JP2002310400A - 液化ガス気化方法 - Google Patents

液化ガス気化方法

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JP2002310400A
JP2002310400A JP2001112990A JP2001112990A JP2002310400A JP 2002310400 A JP2002310400 A JP 2002310400A JP 2001112990 A JP2001112990 A JP 2001112990A JP 2001112990 A JP2001112990 A JP 2001112990A JP 2002310400 A JP2002310400 A JP 2002310400A
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hot water
temperature
liquefied gas
container
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JP2001112990A
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Minoru Tsuji
実 辻
Hiroaki Yanai
弘明 谷内
Yoichi Shimizu
洋一 清水
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Sinanen Co Ltd
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Sinanen Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液化ガス容器内の液化ガスから低熱量で、安
全、確実かつ安価に所定圧力以上の圧力を有する気化ガ
スを得る方法の提供。 【解決手段】 液化ガス容器内に収容した液化ガスから
所定圧力以上の圧力を有する気化ガスを得る方法であ
り、前記所定圧力、好ましくは0.4MPa以上の圧力
にするために、前記液化ガス容器を温水中に浸漬させて
加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化ガスから気化
ガスを得るための気化方法に関し、特に汎用される液化
石油ガス(LPガス)から所定圧力以上の圧力を有する
気化ガスを得るのに好適な方法に関する。
【0002】
【従来技術】近年における電力需要の飛躍的な増大によ
り発電設備の分散化が望まれる中で、省資源・省エネル
ギー又は地球温暖化防止の観点から発電設備における発
電効率の向上が大きな課題となっている。この対策の一
例として、石油や燃料ガスからのいわゆるコージェネレ
ーションが挙げられ、ディーゼル、ガスタービン、燃料
電池などの分野において広く利用されている。特にター
ビン(マイクロガスタービン)による発電及び温水供給
は、クリーンで環境負荷が少なく、かつ熱効率も高いた
め、地球温暖化問題のソリューションの手段として最近
脚光を浴びている。
【0003】マイクロタービンによるコージェネレーシ
ョンを計画する場合、燃料としてLPガス(主としてプ
ロパンリッチガス)を使用することが有用とされてい
る。LPガスは使用量が少量である場合には、例えばシ
リンダ型のガスボンベ等の小型容器(LPG10kg、20kg、
又は50kg入りボンベ)の上部に減圧弁を取り付け、この
減圧弁から直接LPガスを取り出してそのまま利用する
ことができる。小型容器は容器の表面がLPガス蒸発時
の伝熱面となって液体ガスの気化を可能とするためであ
る。
【0004】しかし、コージェネレーションで用いられ
るLPガス量は、一般家庭で消費されるLPガス量より
も遥かに多くなるため、LPガス容器には一般的にバル
ク型容器(バルク貯槽)が用いられる。バルク貯槽は、
大型の容器(LPG500kg以上のタンク)であり、その分、
小型容器に比べて容器の表面積が大きい。したがって、
バルク貯槽の場合、最初は充分なLPガスの蒸発量を得
ることができるが、使用時間の経過とともに容器表面か
ら気化ガスを生成するのに必要な熱量が確保できなくな
る。このため、バルク貯槽の内部LPガスの温度が次第
に低下し、バルク貯槽内の内部圧力(飽和圧力)も降下
する。マイクロガスタービンシステムでは、燃焼ガスの
供給圧力が所定圧力以上でないと機能しないため、この
ような内部圧力の降下はできるだけ抑える必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記マイクロガスター
