JP2002307773A - プリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタ - Google Patents

プリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタ

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JP2002307773A
JP2002307773A JP2001111717A JP2001111717A JP2002307773A JP 2002307773 A JP2002307773 A JP 2002307773A JP 2001111717 A JP2001111717 A JP 2001111717A JP 2001111717 A JP2001111717 A JP 2001111717A JP 2002307773 A JP2002307773 A JP 2002307773A
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ink
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printer control
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JP2001111717A
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Hitoshi Igarashi
人 志 五十嵐
Masahiro Isono
野 正 博 磯
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷紙等の印刷対象物の厚さや表面形状に拘
わらず、目標滴下位置へのインク滴下を常に確実に実行
可能とし、高品質印刷を実現するプリンタ制御装置及び
プリンタ制御方法並びにプリンタを提供する。 【解決手段】 本発明に係るプリンタ制御装置及びプリ
ンタ制御方法は、キャリッジの駆動速度V及びインク吐
出速度VSに応じて、上記キャリッジに搭載されている
印刷ヘッドのインク吐出ノズルの中心軸が鉛直方向から
所定角度θだけキャリッジ進行方向に傾斜するように、
上記印刷ヘッドを傾斜させるものである。本発明に係る
プリンタは、かかる機能を有する印刷ヘッド傾斜機構を
備えているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリンタ制御装置及
びプリンタ制御方法並びにプリンタに係り、特に、印刷
紙等の印刷対象物の厚さや表面形状に拘わらず、目標滴
下位置へのインク滴下を常に確実に実行可能とし、高品
質印刷を実現するプリンタ制御装置及びプリンタ制御方
法並びにプリンタに関する。また、そのプリンタ制御方
法を実行するコンピュータプログラムを記録した記録媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷紙の紙送り方向に直交する水平方向
にキャリッジを往復駆動し、キャリッジに搭載された印
刷ヘッドのノズルからインク滴を吐出して、印刷紙面上
に滴下することにより印刷を行うインクジェットプリン
タにおいては、キャリッジの往路方向駆動の際にのみイ
ンク滴下を行う単方向印刷(uni-d printing:unidirec
tional printing)の他、キャリッジの往路方向駆動の
際のみならず復路方向駆動の際にもインク滴下を行う双
方向印刷(bi-d:bidirectional printing)が広く採用
されるようになってきている。
【0003】双方向印刷は、単方向印刷の2倍の効率で
印刷を実行することができるため、印刷のスループット
を2倍に向上させることができる。
【0004】図14は、キャリッジが静止していると仮
定した場合における印刷ヘッドからのインク吐出及び印
刷紙面上へのインク滴下の様子を模式的に示した説明図
である。
【0005】印刷ヘッド9を搭載したキャリッジ(図示
せず)が静止した状態でノズルNからインク滴をインク
吐出速度VSで吐出したとすると、そのインク滴は、図
14に示すように、鉛直方向に落下し、ノズルNの真下
の印刷紙表面50S上の目標滴下位置PTに滴下され
る。
【0006】しかし、実際の印刷動作の際には、キャリ
ッジが往路方向又は復路方向に定速度駆動されている状
態で印刷ヘッド9のノズルNからインク滴が吐出される
ので、インク滴には慣性力が働く。従って、ノズルNか
らインク滴を鉛直方向に吐出しても、実際には、インク
滴がノズルNの真下の印刷紙表面50S上の目標滴下位
置PTに滴下されることはない。
【0007】図15は、キャリッジが往路方向及び復路
方向に駆動されている場合における印刷ヘッドからのイ
ンク吐出及び印刷紙面上へのインク滴下の様子を模式的
に示した説明図である。
【0008】ここでは、印刷ヘッド9を搭載したキャリ
ッジが、往路方向駆動速度VF、復路方向駆動速度VBに
より往路方向、復路方向へそれぞれ駆動されるものとす
る。尚、通常のインクジェットプリンタにおいては、往
路方向駆動速度VFの絶対値と復路方向駆動速度VBの絶
対値とは等しい。
【0009】先ず、キャリッジの往路方向駆動の際にイ
ンク滴がノズルNから吐出された場合について考察す
る。この場合、ノズルNから鉛直方向にインク吐出速度
VSで吐出されたインク滴には往路方向の慣性力が働
き、インク滴は水平方向速度成分VFをも有することに
なる。従って、インク滴の速度は、鉛直方向成分のイン
ク吐出速度VSと水平方向成分の往路方向速度VFとの合
成速度VCF(=(VS+VF1/2)となる。合成
速度VCFの方向は、図15に示す通りである。
【0010】従って、ノズルNが目標滴下位置PTの真
上に位置した瞬間にノズルNからインク滴を吐出したの
では、そのインク滴は目標滴下位置PTから往路方向に
距離L1だけずれた位置に滴下されることになる。
【0011】一方、キャリッジの復路方向駆動の際にイ
ンク滴がノズルNから吐出された場合は、ノズルNから
鉛直方向にインク吐出速度VSで吐出されたインク滴に
は復路方向の慣性力が働き、インク滴は水平方向速度成
