JP2002303961A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2002303961A
JP2002303961A JP2001109799A JP2001109799A JP2002303961A JP 2002303961 A JP2002303961 A JP 2002303961A JP 2001109799 A JP2001109799 A JP 2001109799A JP 2001109799 A JP2001109799 A JP 2001109799A JP 2002303961 A JP2002303961 A JP 2002303961A
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tank
silver halide
emulsion
image
stabilizing
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JP2001109799A
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English (en)
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Shigeo Chino
茂夫 千野
Masato Okuyama
真人 奥山
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Photographic Processing Devices Using Wet Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 白地に優れかつ面内のばらつきが少なく、又
連続処理したときの白地の安定性がよい画像形成方法を
提供することにある。 【解決手段】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を発
色現像、漂白定着、次いで水洗または安定化処理する画
像形成方法において、水洗または安定槽が多段向流方式
からなり、且つ、該槽における水または安定化液の補充
が最初の槽と最後の槽に行われることを特徴とする画像
形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀カラー
写真感光材料を用いた画像形成方法に関し、詳しくは白
地に優れ、面内のばらつきが少なく、又連続処理したと
きの白地の安定性がよい画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(単に
感光材料ということもある)は、高感度であること、色
再現性に優れること、連続処理に適していることから今
日盛んに用いられている。こうした特徴からハロゲン化
銀カラー写真感光材料は、写真の分野のみではなく、印
刷の分野、例えば、印刷の途中の段階で仕上がりの印刷
物の状態を確認するためのいわゆるプルーフの分野でも
広く用いられるようになってきている。
【0003】プルーフの分野では、コンピューター上で
編集された画像を印刷用フィルムに出力し、現像済みの
フィルムを適宜交換しつつ分解露光することによってイ
エロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各画像
を形成させ、最終印刷物の画像をカラー印画紙上に形成
させることにより、最終印刷物のレイアウトや色の適否
を判断することが行われた。
【0004】最近では、コンピューター上で編集された
画像を直接印刷版に出力する方式が徐々に普及してきて
おり、この様な場合にはコンピューター上のデータから
フィルムを介することなく直接カラー印画紙上に形成さ
せる方法も例えば特願平11−263269号や特開2
000−250173号等に記されており実現されてい
る。
【0005】上記いずれの方法においても露光後は必ず
現像処理を行わなければならない。一般にカラー印画紙
は発色現像、漂白定着、次いで水洗または安定化処理を
経て乾燥される。
【0006】プルーフの分野では色もさることながら白
地が優れていることが望まれている。また使用される印
画紙は一般にはA1やB2サイズと大きく、一方で小さ
な処理機でかつ低補充で処理されため一つのサイズの中
で白地のばらつき(面内ばらつきと称する)が生じるこ
とが多く品質の低下を招いている。
【0007】この問題を解決すべく種々の方法が知られ
ている。特開平11−153847号、特開2000−
181036号公報、同2000−305226号公報
等にはハロゲン化銀写真感光材料におけるバインダー
量、蛍光強度を付与する方法や、発色現像液及び漂白定
着液の組成成分を変更する技術が開示されているが、十
分な効果が得られていない。
【0008】また補充液量を増せば、ばらつきの減少に
つながるが、廃液の増量を招き環境上好ましくない。
【0009】WO00/39637号公報には多段向流
方式の水洗で、最初の槽に蛍光増白剤を補充する技術が
開示されているが、小面積の試料では効果があるが、大
面積の試料では面内ばらつきを招き十分な効果が得られ
ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は白地に優れかつ面内のばらつきが少なく、又連続処理
したときの白地の安定性がよい画像形成方法を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の手段により達成された。
【0012】1.支持体上に少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を
発色現像、漂白定着、次いで水洗または安定化処理する
画像形成方法において、水洗または安定槽が多段向流方
式からなり、且つ、該槽における水または安定化液の補
充が最初の槽と最後の槽に行われることを特徴とする画
像形成方法。
【0013】2.前記水洗または安定槽への水または安
定化液の補充を、最初の槽への補充量A(ml/m2
と最後の槽への補充量B(ml/m2)の関係が下記式
(1)になるよう行うことを特徴とする前記1記載の画
像形成方法。
【0014】式(1) 0.1≦A/B≦1 A:最初の槽への補充量(ml/m2) B:最後の槽への補充量(ml/m2) 3.支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を
有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を発色現像、漂
白定着、次いで水洗または安定化処理する画像形成方法
において、水洗または安定槽が多段向流方式からなり、
該槽のうち最初の槽の容積C(L)及び最後の槽の容積
D(L)が下記式(2)で表される関係を有することを
特徴とする画像形成方法。
【0015】式(2) 1.5≦D/C≦5 C:最初の槽の容積(L) D:最後の槽の容積(L) 4.支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を
有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を発色現像、漂
白定着、次いで安定化処理する画像形成方法において、
安定槽が多段向流方式からなり、処理開始時における安
定槽中の蛍光増白剤の量が、最初の槽から最後の槽迄順
次減少しており、且つ、蛍光増白剤を含有した安定化液
が最終槽に補充されることを特徴とする画像形成方法。
【0016】以下本発明を詳細に説明する。従来からハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を発色現像、漂白定着、
次いで水洗または安定化処理する画像形成方法におい
て、水洗または安定槽には多段向流方式が用いられてい
るが、最終槽に水または安定化液を補充する方法がとら
れていた。
【0017】通常の安定槽への補充は多段向流方式の場
合、複数の安定槽(2〜4槽が用いられ、通常は3槽で
あるが)のうちの最終槽に、感光材料1m2当たりの補
充量で表したとき50ml/m2〜1000ml/m2
好ましくは200ml/m2〜600ml/m2の範囲で
行われる。
【0018】本発明においては通常行われる様に最終槽
のみでなく、最初の槽にも補充を行うことが特徴であ
る。又、更にそれぞれ補充する量を規定することによ
り、補充液の増大を招かず、更に白地の面内ばらつきを
減少させることが可能となった。
【0019】これらの補充量は、式(1)における様
に、最初の槽への補充量を感光材料1m2あたりA(m
l/m2)、最後の槽への補充量をB(ml/m2)とし
たときA/Bが0.1以上1以下であることが好まし
く、更に好ましくは0.3以上0.6以下であり、これ
によりばらつきを更に減少できる。A/Bが0.1未満
の場合にはばらつきが拡大し、A/Bが1より大きくな
ると白地の劣化を招いてしまい好ましくない。
【0020】AおよびBをあわせた全体の補充量は前記
と同様の量とすればよく250ml/m2〜1000m
l/m2の範囲である。
【0021】安定化液を含有する最終の槽に比べて最後
の槽の補充量を多くすることで一番清浄な安定化液を経
て感光材料の処理が終了することになり白地等に対し、
安定性も含め好ましいが、ある程度安定槽の第1槽にも
補充することで第1槽中に蓄積した疲労成分の取り込み
を減らす効果があり、仕上がりの白地とその面内のばら
つきを抑えるのに有利である。
【0022】一方、多段向流方式の水洗または安定化に