ビンシステム内に所定圧力以上のLPガスを供給する目
的で蒸発器を設置する方法も検討されている。しかし、
法規制が厳しくなった今日において、蒸発器は構造上、
高圧ガス保安法の製造に該当するため、保安距離や保安
統括者等の人員を確保する必要があり、装置の大型化、
人件費の増大につながる。したがって、蒸発器の設置に
は、安全性とコスト高の両面で問題がある。
【0006】一方、蒸発器の代わりに、バルク貯槽内の
LPガスを温度上昇させることより強制的に気化させる
方法も提案されている。例えば、バルク貯槽に温水ジャ
ケットを巻き付け、該ジャケット内にマイクロガスター
ビンから得られる温水を流して貯槽内のLPガスを供給
するシステムも開発されている。このジャケット構造
は、上記高圧ガス保安法の製造には該当せず、かつ所要
動力が小さいというメリットがある。
【0007】しかし、前記温水ジャケットは、塩化ビニ
ル製のフィルムで構成されるため、その耐久性に問題が
ある。例えば、温水ジャケットは外部から容易に傷つけ
られると、ジャケット内部の温水が漏水する可能性が高
く、漏水すると温水による充分な温熱効果は得れない。
また、冬期にガスタービンを停止すると、ジャケット内
の水が凍結することもあり、このような凍結に起因する
ジャケットの損傷や解凍を防止するため、不凍液を添加
し、又はジャケット内に絶えず温排水を循環させなけれ
ばならず、余分な費用とエネルギーが消費されるという
問題がある。
【0008】さらに、温水ジャケット方式では、温水に
よる熱伝達可能な表面積が温水ジャケットがバルク貯槽
と接触する部分に限定されるため、熱伝達には限界があ
る。すなわち、温水ジャケット方式では上記のとおり、
温水の入ったフィルムをバルク貯槽の周辺に巻き付ける
ので、巻き付けられた部分では温水による熱伝達が可能
となるが、残りの部分については熱伝達が不可能であ
る。このため、伝熱効率の観点からは気化ガスを得るた
めに大量の熱量を必要とするため、省エネルギー型の方
法とはいえない。
【0009】かくして、本発明は、上記課題に鑑みてな
されたものであり、その目的は使用に際し、何らの法規
制の適用を受けずに安全に使用することができる方法で
あって、液化ガス容器内の液化ガスから確実かつ安価に
所定圧力以上の圧力の気化ガスを低熱量で供給すること
のできる方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、マイクロガ
スタービンを普及させていくためには、一般家庭でLP
Gが暖房、炊事等に使用されるように、マイクロガスタ
ービン稼動時に何らの法規制、規則を必要としないでL
Pガスを気化させる方法を低熱量で供給可能な方法につ
き鋭意検討を進めた結果、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明の液化ガス気化方法は、
液化ガス容器内に収容した液化ガスから所定圧力以上の
圧力を有する気化ガスを得るために、液化ガス容器を温
水中に浸漬させて加熱する。
【0012】本発明の方法では、液化ガス容器を温水中
に浸漬させるので、温水と液化ガス容器との接触面積が
大きくなり、温水の熱を液化ガス容器に効率よく熱伝達
することができる。その結果、比較的低温の温水であっ
ても安全、確実かつ安価に液化ガスから所定の圧力以上
の圧力を有する気化ガスを得ることができる。
【0013】本発明の方法の他の好ましい態様では、液
化ガスとしてLPガスを使用することができ、また、所
定圧力を0.4MPa以上とすることができる。液化ガ
スとしてLPガスを使用し、かつ圧力を0.4MPaと
すれば、マイクロガスタービン等のコージェネレーショ
ンにおいて好適に利用することができる。
【0014】また、本発明の方法の他の好ましい態様と
して、温水加熱する際の温水は排温水であるか又は温水
を排熱で作ることができる。また、その温水加熱により
液化ガス容器内の気相温度を少なくとも0℃以上とする
ことができる。排温水であるか、又は温水を排熱で作る
ことができれば、省資源・省エネルギー等の観点から好
ましい。また、液化ガス容器内の気相温度が少なくとも
0℃以上であれば、液化ガスを確実に気化することが可
能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の方法をさらに詳細
に説明する。本発明の方法では液化ガス容器に収容した
液化ガスが使用される。液化ガスは、所定温度と所定圧
力の下で液体から気体になり得るものであれば特に限定
はなく、例えば、LPガス、DME(ジメチルエーテ
