JP2002310613A - 測定システム、プリンタにおける印刷用紙搬送制御方法、該搬送制御に用いるリニアエンコーダ - Google Patents

測定システム、プリンタにおける印刷用紙搬送制御方法、該搬送制御に用いるリニアエンコーダ

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JP2002310613A
JP2002310613A JP2001113328A JP2001113328A JP2002310613A JP 2002310613 A JP2002310613 A JP 2002310613A JP 2001113328 A JP2001113328 A JP 2001113328A JP 2001113328 A JP2001113328 A JP 2001113328A JP 2002310613 A JP2002310613 A JP 2002310613A
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linear encoder
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Tatsuya Seshimo
龍哉 瀬下
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DCモータを用いたプリンタにおける印刷用
紙の搬送制御において、リニアエンコーダが有するより
高い検出精度を利用して、印刷用紙の搬送位置の検出に
ロータリーエンコーダを用いることによって発生する精
度誤差の問題を可及的に解決すること 【解決手段】 プリンタの組立て完了後、ロータリーエ
ンコーダと、より精度の高いリニアエンコーダとを同期
して駆動し、その際のリニアエンコーダのパルスカウン
ト数を、ロータリーエンコーダのパルスカウント数と相
関させてテーブルに記憶させ、実観測に際しては、紙送
りローラが所定量移動された場合に前記リニアエンコー
ダがカウントする筈の予備測定リニアパルス数に対応す
る予備測定ロータリーパルス数をテーブルから読み取っ
て、当該読み取った値をロータリーエンコーダがカウン
トしたことをもって、紙送りローラが所定量移動したも
のとして扱う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニアエンコーダ
やロータリーエンコーダ等を用いた測定システムに関
し、特に、かかる測定システムを用いたプリンタにおけ
る印刷用紙搬送制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プリンタの印刷用紙の搬送制御に
おいて、紙送りローラの駆動にはDCモータを用い、紙
送りローラと同心軸上に取りつけたロータリーエンコー
ダのパルスを基にDCモータを制御する構成のものがあ
る。
【0003】しかしながら、紙送りローラ自体の外径精
度が低かったり、また、紙送りローラに振れを生じる場
合には、これらに起因する紙送り誤差を生じる。長年の
使用により紙送りローラに偏摩耗が生じた場合にも同様
である。一方、ロータリーエンコーダが偏芯して取り付
けられ、或いはそのスリット印刷位置に偏りがある場合
等にも、紙送り誤差を生じる。更に、記録媒体(メディ
ア)に起因する紙送り誤差も考えられる。
【0004】例えば、インクジェットプリンタでは、高
画質化のために、いわゆるインターレース処理による印
字動作を行うものが多く、また、ノズル数の多いヘッド
を持つプリンタほど、インターレース処理が完結するま
でに必要な紙送り量が多くなるため、上述した紙送り誤
差要因のなかでは、特に、紙送りローラの外径精度に起
因する誤差が累積する。かかる紙送り誤差の問題に対し
ては、各部品の精度を高めることが直接的な解決手段で
はある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各部品
の精度を高めるとコストの上昇は避けられず、また、量
産性を考慮すると限界もあるので、部品精度に頼らない
紙送り精度の向上策が必要である。
【0006】最近におけるインクジェットプリンタに実
際に搭載されるロータリーエンコーダでは、そのキャプ
スタンの直径はおおよそ100mm程度であり、外周部
に配されるスリットの数は2160個に及ぶ。装置小型
化の要請のある現在、これ以上大きな径を有するキャプ
スタンを搭載することは、一部の大型プリンタを除いて
