JP2002313899A - 基板保持構造体および基板処理装置 - Google Patents

基板保持構造体および基板処理装置

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JP2002313899A
JP2002313899A JP2001112989A JP2001112989A JP2002313899A JP 2002313899 A JP2002313899 A JP 2002313899A JP 2001112989 A JP2001112989 A JP 2001112989A JP 2001112989 A JP2001112989 A JP 2001112989A JP 2002313899 A JP2002313899 A JP 2002313899A
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substrate
ceramic base
chamber
holding structure
substrate holding
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JP2001112989A
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Masuhiro Natsuhara
益宏 夏原
Hirohiko Nakada
博彦 仲田
Hiroshi Hiiragidaira
啓 柊平
Yasuyuki Matsui
康之 松井
Kenji Niima
健司 新間
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで製造することができるとともに、
基板の処理効率を向上させることが可能な基板保持構造
体およびそれを用いた基板処理装置を提供する。 【解決手段】 基板保持構造体は、チャンバ2の内部で
基板8を処理する際に基板8を保持する基板保持構造体
であって、電気回路を有し、基板8を保持するためのセ
ラミックス基体5と、セラミックス基体5に接続され、
セラミックス基体5の表面を露出させる開口部14を有
する冷却部材6と、冷却部材6の開口部を介してセラミ
ックス基体の電気回路に接続される給電用導電部材19
a、19bと、給電用導電部材19a、19bの周囲に
配置され、冷却部材6の開口部14に接続される一方端
部と、チャンバの側壁に接続される他方端部とを有する
気密封止部材20と、セラミックス基体5と冷却部材6
とを支持する支持部材11とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、基板保持構造体
および基板処理装置に関し、より特定的には、半導体製
造装置および液晶表示装置の製造装置に適用可能であっ
て、低コスト化を図ることが可能な基板保持構造体およ
び基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の製造プロセスにおい
て、半導体基板の表面上にCVD(Chemical
Vapor Deposition)法を用いて成膜処
理を行なう場合や、プラズマエッチングなどの処理を行
なう場合、処理対象材である半導体基板を所定の温度に
加熱する必要がある。このため、半導体基板をその上に
配置して半導体基板を加熱するために基板保持構造体が
用いられる。このような基板保持構造体として、たとえ
ば特公平6−28258号においては、図7に示すよう
な基板保持構造体が開示されている。
【0003】図7は、従来の基板保持構造体を備える基
板処理装置の模式図である。図7を参照して、従来の基
板処理装置を説明する。
【0004】図7を参照して、基板処理装置は、チャン
バと、このチャンバに設置され、基板108が搭載され
る基板保持構造体としてのヒータ143とを備える。チ
ャンバには、ガス供給口140と真空ポンプに接続され
た排気口141とが形成されている。ヒータ143はセ
ラミックスからなり、その内部に抵抗発熱体131が埋
設されている。また、ヒータ143には、基板108を
搭載する面とは反対側の面に円柱状支持部144が設置
されている。この円柱状支持部144はセラミックス製
であり、チャンバを構成する壁を貫通するように配置さ
れている。また、この円柱状支持部144とチャンバの
壁との接触部には、Oリング121が設置されている。
このOリング121により、チャンバ内部142の気密
性が保たれている。また、円柱状支持部144には、抵
抗発熱体131に電力を供給するための電極線119
a、119bが埋設されている。また、円柱状支持部1
44には、ヒータ143の温度を測定するための熱電対
118が埋設されている。
【0005】図7に示したような基板処理装置では、チ
ャンバ内部142に金属製のヒータを配置する場合のよ
うにチャンバ内部142が金属製ヒータの存在に起因し
て汚染されるといったことを防止できるとしている。ま
た、基板108をヒータ143により直接的に加熱でき
るので、間接加熱方式より熱効率に優れるとともに、間
接加熱方式において問題となる赤外線透過窓に対する膜
の付着といった問題も回避できるとしている。さらに、
電極線119a、119bが円柱状支持部144に埋設
されているので、これらの電極線119a、119bが
チャンバ内部142に存在する反応ガスなどにより腐食
されることを防止できるとしている。また、この結果、
電極線119a、119bからの漏電なども防止できる
としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の半導体基板加熱装置においては、以下のような問題が
あった。
【0007】すなわち、図7に示した基板保持構造体と
してのヒータ143および円柱状支持部144はセラミ
ックス製であるが、セラミックスをこのようなヒータ1
43に円柱状支持部144が接続された比較的複雑な形
状に加工する場合、加工が非常に難しく、製造コストが
増大することになっていた。
【0008】また、図7に示した基板処理装置では、ヒ
ータ143を交換する場合には円柱状支持部144も同
時に交換する必要があった。このため、基板処理装置の
ランニングコストも増大することになっていた。
【0009】また、図7に示した基板処理装置では、ヒ
ータ143を冷却するための冷却装置は特に設置されて
いない。図7に示したような基板処理装置では、基板1
08の処理に要する時間をできるだけ短縮するため、ヒ
ータ143による基板108の加熱・冷却を迅速に行な
う必要がある。しかし、図7に示した基板処理装置で
は、ヒータ143に冷却部材などが設置されていないた
め、所定の温度にまで基板108およびヒータ143を
冷却するためには長い時間が必要であった。このため、
基板処理装置における処理に要するトータル時間が長く
なり、結果的に処理効率が低下することになっていた。
【0010】また、図7に示した基板処理装置におい
て、基板108をチャンバ内部142に設置して、成膜
処理などの所定の処理を実施するためには、チャンバ内
部142から雰囲気ガスを排気してチャンバ内部142
を高真空状態にする必要がある。しかし、基板108に
対する処理を行なうために実際に必要な領域は、基板1
08に対向する空間であり、それ以外の空間(たとえ
ば、円柱状支持部144に隣接する領域)などは基板1
08の処理には直接的な影響を及ぼさない。それにもか
かわらず、チャンバ内部142は一体の空間となってい
るので、このチャンバ内部142の全体を高真空状態に
できるまで、基板108の処理を開始できない。したが
って、基板108の処理に要するトータル時間が長くな
るため、やはり処理効率が低下することになっていた。
【0011】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、この発明の目的は、低コスト
で製造することができるとともに、基板の処理効率を向