ル)ガス、都市ガス、CNガス、LNガスなどであって
もよい。好ましくはマイクロガスタービン等に汎用され
るLPガスである。また、液化ガスは、単一の成分から
なるガスであってもよく、また二以上の成分からなる混
合ガスであってもよい。例えば、LPガスの場合、プロ
パン、ブタン、プロピレン、エタン、エチレン、ブタジ
エン等のC1〜C4成分からなる群から適宜選択して混合
されるものであってもよい。好ましくは、プロパンを6
0%以上含むLPガスである。
【0016】本発明の方法で使用される液化ガス容器
は、シリンダ型等の小型容器又はバルク型等の大型容器
のいずれであってもよく、通常使用されるものを用いる
ことができる。好ましくはマイクロガスタービンで使用
されるバルク型の大型容器である。
【0017】本発明の方法では、液化ガスを所定圧力以
上の圧力を有する気化ガスとするために液化ガス容器を
温水加熱する。コージェネレーションに使用されるマイ
クロガスタービンは、一定圧力以上の燃料ガスの供給が
要求される。そこで、本発明の方法は、マイクロガスタ
ービンの燃料供給にも対応することができるよう、少な
くとも0.4MPa以上の蒸気圧で供給可能とする。好
ましい蒸気圧は0.5MPa以上であるが、マイクロガ
スタービンの種類によっては0.9MPa以上の蒸気圧
であることがより好ましい。
【0018】本発明の方法では、液化ガス容器を温水に
より加熱する。温水として使用される水は、一般的な水
を使用することができ、必要に応じて防腐剤、保温剤等
を含ませることができる。安全性、入手のしやすさ、コ
スト安の観点からは通常の水道水を使用することが好ま
しく、排温水を利用すれば、資源の再利用を図ることが
可能となるためさらに好ましい。また、温水の熱源につ
いても特に制限はなく、例えば、ガスタービンからの温
排水をそのまま利用するか、又はヒータ、タービン等で
生じた排ガス(排熱)を利用することができる。省資源
・省エネルギーの観点からは、熱源として排温水又は排
熱を利用することが好ましい。
【0019】本発明の方法における温水の液化ガス容器
への供給方法は、液化ガス容器内の気相温度を所望の温
度にすることができるものであれば公知の方法を用いる
ことができる。例えば、加温した液体を一端側から他端
側に連続して通過させる方法(ワンスルー方式)やポン
プを使用して温水を液化ガス容器の周辺で循環させる方
法が挙げられる。好ましくは液化ガス容器を温水加熱す
るための専用の収納容器に収納し、その中で温水を循環
させる方法である。
【0020】本発明の方法では温水中に液化ガス容器を
浸漬させて加熱するので、温水を液化ガス容器に直接接
触させることができる。このため、従来の方法よりも熱
伝達面積が広くなり、液化ガスの気化効率を向上させる
ことができる。本発明の方法では、熱伝達面積が広いた
め、比較的低温の温水であっても液化ガスを気化させる
ことができ、安全かつ低熱量で気化ガスを供給すること
ができる。また、本発明の方法では、前述したように温
水と液化ガス容器との接触面積を広くすることができる
ため、液化ガス容器を完全に温水中に水没させなくても
液化ガスから気化ガスを得ることができる。したがっ
て、例えば所定温度の温水を液化ガス容器の少なくとも
50%の水位まで浸すことができれば、液化ガスから気
化ガスを得ることができる。
【0021】本発明の方法により得られる気化ガスは、
例えばタービン等とそれ以外の他の装置に同時に供給さ
れるものであってもよい。このように複数の装置で気化
ガスを同時に使用する場合には、一度に大量の気化ガス
の供給が要求される。本発明の方法は、前述のように熱
伝達面積が広く、比較的低温の温水であっても充分な気
化ガスを得ることができるため、急激な使用量の増加に
も充分追随することができる。
【0022】本発明の方法では、液化ガス容器内の気相
温度を少なくとも0℃以上とすることができる温度の温
水を所定の水位になるまで供給することができる。液化
ガス容器の気相温度が少なくとも0℃以上の温度であれ
ば、LPガスの場合、液化ガス容器内のLPガスを気化
させて所望の圧力を有する気化ガスを得ることができ
る。好ましくは10℃以上の気相温度であり、さらに好
ましくは15℃以上の気相温度である。
【0023】液化ガス容器内の気相温度を所定温度にす
るため、液化ガス容器に供給される温水の液化ガス容器
周辺の温度及び温水量は、液化ガス容器内の気化ガスの
混合成分や混合比に応じて、気相温度が0℃以上になる
ように適宜決定することができる。本発明の方法では温
水が直接液化ガス容器に接触可能であるため、例えば、
液化ガスとしてLPガスを使用する場合における液化ガ