分VBをも有することになる。従って、インク滴の速度
は、鉛直方向成分のインク吐出速度VSと水平方向成分
の復路方向速度VBとの合成速度VCB(=(VS+VB
1/2)となる。合成速度VCBの方向は、図15に
示す通りである。
【0012】従って、ノズルNが目標滴下位置PTの真
上に位置した瞬間にノズルNからインク滴を吐出したの
では、そのインク滴は目標滴下位置PTから復路方向に
距離L2だけずれた位置に滴下されることになる。尚、
往路方向駆動速度VFの絶対値と復路方向駆動速度VBの
絶対値とが等しい場合には、距離L1と距離L2とは等
しくなる。
【0013】結果として、キャリッジの駆動速度を考慮
せずにインク滴を吐出した場合、キャリッジの往路方向
駆動の際に吐出されたインク滴と復路方向駆動の際に吐
出されたインク滴とは、目標滴下位置PTを中心として
距離L1+L2だけ離隔した位置に滴下されることにな
る。
【0014】かかるインク滴下位置のずれは、印刷品質
の低下を招くため、特に双方向印刷の際には、キャリッ
ジの駆動速度を考慮してインク滴の吐出タイミングを制
御する必要がある。
【0015】図16は、キャリッジの往路方向駆動速度
及び復路方向駆動速度を考慮してインク滴の吐出タイミ
ングを制御した場合における印刷ヘッドからのインク吐
出及び印刷紙面上へのインク滴下の様子を模式的に示し
た説明図である。
【0016】図15を参照して説明したように、キャリ
ッジの往路方向駆動の際に、キャリッジの往路方向駆動
速度VFを考慮せずに、ノズルNが目標滴下位置PTの真
上に位置した瞬間にインク滴を吐出すると、インク滴は
目標滴下位置PTから往路方向に距離L1だけずれて滴
下されることになる。また、キャリッジの復路方向駆動
の際に、キャリッジの復路方向駆動速度VBを考慮せず
に、ノズルNが目標滴下位置PTの真上に位置した瞬間
にインク滴を吐出すると、インク滴は目標滴下位置PT
から復路方向に距離L2だけずれて滴下されることにな
る。
【0017】そこで、図16に示すように、キャリッジ
の往路方向駆動の際には、ノズルNから印刷紙表面50
S上に下ろした垂線の足が往路方向において距離L1だ
け目標滴下位置PTから手前に位置した瞬間にインク滴
を吐出し、キャリッジの復路方向駆動の際には、上記垂
線の足が復路方向において距離L2だけ目標滴下位置P
Tから手前に位置した瞬間にインク滴を吐出するよう
に、インク滴の吐出タイミングを制御すれば、インク滴
は、目標滴下位置PTに正確に滴下されることになる。
【0018】これが、双方向印刷を採用するプリンタ制
御装置及びプリンタ制御方法において従来より行われて
いるインク滴の吐出タイミング制御、いわゆるbi−d
補正制御である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のプ
リンタ制御装置及びプリンタ制御方法、即ち、bi−d
補正制御においては、印刷紙の厚さが所定値以下である
こと、又は、印刷ヘッドのノズルと印刷紙表面との距離
が所定範囲内であることを前提としている。
【0020】そのため、印刷対象物を所定値以下の厚さ
の印刷紙に限らず、通常の印刷紙より相当厚い厚紙やC
D−R(CD−Recordable)のラベル等に拡大すること
を考えると、従来のプリンタ制御装置及びプリンタ制御
方法には、以下のような問題点があった。
【0021】図17は、bi−d補正制御の下で印刷紙
の厚さが変更された場合における印刷ヘッドからのイン
ク吐出及び印刷紙面上へのインク滴下の様子を模式的に
示した説明図である。
【0022】通常のプリンタにおいては、キャリッジの
往路方向駆動速度VF及び復路方向駆動速度VBは一定で
あるため、印刷紙の厚さが所定値以下であること、又
は、印刷ヘッドのノズルと印刷紙表面との距離が所定範
囲内であることを前提として、キャリッジの往路方向駆
動の際におけるインク吐出タイミング、復路方向駆動の
際におけるインク吐出タイミングは、それぞれ一定のタ
イミングに定められる。
【0023】ところが、例えば、図17に示すように、
想定された印刷紙の厚さの上限値より厚さDだけ厚い印
刷紙が使用されたとすると、印刷ヘッドのノズルと印刷
紙表面との距離も印刷紙の厚さ増加分Dだけ短くなる。
【0024】従って、目標滴下位置PTが想定された印
刷紙面上に存在していることを前提とするbi−d補正
制御の下では、キャリッジの往路方向駆動の際には、往
路方向において目標滴下位置PTより距離L3だけ手前
の滴下位置PFにインク滴が滴下され、キャリッジの復
路方向駆動の際には、復路方向において目標滴下位置P
Tより距離L4だけ手前の滴下位置PBにインク滴が滴下
されてしまう。
【0025】その結果、キャリッジの往路方向駆動の際
に滴下されたインク滴と復路方向駆動の際に滴下された
インク滴とは、距離L3+L4だけずれることになり、
印刷品質の大幅な低下を招く。
【0026】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、印刷紙等の印刷対象物の厚さや表面形
状に拘わらず、目標滴下位置へのインク滴下を常に確実
に実行可能とし、高品質印刷を実現するプリンタ制御装
置及びプリンタ制御方法並びにプリンタを提供すること
である。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明に係るプリンタ制
御装置及びプリンタ制御方法によれば、キャリッジの駆
動速度V及びインク吐出速度VSに応じて、上記キャリ
ッジに搭載されている印刷ヘッドのインク吐出ノズルの
中心軸が鉛直方向から所定角度θだけキャリッジ進行方
向に傾斜するように、上記印刷ヘッドを傾斜させること
を特徴とする。
【0028】換言すると、本発明に係るプリンタ制御装
置及びプリンタ制御方法によれば、キャリッジの駆動速
度V及びインク吐出速度VSに応じて、インク滴下方向
が鉛直方向下向きとなるように、上記キャリッジに搭載
されている印刷ヘッドを所定角度θだけ傾斜させること
を特徴とする。
【0029】また、本発明に係るプリンタによれば、キ
ャリッジの駆動速度V及びインク吐出速度VSに応じ
て、上記キャリッジに搭載されている印刷ヘッドのイン