おける処理槽の容積に注目したときに、最初の槽に対し
最後の槽をある程度大きくすることで本発明の効果が得
られる。従来は多段向流方式の水洗または安定槽の大き
さはどの槽とも同じであったが、本発明ではこの様な仕
様とすることにより白地の面内のばらつきに対し優れた
効果が得られることを見いだした。
【0023】即ち、水洗または安定槽のうち最初の槽の
容積をC(L;リットル)、最後の槽の容積をD(L;
リットル)としたとき、前記式(2)における様にD/
Cが1.5以上、5以下である。1.5未満の場合には
白地のばらつきが拡大し、5より大きくなると白地の劣
化を招いてしまい好ましくない。
【0024】又、白地を改善するには、安定槽中に蛍光
増白剤を含有させることが効果があり、従来から用いら
れている。又、前記のように多段向流方式の安定槽にお
いて、最初の槽に蛍光増白剤を補充する技術が開示され
ている。
【0025】本発明においては、ハロゲン化銀カラー写
真感光材料を発色現像、漂白定着、次いで安定化処理を
おこなうが、安定化処理が多段向流方式からなるとき、
蛍光増白剤を用いる方法を検討することで白地の改良
と、白地の面内のばらつきをなくし、更に安定した効果
が得られるという結果が得られた。即ち、処理開始時に
おける安定槽中の蛍光増白剤の量が、複数の安定槽のう
ち最初の槽から最後の槽迄順次減少しており、且つ、増
白剤を含有した安定化液が最終槽に補充される様にした
場合にも白地に優れ、かつ面内のばらつきを少なくする
効果があり、ランニング処理において、初期の時点から
長期に亘りランニングを行った場合にもランニング処理
の進行に伴って白地が変化したり、又、白地がばらつく
ことも少なく、安定した性能が得られることを見いだし
た。
【0026】各安定槽の中の蛍光増白剤量を変える方法
としては、各槽に安定化液を仕込んだ後、蛍光増白剤を
添加する方法や蛍光増白剤を含んだ安定化液の量を変え
て仕込み、水で仕上げる方法等があげられる。
【0027】また、隣同士の槽における蛍光増白剤の量
は20%以上異なることが好ましい。
【0028】この様な設定によって処理を行っても、補
充を行いつつ長期に亘りランニングすると、安定槽中の
第1槽、第2槽、第3槽の蛍光増白剤の濃度の傾斜配分
は変わってくるので、何故にこの様な蛍光増白剤の使い
方により、白地が改善されるのかは明らかではないが、
少なくとも傾斜配分がされている状態でランニングされ
るほうが、蛍光増白剤を最終槽に多く含有させる、或い
は同じ均一の濃度で蛍光増白剤に接触させるよりも、蛍
光増白剤の染着ムラにより白地が部分的に青味がかって
しまったりするムラが生じにくいため白地が安定するも
のと考えられる。この蛍光増泊剤が傾斜配分されている
状態は、例えば現像液の補充量で見ると現像タンク容量
の200〜300倍程度の補充液量となるまで維持さ
れ、この間での白地の安定性に寄与する。
【0029】安定化液(安定化補充液と共通)として蛍
光増白剤の含有量は0.01から1質量%含まれること
が好ましい。
【0030】本発明に用いられる蛍光増白剤は水溶性の
ジアミノスチルベン系蛍光増白剤が好ましく、下記一般
式(1)で表される化合物が好ましい。
【0031】
【化1】
【0032】式中、R1、R2、R3及びR4は各々、水素
原子、ハロゲン原子、スルホ基もしくはその塩、カルボ
キシル基もしくはその塩、アルキルアミノ基、アリール
アミノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、アルコキシル
基、アリールオキシ基又はモルホリノ基を表す。X1
スルホ基又はカルボキシル基、もしくはそれらの塩を表
す。
【0033】以下に、好ましく用いられる蛍光増白剤の
具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0034】
【化2】
【0035】本発明に係わるハロゲン化銀カラー写真感
光材料の好ましい形態の一つは、赤外感光性乳剤、青色
感光性乳剤、緑色感光性乳剤及び赤色感光性乳剤の4種
の感光性乳剤で、イエロー画像、マゼンタ画像、シアン
画像及び黒色画像を形成する。4種の感光性乳剤と形成
する画像との組合せは任意に選択できる。
【0036】黒色画像形成の乳剤は、画像露光し現像さ
れることにより黒色画像の形成可能な乳剤であればよ
い。好ましい一例では、乳剤は黒色カプラーを含有する
黒色画像形成層と組み合わせて使用することができ、
又、黒色カプラーの代わりに極大波長の異なる複数のカ
プラーを用いることが出来る。又、乳剤が複数の層の画
像形成に寄与し、その乳剤が現像されたことによる複数
画像の組合せにより黒色画像を形成する場合も好ましい
一例である。複数画像の組合せにより黒色画像を形成す
る例としては、例えばイエロー画像を形成するためのイ
エロー画像層に該乳剤を含有し、別にイエロー画像の補
色である青色画像(例えばマゼンタ画像及びシアン画像
が同時に形成されることにより青色画像となる)形成層
にも該乳剤を含有し、該乳剤が現像されることで黒色画
像が形成されるものがある。更に、該乳剤がマゼンタ画
像形成層とその補色画像形成層に含有されている場合
や、該乳剤がシアン画像形成層とその補色画像形成層に
含有されている場合もある。
【0037】別の好ましい一例は、該乳剤はイエロー画
像形成層、マゼンタ画像形成層及びシアン画像形成層の
何れにも含有され、該乳剤が現像されることにより黒色
画像を形成するものである。その場合のイエロー画像形
成層、マゼンタ画像形成層、シアン画像形成層に、それ
以外の乳剤が含有されてもよいし、含有されない画像形
成層であってもよい。
【0038】本発明のイエロー画像形成性ハロゲン化銀
乳剤層、マゼンタ画像形成性ハロゲン化銀乳剤層、シア
ン画像形成性ハロゲン化銀乳剤層は、単独層であっても
複数層から構成されてもよい。又、その支持体から塗設
される順番は任意に選択できる。
【0039】青色感光性乳剤、緑色感光性乳剤、赤色感
光性乳剤、赤外光感光性乳剤は、何れの乳剤の分光感度
領域においても、それ以外の乳剤の該波長での感度に対
して少なくとも6倍感度が高いことが望ましい。ここ
で、感度は、或る画像層の濃度を(最大濃度−0.3)
の濃度にするために必要な露光量の逆数である。更に好
ましくは8倍以上である。
【0040】各感光性乳剤は、従来知られている分光増
感色素から選択して増感することにより実現することが
できる。
【0041】又、別の本発明の形態としては、赤外光感
光性乳剤と緑色光感光性乳剤及び赤色光感光性乳剤の3
種の感光性乳剤で、イエロー画像、マゼンタ画像、シア
ン画像を形成する。3種の感光性乳剤と形成する画像と
の組合せは任意に選択できる。この形態は、特に安価な
半導体レーザー光源との組合せが可能となる点で有効で
ある。
【0042】本発明の感光材料はポジ型感光材料である
ことが望ましい。このポジ型感光材料は、直接ポジ型方
式及びカラーリバーサル方式による感光材料を包含する
ものであり、又、画像様に生じた銀を漂白する時に同時
に色素を漂白してポジ画像を形成する、いわゆる銀色素
漂白法を用いた感光材料や、カラー拡散転写法を用いた
感光材料なども本発明に含まれる。
【0043】本発明の感光材料の各乳剤の粒径は、その
求められる性能、特に感度、感度バランス、色分離性、
鮮鋭性、粒状性等の諸性能を考慮して、広い範囲から選
択することができる。
【0044】本発明の感光材料に用いられるハロゲン化
銀乳剤としては、画像露光により表面に潜像を形成する
表面潜像型ハロゲン化銀乳剤を用い、現像を行うことに
よりネガ画像を形成するハロゲン化銀乳剤でもよい。
又、粒子表面が予めかぶらされていない内部潜像型ハロ
ゲン化銀乳剤を用い、画像露光後、カブリ処理(造核処
理)を施し、次いで表面現像を行うか、又は画像露光
後、カブリ処理を施しながら表面現像を行うことにより
直接ポジ画像を得ることができるものも好ましく用いら
れる。尚、内部潜像型ハロゲン化銀乳剤粒子を含有する
乳剤とは、ハロゲン化銀結晶粒子の主として内部に感光
核を有し、露光によって粒子内部に潜像が形成されるよ
うなハロゲン化銀粒子含有の乳剤をいう。
【0045】該カブリ処理は、全面露光を与えることで
もよいし、カブリ剤を用いて化学的に行うのでもよい
し、又、強力な現像液を用いてもよく、更に熱処理等に
よってもよい。
【0046】該全面露光は、画像露光した感光材料を現
像液又はその他の水溶液に浸漬するか、又は湿潤させた
後、全面的に均一露光することによって行われる。ここ
で使用する光源としては、上記感光材料の感光波長領域
の光を有するものであればどの様な光源でもよく、又、
フラッシュ光の如き高照度光を短時間当てることもでき
るし、弱い光を長時間当ててもよい。又、全面露光の時
間は、感光材料、現像処理条件、使用する光源の種類等
により、最終的に最良のポジ画像が得られるよう広範囲
に変えることができる。又、全面露光の露光量は、感光
材料との組合せにおいて、或る決まった範囲の露光量を
与えることが好ましい。通常、過度の露光量を与える
と、最小濃度の上昇や減感を起こし、画質が低下する傾
向がある。
【0047】感光材料に用いることのできるカブリ剤の
技術としては、特開平6−95283号18頁右欄39
行〜19頁左欄41行に記載の内容の技術を使用するこ
とが好ましい。
【0048】本発明の感光材料に用いることのできる予
めかぶらされていない内部潜像型ハロゲン化銀粒子は、
ハロゲン化銀粒子の内部に主として潜像を形成し、感光
核の大部分を粒子の内部に有するハロゲン化銀粒子を有
する乳剤であって、任意のハロゲン化銀、例えば臭化