ス容器周辺の温水の温度が10℃程度であっても液化ガ
スを充分気化させることができる。
【0024】また、液化ガス容器周辺の温水を所定の温
度と量に維持するため、例えば温度センサーや圧力セン
サーなどを設けることもできる。例えば、液化ガス容器
の周辺の温度が1〜2℃降下すると、所定温度以上の温
度を有する温水が液化ガス容器周辺に所定量供給される
ようにすることもできる。
【0025】次に、図面を参酌しながら本発明の方法を
さらに具体的に説明する。図1は、LPガスにおける本
発明の方法の第一実施例を示す説明図である。図1にお
けるバルク貯槽1は、バルク型の大型容器であり、収納
容器2内に収納される。バルク貯層1には、LPガス注
入管9を通してLPガスが注入される。
【0026】温水循環ダクト3から供給される温水によ
りバルク貯槽1が加熱されると、バルク貯槽1内にある
LPガスの気相温度が上昇し、所定温度以上でLPガス
が気化され、LP気化ガスとなる。発生したLP気化ガ
スは、LP気化ガス搬送管10を通してマイクロガスタ
ービン等(図示せず)の燃料として供給される。
【0027】一方、バルク貯槽1内のLPガスがマイク
ロガスタービン等(図示せず)の燃料として供給され続
けると、バルク貯槽1内のLPガス量が減少する。LP
ガス量が一定量以下になると、センサー(図示せず)が
作用して、LPガス注入管9から新たなLPガスがバル
ク貯槽1に注入される。
【0028】収納容器2は、その中にバルク貯槽1を収
納可能とするものであり、バルク貯槽1を温水加熱する
ため、外気の温度に影響を受けにくく、かつ、収納容器
2内の温度を一定に保つことのできる保温性を有する材
料で形成されることが好ましい。収納容器2には、温水
循環ダクト3を介して所定温度の温水が供給される。
【0029】温水循環ダクト3は、所定温度の所定量の
温水を収納容器2に供給することができる。温水循環ダ
クト3は、所定温度以上の温水をバルク貯槽1に供給で
きるように、その形状、径、材料等を適宜変更できる。
温水循環ダクト3は、温水循環ポンプ4及び熱交換器5
に接続される。温水循環ポンプ4は、温水循環ダクト3
内の温度降下した温水を再び熱を伝達して所定温度以上
の温水にするために、該温度降下した温水を熱交換器5
へ強制的に送還する。
【0030】熱交換器5は、給湯管7及び排湯管8を介
してマイクロガスタービン等(図示せず)から供給され
る高温水の熱エネルギーを温水循環ダクト3内の温水に
伝達する。熱交換器5は、高温の温水熱を温水循環ダク
ト内3の温水に熱伝達するため、熱伝導率の高い素材で
形成されることが好ましい。また、熱交換器5は、さら
に熱変換率を維持し又は上げるために、ヒータなどで装
備するものであってもよい。
【0031】熱交換器5の熱源は、マイクロガスタービ
ン等から得られる高温水であり、この高温水は、給湯管
7及び排湯管8を通して供給される。給湯管7及び排湯
管8は、高温水を熱交換媒体とするため、耐熱性及び耐
蝕性のある素材で形成されることが好ましい。また、給
湯管7には温度調整弁6が設けられ、この弁の開閉によ
り供給する湯量を調節して所望の温度の温水を得ること
ができる。一方、排湯管8には熱交換器5で熱交換され
た温水をポンプ11を用いて強制的に循環させることが
できる。
【0032】熱交換器5を介して所定温度以上とされた
温水は、温水循環ダクト3を通じで収納容器2に搬送さ
れ、収納容器2内に設置されたバルク貯槽1を温水加熱
する。温水加熱後の温水は、温水循環ダクト3に再び取
り込まれ、温水循環ポンプ4により熱交換器5まで搬送
される。以後この工程を繰り返すことが可能である。
【0033】図2は、LPガスにおける本発明の方法の
第二実施例を示す説明図である。図2に示す方式は、い
わゆるワンスルー方式と呼ばれるものであり、いったん
使用された温水は、循環しないでそのまま排水される方
式である。上記のとおり、バルク貯槽21内で気化され
たLP気化ガスは、LP気化ガス供給管32を通ってマ
イクロガスタービン30に燃料として供給され、燃焼後
は排ガスとしてタービン排気管35を介して外部へ排気
される。一方、LP気化ガスの使用量に応じて新しいL
PガスがLPガス供給管31を介してバルク貯槽21内
に供給される。
【0034】バルク貯槽21が収納された収納容器22
は、その内部に所定温度の所定量の温水を貯留すること
ができる。収納容器22内では、後述する温度センサー
23及び圧力センサー25の制御により、常に所定の温
度と水位の温水を維持することができる。
【0035】収納容器22内の温水の温度が降下する
と、温度センサー23及び圧力センサー25が作動し、
