JP2002310609A - 回転角度検出装置 - Google Patents

回転角度検出装置

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JP2002310609A
JP2002310609A JP2001117129A JP2001117129A JP2002310609A JP 2002310609 A JP2002310609 A JP 2002310609A JP 2001117129 A JP2001117129 A JP 2001117129A JP 2001117129 A JP2001117129 A JP 2001117129A JP 2002310609 A JP2002310609 A JP 2002310609A
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magnetic body
face
rotation angle
rotating
rotating magnetic
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Application number
JP2001117129A
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English (en)
Inventor
Yukari Tode
結花利 都出
Akihiro Daikoku
晃裕 大穀
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号の変化量が大きく、しかも外部磁界の影
響を受けにくい回転角度検出装置を提供する。 【解決手段】 磁性体からなる回転軸に固定され、かつ
外径の大きさが円周方向に徐々に変化する外周面を有す
る回転磁性体と、磁石および磁性体部材からなり、回転
磁性体と磁気的に結合を行う第1の端面および回転磁性
体の外周面と対向するように近接配置された第2の端面
を有する静止磁性体と、回転磁性体の外周面と静止磁性
体の第2の端面との間に配置された磁気センサで回転角
度検出装置を構成する。外周面から磁気センサまでの距
離の変化が磁気センサの出力にダイレクトに対応するの
で、出力信号の変化量が大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、モータなどの回
転機器の回転角度を検出する回転角度検出装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】回転機器で使用される回転角度検出装置
として、例えば特開平10−300414号公報に開示
されている無接触ポテンショメータをあげることができ
る。図11にその断面を示す。回転軸1には磁性体で構
成された回転磁性体6が固定されている。回転磁性体6
の外周は、回転軸1の軸方向から見ると、螺旋状で、最
小半径部分と最大半径部分が存在する。
【0003】ホール素子3は、裏面に磁性体9が固定さ
れ、空隙7を介して永久磁石8と対向している。永久磁
石8はホール素子3と対向する方向にS、Nと着磁され
ている。ホール素子3、永久磁石8および磁性体9は、
コ字状の非磁性体ホルダー10によって保持され、外匣
11はリード線14が接続された回路基板12と電子部
品搭載部13を保護する。
【0004】ここで回転軸1を回転させ、磁性体で構成
された回転磁性体6の外周部分が空隙7を移動すると、
ホール素子3に達する永久磁石8の磁束の量が変化す
る。空隙7に回転磁性体6の最小半径部分が位置すると
き、ホール素子3に達する磁束は最大になる。これに対
し、空隙7に回転磁性体6の最大半径部分が位置すると
き、永久磁石8からホール素子に向かう磁束のかなりの
部分が回転磁性体6によって遮ぎられ、ホール素子3に
達する磁束は最小になる。このように回転磁性体6の回
転角度によって、ホール素子3が捉える磁束の量が変化
するので、ホール素子3の出力から回転軸1の回転角度
を知ることが出来る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した無接触ポテン
ショメータでは、磁性体を備えているにしても、永久磁
