JP2002306466A - 放射線断層像撮影装置 - Google Patents

放射線断層像撮影装置

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JP2002306466A
JP2002306466A JP2001108308A JP2001108308A JP2002306466A JP 2002306466 A JP2002306466 A JP 2002306466A JP 2001108308 A JP2001108308 A JP 2001108308A JP 2001108308 A JP2001108308 A JP 2001108308A JP 2002306466 A JP2002306466 A JP 2002306466A
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radiation
subject
detector
positioning light
irradiation
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JP2001108308A
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Shunichiro Tanigawa
俊一郎 谷川
Masaya Kumazaki
昌也 熊▲崎▼
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GE Medical Systems Global Technology Co LLC
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GE Medical Systems Global Technology Co LLC
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Abstract

(57)【要約】 【課題】最初に位置決めした部位と最初に表示されるイ
メージを一致させることができる放射線断層像撮影装置
を提供する。 【解決手段】位置決め光PLが、二つのA側X線検出器
アレイ23AとB側X線検出器アレイ23Bとの境界領
域に照射されるように調整されている位置決め用光源2
9と、位置決め用光源29による位置決め光PLを用い
て被検体6の被検部位が所望の位置に位置決めされた
後、入力装置32から入力されるスキャン時のスライス
厚SLおよびz方向におけるスキャン方向(+z方向お
よび−z方向)±DLの情報に基づいて、スライス厚の
半分SL/2だけ、スキャン方向DLとは逆方向に撮影
テーブル4を移動するように制御信号CTL31bを撮
影テーブル4の駆動部に出力する中央処理装置31とを
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線断層像撮影
装置に係り、特に、幅と厚みを持つ放射線ビームの通過
領域についてのマルチスライスの断層像を生成する放射
線断層像撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線断層像撮影装置としては、たとえ
ば、放射線としてX線を利用するX線CT(Computed To
mography) 装置が知られている。このX線CT装置で
は、X線の発生にはX線管が使用される。そして、X線
CT装置は、放射線照射・検出系、すなわちX線照射・
検出系を被検体をはさんで相対向させた状態でX線を被
検体に照射しながら被検体の周りで回転(スキャン(Sc
an))させて、被検体の周囲の複数のビュー(view)方
向で被検体を透過したX線を検出系により検出し、それ
ぞれX線による被検体の投影データを測定し、それら投
影データに基づいて断層像を生成(再構成)するように
構成されている。
【0003】X線照射・検出系のX線照射装置は、撮影
範囲を包含する幅を持ちそれに垂直な方向に所定の厚み
を持つX線ビームを照射する。X線ビームの厚みは、コ
リメータ(Collimator) のX線通過開口(アパーチヤ
(aperture))の開度を調節することにより変更できる
ようになっている。
【0004】X線照射・検出系のX線検出装置は、X線
ビームの幅の方向に多数(たとえば1000個程度)の
X線検出素子をアレイ状に配列した多チャンネルのX線
検出器によってX線を検出する。多チャンネルのX線検
出器は、X線ビームの幅の方向に、X線ビームの幅に相
当する長さ(幅)を有する。また、X線ビームの厚みの
方向に、X線ビームの厚みよりも大きな長さ(厚み)を
有する。このようなX線検出器においては、1回の回転
により1列のX線検出器アレイでX線を検出することか
ら1スライス分のX線検出信号が得られる。
【0005】多チャンネルのX線検出器としては、上述
のようなX線検出器の他に、たとえば多数のX線検出素
子をX線ビームの幅方向にアレイ状に配列した検出器ア
レイをX線ビームの厚みの方向(被検体のX線照射空間
への搬入方向(体軸方向))に複数個併設し、複数列の
検出器アレイでX線ビームを同時に受光するようにした
ものがある。このようなX線検出器は、1回の回転で複
数の検出器アレイでX線を検出することから、複数スラ
イス分のX線検出信号を一挙に得られる。このような検
出器を用いたスキャンは、マルチスライススキャン(mu
lti-slice scan) と呼ばれる。
【0006】そのようなX線検出器では、個々の検出器
アレイを、その厚み(X線ビームの厚み方向の長さ)が
最小のスライス厚(たとえば1mm )に相当するように構
成し、これをX線ビームの厚み方向に、たとえば数個〜
数10個程度併設するとともに、各検出器アレイの検出
信号を同一チャンネルごとに自由に組み合わせることが
できるようにしている。
【0007】このようなX線検出器を有するX線CT装
置においては、たとえば中央部分の3列の検出器アレイ
を使用して、スライス厚が1mmの3スライス同時のマル
チスライススキャンを行う。あるいは、中央部分の6列
の検出器アレイにつき、隣り合う2列ずつを組み合わせ
て3組の検出器アレイを形成することにより、スライス
厚が2mmの3スライス同時のマルチスライススキャンを
行う。
【0008】また、スライス厚とスライス数の積に相当
する数の検出器アレイを使用し、スライス厚に相当する
数の隣接する検出器アレイごとに信号を組み合わせてス
