JP2002305889A - 同期制御装置 - Google Patents

同期制御装置

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JP2002305889A
JP2002305889A JP2001105608A JP2001105608A JP2002305889A JP 2002305889 A JP2002305889 A JP 2002305889A JP 2001105608 A JP2001105608 A JP 2001105608A JP 2001105608 A JP2001105608 A JP 2001105608A JP 2002305889 A JP2002305889 A JP 2002305889A
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side phase
synchronous control
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JP2001105608A
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Tomohiko Arai
知彦 荒井
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気制御によって複数の機械軸の位相角度を
同期するに際して、データの伝送や同期制御演算を、よ
り簡便・安価・高精度・高速に実現する。 【解決手段】 スタートビットを出力するシーケンサ1
と、スタートビットと基準側位相角度データとを組にし
てシリアル伝送するライン統括コントローラ3と、スタ
ートビットと検出側位相角度データとを組にしてシリア
ル伝送するアブソリュートエンコーダ11と、ひとつの
スタートビットに付随して得られる基準側位相角度デー
タと検出側位相角度データとに基づき、その次のスター
トビットにおいて、位相差検出を行い、この位相差を所
定値に保持して複数の機械軸相互の位相角度を一定の関
係に保つようなモータ10の回転速度を演算する同期制
御演算装置6と、モータの回転速度が前記回転速度とな
るように制御する可変速装置7とを備えて、同期制御装
置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は同期制御装置に関
し、例えば新聞、グラビア、ちらしなどを印刷するシャ
フトレス輪転機に代表される印刷機に適用して有用なも
のである。
【0002】
【従来の技術】例えば新聞輪転機では、従来、複数の印
刷機などの機械軸相互の位相角度を一定に保ってページ
間の同期をとるため、それぞれの機械軸を回転駆動する
モータのモータ軸(回転軸)が、機械的シャフトによっ
て連結されていた。これに対し、近年ではモータ軸を機
械的シャフトで連結せず、電気的に位相制御を行うこと
により、機械軸相互の位相を一定に保って機械間の同期
をとる、所謂シャフトレス新聞輪転機が採用されてい
る。
【0003】このシャフトレス新聞輪転機に代表される
従来のシャフトレスドライブシステムについて説明する
と、1本の機械軸には1台のモータが取り付けられてお
り、このモータ軸の位相角度を、基準となる位相角度に
いつも一致させるように(基準との位相差がゼロになる
ように、或いは、所定の位相差に保持されるように)モ
ータの回転速度を制御する。モータ軸は減速ギアを介し
て機械軸につながっているので、モータ軸の位相角度を
制御することは、機械軸の位相角度を制御することに等
しい。複数のモータのモータ軸の位相角度をいつも基準
の位相角度に合わせることで、複数の機械軸の同期をと
ることを実現している。この場合、モータ軸及び機械軸
の位相角度は次のようにして検出している。
【0004】位相角度の検出分解能を上げるため、モー
タ軸にはパルス数の多いロータリーエンコーダが取り付
けられている。従来のシステムでは、ロータリーエンコ
ーダのパルス数を1回転当たり6000パルスに選んで
いる。このロータリーエンコーダはインクリメンタリ方
式(以下、イクリメンタリエンコーダという)であり、
