JP2002303394A - 管路内面更生装置及び更生工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】管路内面更生装置を提供する。 【解決手段】長さがマンホールまでの長さであり、その
径が管路内面の径の大きさの、耐蝕性合成ゴム製本体チ
ューブからなり、該本体チューブにはその表面に接着材
が施され、該本体チューブの両先端部に、マンホール内
ストッパーが設けられ、該ストッパーは円筒体からな
り、該円筒体円周上にストップチューブが設けられてな
り、該ストッパーの外周上にストッパー圧力受を有し、
該ストッパーの円筒体の外側に該本体チューブ及びスト
ップチューブ空気注入口を有し、且つ通水ホースを有す
る管路内面更生装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は既設管路内に発生し
た亀裂や孔等を管路内面から更生する更生装置及び更生
工法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、地中に埋設してある電線管や小型
の下水管等に亀裂や孔等が発生した場合には、地表より
掘削して不良箇所の修理や交換等をしていた。又、近年
では、小型のテレビカメラを管路内にマンホールより挿
入して内面から不良箇所を発見する技術が開発され、こ
の技術により不良箇所の発見と不良状態の検査が可能と
なっており、又、管路内面からの更生技術も開発されて
いる。その一例として図１３に示すように、両端が閉塞
されている円筒体２１の両端の円周に円筒状の滑走用材
２４を設けたものを管路２９内に挿入する。そのゴム管
の両端は緊締具２５により円筒体２１に緊締固定してあ
る。このゴム管２２の外側に硬化性樹脂バインダーを含
浸させた補修材２３を緩く巻き付けてある。この装置を
管路２９の欠陥箇所まで押し込む。そのとき、牽引用ロ
ープの一端を円筒体前端部２６の牽引用環体２８に取り
付け、エアホース２７で所要圧のエアーを供給してゴム
管２２を管路２９の内面に接触して内面を加圧するよう
に膨らませると、外側に巻き付けられている補修材２３
はゴム管１３により管路２９の内面に押し付けられて密
着する。なお図１４は従来の管路補修装置のホイルチュ
ーブの一部欠截断面図である。この方法を一般的にＥＰ
Ｒ（Engineering Plastic Pipe Repair）工法と呼んで
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記の従来の管路内面
の更生工法は非常に簡便で仕上りもよい管路内面更生工
法であるが、更生装置が管路内面の部分的な損傷の修復
であり、その部分損傷ごとに修理しなければならず、そ
のための手間や費用がかかり、又管路内面全体としての
仕上りの点でも、例えば補修部分が露わになる等、問題
のあるものであった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の課題
を解決すべく鋭意検討の結果、マンホールからマンホー
ルまでの管路の長さの全体に対応した長さの合成樹脂製
チューブを用い、これをマンホールからマンホールまで
の間の管路内面の全体に圧着固着することにより、その
管路内面に発生した損傷の全部を一回で仕上がりよく更
生できることを見出し、本発明に到達したものである。
即ち、本発明は（１）長さがマンホールまでの長さ以上
であり、その径が管路内面の径の大きさの、両端が閉塞
され、その一端に空気注入口を有する耐蝕性合成ゴム製
本体チューブからなり、該ゴム製本体チューブの表面に
接着材が施されてなる管路内面更生装置、（２）接着材
が合成樹脂バインダー含浸ガラスクロス、炭素繊維、ア
ラミド繊維を含有する積層シートである（１）記載の管
路内面更生装置、（３）合成樹脂含浸バインダーが熱硬
化性樹脂、光硬化性樹脂、水中硬化性樹脂、熱可塑性樹
脂から選択される（２）記載の管路内面更生装置、
（４）耐蝕性合成ゴム製本体チューブの一端が該チュー
ブをリバースしたとき、空気注入口を有するものとなる
ように構成された耐蝕性合成ゴム製本体チューブである
（１）記載の管路内面更生装置、（５）該本体チューブ
において、その内圧を高めるために、管路内にある該本
体チューブの両端に互いに連結された膨らますことので
きる耐蝕性合成ゴム製圧力ストッパーを設け、該圧力ス
トッパーには該圧力ストッパーへの空気注入手段及び該
本体チューブの内圧を高めるための空気注入手段が設け
られているものである（１）又は（４）記載の管路内面