ライス数に相当する検出器アレイの組を作ることによ
り、多様なスライス厚の複数スライス同時のマルチスラ
イススキャンを行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うなX線CT装置等の放射線断層像撮影装置では、スキ
ャンを行うに際しては、X線検出器を被検体の所望の被
検部位に対応させるための位置決めを行う必要があり、
このためにレーザ等からなる位置決め用光源が設けられ
る。この位置決め用光源は、その照射光(位置決め光)
が、図15(a)および(b)に示すように、X線検出
器の検出器アレイのX線ビームの厚み方向(被検体のX
線照射空間の搬入方向:z方向)における中心に当たる
ように調整され所定の位置に固定される。図15(a)
はX線検出器として検出器アレイをX線ビームの厚み方
向にAの一つのみ設けた場合の例であり、図15(b)
はX線検出器として検出器アレイをX線ビームの厚み方
向にAおよびBの二つ設けた場合の例である。
【0010】たとえば、X線検出器として検出器アレイ
をX線ビームの厚み方向にAの一つのみ設けたX線CT
装置の場合、スキャンを行うに先立って、走査ガントリ
のX線照射空間外で撮影テーブル(クレードル)に被検
体を載せ、続いて被検部位がX線照射空間に位置するよ
うに、クレードルを駆動する。そして、位置決め用光源
を駆動し、かつ、その照射位置決め光がスキャンによる
最初のイメージとすべき部位、たとえば図16に示すよ
うに、頭部であったら鼻に照射されるようにクレードル
を駆動する、あるいは被検体が体を動かす。このような
位置決め作業が終了した後、スキャン動作を開始する。
この場合、スキャン領域は鼻を中心としたその近傍領域
であることから、位置決め用光源による位置決め光が当
たっている鼻のイメージが最初に表示装置に表示され
る。
【0011】ところが、X線検出器として検出器アレイ
をX線ビームの厚み方向に複数(2以上)設けたX線C
T装置の場合、以下に示すような不利益がある。
【0012】たとえば、X線検出器として検出器アレイ
をX線ビームの厚み方向にAおよびBの二つ設けたX線
CT装置の場合、位置決め光源による位置決め光は、図
17に示すように、鼻に照射されているが、その位置
は、X線検出器でみると二つの検出器アレイの境界とな
っていることから、表示装置に表示されるイメージは、
鼻よりも目側に寄っているイメージと鼻よりも口側に寄
っているイメージが表示されてしまう。換言すれば、最
初の表示されるイメージ(ファーストイメージ)が位置
決め光によりマーキングした部位と一致していないとい
う不利益がある。
【0013】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、最初に位置決めした部位と最初
に表示されるイメージを一致させることができる放射線
断層像撮影装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点は、被検体を挟むようにして相
対向して配される放射線照射手段と放射線検出器を有
し、前記放射線照射手段から前記被検体に向けて放射線
を照射して透過した放射線を前記放射線検出器により検
出し、前記放射線照射手段・放射線検出器と被検体の相
対位置を所定の移動方向に移動させ、被検体の所定位置
において所定のスライス厚の断層像を生成する放射線断
層像撮影装置であって、前記放射線検出器が、入射面が
前記放射線の入射方向に向いている複数の放射線検出素
子が互いに垂直な2つの方向のうちの被検体の体軸方向
と直交する方向に配列されてなる検出器アレイが、前記
互いに垂直な2つの方向のうちの被検体の体軸方向に複
数列配列されてなり、放射線照射前に前記被検体の所定
位置に位置決め光を照射する位置決め用光源を有し、放
射線照射時に、前記被検体上の前記位置決め用光源によ
り照射された位置決め光照射位置に前記放射線検出器の
複数列の検出器アレイのうちの所望の検出器アレイの入
射面が位置するように調整する制御手段を有する。
【0015】また、本発明の第1の観点では、前記制御
手段は、前記断層像のスライス厚と前記放射線照射手段
・放射線検出器と被検体の相対位置の所定移動方向に基
いて、前記被検体上の前記位置決め光照射位置に前記放
射線検出器のうちの所望の検出器アレイの入射面が位置
するように調整する。
【0016】本発明の第2の観点は、被検体を挟むよう
にして相対向して配される放射線照射手段と放射線検出
器を有し、前記放射線照射手段から前記被検体に向けて
放射線を照射して透過した放射線を前記放射線検出器に
より検出し、前記放射線照射手段・放射線検出器と被検
体の相対位置を所定の移動方向に移動させ、被検体の所
定位置において所定のスライス厚の断層像を生成する放
射線断層像撮影装置であって、前記放射線検出器が、入
射面が前記放射線の入射方向に向いている複数の放射線
検出素子が互いに垂直な2つの方向のうちの被検体の体
軸方向と直交する方向に配列されてなる検出器アレイ
が、前記互いに垂直な2つの方向のうちの被検体の体軸
方向に複数列配列されてなり、放射線照射前に前記被検
体の所定位置に位置決め光を照射する位置決め用光源を
有し、放射線照射前に、前記位置決め用光源の位置決め
光照射位置を前記放射線検出器の複数列の検出器アレイ
のうちの所望の検出器アレイの入射面に位置するように
調整する制御手段を有する。
【0017】また、本発明の第2の観点では、前記制御
手段は、前記断層像のスライス厚と前記放射線照射手段
・放射線検出器と被検体の相対位置の所定移動方向に基
いて、前記位置決め用光源の位置決め光照射位置を前記
放射線検出器のうちの所望の検出器アレイの入射面に位
置するように調整する。
【0018】本発明の第3の観点は、被検体を挟むよう
にして相対向して配される放射線照射手段と放射線検出
器を有し、前記放射線照射手段から前記被検体に向けて
放射線を照射して透過した放射線を前記放射線検出器に
より検出し、前記放射線照射手段・放射線検出器と被検
体の相対位置を所定の移動方向に移動させ、被検体の所
定位置において所定のスライス厚の断層像を生成する放
射線断層像撮影装置であって、前記放射線検出器が、入
射面が前記放射線の入射方向に向いている複数の放射線
検出素子が互いに垂直な2つの方向のうちの被検体の体
軸方向と直交する方向に配列されてなる検出器アレイ
が、前記互いに垂直な2つの方向のうちの被検体の体軸