石の磁束は外部に多く漏れているうえに、回転磁性体の
外周面に対してほぼ平行に磁束が流れているため、回転
磁性体による磁束の遮りが不十分になり、信号強度その
ものが弱く、また信号の変化量も少なかった。その結
果、ノイズに弱いうえに外部磁界の影響を受けやすく、
例えばこの回転角度検出装置をモータに取り付けた場合
を想定すると、モータの磁界の影響を受けて測定精度が
低下するという不都合があった。
【0006】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、信号の変化量が大きく、ノイズに
強い回転角度検出装置を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる回転角度
検出装置は、中心軸からの距離が円周方向に徐々に変化
する外周面を有する回転磁性体と、磁石および磁性体部
材からなり、回転磁性体と磁気的に結合を行う第1の端
面および回転磁性体の外周面と対向するように近接配置
された第2の端面を有する静止磁性体と、回転磁性体の
外周面と静止磁性体の第2の端面との間に配置された磁
気センサを備えている。
【0008】静止磁性体の第1の端面は、磁性体で構成
された回転軸の円周面と近接配置されていてもよい。
【0009】また、静止磁性体の第2の端面は、磁石の
端面であってもよい。
【0010】また、回転磁性体の中心軸から外周面まで
の距離は、円周方向の角度に対して一次関数で表されて
もよい。
【0011】また、あらかじめ測定しておいた回転磁性
体の回転角度と磁気センサーの出力信号の間の関係か
ら、回転角度に対して前記磁気センサの出力信号が実質
的に一次関数で表されるような回転角度と回転磁性体の
外周面から静止磁性体の弟2の端面までの距離の間の関
数を求め、当該関数に基づいて回転磁性体の中心軸から
外周面までの距離を決定してもよい。
【0012】また、回転磁性体の外周面は、中心軸を螺
旋状に巻いていてもよい。
【0013】また、回転磁性体の外周面に、シート状磁
石が固定されていてもよい。
【0014】また、磁気センサの出力を、回転角度に対
して実質的に一次関数で表すように変換する手段を備え
ていてもよい。
【0015】また、静止磁性体の第1の端面は、回転磁
性体の側面と近接して対向配置されていてもよい。
【0016】また、中心軸からの距離が円周方向に徐々
に変化する外周面を有する回転磁石と、回転磁性体と磁
気的に結合を行う第1の端面および回転磁性体の外周面
と対向するように近接配置された第2の端面を有する静
止磁性体と、回転磁性体の外周面と静止磁性体の第2の
端面との間に配置された磁気センサを備えていてもよ
い。
【0017】また、中心軸と垂直な面からの距離が円周
方向に徐々に変化する対向面を有する回転磁性体と、回
転磁性体と磁気的に結合を行う第1の端面および回転磁
性体の対向面と対向するように近接配置された第2の端
面を有する静止磁性体と、回転磁性体の対向面と静止磁
性体の第2の端面との間に配置された磁気センサを備え
ていてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1にかかる回転角度検出装置が装着されたモー
タの断面を表している。モータは固定子22と回転子2
5から構成され、電力を供給すると、回転コア23と回
転軸24で構成される回転子25が回転する。回転角度
検出装置は回転コア23の右方に装着されている。
【0019】図2は回転角度検出装置を表す斜視図であ
る。回転磁性体26aは、軟鉄などの透磁率の高い磁性
体で構成され、回転軸24にネジ止め、接着、嵌め合い
などの方法で固定されている。磁性体部材27も軟鉄な
どの磁性体で構成され、例えば筐体21に保持されてい
る(図1参照)。磁性体部材27には磁石29が隣接し
て配置され、磁性体部材27と磁石29で静止磁性体3
0を構成する。静止磁性体30の一方の端面31aは、
回転軸24の円周面と対向するように、また他方の端面
31b(図2では磁石29の端面)は回転磁性体26a
の外周面33aと対向するように配置されている。
【0020】回転軸24は、全部が磁性体で構成されて
いる必要はないが、少なくとも静止磁性体30の端面3