給湯管29に設けられた温度センサー23によって制御
可能な給湯調節弁24が開弁されて、貯湯タンク27に
蓄えられた高温水が収納容器22内に注入される。注入
される高温水は、収納容器22内の温水が所定温度にな
るまで収納容器22内に供給される。収納容器22内の
温水が所定温度に達すると、温度センサー23が作動
し、給湯調節弁24を閉弁して高温水の供給を停止す
る。高温水が収納容器22内に注入されると、注入分に
相当する温度降下した温水が温水排水管33から外部へ
排水され、収納容器22内には所定温度の所定量の温水
が維持される。
【0036】一方、LP気化ガス供給管32のバルク貯
槽21近傍には圧力センサー25が設置される。圧力セ
ンサー25は、バルク貯槽21からマイクロガスタービ
ン30へ供給されるLP気化ガスの圧力を探知すること
により収納容器22内に注入される温水量を調整するこ
とができる。
【0037】温水中に浸漬されたバルク貯槽21から供
給されるLP気化ガスが所定量に満たない場合には、L
P気化ガス供給管内の圧力も低下する。このような低圧
状態になると、圧力センサー25が作動し、圧力センサ
ー25により制御可能な給湯調節弁24が開弁される。
給湯調節弁24が開弁されると、給湯供給管29側から
収納容器22内へ高温水が注入され、バルク貯槽21周
辺の温水の温度を所定の温度まで上昇することができ
る。一方、温水浸漬中にLP気化ガス供給管32内のL
P気化ガス圧が所定圧力以上になると、圧力センサー2
5が作動し、給湯調節弁24を閉弁して収納容器22内
への高温水の注入を停止する。このように圧力センサー
25の作用により、所定圧力のLP気化ガスをマイクロ
ガスタービン30に確実かつ安全に供給することが可能
となる。
【0038】以上のように、温度センサー23及び圧力
センサー25の2つのセンサーにより給湯調節弁24の
開閉により、又は場合によっては圧力センサー25と給
湯ポンプ26とを連動させて該給湯ポンプ26の起動・
停止して温水の供給量を制御することもできる。このよ
うな制御機構により、収納容器22内で高温水の注入と
温度降下した温水の排水とをバランスよく繰り返すこと
が可能となり、常に収納容器22内で所定温度の所定量
の温水量を維持することができる。
【0039】一方、収納容器22内への温水の供給は、
貯湯タンク27から給湯ポンプ26の駆動力を利用して
温度センサー23及び圧力センサー25を介して行われ
る。貯湯タンク27は、所定量の高温水を貯留すること
ができる耐熱・耐腐蝕性のタンクである。温度センサー
23及び圧力センサー25が作動して収納容器22内に
高温水が注入されると、その注入分だけ貯湯タンク27
内の高温水が減る。この減少した高温水と同量の水が水
供給管34から貯湯タンク27内に注入される。注入さ
れた水は、循環ポンプ28を介してマイクロガスタービ
ン30内で加熱されて高温水となる。得られた高温水
は、給湯管29を通って貯湯タンク27内に貯留され
る。このように貯湯タンク27内には、常に所定量の高
温水を維持することができる。
【0040】図2に示される実施態様では、以後、前記
収納容器22内での温水の排水と貯湯タンク27内から
の高温水の入水とが繰り返し行われ、バルク貯槽21か
ら常に所望のLP気化ガスをガスタービン30に供給す
ることができる。
【0041】図3は、LPガスにおける本発明の方法の
第三実施例を示す説明図である。図3におけるバルク貯
槽41、収納容器42、温水循環ダクト43、温水循環
ポンプ44、熱交換器45、LPガス供給管52、及び
LP気化ガス供給管53の機能は、図1に示すバルク貯
槽1、収納容器2、温水循環ダクト3、温水循環ポンプ
4、熱交換器5、LPガス供給管9、及びLP気化ガス
供給管10にそれぞれ対応するものである。
【0042】バルク貯槽41内のLP気化ガスは、LP
気化ガス供給管53を介してマイクロガスタービン50
内で燃焼され排ガスを発生する。発生した排ガスは、タ
ービン排気管51から外部へ排気されるとともに、その
一部は熱交換器45の熱源として再利用される。
【0043】熱交換器45へ供給される排ガスは、エア
フィルタ47、空調ダンパ48及び温調ダンパ49によ
り所望の温度に調整される。エアフィルタ47は、外部
から空気を吸入してマイクロガスタービンから供給され
る高温水を冷却して所定温度の温水にするためのもので
あり、空気以外の不純物の吸込みを防止するために、多
層フィルタ構造を有するものであることが好ましい。フ
ィルタの素材等については公知のものをそのまま用いる
ことができる。
【0044】空調ダンパ48は、調整扉を開閉すること