上させることが可能な基板保持構造体およびそれを用い
た基板処理装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の1の局面にお
ける基板保持構造体は、チャンバの内部で基板を処理す
る際に基板を保持する基板保持構造体であって、電気回
路を有し、基板を保持するためのセラミックス基体と、
セラミックス基体に接続され、セラミックス基体の表面
を露出させる開口部を有する冷却部材と、冷却部材の開
口部を介してセラミックス基体の電気回路に接続される
給電用導電部材と、給電用導電部材の周囲に配置され、
冷却部材の開口部に接続される一方端部と、チャンバの
側壁に接続される他方端部とを有する気密封止部材と、
セラミックス基体と冷却部材とを支持する支持部材とを
備える。
【0013】このようにすれば、セラミックス基体に冷
却部材が接続されているので、この冷却部材によりセラ
ミックス基体の温度を迅速に低下させることができる。
したがって、基板の処理を実施した後にセラミックス基
体や基板の温度を所定の温度にまで低下させる時間を従
来より短縮できる。この結果、本発明による基板保持構
造体を用いた基板処理装置における処理のトータル時間
を短縮できるので、処理効率を向上させることができ
る。
【0014】また、冷却部材における開口部の位置を変
更することにより、セラミックス基体への給電位置を任
意に変更できる。この結果、セラミックス基体に形成さ
れる電気回路の設計の自由度を大きくすることができ
る。なお、開口部を2つ以上設けて、複数の領域におい
てセラミックス基体の電気回路に給電用導電部材により
電流を供給してもよい。ここで、電気回路は、抵抗発熱
体とプラズマ用電極と静電吸着用電極とからなる群から
選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。
【0015】また、気密封止部材はそれぞれ冷却部材と
チャンバの側壁とに接続されているので、冷却部材と気
密封止部材とにより給電用導電部材をチャンバの内部雰
囲気から隔離することができる。このため、給電用導電
部材がチャンバの内部雰囲気の腐食性ガスやプラズマに
より損傷を受けることを防止できる。
【0016】また、本発明による基板保持構造体では、
給電用導電部材をチャンバの内部雰囲気から隔離するた
めの気密封止部材とは独立して支持部材が設けられてい
るので、この支持部材の設置場所を給電用導電部材の配
置とは独立して決定できる。したがって、支持部材につ
いての設計の自由度を大きくすることができる。
【0017】また、従来はセラミックス基体の中央部に
配置された支持部材としての円柱状支持部144(図7
参照)のみでセラミックス基体を支えていた。このた
め、支持部材(円柱状支持部144)の強度をある程度
大きくしておく必要があった。しかし、本発明によれ
ば、支持部材の位置を任意に決定できるので、セラミッ
クス基体および冷却部材の端部下に位置する領域に複数
の支持部材を配置することが可能である。このようにし
て、1つの支持部材に加えられる荷重を最適化すること
により、支持部材の必要強度を小さくできる。この結
果、支持部材の体積などを小さくできるので、結果的に
基板保持構造体の製造コストを低減できる。
【0018】また、給電用導電部材をチャンバ内部の雰
囲気から隔離・保護するため、冷却部材に形成された開
口部と気密封止部材とを利用するので、従来のようにセ
ラミックス基体自体に給電用導電部材を保護するための
構造(図7における円柱状支持部144)を形成する必
要が無い。この結果、セラミックス基体の形状を円盤状
など、比較的単純な形状とすることができる。この結
果、セラミックス基体の製造コストを低減できる。
【0019】上記1の局面における基板保持構造体で
は、気密封止部材がベローズ状部材を含むことが好まし
い。
【0020】この場合、セラミックス基体と冷却部材と
がチャンバ内部で移動する(たとえば昇降する)際、こ
のベローズ状部材がセラミックス基体と冷却部材との移
動に合わせて変形できるので、給電用導電部材をチャン
バ内部の雰囲気から隔離した状態を確実に保つ事ができ
る。
【0021】上記1の局面における基板保持構造体で
は、気密封止部材を構成する材料が金属を含んでいても
よい。
【0022】この場合、金属材料はセラミックスなどに
比べて加工が容易であるので、気密封止部材の形状を任
意の形状にすることが容易である。特に、上述のベロー
ズ状部材を構成する材料としては、金属を用いることが
好ましい。
【0023】上記1の局面における基板保持構造体で
は、金属がアルミニウムおよびニッケルからなる群から
選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。
【0024】この場合、アルミニウム(Al)やニッケ
ル(Ni)はチャンバ内部の雰囲気ガスやプラズマに対
する耐食性に優れているので、気密封止部材がチャンバ
内部の雰囲気ガスなどにより腐食することを抑制でき
る。
【0025】上記1の局面における基板保持構造体で
は、気密封止部材に囲まれた領域に配置され、セラミッ
クス基体の温度を測定するための温度測定部材をさらに
備えることが好ましい。
【0026】この場合、温度測定部材によりセラミック
ス基体の温度データを取得できるので、この温度データ
に基づいてセラミックス基体の温度制御を精度よく行な
うことができる。
【0027】上記1の局面における基板保持構造体で
は、セラミックス基体は、酸化アルミニウム、窒化アル
ミニウム、窒化珪素、炭化珪素からなる群から選択され
る1種以上を含むことが好ましい。
【0028】この場合、上述の材料は高い耐熱性を有
し、また緻密性で比較的耐食性にも優れるので、セラミ
ックス基体がチャンバ内部の雰囲気ガスなどにより損傷
を受ける事を防止できる。
【0029】上記1の局面における基板保持構造体で
は、セラミックス基体を構成する材料の主成分が窒化ア
ルミニウムであることが好ましい。
【0030】この場合、窒化アルミニウムは耐熱性、耐
食性に加えて、高い熱伝導率を有するので、チャンバ内
部の温度が急激に上昇・低下する場合において、この温
度変化によりセラミックス基体が損傷を受ける事を防止
できる(耐熱衝撃性に優れたセラミックス基体を得るこ
とができる)。
【0031】また、窒化アルミニウムは熱伝導率が高い
ため、たとえ窒化アルミニウムからなるセラミックス基
体において局所的に熱が発生してもその熱は周囲に速や
かに伝導する。したがって、セラミックス基体において
基板を搭載する基板搭載面の温度のばらつきを小さくで
きる(温度分布の均一性が高いセラミックス基体を実現
できる)。
【0032】上記1の局面における基板保持構造体で
は、セラミックス基体が窒化アルミニウムを含む焼結体
により構成されていてもよい。焼結体は希土類元素を含
有する焼結助剤を含むことが好ましい。
【0033】ここで、希土類元素を含有する焼結助剤
は、他の元素(たとえばアルカリ土類金属など)を含有
する焼結助剤より耐食性に優れる。したがって、希土類
元素を含有する焼結助剤を用いて形成された焼結体によ
りセラミックス基体を構成すれば、セラミックス基体の
耐食性をより向上させることができる。
【0034】上記1の局面における基板保持構造体で
は、焼結助剤に含まれる希土類元素はイットリウム
(Y)であることが好ましい。
【0035】この場合、イットリウムは希土類元素のう
ち特に耐食性に優れる。このため、イットリウムを含有
する焼結助剤を用いて窒化アルミニウム焼結体を製造
し、この焼結体によりセラミックス基体を形成すれば、
耐熱性・耐熱衝撃性に優れると共に、耐食性のより優れ
たセラミックス基体を得ることができる。
【0036】上記1の局面における基板保持構造体で
は、セラミックス基体におけるイットリウムの含有率が
0.05質量%以上1.0質量%以下であることが好ま
しい。
【0037】この場合、イットリウムの含有率を上記の
