JP2002310161A - 転がり玉軸受 - Google Patents

転がり玉軸受

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JP2002310161A
JP2002310161A JP2001110328A JP2001110328A JP2002310161A JP 2002310161 A JP2002310161 A JP 2002310161A JP 2001110328 A JP2001110328 A JP 2001110328A JP 2001110328 A JP2001110328 A JP 2001110328A JP 2002310161 A JP2002310161 A JP 2002310161A
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JP
Japan
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rolling
ball bearing
raceway
pocket
ball
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JP2001110328A
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Toshihisa Ohata
俊久 大畑
Yukihiro Akaha
幸広 赤羽
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/38Ball cages
    • F16C33/41Ball cages comb-shaped
    • F16C33/418Details of individual pockets, e.g. shape or ball retaining means
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グリース寿命を延長することができると共
に、音響劣化を防止することができる、簡単な構成の転
がり玉軸受を提供すること。 【解決手段】 内輪軌道1と外輪軌道3の間に、全体が
円環状に形成され、その円周方向複数個所に設けた各ポ
ケット8に玉5を転動自在に保持したプラスチック製の
保持器6を配置した転がり玉軸受であって、前記ポケッ
トのそれぞれは該ポケットを画成する内面の一部でポケ
ット開口部に向かう部分に、転動中心軸を中心軸とする
アキシヤル円筒面を形成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温度、高荷重、
高速度回転の環境条件で使用される転がり玉軸受に関
し、特に、エンジン補機用の転がり球軸受に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、転がり玉軸受には、外周面に内
輪軌道を有する内輪と、内周面に外輪軌道を有する外輪
とが互いに同心に配置され、この内輪軌道と外輪軌道と
の間に保持器により複数個の玉を転動自在に保持した構
成である。
【0003】このような転がり玉軸受の内、エンジン補
機用の玉軸受、例えば電磁クラッチや中間プーリ等に用
いられるものには、グリースの焼き付き性を考えてプラ
スチック製の保持器が使用されている。一般に、転がり
玉軸受に使用されているプラスチック製の保持器は、玉
径より大きい直径を有する球面のポケットを複数個有す
る構成である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
このような転がり玉軸受においては、例えばエンジン補
機用の軸受として使用した場合には、雰囲気温度が80
℃以上、軸受温度が120℃以上、50kgf以上の高荷
重、又は500kgfmm以上の高モーメント荷重と、その
環境条件が過酷化するのに伴って、グリース等の潤滑剤
の焼き付きによってその使用寿命が低下したり、軸受に
いわゆる保持器音と呼ばれる騒音が発生(音響劣化)す
る等の問題点があった。
【0005】本発明は、上述した従来例の有する不都合
を改善し、高温度、高荷重の環境条件下で使用する場合
に、潤滑剤の寿命を延長することができると共に、音響
劣化を防止することができる、簡単な構成の転がり玉軸
受を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明の転がり玉軸受は、軸方向断面が円弧形状の
内輪軌道を外周面に有する内輪と、軸方向断面が円弧形
状の外輪軌道を内周面に有する外輪とが同心に配置さ
れ、これら内輪軌道と外輪軌道の間に、全体が円環状に
形成され、その円周方向複数個所に設けたポケットのそ
れぞれに玉を転動自在に保持したプラスチック製の保持
器を配置しており、前記ポケットを画成する内面の一部
で、ポケット開口に向かう部分に、前記玉の転動中心軸
をその中心軸とアキシヤル円筒面を設けたことを特徴と
している。
【0007】以上のように構成されたことで、玉の転動
面と対応するアキシヤル円筒面との距離は、玉の走行部
分(転動に伴って転動面が外輪軌道及び内輪軌道と当接
する部分)に対応する部分で小さく、この走行部分から
離れる程大きくなる。ポケットの開口側端縁と転動面と
の距離についても同様である。このため、玉の転動面に
付着した潤滑剤の内、走行部分に付着した潤滑剤の多く
は、ポケットの開口側端縁で掻き取られ、走行部分から