は極めて困難である。一方、同じサイズでより工作精度
を高めていくとすると、部品の歩留まりや組立工程にお
ける歩留まりを悪化させることになり、量産性が低下す
るため、製造コストの上昇につながる。
【0007】ところで、レールに設けられた多数のスリ
ットの傍で、フォトダイオード等を含む受光ユニットを
直線状に走らせて移動体の観測を行なうリニアエンコー
ダにあっては、上述のような回転軸偏芯やスリット印刷
位置の偏りによる精度の低下という問題は発生しない。
また、ロータリーエンコーダに比して構造がより簡単で
あるリニアエンコーダにおいては、スリット密度も高く
することが可能である。
【0008】しかし、リニアエンコーダでは、レール部
の長さ以上の移動距離を連続して計測することができな
いので、同一方向に連続して移動する物体を観測し続け
るためには、受光ユニットをレールの端から端まで戻し
てやらなければならない。印刷用紙を連続して搬送し印
刷を行なうプリンタの紙送り制御のためにリニアエンコ
ーダを直接用いることは困難である。
【0009】そこで、本発明の技術的課題は、DCモー
タを用いたプリンタにおける印刷用紙の搬送制御におい
て、リニアエンコーダが有するより高い検出精度を利用
して、印刷用紙の搬送位置の検出にロータリーエンコー
ダを用いることによって発生する精度誤差の問題を可及
的に解決することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明ではプリンタの組立て完了後、ロータリーエ
ンコーダと、より精度の高いリニアエンコーダとを同期
して駆動し、その際のリニアエンコーダのパルスカウン
ト数を、ロータリーエンコーダのパルスカウント数に換
算可能に記憶させる構成を採用する。これにより、間接
的にではあるが、印刷用紙を連続して搬送し印刷を行な
うプリンタの紙送り制御のためにリニアエンコーダを用
いることが可能となる。
【0011】しかして、本発明の請求項1記載の測定シ
ステムは、被観測体の移動に伴って駆動され、該被観測
体の移動量を測定するエンコーダは、所定の測定周期内
においてリニアエンコーダと、ロータリーエンコーダと
が同期して駆動されるよう構成されて成り、予備観測と
して被観測体が移動される過程において、前記所定の測
定周期内においてロータリーエンコーダがカウントする
予備測定ロータリーパルスに対して、各々対応する前記
リニアエンコーダがカウントする予備測定リニアパルス
数とが対応付けられて保持される記憶手段を有し、前記
被観測体を所定量移動させる過程における移動量の実観
測に際しては、被観測体が所定量移動された場合に前記
リニアエンコーダがカウントする筈の予備測定リニアパ
ルス数に対応する予備測定ロータリーパルス数を、前記
記憶手段から読み取って、当該読み取った値を、前記ロ
ータリーエンコーダがカウントしたことをもって、被観
測体が前記所定量移動したものとして扱うよう構成され
ていることを特徴とする。
【0012】また、請求項2記載の測定システムにおい
ては、前記所定の測定周期内においてロータリーエンコ
ーダがカウントする予備測定ロータリーパルス数よりも
前記リニアエンコーダがカウントする予備測定リニアパ
ルス数が多数であることを特徴とする。かかる構成によ
り、リニアエンコーダのより高い測定精度を、ロータリ
ーエンコーダを用いて被観測体(印刷用紙)の搬送制御
を行う場合に活かすことができる。
【0013】更に、請求項3記載の測定システムにおい
ては、前記リニアエンコーダが、取り外し可能に構成さ
れて成ることを特徴とする。予備観測に使用したリニア
エンコーダが無い状態でも、リニアエンコーダがカウン
トする筈の予備測定リニアパルス数に対応する予備測定
ロータリーパルス数を前記記憶手段から読み取って、高
い精度でロータリーエンコーダによる被観測体(印刷用
紙)の搬送制御が可能となる。
【0014】一方、本発明の請求項4記載のプリンタに
おける印刷用紙搬送制御方法は、ロータリーエンコーダ
におけるキャプスタンの回転軸と、印刷用紙を搬送する
ための紙送りローラの回転軸とが同心に配されて成り、
印刷用紙の搬送状態に関する情報を前記ローターリエン
コーダによって観測しつつ、当該情報に基づき、前記紙
送りローラの駆動制御を行うことにより、印刷用紙の移
動及び停止の制御を行なうプリンタにおける印刷用紙搬
送制御方法であって、印刷用紙搬送時における実観測に
先立って、前記プリンタに、該ロータリーエンコーダと
同期して駆動され、同一測定周期内においてロータリー