ような範囲とすれば、セラミックス基体の耐食性を確実
に向上させることができる。なお、イットリウムの含有
率が0.05質量%未満の場合、セラミックス基体中に
微小な空隙(ポア)が形成される。この空隙からセラミ
ックス基体のエッチングが進行するため、セラミックス
基体が損傷を受けると共に、このエッチングによりセラ
ミックス基体から発生するパーティクルがチャンバ内部
を汚染する事になる。この結果、基板に対する成膜処理
やエッチング処理が正常に行なえないといった問題が発
生する。また、イットリウムの含有率が1.0質量%を
超える場合、焼結体において窒化アルミニウムの粒子間
の粒界に焼結助剤が凝集し、この焼結助剤が凝集した部
分からエッチングが進行する場合がある。この結果、セ
ラミックス基体が損傷を受けると共に、このエッチング
によりセラミックス基体から発生するパーティクルがチ
ャンバ内部を汚染する事になる。
【0038】上記1の局面における基板保持構造体で
は、電気回路が導電層を含んでいてもよい。
【0039】この場合、電気回路を形成する際に高融点
金属などの導電体を含むペーストをスクリーン印刷など
の手法によりセラミックス基体に塗布して、所定の熱処
理などを行なう事により、任意の形状の電気回路を容易
に形成できる。
【0040】上記1の局面における基板保持構造体で
は、導電層が金属層を含むことが好ましい。金属層は、
タングステン、モリブデン、タンタルなどの高融点金属
を含む事が好ましい。
【0041】この場合、たとえば電気回路としての抵抗
発熱体を金属層により構成すれば、融点の高い金属を選
択する事により十分高温度領域にまでセラミックス基体
を加熱することができる電気回路を作成できる。
【0042】この発明の他の局面における基板処理装置
は、上記1の局面における基板保持構造体と、基板保持
構造体が内部に配置されたチャンバとを備える。チャン
バは、基板に対する処理を実施するための処理室と、基
板に対する予備処理を実施するための予備室とを含む。
【0043】このようにすれば、基板に対する処理を行
うためにチャンバの全体を真空にする場合に比べて、チ
ャンバの一部である処理室のみを真空にすればよいの
で、真空状態を実現するためチャンバの内部から雰囲気
ガスを排気するための時間を短縮できる。この結果、基
板の処理に要するトータル時間を短縮できる。したがっ
て、基板の処理効率を向上させることができる。
【0044】上記他の局面における基板処理装置では、
処理室と予備室との間において、セラミックス基体と冷
却部材とを移動させるための移動手段を備えることが好
ましい。
【0045】この場合、処理室において基板に対する成
膜やエッチングなどを行ない、一方、セラミックス基体
と冷却部材を予備室に移動して、予備室において基板の
交換など予備処理を実施する事ができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一ま
たは相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は
繰返さない。
【0047】図1は、本発明による基板処理装置を示す
断面模式図である。また、図2は、図1に示した基板処
理装置のセラミックス基体5と冷却装置6とを示す部分
拡大断面模式図である。図3は、図1に示した基板処理
装置におけるセラミックス基体を説明するための拡大断
面模式図である。図4は、セラミックス基体に設置され
た静電吸着用電極を説明するための平面模式図である。
図5は、セラミックス基体に設置された抵抗発熱体を説
明するための平面模式図である。図1〜5を参照して、
本発明による基板処理装置を説明する。
【0048】図1〜5を参照して、基板処理装置は、チ
ャンバ2と、このチャンバ2の内部に配置されたセラミ
ックス基体5と冷却装置6とを備える。チャンバ2の内
部は、エッチングや成膜処理などが行なわれる処理室3
と、基板8のチャンバ2への出し入れやその他の予備的
な処理が行なわれる予備室4とに分かれている。セラミ
ックス基体5の下面は冷却装置6の上部表面と接続され
ている。セラミックス基体5と冷却装置6とは、チャン
バ2の内部において支持部材11により支持されてい
る。この支持部材11は、エアーシリンダや油圧シリン
ダといった駆動手段(図示せず)に接続されることによ
り、冷却装置6およびセラミックス基体5をチャンバ2
の内部において昇降可能に支持している。この駆動手段
と支持部材11とから、セラミックス基体5と冷却装置
6とを移動させる移動手段が構成される。
【0049】セラミックス基体5の上部表面上には、被
処理材としての基板8が配置される。この基板8として
は、半導体基板や液晶表示装置を形成するためのガラス
基板などを用いることができる。
【0050】図3に示すように、セラミックス基体5
は、基体ベース34と、この基体ベース34の内部に埋
設される発熱体31、プラズマ用電極32および静電吸
着用電極33が基体ベース34の内部に埋設されてい
る。発熱体31は、セラミックス基体5上に配置される
被処理材としての基板5を加熱するために用いられる。
発熱体31としては、電流を流すことにより熱を発生さ
せる抵抗発熱体を用いることが好ましい。
【0051】また、プラズマ用電極32は、処理室3の
内部において成膜あるいはエッチング等の処理を行なう
ためのプラズマを発生させる際に用いられる。また、静
電吸着用電極33は基板8をセラミックス基体5の上部
表面(搭載面)に密着させるために用いられる。
【0052】図4に示すように、静電吸着用電極33は
セラミックス基体5のほぼ全面に配置されている。な
お、プラズマ用電極32についても、この静電吸着用電
極33と同様にセラミックス基体5のほぼ全面に配置さ
れている。
【0053】また、図5に示すように、発熱体31はセ
ラミックス基体5の基体ベース34中に同心円状に設置
されている。発熱体31はその両端に電力の供給を受け
るための端子35を備える。
【0054】セラミックス基体5を構成する基体ベース
34の材料としては、アルミナ、窒化アルミニウム、窒
化珪素、炭化珪素からなる群から選択される少なくとも
1つを主成分とするセラミックスを用いることが好まし
い。上述のセラミックス材料は一般に優れた耐熱性を有
するとともに、緻密質であるため比較的耐食性が高い。
このため、これらの材料によりセラミックス基体5の基
体ベース34を構成すれば、耐熱性および耐食性に優れ
たセラミックス基体5を実現できる。
【0055】ここで、処理室3においてプラズマエッチ
ングを基板8に対して施すような場合、上述した材料の
うちアルミナを基体ベース34の材料として用いること
が好ましい。
【0056】また、基体ベース34として炭化珪素を主
成分とするセラミックス材料を用いる場合、焼結助剤を
添加せずに焼結を行なった高純度炭化珪素焼結体を用い
ることが好ましい。
【0057】なお、上述したアルミナは優れた特性を有
するが熱伝導率は比較的低い。このため、アルミナは耐
熱衝撃性が低い。したがって、アルミナを基体ベース3
4の材料として用いる場合、処理室3においてプラズマ
プロセスやエッチング処理などを行なう際に、処理室3
内部の温度の上昇もしくは降下を急激に行なうとセラミ
ックス基体5が損傷する場合があった。また、基体ベー
ス34の材料として炭化珪素を用いる場合、炭化珪素自
体が導電性を有するため、基体ベース34中に抵抗発熱
体などを用いて直接電気回路を形成することが難しい。
【0058】これに対して、窒化アルミニウム(Al
N)を基体ベース34として用いた場合、この窒化アル
ミニウムは耐食性に優れていると同時に、熱伝導率も比
較的高い。このため、窒化アルミニウムは耐熱衝撃性に
優れるという性質を有する。したがって、処理室3にお
いて基板8に成膜処理やエッチング処理などを行なう場
合、処理室3内部の温度の急激な上昇もしくは降下とい
った操作を行なっても、セラミックス基体5が損傷を受
ける事は無い。