1aと対向する部分から回転磁性体26aが固定されて
いる部分までは、静止磁性体30と回転磁性体26aを
磁気的に結合するために、軟鉄などの透磁率の高い磁性
体で構成されている必要がある。静止磁性体30の端面
31aから回転軸24の円周面までの距離は、回転軸2
4が静止磁性体30と接触しない範囲で、小さいほうが
望ましく、回転軸24のブレの大きさなどを考慮してあ
らかじめ決められている。
【0021】磁気センサ28は、ホール素子や磁気抵抗
素子などで、回転磁性体26aの外周面33aと静止磁
性体30の端面31bとの間に配置される。磁気センサ
28は、指向性があり、感度を高くするためには回転磁
性体26aの外周面33aまたは静止磁性体30の端面
31bと対向していることが望ましく、例えば接着など
の方法で静止磁性体30の端面31b(図2では磁石2
9の端面)に固定されている。変換部36は磁気センサ
28と接続されており、回転軸24の回転角度が読み取
れるように磁気センサ28の出力を角度情報に変換す
る。
【0022】図3は、回転磁性体26aを回転の中心軸
Pから見た状態を表している。回転磁性体26aの中央
部には円筒状の空洞部32が存在し、この空洞部32を
回転軸24が貫通する。回転磁性体26aの回転の中心
軸Pと回転軸24の中心軸は一致している。回転の中心
軸Pから外周面33aまでの距離Rは円周方向に徐々に
変化している。
【0023】回転の中心軸Pから外周面33aまでの距
離Rは、角度θ(基準半径R0をなす位置Oから円周方
向に測った角度)と磁気センサ28の出力が一対一で対
応するので、角度θに対し距離Rが単調に増加または減
少していることが望ましいが、楕円のように、回転軸が
一周する間に距離Rが増加と減少を繰り返す形状であっ
てもよい。楕円の場合、角度θと磁気センサ28の出力
の関係は一価関数で表されず、回転軸が一周する間に同
じ出力値が4回検出されることになるので、信号の絶対
値を検出するだけではなく、信号の変化量も検出するこ
とが望ましい。また右半分は楕円、左半分は円というよ
うな、離心率の異なる楕円を組み合わせた形状でもよ
い。この場合、信号の絶対値と信号の変化量を併用すれ
ば、回転軸が一周する間にわたって絶対角度を検出でき
る。
【0024】回転軸が一周する間、中心軸Pから外周面
33aまでの距離Rが、角度θに対し単純に増加または
減少する最も簡単な例は、距離Rが式(1)に示される
ように一次関数で表される場合である。 R(θ)=R0−k・θ ・・・(1) ここで、kは定数である。中心軸Pから外周面33aま
での距離Rを角度θに対し2次関数などで表すことはも
ちろん可能であるが、一次関数で表せば、2次関数など
で表す場合に比べて回転磁性体26aの加工を容易に行
える。
【0025】回転の中心軸Pから静止磁性体30の端面
31bまでの距離をRsとすると、回転磁性体26aの
外周面33aから静止磁性体30の端面31bまでの距
離d(θ)は式(2)式で表される。 d(θ)=Rs−R(θ) =(Rs−R0)+k・θ ・・・(2)
【0026】磁石29の磁束は磁性体部材27、回転軸
24、回転磁性体26aで構成される磁気回路を通る。
この磁気回路において、回転軸24の回転に伴い、外周
面33aから端面31bまでの距離dが変化する。磁石
29の磁束が流れる方向は外周面33aに対してほぼ垂
直で、このため距離dの変化が磁気センサ28の出力に
ダイレクトに対応し、磁気センサ28の出力信号には大
きな変化量が生じる。また磁性体部材27、回転軸24
および回転磁性体26aが磁性体で構成されているの
で、漏れ磁束が少ない。このため、出力信号そのものが
強く、ノイズに強い。
【0027】ただし、磁気センサ28の出力信号は回転
軸24の回転角度φに対して、一般に直線関係にはな
い。図4は回転軸24の回転角度φに対する磁気センサ
28の出力信号の例を示している。変換部36はこの出
力信号を、非線形素子などを用いて、回転角度に対して
一次関数で表されるように変換し、モータの制御部(図
示せず)にフィードバックする。
【0028】外周面33aおよび端面31bの幅は耐ノ
イズ性を高める上では広いほうが望ましいが、装置を小
型・軽量化する観点からは好ましくない。望ましい外周