銀、塩化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、沃臭化銀、塩沃臭化
銀等が包含される。
【0049】特に好ましくは、塗布銀量が約1〜3.5
g/m2の範囲になるように透明な支持体に塗布した試
料の一部を、約0.1秒から約1秒迄の或る定められた
時間に亘って光強度スケールに露光し、実質的にハロゲ
ン化銀溶剤を含有しない粒子の表面像のみを現像する下
記の表面現像液Aを用いて20℃で4分現像した場合
に、同一の乳剤試料の別の一部を同じく露光し、粒子の
内部の像を現像する下記の内部現像液Bで20℃で4分
間現像した場合に得られる最大濃度の1/5より大きく
ない最大濃度を示す乳剤である。更に好ましくは、表面
現像液Aを用いて得られた最大濃度は内部現像液Bで得
られる最大濃度の1/10より大きくないものである。
【0050】 (表面現像液A) メトール 2.5g L−アスコルビン酸 10.0g メタ硼酸ナトリウム(4水塩) 35.0g 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 1000ml (内部現像液B) メトール 2.0g 亜硫酸ナトリウム(無水) 90.0g ハイドロキノン 8.0g 炭酸ナトリウム(1水塩) 52.5g 臭化カリウム 5.0g 沃化カリウム 0.5g 水を加えて 1000ml 又、本発明で好ましく用いられる内部潜像型ハロゲン化
銀乳剤は、種々の方法で調製されるものが含まれる。例
えば米国特許2,592,250号に記載されるコンバ
ージョン型ハロゲン化銀乳剤、又は米国特許3,20
6,316号、同3,317,322号及び同3,36
7,778号に記載される内部化学増感されたハロゲン
化銀粒子を有するハロゲン化銀乳剤、又は米国特許3,
271,157号、同3,447,927号に記載され
る多価金属イオンを内蔵しているハロゲン化銀粒子を有
する乳剤、又は米国特許3,761,276号に記載さ
れるドープ剤を含有するハロゲン化銀粒子の粒子表面を
弱く化学増感したハロゲン化銀乳剤、又は特開昭50−
8524号、同50−38525号及び同53−240
8号等に記載される積層構造を有する粒子から成るハロ
ゲン化銀乳剤、その他、特開昭52−156614号及
び同55−127549号に記載されるハロゲン化銀乳
剤などである。
【0051】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子の形
状は、立方体、八面体、(100)面と(111)面の
混合から成る14面体、(110)面を有する形状、球
状、平板状等の何れであってもよい。平均粒径は0.0
5〜3μmのものが好ましく使用できる。粒径の分布
は、粒径及び晶癖が揃った単分散乳剤でもよいし、粒径
あるいは晶癖が揃っていない乳剤でもよいが、粒径及び
晶癖の揃った単分散性ハロゲン化銀乳剤であることが好
ましい。
【0052】本発明において単分散性ハロゲン化銀乳剤
とは、平均粒径rmを中心に±20%の粒径範囲内に含
まれるハロゲン化銀質量が全ハロゲン化銀粒子質量の6
0%以上であるものを言い、好ましくは70%以上、更
に好ましくは80%以上のものである。ここに、平均粒
径rmは、粒径riを有する粒子の頻度niとri3
の積ni×ri3が最大となる時の粒径riと定義する
(有効数字3桁、最小桁数字は4捨5入する)。ここで
言う粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の場合は、その
直径、又、球状以外の形状の粒子の場合は、その投影像
を同面積の円像に換算した時の直径である。粒径は、例
えば該粒子を電子顕微鏡で1万倍〜5万倍に拡大して撮
影し、そのプリント上の粒子直径又は投影時の面積を実
測することによって得ることができる(測定粒子個数は
無差別に1000個以上あることとする)。
【0053】特に好ましい高度の単分散性乳剤は、 (粒径標準偏差/平均粒径)×100=分布の広さ
(%) により定義した分布の広さが20%以下のものである。
ここに、平均粒径及び粒径標準偏差は前記定義のriか
ら求めるものとする。
【0054】該単分散乳剤は、種粒子を含むゼラチン溶
液中に、水溶性銀塩溶液と水溶性ハライド溶液をpAg
及びpHの制御下ダブルジェット法によって加えること
によって得ることができる。添加速度の決定に当たって
は、特開昭54−48521号、同58−49938号
を参考にできる。更に高度な単分散性乳剤を得る方法と
しては、特開昭60−122935号に開示されたテト
ラザインデン化合物の存在下での成長方法が適用でき
る。又、単分散乳剤を2種以上、同一感色性層に添加す
ることも好ましい。
【0055】各乳剤層のハロゲン化銀の粒径は、求めら
れる性能、特に感度、感度バランス、色分離性鮮鋭性、
粒状性等の諸特性を考慮して広い範囲の中から決定する
ことができる。
【0056】本発明の好ましい実施態様の一つにおける
ハロゲン化銀の粒径は、赤感層乳剤は0.1〜0.6μ
m、緑感層乳剤は、0.15〜0.8μm、青感性乳剤
は0.3〜1.2μmの範囲が好ましく使用できる。
【0057】感光材料には、メルカプト基を有する含窒
素複素環化合物を含有するのが好ましい。好ましい化合
物としては、特開平6−95283号19頁右欄20〜
49行記載の一般式[XI]、特に好ましくは同号公報2
0頁左欄5行〜20頁右欄2行記載の一般式[XII]、
一般式[XIII]、一般式[XIV]である。化合物の具体
例としては、例えば特開昭64−73338号11〜1
5頁に記載される化合物(1)〜(39)を挙げること
ができる。
【0058】上記メルカプト化合物は、添加量としては
使用する化合物の種類や添加する層によって適宜に変化
してよく、一般には、ハロゲン化銀乳剤層に添加する場
合、ハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-2モルの範
囲で、より好ましくは10-6〜10-3モルである。
【0059】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料(以下、感光材料とも言う)における、イエロー画
像形成性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ画像形成性ハロ
ゲン化銀乳剤層及びシアン画像形成性ハロゲン化銀乳剤
層は、それぞれ互いに異なる分光感度波長領域を有する
ハロゲン化銀乳剤を含有し、かつ、上記イエロー、マゼ
ンタ、シアン画像形成性ハロゲン化銀乳剤層の少なくと
も1層中に、前記イエロー、マゼンタ、シアン画像形成
性ハロゲン化銀乳剤層に含有されるそれぞれ互いに異な
る分光感度波長領域を有する乳剤のいずれとも共通の分
光感度部分を有するハロゲン化銀乳剤が含有されている
事が好ましい。
【0060】本発明に係る感光材料に用いられるマゼン
タカプラーとしては、特開平6−95283号公報7ペ
ージ右欄記載の一般式[M−1]で示される化合物が、
発色色素の分光吸収特性がよく好ましい。好ましい化合
物の具体例としては、同号公報8ページ〜11ページに
記載の化合物M−1〜M−19を挙げる事ができる。更
に、他の具体例としては、欧州公開特許0273712
号6〜21頁に記載されている化合物M−1〜M−61
及び同0235913号36〜92頁に記載されている
化合物1〜223の中の上述の代表的具体例以外のもの
がある。
【0061】該マゼンタカプラーは、他の種類のマゼン
タカプラーと併用することもでき、通常ハロゲン化銀1
モル当たり1×10-2モル〜1モル、好ましくは1×1
-2モル〜8×10-1モルの範囲で用いることができ
る。
【0062】本発明に係る感光材料において形成される
マゼンタ画像の分光吸収のλmaxは、530〜560n
mであることが好ましく、またλL0.2は、580〜63
5nmであることが好ましい。
【0063】ここで、本発明に係る感光材料により形成
されるマゼンタ画像の分光吸収のλ L0.2及びλmaxは、
次の方法で測定される量である。
【0064】即ち、NDフィルターを通して緑色光を当
て現像処理し、分光吸収を測定した時のマゼンタ画像の
吸光度の最大値が1.0となるようにNDフィルターの
濃度を調節する。λL0.2とは、このマゼンタ画像を分光
吸光度曲線上において、最大吸光度が1.0を示す波長
よりも長波で、吸光度が0.2を示す波長をいう。
【0065】本発明に係る感光材料のマゼンタ画像形成
層には、マゼンタカプラーに加えてイエローカプラーが
含有される事が好ましい。これらのカプラーのpKaの
差は、2以内であることが好ましく、更に好ましくは
1.5以内である。本発明に係るマゼンタ画像形成性層
に含有させる好ましいイエローカプラーは特開平6−9
5283号公報12ページ右欄に記載の一般記載一般式
[Y−Ia]で表されるカプラーである。同号公報の一
般式[Y−1]で表されるカプラーのうち特に好ましい
ものは、一般式[M−1]で表されるマゼンタカプラー
と組み合わせる場合、[M−1]で表されるカプラーの
pKaより3以上低くないpKa値を有するカプラーで
ある。
【0066】該イエローカプラーとして具体的な化合物
例は、特開平6−95283号の12〜13ページ記載
の化合物Y−1及びY−2の他、特開平2−13954
2号の13ページから17ページ記載の化合物(Y−
1)〜(Y−58)を好ましく使用することができる
が、もちろんこれらに限定されることはない。
【0067】本発明に係る感光材料において、シアン画
像形成層中に含有されるシアンカプラーとしては、公知
のフェノール系、ナフトール系又はイミダゾール系カプ