その出力にはA相、B相、Z相が取り出せる。更に分解
能を上げるためにA相とB相の立ち上がりと立ち下がり
の両エッジから4逓倍のパルスにしている。即ち、モー
タ軸が1回転すれば24000個のパルスが得られる。
【0005】従来のシステムでは、ノイズのためにイン
クリメンタリエンコーダのパルスが欠けたり増えたりし
て同期がとれなくなるのを防ぐため、モータ軸が1回転
する間にインクリメンタリエンコーダから24000個
のパルスが出力されるかどうかを監視する機能を有して
いる。モータ軸が1回転したことの検出は、インクリメ
ンタリエンコーダのZ相で行っている。Z相のパルスは
モータ軸が1回転する毎に1回出力されるため、Z相パ
ルスが出力されてから次のZ相パルスが出力されるまで
の間に24000パルスが出力されなければ、このとき
のパルス数と24000パルスとの差分のパルス数がノ
イズのために欠けた又は増えたと判断できる。従って、
この差分のパルス数だけパルス数を補正してやれば、ノ
イズの影響を打ち消すことができる。
【0006】また、モータ軸と機械軸との間には減速ギ
アが存在するため、機械軸を1回転させるにはモータ軸
は何回転かしなければならない。例えばギヤ比を1:4
とすると、機械軸の1回転に対してモータ軸は4回転で
あるため、インクリメンタリエンコーダから出力される
パルス数は機械軸の1回転当たり96000パルスにな
る。機械軸が1回転したことの検出のために、機械軸に
は近接スイッチが取り付けられている。この近接スイッ
チでは機械軸が1回転する毎に1回検知するため、近接
スイッチが検知してから次に近接スイッチが検知するま
での間にインクリメンタリエンコーダから出力されるパ
ルス数を数えることで、Z相のパルスの用いる場合と同
様にノイズの影響を打ち消すことができる。これは特開
平8−238757号公報にて開示されているシステム
である。
【0007】上記のように従来は位相角度の検出分解能
を上げることとノイズの影響を打ち消すことのために、
モータ軸と機械軸にはインクリメンタリエンコーダと近
接スイッチとをそれぞれ取り付けており、A相、B相、
Z相及び近接スイッチの4種類の信号を検出している。
【0008】また、基準側の回路を上記の検出回路と同
じ回路構成にするために基準側の位相角度情報も、A
相、B相、Z相及び近接スイッチの4種類の検出信号を
ライン統括コントローラで作り出している。こうするこ
とで、既に機械シャフトで運転されている機械に電気的
に同期するシャフトレス機を増設する場合にも、既設の
機械シャフトにインクリメンタリエンコーダと近接スイ
ッチを取り付ければ、ライン統括コントローラと全く同
様な基準位相角度信号を生成できるという利点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、現在のシャ
フトレスドライブシステムにおける同期制御装置には次
のような問題点がある。
【0010】(1)モータ軸及び機械軸の位相角度を検
出するのにインクリメンタリエンコーダと近接スイッチ
の2つの検出器が必要である。 (2)A相、B相、Z相及び近接スイッチの4種類の検
出信号があるので、これらの検出信号を伝送するために
検出器から制御盤まで8本もの信号ケーブル(ツイスト
ペア線で4本)を引いてこなくてはならない。 (3)インクリメンタリエンコーダのZ相と近接スイッ
チには取り付け角度の制約があるため、調整が必要にな
る。 (4)インクリメンタリエンコーダでは、機械軸を回転
させてZ相や近接スイッチを検出してからでないと、機
械軸の位相角度を知ることができず、運転前にはこのた
めの操作(「原点セット」と呼んでいる)が必要であ
る。 (5)インクリメンタリエンコーダを用いて位相角度検
出の分解能を上げるにはパルス数を増やさなくてはなら
ないが、パルス数の多いインクリメンタリエンコーダは
高価である。また、パルス数が多いと周波数が高くなる
ので遠距離へパルスを伝送することができない。
【0011】従って、本発明は上記の事情に鑑み、電気
制御によって複数の機械軸の位相角度を同期するに際し
て、データの伝送や同期制御演算を、より簡便・安価・
高精度・高速に実現することができる同期制御装置を提