面33aおよび端面31bの幅は、外周面33aから端
面31bまでの距離dと関係付けられる。距離dの最大
値をdmとすると、外周面33aおよび端面31bの幅
はdmの0.5〜2倍であることが望ましく、0.8〜
1.5倍であればさらに望ましい。
【0029】構成部品の多くは金属で構成されている。
これらは安価に生産または入手可能で、機械的強度も高
い。また、例えば、−40〜150℃の環境温度で使用
することが可能である。
【0030】図11に示した従来の回転角度検出装置と
実施の形態1にかかる回転角度検出装置を軸方向の厚さ
で比較してみると、前者では非磁性体ホルダー10、回
転磁性体6および2層の空間で成り立っているのに対
し、後者では磁性体部材27(厚さで空間2層に相当)
と1層の空間で成り立っているため、実施の形態1にか
かる回転角度検出装置は、従来の回転角度検出装置に比
べると、軸方向の厚さを薄くすることができる。このた
め軸方向に寸法上の余裕のない回転機器への組み込みが
可能である。
【0031】なお、静止磁性体30の端面31bは外周
面33aと近接して配置されている必要があるが、磁石
29の端面が静止磁性体30の端面31bである必要は
ない。静止磁性体30に磁石29が含まれていればよい
のであって、例えば磁性体部材27を2分割しその間
に、磁石29を挟んでも同様の効果を奏する。また、静
止磁性体30が回転軸24の円周面と対向する側に、磁
石29を配置することもできる。この場合、磁石29の
端面が静止磁性体30の端面31aになる。
【0032】また、静止磁性体30は端面31aを通じ
て回転磁性体26aと磁気的に結合しているが、静止磁
性体30の端面31aは回転軸24の円周面と必ずしも
対向している必要はない。ここで磁気的に結合すると
は、磁石29の磁束が静止磁性体30から回転磁性体2
6aにほとんど漏れることなく伝わることを意味する。
このため、例えば静止磁性体30の端面31aを回転磁
性体26aの側面(回転磁性体の外周面33aと異なる
面)と対向させてもよい。この場合、静止磁性体30の
形状が少し複雑になるが、回転軸24を磁性体で構成す
る必要は無くなる。
【0033】また、図1には回転角度検出装置をモータ
に装着した例を示したが、装着可能な回転機器はモータ
に限定されることはなく、ポテンショメータなど、広く
回転機器一般に装着可能である。また、回転角度検出装
置をモータの筐体の外部に設けることもできる。
【0034】実施の形態2.実施の形態2は、実施の形
態1と構成は同じであるが、回転磁性体の外周形状に相
違がある。実施の形態2では、あらかじめ測定しておい
た回転磁性体の回転角度と磁気センサーの出力信号の間
の関係から、回転角度に対して磁気センサの出力信号が
実質的に一次関数で表されるような回転角度と回転磁性
体の外周面から静止磁性体の端面31bまでの距離の間
の関数を求め、この関数に基づいて回転磁性体の中心軸
から外周面までの距離を決定する。
【0035】例えば、図4に示した、あらかじめ測定し
ておいた回転磁性体26aの回転角度φと磁気センサ2
8の出力信号(f)の間の関係f(φ)を用いる。図4
では回転角度φと出力信号fの間の関係は非線形であ
る。この図から、回転角度φに対して、磁気センサの出
力信号fが g(φ)=g(f(d),d(φ))= A・φ+B
(A、Bは定数) とあらわされるような関数d(φ)を求める。次いでそ
の関数d(φ)に基づいて回転磁性体の中心軸Pから外
周面までの距離Rを決定し、外周面を加工する。
【0036】上記手順に従って加工した回転磁性体26
b(図示せず)を用いて、回転角度φ[度]と出力信号f
[V]の関係を測定した例を図5に示す。出力信号fは回
転角度φに対してほぼ線形で表されていることがわか
る。要求される回転角度の測定精度がそれほど高くなけ
れば、変換部36で非線形処理を行う必要がなくなる。
【0037】なお、回転角度の検出を高精度に行う必要
がある場合は、磁気センサ28の個体差を吸収する微調
整用の補正項を、変換部36のメモリに持たせることも
できる。
【0038】実施の形態3.図6は実施の形態3にかか
る回転角度検出装置を示す斜視図である。実施の形態1
とは、回転磁性体の外周形状が異なる。回転磁性体26
cの外周面33cは中心軸(および回転軸24)を螺旋