ラーを用いることができる。例えば、アルキル基、アシ
ルアミノ基、或いはウレイド基などを置換したフェノー
ル系カプラー、5−アミノナフトール骨格から形成され
るナフトール系カプラー、離脱基として酸素原子を導入
した2等量型ナフトール系カプラーなどが代表される。
このうち好ましい化合物としては、特開平6−9528
3号13ページ記載の一般式[C−I][C−II]が挙
げられる。
【0068】該シアンカプラーは、通常ハロゲン化銀乳
剤層において、ハロゲン化銀1モル当たり1×10-3
1モル、好ましくは1×10-2〜8×10-1モルの範囲
で用いることができる。
【0069】本発明に係る感光材料において、イエロー
画像形成層中に含有されるイエローカプラーとしては、
公知のアシルアセトアニリド系カプラー等を好ましく用
いることができる。
【0070】該イエローカプラーの具体例としては、例
えば特開平3−241345号の5頁〜9頁に記載のY
−I−1〜Y−I−55で示される化合物、もしくは特
開平3−209466号の11〜14頁に記載のY−1
〜Y−30で示される化合物も好ましく使用することが
できる。更に、特開平6−95283号の21ページ記
載の一般式〔Y−I〕で表されるカプラー等も挙げるこ
とができる。
【0071】本発明に係る感光材料により形成されるイ
エロー画像の分光吸収のλmaxは425nm以上である
ことが好ましく、λL0.2は515nm以下であることが
好ましい。ここでλL0.2はイエロー画像に対してもマゼ
ンタ画像の場合と同様に定義される。
【0072】該イエローカプラーは、通常ハロゲン化銀
乳剤層において、ハロゲン化銀1モル当たり1×10-2
〜1モル、好ましくは1×10-2〜8×10-1モルの範
囲で用いることができる。
【0073】該マゼンタ色画像、シアン色画像、及びイ
エロー色画像の分光吸収特性を調整するために、色調調
整作用を有する化合物を添加する事が好ましい。このた
めの化合物としては、特開平6−95283号公報22
ページ記載の一般式[HBS−I]および[HBS−I
I]で示される化合物が好ましく、より好ましくは同号
公報22ページ記載の一般式[HBS−II]で示される
化合物である。
【0074】本発明に係る感光材料におけるイエロー画
像形成層、マゼンタ画像形成層、シアン画像形成層は、
支持体上に積層塗布されるが、支持体からの順番はどの
ような順番でもよい。一つの好ましい実施態様は、例え
ば支持体に近い側からシアン画像形成層、マゼンタ画像
形成層、イエロー画像形成層となる。この他に必要に応
じ中間層、フィルター層、保護層等を配置することがで
きる。
【0075】該マゼンタ、シアン、イエローの各カプラ
ーには、形成された色素画像の光、熱、湿度等による褪
色を防止するため、褪色防止剤を併用することができ
る。好ましい化合物としては、特開平2−66541号
公報明細書3ページ記載の一般式IおよびIIで示される
フェニルエーテル系化合物、特開平3−174150号
公報記載の一般式IIIBで示されるフェノール系化合物
特開昭64−90445号公報記載の一般式Aで示され
るアミン系化合物、特開昭62−182741号公報記
載の一般式XII、XIII、XIV、XVで示される金属錯体が特
にマゼンタ色素用として好ましい。また、特開平1−1
96049号公報記載の一般式I′で示される化合物お
よび特開平5−11417号公報記載の一般式IIで示さ
れる化合物が、特にイエロー、シアン色素用として好ま
しい。
【0076】本発明に係る感光材料に用いられるカプラ
ーやその他の有機化合物を添加するのに用いられる水中
油滴型乳化分散法は、通常、沸点150℃以上の水不溶
性高沸点有機溶媒に必要に応じて低沸点及び/または水
溶性有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの
親水性バインダー中に界面活性剤を用いて乳化分散す
る。分散手段としては、撹拌機、ホモジナイザー、コロ
イドミル、フロージェットミキサー、超音波分散機等を
用いることができる。分散後、または分散と同時に低沸
点有機溶媒を除去する工程を入れてもよい。カプラー等
を溶解して分散するために用いることの出来る高沸点有
機溶媒としては、本発明に係る一般式(2)で表す化合
物が最も好ましいが、ジオクチルフタレート、ジイソデ
シルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル酸エス
テル類、トリクレジルホスフェート、トリオクチルホス
フェート等のリン酸エステル類、トリオクチルホスフィ
ンオキサイド等のホスフィンオキサイド類等の高沸点有
機溶媒も好ましく用いることができる。また、高沸点有
機溶媒の誘電率としては、3.5〜7.0であることが
好ましい。また、2種以上の高沸点有機溶媒を併用する
こともできる。
【0077】本発明に係る感光材料に用いられる写真用
添加剤の分散や塗布時の表面張力調整のため用いられる
界面活性剤として好ましい化合物としては、1分子中に
炭素数8〜30の疎水性基とスルホン酸基またはその塩
を含有するものが挙げられる。具体的には、特開昭64
−26854号明細書記載のA−1〜A−11が挙げら
れる。また、アルキル基に弗素原子を置換した界面活性
剤も好ましく用いられる。これらの分散液は、通常ハロ
ゲン化銀乳剤を含有する塗布液に添加されるが、分散後
塗布液に添加されるまでの時間および塗布液に添加後塗
布までの時間は短いほうがよく、各々10時間以内が好
ましく、3時間以内が好ましく、更には20分以内がよ
り好ましい。
【0078】本発明に係る感光材料には、現像主薬酸化
体と反応する化合物を感光層と感光層の間の層に添加し
て色濁りを防止したり、またハロゲン化銀乳剤層に添加
してカブリ等を改良する事が好ましい。このための化合
物としては、ハイドロキノン誘導体が好ましく、さらに
好ましくは2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノンの
ようなジアルキルハイドロキノンである。特に好ましい
化合物は、特開平4−133056号記載の一般式IIで
示される化合物であり、同号明細書13〜14ページ記
載の化合物II−1〜II−14および17ページ記載の化
合物1が挙げられる。
【0079】本発明に係る感光材料中には、紫外線吸収
剤を添加してスタチックカブリを防止したり色素画像の
耐光性を改良することが好ましい。好ましい紫外線吸収
剤としては、ベンゾトリアゾール類が挙げられ、特に好
ましい化合物としては特開平1−250944号記載の
一般式III−3で示される化合物、特開昭64−666
46号記載の一般式IIIで示される化合物、特開昭63
−187240号記載のUV−1L〜UV−27L、特
開平4−1633号記載の一般式Iで示される化合物、
特開平5−165144号記載の一般式(I)、(II)
で示される化合物が挙げられる。
【0080】本発明に係る感光材料には、油溶性染料や
顔料を含有すると白地性が改良され好ましい。油溶性染
料の代表的具体例は、特開平2−842号の(8)ペー
ジ〜(9)ページに記載の化合物1〜27があげられ
る。
【0081】本発明に係る感光材料は、シアン画像形成
性ハロゲン化銀乳剤層の分光感度の極大波長における生
試料の反射濃度が、好ましくは0.7以上のものであ
る。上記の感光材料は、本発明の写真構成層のいずれか
に前記波長に吸収を有する染料、黒色コロイド銀の如き
着色材料を含有させることにより得ることができる。本
発明に係る感光材料においては、任意のハロゲン化銀乳
剤層中及び/又はそれ以外の親水性コロイド写真構成層
中に水溶性の染料を含有することができる。又、本発明
に係る感光材料においては、任意のハロゲン化銀乳剤層
中及び/又はそれ以外の親水性コロイド写真構成層中
に、カルボキシル基、スルホンアミド基、スルファモイ
ル基の少なくとも一つを有する染料を固体分散して含有
することができる。
【0082】該カルボキシル基、スルファモイル基、ス
ルホンアミド基の少なくとも一つを有する染料として
は、特開平6−95283号14〜16ページ記載の一
般式[I]〜[IX]で示される化合物を挙げることがで
きる。
【0083】該一般式[I]〜[IX]のうち[I]〜
[VIII]で表される染料の具体例としては、例えば特開
平4−18545号13〜35ページに記載されるI−
1〜VIII−7を挙げることができるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0084】該染料やコロイド銀を含有する層は、特に
制限はないが、支持体と支持体に最も近い乳剤層との間
の非感光性親水性コロイド層に含有されるのが好まし
い。
【0085】本発明に係る感光材料におけるハロゲン化
銀は、通常用いられる増感色素によって光学的に分光増
感することができる。内部潜像型ハロゲン化銀乳剤、ネ
ガ型ハロゲン化銀乳剤等の超色増感に用いられる増感色
素を組み合わせて用いることは、本発明のハロゲン化銀
乳剤に対しても有用である。増感色素については、リサ
ーチ・ディスクロージャ(Research Disc
losure、以下RDと略す)15162号及び17
643号を参照することができる。
【0086】本発明に係る感光材料には、足元階調を調
整する化合物を添加する事が好ましい。好ましい化合物
としては、特開平6−95283号公報17ページ記載
の一般式[AO−II]で示される化合物が好ましい。好
ましい化合物例としては同号公報18ページに記載の化
合物II−1〜II−8を挙げることができる。
【0087】該[AO−II]の化合物の添加量は、0.