エンコーダがカウントするロータリーパルス数よりも多
いパルス数のカウントが可能なリニアエンコーダを取り
つけるステップと、両エンコーダを駆動させ、それぞれ
カウントされるパルス数を、対応情報としてテーブル形
式で不揮発性のメモりに書き込むステップと、印刷用紙
搬送時における実観測の際に、前記不揮発性のメモリか
ら、必要な紙送り量に相当する前記リニアエンコーダの
パルス数に対応する、前記ロータリーエンコーダのパル
ス数を読み出すステップと、前記ロータリーエンコーダ
が当該パルス数をカウントしたことを契機として、前記
紙送りローラを停止させるステップとを有することを特
徴とする。このように、紙送りローラ位置は、基準位置
からのリニアパルス数で管理するが、実際の停止位置は
目標搬送量に直近したロータリーエンコーダエッジを基
準として停止する。
【0015】以上の予備観測を行うのに用いるリニアエ
ンコーダは、単体で繰り返しプリンタ組み立て前後の紙
送り搬送量の予備観測に用いることができる。リニアエ
ンコーダ単体としての構成は以下のようなものである。
【0016】即ち、本発明の請求項5記載のリニアエン
コーダは、プリンタの印刷用紙の搬送制御に用いるリニ
アエンコーダであって、前記印刷用紙と同様に、前記プ
リンタの紙送りローラに挟持させて副走査方向に移動可
能な帯状スライダの一端に備えられた受光素子と、前記
帯状スライダを副走査方向に移動させた際に前記受光素
子が通過する経路上に、多数のスリットを刻んで成るレ
ール部とを含んで構成されることを特徴とする。
【0017】前記リニアエンコーダにおいて、前記帯状
スライダを駆動側とし、前記紙送りローラを被駆動側と
して駆動するのが好適であるが、前記紙送りローラを駆
動側とし、前記帯状スライダを被駆動側として駆動可能
に構成してもよい。
【0018】尚、前記帯状スライダにより前記紙送りロ
ーラを駆動した後、該紙送りローラによる帯状スライダ
の挟持を解放したときに当該帯状スライダを引き戻すた
めのバネを備えていても良い。
【0019】以上のリニアエンコーダは、前記プリンタ
に外付け及び取り外し可能に構成し得る。これにより、
リニアエンコーダを単体で繰り返し複数のプリンタの組
み立て前後の紙送り搬送量の予備観測に用いることがで
きる。
【0020】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施形態について図
面を参照して説明する。図1乃至図4は、本発明の実施
形態の概要を説明するための図である。本実施形態で
は、DCモータを用いてプリンタの紙送りローラを駆動
する系に本発明を適用した。即ち、本実施形態において
特徴的な点は、紙送りローラをDCモータを用いて駆動
し、紙送りローラと同心軸上に取りつけたロータリーエ
ンコーダのパルスを基にDCモータを制御する構成にお
いて、ロータリーエンコーダによるDCモータの制御の
精度を高めるために、予めリニアエンコーダにより同一
の系に関する測定を行い、同一測定周期内におけるリニ
アエンコーダによる測定パルス数をロータリーエンコー
ダによる測定パルス数と関連づけて制御に用いる点にあ
る。
【0021】まず、本実施形態の測定システム及び印刷
用紙搬送制御方法を適用するプリンタの概要を説明して
おく。図1は、このプリンタ1内部の様子を透視して描
く斜視図であるが、実施形態に関係のない構成部分につ
いては図示を省略している。
【0022】図1において仮想線で表すプリンタ筐体5
0の側面には、給紙口51が設けられており、この給紙
口51から印刷用紙を手差し給紙できるようになってい
る。なお、通常の使用状態では、図示しないASF[A
uto Sheet Feeder(自動給紙装置)]
がプリンタ筐体50の上部に備えつけられており、右斜
め上方から印刷用紙をプリンタ筐体50内に供給する。
【0023】印刷動作実行中には、紙送りモータ(DC
モータ)111により駆動される紙送りローラ17と、
図示しないバネ機構等によってその紙送りローラ17に
対して付勢される従動ローラ17aとで印刷用紙を挟持
して搬送する。
【0024】印刷用紙の搬送経路内における紙送りロー
ラ17の先には、ガイド軸134及び135に支持され
て、キャリッジ13が主走査方向に対して移動可能に設
けられている。キャリッジ13には、図示しない印刷ヘ
ッドが搭載されており、圧電素子やスイッチ回路を備え
て、複数のノズルからインク粒を印刷用紙上に吐出させ
る。
【0025】更に、キャリッジ13の先には、排紙ロー