供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】現在のシステムでは機械
軸の位相角度を検出するロータリーエンコーダとしてイ
ンクリメンタリエンコーダを採用しているが、これは、
従来のアブソリュート方式のロータリーエンコーダ(以
下、アブソリュートエンコーダという)では絶対的な回
転角度を表す多くのビット情報をパラレルに送る必要が
あることから何本もの信号ケーブルを布設しなければな
らず、また、従来のアブソリュートエンコーダはインク
リメンタリエンコーダに比べて高価であったためであ
る。ところが、最近ではアブソリュートデータ(絶対的
な回転角度を表すビット情報)をシリアル伝送する方式
のアブソリュートエンコーダが安価に出回るようになっ
てきた。本発明は、このことに着目してなされたもので
あり、具体的には次のような構成を有する。
【0013】即ち、上記課題を解決する本発明の同期制
御装置は、複数のモータによってそれぞれ回転駆動され
る複数の機械の機械軸相互の位相角度を一定の関係に保
つようにモータの回転速度を調整する同期制御装置にお
いて、データ伝送や演算のタイミングをとるためのスタ
ートビットを、一定の周期で出力するスタートビット出
力手段と、スタートビット出力手段からスタートビット
を入力し、このスタートビットと、このスタートビット
に付随する基準側位相角度データとを組にしてシリアル
伝送する基準側位相角度データ生成手段と、機械軸ごと
に取り付けられて機械軸の位相角度を検出するととも
に、スタートビット出力手段からスタートビットを入力
し、このスタートビットと、このスタートビットに付随
する検出側位相角度データとを組にしてシリアル伝送す
るシリアル伝送方式のアブソリュートエンコーダと、ス
タートビット出力手段からスタートビットを入力すると
ともに、基準側位相角度データ生成手段から伝送される
基準側位相角度データと、アブソリュートエンコーダか
ら伝送される検出側位相角度データとを順次入力し、ひ
とつのスタートビットに付随して得られる基準側位相角
度データと検出側位相角度データとに基づき、その次の
スタートビットにおいて、位相差検出を行い、この位相
差を所定値に保持して複数の機械軸相互の位相角度を一
定の関係に保つようなモータの回転速度を演算する同期
制御演算手段と、モータの回転速度が前記同期制御演算
手段によって演算された回転速度となるようにモータの
回転速度を制御する可変速手段とを備えてなることを特
徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。
【0015】図1は本発明の実施の形態に係る同期制御
装置のシステム構成図、図2は前記同期制御装置による
同期制御のタイミングチャートである。
【0016】図1に示すように、シーケンサ1には伝送
路(シーケンサ下位ネットワーク)を介してライン統括
コントローラ3が接続されている。そして、このライン
統括コントローラ3の下位には複数の機械8が置かれて
おり、これらの機械8(機械軸8a)の同期制御が行わ
れるようになっている。ライン統括コントローラ3の下
位には各機械8ごとに図1中に点線で囲んだ装置構成を
有しているが、これらの装置構成は何れの機械8に対し
ても同様の構成となっている。なお、機械8としては、
例えばシャフトレス新聞輪転機では印刷機(印刷用の版
を巻くロール)や折機などが挙げられる。
【0017】ライン統括コントローラ3は、シリアル伝
送用の信号ケーブル4を介して、制御盤5内の同期制御
演算装置6に接続されている。制御盤5内には可変速装
置7も設けられている。
【0018】一方、各機械8の機械軸(回転軸)8aに
は、減速ギヤ9を介して、機械8を回転駆動するモータ
10のモータ軸(回転軸)10aが結合されている。減
速ギヤ9における機械軸8a側とモータ軸10a側のギ
ヤ比は例えば1:4に設定されている。そして、各モー
タ軸10aには多回転形のアブソリュートエンコーダ
(アブソリュート方式のロータリーエンコーダ)11
が、それぞれ接続されている。アブソリュートエンコー
ダ11は、アブソリュートデータ(絶対的な回転角度を
表すビット情報)をシリアル伝送するシリアル伝送方式