【0059】さらには、基体ベース34中に埋込まれた
発熱体31により発生した熱が速やかにセラミックス基
体5の全体に伝わるため、セラミックス基体5において
基板8を搭載する面(基板搭載面)での温度のばらつき
を小さくすることができる。この結果、基板8の温度分
布をほぼ均一に保つことができるため、基板8に対する
成膜処理やエッチング処理などのプロセス条件を均一化
することができる。
【0060】なお、窒化アルミニウムを基体ベース34
の材料として用いる場合には、窒化アルミニウムが一般
に難焼結性物質であることから焼結助剤を適量添加す
る。この焼結助剤として希土類元素化合物を用いること
が好ましい。これは以下のような理由による。すなわ
ち、焼結助剤としては一般に希土類元素化合物もしくは
アルカリ土類金属元素化合物などを用いる。このような
焼結助剤のうち、アルカリ土類金属化合物を焼結助剤と
して用いて窒化アルミニウムの焼結体を製造した場合を
考える。このようなアルカリ土類金属化合物を焼結助剤
として用いた窒化アルミニウムの焼結体によりセラミッ
クス基体5を製造し、このセラミックス基体5を用いて
基板8にエッチング処理などを行なう。この場合、セラ
ミックス基体5の窒化アルミニウム粒子の間に存在する
焼結助剤としてのアルカリ土類金属化合物がエッチング
処理などに用いられる反応ガスによってエッチングされ
る場合がある。この結果、窒化アルミニウムの粒子(パ
ーティクル)がセラミックス基体5から脱落し、処理室
3の内部を汚染する場合があった。
【0061】一方、希土類元素化合物はアルカリ土類金
属元素化合物よりもエッチングなどの反応ガスに対する
耐食性が高い。このため、焼結助剤として希土類元素化
合物を用いれば、セラミックス基体5からの窒化アルミ
ニウム粒子の脱落を防止することができる。この結果、
処理室3の内部が窒化アルミニウム粒子などのパーティ
クルによって汚染されることを抑制することができる。
【0062】また、希土類元素化合物のうち、特にイッ
トリウムを含む化合物を焼結助剤として用いることが好
ましい。これはイットリウムが特に耐食性に優れるため
である。セラミックス基体5における基体ベース34中
におけるイットリウムの含有率としては、0.05質量
%以上1.0質量%以下とすることが好ましい。なお、
イットリウムの含有率を0.05質量%未満とした場
合、焼結助剤の量が不十分であるために窒化アルミニウ
ムの焼結体中に微小な空隙が発生する。そして、このよ
うな空隙から焼結体のエッチングが進行することにな
る。また、イットリウムの含有率が1.0質量%を超え
た場合は、セラミックス基体5における窒化アルミニウ
ム粒子間の粒界に焼結助剤が局所的に凝集する。そし
て、この焼結助剤の凝集が起きた部位からセラミックス
基体5がエッチングされる場合がある。この場合セラミ
ックス基体5から窒化アルミニウムのパーティクルが発
生し、処理室3の内部を汚染することになる。
【0063】なお、セラミックス基体5の製造方法に関
しては、特に制約はない。たとえば、セラミックス基体
5の製造方法として以下のような方法を用いることがで
きる。すなわち、セラミックス基体の原料粉末に対して
必要に応じて焼結助剤を添加し、この原料粉末にさらに
バインダおよび有機溶剤を添加する。バインダとしては
たとえばポリビニルブチラール(PVB)やアクリルを
用いることができる。そして、これらの焼結助剤、バイ
ンダおよび有機溶剤などが添加された原料粉末をボール
ミルなどを用いて混合する。この結果得られた原料粉末
のスラリーをドクターブレード法を用いてシート成形す
る。このシートを積層することによってセラミックス基
体5となる成形体を形成する。
【0064】また、上記のようにシートを積層する際
に、シートの表面にタングステン、モリブデンまたはタ
ンタルなどの高融点金属をスクリーン印刷などの手法に
より配置する。このようにして、シートの表面に導電層
からなる電気回路としての抵抗発熱体、プラズマ用電
極、静電吸着用電極などを形成する。そして、高融点金
属の金属層による電気回路が形成されたシート表面上に
さらにシートを積層する。このようにすれば、セラミッ
クス基体5の内部に電気回路としての発熱体31、プラ
ズマ用電極32、静電吸着用電極33などを容易に埋設
できる。その後、高融点金属からなる電気回路を含む成
形体に対して、非酸化性雰囲気中における所定の温度の
熱処理を施すことにより、脱脂・焼成工程を実施する。
この結果、セラミックス焼結体を得ることができる。さ
らに、このセラミックス焼結体に対して、必要に応じて
切断、研磨もしくは研削などの機械加工を施すことによ
り、所定の形状に成形する。このようにして、図1〜5
に示したようなセラミックス基体5を得ることができ
る。
【0065】図1および2に示すように、セラミックス
基体5の下に配置された冷却部材としての冷却装置6
は、セラミックス基体5に接触する上部部材7aと、こ
の上部部材7a下に接続された下部部材7bとからな
る。なお、冷却装置6の下面からこの冷却装置6の下部
部材7bを介して上部部材7aにまで到達するように穴
10が形成されている。この穴10には上部部材7aと
下部部材7bとを接続するためのネジ9が挿入されてい
る。なお、この穴10の周囲における上部部材7aと下
部部材7bとの接触面にはOリング23が配置されてい
る。この冷却装置6は、処理対象である基板8に対する
成膜処理やエッチング処理などの所定のプロセスを実施
した後、セラミックス基体5の温度を急速に低下させる
ような場合に利用される。冷却装置6には、冷却水流通
路15が形成されている。この冷却水流通路15には、
チャンバ2の外部へと延在する冷却水ホース16a、1
6bが接続されている。
【0066】また、冷却水流通路15は、上部部材7a
と下部部材7bとの接合部に形成されている。このた
め、冷却水流通路15から処理室3や予備室4の内部へ
と冷却水が漏洩することを防止するため、冷却水流通路
15に隣接する上部部材7aと下部部材7bとの接続部
にはパッキング25が設置されている。
【0067】冷却水ホース16aから十分温度の低い冷
却水を冷却水流通路15へと供給する。そして、冷却水
流通路15の内部を流通した冷却水は、冷却装置6を介
してセラミックス基体5の温度を低下させる。そして、
上昇した冷却水は冷却水ホース16bからチャンバ2の
外部へと排出される。
【0068】従来、セラミックス基体5はチャンバ2の
内部で自然冷却されていたが、本発明のように冷却装置
6をセラミックス基体5に設置することで、セラミック
ス基体5を強制的かつ急速に冷却することができる。こ
の結果、従来に比べて基板8の処理が完了した後、短時
間でセラミックス基体5の温度を低下させることができ
る。このため、セラミックス基体5の温度が低下した後
に行なう作業(たとえば、基板8をチャンバ2の外部へ
と搬出する作業など)を開始するまでの待ち時間を短縮
することができる。この結果、作業効率を向上させるこ
とができる。
【0069】冷却部材6の材質に関しては特に制約はな
い。冷却部材6の材質としては、処理室3の内部におけ
る成膜処理やエッチング処理などに用いる反応ガスなど
に対して十分な耐性を有するものであればよい。たとえ
ば、冷却部材6の材料としては金属や緻密性のセラミッ
クスなどを用いることが好ましい。このような金属やセ
ラミックスは十分な耐食性および耐熱性を有しているた
めである。また、冷却装置6を構成する金属材料として
はアルミニウムやニッケルを用いることが好ましい。こ
れらの材料は特に耐食性が優れているためである。ま
た、ニッケルは耐食性に加えて耐熱性も優れているため
冷却部材6を構成する材料としてより好ましい。
【0070】また、冷却部材6の材料としてセラミック
スを用いる場合、冷却部材6を構成するセラミックスと
しては酸化アルミニウム(たとえばアルミナ)、窒化ア
ルミニウム、窒化珪素、炭化珪素などを用いることが好
ましい。これらのセラミックスは特に耐食性に優れてい