方向に複数列配列されてなり、放射線照射前に前記被検
体の所定位置に位置決め光を照射する位置決め用光源を
有し、前記位置決め用光源の位置決め用光は、前記被検
体の所定位置に照射されると共に、前記放射線検出器の
複数列の検出器アレイのうちの放射線検出領域内の検出
器アレイ配列方向の中心部に照射されるようになされて
おり、前記被検体が載置され、前記放射線検出器の検出
器アレイ配列方向に移動可能となされており、前記放射
線照射手段・放射線検出器に対して被検体の相対位置を
所定の移動方向に移動させる撮影テーブルを有し、前記
撮影テーブルは、放射線照射開始時には前記所定の移動
方向とは反対方向に前記断層像のスライスの厚の略半分
の距離だけ移動しており、この状態で被検体への放射線
照射が開始される。
【0019】本発明の第4の観点は、被検体を挟むよう
にして相対向して配される放射線照射手段と放射線検出
器を有し、前記放射線照射手段から前記被検体に向けて
放射線を照射して透過した放射線を前記放射線検出器に
より検出し、前記放射線照射手段・放射線検出器と被検
体の相対位置を所定の移動方向に移動させ、被検体の所
定位置において所定のスライス厚の断層像を生成する放
射線断層像撮影装置であって、前記放射線検出器が、入
射面が前記放射線の入射方向に向いている複数の放射線
検出素子が互いに垂直な2つの方向のうちの被検体の体
軸方向と直交する方向に配列されてなる検出器アレイ
が、前記互いに垂直な2つの方向のうちの被検体の体軸
方向に複数列配列されてなり、放射線照射前に前記被検
体の所定位置に位置決め光を照射する位置決め用光源を
有し、前記位置決め用光源からの被検体上の位置決め光
照射位置を、前記放射線検出器の検出器アレイの配列方
向において調整する調整手段を有し、前記断層像のスラ
イス厚と前記放射線照射手段・放射線検出器と被検体の
相対位置の所定移動方向に基いて、前記放射線照射前の
位置決め光照射位置が前記放射線検出器のうちの所望の
検出器アレイの入射面が位置するように調整する制御信
号を前記調整手段に出力する制御手段を有する。
【0020】また、好適には、前記放射線照射手段と放
射線検出器の少なくとも一方を被検体の周りで回転させ
ながら前記放射線照射手段から前記被検体に向けて放射
線を照射して透過した放射線を前記放射線検出器により
検出する。
【0021】本発明によれば、たとえば撮影テーブルが
移動することにより、マルチスキャン時においても被検
体上の位置決め光照射位置に最初に表示されるイメージ
を一致させることができる。すなわち、入力される指示
に応じて被検体が載置された撮影テーブルは放射線照射
空間に対して搬入する。これにより、被検体の被検部位
が放射線ビーム照射空間に搬入される。次に、位置決め
用光源が駆動され、その照射位置決め光がスキャンによ
る最初のイメージとすべき部位に照射されるように、撮
影テーブルが移動する。あるいは、被検体が体を動か
す。このとき、位置決め用光は、放射線検出器の検出領
域内の検出器アレイの配列方向の中心部に照射される。
次に、放射線照射時(スキャン時)のスライス厚および
移動方向(スキャン方向(搬入および搬出方向))の情
報に基づいて、撮影テーブルは放射線照射開始時には、
移動方向とは反対方向にスライス厚の半分だけ、撮影テ
ーブルが移動している。これにより、撮影テーブルがス
ライス厚の半分だけ、スキャン方向とは逆方向に移動さ
れる。すなわち、被検体上の位置決め光照射位置に、放
射線検出器のうち最初にデータが得られる検出器アレイ
が位置することとなる。そして、放射線照射時におい
て、被検体上の位置決め用光源により照射された位置決
め光照射位置に、放射線検出器の複数列の検出器アレイ
のうちの所望の検出器アレイの入射面(の中央部)が位
置するように調整されることになる。
【0022】その後、スキャンが開始される。放射線照
射手段では、放射線ビームが被検体に向けて照射され
る。そして、被検体の放射線ビームの通過領域について
の断層像が生成され、たとえば表示手段に表示される。
このとき、上述のように、被検体の位置決め光照射位置
に放射線検出器のうち最初にデータが得られる検出器ア
レイが位置するので、1枚目の断層像は位置決め光に対
応した位置のものとなる。これにより、マルチスキャン
時においても、最初に位置決めした部位と最初に表示さ
れるイメージを一致させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0024】第1実施形態 図1は、本発明に係る放射線断層像撮影装置としてのX
線CT装置の全体構成を示すブロック図、図2は、本発
明に係る放射線断層像撮影装置としてのX線CT装置の
要部の第1の実施形態を示す構成図である。
【0025】本X線CT装置1は、図に示すように、走
査ガントリ(gantry)2、操作コンソール3、および撮影
テーブル(クレードル)4を有している。
【0026】走査ガントリ2は、X線管21、コリメー
タ22、放射線検出器であるX線検出器23、データ収
集部24、X線コントローラ25、コリメータコントロ
ーラ26、回転部27、回転コントローラ28、および
位置決め用光源29を主構成要素として有している。こ
れらの構成要素のうち、X線管21、コリメータ22、
X線コントローラ25、およびコリメータコントローラ
26により本発明に係る放射線照射手段が構成されてい
る。
【0027】X線管21は、X線コントローラ25によ
る制御信号CTL251に基づいて所定強度のX線をコ
リメータ22に向かって放射する。X線管21の放射中
心は、走査ガントリ2におけるX線照射空間XSP内に
被検体が載置される撮影テーブル4の搬入および搬出方
向(図1の紙面に直交する方向、以下、図2に示すよう
に、z方向)における中心部に対応するような位置に保
持される。
【0028】コリメータ22は、X線管21から放射さ
れたX線を、コリメータコントローラ26による制御信
号CTL261に基づいて所定幅、所定厚を有する扇状
のX線ビーム5、具体的にはA側X線ビーム5Aおよび
B側X線ビーム5B、すなわちファンビームとなるよう
に成形し、X線検出器23の所望の領域に照射する。な
お、X線ビーム5A,5Bの厚みは、制御信号CTL2
61に基づいてコリメータ22のアパーチャの開度調節
により設定される。また、このコリメータ22のアパー
チャ221の開度調節は、操作コンソール3に含まれる
中央処理装置31の制御指示を受けるコリメータコント