ク吐出ノズルの中心軸が鉛直方向から所定角度θだけキ
ャリッジ進行方向に傾斜するように、上記印刷ヘッドを
傾斜させる印刷ヘッド傾斜機構を備えていることを特徴
とする。
【0030】換言すると、本発明に係るプリンタによれ
ば、キャリッジの駆動速度V及びインク吐出速度VSに
応じて、インク滴下方向が鉛直方向下向きとなるよう
に、上記キャリッジに搭載されている印刷ヘッドを所定
角度θだけ傾斜させる印刷ヘッド傾斜機構を備えている
ことを特徴とする。
【0031】上記各構成により、印刷紙の厚さや表面形
状に拘わらず、インク滴は、常に印刷紙表面上の目標滴
下位置へ確実に滴下されるので、使用可能な印刷対象物
の厚さ及び表面形状の制限が大幅に緩和され、かつ、そ
れらの印刷対象物において高品質印刷を実現することが
できる。
【0032】上記所定角度θは、等式VSsinθ=Vが成
立する角度であるものとするとよい。
【0033】上記所定角度θは、キャリッジの往路方向
駆動の際と復路方向駆動の際とにおいて同一の大きさで
あるものとするとよい。又は、上記所定角度θは、キャ
リッジの往路方向駆動の際と復路方向駆動の際とにおい
て異なる大きさであるものとしてもよい。
【0034】上記印刷ヘッドに複数のインク吐出ノズル
が設けられて複数種類のインクが吐出されるようになっ
ており、かつ、インクの種類ごとに上記インク吐出速度
が異なる場合、印刷品質に与える影響が大きい種類のイ
ンクの上記吐出速度を基準として、上記所定角度が設定
されるものとするとよい。
【0035】プリンタは、双方向印刷を行うプリンタで
あるものとするとよい。但し、単方向印刷を行うプリン
タであるものとしてもよい。
【0036】本発明に係るコンピュータプログラムの記
録媒体によれば、上記本発明に係るプリンタ制御方法を
コンピュータシステムにおいて実行するコンピュータプ
ログラムが記録されたことを特徴とする。
【0037】
【発明の実施の形態】最初に、本発明に係るプリンタ制
御装置及びプリンタ制御方法の適用対象であるインクジ
ェットプリンタの概略構成及び制御方法について説明す
る。
【0038】図8は、インクジェットプリンタの概略構
成を示したブロック図である。
【0039】図8に示したインクジェットプリンタは、
紙送りを行う紙送りモータ(以下、PFモータともい
う。)1と、紙送りモータ1を駆動する紙送りモータド
ライバ2と、印刷紙50にインクを吐出するヘッド9が
固定され、印刷紙50に対し平行方向かつ紙送り方向に
対し垂直方向に駆動されるキャリッジ3と、キャリッジ
3を駆動するキャリッジモータ(以下、CRモータとも
いう。)4と、キャリッジモータ4を駆動するCRモー
タドライバ5と、CRモータドライバ5に直流電流指令
値を払い出すDCユニット6と、ヘッド9の目詰まり防
止のためのインクの吸い出しを制御するポンプモータ7
と、ポンプモータ7を駆動するポンプモータドライバ8
と、ヘッド9を駆動制御するヘッドドライバ10と、キ
ャリッジ3に固定されたリニア式エンコーダ11と、所
定の間隔にスリットが形成されたリニア式エンコーダ1
1用符号板12と、PFモータ1用のロータリ式エンコ
ーダ13と、印刷処理されている紙の終端位置を検出す
る紙検出センサ15と、プリンタ全体の制御を行うCP
U16と、CPU16に対して周期的に割込み信号を発
生するタイマIC17と、ホストコンピュータ18との
間でデータの送受信を行うインタフェース部(以下、I
Fともいう。)19と、ホストコンピュータ18からI
F19を介して送られてくる印字情報に基づいて印字解
像度やヘッド9の駆動波形等を制御するASIC20
と、ASIC20及びCPU16の作業領域やプログラ
ム格納領域として用いられるPROM21,RAM22
及びEEPROM23と、印刷紙50を支持するプラテ
ン25と、PFモータ1によって駆動されて印刷紙50
を搬送する搬送ローラ27と、CRモータ4の回転軸に
取付けられたプーリ30と、プーリ30によって駆動さ
れるタイミングベルト31とから構成されている。
【0040】DCユニット6は、CPU16から送られ
てくる制御指令、エンコーダ11,13の出力に基づい
て紙送りモータドライバ2及びCRモータドライバ5を
駆動制御する。また、紙送りモータ1及びCRモータ4
はいずれもDCモータで構成されている。
【0041】図9は、インクジェットプリンタのキャリ
ッジ3周辺の構成を示した斜視図である。
【0042】図9に示すように、キャリッジ3は、タイ
ミングベルト31によりプーリ30を介してキャリッジ
モータ4に接続され、ガイド部材32に案内されてプラ
テン25に平行に移動するように駆動される。キャリッ
ジ3の印刷紙に対向する面には、ブラックインクを吐出
するノズル列及びカラーインクを吐出するノズル列を有
する記録ヘッド9が設けられ、各ノズルはインクカート
リッジ34からインクの供給を受けて印刷紙にインク滴
を吐出して文字や画像を印刷する。
【0043】また、キャリッジ3の非印字領域には、非
印字時に記録ヘッド9のノズル開口を封止するためのキ
ャッピング装置35と、図8に示したポンプモータ7を
有するポンプユニット36とが設けられている。キャリ
ッジ3が印字領域から非印字領域に移動すると、図示し
ないレバーにキャリッジ3が当接して、キャッピング装
置35が上方に移動し、ヘッド9を封止する。
【0044】ヘッド9のノズル開口列に目詰まりが生じ
た場合や、カートリッジ34の交換等を行ってヘッド9
から強制的にインクを吐出する場合は、ヘッド9を封止
した状態でポンプユニット36を作動させ、ポンプユニ
ット36からの負圧により、ノズル開口列からインクを
吸い出す。これにより、ノズル開口列の近傍に付着して
いる塵埃や紙粉が洗浄され、さらにはヘッド9内の気泡
がインクとともにキャップ37に排出される。
【0045】図10は、キャリッジ3に取付けられたリ
ニア式エンコーダ11の構成を模式的に示した説明図で
ある。
【0046】図10に示したエンコーダ11は、発光ダ
イオード11aと、コリメータレンズ11bと、検出処
理部11cとを備えている。検出処理部11cは、複数
(4個)のフォトダイオード11dと、信号処理回路1
1eと、2個のコンパレータ11fA,11fBとを有し
ている。
【0047】発光ダイオード11aの両端に抵抗を介し