のものであり、シリアル伝送用の信号ケーブル12を介
して、同期制御演算装置6に接続されている。
【0019】アブソリュートエンコーダは入力軸の位相
角度の絶対値を数値に変換するものであり、一般的には
1回転内の角度0〜360°の範囲で動作するが、ギヤ
を内蔵させるなどして何回転目の0〜360°かを検出
できるようにしたものもあり、市販のものなど(例えば
多摩川精機製のものやNSD製のものなど)を適宜用い
ることができる。この多回転形アブソリュートエンコー
ダのギヤ比を、機械本体のギヤ比と同じに選べば、ギヤ
ダウンした後の絶対角度を知ることができる。
【0020】ここで、本実施の形態の同期制御装置にお
ける同期制御の内容について、図1及び図2に基づき、
詳細に説明する。なお、図2において横軸は時間であ
り、(a)にはスタートビット、(b)には基準側位相
角度の変化、(c)には基準側位相角度データの送信タ
イミング、(d)には検出側位相角度の変化、(e)に
は検出側位相角度データの送信タイミング、(f)には
演算(位相差検出等)の実行タイミングを示している。
【0021】スタートビット出力手段としてのシーケン
サ1では、図2(a)に示すように一定の周期でスター
トビットSB1 ,SB2 ,SB3 ,・・・を生成し、こ
のスタートビットSB1 ,SB2 ,SB3 ,・・・を、
基準側位相角度データ生成手段としてのライン統括コン
トローラ3と、アブソリュートエンコーダ11と、同期
制御演算手段としての同期制御演算装置6とにそれぞれ
出力する。スタートビットとはデータ伝送や演算のタイ
ミングをとるために一定の周期で発信する1ビットの信
号である。
【0022】ライン統括コントローラ3では、速度指令
値を同期制御演算装置6へ伝送し、同期制御演算装置6
では、この速度指令値をそのまま又は補正して(詳細後
述)、可変速装置7へ伝送する。可変速装置7では、モ
ータ10(モータ軸10a)の回転速度が、この同期制
御演算装置6によって演算されたモータ10の回転速度
(速度指令値又はその補正値)となるようにモータ10
の回転速度を制御する。
【0023】そして、ライン統括コントローラ3では、
図2(b)に示すように時間の経過とともに変化する基
準側位相角度(基準となる絶対的な回転角度(位相角
度))を生成し、且つ、シーケンサ1からスタートビッ
トSB1 ,SB2 ,SB3 ,・・・を順次入力して、図
2(c)に示すように、このスタートビットSB1 ,S
2 ,SB3 ,・・・と、このスタートビットSB1
SB2 ,SB3 ,・・・にそれぞれ付随する基準側位相
角度データD1 ,D2 ,D3 ,・・・とを組にして、周
期的に高速で同期制御演算装置6へシリアル伝送し続け
る。即ち、ライン統括コントローラ3では、スタートビ
ットを入力するごと、当該スタートビット入力時点の基
準側位相角度データを抽出して同期制御演算装置6へ送
る。
【0024】アブソリュートエンコーダ11では、図2
(d)に示すようにモータ軸10aの絶対的な回転角度
(位相角度)を検出し、ひいては機械軸8aの絶対的な
回転角度(位相角度)を検出するとともに、シーケンサ
1からスタートビットSB1,SB2 ,SB3 ,・・・
を順次入力して、図2(e)に示すように、このスター
トビットSB1 ,SB2 ,SB3 ,・・・と、このスタ
ートビットSB1 ,SB2 ,SB3 ,・・・にそれぞれ
付随する検出側位相角度データD1 ,D2 ,D 3 ,・・
・とを組にして、周期的に高速で同期制御演算装置6へ
シリアルに伝送し続ける。即ち、アブソリュートエンコ
ーダ11では、スタートビットを入力するごとに、当該
スタートビット入力時点の検出側位相角度データを抽出
して同期制御演算装置6へ送る。
【0025】ライン統括コントローラ3から同期制御演
算装置6への基準側位相角度データの伝送プロトコル
は、アブソリュートエンコーダ11から同期制御演算装
置6への検出側位相角度データの伝送プロトコルに合わ
せる。このことにより、同期制御演算装置6では、ライ
ン統括コントローラ3から伝送されてきた信号(デー
タ)なのか、アブソリュートエンコーダ11から伝送さ
れてきた信号(データ)なのかを意識せずに(特に異な