ローラ26により、スキャン中(回転部27の回転
中)、任意の幅にダイナミックに切り換えられるように
構成することも可能である。
【0029】X線検出器23は、コリメータ22による
扇状のX線ビームの幅の方向(x方向)および厚さ方向
(z方向)に、アレイ状(マトリクス状)に配列された
複数の放射線検出素子を有する。
【0030】図3は、本発明に係るX線検出器23の構
成例を示す図である。このX線検出器23は、図3に示
すように、複数(i×j)のX線検出素子231(i,
j)を、2次元的にi×jのアレイ状(マトリクス状)
に配列した多チャンネルおよび多列のX線検出器として
構成されている。ここでは、iがX線ビームの幅の方向
(X方向)であり、jがX線ビームの厚さ方向(Y方
向)である。2次元的に配列された複数のX線検出素子
231(i,j)は、全体として、円筒凹面状に湾曲し
たX線入射面を形成する。ここで、iはチャンネル番号
であり、たとえばi=1〜1000である。また、jは
列番号であり、たとえばj=1〜16を取り得るが、本
実施形態では、2に設定される。図2においては、この
2列の場合を例に示しており、各列に対してA,Bの符
号を付して示している。すなわち、図2においては、A
側X線検出器アレイ23A、およびB側X線検出器アレ
イ23Bを配列した例を示している。
【0031】X線検出素子231(i,j)は、たとえ
ばシンチレータ(scintillator)とフォトダイオード(pho
to diode) の組み合わせによって構成される。なお、X
線検出素子231(i,j)は、これに限定されるもの
ではなく、たとえばカドミウム・テルル(CdTe)等
を利用した半導体X線検出素子、あるいはキセノン(X
e)ガスを利用した電離箱型のX線検出素子であって良
い。また、X線検出素子231(i,j)は、列番号j
が同一なもの同士でそれぞれ検出素子アレイを構成す
る。そして、複数の検出素子アレイは、隣接して互いに
平行に配設されている。
【0032】図4は、本発明に係るX線管21とコリメ
ータ22とX線検出器23の相互関係を示す図である。
なお、図4(a)は正面(z方向)から見た状態を示す
図、図4(b)は側面(x方向)から見た状態を示す図
である。図4(a),(b)に示すように、X線管21
から放射されたX線は、コリメータ22により扇状のX
線ビーム5となるように成形され、X線検出器23に照
射されるようになっている。図4(a)では、扇状のX
線ビーム5の広がり、すなわちX線ビーム5の幅を示
す。X線ビーム5の幅方向は、X線検出器23における
チャンネルの配列方向(i方向)に一致する。図4
(b)では、X線ビーム5の厚みを示す。X線ビーム5
の厚み方向は、X線検出器23における検出素子列の配
設方向(j 方向)に一致する。
【0033】このようなX線ビーム5の扇面に体軸を交
叉させて、たとえば図5に示すように、撮影テーブル4
に載置された被検体6がX線照射空間XSPに搬入され
る。そして、X線ビーム5が被検体6を透過して、被検
体6の投影像がX線検出器23に投影される。被検体6
に照射するX線ビーム5の厚みは、上述したように、コ
リメータ22のアパーチャ221の開度調節により設定
される。
【0034】データ収集部24は、X線検出器23の個
々のX線検出素子231(i,j)の検出データ、具体
的には、図2に示すようなスライス面SAおよびSBに
対応するスキャンデータを収集し、収集したデータをア
ナログ信号からデジタル信号に変換して操作コンソール
3の中央処理装置31に出力する。
【0035】X線コントローラ25は、操作コンソール
3の中央処理装置31による制御信号CTL311に応
じて、X線管21に対し制御信号CTL251を出力し
てX線放射の制御を行う。
【0036】コリメータコントローラ26は、操作コン
ソール3の中央処理装置31による制御信号CTL31
2に応じて、コリメータ22に対して制御信号CTL2
61を出力しコリメータ22のアパーチャ221の開度
を調整して、X線管21から放射されたX線を、指示に
応じた幅、厚さを有する扇状のX線ビーム5を成形させ
て、X線検出器23の所望の領域に照射させる。
【0037】回転部27は、回転コントローラ28によ
る制御信号CTL28に基づいて、所定の方向に回転す
る。この回転部27には、X線管21、コリメータ2
2、X線検出器23、データ収集部24、X線コントロ
ーラ25、およびコリメータコントローラ26が搭載さ
れており、これらの構成要素は、回転部27の回転に伴
いX線照射空間XSPに搬入される被検体6に対する位
置関係が変化する。
【0038】回転コントローラ28は、操作コンソール
3の中央処理装置31による制御信号CTL313に応
じて、回転部27に対し制御信号CTL28を出力し
て、所定の方向に所望の回転数だけ回転させる。
【0039】位置決め用光源29は、スキャンを行うに
際しては、所望の断層位置を決定するため、更にはX線
検出器23を被検体6の所望の被検部位に対応させるた
めの位置決めを行うために設けられている。位置決め用
光源29は、たとえば図2に示すように、レーザ291
と、収束レンズ292と、反射ミラー293により構成
される。位置決め用光源29では、たとえば図示しない
スイッチをオンすることによりレーザ291が駆動され
る。レーザ291から出射された光Lは、収束レンズ2
92で集光され、反射ミラー293でX線検出器23の
配置方向に向けて位置決め光PLとして反射される。な
お、本第1の実施形態では、位置決め用光源29は、X
線検出器23のX線ビームの厚み方向(被検体のX線照
射空間の搬入方向:z方向)における中心に当たるよう
に調整され所定の位置に固定されている。図2の2列の
X線検出器23の場合、位置決め用光源29による位置
決め光PLは、図2に示すように、二つのA側X線検出
器アレイ23AとB側X線検出器アレイ23Bとの境界
領域に照射されるように調整されている。すなわち、X
線検出器23の複数列のX線検出器アレイ23A,23
Bの配列方向の中心部に照射されるようになされてい
る。
【0040】操作コンソール3は、制御手段および断層
像生成手段としての中央処理装置31、入力装置32、
表示装置33、および記憶装置34を主構成要素として
有している。
【0041】中央処理装置31は、たとえばマイクロコ
ンピュータ等により構成され、入力装置32から入力さ
れる指示に応じて被検体6が載置される撮影テーブル4
を走査ガントリ2のX線照射空間XSPに対してz方向