001〜0.50g/m2が好ましく、より好ましくは
0.005〜0.20g/m2である。化合物は単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。さらに、炭
素数5以上のキノン誘導体を[AO−II]の化合物に添
加して使用することもできる。しかし、これらいずれの
場合でも、その使用量は全体として0.001〜0.5
0g/m2の範囲にあることが好ましい。
【0088】感光材料には、バインダーとしてゼラチン
が好ましく使用される。特に、ゼラチンの着色成分を除
去するためにゼラチン抽出液に過酸化水素処理を施した
り、原料のオセインに対し過酸化水素処理を施したもの
から抽出したり、着色のない原骨から製造されたオセイ
ンを用いることで透過率を向上したゼラチンが得られ
る。該ゼラチンは、アルカリ処理オセインゼラチン、酸
処理ゼラチン、ゼラチン誘導体、変性ゼラチンの何れで
もよいが、特にアルカリ処理オセインゼラチンが好まし
い。該ゼラチンの透過率は、10%溶液を調製し、分光
光度計にて420nmで透過率を測定した時に、70%
以上であることが好ましい。
【0089】該ゼラチンのゼリー強度(パギー法によ
る)は、好ましくは250以上であり、特に好ましくは
270以上である。
【0090】該ゼラチンの総塗布ゼラチンに対する比率
は特に制限はないが、多い比率で使用することが好まし
く、具体的には少なくとも20〜100%迄の比率で使
用することで好ましい効果が得られる。
【0091】感光材料の画像形成面側に含有されるゼラ
チン量の総和は、11g/m2未満であることが好まし
い。下限に付いては特に制限はないが、一般的に、物性
もしくは写真性能の面から3.0g/m2以上であるこ
とが好ましい。ゼラチンの量は、パギー法に記載された
水分の測定法で11.0%の水分を含有したゼラチンの
質量に換算して求められる。
【0092】これらバインダーの硬膜剤としては、ビニ
ルスルホン型硬膜剤やクロロトリアジン型硬膜剤を単独
または併用して使用することが好ましい。特開昭61−
249054号、同61−245153号記載の化合物
を使用するのが好ましい。又、写真性能や画像保存性に
悪影響を与える黴や細菌の繁殖を防ぐため、コロイド層
中に特開平3−157646号記載のような防腐剤及び
抗黴剤を添加することが好ましい。
【0093】本発明に係る感光材料にも、蛍光増白剤を
含有させることが白地性を改良する上で好ましい。
【0094】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料を発色現像液にて現像処理する際、現像液、漂白定
着液、安定化液はそれぞれ補充用現像液、補充用漂白
液、補充用定着液、補充用漂白定着液、補充用安定化液
等を補充しながら連続的に現像処理することができる。
【0095】本発明に係る感光材料の現像に用いること
のできる現像液において使用することのできる発色現像
主薬としては、アミノフェノール類、フェニレンジアミ
ン類があげられ、p−フェニレンジアミン類が好まし
く、具体的には、N,N−ジエチル−p−フェニレンジ
アミン、ジエチルアミノ−o−トルイジン、4−アミノ
−3−メチル−N−エチル−N−(β−メタンスルホン
アミドエチル)アニリン、4−アミノ−3−メチル−N
−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン、4
−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)
アニリン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(γ−ヒドロキシプロピル)アニリン等の発色現像主薬
があげられる。
【0096】その他に、補助現像主薬として、通常のハ
ロゲン化銀現像剤、例えばハイドロキノンの如きポリヒ
ドロキシベンゼン類、アミノフェノール類、3−ピラゾ
リドン類、アスコルビン酸とその誘導体、レダクトン類
等、あるいはその混合物を含んでいてもよく、具体的に
は、ハイドロキノン、アミノフェノール、N−メチルア
ミノフェノール、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1
−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1
−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−
ピラゾリドン、アスコルビン酸、等が挙げられる、これ
らの現像主薬を全て、或いは一部、予め乳剤中に含ませ
ておき、高pH水溶液浸漬中にハロゲン化銀に作用させ
るようにすることもできる。
【0097】本発明に係る感光材料において使用される
現像液には、更に特定のカブリ防止剤及び現像抑制剤を
含有することができ、あるいはそれらの現像液添加剤を
写真感光材料の構成層中に任意に組み入れることも可能
である。
【0098】本発明において、発色現像液を任意のpH
領域で使用できるが、迅速処理の観点からpH9.5〜
13.0であることが好ましく、より好ましくはpH
9.8〜12.0の範囲で用いられる。
【0099】本発明に係わる発色現像の処理温度は35
℃以上70℃以下が好ましい。温度が高いほど短時間の
処理が可能であり好ましいが、処理液の安定性からは余
り高くない方が好ましく、37℃以上60℃以下で処理
することが好ましい。
【0100】発色現像液には、発色現像主薬に加えて、
既知の現像液成分化合物を添加することができる。通
常、pH緩衝作用を有するアルカリ剤、塩化物イオン、
ベンゾトリアゾール類等の現像抑制剤、保恒剤、キレー
ト剤などが用いられる。
【0101】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、発
色現像後、漂白定着処理を施される。
【0102】漂白定着液において用いられる漂白剤とし
ては、いかなる漂白剤も用いることができるが、特に鉄
(III)の有機錯塩(例えばエチレンジアミン四酢酸、
ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸、シクロ
ヘキサンジアミン四酢酸、などのアミノポリカルボン酸
類、アミノポリホスホン酸、ホスホノカルボン酸および
有機ホスホン酸などの錯塩)もしくはクエン酸、酒石
酸、リンゴ酸などの有機酸;過硫酸塩;過酸化水素など
が好ましい。
【0103】これらのうち、エチレンジアミン四酢酸、
ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン
四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、メチルイミ
ノ二酢酸の鉄(III)錯塩が漂白力が高いことから好ま
しい。これらの第二鉄イオン錯塩は錯塩の形で使用して
もよいし、第二鉄塩、例えば硫酸第二鉄、塩化第二鉄、
硝酸第二鉄、硫酸第二鉄アンモニウム、燐酸第二鉄など
とアミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン酸、ホス
ホノカルボン酸などのキレート剤とを用いて溶液中で第
二鉄イオン錯塩を形成させてもよい。また、キレート剤
を第二鉄イオン錯塩を形成する以上に過剰に用いてもよ
い。鉄錯体のなかでもアミノポリカルボン酸鉄錯体が好
ましく、その添加量は0.01〜1.0モル/リット
ル、好ましくは0.05〜0.50モル/リットルであ
る。
【0104】漂白定着液には、漂白促進剤として種々の
化合物を用いることができる。例えば、リサーチディス
クロージヤー17129号(1978年7月号)に記載
のメルカプト基またはジスルフイド結合を有する化合物
や、チオ尿素系化合物、あるいは沃素、臭素イオン等の
ハロゲン化物が漂白力に優れる点で好ましい。
【0105】その他、漂白定着液には、臭化物(例え
ば、臭化カリウム)または塩化物(例えば、塩化カリウ
ム)または沃化物(例えば、沃化アンモニウム)等の再
ハロゲン化剤を含むことができる。必要に応じ硼砂、メ
タ硼酸ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、
酒石酸などのpH緩衝能を有する一種類以上の無機酸、
有機酸およびこれらのアルカリ金属またはアンモニウム
塩または、硝酸アンモニウム、グアニジンなどの腐蝕防
止剤などを添加することができる。
【0106】漂白定着液に使用される定着剤は、公知の
定着剤、即ちチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウ
ムなどのチオ硫酸塩;チオシアン酸ナトリウム、チオシ
アン酸アンモニウムなどのチオシアン酸塩;エチレンビ
スチオグリコール酸、3,6−ジチア−1,8−オクタ
ンジオールなどのチオエーテル化合物およびチオ尿素類
などの水溶性のハロゲン化銀溶解剤であり、これらを一
種あるいは二種以上混合して使用することができる。本
発明においては、チオ硫酸特にチオ硫酸アンモニウム塩
の使用が好ましい。1リットルあたりの定着剤の量は、
0.3〜2モルが好ましく、更に好ましくは0.5〜
1.0モルの範囲である。漂白定着液又は定着液のpH
領域は、3〜10が好ましく、更には5〜9が特に好ま
しい。
【0107】また、漂白定着液には、その他各種の蛍光
増白剤や消泡剤あるいは界面活性剤、ポリビニルピロリ
ドン、メタノール等の有機溶媒を含有させることができ
る。
【0108】漂白定着液は、保恒剤として亜硫酸塩、例
えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アン
モニウム、などの添加が一般的であるが、その他、アス
コルビン酸や、カルボニル重亜硫酸付加物、あるいは、
カルボニル化合物等を添加してもよい。
【0109】更には緩衝剤、蛍光増白剤、キレート剤、
消泡剤、防カビ剤等を必要に応じて添加してもよい。
【0110】多段向流方式によれば、水洗水量を大巾に
減少でき、例えば感光材料1m2当たり0.5リットル
〜1リットル以下が可能であり、本発明の効果が顕著で
あるが、タンク内の水の滞留時間増加によるバクテリア
の繁殖に対し、特開昭62−288838号に記載のカ
ルシウム、マグネシウムを低減させたり、また、特開昭
57−8542号に記載のイソチアゾロン化合物やサイ
アベンダゾール類、同61−120145号に記載の塩
素化イソチアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、特
開昭63−122516号に記載のベンゾトリアゾー
ル、銅イオンその他堀口博著、「防菌防黴の化学」、
(1986年)三共出版、衛生技術会編「微生物の滅