状に巻いている。図6には簡便のため、一段半で終わる
外周面33cの例を示してあるが、巻き数は必要に応じ
て増やすことが出来る。
【0039】実施の形態3にかかる回転軸24は、アク
チュエータの回転軸などで、スロットが形成され、一方
向に回転するのではなく、正転と反転を繰り返す。正転
・反転に伴い回転軸24は軸方向を前後(図6に示した
矢印の方向)に移動し、それに伴い回転磁性体26cも
前後に移動する。回転軸24が一回転以上回転しても外
周面33cと磁気センサ28の距離が回転軸24の回転
角度によって異なるので、巻き数に応じた回転角度を検
出することができる。例えば3回巻いていれば、108
0度までの回転角度を一つの装置で検出できる。
【0040】実施の形態4.実施の形態1とは、回転磁
性体の周囲に磁石が固定されている点が異なる。実施の
形態4にかかる回転磁性体26dは、図7に示すよう
に、シート状磁石34が回転磁性体26aの周囲に接着
材等で固定されている。シート状磁石34は補助磁石
で、磁気センサ28を通る磁束密度を高め、その結果、
出力信号および耐ノイズ性が高まる。シート状磁石34
の磁極はシート面に対して垂直な方向(図7の矢印の方
向)を向いていることが、補助磁石の効果を一定にする
上で好ましい。
【0041】なお、シート状磁石34を固定するのは回
転磁性体26aに限られるわけではなく、実施の形態
2、3、6で開示される回転磁性体にも適用できる。
【0042】実施の形態5.実施の形態5では、図8に
示すように、全体が着磁している回転磁石26eを用い
る。回転磁石26eの着磁方向は、回転の中心軸から放
射状に外方(または内方)に向いていることが好まし
く、その磁力を、実施の形態4と同様、補助的に用い
る。回転磁石26eは、中心軸からの距離(外径)が円
周方向に徐々に変化する外周面33eを有している。
【0043】回転磁石26eを形成するには、例えばF
DD(Floppy Disk Drive)用モータコアを作成するよ
うに、回転磁石26eの形状を持つ金型を用いてボンド
磁石(結合材で磁石粉末を結合させた磁石)を成型すれ
ばよい。この方法は、焼結磁石を着磁するよりも容易に
しかも安価に回転磁石26eを作成できる。なおボンド
磁石の中でもフェライト型は特に安価に作成するのに適
している。
【0044】回転磁石26eは磁束密度を増すので、磁
気センサ28の出力および耐ノイズ性が高まる。なお、
回転磁石26eをネオジ磁石のように強力な磁力を持つ
磁石で構成すると、回転磁石26eの磁束だけで磁気セ
ンサ28から十分な強度の出力信号が得られるため、磁
石29を省くことができる。また、全ての実施の形態に
おいて、回転軸24および磁性体部材27を着磁させる
ことも可能である。
【0045】実施の形態6.実施の形態6にかかる回転
磁性体26fは、図9に示したように、静止磁性体30
の端面31bと対向して配置される対向面33fを有し
ており、この対向面33fは、回転磁性体26fの回転
の中心軸Pと垂直な面(例えば回転磁性体26fの底
面)からの距離が円周方向に次第に変化するように加工
されている。図10は回転磁性体26fが回転軸24に
取り付けられた状態を示している。
【0046】磁性体部材27の形状は実施の形態1から
5で説明したものとはかなり異なるが、磁性体部材27
と磁石29で静止磁性体30を構成し、静止磁性体30
の一方の端面31aが、回転磁性体26fと磁気的に結
合するために、磁性体で構成される回転軸24の円周面
と所定間隔を隔てて対向していることは同様である。
【0047】磁石29の磁束は磁性体部材27、回転軸
24、回転磁性体26fで構成される磁気回路を通る。
この磁気回路において、回転軸24の回転に伴い、対向
面33fから端面31bまでの距離d1が変化する。磁
石29の磁束が流れる方向は対向面33fに対してほぼ
垂直で、このため距離d1の変化が磁気センサ28の出
力にダイレクトに対応し、磁気センサ28の出力信号に
は大きな変化量が生じる。また磁性体部材27、回転軸
24および回転磁性体26fが磁性体で構成されている
ので、漏れ磁束が少ない。このため、出力信号そのもの
が強く、ノイズに強い。
【0048】なお、実施の形態1〜6には、静止磁性体