により外部から吸入する空気の吸入量を調節する。ま
た、温調ダンパ49は、マイクロガスタービン50から
供給される高温の排ガスの流量を調節扉を開閉すること
により排ガスの供給量を調整する。このように空調ダン
パ48と温調ダンパ49を調節することで排ガスと空気
の混合比の調整が可能となり、所定温度の温風を得るこ
とができる。
【0045】調整後の温風は、熱交換器45で温水循環
ダクト43内の温水に熱エネルギーを供給した後、外部
へ排気される。
【0046】熱交換器45で所定温度とされた温水は、
温水循環ダクト43を通って収納容器42内に入り、バ
ルク貯槽41内のLPガスを温水加熱する。加熱後の温
水は、その後収納容器42から再び温水循環ダクト43
内に入り、温水循環ポンプ44により再度熱交換器45
内へ搬送される。
【0047】図3における実施態様では、以後これらの
工程を繰り返し行うことができる。なお、図3には示さ
れていないが、図2と同様に、安全面から温度センサー
と圧力センサーを設置することもできる。
【0048】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、液化ガス容器を温水中に浸漬して加熱するため、比
較的低温であっても、液化ガスから所定圧力以上の圧力
を有する気化ガスを得ることができる。
【0049】また本発明では、従来の温水ジャケット方
式のように温水中に不凍液等を使用する必要はないた
め、ジャケットの耐久性の問題を解消でき、かつ、ジャ
ケット方式よりも遥かに熱伝導率が高いため、低熱量で
安全、確実かつ安価に液化ガスから気化ガスを得ること
ができる。
【0050】さらに本発明により得られる気化ガスは一
定以上の圧力を有するため、マイクロガスタービン等の
コージェネレーションの燃料供給に利用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のLPガスにおける本発明の方法の第
一実施例を示す説明図である。
【図2】 本発明のLPガスにおける本発明の方法の第
二実施例を示す説明図である。
【図3】 本発明のLPガスにおける本発明の方法の第
三実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 バルク貯槽 2 収納容器 3 温水循環ダクト 4 温水循環ポンプ 5 熱交換器 6 温度調整弁 7 給湯管 8 排湯管 9 LPガス注入管 10 LP気化ガス搬送管 11 ポンプ 21 バルク貯槽 22 収納容器 23 温度センサー 24 給湯調節弁 25 圧力センサー 26 給湯ポンプ 27 貯湯タンク 28 循環ポンプ 29 給湯管 30 マイクロガスタービン 31 LPガス供給管 32 LP気化ガス供給管 33 温水排水管 34 水供給管 35 タービン排気管 41 バルク貯槽 42 収納容器 43 温水循環ダクト 44 温水循環ポンプ 45 熱交換器 46 タービン排気供給管 47 エアフィルタ 48 空調ダンパ 49 温調ダンパ 50 マイクロガスタービン 51 タービン排気管 52 LPガス供給管 53 LP気化ガス供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 洋一 東京都港区海岸1丁目4番22号 シナネン 株式会社内 Fターム(参考) 3E072 DB03 3K068 AA02 AB23 BB02 BB03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液化ガス容器内に収容した液化ガスから
    所定圧力以上の圧力を有する気化ガスを得る方法であっ
    て、前記所定圧力以上の圧力にするために、前記液化ガ
    ス容器を温水中に浸漬させて加熱することを特徴とする
    前記方法。
  2. 【請求項2】 前記液化ガスがLPガスである請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記所定圧力が0.4MPaである請求
    項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記温水を排熱で作る請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記温水加熱により液化ガス容器内の気
    相温度を少なくとも0℃以上とする請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の方法。
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