るためである。
【0071】ここで、上述の冷却水流通路15に流通さ
せる冷媒としては水を用いる場合を例示したが、水以外
の冷媒であっても冷却部材6およびセラミックス基体5
を冷却することができれば他の冷媒を用いてもよい。
【0072】また、セラミックス基体5においては、上
述のように発熱体31、プラズマ用電極32および静電
吸着用電極33などの電気回路が形成されている。これ
らの電気回路に対してはチャンバ2の外部から電力を供
給する必要がある。このため、セラミックス基体5には
電気回路に電流を供給するための電極線19a、19b
が接続されている。また、セラミックス基体5の温度を
測定するための熱電対18もセラミックス基体5に設置
されている。この熱電対18によりセラミックス基体5
の温度データを取得できるので、この温度データに基づ
いてセラミックス基体5の温度制御を精度よく行なうこ
とができる。これらの熱電対18および電極線19a、
19bは、冷却部材6に形成された開口部14を介して
セラミックス基体5の裏面からチャンバ3の外部へと延
在するように配置されている。なお、セラミックス基体
5と冷却装置6との接合面29では、開口部14を囲む
ように気密性を保つためのシール部24が形成されてい
る。
【0073】冷却装置6の下面には、温度測定部材とし
ての熱電対18および給電用導電部材としての電極線1
9a、19bを囲むように金属製のベローズ20が配置
されている。この金属製のベローズ20の上端には取付
部材26cが設置されている。取付部材26cは冷却装
置6の下面に取付ピン27を用いて固定されている。こ
のベローズ20の下端はチャンバ2の底壁と接続されて
いる。
【0074】ここで、電極線19a、19bや熱電対1
8は、チャンバ2の内部(処理室3)において成膜やエ
ッチングなどの際に用いられる反応ガス(たとえば腐食
性の反応ガス)や成膜処理などのために形成されるプラ
ズマなどに対して、耐久性の低い材料が用いられる場合
がある。そのため、このような熱電対18および電極線
19a、19bを処理室3の内部雰囲気から隔離するこ
とによって保護する必要がある。ここで、図1〜5に示
した本発明による基板処理装置では、冷却装置6に開口
部14を形成して、セラミックス基体5と冷却装置6と
の接触面を介してこれらの熱電対18、電極線19a、
19bをセラミックス基体5へと接続している。このた
め、冷却装置6の任意の位置に開口部14を形成すれ
ば、セラミックス基体5に対する電極線19a、19b
の位置(給電位置)や熱電対18を接触させる温度測定
点の位置を任意に変更することができる。また、この冷
却装置6自体を熱電対18および電極線19a、19b
の保護部材として利用できる。このため、従来のように
セラミックス基体5自体に給電用導電部材としての電極
線19a、19bを保護するための構造(図7における
円柱状支持部144)を形成する必要が無い。この結
果、セラミックス基体5の形状を円盤状など、比較的単
純な形状とすることができる。この結果、セラミックス
基体5の製造コストを低減できる。
【0075】さらに、冷却装置6において開口部14を
複数個形成することにより、セラミックス基体5に対し
て複数の電極線や熱電対を設置することが可能になる。
【0076】また、このようにセラミックス基体5の裏
面の任意の位置に電極線19a、19bを配置すること
が可能となるため、セラミックス基体5の内部に形成さ
れる電気回路、たとえば発熱体31、プラズマ用電極3
2および静電吸着用電極33などの回路配置や回路設計
において、電極端子の位置などの配置の自由度が大きく
なる。
【0077】また、熱電対18の取付位置も開口部14
の冷却装置6における位置を変更することによって任意
の位置に決定できるため、セラミックス基体5のさまざ
まな領域における温度の測定を行なうことが可能にな
る。この結果、セラミックス基体5の温度を高い精度で
測定することができる。さらに、このようにセラミック
ス基体5の温度分布を高い精度で測定することができる
ことから、この測定した温度分布のデータに基づいてセ
ラミックス基体5の発熱体31に対する電力供給量を調
整することにより、セラミックス基体5の温度制御の精
度をより高めることができる。
【0078】また、上述のように冷却装置6の下面には
熱電対18および電極線19a、19bを処理室3の内
部雰囲気から隔離するための気密封止部材としてのベロ
ーズ20が設置されている。冷却装置6およびセラミッ
クス基体5をチャンバ2の内部において上昇および下降
させるような場合、このような気密封止部材としてのベ
ローズ20を配置することにより、冷却装置6およびセ
ラミックス基体5が移動してもチャンバ2の内部の気密
性を確実に保つことができる(熱電対18および電極線
19a、19bがチャンバ2内部の雰囲気ガスに曝され
ることを防止できる)。
【0079】ベローズ20の材料としては特に制約はな
い。ベローズ20の材料として、たとえばアルミニウム
やニッケルなどの金属を用いることができる。これらの
アルミニウムやニッケルは耐食性に優れる。特に、ニッ
ケルは耐熱性にも優れることからベローズ20の材料と
して用いることが好ましい。
【0080】なお、冷却水ホース16a、16bの周囲
にも同様に金属製のベローズ17a、17bが配置され
ている。ベローズ17a、17bの上端には、取付部材
26a、26bがそれぞれ設置されている。この取付部
材26a、26bは、冷却装置6の下面に取付ピン7に
よって設置されている。また、ベローズ17a、17b
の下端(取付部材26a、26bが設置された端部とは
逆側に位置する端部)はチャンバ2の底壁に接続されて
いる。
【0081】また、冷却装置6には、基板8を突上げる
ための突上ピン13を挿入する突上ピン用穴12が形成
されている。この突上ピン用穴12の上に位置する領域
においては、セラミックス基体5にも突上ピン用穴28
が形成されている。この突上ピン用穴12、28の内部
を昇降可能なように突上ピン13が配置されている。突
上ピン用穴12の周囲においては、冷却装置6の上部部
材7aと下部部材7bとの接合面にOリング23が配置
されている。
【0082】なお、セラミックス基体5と冷却装置6と
の接合方法としては、公知の手法を利用することができ
る。たとえば、セラミックス基体5の下面と冷却装置6
の上部表面との間に金属ロウ材を配置して、この金属ロ
ウ材によりセラミックス基体5と冷却装置6とを接合し
てもよい。金属ロウ材としては、チタンなどの活性金属
を含有するものを用いることができる。また、他の接合
方法としては、セラミックス基体5の下面上に蒸着など
の成膜方法(薄膜法)を用いて金属膜を形成してもよ
い。また、この金属膜の形成方法としては、スクリーン
印刷などによる厚膜法を用いてもよい。また、セラミッ
クス基体5の下面上に金属のメッキ膜を形成してもよ
い。その後、この金属膜上にロウ材を配置し、このロウ
材によって冷却装置6とセラミックス基体5とを接合し
てもよい。
【0083】また、セラミックス基体5と冷却装置6と
の間にガラス質の材料やセラミックスなどからなる接合
層を配置して、この接合層によってセラミックス基体5
と冷却装置6とを接続してもよい。なお、この接合層の
材料については、処理室3の内部の雰囲気条件などによ
りその材料を適宜選択することができる。
【0084】また、冷却装置6およびセラミックス基体
5を支持する支持部材11は、図1および2からもわか
るように、熱電対18および電極線19a、19bの周
囲に配置された気密封止部材として作用するベローズ2
0や冷却水ホース16a、16bの周囲に配置されたベ
ローズ17a、17bとは別に設置されている。このよ
うに、熱電対18や電極線19a、19bが配置された
領域とエッチング処理などが行なわれる処理室3の内部
との間の気密性を保持するための部材(ベローズ20)
と、冷却装置6およびセラミックス基体5を支持する部