ラ152と、その従動ローラ172とで印刷用紙を挟持
して、排紙口53から印刷済みの用紙をプリンタ筐体5
0外へ排出させる排紙機構も存在する。
【0026】印刷動作中の用紙搬送に関わる紙送りロー
ラ17には、ロータリーエンコーダが取りつけられてい
る。本実施形態におけるロータリーエンコーダのキャプ
スタン2の回転軸は、紙送りローラ17の回転軸と同心
上に配置されている。但し、ここでは、組付け精度の限
界により、後述するような若干の偏芯があるものとす
る。
【0027】キャプスタン2の外周部分には、黒色の印
刷により多数のスリットが刻まれている。そして、紙送
りローラ17が回転すると、それに伴ってキャプスタン
2も回転し、多数のスリットが図示しないセンサの前を
通過していく。このセンサにはスリット孔が設けられ、
内部には発光ダイオードとフォトダイオードを有してい
る。フォトダイオードから発せられた光はスリット孔を
抜けてキャプスタン2の外周部に当たる。キャプスタン
2が回転している状態では、センサの前を白地の部分と
黒色に印刷されたスリットの部分とが交互に通過するこ
とから、フォトダイオードの出力は、図2の中段に表す
パルス状に変化する。尚、以上に説明した内容は、従来
のインクジェットプリンタにおいても備えられている構
成である。
【0028】本実施形態では、リニアエンコーダを有し
た専用の測定装置により、誤差1周期(例えば、紙送り
ローラ17の1回転)内の当該リニアエンコーダパルス
を獲得し、このリニアエンコーダパルス数をプリンタ1
のロータリーエンコーダのパルス数との相関を求め、テ
ーブル化して記憶する。このリニアエンコーダを有した
専用の測定装置による同一の系の予備的測定は、プリン
タの組み立て完了後の動作試験に前後して行われる。即
ち、本実施形態では、図3に示すように、リニアエンコ
ーダを用いた測定装置を使用し、この測定装置は、リニ
アエンコーダ7と、スライダ8と、受光ユニット(セン
サ)9と、バネ10と、測定基台11から成る。リニア
エンコーダ7は、白色のレール上に多数の黒色スリット
が印刷されて構成され、測定基台11の平板状の取付面
11a上に固定されている。尚、図3では、測定基台1
1の平板状の取付面11aは、斜めに傾斜する構成を有
するが、これは、後述するように、被測定プリンタ1の
プリンタ筐体50の斜め後ろから給紙を行うASF[A
uto Sheet Feeder(自動給紙装置)]
15から給紙された用紙の紙送り量を測定する場合を前
提としているからであり、例えば、プリンタ筐体50の
下部後方から給紙を行う手差し給紙された用紙の紙送り
量を測定する場合は、かかる構成と異なっても良い。ス
ライダ8は、帯状に構成され(図3では、その側面が示
されている)ASF15から給紙される通常の印刷用紙
と同様に、紙送りローラ17とその従動ローラ17aと
で挟持させて副走査(紙送り)方向に移動可能なもので
ある。スライダ8の一端に備えられる受光ユニット(セ
ンサ)9のリニアエンコーダ7と対向する面には、リニ
アエンコーダ7のスケールを通過させるための図示しな
い溝が形成されており、当該溝の内側には、上記スケー
ルに向かってスリット孔が開口されている。受光ユニッ
ト(センサ)9内部には発光ダイオードとフォトダイオ
ードが備えられている。フォトダイオードから発せられ
た光はスリット孔を抜けて上記スケールに当たる。
【0029】図3では、受光ユニット(センサ)9を副
走査方向(図3において、矢印Xで示す方向)に移動さ
せて、スライダ8を紙送りローラ17とその従動ローラ
17aとで挟持させた状態を表している。この状態か
ら、さらに、副走査方向にスライダ8を駆動してやる
と、受光ユニット(センサ)9が通過する経路上には多
数のスリットを刻んで成るスケール7があるため、受光
ユニット(センサ)9のフォトダイオードの出力は、図
2に表すタイミングチャート下段のように変化する。即
ち、リニアエンコーダ7からのパルス出力を形成する。
【0030】このように受光ユニット(センサ)9が紙
送りローラ17に近付く方向にスライダ8を駆動してい
る最中には、紙送りローラ17がスライダ8によって回
転され、それに伴ってロータリーエンコーダのキャプス
タン2(図1参照)も、図3において、矢印Yで示す方
向に回転する。すなわち、スライダ8を駆動側とし、紙
送りローラ17を被駆動側として、本実施形態のロータ
リーエンコーダとリニアエンコーダとは同期して駆動さ
れる。
【0031】図2は、このように同期して駆動される両