30の端面31aが回転軸24の円周面と対向している
例を示したが、静止磁性体30の端面31aを回転軸2
4の端面37(図10参照)に対向して配置させること
も出来る。また、実施の形態3〜6では変換部36の説
明を省略しているが、必要に応じて変換部36を設ける
ことができることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】本発明にかかる回転角度検出装置は、中
心軸からの距離が円周方向に徐々に変化する外周面を有
する回転磁性体と、磁石および磁性体部材からなり、回
転磁性体と磁気的に結合を行う第1の端面および回転磁
性体の外周面と対向するように近接配置された第2の端
面を有する静止磁性体と、回転磁性体の外周面と静止磁
性体の第2の端面との間に配置された磁気センサを備え
ているので信号強度の変化量が大きく、またノイズに強
い。
【0050】静止磁性体の第1の端面を、磁性体で構成
された回転軸の円周面と近接配置させることにより、回
転磁性体と静止磁性体が磁気的に結合する。
【0051】また、静止磁性体の第2の端面を、磁石の
端面にすることにより、静止磁性体を分割する必要がな
くなる。
【0052】また、回転磁性体の中心軸から外周面まで
の距離を、円周方向の角度に対して一次関数で表すこと
により、回転磁性体の加工を容易に行える。
【0053】また、あらかじめ測定しておいた回転磁性
体の回転角度と磁気センサーの出力信号の間の関係か
ら、回転角度に対して前記磁気センサの出力信号が実質
的に一次関数で表されるような回転角度と回転磁性体の
外周面から静止磁性体の弟2の端面までの距離の間の関
数を求め、当該関数に基づいて回転磁性体の中心軸から
外周面までの距離を決定することにより、出力信号は回
転角度に対してほぼ線形で表される。
【0054】また、回転磁性体の外周面が、中心軸を螺
旋状に巻くことにより、360度以上の回転角度を検出
できる。
【0055】また、回転磁性体の外周面に、シート状磁
石を固定することにより信号強度を高めることができ
る。
【0056】また、磁気センサの出力を、回転角度に対
して実質的に一次関数で表すように変換する手段を備え
ていることにより、出力信号を回転角度に対してほぼ線
形で表すことができる。
【0057】また、静止磁性体の第1の端面を、回転磁
性体の側面と近接して対向配置させることにより、回転
軸を磁性体で構成する必要がなくなる。
【0058】また、中心軸からの距離が円周方向に徐々
に変化する外周面を有する回転磁石と、回転磁性体と磁
気的に結合を行う第1の端面および回転磁性体の外周面
と対向するように近接配置された第2の端面を有する静
止磁性体と、回転磁性体の外周面と静止磁性体の第2の
端面との間に配置された磁気センサを備えていることに
より信号強度の変化量を大きくできる。
【0059】また、中心軸と垂直な面からの距離が円周
方向に徐々に変化する対向面を有する回転磁性体と、回
転磁性体と磁気的に結合を行う第1の端面および回転磁
性体の対向面と対向するように近接配置された第2の端
面を有する静止磁性体と、回転磁性体の対向面と静止磁
性体の第2の端面との間に配置された磁気センサを備え
ていることにより信号強度の変化量が大きく、またノイ
ズに強い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1にかかる回転角度検出装置を装
着したモータの断面図である。
【図2】 実施の形態1にかかる回転角度検出装置を表
す斜視図である。
【図3】 実施の形態1にかかる回転磁性体の形状を示
す図である。
【図4】 実施の形態1にかかる回転角度検出装置の出
力信号を示す図である。
【図5】 実施の形態2にかかる回転角度検出装置の出
力信号を示す図である。
【図6】 実施の形態3にかかる回転角度検出装置を示
す斜視図である。
【図7】 実施の形態4にかかる回転磁性体を示す斜視
図である。
【図8】 実施の形態5にかかる回転磁石を示す斜視図
である。
【図9】 実施の形態6にかかる回転磁性体を表す斜視
図である。
【図10】 実施の形態6にかかる回転角度検出装置を
表す斜視図である。
【図11】 従来の回転角度検出装置を装着した無接触