から搬入および搬出させるための制御信号CTL31b
を撮影テーブル4の駆動部に出力する。
【0042】また、中央処理装置31は、位置決め用光
源29により位置決め光PLを用いて被検体6の被検部
位を所望の位置に位置決めされた後、入力装置32から
入力されるスキャン時のスライス厚SLおよびz方向に
おけるスキャン方向(搬入および搬出方向、図2では、
被検体6の頭部方向(+z方向およびその逆方向(−z
方向))±DLの情報に基づいて、スライス厚の半分S
L/2だけ、スキャン方向DLとは逆方向に撮影テーブ
ル(クレードル)4を移動するように、制御信号CTL
31bを撮影テーブル4の駆動部に出力する。
【0043】具体的には、位置決め用光源29を駆動
し、その照射位置決め光PLをスキャンによる最初のイ
メージとすべき部位、たとえば図6に示すように、頭部
であったら鼻に照射し、スライス厚SL=10mmで、図
6中の右側の目の方向(+z方向)にスキャンする場合
には、中央処理装置31は、次のような処理を行う。す
なわち、中央処理装置31は、図7に示すように、撮影
テーブル4が、−z方向に5mmだけ移動するように制御
信号CTL31bを撮影テーブル4の駆動部に出力す
る。そして、中央処理装置31は、撮影テーブル4を−
z方向に5mmだけ移動させた後、入力装置32から入力
される、たとえばマルチスライススキャンの開始指示を
受けて、走査ガントリ2のX線管21、コリメータ2
2、X線検出器23、データ収集部24、X線コントロ
ーラ25、およびコリメータコントローラ26が搭載さ
れている回転部27を所定方向に、指示に応じた回数に
回転させるために、走査ガントリ2の回転コントローラ
28に制御信号CTL313を出力する。また、中央処
理装置31は、走査ガントリ2のX線管21にX線の放
射を行わさせるべく、制御信号CTL311をX線コン
トローラ25に出力する。この場合、スキャン開始時に
は、図6に示した位置決め光PLによりマーキングした
鼻の位置には、図7中に示すようにA側X線検出器アレ
イ23Aが位置することとなり、表示装置33に表示さ
れる最初のイメージは、図7中で示す鼻の所定部位を
中心としたものとなる。この際、図7中に位置決め光P
L’として示すように位置決め光は移動している。すな
わち、スキャンを開始した時点で表示装置33に表示さ
れるイメージ(ファーストイメージ)が、図8に示すよ
うに、図6に示した位置決め光PLによりマーキングし
た部位と一致する。また、2枚目のイメージは、図7中
で示す額側の所定部位を中心としたものとなる。
【0044】また、位置決め用光源29を駆動し、その
照射位置決め光PLをスキャンによる最初のイメージと
すべき部位、たとえば図6に示すように、頭部であった
ら鼻に照射し、スライス厚SL=1mmで、図6中の左側
の口の方向(−z方向)にスキャンする場合には、中央
処理装置31は、次のような処理を行う。すなわち、中
央処理装置31は、図9に示すように、撮影テーブル4
が、+z方向に0.5mmだけ移動するように制御信号C
TL31bを撮影テーブル4の駆動部に出力する。そし
て、中央処理装置31は、撮影テーブル4を+z方向に
0.5mmだけ移動させた後、入力装置32から入力され
る、たとえばマルチスライススキャンの開始指示を受け
て、走査ガントリ2のX線管21、コリメータ22、X
線検出器23、データ収集部24、X線コントローラ2
5、およびコリメータコントローラ26が搭載されてい
る回転部27を所定方向に、指示に応じた回数に回転さ
せるために、走査ガントリ2の回転コントローラ28に
制御信号CTL313を出力する。また、中央処理装置
31は、走査ガントリ2のX線管21にX線の放射を行
わさせるべく、制御信号CTL311をX線コントロー
ラ25に出力する。この場合、スキャン開始時には、図
6に示した位置決め光PLによりマーキングした鼻の位
置には、図9中に示すようにA側X線検出器アレイ23
Aが位置することとなり、表示装置33に表示される最
初のイメージは、図9中で示す鼻の所定部位を中心と
したものとなる。すなわち、スキャンを開始した時点で
表示装置33に表示されるイメージ(ファーストイメー
ジ)が、図8に示すように、位置決め光PLによりマー
キングした部位と一致する。また、2枚目のイメージ
は、図9中で示す口側の所定部位を中心としたものと
なる。
【0045】中央処理装置31は、スキャン方向とは逆
側のX線検出器列からスキャン停止位置のイメージデー
タを得た時点でスキャンを終了させる。
【0046】また、中央処理装置31は、入力装置32
から入力されるスライス厚を設定するための照射範囲情
報としての状態情報を受けて、所定の開度をもってコリ
メータ22からX線ビーム5を放射させるべく、制御信
号CTL312をコリメータコントローラ26に出力す
る。
【0047】中央処理装置31は、入力装置32から入
力されるスライス厚を設定するための状態情報に応じ
て、スキャン中にX線検出器23の検出素子列(たとえ
ば2列、4列、8列等)からの検出信号入力を、ダイナ
ミックに選択し、あるいは組み合わせを変えて検出信号
を足し合わせるように、制御信号CTL314をデータ
収集部24に出力する。
【0048】さらに、中央処理装置31は、以上のよう
に、データ収集部24で収集した複数ビューのデータに
基づいて画像再構成を行い、マルチスライスによる複数
の断層像を生成し、表示装置33に表示させる。中央処
理装置31における画像再構成には、たとえばフィルタ
ード・バックプロジェクション(filtered back project
ion)法等が用いられる。
【0049】入力装置32は、オペレータにより状態情
報等を含む所望の撮影条件等を中央処理装置31に入力
するために設けられており、たとえばキーボードやマウ
ス等により構成される。なお、入力装置32は、走査ガ
ントリ2または撮影テーブル4に接続されていてもよ
い。
【0050】表示装置33は、中央処理装置31により
再構成画像やその他の各種情報を表示する。
【0051】記憶装置34は、各種のデータや再構成画
像およびプログラム等を記憶し、記憶データが、必要に
応じて中央処理装置31によりアクセスされる。
【0052】次に、上記構成による動作を、図10のフ
ローチャートに関連付けて説明する。
【0053】まず、オペレータにより入力装置32を介
して撮影テーブル4の移動位置に関する情報が中央処理