エンコーダの出力を、対比して説明するための図であっ
て、既に述べたように、中段に描くパルスは、ロータリ
ーエンコーダの出力パルスを、下段に描くパルスはリニ
アエンコーダの出力パルスを、それぞれ表している。
【0032】なお、図2において上段に描くパルスは、
キャプスタン2と、やはり同軸に配置される図示しない
小径のキャプスタンの出力パルスを表すものであり、こ
の上段に描くパルスが基準位置信号として用いられる。
即ち、図示しない、この小径キャプスタンは、単に1つ
のスリットを有するキャプスタンであり、ロータリーエ
ンコーダ及びリニアエンコーダからの出力信号の記録開
始位置を定める等のため用いる。
【0033】図示の都合上、図1及び図3においては明
らかにされていないが、実際にはリニアエンコーダのス
リット数は、ロータリーエンコーダのそれよりも極めて
多い。ロータリーエンコーダが1パルスをカウントする
間に、リニアエンコーダでは概ね35パルスをカウント
する。但し、既に述べたように、ロータリーエンコーダ
では、その測定精度に偏りがある。図4に描く表は、上
述した測定装置により、誤差1周期(例えば、紙送りロ
ーラ17の1回転)内の当該リニアエンコーダパルスを
獲得し、このリニアエンコーダパルス数をプリンタ1の
ロータリーエンコーダのパルス数との相関を求め、対応
情報として、テーブル形式で記録したものである。
【0034】図4に描く表において、左列はロータリー
エンコーダの出力パルスカウント数を、右列はロータリ
ーエンコーダの各1カウント間におけるリニアエンコー
ダの出力パルスカウント数を、それぞれ対応して表して
いる。
【0035】この表に示すテーブルの例では、上述した
小径キャプスタンによる基準位置信号が入力されてか
ら、次の基準位置信号が再び入力されるまで、すなわ
ち、キャプスタン2、ひいては紙送りローラ17が1回
転されるまでの全カウント数を記録している。例えば、
ロータリーエンコーダの第1カウント目ではリニアエン
コーダは35カウントを、第2カウント目ではリニアエ
ンコーダは34カウントを記録する。
【0036】以上のように両エンコーダを同期して駆動
させた際の各パルスカウント数の対応状況は、被測定プ
リンタ1のEEPROM等の不揮発性メモりに記録され
る。以上で予備測定は終了され、リニアエンコーダの構
成部分であったスライダ8は、プリンタ1から取り外さ
れる。
【0037】以下に、被測定プリンタ1の不揮発性メモ
りに記録された情報に基づいて、上述のような精度誤差
の影響をうけることなく紙送りをおこなうための具体的
過程について、その手順を示すフローチャートを描いた
図5をも参照して説明する。
【0038】例えば、印刷用紙の頭出しが完了して、7
20分の23インチだけ紙送りを行ないつつ1パスの主
走査を繰り返す場合、まず、720分の23インチが、
さきに観測したリニアエンコーダのパルス数に換算すれ
ば何パルスになるかを計算する。リニアエンコーダの分
解能が0.5ミクロンとすると、720分の23インチ
は約811ミクロンであり、リニアパルスカウント数は
1623カウントに相当する。今キャプスタン2が、小
径キャプスタンによる基準位置信号の入力から4パルス
をカウントした状態で停止しているとする。その場合、
ロータリエンコーダの4カウント目のテーブルを先ず参
照する(S201)。次に、ロータリエンコーダの4カ
ウント目に対応するリニアエンコーダのカウント数、す
なわち33カウントから順次積算を開始する(S20
2)。そして、その積算値が1623カウントに達する
までリニアエンコーダのカウント数を加えていく(S2
03でNO,S204)。積算値が1623カウントに
達したならば(S203でYES)、対応するロータリ
ーエンコーダのカウント、又はその1カウント手前のい
ずれか値の近い方までロータリーエンコーダをカウント
アップさせ、その位置で紙送りを停止する(S20
5)。
【0039】以上の説明から明らかなように、本実施形
態によれば、紙送りローラ17の位置及び回転量を、実
際の紙送り量に相当するリニアエンコーダのパルス数に
置き換えて管理する。このため、停止目標位置の算出、
誤差の集積等に煩わしい計算を必要としない。
【0040】以上、本発明を特定の実施形態について述
べたが、本発明はこれらに限られるものではなく、特許
請求の範囲に記載した範囲内で他の実施形態についても
適用される。
【0041】例えば、上記実施形態では、リニアエンコ
ーダを有した専用の測定装置により、誤差1周期(例え