菌、殺菌、防黴技術」(1982年)工業技術会、日本
防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」(1986年)、に
記載の殺菌剤を用いることもできる。
【0111】更に、水洗水には、水切り剤として界面活
性剤や、硬水軟化剤としてEDTAに代表されるキレー
ト剤を用いることができる。
【0112】安定化液には、画像安定化機能を有する化
合物が添加され、例えばホルマリンに代表されるアルデ
ヒド化合物や、色素安定化に適した膜pHに調整するた
めの緩衝剤や、アンモニウム化合物が挙げられる。ま
た、液中でのバクテリアの繁殖防止や処理後の感光材料
に防黴性を付与するため、前記した各種殺菌剤や防黴剤
を用いることができる。
【0113】更に、界面活性剤、蛍光増白剤、硬膜剤を
加えることもできる。本発明の感光材料の処理におい
て、安定化処理が行われる場合、特開昭57−8543
号、同58−14834号、同60−220345号等
に記載の公知の方法を、すべて用いることができる。
【0114】その他、1−ヒドロキシエチリデン−1,
1−ジホスホン酸、エチレンジアミン四メチレンホスホ
ン酸等のキレート剤、マグネシウムやビスマス化合物を
用いることも好ましい態様である。
【0115】水洗工程又は安定化工程の好ましいpHは
4〜10であり、更に好ましくは5〜8である。温度は
感光材料の用途・特性等で種々設定し得るが、一般には
15〜45℃好ましくは20〜40℃である。時間は任
意に設定できるが短い方が処理時間の低減の見地から望
ましい。好ましくは5秒〜1分45秒更に好ましくは1
0秒〜1分である。補充量は、少ない方がランニングコ
スト、排出量減、取扱い性等の観点で好ましい。
【0116】具体的な好ましい補充量は、感光材料、単
位面積あたり前浴からの持込み量の0.5〜50倍、好
ましくは3倍〜40倍である。または感光材料1m2
たり1リットル以下、好ましくは500ml以下であ
る。また補充は連続的に行っても間欠的に行ってもよ
い。
【0117】水洗及び/又は安定化工程に用いた液は、
更に、前工程に用いることもできる。この例として多段
向流方式によって削減して水洗水のオーバーフローを、
その前浴の漂白定着浴に流入させ、漂白定着浴には濃縮
液を補充して、廃液量を減らすことがあげられる。
【0118】上記水洗及び/又は安定化処理した後、常
法により、例えば室温〜90度で10秒〜10分間、感
光材料を乾燥するのがよい。尚、乾燥を省略することも
できる。
【0119】本発明に係る感光材料には、さらに公知の
写真用添加剤を使用することができる。該公知の写真用
添加剤としては、例えば以下に示したRD17643及
びRD18716に記載の化合物が挙げられる。
【0120】 添 加 剤 RD17643 RD18716 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 増感色素 23 IV 648 右上 現像促進剤 29 XXI 648 右上 カブリ防止剤 24 VI 649 右下 安 定 剤 24 VI 649 右下 色汚染防止剤 25 VII 650 左−右 画像安定剤 25 VII 紫外線吸収剤 25〜26 VII 649右〜650左 フィルター染料 25〜26 VII 649右〜650左 増 白 剤 24 V 硬 化 剤 26 X 651右 塗布助剤 26〜27 XI 650右 界面活性剤 26〜27 XI 650右 可 塑 剤 27 XII 650右 スベリ剤 27 XII 650右 スタチック防止剤 27 XII 650右 マット剤 28 XVI 650右 バインダー 29 IX 651右 本発明に係る感光材料に用いられる反射支持体は、原紙
を基本とし、その両面にポリオレフィン樹脂をラミネー
トしたものが好ましく用いられる。
【0121】該支持体として用いられる原紙は、一般に
写真印画紙に用いられている原料から選択できる。例え
ば、天然パルプ、合成パルプ、天然パルプと合成パルプ
の混合物の他、各種の抄き合わせ紙原料を挙げることが
できる。一般には、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、針葉
樹パルプと広葉樹パルプの混合パルプ等を主成分とする
天然パルプを広く用いることができる。
【0122】更に、該支持体中には、一般に製紙で用い
られているサイズ剤、定着剤、強力増強剤、充填剤、帯
電防止剤、染料等の添加剤が配合されていてもよく、
又、表面サイズ剤、表面強力剤、帯電防止剤等を適宜表
面に塗布したものであってもよい。
【0123】該反射支持体は、通常50〜300g/m
2の質量を有する表面の平滑なものが用いられ、又、そ
の両面をラミネートする樹脂は、エチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、α−オレフィン類、例えば、ポリプ
ロピレン等の単独重合体、前記オレフィンの少なくとも
2種の共重合体、又はこれら各種重合体の少なくとも2
種の混合物等から選択することができる。特に好ましい
ポリオレフィン樹脂は、低密度ポリエチレン、高密度ポ
リエチレン又はこれらの混合物である。
【0124】該反射支持体にラミネートされるポリオレ
フィン樹脂の分子量は、特に制限するものではないが、
通常は20,000〜200,000の範囲のものが用
いられる。
【0125】本発明に係る感光材料に用いられる反射支
持体の写真乳剤を塗布する側のポリオレフィン樹脂被覆
層は、好ましくは25〜50μmであり、更に好ましく
は25〜35μmである。
【0126】該反射支持体の裏面側(乳剤層を設ける面
の反射側)をラミネートするために用いられるポリオレ
フィンは、普通、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチ
レンの混合物が、それ自体溶融ラミネートされる。そし
てこの層は一般にマット化加工されることが多い。
【0127】本発明に係る感光材料に用いられる支持体
の表裏のラミネート形成に当たり、一般に現像済み印画
紙の常用環境における平担性を高めるために、表側の樹
脂層の密度を裏側より若干大きくしたり、又は表側より
も裏側のラミネート量を多くする等の手段が用いられ
る。
【0128】又、一般に該反射支持体の表裏両面のラミ
ネートは、ポリオレフィン樹脂組成物を支持体上に溶融
押出コーティング法により形成できる。又、支持体の表
面あるいは必要に応じて表裏両面にもコロナ放電処理、
火炎処理等を施すことが好ましい。又、表面ラミネート
層表面上に写真乳剤との接着性を向上させるためのサブ
コート層、或いは裏面のラミネート層上に印刷筆記性や
帯電防止性を向上するためのバックコート層を設ける事
が好ましい。
【0129】本発明に係る感光材料の支持体表面(乳剤
層を設ける面)のラミネートに用いられるポリオレフィ
ン樹脂は、好ましくは13〜20質量%、更に好ましく
は15〜20質量%の白色顔料が分散混合される。
【0130】該白色顔料としては、無機及び/又は有機
の白色顔料を用いることでき、好ましくは無機の白色顔
料であり、その様なものとしては、硫酸バリウム等のア
ルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ
土類金属の炭酸塩、微粉珪酸、合成珪酸塩のシリカ類、
珪酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、タルク、クレイ等が挙げられる。
【0131】これらの中でも好ましくは、硫酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、酸化チタンであり、更に好ましく
は硫酸バリウム、酸化チタンである。
【0132】該酸化チタンは、ルチル型でもアナターゼ
型でもよく、又、表面を含水酸化アルミナ、含水酸化フ
ェライト等の金属酸化物で被覆したものも使用される。
【0133】その他に、酸化防止剤や白色性改良のため
有色顔料、蛍光増白剤を添加する事が好ましい。
【0134】また、該反射支持体上に白色顔料を含有す
る親水性コロイド層を塗設する事により、鮮鋭性が向上
し好ましい。白色顔料としては、前記と同様の白色顔料
を使用する事ができるが、酸化チタンである事が好まし
い。白色顔料を含有する親水性コロイド層には、中空微
粒子ポリマーや高沸点有機溶媒を添加する事が、鮮鋭性
および/またはカール耐性を改良でき、より好ましい。
【0135】また、本発明に係る感光材料に用いられる
反射支持体としては、更に表面をポリオレフィンで被覆
したポリプロピレン等の合成樹脂フィルム支持体等も用
いることができる。
【0136】該反射支持体の厚みは特に制限はないが、
80〜160μm厚のものが好ましく用いられる。特
に、90〜130μm厚のものが更に好ましい。
【0137】該反射支持体の表面の形状は、平滑であっ
ても良いし、適度な表面粗さを有するものでも良いが、
印刷物に近い光沢を有するような反射支持体を選択する
のが好ましい。例えば、JIS−B0601−1976
に規定される平均表面粗さSRaが0.30〜3.0μ
mである白色支持体を使用するのが好ましい。
【0138】本発明に係る感光材料においては、画像形
成面の表面粗さが0.30〜3.0μmとなるようにす
るのが好ましく、そのために、感光材料の画像形成面側
の構成層中にマット剤を含有させることができる。マッ
ト剤を添加する層としては、ハロゲン化銀乳剤層、保護
膜、中間層、下塗り層等があり、複数の層に添加しても
よく、好ましくは感光材料の最上層である。
【0139】本発明に係る感光材料の画像形成層側の表
面光沢は、印刷物に近い光沢を有することが好ましく、
例えば画像形成層の処理後の表面のJIS−Z8741
に規定される方法で測定される光沢度GS(60°)が
5〜60であるものが好ましい。
【0140】本発明に係るカラープルーフを作成する工
程においては、色分解されたイエロー画像情報、マゼン
タ画像情報、シアン画像情報及び黒色画像情報を形成す
る網点画像情報に基づいて、感光材料に露光を行う。カ
ラープルーフを作成する工程においては、該網点画像情
報の少なくとも一部が、網点面積比率が40%である時
に1inch2(1inchは2.54cmに相当)当
たりの網点の個数が200×103以上であるように網
点画像変換されているものを使用する。好ましくは、3
00×103以上、更に好ましくは400×103〜20
00×103である。
【0141】前記網点の個数は、光学顕微鏡等により撮
影された網点画像を計数することにより測定できる。
【0142】本発明に係る感光材料を用いて作製される
網点画像は、従来一般的に使用されてきたAMスクリー
ニング法の高精細印刷用の網点画像である場合に、特に