て電圧VCCが印加されると、発光ダイオード11aから
光が発せられる。この光はコリメータレンズ11bによ
り平行光に集光されて符号板12を通過する。符号板1
2には、所定の間隔(例えば1/180インチ(1イン
チ=2.54cm))毎にスリットが設けられている。
【0048】符号板12を通過した平行光は、図示しな
い固定スリットを通って各フォトダイオード11dに入
射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード
11dから出力される電気信号は信号処理回路11eに
おいて信号処理され、信号処理回路11eから出力され
る信号はコンパレータ11fA,11fBにおいて比較さ
れ、比較結果がパルスとして出力される。コンパレータ
11fA,11fBから出力されるパルスENC−A,E
NC−Bがエンコーダ11の出力となる。
【0049】図11は、CRモータ正転時及び逆転時に
おけるエンコーダ11の2つの出力信号の波形を示した
タイミングチャートである。
【0050】図11(a),(b)に示すように、CR
モータ正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスEN
C−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっ
ている。CRモータ4が正転しているとき、即ち、キャ
リッジ3が主走査方向に移動しているときは、図11
(a)に示すように、パルスENC−AはパルスENC
−Bよりも90度だけ位相が進み、CRモータ4が逆転
しているときは、図11(b)に示すように、パルスE
NC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅
れるようにエンコーダ4は構成されている。そして、上
記パルスの1周期Tは符号板12のスリット間隔(例え
ば1/180インチ)に対応し、キャリッジ3が上記ス
リット間隔を移動する時間に等しい。
【0051】一方、PFモータ1用のロータリ式エンコ
ーダ13は符号板がPFモータ1の回転に応じて回転す
る回転円板である以外は、リニア式エンコーダ11と同
様の構成となっており、2つの出力パルスENC−A,
ENC−Bを出力する。インクジェットプリンタにおい
ては、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13の符
号板に設けられている複数のスリットのスリット間隔は
1/180インチであり、PFモータ1が上記1スリッ
ト間隔だけ回転すると、1/1440インチだけ紙送り
されるような構成となっている。
【0052】図12は、給紙及び紙検出に関連する部分
を示した透視図である。図12を参照して、図8に示し
た紙検出センサ15の位置について説明する。図12に
おいて、プリンタ60の給紙挿入口61に挿入された印
刷紙50は、給紙モータ63により駆動される給紙ロー
ラ64によってプリンタ60内に送り込まれる。プリン
タ60内に送り込まれた印刷紙50の先端が例えば光学
式の紙検出センサ15により検出される。紙検出センサ
15によって先端が検出された紙50は、PFモータ1
により駆動される紙送りローラ65及び従動ローラ66
によって紙送りが行われる。
【0053】続いてキャリッジガイド部材32に沿って
移動するキャリッジ3に固定された記録ヘッド(図示せ
ず)からインクが滴下されることにより印字が行われ
る。所定の位置まで紙送りが行われると、現在、印字さ
れている印刷紙50の終端が紙検出センサ15によって
検出される。印字が終了した印刷紙50は、PFモータ
1により駆動される歯車67A,67Bを介して歯車6
7Cにより駆動される排紙ローラ68及び従動ローラ6
9によって排紙口62から外部に排出される。尚、紙送
りローラ65の回転軸には、ロータリ式エンコーダ13
が連結されている。
【0054】図13は、プリンタの紙送りに関連する部
分を詳細に示した透視図である。
【0055】図12に示したプリンタの部分のうち紙送
りに関連する部分について、図12及び図13を参照し
て、より詳細に説明する。
【0056】プリンタ60の給紙挿入口61から挿入さ
れ、給紙ローラ64によってプリンタ60内に送り込ま
れた印刷紙50の先端が紙検出センサ15により検出さ
れると、PFモータ1により小歯車87を介して駆動さ
れる大歯車67aの回転軸であるスマップ(Smap)軸8
3の周囲に設けられた紙送りローラ65と、給紙側から
送られてきた印刷紙50を垂直方向下向きに押圧するホ
ルダ89の紙送り方向排紙側先端部に設けられた従動ロ
ーラ66とにより、印刷紙50の紙送りが行われる。
【0057】PFモータ1はプリンタ60内のフレーム
86にねじ85により固定されており、大歯車67a周
囲の所定箇所にはロータリ式エンコーダ13が配設さ
れ、かつ、大歯車67aの回転軸であるスマップ軸83
にはロータリ式エンコーダ用符号板14が連結されてい
る。
【0058】紙送りローラ65と従動ローラ66とによ
り紙送りが行われた印刷紙50は、印刷紙50を支持す
るプラテン84上を通過し、小歯車87,大歯車67
a,中間歯車67b,小歯車88及び排紙歯車67cを
介してPFモータ1により駆動される排紙ローラ68
と、従動ローラであるギザローラ69とにより挟持され
て紙送りが行われ、排紙口62から外部に排出される。
【0059】印刷紙50がプラテン84上に支持されて
いる間に、キャリッジ3がプラテン84上の空間をガイ
ド部材32に沿って左右に移動し、キャリッジ3に固定
された記録ヘッド(図示せず)からインクが吐出されて
印刷が行われる。
【0060】本発明に係るプリンタ制御装置及びプリン
タ制御方法並びにプリンタは、キャリッジの駆動速度及
びインク吐出速度を考慮して、インク滴が常に鉛直方向
に滴下されるようにインク吐出方向を決定すべく、印刷
ヘッドを傾斜させる点に特徴を有するものである。
【0061】以下、本発明に係るプリンタ制御装置及び
プリンタ制御方法並びにプリンタ、並びに、そのプリン
タ制御方法を実行するコンピュータプログラムを記録し
た記録媒体の実施の形態について、図面を参照しながら
説明する。
【0062】図1は、本発明に係るプリンタ制御装置及