ば、紙送りローラ17の1回転)内の当該リニアエンコ
ーダパルスを獲得し、このリニアエンコーダパルス数を
プリンタのロータリーエンコーダのパルス数との相関を
求め、テーブル化して記憶したが、このテーブルの値を
ユーザがプリンタドライバ等を介して調整可能に構成し
てもよい。即ち、紙送りローラ17の経時的変化による
ローラスリップや任意のメディア使用時の送り量変化に
対し、プリンタドライバ等を介してユーザがテーブルの
値を補正できるようにしても良い。
【0042】この場合、例えば、インターレース処理を
行うプリンタであれば、補正はインターレース送り量に
対して行う必要がある(例えば、白のバンディング時に
はマイナスになる)から、ユーザが選択した補正値にな
るように、テーブルの値を均一に自動修正する構成が望
ましい。
【0043】また、上記実施形態のリニアエンコーダで
は、帯状スライダを駆動側とし、紙送りローラを被駆動
側として駆動する構成を採用したが、紙送りローラを駆
動側とし、帯状スライダを被駆動側として駆動可能に構
成してもよい。
【0044】
【発明の効果】以上、本発明によれば、DCモータを用
いたプリンタにおける印刷用紙の搬送制御において、リ
ニアエンコーダが有するより高い検出精度を利用して、
印刷用紙の搬送位置の検出にロータリーエンコーダを用
いることによって発生する精度誤差を減少させることが
できる。従って、部品精度に頼らない精度向上が可能と
なるので、プリンタの量産性を減ずることなく、印刷用
紙のより高い精度の搬送制御が可能なプリンタを提供し
得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における被測定プリンタの要
部を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態における印刷用紙の搬送制御
方法を説明するためのタイミングチャートであり、
(a)は、基準位置信号として用いられる小径キャプス
タンの出力パルス、(b)は、ロータリーエンコーダの
出力パルス、(c)は、リニアエンコーダの出力パルス
を示す。
【図3】本発明の実施形態における被測定プリンタのロ
ータリーエンコーダの出力パルス及びリニアエンコーダ
の出力パルスの予備測定の仕方を示す図である。
【図4】リニアエンコーダを有した専用の測定装置によ
り、誤差1周期内の当該リニアエンコーダパルス数をロ
ータリーエンコーダパルス数と相関させ、記憶したテー
ブルを示す図である。
【図5】実際の印刷動作時において、紙送り量を決定す
る方法を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 プリンタ 50 プリンタ筐体 51 給紙口 111 紙送りモータ(DCモータ) 17 紙送りローラ 17a 従動ローラ 134 ガイド軸 135 ガイド軸 13 キャリッジ 152 排紙ローラ 172 従動ローラ 53 排紙口 2 キャプスタン 7 リニアエンコーダ 8 スライダ 9 受光ユニット(センサ) 10 バネ 11 測定基台 11a 取付面 15 ASF(自動給紙装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C058 AB15 AC07 AE02 AE09 AF01 AF15 GA02 GB07 GB09 GB13 GB20 GB31 GB43 GB47 GB48 2F065 AA02 BB15 CC00 FF16 FF17 FF18 QQ51 2F077 CC02 CC09 NN02 NN05 NN23 PP19 TT71 3F048 AA05 AB01 BA21 BB02 BB05 BB10 CC03 DA06 DB16 DC06 EB22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被観測体の移動に伴って駆動され、該被
    観測体の移動量を測定するエンコーダは、 所定の測定周期内においてリニアエンコーダと、ロータ
    リーエンコーダとが同期して駆動されるよう構成されて
    成り、 予備観測として被観測体が移動される過程において、 前記所定の測定周期内においてロータリーエンコーダが
    カウントする予備測定ロータリーパルスに対して、各々
    対応する前記リニアエンコーダがカウントする予備測定
    リニアパルス数とが対応付けられて保持される記憶手段
    を有し、 前記被観測体を所定量移動させる過程における移動量の