離れた部分に付着した潤滑剤の多くは、ポケットの開口
側端縁で掻き取られることなくポケット内に取り込まれ
る。したがって、玉の転動面と外輪軌道及び内輪軌道と
の間に過剰の潤滑剤が存在することなく、ポケット内に
適度の量の潤滑剤が取り込まれる。この作用は、本転が
り玉軸受を、高温度、高荷重、又は高モーメント荷重の
環境条件下で用いても同様であるため、この条件下で潤
滑剤の焼け付きが抑えられ、潤滑剤の寿命の延長に寄与
するものとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づ
いて説明する。図1は本発明の一実施形態の転がり玉軸
受を示す斜視図、図2は内外輪の軌道形状を示す断面
図、図3は冠型保持器を示す斜視図、図4は保持器の部
分拡大斜視図、図5は保持器のポケットと玉の位置関係
を示す図である。
【0009】図1において、本発明の転がり玉軸受は、
外周面に内輪軌道1を有する内輪2と内周面に外輪軌道
3を有する外輪4とが互いに同心に配置され、この内輪
軌道1と外輪軌道3との間に、全体が円環状に形成され
ていて複数のポケット8を周方向に有する保持器6を配
設した構成である。このポケット8のそれぞれに玉5が
一個ずつ転動自在に保持されている。図2に示すよう
に、内輪軌道1と外輪軌道3の、軸受軸線を含んで軸方
向に切断した断面形状は、玉5の径より大きい径の円弧
形状とされており、その円弧長はその円弧を含む円の円
周長の50.5〜56%好ましくは51〜54%に設定
されている。又、内輪軌道1の円弧形状の円弧径R1
は、外輪軌道3の円弧形状の円弧径R2より小さいか又
は同一(R1≦R2)に設定されている。
【0010】保持器6は、この実施形態では、図3に示
すように、冠型保持器と呼ばれるものを用いており、こ
れはプラスチック製で、円環状に形成された主部7の円
周方向に等間隔で離隔した複数個所に、玉5を転動自在
に保持するポケット8が設けられている。
【0011】各ポケット8は軸受軸方向に開口してお
り、図4にも示すように、軸受軸方向の一方の側に周方
向に連続する主部7の周方向に等間隔で配置され、軸受
軸方向に延びる一対の弾性片12の片側面と隣合う一対
の弾性片12の片側面との間に設けられた球面状の凹面
部13と、軸受軸方向と平行に延びる一対のアキシヤル
円筒面18とから画成されている。これらアキシヤル円
筒面18はポケット8に保持された玉5の転動中心軸α
を中心軸としている。即ち、転がり玉軸受を構成する内
輪2と外輪4との相対回転に伴ってポケット8に保持さ
れた玉5は、主部7の中心軸と平行な転動中心軸αを中
心に転動する。各ポケット8に一対ずつ配設したアキシ
ヤル円筒面18はこの転動中心軸αを中心軸とした仮想
の円筒形の面上に位置する構成である。
【0012】さらに、アキシヤル円筒面18の両端部そ
れぞれに連続する部分で、ポケット8の開口部を構成す
る一対の弾性片12の各内周面は、それぞれが球状凹面
部13と同心、あるいは転動中心軸α上で球状凹面部1
3の中心点と別の点を中心とする第二の球状凹面部19
とされている。これら第二の球状凹面部19は、ポケッ
ト8に保持した玉5の走行部分が一対のアキシヤル円筒
面18から外れることがないように、一対のアキシヤル
円筒面18の長さ及び形状を規制するものである。この
ため、例えば、球状凹面部13と第二の球状凹面部19
とを、玉5の転動面の曲率半径よりもはるかに大きな曲
率半径とし、その中心を上記転動中心軸α上に位置させ
ている。
【0013】上記のように構成された保持器6は、ポケ
ット8の内面と玉5の転動面との間の隙間にグリース等
の潤滑剤を、必要量だけ取り込むことができる。その理
由について以下に説明する。内輪2と外輪4との相対回
転時に、玉5は上記転動中心軸αを中心に転動する。図
5に示すように、玉5の走行部分、即ち、玉5の転動に
伴って転動面が外輪軌道3及び内輪軌道1と当接する部
分は、玉5の中心点を通り、転動中心軸αに対して直交
する平面に沿った玉5の外周面上に存在する(図中、略
斜線部5aで示す)。このため、アキシヤル円筒面18
に対応する部分において、ポケット8に保持した玉5の
転動面とこれら各アキシヤル円筒面18との距離Lは、
前記走行部分5aに対応する部分で小さく、この走行部
分5aから離れる程大きくなる。ポケット8の側端縁1
8a(図4参照)と転動面との距離についても同様であ
る。
【0014】このため、玉5の転動面に付着した潤滑剤
の内、前記走行部分5aに付着した潤滑剤の多くの部分
は、ポケット8の側端縁18aで掻き取られる。したが
って、玉5の転動面と外輪軌道3及び内輪軌道1との間
に過剰の潤滑剤が存在することを防止できる。これに対
して、ポケット8に保持された玉5の転動面と各アキシ
ヤル円筒面18との距離Lは、前記走行部分5aから離
れるにしたがって大きくなるので、玉5の転動面の内、
前記走行部分5aから離れた部分に付着した潤滑剤の多
くは、ポケット8の側端縁18aで掻き取られることな
く、このポケット8内、特に、アキシヤル円筒面18両
端の球状凹面部13や第二の球状凹面部19との境目部
分近傍に取り込まれる。このようにして、ポケット8内
に必要量だけ取り込まれた潤滑剤は、玉5の転動面とポ
ケット8の内面との潤滑性を向上させ、且つ保持器音と
呼ばれる振動が発生するのを防止するものとなる。
【0015】また、上記の如く、内輪軌道1と外輪軌道
3との軸受軸線を含んで切断した軸方向の断面形状は、
玉5の径より大きい径の円弧形状とされ、その円弧長は