更生装置、（６）該本体チューブの一端より該本体チュ
ーブ内に高圧の温水を送水し、該本体チューブの他端よ
り送水量と同量の水を返還できる高圧液流ポンプを設け
てなる本体チューブ内に温水を供給するための加熱手段
を具えた循環式温水タンクを設けたものからなる
（１）、（２）、（３）、（４）又は（５）記載の管路
内面更生装置、（７）（１）又は（４）記載の管路内面
更生装置を管路内面に挿入し、空気注入口より空気を注
入して該本体チューブを膨らませて管路内面に接着材と
共に本体チューブを圧着して固着し、ついで空気を排出
した後、本体チューブの両端を切断することを特徴とす
る管路内面の更生工法、（８）（５）記載の管路内面更
生装置を管路内面に挿入し、本体チューブ空気注入口よ
り空気を注入して該本体チューブを膨らませて管路内面
に接着材と共に本体チューブを圧着し、ついで管路内面
内の本体チューブの両端に設けられた耐蝕性合成ゴム製
圧力ストッパーを該圧力ストッパーの空気注入口より空
気を注入して膨らませ、該ストッパーの外周を本体チュ
ーブ内面と共に管路内面に押圧し、更に該圧力ストッパ
ーに設けられた本体チューブ空気注入口より空気を注入
して本体チューブを膨らませ、より高圧で管路内面に接
着材と共に本体チューブを圧着固定し、その後本体チュ
ーブ及び圧力ストッパーより空気を排出した後、本体チ
ューブの両端を切断することを特徴とする管路内面の更
生工法、（９）（７）又は（８）記載の更生工法におい
て、（６）記載の管路内面更生装置の温水循環式タンク
より本件チューブ内に温水を供給、循環することからな
る管路内面の更生工法、（１０）（７）、（８）又は
（９）の更生工法において、管路内面更生装置のゴム製
本体チューブを管路内面に圧着固定した後、該本体チュ
ーブの両端を切断し、一端をリバースして空気注入口を
有するゴム製本体ゴムチューブとして利用することを特
徴とする管路内面の更生工法、（１１）長さがマンホー
ルまでの長さ又はそれ以上であり、その径が管路内面の
径の大きさの、耐蝕性合成ゴム製本体チューブからな
り、該本体チューブにはその表面に接着材が施され、該
本体チューブの両先端部に、マンホール内ストッパーが
設けられ、該ストッパーは円筒体からなり、該ストッパ
ーの円筒体の円周上にストップチューブが設けられてな
り、該ストッパーの外周上にストッパー圧力受を有し、
該ストッパーの円筒体の外側に該本体チューブ及びスト
ップチューブ空気注入口を有するものからなる管路内面
更生装置、（１２）ストッパーに通水管が設けられてな
る、（１１）記載の管路内面更生装置、（１３）接着材
が合成樹脂バインダー含浸ガラスクロス、炭素繊維、ア
ラミド繊維を含有する積層シートである（１１）記載の
管路内面更生装置、（１４）合成樹脂含浸バインダーが
熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、水中硬化性樹脂、熱可塑
性樹脂から選択される（１３）記載の管路内面更生装
置、（１５）ストッパー圧力受が輪形成両端を蝶番状に
嵌合したものとなし、該嵌合部の中心部に着脱自在の軸
棒が挿入される分解可能なものである（１１）記載の管
路内面更生装置、（１６）ストッパー圧力受が輪形成両
端の一端をボルトで結合し、他端を蝶番状に嵌合し、該
嵌合部の中心部に挿入された着脱自在の軸棒からなる分
解可能なものである（１１）記載の管路内面更生装置、
（１７）該本体チューブにおいて、その内圧を高めるた
めに管路内にある該本体チューブの両端に互いに連結さ
れた膨らますことのできる耐蝕性合成ゴム製圧力ストッ
パーを設け、該圧力ストッパーには該圧力ストッパーへ
の空気注入手段及び該本体チューブの内圧を高めるため
の空気注入手段が設けられたものからなる（１１）、
（１２）、（１５）又は（１６）記載の管路内面更生装
置、（１８）該本体チューブの一端より該本体チューブ
内に高圧の温水を送水し、該本体チューブの他端より送
水量と同量の水を返還できる高圧液流ポンプを設けた本
体チューブ内に温水を供給するための加熱手段を具えた
循環式温水タンクが設けられたものからなる（１１）、
（１２）、（１３）、（１４）、（１５）、（１６）又
は（１７）記載の管路内面更生装置、（１９）（１１）
の管路内面更生装置をマンホール内に導入し、該管路内
面更生装置のマンホール内ストッパーに設けられた本体
チューブ空気注入口及び該ストッパーのストップチュー
ブ空気注入口より空気を注入し、管路内面更生装置本体
チューブを膨脹させて管路内面に圧着して管路内面に接