びプリンタ制御方法により制御されているプリンタの印
刷ヘッドからのインク吐出及び印刷紙面上へのインク滴
下の様子を模式的に示した説明図である。
【0063】前述のように、インク滴下合成速度VC
は、キャリッジの駆動速度VF又はVBと、インク吐出速
度VSとの合成速度である。従って、キャリッジの駆動
速度VF及びVBが一定であるものとすると、インク滴下
合成速度VCは、インク吐出速度VSの変更により、変更
することができる。
【0064】そこで、本発明に係るプリンタ制御装置及
びプリンタ制御方法においては、キャリッジの駆動速度
VF又はVB及びインク吐出速度VSを考慮して、インク
滴が常に鉛直方向に滴下されるようにインク吐出方向を
決定すべく、印刷ヘッドを傾斜させることとしたもので
ある。
【0065】図1(a)に示すように、キャリッジの往
路方向駆動の際には、キャリッジに搭載されている印刷
ヘッド9のノズルNの中心軸が鉛直方向から所定角度θ
Fだけキャリッジ進行方向に傾斜するように、印刷ヘッ
ド9を傾斜させる。ここで、所定角度θFは、等式VSsi
nθF=VFが成立する角度である。
【0066】従って、インク滴下合成速度VCFは、大き
さVCF=VScosθF、向きは鉛直方向下向きの速度とな
り、キャリッジの往路方向駆動速度VF及びインク吐出
速度VSが一定である限り、インク滴下方向は常に鉛直
方向下向きとなり、インク滴は、常に印刷紙表面50S
上の目標滴下位置PTへ確実に滴下されることになる。
【0067】一方、図1(b)に示すように、キャリッ
ジの復路方向駆動の際には、キャリッジに搭載されてい
る印刷ヘッド9のノズルNの中心軸が鉛直方向から所定
角度θBだけキャリッジ進行方向に傾斜するように、印
刷ヘッド9を傾斜させる。ここで、所定角度θBは、等
式VSsinθB=VBが成立する角度である。
【0068】従って、インク滴下合成速度VCBは、大き
さVCB=VScosθB、向きは鉛直方向下向きの速度とな
り、キャリッジの復路方向駆動速度VB及びインク吐出
速度VSが一定である限り、インク滴下方向は常に鉛直
方向下向きとなり、インク滴は、常に印刷紙表面50S
上の目標滴下位置PTへ確実に滴下されることになる。
【0069】以上のように、本発明に係るプリンタ制御
装置及びプリンタ制御方法においては、印刷紙の厚さや
表面形状に拘わらず、インク滴は、常に印刷紙表面50
S上の目標滴下位置PTへ確実に滴下されるので、使用
可能な印刷対象物の厚さ及び表面形状の制限が大幅に緩
和され、かつ、それらの印刷対象物において高品質印刷
を実現することができる。
【0070】尚、通常のプリンタにおいては、定速度駆
動の際における往路方向駆動速度VF及び復路方向駆動
速度VBは、それぞれ単一かつ一定の値であるが、往路
方向駆動速度VF及び復路方向駆動速度VBが複数の値を
取り得る場合には、往路方向駆動速度VF及び復路方向
駆動速度VBの値ごとに、傾斜角度θF及びθBを設定す
るとよい。
【0071】また、カラー印刷可能なプリンタ等におい
て、印刷ヘッドに複数のノズルが設けられて複数種類の
インクが吐出されるようになっており、かつ、インクの
種類ごとにインク吐出速度が異なる場合には、印刷品質
に与える影響が大きい種類のインクの吐出速度を基準と
して、傾斜角度θF及びθBを設定するとよい。
【0072】本発明に係るプリンタ制御装置及びプリン
タ制御方法は、主として双方向印刷を行うプリンタの制
御に適用されるものであるが、単方向印刷を行うプリン
タの制御にも適用可能である。
【0073】単方向印刷においては、インク滴の滴下位
置がずれるとしても、総てのインク滴が同一方向に同一
距離だけずれるので、画質に影響を与えることはない。
しかし、例えば、印刷紙の左右端部余白無しの印刷を行
う場合には、総てのインク滴が同一方向に同一距離だけ
ずれると、印刷紙の左右端部の一方には余白が形成さ
れ、他方ではインク滴が印刷紙面外部にはみ出してしま
う。
【0074】従って、単方向印刷においても、本発明に
係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法を適用する
ことにより、使用可能な印刷対象物の厚さ及び表面形状
の制限が大幅に緩和され、かつ、それらの印刷対象物に
おいて高品質印刷を実現することができる。
【0075】図2は、本発明に係るプリンタ制御装置及
びプリンタ制御方法により制御されるプリンタにおいて
使用可能な印刷対象物の例の概略断面図である。
【0076】本発明に係るプリンタ制御装置及びプリン
タ制御方法により制御されるプリンタにおいては、印刷
紙の厚さや表面形状に拘わらず、インク滴は、常に印刷
紙表面上の目標滴下位置へ確実に滴下されるので、使用
可能な印刷対象物の厚さ及び表面形状の制限が大幅に緩
和される。
【0077】図2(a)に示す従来より使用されている
通常の印刷紙50Aの他、従来は使用不可能であった以
下のような種々の印刷対象物が使用可能となる。例え
ば、図2(b)に示す厚紙50B,図2(c)に示すよ
うな段差があり、部分によって厚さの異なる印刷紙50
C,図2(d)に示すような和紙等の微小な凹凸のある
印刷紙50D,図2(e)に示すような撓んだ印刷紙5
0E等が、印刷対象物として使用可能となる。また、印
刷対象物は紙に限らず、例えば、CD−R等のラベル印
刷も可能であるし、その他、紙送り機構による紙送り駆
動が可能であれば、樹脂板、ガラス板等、シート状、板
状の各種物体が印刷対象物として使用可能である。
【0078】本発明に係るプリンタ制御装置及びプリン
タ制御方法を実施するためには、印刷ヘッドを傾斜させ
るための印刷ヘッド傾斜機構がプリンタのキャリッジに
備えられていなければならない。
【0079】そして、その印刷ヘッド傾斜機構は、キャ
リッジの往路方向駆動の際の印刷が終了してから、後続
する復路方向駆動の際の印刷が開始されるまでの間、及
び、復路方向駆動の際の印刷が終了してから、後続する
往路方向駆動の際の印刷が開始されるまでの間に、傾斜
角度をθFからθB又はθBからθFに切り換え可能なもの
でなければならない。
【0080】図3は、本発明に係るプリンタ制御装置及
びプリンタ制御方法により印刷ヘッドを傾斜させるため