装置31に入力される。中央処理装置31では、入力装
置32から入力される指示に応じて被検体6が載置され
た撮影テーブル4を走査ガントリ2のX線照射空間XS
Pに対してz方向から搬入させるための制御信号CTL
31bが撮影テーブル4に出力される。これにより、被
検体6の被検部位が走査ガントリ2のX線照射空間XS
Pに搬入される(ST1)。
【0054】次に、位置決め用光源29が駆動され(S
T2)、その照射位置決め光PLがスキャンによる最初
のイメージとすべき部位、たとえば頭部であったら鼻に
照射されるように、制御信号CTL31bが撮影テーブ
ル4に出力され、あるいは、被検体6が体を動かす(S
T3)。
【0055】次に、位置決め用光源29により位置決め
光PLを用いて被検体6の被検部位が所望の位置に位置
決めされた後、入力装置32からスキャン時のスライス
厚SLおよびz方向におけるスキャン方向(搬入および
搬出方向(+z方向およびその逆方向(−z方向))±
DLの情報が中央処理装置31に入力される(ST
4)。中央処理装置31では、入力されたスライス厚の
半分SL/2だけ、スキャン方向DLとは逆方向に撮影
テーブル(クレードル)4を移動するように、制御信号
CTL31bが撮影テーブル4の駆動部に出力される
(ST5)。これにより、撮影テーブル4がスライス厚
の半分SL/2だけ、スキャン方向DLとは逆方向に移
動される。
【0056】その後、入力装置32から、たとえばマル
チスライススキャンの開始指示情報が中央処理装置31
に入力される。中央処理装置31では、スキャンの開始
指示情報を受けて、走査ガントリ2のX線管21、コリ
メータ22、X線検出器23、データ収集部24、X線
コントローラ25、およびコリメータコントローラ26
が搭載されている回転部27を所定方向に、指示に応じ
た回数に回転させるために、走査ガントリ2の回転コン
トローラ28に制御信号CTL313が出力される。す
なわち、これにより、スキャンが開始される(ST
6)。
【0057】また、中央処理装置31では、走査ガント
リ2のX線管21にX線の放射を行わさせるべく、制御
信号CTL311がX線コントローラ25に出力され
る。これに基づき、X線コントローラ25から制御信号
CTL251がX線管21に出力され、これにより、X
線管21からX線の放射が行われる。そして、中央処理
装置31から、制御信号CTL312がコリメータコン
トローラ26に出力され、コリメータコントローラ26
からX線ビーム5が全列A,Bに亘って照射されるよう
に、アパーチャ221の開度が調整するように指示する
制御信号CTL261がコリメータ22の駆動部に供給
される。また、中央処理装置31から制御信号CTL3
14がデータ収集部24に対して出力される。これによ
り、データ収集部24では、データ収集が行われアナロ
グ信号がデジタル信号に変換されて、ビューのデータと
して中央処理装置31に出力される。中央処理装置31
では、データ収集部24で収集した複数ビューのデータ
に基づいて画像再構成が行われて、マルチスライスによ
る複数の断層像が生成され、表示装置33に表示され
る。
【0058】この場合、表示装置33に表示される最初
のイメージは、鼻の所定部位を中心としたものとなる。
すなわち、スキャンを開始した時点で表示装置33に表
示されるイメージ(ファーストイメージ)が、位置決め
光PLによりマーキングした部位と一致する(ST
7)。
【0059】そして、中央処理装置31では、スキャン
方向とは逆側のX線検出器列からスキャン停止位置のイ
メージデータを得た時点でスキャンを終了させる(ST
8)。
【0060】以上説明したように、本第1の実施形態に
よれば、X線を放射するX線管21と、制御信号CTL
31bに応じて走査ガントリ2におけるX線照射空間X
SP内に載置された被検体6を搬入および搬出方向(z
方向)に移動可能な撮影テーブル4と、アパーチャの開
度が調節可能で、X線管21から放射されたX線を所定
幅、所定厚を有する扇状のX線ビーム5に成形し、X線
検出器23の所望の領域に照射するコリメータ22と、
コリメータ22による扇状のX線ビームの幅の方向(x
方向)および厚さ方向(z方向)に、アレイ状(マトリ
クス状)に配列された複数の放射線検出素子としてのX
線検出器アレイを有するX線検出器23と、位置決め光
PLが、二つのA側X線検出器アレイ23AとB側X線
検出器アレイ23Bとの境界領域に照射されるように調
整されている位置決め用光源29と、位置決め用光源2
9による位置決め光PLを用いて被検体6の被検部位が
所望の位置に位置決めされた後、入力装置32から入力
されるスキャン時のスライス厚SLおよびz方向におけ
るスキャン方向(搬入および搬出方向、(+z方向およ
びその逆方向(−z方向))±DLの情報に基づいて、
スライス厚の半分SL/2だけ、スキャン方向DLとは
逆方向に撮影テーブル(クレードル)4を移動するよう
に、制御信号CTL31bを撮影テーブル4の駆動部に
出力する中央処理装置31とを設けたので、スキャン開
始時には、位置決め光PLによりマーキングした鼻の位
置には、A側X線検出器アレイ23Aが位置することと
なり、マルチスキャン時においても、最初に位置決めし
た部位と最初に表示されるイメージを一致させることが
できる利点がある。
【0061】第2実施形態 図11は、本発明に係る放射線断層像撮影装置としての
X線CT装置の要部の第2の実施形態を示すシステム構
成図である。
【0062】本第2の実施形態が上述した第1の実施形
態と異なる点は、位置決め用光源29による位置決め光
PLの照射位置を固定ではなく、z方向の所望の位置に
調整可能としたことにある。
【0063】具体的には、位置決め用光源29Aの反射
ミラー293Aは、光コントローラ294による制御信
号CTL294に応じて光反射方向を調整可能であり、
中央処理装置31Aは、スキャン情報から、たとえば複
数列のX線検出器23のうち、いずれのX線検出器アレ
イを使用するかを判断し、その結果、ファーストイメー
ジを使用するX線検出器アレイによりとるため所望の検
出器アレイのz方向の中心位置に、位置決め光PLが照
射されるように制御信号CTL294を出力すべく、制
御信号CTL315を光コントローラ294に供給す
る。なお、反射ミラー293Aおよび光コントローラ2
94により調整手段が構成される。
【0064】本第2の実施形態に場合、たとえば図12
に示すように、使用する検出器アレイの中心に位置決め