材(支持部材11)とを別々に配置するので、この支持
部材11の設置位置を熱電対18、電極線19a、19
bおよび冷却水ホース16a、16bなどの設置位置と
は独立して決定することができる。このため、支持部材
11の形状や配置などの設計の自由度を大きくすること
ができる。
【0085】たとえば、冷却装置6の外周部付近の3ヶ
所にそれぞれ支持部材11を均等な間隔で取付けるとい
ったことができる。この場合、冷却装置6の中央部にの
み支持部材11を配置する場合に比べて、安定して冷却
装置6およびセラミックス基体5を支持することができ
る。また、冷却装置6の中央部にのみ支持部材11を配
置する場合には、この支持部材11の剛性を高めるため
に支持部材11の大きさや強度を大きくする必要があっ
た。これは、冷却装置6の中心部分だけでセラミックス
基体5および冷却装置6の全体を支持しようとする場
合、冷却装置6などの外周部付近のモーメント力も支持
部材11によって支える必要があるためである。
【0086】これに対して、同じ質量の冷却装置6およ
びセラミックス基体5を支持する場合、上述のように冷
却装置6の外周部付近の複数の箇所で冷却装置6および
セラミックス基体5を支持できるように複数の支持部材
11を配置すれば、その設置個所に適合するように支持
部材11の強度や剛性を最適化することができる。具体
的には、支持部材11の強度を上述の冷却装置6の中央
部のみに配置された支持部材11よりも小さくすること
が可能になる。
【0087】なお、支持部材11の材料としては、金属
や緻密性のセラミックスを用いることができる。耐食性
という面から、金属の中ではニッケルやアルミニウムを
支持部材11の材料として用いることが好ましい。特
に、ニッケルは耐熱性も優れているため支持部材11の
材料として用いることが好ましい。また、セラミックス
の中では、アルミナ、窒化アルミニウム、炭化珪素、窒
化珪素などが耐熱性、耐食性に優れているため、支持部
材11の材料として用いることが好ましい。
【0088】また、図1および2に示した基板処理装置
1では、セラミックス基体5および冷却装置6が上昇し
た場合に、チャンバ2の側壁に形成された凸部22に冷
却装置6の一部が接触することにより、チャンバ2の内
部を処理室3と予備室4とに分割することができる。な
お、チャンバ2の側壁の凸部22に接触する冷却装置6
の部分の表面にはOリング21が設置されている。この
ため、処理室3の気密性を容易に保つことができる。
【0089】このように、チャンバ2の内部のうち、成
膜処理やエッチング処理などを行なう処理室3と、基板
8の取出しなどの予備処理を行なう予備室4とを分割す
ることができるので、チャンバ2の全体を処理室として
用いる場合より、処理室3の容積を小さくすることがで
きる。この結果、処理室3の内部を成膜処理やエッチン
グ処理などに必要な高真空にする場合に、高真空にする
ための処理時間を短縮することができる。
【0090】次に、図1〜5に示した基板処理装置を用
いた基板の処理方法について簡単に説明する。まず、支
持部材11を下降方向に動作させることにより、冷却装
置6およびセラミックス基体5を予備室4の内部に配置
する。この状態でセラミックス基体5の上部表面上に処
理対象である基板8を配置する。この基板8としては半
導体基板や液晶表示装置のガラス基板などを用いること
ができる。
【0091】次に、支持部材11を上昇方向に動作させ
ることにより、セラミックス基体5および冷却装置6を
上昇させる。この結果、図1に示すような配置とする。
このようにして、チャンバ2の内部においては処理室3
と予備室4とが分離される。この状態で処理室3の内部
から雰囲気ガスを排気することにより、処理室3の内部
を高真空状態にする。そして、電極線19a、19bか
らセラミックス基体5の内部に設置された発熱体31へ
と所定の電力を供給することにより、発熱体31から熱
を発生させる。この熱によりセラミックス基体5上に設
置された基板8を所定の温度に加熱した後、成膜処理あ
るいはエッチング処理などの所定の処理を行なう。処理
が完了した後、冷却装置6およびセラミックス基体5を
予備室4の内部にまで降下させる。そして、セラミック
ス基体5上から処理が完了した基板8をチャンバ2の外
部へと取出す。
【0092】図6は、図1〜5に示した基板処理装置の
変形例を説明するための平面模式図である。図6は、図
5に対応する。図6に示した基板処理装置のセラミック
ス基体5は、基本的には図1〜5に示した基板処理装置
におけるセラミックス基体と同様の構造を備えるが、発
熱体の配置が異なる。すなわち、図6を参照して、図6
に示したセラミックス基体5においては、セラミックス
基体5が3つの基体ベース分割領域36a〜36cに分
割されている。そして、基体ベース分割領域36a〜3
6cにおいて、それぞれ独立した発熱体31a〜31c
が配置されている。このようにすれば、発熱体31a〜
31cについて独立して発熱量を変えることができる。
このため、基体ベース分割領域36a〜36cのそれぞ
れについて独立して温度制御を行なうことができる。こ
の結果、より確実にセラミックス基体5における温度分
布の均一性を向上させることができる。
【0093】
【実施例】(実施例1)本発明による基板処理装置の効
果を確認するため、以下の表1に示すような組成のセラ
ミックス基体の試料を作製した。
【0094】
【表1】
【0095】表1に示した試料1〜11は、以下のよう
な方法で作成した。まず、それぞれ表1に示す主成分と
添加物とを含む原料粉末にバインダと有機溶剤とを加
え、ボールミルを用いた混合を行なうことによりスラリ
ーを作製した。バインダとしてはポリビニルブチラール
(PVB)を用いた。そして、このスラリーをドクター
ブレード法にてシート成形した。作製したシートに対し
て抵抗発熱体や、静電吸着用電極、プラズマ用電極など
を配置した。これらの抵抗発熱体や電極はタングステン
(W)ペーストを用いてスクリーン印刷法により形成し
た。その後、このようにタングステンペーストを用いて
形成された抵抗発熱体などの上にさらにシートを複数枚
積層した。次に、形成されたシートの積層体に対して窒
素雰囲気中で脱脂処理および焼結処理を行なった。この
ようにしてセラミックス基体の試料を作製した。なお、
ここで作製したセラミックス基体の形状は、基本的には
図3に示したセラミックス基体と同様の形状である。セ
ラミックス基体の平面形状はほぼ円形状であり、直径D
は330mm、基板などを配置する部分の厚みT1は6
mm、外周部の縁の高さT2は1mm(外周部の厚みT
は7mm)、この縁の部分の幅は2mmである。
【0096】このようにして形成したセラミックス基体
の底壁(冷却装置と接合するべき表面部分)上に蒸着法
を用いてアルミニウム膜を形成した。次に、図1に示し
たような冷却装置を準備した。冷却装置はアルミニウム
からなり、冷却装置の内部には冷媒としての水を流通さ
せる冷却水流通路が形成されている。なお、この冷却装
置には、図1に示したように電極線19a、19bおよ
び熱電対18を配置するための開口部14が形成されて
いる。この開口部14下に位置する領域においては、冷
却装置にアルミニウム製のベローズが取付けられてい
る。このベローズの一方端部はアルミニウムロウ材を用
いて冷却装置に取付けられている。また、冷却装置のそ
の他の構造は、基本的に図1に示した冷却装置と同様で
ある。
【0097】そして、この冷却装置の上面上にセラミッ
クス基体の各試料の底壁を接合した。このようにして形
成された冷却装置とセラミックス基体とからなるセラミ
ックスモジュールをチャンバの内部に設置した。冷却装
置6の下面に設置されたベローズの他方端部は、チャン
バの側壁とロウ材を用いて接合された。このように、ベ
ローズの他方端部がチャンバの壁面にロウ材によって接
合されるとともに、ベローズの一方端部が冷却装置の下
面にロウ材により接続されることにより、冷却装置にお