の印刷ヘッド傾斜機構の第一の例を模式的に示した説明
図である。
【0081】例えば、図3に示すように、印刷ヘッド9
とキャリッジ3との結合部を回動可能とすることによ
り、印刷ヘッド9を所定角度θF又はθBだけ傾斜させる
ようにするとよい。
【0082】図4は、本発明に係るプリンタ制御装置及
びプリンタ制御方法により印刷ヘッドを傾斜させるため
の印刷ヘッド傾斜機構の第二の例を模式的に示した説明
図である。図4(a)はキャリッジ3及び印刷ヘッド9
の正面図、図4(b)はキャリッジ3及び印刷ヘッド9
の側面図である。
【0083】水平左右方向における往復駆動を可能とす
るため、図4(b)の側面図に示されるように、キャリ
ッジ9は、図9におけるガイド部材32を軸支するため
の貫通口3cが開口された基部3aと、印刷ヘッド9が
装着される本体部3bとが一体的に構成されている。
【0084】そこで、本発明に係るプリンタ制御装置及
びプリンタ制御方法の適用対象となるプリンタにおいて
は、キャリッジ9の基部3aと本体部3bとを回動可能
に結合して構成することにより、図4(a)の正面図に
示されるように、キャリッジ9の本体部3bを回動させ
て印刷ヘッド9を所定角度θF又はθBだけ傾斜させるよ
うにするとよい。
【0085】図5は、本発明に係るプリンタ制御装置及
びプリンタ制御方法により印刷ヘッドを傾斜させるため
の印刷ヘッド傾斜機構の第三の例を模式的に示した説明
図である。
【0086】図5に示す印刷ヘッド傾斜機構の第三の例
は、双方向印刷を行わず、単方向印刷のみを行うプリン
タのキャリッジに適用可能な構成例である。
【0087】即ち、印刷ヘッド9をキャリッジ3に装着
する際に、適当なスペーサSを挟み込んだ状態で印刷ヘ
ッド9を固定することにより、印刷ヘッド9を所定角度
θFだけ傾斜させるようにしている。
【0088】この印刷ヘッド傾斜機構の第三の例は、単
方向印刷のみを行うプリンタのキャリッジに適用するこ
とを想定した構成例であるが、双方向印刷を行うプリン
タのキャリッジに適用することもできる。その場合、往
路方向印刷又は復路方向印刷のいずれか一方について
は、インク滴の滴下方向は鉛直方向下向きになるが、他
方についてはインク滴の滴下方向が鉛直方向下向きには
ならない。但し、インク滴の滴下方向が鉛直方向下向き
にならない印刷においては、前述したインク滴の吐出タ
イミング制御、いわゆるbi−d補正制御によってイン
ク滴の滴下位置を調整することができる。
【0089】また、同様の理由により、上記印刷ヘッド
傾斜機構の第一、第二の例においても、印刷ヘッド9を
所定角度θF又はθBだけ傾斜させたまま固定した構成を
採用することができる。
【0090】以上に印刷ヘッド傾斜機構の例を3つ示し
たが、印刷ヘッド傾斜機構の構成は、キャリッジ3に搭
載されている印刷ヘッド9のノズルの中心軸が鉛直方向
から所定角度θF又はθBだけキャリッジ進行方向に傾斜
するように、印刷ヘッド9を傾斜させることができるも
のであれば、どのようなものであってもよい。
【0091】本発明に係るプリンタ制御装置は、例え
ば、図8におけるCPU16により構成することができ
る。その場合、CPU16を動作させるプログラムは、
以下に説明する記録媒体の他、例えば、図8におけるP
ROM21,EEPROM23に記録保持しておくこと
ができる。
【0092】図6は、本発明に係るプリンタ制御方法を
実行するコンピュータプログラムが記録された記録媒体
及びその記録媒体が使用されるコンピュータシステムの
外観構成を示した説明図、図7は、図6に示したコンピ
ュータシステムの構成を示すブロック図である。
【0093】図6に示したコンピュータシステム70
は、ミニタワー型等の筐体に収納されたコンピュータ本
体71と、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)、プ
ラズマディスプレイ、液晶表示装置等の表示装置72
と、記録出力装置としてのプリンタ73と、入力装置と
してのキーボード74a及びマウス74bと、フレキシ
ブルディスクドライブ装置76と、CD−ROMドライ
ブ装置77とから構成されている。図7は、このコンピ
ュータシステム70の構成をブロック図として表示した
ものであり、コンピュータ本体71が収納された筐体内
には、RAM(Random Access Memory)等の内部メモリ
75と、ハードディスクドライブユニット78等の外部
メモリがさらに設けられている。本発明に係るプリンタ
制御方法を実行するコンピュータプログラムが記録され
た記録媒体は、このコンピュータシステム70で使用さ
れる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディス
ク81,CD−ROM(Read Only Memory)82が用い
られるが、その他、MO(Magneto Optical)ディス
ク、DVD(Digital Versatile Disk)、その他の光学
的記録ディスク、カードメモリ、磁気テープ等を用いて
もよい。
【0094】
【発明の効果】本発明に係るプリンタ制御装置及びプリ
ンタ制御方法によれば、キャリッジの駆動速度V及びイ
ンク吐出速度VSに応じて、上記キャリッジに搭載され
ている印刷ヘッドのインク吐出ノズルの中心軸が鉛直方
向から所定角度θだけキャリッジ進行方向に傾斜するよ
うに、上記印刷ヘッドを傾斜させることとしたので、印
刷紙の厚さや表面形状に拘わらず、インク滴は、常に印
刷紙表面上の目標滴下位置へ確実に滴下され、使用可能
な印刷対象物の厚さ及び表面形状の制限が大幅に緩和さ
れ、かつ、それらの印刷対象物において高品質印刷を実
現することができる。
【0095】換言すると、本発明に係るプリンタ制御装
置及びプリンタ制御方法によれば、キャリッジの駆動速
度V及びインク吐出速度VSに応じて、インク滴下方向
が鉛直方向下向きとなるように、上記キャリッジに搭載
されている印刷ヘッドを所定角度θだけ傾斜させるの
で、上記効果を得ることができる。
【0096】また、本発明に係るプリンタによれば、キ
ャリッジの駆動速度V及びインク吐出速度VSに応じ
て、上記キャリッジに搭載されている印刷ヘッドのイン
ク吐出ノズルの中心軸が鉛直方向から所定角度θだけキ