る処理や回路等を要することなく)、これらの信号を入
力して演算に用いることができる。
【0026】同期制御演算装置6では、シーケンサ1か
らスタートビットSB1 ,SB2 ,SB3 ,・・・を順
次入力するとともに、ライン統括コントローラ3から伝
送される基準側位相角度データD1 ,D2 ,D3 ,・・
・と、アブソリュートエンコーダ11から伝送される検
出側位相角度データD1 ,D2 ,D3 ,・・・とを順次
入力し、ひとつのスタートビットに付随して得られる基
準側位相角度データと検出側位相角度データとに基づ
き、その次のスタートビットで位相差検出(基準側位相
角度データと検出側位相角度データの差の演算)を行
い、この位相差を所定値(ゼロ又はそれ以外の一定値)
に保持して複数の機械軸8a相互の位相角度を一定の関
係に保つようなモータ10の回転速度を演算して、可変
速装置7へ伝送する。
【0027】例えば、ひとつのスタートビットSB1
付随する基準側位相角度データD1と検出側位相角度デ
ータD1 とを入力したら、その次のスタートビットSB
2 で基準側位相角度データD1 と検出側位相角度データ
1 とに基づいて演算E1 を行う。即ち、基準側位相角
度データD1 と検出側位相角度データD1 との差を演算
することにより、位相差検出を行い、且つ、この位相差
を所定値(ゼロ又はそれ以外の一定値)に保持して複数
の機械軸8aの相互の位相角度を一定の関係に保つよう
なモータ10の回転速度を演算する。同様に、その次の
スタートビットSB2 では、基準側位相角度データD2
とD3 とに基づき、演算E2 を行う。可変速装置7で
は、モータ10の回転速度が、この同期制御演算装置6
によって演算された回転速度となるようにモータ10の
回転速度を制御する。
【0028】具体的には、位相差に応じて速度指令値を
増加又は減少するように補正して、モータ10の回転速
度を加速又は減速する。即ち、基準側位相角度データと
検出側位相角度データとの差を求めた結果、検出側位相
角度が基準側位相角度よりも進んでいる場合には、速度
指令値を減少させ(又は増加させてもよい)、検出側位
相角度が基準側位相角度よりも遅れている場合には、速
度指令値を増加させて(又は減少させてもよい)、モー
タ10を一時的に加速又は減速することにより、検出側
位相角度が、基準側位相角度と一致、或いは、基準側位
相角度に対して所定の位相差となるようにする。
【0029】例えば、新聞輪転機では印刷される紙の通
過するコースの長さが印刷機ごとに異なるため、印刷機
相互の位相差を、前記コースの長さの違いに応じた所定
の位相差(一定の関係)に保つように同期制御する。
【0030】以上のことから、本実施の形態の同期制御
装置によれば、次のような効果が得られる。
【0031】(1)アブソリュートエンコーダ11を用
いたため、アブソリュートエンコーダ11だけで機械軸
8aの位相角度検出が可能となり、近接スイッチは不要
となる。従って、近接スイッチの調整も不要となる。 (2)アブソリュートエンコーダ11はシリアル伝送方
式のものであるため、アブソリュートエンコーダ11か
ら制御盤5(同期制御演算装置6)までの信号ケーブル
12が、シリアル通信の2本(ツイストペア線で1対)
だけとなる。 (3)アブソリュートエンコーダ11を用いることか
ら、原点セットが不要となる。 (4)アブソリュートエンコーダ11はイクリメンタリ
エンコーダに比べて検出分解能が高いため、制御精度を
向上させることができる。
【0032】(5)基準となる位相角度もA相、B相、
Z相、近接スイッチの4種類の信号で送るのではなく、
ある瞬間の位相角度(絶対的な位相角度)の数値として
シリアル伝送するため、ライン統括コントローラ3から
制御盤5(同期制御演算装置6)までの信号ケーブル4
も、シリアル通信の2本(ツイストペア線で1対)だけ
となる。 (6)基準側でも絶対的な位相角度を生成するため、原
点セットが不要となる。 (7)基準側がライン統括コントローラでもアブソリュ
ートエンコーダでもよい。つまり、基準側位相角度デー
タは、ライン統括コントローラ3から出力する場合に限
定するものではなく、例えば何れかの機械8における機