光PLが当たるように制御することにより、位置決め光
PLでマーキングした部位のイメージをテーブルを駆動
させることなく取り出すことができる。
【0065】また、たとえば図13に示すように、スキ
ャン方向側の最初にスキャンする検出器アレイの中心に
位置決め光PLが当たるように制御することにより、第
1の実施形態のように、スライス厚の半分だけスキャン
方向とは逆方向に撮影テーブルを移動させることなく、
位置決め光PLでマーキングした部位のファーストイメ
ージを取り出すことが可能となる。
【0066】なお、以上の説明では、光源による位置決
め用光PLが一つである場合を説明するしたが、たとえ
ば図14に示すように、複数(図14の場合は2つ)を
持つように構成することも可能である。この場合、ファ
ーストイメージ以外のイメージの取れる位置を、撮影テ
ーブル4に被検体を載せる時点で確認できる。また、一
回転でスキャンできる範囲を知ることが可能となる。特
に、アキシャル(axial)の場合、実際にスキャン
するスライス厚や、X線検出器が2列、4列等に応じて
光PLの当たる幅や数を変化するように構成することも
可能であり、有効である。
【0067】その他の構成および作用効果は、上述した
第1の実施形態と同様である。
【0068】なお以上に説明した各実施形態において
は、放射線としてX線を用いた例について説明したが、
放射線はX線に限るものではなく、たとえばγ線等の他
の種類の放射線であっても良い。ただし、現時点では、
X線がその発生、検出および制御等に関し実用的な手段
が最も充実している点で好ましい。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
最初に位置決めした部位と最初に表示されるイメージを
一致させることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射線断層像撮影装置としてのX
線CT装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る放射線断層像撮影装置としてのX
線CT装置の要部の第1の実施形態を示すシステム構成
図である。
【図3】本発明に係るX線検出器の構成例を模式的に示
す図である。
【図4】本発明に係るX線管とコリメータとX線検出器
の相互関係を示す図である。
【図5】本発明に係るX線管とコリメータとX線検出器
と被検体の相互関係を説明するための図である。
【図6】第1の実施形態において、ファーストイメージ
を位置決め光でマーキングした部位と一致させるための
制御動作を説明するための図である。
【図7】第1の実施形態において、ファーストイメージ
を位置決め光でマーキングした部位と一致させるための
制御動作を説明するための図である。
【図8】第1の実施形態において位置決め光でマーキン
グした部位と一致したファーストイメージを示す図であ
る。
【図9】第1の実施形態において、ファーストイメージ
を位置決め光でマーキングした部位と一致させるための
制御動作を説明するための図である。
【図10】第1の実施形態の動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図11】本発明に係る放射線断層像撮影装置としての
X線CT装置の要部の第2の実施形態を示すシステム構
成図である。
【図12】本発明に係る位置決め用光源による位置決め
光の照射位置を調整可能な場合の一態様を説明するため
の図である。
【図13】本発明に係る位置決め用光源による位置決め
光の照射位置を調整可能な場合の他の態様を説明するた
めの図である。
【図14】本発明に係る位置決め用光源による位置決め
光の複数設けた場合の一態様を説明するための図であ
る。
【図15】(a)はX線検出器として検出器アレイをX
線ビームの厚み方向にAの一つのみ設けた場合の例を示
す図であり、(b)はX線検出器として検出器アレイを
X線ビームの厚み方向にAおよびBの二つ設けた場合の
例を示す図である。
【図16】X線検出器として検出器アレイをX線ビーム
の厚み方向にAの一つのみ設けた場合の動作を説明する
ための図である。
【図17】X線検出器として検出器アレイをX線ビーム
の厚み方向にAおよびBの二つ設けた場合の課題を説明
するための図である。
【符号の説明】
1,1A…X線CT装置、2…走査ガントリ、3…操作
コンソール、4…撮影テーブル(クレードル)4、5…
X線ビーム、6…被検体、21…X線管、22…コリメ
ータ、23…X線検出器、24…データ収集部、25…
X線コントローラ、26…コリメータコントローラ、2
7…回転部、28…回転コントローラ、29,29A…
位置決め用光源、291…レーザ、292…収束レン
ズ、293,293A…反射ミラー、294…光コント
ローラ、XSP…X線照射空間、31,31A…中央処
理装置、32…入力装置、33…表示装置、34…記憶
装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷川 俊一郎 東京都日野市旭が丘四丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 (72)発明者 熊▲崎▼ 昌也 東京都日野市旭が丘四丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 Fターム(参考) 2G088 EE02 FF02 FF04 FF07 JJ05 JJ24 JJ25 KK33 LL12 LL13 MM04 4C093 AA22 BA20 CA50 EA17 EB18 FA36 FA54

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体を挟むようにして相対向して配さ
    れる放射線照射手段と放射線検出器を有し、前記放射線
    照射手段から前記被検体に向けて放射線を照射して透過
    した放射線を前記放射線検出器により検出し、前記放射
    線照射手段・放射線検出器と被検体の相対位置を所定の
    移動方向に移動させ、被検体の所定位置において所定の
    スライス厚の断層像を生成する放射線断層像撮影装置で
    あって、 前記放射線検出器が、入射面が前記放射線の入射方向に
    向いている複数の放射線検出素子が互いに垂直な2つの
    方向のうちの被検体の体軸方向と直交する方向に配列さ
    れてなる検出器アレイが、前記互いに垂直な2つの方向