ャリッジ進行方向に傾斜するように、上記印刷ヘッドを
傾斜させる印刷ヘッド傾斜機構を備えているので、印刷
紙の厚さや表面形状に拘わらず、インク滴は、常に印刷
紙表面上の目標滴下位置へ確実に滴下され、使用可能な
印刷対象物の厚さ及び表面形状の制限が大幅に緩和さ
れ、かつ、それらの印刷対象物において高品質印刷を実
現することができる。
【0097】換言すると、本発明に係るプリンタによれ
ば、キャリッジの駆動速度V及びインク吐出速度VSに
応じて、インク滴下方向が鉛直方向下向きとなるよう
に、上記キャリッジに搭載されている印刷ヘッドを所定
角度θだけ傾斜させる印刷ヘッド傾斜機構を備えている
ので、上記効果を得ることができる。
【0098】本発明に係るコンピュータプログラムの記
録媒体によれば、上記本発明に係るプリンタ制御方法の
いずれかをコンピュータシステムにおいて実行するコン
ピュータプログラムが記録されているので、上記本発明
に係るプリンタ制御方法のいずれかをコンピュータシス
テムにおいて実行することにより、上記同様の効果を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制
御方法により制御されているプリンタの印刷ヘッドから
のインク吐出及び印刷紙面上へのインク滴下の様子を模
式的に示した説明図。
【図2】本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制
御方法により制御されるプリンタにおいて使用可能な印
刷対象物の例の概略断面図。
【図3】本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制
御方法により印刷ヘッドを傾斜させるための印刷ヘッド
傾斜機構の第一の例を模式的に示した説明図。
【図4】本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制
御方法により印刷ヘッドを傾斜させるための印刷ヘッド
傾斜機構の第二の例を模式的に示した説明図。
【図5】本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制
御方法により印刷ヘッドを傾斜させるための印刷ヘッド
傾斜機構の第三の例を模式的に示した説明図。
【図6】本発明に係るプリンタ制御方法を実行するプロ
グラムが記録された記録媒体及びその記録媒体が使用さ
れるコンピュータシステムの外観構成を示した説明図。
【図7】図6に示したコンピュータシステムの構成を示
すブロック図。
【図8】インクジェットプリンタの概略構成を示したブ
ロック図。
【図9】インクジェットプリンタのキャリッジ3周辺の
構成を示した斜視図。
【図10】キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコ
ーダ11の構成を模式的に示した説明図。
【図11】CRモータ正転時及び逆転時におけるエンコ
ーダ11の2つの出力信号の波形を示したタイミングチ
ャート。
【図12】給紙及び紙検出に関連する部分を示した透視
図。
【図13】プリンタの紙送りに関連する部分を詳細に示
した透視図。
【図14】キャリッジが静止していると仮定した場合に
おける印刷ヘッドからのインク吐出及び印刷紙面上への
インク滴下の様子を模式的に示した説明図。
【図15】キャリッジが往路方向及び復路方向に駆動さ
れている場合における印刷ヘッドからのインク吐出及び
印刷紙面上へのインク滴下の様子を模式的に示した説明
図。
【図16】キャリッジの往路方向駆動速度及び復路方向
駆動速度を考慮してインク滴の吐出タイミングを制御し
た場合における印刷ヘッドからのインク吐出及び印刷紙
面上へのインク滴下の様子を模式的に示した説明図。
【図17】bi−d補正制御の下で印刷紙の厚さが変更
された場合における印刷ヘッドからのインク吐出及び印
刷紙面上へのインク滴下の様子を模式的に示した説明
図。
【符号の説明】
1 紙送りモータ(PFモータ) 2 紙送りドライバ 3 キャリッジ 4 キャリッジモータ(CRモータ) 5 キャリッジモータドライバ(CRモータドライバ) 6 DCユニット 6a 位置演算部 6b 減算器 6c 目標速度演算手段 6d 速度演算部 6e 減算器 6f 比例要素 6g 積分要素 6h 微分要素 6j D/Aコンバータ 7 ポンプモータ 8 ポンプモータドライバ 9 記録ヘッド 10 ヘッドドライバ 11 リニア式エンコーダ 12 符号板 13 エンコーダ(ロータリ式エンコーダ) 14 ロータリ式エンコーダ用符号板 15 紙検出センサ 16 CPU 17 タイマIC 18 ホストコンピュータ 19 インタフェース部 20 ASIC 21 PROM 22 RAM 23 EEPROM 25 プラテン 30 プーリ 31 タイミングベルト 32 キャリッジモータのガイド部材 34 インクカートリッジ 35 キャッピング装置 36 ポンプユニット 37 キャップ 50 記録紙 60 プリンタ 61 給紙挿入口 62 排紙口 64 給紙ローラ 65 紙送りローラ 66 従動ローラ 67a 大歯車 67b 中間歯車 67c 排紙歯車 68 排紙ローラ 69 従動ローラ(ギザローラ) 83 スマップ軸 84 プラテン 87 小歯車 88 小歯車 89 ホルダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA09 EC07 EC28 EC37 FA11 HA11 2C064 CC04 CC13 2C480 CA30 CA33 CB45

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリッジの駆動速度V及びインク吐出速
    度VSに応じて、前記キャリッジに搭載されている印刷
    ヘッドのインク吐出ノズルの中心軸が鉛直方向から所定
    角度θだけキャリッジ進行方向に傾斜するように、前記
    印刷ヘッドを傾斜させることを特徴とするプリンタ制御
    装置。
  2. 【請求項2】キャリッジの駆動速度V及びインク吐出速
    度VSに応じて、インク滴下方向が鉛直方向下向きとな
    るように、前記キャリッジに搭載されている印刷ヘッド