械軸8aの位相角度検出を行うアブソリュートエンコー
ダ11から出力する検出側位相角度データを、基準側位
相角度データとして利用することにより、この基準側位
相角度データに基づいて同期制御を行うようにすること
もできる。
【0033】(8)スタートビットによって各データ伝
送のタイミングをとることにより、複数の機械軸8aの
相互間の検出側位相角度データの同時性を確保し、ま
た、各機械軸8aの検出側位相角度データとライン統括
コントローラ3の基準側位相角度データとの同時性を確
保することができる。 (9)スタートビットによってデータ伝送と演算のタイ
ミングをとることにより、基準側位相角度データ及び検
出側位相角度データの送信から同期制御演算の実行まで
の間の時間遅れを、いつも最短になるように管理するこ
とができる。
【0034】
【発明の効果】以上発明の実施の形態とともに具体的に
説明したように、本発明の同期制御装置によれば、複数
のモータによってそれぞれ回転駆動される複数の機械の
機械軸相互の位相角度を一定の関係に保つようにモータ
の回転速度を調整する同期制御装置において、データ伝
送や演算のタイミングをとるためのスタートビットを、
一定の周期で出力するスタートビット出力手段と、スタ
ートビット出力手段からスタートビットを入力し、この
スタートビットと、このスタートビットに付随する基準
側位相角度データとを組にしてシリアル伝送する基準側
位相角度データ生成手段と、機械軸ごとに取り付けられ
て機械軸の位相角度を検出するとともに、スタートビッ
ト出力手段からスタートビットを入力し、このスタート
ビットと、このスタートビットに付随する検出側位相角
度データとを組にしてシリアル伝送するシリアル伝送方
式のアブソリュートエンコーダと、スタートビット出力
手段からスタートビットを入力するとともに、基準側位
相角度データ生成手段から伝送される基準側位相角度デ
ータと、アブソリュートエンコーダから伝送される検出
側位相角度データとを順次入力し、ひとつのスタートビ
ットに付随して得られる基準側位相角度データと検出側
位相角度データとに基づき、その次のスタートビットに
おいて、位相差検出を行い、この位相差を所定値に保持
して複数の機械軸相互の位相角度を一定の関係に保つよ
うなモータの回転速度を演算する同期制御演算手段と、
モータの回転速度が前記同期制御演算手段によって演算
された回転速度となるようにモータの回転速度を制御す
る可変速手段とを備えることにより、次のような効果が
得られる。
【0035】(1)アブソリュートエンコーダを用いた
ため、アブソリュートエンコーダだけで機械軸の位相角
度検出が可能となり、近接スイッチは不要となる。従っ
て、近接スイッチの調整も不要となる。 (2)アブソリュートエンコーダはシリアル伝送方式の
ものであるため、アブソリュートエンコーダから同期制
御演算手段までの信号ケーブルが、シリアル通信の2本
(ツイストペア線で1対)だけとなる。 (3)アブソリュートエンコーダを用いることから、原
点セットが不要となる。 (4)アブソリュートエンコーダはイクリメンタリエン
コーダに比べて検出分解能が高いため、制御精度を向上
させることができる。
【0036】(5)基準となる位相角度もシリアル伝送
するため、基準側位相角度データ生成手段から同期制御
演算手段までの信号ケーブルも、シリアル通信の2本
(ツイストペア線で1対)だけとなる。 (6)基準側でも絶対的な位相角度を生成するため、原
点セットが不要となる。 (7)基準側(基準側位相角度データ生成手段)が、ラ
イン統括コントローラでもエンコーダでもよい。つま
り、基準側位相角度データは、ライン統括コントローラ
3から出力する場合に限定するものではなく、例えば何
れかの機械における機械軸の位相角度検出を行うアブソ
リュートエンコーダから出力する検出側位相角度データ
を、基準側位相角度データとして利用することにより、
この基準側位相角度データに基づいて同期制御を行うよ
うにすることもできる。
【0037】(8)スタートビットによって各データ伝
送のタイミングをとることにより、複数の機械軸の相互
間の検出側位相角度データの同時性を確保し、また、各
機械軸の検出側位相角度データと基準側位相角度データ