いて熱電対などを配置するべき開口部およびベローズの
内部はチャンバの内部の処理室とは完全に分離された状
態となる。
【0098】このようにしてセラミックス基体の各試料
および冷却装置が設置された基板処理装置を用いて、半
導体基板に成膜処理などを行なった。具体的には、セラ
ミックス基体の各試料上に半導体基板を設置した後、セ
ラミックス基体を基板処理装置の処理室に設置してプラ
ズマCVD、減圧CVD、メタルCVD、絶縁膜CV
D、イオン注入、プラズマエッチング、光エッチングな
どの処理を実施した。その結果、いずれの試料を用いた
場合でもそれぞれの処理を良好に実施することができ
た。また、セラミックス基体の試料上に配置する基板と
して液晶表示装置用のガラス基板を用い、同様にプラズ
マCVD、減圧CVD、メタルCVD、絶縁膜CVD、
イオン注入、プラズマエッチング、光エッチングなどの
処理を実施した。この場合においても、いずれの試料に
ついてもそれぞれの処理を良好に実施することができ
た。
【0099】ここで、比較のため試料3のセラミックス
基体に窒化アルミニウムパイプを接合し、この窒化アル
ミニウムパイプの中に電極線および熱電対を取付けた試
料(試料12)を作製した。窒化アルミニウムパイプの
形状は、内径が50mm、外径が70mmであった。こ
の窒化アルミニウムパイプは、セラミックス基体を支持
するための支持部材であると同時に、給電端子としての
電極線および熱電対を処理室の内部雰囲気から隔離する
ための気密封止部材としての機能を有する。そして、こ
の試料12を、チャンバ内に設置した。その後、窒化ア
ルミニウムパイプの下部とチャンバの壁面との間のをロ
ウ材などを用いて接合することにより、真空シールを行
なった。
【0100】そして、表1に示した試料1〜11と、上
述の試料12とについて、セラミックス基体の昇温速度
および降温速度を測定した。その結果、半導体基板また
は液晶表示装置用のガラス基板に対してプラズマCVD
などの所定の処理を行なった後、基板やセラミックス基
体の温度を低下させる際の降温速度については、冷却装
置を備える本発明による基板処理装置(試料1〜11)
の方が従来の基板処理装置(試料12)よりも降温速度
が大きい(短い時間で所定の温度まで温度が低下する)
ことが示された。具体的には、試料12に比べて、試料
1〜11はそれぞれ所定の温度までの冷却時間がほぼ3
分の1程度であった。
【0101】さらに、試料1〜12について、セラミッ
クス基体の設定温度を550℃とした場合における、被
処理材としての基板を搭載する面(基板搭載面)の均熱
性を測定した。また、それぞれのセラミックス基体につ
いての熱伝導率も測定した。その結果を表2に示す。
【0102】
【表2】
【0103】表2からもわかるように、セラミックス基
体の主成分として窒化アルミニウム(AlN)を用いた
場合、熱伝導率が比較的大きく、優れた均熱性を示すこ
とがわかる。なお、ここで均熱性とは、セラミックス基
体を550℃に設定した場合に、基板搭載面をサーモビ
ューア等の非接触温度計で測定することにより、セラミ
ックス基体の基板搭載面における温度の面内均一性を評
価したものである。
【0104】(実施例2)表1に示した試料1〜11と
それぞれ同様の組成を有するセラミックス基体の試料2
1〜31を作製した。ただし、試料21〜31において
は、セラミックス基体中に配置される抵抗発熱体をセラ
ミックス基体の3つのゾーンのそれぞれに対して1つず
つ設けた。このときの抵抗発熱体の配置は、基本的に図
6に示した発熱体31a〜31cの配置と同様である。
すなわち、セラミックス基体の中央部を1ゾーンとする
一方、セラミックス基体の外周部を2つのゾーンに分割
した。そして、この3つのゾーンそれぞれに対して抵抗
発熱体を配置した。このとき、抵抗発熱体へと電力を供
給するための端子はそれぞれのゾーンにおいて2つずつ
形成した。また、セラミックス基体の温度を測定するた
めの熱電対も、各ゾーンの中心部付近にそれぞれ設置し
た。このようにして形成したセラミックス基体を、実施
例1と同様に冷却装置に設置した。このセラミックス基
体が設置された冷却装置をチャンバ内部に配置すること
により、基板処理装置を準備した。各試料を設置した基
板処理装置において、実施例1と同様にセラミックス基
体の温度を550℃とした条件でセラミックス基体の基
板搭載面における均熱性を測定した。なお、実施例2の
試料21〜31においては、セラミックス基体の3つの
ゾーンのそれぞれに対して熱電対および抵抗発熱体が設
置されていることから、この測定時においてもゾーンご
との温度をそれぞれの熱電対から測定し、その測定結果
に基づいて各ゾーンに設置された抵抗発熱体に対する供
給電力量を制御した。その結果を表3に示す。
【0105】
【表3】
【0106】表3からもわかるように、表2に示した結
果と同様にセラミックス基体の主成分が窒化アルミニウ
ムである試料については、熱伝導率が高いため均熱性も
優れていることがわかる。また、表2と表3とを比較す
ると、実施例2のようにセラミックス基体を複数のゾー
ンに分割してそれぞれのゾーンごとに温度を測定すると
ともに抵抗発熱体を独立して設置し、個別に制御する方
が均熱性が向上していることがわかる。
【0107】(実施例3)実施例1と同様に、表1に示
した組成の試料1〜11に対応するセラミックス基体の
試料を準備し、それぞれのセラミックス基体の試料を冷
却装置に接合することによりセラミックスモジュールを
用意した。次に、このセラミックスモジュールを、図1
に示したようなチャンバの内部が処理室と予備室との2
つの部分に分割することが可能なチャンバの内部に設置
した。ここで準備したチャンバは、基本的には図1に示
したチャンバと同様の構造を備える。
【0108】冷却装置およびセラミックス基体をチャン
バ内部において降下させて予備室に配置した。この予備
室においてセラミックス基体上に被処理対象材である半
導体基板を配置した。次に、セラミックス基体および冷
却装置からなるセラミックスモジュールをチャンバ内に
おいて上昇させた。そして、冷却装置の外周面に取付け
られたOリングとチャンバの壁面の所定の領域とが接触
することにより、チャンバの上部に位置する処理室の気
密性を確保した。次に、処理室の内部から雰囲気ガスを
排気することにより処理室の内部を高真空状態とした。
このときの処理室の内部の圧力は10-6Torrとし
た。このような高真空状態において、基板に対する成膜
処理またはエッチング処理などの所定の処理を行なっ
た。
【0109】このとき、処理室の内部を所定の高真空状
態になるまで排気するのに要した時間は、従来の処理室
と予備室とを分離していなかった基板処理装置の場合と
比べて、約4分の1に短縮することができた。
【0110】なお、このような処理室および予備室を有
するチャンバにおいても、本発明の実施例1と同様にエ
ッチングやCVDといった成膜を問題なく行なうことが
できた。また、セラミックス基体上に配置する基板を、
半導体基板に代えて液晶表示装置用のガラス基板にした
場合であっても、同様の結果を得た。
【0111】(実施例4)本発明によるセラミックス基
体の材料を評価するため、以下のような実験を行なっ
た。まず、以下に示す表4に示したような組成を有する
セラミックス焼結体の試料41〜52を準備した。次
に、それぞれの試料表面を研磨した。そして、研磨加工
を施した後の各試料41〜52について、以下に示すよ
うにプラズマに対する耐久性を評価するための実験を行
なった。
【0112】まず、別途用意した窒化アルミニウム系の
セラミックスをマトリックスとして、タングステンフィ
ラメントをこのマトリックス中に埋設したディスク状ヒ
ータを準備した。次に、各試料をこのディスク状ヒータ
上に配置した。そして、13.56MHzの高周波を用
いたプラズマ発生装置の真空チャンバ内に、このディス
ク状ヒータと各試料とを配置した。その後、各試料の加
熱温度100℃として、チャンバ内に四フッ化炭素(C