有効である。また、周波数変調されたいわゆるFMスク
リーニング法と称されるスクリーニング法により形成さ
れた網点画像である場合に、本発明は最も有効である。
【0143】これらの網点画像作成に用いる前記網点画
像情報はフィルムに記録された網点画像であって、前記
ハロゲン化銀写真感光材料に前記フィルムを密着させて
光源を走査させることにより露光を行うことが好まし
い。密着は真空密着法が好ましく使用できる。
【0144】これらの露光においては、前記光源からの
光の平行性を改善するための光学的手段を介して露光を
行うことが好ましい。光源から照射された光の平行性を
改善する手段としては、光学レンズ、反射鏡、ハニカム
構造等の直線的な管状の光路を通すことにより平行光以
外の成分を壁面で吸収するもの等が挙げられる。また、
オプティカルファイバーの集合体により平行光を改善す
ることもできる。
【0145】前記網点画像情報に基づいて、レーザース
キャンにより露光を行うことも好ましく行われる。
【0146】本発明に係わる感光材料を用いて画像を形
成するには、光源部走査露光方式の自動現像機を用いる
ことが好ましい。特に好ましい画像形成のためのシステ
ムの具体例としては、コニカ社製Konsensus
L、Konsensus570、Konsensus2
を挙げることができる。
【0147】本発明は、現像主薬を感光材料中に内蔵し
ていない感光材料に適用することが好ましく、特に反射
支持体を有する直接観賞用画像を形成する感光材料に適
用することが好ましい。例えば、カラープルーフ用感光
材料を挙げることができる。
【0148】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものでは
ない。
【0149】実施例1 《乳剤EM−P1の調製》オセインゼラチンを含む水溶
液を40℃に制御しながら、アンモニア及び硝酸銀を含
む水溶液と、臭化カリウムを含む水溶液とをコントロー
ルダブルジェット法で同時に添加して、粒径0.25μ
mの立方体臭化銀コア乳剤を得た。その際、粒子形状と
して立方体が得られるようにpH及びpAgを制御し
た。
【0150】得られたコア乳剤に、更にアンモニア及び
硝酸銀を含む水溶液と、臭化カリウム及び塩化ナトリウ
ム(モル比でKBr:NaCl=50:50)を含む水
溶液とをコントロールダブルジェット法で同時に添加し
て、平均粒径0.42μmとなる迄シェルを形成した。
その際、粒子形状として立方体が得られるようにpH及
びpAgを制御した。
【0151】水洗を行い水溶性塩を除去した後、ゼラチ
ンを加えて乳剤EM−P1を得た。この乳剤の粒径分布
の広さは8%であった。
【0152】《乳剤EM−P2の調製》オセインゼラチ
ンを含む水溶液を40℃に制御しながら、アンモニア及
び硝酸銀を含む水溶液と、臭化カリウム及び塩化ナトリ
ウム(モル比でKBr:NaCl=95:5)を含む水
溶液とをコントロールダブルジェット法で同時に添加し
て、粒径0.18μmの立方体塩臭化銀コア乳剤を得
た。その際、粒子形状として立方体が得られるようにp
H及びpAgを制御した。
【0153】得られたコア乳剤に、更にアンモニア及び
硝酸銀を含む水溶液と、臭化カリウム及び塩化ナトリウ
ム(モル比でKBr:NaCl=40:60)を含む水
溶液とをコントロールダブルジェット法で同時に添加し
て、平均粒径0.25μmとなる迄シェルを形成した。
その際、粒子形状として立方体が得られるようにpH及
びpAgを制御した。
【0154】水洗を行い水溶性塩を除去した後、ゼラチ
ンを加えて乳剤EM−P2を得た。この乳剤の粒径分布
の広さは8%であった。
【0155】乳剤EM−P1、EM−P2を、それぞれ
塗布銀量が銀として2g/m2になるように透明な三酢
酸セルロース支持体に塗布した試料の一部を0.5秒光
楔露光し、前記表面現像液Aを用いて20℃で4分現像
し、他の試料の一部を同様に露光後、内部現像液Bで2
0℃で4分間現像した。表面現像の最大濃度は、内部現
像の最大濃度の約1/12であった。これで、EM−P
1、EM−P2は共に内部潜像型のハロゲン化銀乳剤で
あることが確かめられた。
【0156】《緑感光性ハロゲン化銀乳剤の調製》乳剤
EM−P1に増感色素(GS−1)を加えて最適に色増
感した後、抑制剤(T−1)を銀1モル当たり100m
g添加し青感光性乳剤Em−G1を調製した。 T−1:4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,
7−テトラザインデン 《赤感光性ハロゲン化銀乳剤の調製》乳剤EM−P2に
増感色素(RS−1,RS−2)を加えて最適に色増感
した他は緑感光性乳剤Em−G1と同様にして、赤感光
性乳剤Em−R1を調製した。
【0157】《赤外感光性ハロゲン化銀乳剤の調製》乳
剤EM−P2に増感色素(IRS−1,IRS−2)を
加えて最適に色増感し、抑制剤(AF−1)を添加した
他は緑感光性乳剤Em−G1と同様にして、赤外感光性
乳剤Em−IFR1を調製した。 AF−1:アスコルビン酸ナトリウム・1水塩
【0158】
【化3】
【0159】
【化4】
【0160】《多層感光材料試料の作製》片面に高密度
ポリエチレンを、もう一方の面にアナターゼ型酸化チタ
ンを15質量%の含有量で分散して含む溶融ポリエチレ
ンをラミネートした、厚さ110μmの紙パルプ反射支
持体上に、上記Em−G1、Em−R1及びEm−IF
R1の各乳剤を用い、下記に示す層構成の各層を酸化チ
タンを含有するポリエチレン層側に塗設し、更に裏面側
には、ゼラチン6.0g/m2、シリカマット剤0.6
5g/m2を塗設した多層感光材料試料を作製した。各
素材の数値は塗布量(g/m2)を示す。尚各乳剤の添
加量は銀に換算した量で示した。
【0161】尚、硬膜剤として、H−1、H−2を添加
した。塗布助剤及び分散用助剤としては、界面活性剤S
U−1、SU−2、SU−3を添加し調製した。 SU−1:スルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)エス
テル・ナトリウム塩 SU−2:スルホ琥珀酸ジ(2,2,3,3,4,4,
5,5−オクタフルオロペンチル)エステル・ナトリウ
ム塩 SU−3:トリ−i−プロピルナフタレンスルホン酸ナ
トリウム H−1:2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリ
アジン・ナトリウム塩 H−2:テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン 《多層感光材料試料の層構成》 第8層(紫外線吸収層) 塗布量(g/m2) ゼラチン 1.60 紫外線吸収剤(UV−1) 0.070 紫外線吸収剤(UV−2) 0.025 紫外線吸収材(UV−3) 0.120 界面活性剤(SU−3) 0.002 シリカマット剤 0.01 硬膜剤(H−1) 0.008 第7層(赤感層) ゼラチン 1.25 赤感性乳剤(Em−R1) 0.35 マゼンタカプラー(M−1) 0.25 イエローカプラー(Y−2) 0.02 ステイン防止剤(HQ−1) 0.035 界面活性剤(SU−3) 0.003 抑制剤(T−1、T−2、T−3)(モル比1:1:1) 0.0036 高沸点有機溶媒(SO−1) 0.38 第6層(中間層) ゼラチン 0.80 ハイドロキノン(HQ)誘導体(HQ−2) 0.04 ハイドロキノン(HQ)誘導体(HQ−3) 0.02 界面活性剤(SU−1) 0.002 高沸点溶媒(SO−2) 0.005 イラジエーション防止染料(AI−2) 0.050 硬膜剤(H−2) 0.012 第5層(緑感層) ゼラチン 0.90 緑感性乳剤(Em−G1) 0.37 シアンカプラー(C−1) 0.35 ステイン防止剤(HQ−1) 0.02 界面活性剤(SU−3) 0.002 抑制剤(T−1、T−2、T−3)(モル比1:1:1) 0.002 高沸点有機溶媒(SO−2) 0.40 第4層(中間層) ゼラチン 0.80 ハイドロキノン(HQ)誘導体(HQ−2) 0.04 ハイドロキノン(HQ)誘導体(HQ−3) 0.02 界面活性剤(SU−1) 0.001 高沸点溶媒(SO−2) 0.005 イラジエーション防止染料(AI−1) 0.045 硬膜剤(H−2) 0.012 第3層(赤外感光層) ゼラチン 1.10 赤外感光性乳剤(Em−IFR1) 0.40 イエローカプラー(Y−1) 0.19 イエローカプラー(Y−2) 0.19 ステイン防止剤(HQ−1) 0.04 界面活性剤(SU−3) 0.002 抑制剤(T−1、T−2、T−3)(モル比1:1:1) 0.004 高沸点有機溶媒(SO−1) 0.30 第2層 ゼラチン 1.20 ハイドロキノン(HQ)誘導体(HQ−2) 0.04 ハイドロキノン(HQ)誘導体(HQ−3) 0.02 高沸点溶媒(SO−2) 0.005 海面活性剤(SU−1) 0.001 イラジエーション防止染料(AI−3) 0.150 イラジエーション防止染料(AI−4) 0.010 硬膜剤(H−2) 0.017 第1層 ゼラチン 2.00 スチレン/n−ブチルメタクリレート/2−スルホエチルメタクリレート ナトリウム塩 0.12 黒色コロイド銀 0.08 ポリビニルピロリドン 0.10 界面活性剤(SU−2) 0.002
【0162】
【化5】
【0163】
【化6】
【0164】
【化7】
【0165】SO−1:トリオクチルホスフィンオキサ
イド SO−2:ジ(i−デシル)フタレート HQ−1:2,5−ジ(t−ブチル)ハイドロキノン HQ−2:2,5−ジ((1,1−ジメチル−4−ヘキ
シルオキシカルボニル)ブチル)ハイドロキノン HQ−3:2,5−ジ−sec−ドデシルハイドロキノ
ンと2,5−ジ−secテトラデシルハイドロキノンと
2−sec−ドデシル−5−sec−テトラデシルハイ
ドロキノンの質量比1:1:2の混合物 T−2 :1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メ
ルカプトテトラゾールT−3 :N−ベンジルアデニン 得られた上記多層感光材料試料を570mm×850m
mのサイズに断裁し、下記に述べるレーザー走査露光装
置で網点テストチャートを赤外レーザー光(半導体レー
ザー:GaAlAs,λmax;約780nm)、赤色
レーザー光(半導体レーザー:AlGaInAs,λm
ax;約670nm)、緑色レーザー光(ヘリウム・ネ
オンレーザー,λmax;約544nm)で露光した。
また、試料を回転ドラムに吸引密着し回転数2000回
転/分で主走査と副走査行い画像を記録した。但し、そ
の際、赤外半導体レーザーは12個並べ、光学的手段を
介して上記ハロゲン化銀感光材料に12ビームのレーザ