その円弧を含む円の円周長の50.5〜56%好ましく
は51〜54%、且つ内輪軌道1の円弧形状の円弧径R
1と外輪軌道3の円弧形状の円弧径R2は(R1≦R2)に
設定されている(図2参照)ため、玉5と内輪軌道1間の
隙間がより小さくなって、ポケット8に対する玉5の転
動時の位置がより安定したものとなり、ポケット8に潤
滑剤を適度な量取り込む点で一層効果的である。
【0016】このような構成と作用を有する転がり玉軸
受を、雰囲気温度が80℃以上、軸受温度が120℃以
上、50kgf以上の高荷重、又は500kgfmm以上の高モ
ーメント荷重の環境条件下で使用した場合でも、上述し
た理由によって、ポケット8の内面と玉5の転動面との
隙間に潤滑剤が必要量だけ取り込まれることが期待でき
る。この点に関し、実際に本発明者が実施した例につい
て説明する。上記構成の転がり玉軸受と、従来の球状凹
面部のみで形成されたポケットを有する保持器の転がり
玉軸受とを、軸受温度が150℃で500時間連続で回
転使用した後、2つの転がり玉軸受の保持器のポケット
内面でのグリース付着状態を比較してみた。従来の転が
り玉軸受のポケット内面ではグリースの付着が少なく、
玉を手で回してみると摩擦感があって滑らかさがなくな
っていた。一方、本実施形態の転がり玉軸受のポケット
8内面には、グリースの付着量が比較的多く、玉を手で
回した感じも滑らかで良好であった。
【0017】以上の実施結果から、本実施形態の転がり
玉軸受を上記のような過酷な環境条件の下で使用して
も、ポケット8内面に潤滑剤が必要量だけ取り込まれる
ので、潤滑剤の焼け付き量を抑えることができる。した
がって、従来のように取り込まれる潤滑剤量が少ないた
めに、高温でそれらが早く焼け付くという不具合を避け
ることができ、潤滑剤の使用寿命を延長することができ
る。
【0018】また、本実施形態の転がり玉軸受は、上記
条件下で、ポケット8に潤滑剤が適度な量取り込まれる
ことにより、焼け付きが抑えられると共に潤滑性が向上
するため、玉5とポケット8の内面との滑り接触部分に
摩擦振動が生じるのを防止でき、保持器音の発生(音響
劣化)を防止することができる。なお、本実施形態では
単列の軸受で説明したが、本発明の転がり玉軸受は複数
列のアンギュラ軸受にも適用できる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の転がり玉
軸受は、ポケットを画成する内面の一部で、保持器の開
口縁に向かう部分に、軸受中心軸に平行な軸線を玉の転
動中心軸とするアキシヤル円筒面を設けたので、ポケッ
ト内面と玉の間に適度の量の潤滑剤が取り込まれて、潤
滑剤の焼け付き量を抑えることができるため、潤滑剤の
使用寿命を延長することができる。
【0020】また、上記条件下で、ポケットに潤滑剤が
適度な量取り込まれることにより潤滑性が向上し、玉と
ポケットの内面との摩擦振動による保持器音の発生(音
響劣化)を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の転がり玉軸受を示す斜視
図。
【図2】内外輪の軌道形状を示す断面図。
【図3】冠型保持器を示す斜視図。
【図4】保持器の部分拡大斜視図。
【図5】保持器のポケットと玉の位置関係を示す図。
【符号の説明】
1 内輪軌道 2 内輪 3 外輪軌道 4 外輪 5 玉 6 保持器 8 ポケット 13 球状凹面部 18 アキシャル円筒面 19 第ニの球状凹面部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J101 AA03 AA32 AA52 AA54 AA62 BA23 BA44 BA50 BA53 BA54 BA55 CA15 EA31 EA63 FA00 FA32 FA33 GA21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面が円弧形状の内輪軌道を外周面に有
    する内輪と、断面が円弧形状の外輪軌道を内周面に有す
    る外輪とが同心に配置され、この内輪軌道と外輪軌道の
    間に、全体が円環状に形成され、その円周方向複数個所
    に設けた各ポケットに玉を転動自在に保持したプラスチ
    ック製の保持器を配置した転がり玉軸受であって、 前記ポケットのそれぞれは該ポケットを画成する内面の
    一部でポケット開口部に向かう部分に、転動中心軸を中
    心軸とするアキシヤル円筒面を形成したことを特徴とす
    る転がり玉軸受。
  2. 【請求項2】 前記内外輪軌道の円弧形状の円弧長は、
    その円弧を含む円の円周長の50.5〜56%に設定さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の転がり玉軸
    受。
  3. 【請求項3】 前記内輪軌道の円弧形状の円弧の径は、
    前記外輪軌道の円弧形状の円弧の径より小さいか又は同
    一に設定されていることを特徴とする請求項1記載の転
    がり玉軸受。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11125259A (ja) * 1997-10-21 1999-05-11 Nippon Seiko Kk 玉軸受
JP2000120708A (ja) * 1998-10-21 2000-04-25 Nsk Ltd 転がり軸受

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