生成手段の基準側位相角度データとの同時性を確保する
ことができる。 (9)スタートビットによってデータ伝送と演算のタイ
ミングをとることにより、基準側位相角度データ及び検
出側位相角度データの送信から同期制御演算の実行まで
の間の時間遅れを、いつも最短になるように管理するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る同期制御装置のシス
テム構成図である。
【図2】前記同期制御装置による同期制御のタイミング
チャートである
【符号の説明】
1 シーケンサ 2 伝送路(シーケンサ下位ネットワーク) 3 ライン統括コントローラ 4 信号ケーブル 5 制御盤 6 同期制御演算装置 7 可変速装置 8 機械 8a 機械軸 9 減速ギヤ 10 モータ 10a モータ軸 11 アブソリュートエンコーダ 12 信号ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C250 EA06 EA10 EB50 5H572 AA20 BB07 DD01 EE01 GG01 HC07 JJ02 JJ30 KK03 LL07 LL32 LL44

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のモータによってそれぞれ回転駆動
    される複数の機械の機械軸相互の位相角度を一定の関係
    に保つようにモータの回転速度を調整する同期制御装置
    において、 データ伝送や演算のタイミングをとるためのスタートビ
    ットを、一定の周期で出力するスタートビット出力手段
    と、 スタートビット出力手段からスタートビットを入力し、
    このスタートビットと、このスタートビットに付随する
    基準側位相角度データとを組にしてシリアル伝送する基
    準側位相角度データ生成手段と、 機械軸ごとに取り付けられて機械軸の位相角度を検出す
    るとともに、スタートビット出力手段からスタートビッ
    トを入力し、このスタートビットと、このスタートビッ
    トに付随する検出側位相角度データとを組にしてシリア
    ル伝送するシリアル伝送方式のアブソリュートエンコー
    ダと、 スタートビット出力手段からスタートビットを入力する
    とともに、基準側位相角度データ生成手段から伝送され
    る基準側位相角度データと、アブソリュートエンコーダ
    から伝送される検出側位相角度データとを順次入力し、
    ひとつのスタートビットに付随して得られる基準側位相
    角度データと検出側位相角度データとに基づき、その次
    のスタートビットにおいて、位相差検出を行い、この位
    相差を所定値に保持して複数の機械軸相互の位相角度を
    一定の関係に保つようなモータの回転速度を演算する同
    期制御演算手段と、 モータの回転速度が前記同期制御演算手段によって演算
    された回転速度となるようにモータの回転速度を制御す
    る可変速手段とを備えてなることを特徴とする同期制御
    装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008193851A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Ckd Corp ランプ製造装置
JPWO2008117368A1 (ja) * 2007-03-23 2010-07-08 三菱電機株式会社 エレベータの制御システム
JP2010276340A (ja) * 2009-05-26 2010-12-09 Meidensha Corp 回転体の角度位置/速度検出装置および動力試験システム
JP2014230462A (ja) * 2013-05-27 2014-12-08 東洋電機製造株式会社 同期駆動装置
CN114421846A (zh) * 2022-01-11 2022-04-29 重庆三电智能科技有限公司 一种伺服驱动器速度反馈采样延时减少的方法

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