    を所定角度θだけ傾斜させることを特徴とするプリンタ
    制御装置。
  3. 【請求項3】前記所定角度θは、等式VSsinθ=Vが成
    立する角度であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載のプリンタ制御装置。
  4. 【請求項4】前記所定角度θは、キャリッジの往路方向
    駆動の際と復路方向駆動の際とにおいて同一の大きさで
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    のプリンタ制御装置。
  5. 【請求項5】前記所定角度θは、キャリッジの往路方向
    駆動の際と復路方向駆動の際とにおいて異なる大きさで
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    のプリンタ制御装置。
  6. 【請求項6】前記印刷ヘッドに複数のインク吐出ノズル
    が設けられて複数種類のインクが吐出されるようになっ
    ており、かつ、インクの種類ごとに前記インク吐出速度
    が異なる場合、印刷品質に与える影響が大きい種類のイ
    ンクの前記吐出速度を基準として、前記所定角度が設定
    されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記
    載のプリンタ制御装置。
  7. 【請求項7】制御対象となるプリンタは、双方向印刷を
    行うプリンタであることを特徴とする請求項1乃至6の
    いずれかに記載のプリンタ制御装置。
  8. 【請求項8】キャリッジの駆動速度V及びインク吐出速
    度VSに応じて、前記キャリッジに搭載されている印刷
    ヘッドのインク吐出ノズルの中心軸が鉛直方向から所定
    角度θだけキャリッジ進行方向に傾斜するように、前記
    印刷ヘッドを傾斜させることを特徴とするプリンタ制御
    方法。
  9. 【請求項9】キャリッジの駆動速度V及びインク吐出速
    度VSに応じて、インク滴下方向が鉛直方向下向きとな
    るように、前記キャリッジに搭載されている印刷ヘッド
    を所定角度θだけ傾斜させることを特徴とするプリンタ
    制御方法。
  10. 【請求項10】前記所定角度θは、等式VSsinθ=Vが
    成立する角度であることを特徴とする請求項8又は9に
    記載のプリンタ制御方法。
  11. 【請求項11】前記所定角度θは、キャリッジの往路方
    向駆動の際と復路方向駆動の際とにおいて同一の大きさ
    であることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに
    記載のプリンタ制御方法。
  12. 【請求項12】前記所定角度θは、キャリッジの往路方
    向駆動の際と復路方向駆動の際とにおいて異なる大きさ
    であることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに
    記載のプリンタ制御方法。
  13. 【請求項13】前記印刷ヘッドに複数のインク吐出ノズ
    ルが設けられて複数種類のインクが吐出されるようにな
    っており、かつ、インクの種類ごとに前記インク吐出速
    度が異なる場合、印刷品質に与える影響が大きい種類の
    インクの前記吐出速度を基準として、前記所定角度が設
    定されることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか
    に記載のプリンタ制御方法。
  14. 【請求項14】制御対象となるプリンタは、双方向印刷
    を行うプリンタであることを特徴とする請求項8乃至1
    3のいずれかに記載のプリンタ制御方法。
  15. 【請求項15】請求項8乃至14のいずれかに記載のプ
    リンタ制御方法をコンピュータシステムにおいて実行す
    るコンピュータプログラムが記録されたことを特徴とす
    るコンピュータプログラムの記録媒体。
  16. 【請求項16】キャリッジの駆動速度V及びインク吐出
    速度VSに応じて、前記キャリッジに搭載されている印
    刷ヘッドのインク吐出ノズルの中心軸が鉛直方向から所
    定角度θだけキャリッジ進行方向に傾斜するように、前
    記印刷ヘッドを傾斜させる印刷ヘッド傾斜機構を備えて
    いることを特徴とするプリンタ。
  17. 【請求項17】キャリッジの駆動速度V及びインク吐出
    速度VSに応じて、インク滴下方向が鉛直方向下向きと
    なるように、前記キャリッジに搭載されている印刷ヘッ
    ドを所定角度θだけ傾斜させる印刷ヘッド傾斜機構を備
    えていることを特徴とするプリンタ。
  18. 【請求項18】前記所定角度θは、等式VSsinθ=Vが
    成立する角度であることを特徴とする請求項16又は1
    7に記載のプリンタ。
  19. 【請求項19】前記所定角度θは、キャリッジの往路方
    向駆動の際と復路方向駆動の際とにおいて同一の大きさ
    であることを特徴とする請求項16乃至18のいずれか
    に記載のプリンタ。
  20. 【請求項20】前記所定角度θは、キャリッジの往路方
    向駆動の際と復路方向駆動の際とにおいて異なる大きさ
    であることを特徴とする請求項16乃至18のいずれか
    に記載のプリンタ。
  21. 【請求項21】前記印刷ヘッドに複数のインク吐出ノズ
    ルが設けられて複数種類のインクが吐出されるようにな
    っており、かつ、インクの種類ごとに前記インク吐出速
    度が異なる場合、印刷品質に与える影響が大きい種類の
    インクの前記吐出速度を基準として、前記所定角度が設
    定されることを特徴とする請求項16乃至20のいずれ
    かに記載のプリンタ。
  22. 【請求項22】双方向印刷を行うプリンタであることを
    特徴とする請求項16乃至21のいずれかに記載のプリ
    ンタ制御装置。
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