ー光として同時の露光を行った。
【0166】前記サイズに断裁され、上記の露光をおこ
なった試料を一枚ずつ、連続的に、下記の処理工程によ
り処理を行った。
【0167】 (処理工程) 処理工程 温度 時間 浸漬(現像液) 37℃ 12秒 カブリ露光 − 12秒 現像 37℃ 95秒 漂白定着 35℃ 45秒 安定化処理 25〜30℃ 第1槽 15秒 第2槽 15秒 第3槽 15秒 乾燥 60〜85℃ 40秒 発色現像液 ベンジルアルコール 15.0ml 硫酸第二セリウム 0.015g エチレングリコール 8.0ml 亜硫酸カリウム 2.5g 臭化カリウム 0.6g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 25.0g T−1 0.1g ヒドロキシルアミン硫酸塩 5.0g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2.0g 4−アミノ−N−エチル− N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩 4.5g 蛍光増白剤(FB−1) 1.0g 水酸化カリウム 2.0g ジエチレングリコール 15.0ml 水を加えて全量を1000mlとし、pH10.15に調整する。 漂白定着液 ジエチレントリアミン五酢酸第2鉄アンモニウム 90.0g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 180.0ml 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール 0.15g 炭酸カリウムまたは氷酢酸でpH7.1に調整し、水を加えて全量を1000 mlとする。 安定化液 o−フェニルフェノール 0.3g 亜硫酸カリウム(50%水溶液) 12.0ml エチレングリコール 10.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.5g 塩化ビスマス 0.2g 硫酸亜鉛7水塩 0.7g 水酸化アンモニウム(28%水溶液) 2.0g ポリビニルピロリドン(K−17) 0.2g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体) 2.0g 水を加えて全量を1000mlとし、水酸化アンモニウ
ムまたは硫酸でpH7.5に調整する。
【0168】なお、安定化処理は3槽構成の多段向流方
式にした。以下にランニング処理を行う際の補充液の処
方を示す。 発色現像補充液 ベンジルアルコール 18.5ml 硫酸第二セリウム 0.015g エチレングリコール 10.0ml 亜硫酸カリウム 2.5g 臭化カリウム 0.3g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 25.0g T−1 0.1g ヒドロキシルアミン硫酸塩 5.0g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2.0g 4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アニリン硫酸塩 5.4g 蛍光増白剤(FB−1) 1.0g 水酸化カリウム 2.0g ジエチレングリコール 18.0ml 水を加えて全量を1リットルとしpH10.35に調整
する。 漂白定着液補充液 前記漂白定着液に同じ。 安定化液補充液 前記安定化液に同じ。
【0169】なお、補充量は 現像補充液 500ml/m2 漂白定着液 350ml/m2 とし、安定化液は最初の槽(第1槽)および最後の槽
(第3槽)へ補充をおこない、第1槽補充量A(ml/
2)および第3槽補充量B(ml/m2)をそれぞれ表
1に示す値として処理を行った(処理No.101〜1
15)。
【0170】現像はコニカ(株)製Digital K
onsensusの自現機を用いた。又、補充された発
色現像液の総量が発色現像槽の液量の2倍相当量となる
まで継続的に処理を行った。
【0171】《白地評価》原稿の網点画像情報を入力し
て、露光処理され、補充された発色現像液の総量が発色
現像槽の液量の2倍相当量となるまで継続的に処理を行
った現像試料について、試料上の9点の位置において白
地の濃度を測定してブルー(B)、グリーン(G)、レ
ッド(R)濃度の平均(Dmin)及び色調の変動(L
*、a*、b *の標準偏差)を求め、その結果を表1に示
した。尚、白地の濃度及び色調は日本平版機材株式会社
製エックスライト528で測定した。又、図1に試料上
の9点の測定点の位置を示した。
【0172】
【表1】
【0173】本発明においては試料内の白地の平均濃度
(Dmin)が低く、色調の変動が少ないことが判る。
式(1)で表されるA/Bが0.1以上、1以下の水準
では平均濃度が低下し、色調の変動が少なくなっている
ことが判る。
【0174】実施例2 実施例1同様に行うが、ただし、安定化処理に関して、
第1槽、第2槽、第3槽の処理槽の容積を表2に示す様
にかえて処理を行った(処理No.201〜211)。
尚、安定化処理における補充は第3槽に600ml/m
2で行った。同様にして白地を評価した。
【0175】
【表2】
【0176】第1槽の容積C(L;リットル)および第
3槽の容積D(L;リットル)の関係を、一般式(2)
で表される様にD/Cの値で1.5以上、5以下とした
ものは、試料内の白地の平均濃度(Dmin)が低く、
色調の変動が少ないことが判る。
【0177】実施例3 実施例2において、安定化処理の代わりに水洗処理で行
い、同様の結果を得た。
【0178】実施例4 実施例1同様に行うが、ただし、安定化処理に関し、第
1槽、第2槽、第3槽の処理槽の容積を各8Lとし、前
記安定化液にかえ、下記に示す安定化液(2)で満たし
た。 安定化液(2) o−フェニルフェノール 0.3g 亜硫酸カリウム(50%水溶液) 12.0ml エチレングリコール 10.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.5g 塩化ビスマス 0.2g 硫酸亜鉛7水塩 0.7g 水酸化アンモニウム(28%水溶液) 2.0g ポリビニルピロリドン(K−17) 0.2g 水を加えて全量を1000mlとし、水酸化アンモニウ
ムまたは硫酸でpH7.5に調整する。
【0179】表3に示す様に各槽に蛍光増白剤(FB−
1)を添加した。また安定化処理への補充は第3槽に5
50ml/m2で行い、蛍光増白剤(4,4’−ジアミ
ノスチルベンジスルホン酸誘導体;2.0g/L)の有
無の安定化液(2)を作製し補充を行った(処理No.
301〜312)。
【0180】実施例1で用いた上記多層感光材料試料を
用いて、コニカ(株)製Digital Konsen
susの自現機を用い、補充された発色現像液の総量が
発色現像槽の液量の2倍相当量となるまで継続的に処理
を行った。最初に得られた現像試料a、補充された発色
現像液の総量が発色現像槽の液量相当量となった時点で
の現像試料bおよび最後に得られた現像試料cの白地に
ついてそれぞれ実施例1と同様に評価した。
【0181】
【表3】
【0182】安定槽において、第1槽から第3槽に向け
て蛍光増白剤の含有量が減っていき、更に最終槽に蛍光
増白剤を含有する補充液を補充することにより、試料内
の白地の平均濃度(Dmin)が低く、色調の変動が少
ないことが判り、又、継続的に処理をおこなっても特性
の変動が少ないことがわかる。
【0183】実施例5 実施例4同様に行うが、ただし、安定化処理に関し第1
槽、第2槽、第3槽の処理槽の容積を各8Lとし、表4
に示す様に各槽を実施例1で用いた安定化液と水で満た
した。更に、実施例4と同様、最終槽に蛍光増白剤(F
B−1:2.0g/L)の有無の安定化液(前記安定化
液および安定化液(2))を550ml/m2で補充し
た(処理No.401〜412)。各試料について評価
を実施例4と同様に行った。
【0184】
【表4】
【0185】安定槽において、安定化液の添加量を変え
ても実施例4同様の効果が得られることがわかった。
【0186】
【発明の効果】校正用カラー画像(カラープルーフ)を
作成する際に、白地に優れかつ面内のばらつきが少ない
画像が本発明により得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試料上の9点の測定点の位置を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03D 3/06 G03D 3/06 A G03F 3/10 G03F 3/10 B // G03C 7/00 540 G03C 7/00 540

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を発
    色現像、漂白定着、次いで水洗または安定化処理する画
    像形成方法において、水洗または安定槽が多段向流方式
    からなり、且つ、該槽における水または安定化液の補充
    が最初の槽と最後の槽に行われることを特徴とする画像
    形成方法。
  2. 【請求項2】 前記水洗または安定槽への水または安定
    化液の補充を、最初の槽への補充量A(ml/m2)と
    最後の槽への補充量B(ml/m2)の関係が下記式
    (1)になるよう行うことを特徴とする請求項1記載の
    画像形成方法。 式(1) 0.1≦A/B≦1 A:最初の槽への補充量(ml/m2) B:最後の槽への補充量(ml/m2
  3. 【請求項3】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を発
    色現像、漂白定着、次いで水洗または安定化処理する画
    像形成方法において、水洗または安定槽が多段向流方式
    からなり、該槽のうち最初の槽の容積C(L)及び最後
    の槽の容積D(L)が下記式(2)で表される関係を有
    することを特徴とする画像形成方法。 式(2) 1.5≦D/C≦5 C:最初の槽の容積(L) D:最後の槽の容積(L)
  4. 【請求項4】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を発
    色現像、漂白定着、次いで安定化処理する画像形成方法
    において、安定槽が多段向流方式からなり、処理開始時
    における安定槽中の蛍光増白剤の量が、最初の槽から最
    後の槽迄順次減少しており、且つ、蛍光増白剤を含有し
    た安定化液が最終槽に補充されることを特徴とする画像
    形成方法。
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