着固定し、ついで、本体チューブ及びストップチューブ
より空気を抜き、ストッパー圧力受及びストッパーを本
体チューブより取り外すことを特徴とする管路内面更生
工法、（２０）（１７）記載の管路内面更生装置を管路
内面に導入し、該管路内面更生装置のマンホール内スト
ッパーに設けられた本体チューブ空気注入口及び該スト
ッパーのストップチューブ空気注入口より空気を注入
し、管路内面更生装置本体チューブを膨張させて管路内
面に圧着し、ついで管路内面内の本体チューブの両端に
設けられた耐蝕性合成ゴム製圧力ストッパーを該ストッ
パーの空気注入口より空気を注入して膨らませ、該圧力
ストッパーの外周を本体チューブ内面と共に押圧し、更
に該圧力ストッパーに設けられた空気注入口より空気を
注入して本体チューブを膨らませ、より高圧で管路内面
に接着剤と共に本体チューブを圧着固定し、その後本体
チューブ及び圧力ストッパーより空気を排出した後、ス
トッパー圧力受及びストッパー及び圧力ストッパーを本
体チューブより取り外すことを特徴とする管路内面更生
工法、（２１）空気注入前の耐蝕性合成ゴム製本体チュ
ーブと接着材用繊維シートの一端を止め、該ゴム製本体
チューブと繊維シートの間に該本体チューブの切り込み
口より合成樹脂を注入してその一端に合成樹脂溜りを設
け、該合成樹脂溜りとは反対側の一端にキルト又はフェ
ルト材を挿入し注入後該切り込み口を封印してその後方
より真空引きして接着材用繊維シートに合成樹脂を含浸
した接着材を用いる（１９）又は（２０）記載の管路内
面更生工法、（２２）（１９）、（２０）又は（２１）
の管路内面更生工法において、（１８）記載の管路内面
更生装置の温水循環式タンクより本体チューブ内に温水
を供給、循環することからなる管路内面の更生工法、に
関する。

【０００５】本発明は管路内面に損傷、即ち、亀裂や孔
等が生じた場合、それを更生するにあたり、マンホール
とマンホール間の管路内面全体を更生することができる
ものである。本発明の管路内面更生装置及び更生工法に
ついて以下に詳しく説明する。図１は本発明の管路内面
更生装置の一つの斜視模式図、図２は管路内面更生装置
の合成ゴム製本体チューブの一端をリバースした状態を
示す模式図、図３は本発明の管路内面更生装置の一つの
斜視模式図、図４は管路内面更生装置の耐蝕性合成ゴム
製本体チューブ上に接着材（合成樹脂製接着剤）を載置
している場合の断面模式図、図５はマンホール内ストッ
パーの斜視模式図、図６は管路内面更生装置にストッパ
ー及びストッパー圧力受を取り付けた場合の機構模式図
である。図７はストッパー圧力受１０の斜視模式図であ
る。図８は合成ゴム製本体チューブ１上に接着材用繊維
シートに合成樹脂バインダーを含浸した接着材を載置す
る機構を示す模式図である。図９はストッパーの円筒体
の中央に通水管を設けたものからなるストッパーの構造
模式図である。図１０は本発明の本体チューブに耐蝕性
合成ゴム製圧力ストッパーを設けた管路内面更生装置の
斜視模式図であり、図１１は本発明本体チューブにスト
ッパー及びストッパー圧力受の取付けられたものに更に
耐蝕性合成ゴム製圧力ストッパーを設けた管路内面更生
装置の機構模式図である。図１２は本体チューブ内に循
環式温水タンクより温水を本体チューブ内に供給循環さ
せる場合の温水供給模式図である。図中、１は管路内面
更生装置の合成ゴム製本体チューブ、２は接着材、３は
マンホール内ストッパー、４はストッパーのストップチ
ューブ、５及び５’は管路内面更生装置の合成ゴム製本
体チューブ１の空気注入手段、６はストッパーのストッ
プチューブの空気注入手段、７は通水管、８は耐蝕性合
成ゴム製圧力ストッパー、９は耐蝕性合成ゴム製圧力ス
トッパー８の空気注入手段、１０はストッパー圧力受、
１１は蝶番状嵌合部結合手、１２は軸棒、１３は軸棒牽
引環体、１４は合体素子、１５はボルト、２１は循環式
温水タンク、２２は温水供給管、２３は水返還管、２４
は高圧液流ポンプ、２５は液流返還ポンプ、ａはスリッ
ト（空気抜きのための）、ｂは合成樹脂バインダーの流
出防止枠、ｃは合成樹脂バインダー溜め、ｄはフェルト
又はキルト、ｅは圧力ストッパー連結手段である。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の管路内面更生装置は、図
１及び図３に示すもの、更には図１０及び図１１に示す
ものである。図１に示すものは、その両端が閉塞され、
その一端に空気注入口５を有する合成ゴム製本体チュー
ブ１からなり、該ゴム製本体チューブの表面に接着材が