    実観測に際しては、 被観測体が所定量移動された場合に前記リニアエンコー
    ダがカウントする筈の予備測定リニアパルス数に対応す
    る予備測定ロータリーパルス数を、前記記憶手段から読
    み取って、 当該読み取った値を、前記ロータリーエンコーダがカウ
    ントしたことをもって、被観測体が前記所定量移動した
    ものとして扱うよう構成されていることを特徴とする測
    定システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の測定システムにおいて、
    前記所定の測定周期内においてロータリーエンコーダが
    カウントする予備測定ロータリーパルス数よりも前記リ
    ニアエンコーダがカウントする予備測定リニアパルス数
    が多数であることを特徴とする測定システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の測定システムにお
    いて、前記リニアエンコーダが、取り外し可能に構成さ
    れて成ることを特徴とする測定システム。
  4. 【請求項4】 ロータリーエンコーダにおけるキャプス
    タンの回転軸と、印刷用紙を搬送するための紙送りロー
    ラの回転軸とが同心に配されて成り、印刷用紙の搬送状
    態に関する情報を前記ローターリエンコーダによって観
    測しつつ、当該情報に基づき、前記紙送りローラの駆動
    制御を行うことにより、印刷用紙の移動及び停止の制御
    を行なうプリンタにおける印刷用紙搬送制御方法であっ
    て、 印刷用紙搬送時における実観測に先立って、前記プリン
    タに、該ロータリーエンコーダと同期して駆動され、同
    一測定周期内においてロータリーエンコーダがカウント
    するロータリーパルス数よりも多いパルス数のカウント
    が可能なリニアエンコーダを取りつけるステップと、 両エンコーダを駆動させ、それぞれカウントされるパル
    ス数を、対応情報としてテーブル形式で不揮発性のメモ
    りに書き込むステップと、 印刷用紙搬送時における実観測の際に、前記不揮発性の
    メモリから、必要な紙送り量に相当する前記リニアエン
    コーダのパルス数に対応する、前記ロータリーエンコー
    ダのパルス数を読み出すステップと、 前記ロータリーエンコーダが当該パルス数をカウントし
    たことを契機として、前記紙送りローラを停止させるス
    テップとを有することを特徴とするプリンタの印刷用紙
    搬送制御方法。
  5. 【請求項5】 プリンタの印刷用紙の搬送制御に用いる
    リニアエンコーダであって、前記印刷用紙と同様に、前
    記プリンタの紙送りローラに挟持させて副走査方向に移
    動可能な帯状スライダの一端に備えられた受光素子と、 前記帯状スライダを副走査方向に移動させた際に前記受
    光素子が通過する経路上に、多数のスリットを刻んで成
    るレール部とを含んで構成されることを特徴とするリニ
    アエンコーダ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のリニアエンコーダにおい
    て、前記帯状スライダを駆動側とし、前記紙送りローラ
    を被駆動側として駆動することを特徴とするリニアエン
    コーダ。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のリニアエンコーダにおい
    て、前記紙送りローラを駆動側とし、前記帯状スライダ
    を被駆動側として駆動可能なことを特徴とするリニアエ
    ンコーダ。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のリニアエンコーダにおい
    て、前記帯状スライダにより前記紙送りローラを駆動し
    た後、該紙送りローラによる帯状スライダの挟持を解放
    したときに当該帯状スライダを引き戻すためのバネが備
    えられていることを特徴とするリニアエンコーダ。
  9. 【請求項9】 請求項5乃至8記載のリニアエンコーダ
    において、当該リニアエンコーダは、前記プリンタに外
    付け及び取り外し可能に構成されていることを特徴とす
    るリニアエンコーダ。
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