダ
イナミックレンジ変換手段の構成を説明するための概略
図を示す。
【図2】本発明の実施の形態のX線診断装置におけるダ
イナミックレンジ変換手段の構成を説明するための概略
図を示す。
【図3】本発明の実施の形態のX線診断装置におけるダ
イナミックレンジ変換手段の構成を説明するための概略
図を示す。
【図4】従来のX線診断装置の構成を説明するための概
略図を示す。
【図5】従来のX線診断装置を説明するための概略図を
示す。
【図6】従来のX線診断装置を説明するための概略図を
示す。
【図7】従来のX線診断装置を説明するための概略図を
示す。
【符号の説明】
1…対数変換部、2…フィルタ、3…補償値演算部、4
…減算手段、5…逆ログ変換手段、6…X線管、7…被
検体、8…検出器、9…A/D変換器、10…外部記憶
装置、13…画像モニタ、14…画像プリンタ、16…
ダイナミックレンジ変換手段
フロントページの続き Fターム(参考) 4C093 AA01 CA04 FD01 FD02 FD20 FF27 5B057 AA08 BA03 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB08 CB12 CB16 CC03 CE06 CE11 CG07 CH01 CH09 CH12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体を透過したX線に基づく画像デー
    タを得ることのできるX線診断装置において、 前記画像データにA/D変換によるデジタル信号化処理
    を施して所定のダイナミックレンジによるデジタル画像
    データを生成するデジタルデータ生成手段と、 前記デジタル画像データをデータ圧縮処理して前記ダイ
    ナミックレンジに対して減じたダイナミックレンジに変
    換するダイナミックレンジ変換手段と、を備え、 前記画像データのダイナミックレンジをデータ圧縮処理
    して画像表示可能なことを特徴とするX線診断装置。
  2. 【請求項2】 前記ダイナミックレンジ変換手段は、前
    記画像データの示す形状に応じて前記データ圧縮処理が
    必要な対象位置と圧縮量を演算することにより前記デー
    タ圧縮処理後のダイナミックレンジを求めることを特徴
    とする請求項1記載のX線診断装置。
  3. 【請求項3】 前記ダイナミックレンジ変換手段は、外
    部からの指示入力値に基づいて前記対象位置および前記
    圧縮量の設定が可能な指示入力手段を備えることを特徴
    とする請求項1又は2に記載のX線診断装置。
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