4)ガスのプラズマを発生させた状態で5時間維持し
た。このときのプラズマ密度は1.4W/cm2であっ
た。
【0113】このような処理の後、プラズマに対向する
各試料の面におけるエッチングクレータの密度を走査型
電子顕微鏡を用いて測定した。具体的には、各試料の表
面の任意の1000μm2の視野内に存在する、最大口
径が1μm以上のクレータ数をカウントした。その結果
を表4に示す。
【0114】
【表4】
【0115】表4を参照して、特に酸化イットリウムの
含有率が0.5質量%および1.0質量%である試料4
3および44において、欠陥数が少ないことがわかる。
【0116】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態
および実施例ではなくて特許請求の範囲によって示さ
れ、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべ
ての変更が含まれることが意図される。
【0117】
【発明の効果】このように、本発明によれば、セラミッ
クス基体に冷却部材を接続すると共に、この冷却部材と
セラミックス基体とを支持する指示部材とは別に給電用
導電部材などを保護するための気密封止部材を備えるの
で、セラミックス基体を単純な構造とすることができる
ので低コストな基板保持構造体および基板処理装置を得
ることができる。また、基板処理装置のチャンバを処理
室と予備室とに分離することにより、処理効率を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による基板処理装置を示す断面模式図
である。
【図2】 図1に示した基板処理装置のセラミックス基
体と冷却装置とを示す部分拡大断面模式図である。
【図3】 図1に示した基板処理装置におけるセラミッ
クス基体を説明するための拡大断面模式図である。
【図4】 セラミックス基体に設置された静電吸着用電
極を説明するための平面模式図である。
【図5】 セラミックス基体に設置された抵抗発熱体を
説明するための平面模式図である。
【図6】 図1〜5に示した基板処理装置の変形例を説
明するための平面模式図である。
【図7】 従来の基板保持構造体を備える基板処理装置
の模式図である。
【符号の説明】
1 基板処理部材、2 チャンバ、3 処理室、4 予
備室、5 セラミックス基体、6 冷却装置、7a 上
部部材、7b 下部部材、8 基板、9 ネジ、10
穴、11 支持部材、12,28 突上ピン用穴、13
突上ピン、14 開口部、15 冷却水流通路、16
a,16b 冷却水ホース、17a,17b,20 ベ
ローズ、18 熱電対、19a,19b 電極線、2
1,23Oリング、22 凸部、24 シール部、25
パッキング、26a〜26c取付部材、27 取付ピ
ン、29 接合面、30 矢印、31,31a〜31c
発熱体、32 プラズマ用電極、33 静電吸着用電
極、34 基体ベース、35 端子、36a〜36c
基体ベース分割領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 3/68 H01L 21/302 B (72)発明者 柊平 啓 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 松井 康之 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 新間 健司 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 Fターム(参考) 3K092 PP03 QA05 QB02 QB18 QB20 QB30 QB31 QB43 QB59 QB62 QB74 QB75 QB76 QC02 QC20 QC25 QC59 RF03 RF11 RF22 RF26 SS15 TT02 TT25 VV01 4K030 FA01 FA10 GA02 KA23 LA15 LA18 5F004 BA00 BB18 BB22 BB26 BB29 5F031 CA02 CA05 HA01 HA16 HA37 HA38 HA52 JA46 MA28 MA31 NA05 PA06 PA30 5F045 AA03 BB08 DP02 DQ10 EB03 EK09 EM05

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバの内部で基板を処理する際に基
    板を保持する基板保持構造体であって、 電気回路を有し、基板を保持するためのセラミックス基
    体と、 前記セラミックス基体に接続され、前記セラミックス基
    体の表面を露出させる開口部を有する冷却部材と、 前記冷却部材の開口部を介して前記セラミックス基体の
    前記電気回路に接続される給電用導電部材と、 前記給電用導電部材の周囲に配置され、前記冷却部材の
    開口部に接続される一方端部と、チャンバの側壁に接続
    される他方端部とを有する気密封止部材と、 前記セラミックス基体と前記冷却部材とを支持する支持
    部材とを備える、基板保持構造体。
  2. 【請求項2】 前記気密封止部材はベローズ状部材を含
    む、請求項1に記載の基板保持構造体。
  3. 【請求項3】 前記気密封止部材を構成する材料は金属
    を含む、請求項1または2に記載の基板保持構造体。
  4. 【請求項4】 前記金属は、アルミニウムおよびニッケ
    ルからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請
    求項3に記載の基板保持構造体。
  5. 【請求項5】 前記気密封止部材に囲まれた領域に配置
    され、前記セラミックス基体の温度を測定するための温
    度測定部材をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の基板保持構造体。
  6. 【請求項6】 前記セラミックス基体は、酸化アルミニ
    ウム、窒化アルミニウム、窒化珪素、炭化珪素からなる
    群から選択される1種以上を含む、請求項1〜5のいず
    れか1項に記載の基板保持構造体。
  7. 【請求項7】 前記セラミックス基体を構成する材料の
    主成分が窒化アルミニウムである、請求項6に記載の基
    板保持構造体。
  8. 【請求項8】 前記セラミックス基体は窒化アルミニウ
    ムを含む焼結体により構成され、 前記焼結体は希土類元素を含有する焼結助剤を含む、請
    求項6または7に記載の基板保持構造体。
  9. 【請求項9】 前記焼結助剤に含まれる希土類元素はイ
    ットリウムである、請求項8に記載の基板保持構造体。
  10. 【請求項10】 前記セラミックス基体における前記イ
    ットリウムの含有率は、0.05質量%以上1.0質量
    %以下である、請求項9に記載の基板保持構造体。
  11. 【請求項11】 前記電気回路は導電層を含む、請求項
    1〜10のいずれか1項に記載の基板保持構造体。
  12. 【請求項12】 前記導電層は金属層を含む、請求項1
    1に記載の基板保持構造体。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1項に記載
    の基板保持構造体と、 前記基板保持構造体が内部に配置されたチャンバとを備
    え、 前記チャンバは、 基板に対する処理を実施するための処理室と、 基板に対する予備処理を実施するための予備室とを含
    む、基板処理装置。
  14. 【請求項14】 前記処理室と前記予備室との間におい
    て、前記セラミックス基体と前記冷却部材とを移動させ
    るための移動手段を備える、請求項13に記載の基板処
    理装置。
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