    のうちの被検体の体軸方向に複数列配列されてなり、 放射線照射前に前記被検体の所定位置に位置決め光を照
    射する位置決め用光源を有し、 放射線照射時に、前記被検体上の前記位置決め用光源に
    より照射された位置決め光照射位置に前記放射線検出器
    の複数列の検出器アレイのうちの所望の検出器アレイの
    入射面が位置するように調整する制御手段を有すること
    を特徴とする放射線断層像撮影装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記断層像のスライス
    厚と前記放射線照射手段・放射線検出器と被検体の相対
    位置の所定移動方向に基いて、前記被検体上の前記位置
    決め光照射位置に前記放射線検出器のうちの所望の検出
    器アレイの入射面が位置するように調整することを特徴
    とする請求項1記載の放射線断層像撮影装置。
  3. 【請求項3】 被検体を挟むようにして相対向して配さ
    れる放射線照射手段と放射線検出器を有し、前記放射線
    照射手段から前記被検体に向けて放射線を照射して透過
    した放射線を前記放射線検出器により検出し、前記放射
    線照射手段・放射線検出器と被検体の相対位置を所定の
    移動方向に移動させ、被検体の所定位置において所定の
    スライス厚の断層像を生成する放射線断層像撮影装置で
    あって、 前記放射線検出器が、入射面が前記放射線の入射方向に
    向いている複数の放射線検出素子が互いに垂直な2つの
    方向のうちの被検体の体軸方向と直交する方向に配列さ
    れてなる検出器アレイが、前記互いに垂直な2つの方向
    のうちの被検体の体軸方向に複数列配列されてなり、 放射線照射前に前記被検体の所定位置に位置決め光を照
    射する位置決め用光源を有し、 放射線照射前に、前記位置決め用光源の位置決め光照射
    位置を前記放射線検出器の複数列の検出器アレイのうち
    の所望の検出器アレイの入射面に位置するように調整す
    る制御手段を有することを特徴とする放射線断層像撮影
    装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記断層像のスライス
    厚と前記放射線照射手段・放射線検出器と被検体の相対
    位置の所定移動方向に基いて、前記位置決め用光源の位
    置決め光照射位置を前記放射線検出器のうちの所望の検
    出器アレイの入射面に位置するように調整することを特
    徴とする請求項3記載の放射線断層像撮影装置。
  5. 【請求項5】 被検体を挟むようにして相対向して配さ
    れる放射線照射手段と放射線検出器を有し、前記放射線
    照射手段から前記被検体に向けて放射線を照射して透過
    した放射線を前記放射線検出器により検出し、前記放射
    線照射手段・放射線検出器と被検体の相対位置を所定の
    移動方向に移動させ、被検体の所定位置において所定の
    スライス厚の断層像を生成する放射線断層像撮影装置で
    あって、 前記放射線検出器が、入射面が前記放射線の入射方向に
    向いている複数の放射線検出素子が互いに垂直な2つの
    方向のうちの被検体の体軸方向と直交する方向に配列さ
    れてなる検出器アレイが、前記互いに垂直な2つの方向
    のうちの被検体の体軸方向に複数列配列されてなり、 放射線照射前に前記被検体の所定位置に位置決め光を照
    射する位置決め用光源を有し、 前記位置決め用光源の位置決め用光は、前記被検体の所
    定位置に照射されると共に、前記放射線検出器の複数列
    の検出器アレイのうちの放射線検出領域内の検出器アレ
    イ配列方向の中心部に照射されるようになされており、 前記被検体が載置され、前記放射線検出器の検出器アレ
    イ配列方向に移動可能となされており、前記放射線照射
    手段・放射線検出器に対して被検体の相対位置を所定の
    移動方向に移動させる撮影テーブルを有し、 前記撮影テーブルは、放射線照射開始時には前記所定の
    移動方向とは反対方向に前記断層像のスライスの厚の略
    半分の距離だけ移動しており、この状態で被検体への放
    射線照射が開始されることを特徴とする放射線断層像撮
    影装置。
  6. 【請求項6】 被検体を挟むようにして相対向して配さ
    れる放射線照射手段と放射線検出器を有し、前記放射線
    照射手段から前記被検体に向けて放射線を照射して透過
    した放射線を前記放射線検出器により検出し、前記放射
    線照射手段・放射線検出器と被検体の相対位置を所定の
    移動方向に移動させ、被検体の所定位置において所定の
    スライス厚の断層像を生成する放射線断層像撮影装置で
    あって、 前記放射線検出器が、入射面が前記放射線の入射方向に
    向いている複数の放射線検出素子が互いに垂直な2つの
    方向のうちの被検体の体軸方向と直交する方向に配列さ
    れてなる検出器アレイが、前記互いに垂直な2つの方向
    のうちの被検体の体軸方向に複数列配列されてなり、 放射線照射前に前記被検体の所定位置に位置決め光を照
    射する位置決め用光源を有し、 前記位置決め用光源からの被検体上の位置決め光照射位
    置を、前記放射線検出器の検出器アレイの配列方向にお
    いて調整する調整手段を有し、 前記断層像のスライス厚と前記放射線照射手段・放射線
    検出器と被検体の相対位置の所定移動方向に基いて、前
    記放射線照射前の位置決め光照射位置が前記放射線検出
    器のうちの所望の検出器アレイの入射面が位置するよう
    に調整する制御信号を前記調整手段に出力する制御手段
    を有することを特徴とする放射線断層像撮影装置。
  7. 【請求項7】 前記放射線照射手段と放射線検出器の少
    なくとも一方を被検体の周りで回転させながら前記放射
    線照射手段から前記被検体に向けて放射線を照射して透
    過した放射線を前記放射線検出器により検出することを
    特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の放射線断層
    像撮影装置。
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