ポテンショメータの断面図である。
【符号の説明】
24 回転軸、25 回転子、26a〜d、f 回転磁
性体、26e 回転磁石 27a、b 静止磁性体、28 磁気センサ、29 磁
石、30 静止磁性体 31a、b 静止磁性体の端面、32 空洞部、33a
〜e 外周面 33f 対向面、34 シート状磁石、36 変換部、
θ 角度、φ 回転角度 P 中心軸、R 回転の中心軸から外周面までの距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F063 AA35 BA30 CA08 DA05 GA53 GA54 KA01 2F077 AA21 CC02 JJ01 JJ02 JJ08 JJ09 JJ22 VV01 5H611 AA01 BB01 BB08 PP05 QQ03 RR02 UA04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸からの距離が円周方向に徐々に変
    化する外周面を有する回転磁性体と、磁石および磁性体
    部材からなり、前記回転磁性体と磁気的に結合を行う第
    1の端面および前記回転磁性体の外周面と対向するよう
    に近接配置された第2の端面を有する静止磁性体と、前
    記回転磁性体の外周面と前記静止磁性体の第2の端面と
    の間に配置された磁気センサを備えてなる回転角度検出
    装置。
  2. 【請求項2】 静止磁性体の第1の端面は、磁性体で構
    成された回転軸の円周面と近接配置されていることを特
    徴とする請求項1記載の回転角度検出装置。
  3. 【請求項3】 静止磁性体の第2の端面は、磁石の端面
    であることを特徴とする請求項1記載の回転角度検出装
    置。
  4. 【請求項4】 回転磁性体の中心軸から外周面までの距
    離は、円周方向の角度に対して一次関数で表されること
    を特徴とする請求項1記載の回転角度検出装置。
  5. 【請求項5】 あらかじめ測定しておいた回転磁性体の
    回転角度と磁気センサーの出力信号の間の関係から、前
    記回転角度に対して前記磁気センサの出力信号が実質的
    に一次関数で表されるような前記回転角度と回転磁性体
    の外周面から静止磁性体の弟2の端面までの距離の間の
    関数を求め、当該関数に基づいて回転磁性体の中心軸か
    ら外周面までの距離が決定されていることを特徴とする
    請求項1記載の回転角度検出装置。
  6. 【請求項6】 回転磁性体の外周面は、中心軸を螺旋状
    に巻いていることを特徴とする請求項1記載の回転角度
    検出装置。
  7. 【請求項7】 回転磁性体の外周面に、シート状磁石が
    固定されていることを特徴とする請求項1記載の回転角
    度検出装置。
  8. 【請求項8】 磁気センサの出力を、回転角度に対して
    実質的に一次関数で表すように変換する手段を備えてな
    る請求項1記載の回転角度検出装置。
  9. 【請求項9】 静止磁性体の第1の端面は、回転磁性体
    の側面と近接して対向配置されていることを特徴とする
    請求項1記載の回転角度検出装置。
  10. 【請求項10】 中心軸からの距離が円周方向に徐々に
    変化する外周面を有する回転磁石と、前記回転磁性体と
    磁気的に結合を行う第1の端面および前記回転磁性体の
    外周面と対向するように近接配置された第2の端面を有
    する静止磁性体と、前記回転磁性体の外周面と前記静止
    磁性体の第2の端面との間に配置された磁気センサを備
    えてなる回転角度検出装置。
  11. 【請求項11】 中心軸と垂直な面からの距離が円周方
    向に徐々に変化する対向面を有する回転磁性体と、前記
    回転磁性体と磁気的に結合を行う第1の端面および前記
    回転磁性体の対向面と対向するように近接配置された第
    2の端面を有する静止磁性体と、前記回転磁性体の対向
    面と前記静止磁性体の第2の端面との間に配置された磁
    気センサを備えてなる回転角度検出装置。
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