施されてなるものである。又該合成ゴム製本体チューブ
はその一端は図２に示すように、該チューブをリバース
したとき、空気注入口を有するゴム製本体チューブを構
成できるように作製することができる。又、同じく図３
に示す本発明の管路内面構成装置は同図に示すように、
合成ゴム製本体チューブ１の両端にマンホール内ストッ
パー３が設けられたものからなり、該合成ゴム製の本体
チューブ１はマンホールからマンホールまでの長さを有
する。本発明の合成ゴム製本体チューブ１の合成ゴムと
しては好ましくは耐蝕性合成ゴムが用いられ、超高分子
ポリエチレン（ハイパロン、デュポン社製）、クロロス
ルホン化ポリエチレン（ＣＳＭ）、合成シリコンゴムが
好ましく用いられる。図３の管路内面構成装置において
合成ゴム製本体チューブ１は両端に設けられているマン
ホールストッパー３により両端がマンホールに固定され
る。図５に示すように、該マンホールストッパー３はそ
の円筒体の円周中央部にストップチューブ４が設けられ
ている構成からなり、該マンホールストッパー３には、
管路内面構成材の合成ゴム製本体チューブ１を膨らませ
てこれを管路内面に圧着するための空気注入手段５、ス
トッパーのストップチューブへの空気注入手段６、又そ
の円筒体の底部には通水ホース７が設けられている。マ
ンホール内ストッパー３の円筒体は金属又は合成樹脂か
らなり、又該円筒体の中央部分の外周に設けられるスト
ップチューブはゴム弾性体からなるものである。本発明
では合成ゴム製の本体チューブ１に図６に示すように合
成樹脂バインダー（接着剤）の流入防止枠（ｂ）を設
け、合成樹脂バインダーを該本体チューブに注入して合
成樹脂バインダー溜め（ｃ）を作り、ついで一方の端よ
り密着防止用のフェルト又はキルト（ｄ）を介して真空
引きして合成樹脂バインダーを吸引することにより接着
材用繊維シートに空気の混入なく合成樹脂バインダーを
均一に含浸させる。又は、合成樹脂バインダーを本体チ
ューブに注入して合成樹脂バインダー溜めを作った後、
これをローラーで合成樹脂バインダーを繊維シート全面
に含浸させることもできる。ついで、これを管路内に挿
入し、この本体チューブ１の両端にマンホール入口底辺
部で、マンホール内ストッパー３を取り付け、更にその
外周にストッパー圧力受１０を取り付け、空気を該本体
チューブ１内に注入して、膨らませ管路内面に本体チュ
ーブを圧着する。本体チューブへの空気の注入は空気注
入手段５より行なう。図３に示す装置の場合マンホール
内ストッパー３より行なうが、その際、マンホール内ス
トッパー３のストップチューブ４にもストップチューブ
の空気注入口６より空気を注入する。マンホール内スト
ッパー３の外周上にはストッパー圧力受１０を設けて、
空気注入時のストッパーをしっかりと固定する。本体チ
ューブ１は膨らませられ管路内面に密着されるが、本体
チューブに設けられたスリットａにより空気が抜かれる
仕組みとなっている。又本体チューブ１にある皺は、図
４に示すように、マンホール内ストッパー３に設けられ
ているストップチューブによって、本体チューブの両端
が浮き上がるように設計されており、この両端の浮き上
がりにより、本体チューブ１の皺がなく、膨れて管路内
面に圧着されるようにされている。なお、通水管７が中
央に設けられている場合も同様である。本体チューブ１
を接着する接着材として強固に接着するものであればい
ずれのものも用いることができ、各種接着剤が用いられ
る。又、接着を強固に行なうために樹脂を含浸した不織
布或いは織布が用いられる。例えばガラス繊維、その他
の炭素繊維、アラミド繊維等の強化材に、不飽和ポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂、エマルジョン系樹脂等エン
ジニアプラスチック樹脂である樹脂バインダー、特に水
路での固着は水中硬化性樹脂（エポキシ系樹脂等）バイ
ンダー等、熱硬化性、或いは光硬化性樹脂、その他熱可
塑性樹脂からなる樹脂バインダーを含浸させてマット状
となしたものが使用される。この接着手段の樹脂バイン
ダー含浸マットの不織布シートの枚数及び種類は必要に
応じて種々のものを組合わせることができる。具体的に
は、樹脂コーティングガラスクロス−ロービングクロス
−ガラスクロスからなる積層シートに水中硬化性樹脂バ
インダーを含浸させたものが用いられる。合成ゴム製本
体チューブ１は合成ゴムとしては前記耐蝕性合成ゴムで
あり、例えばゴムボートに用いられるゴム引布シート、
合成材料引帆布等の寸法型状安定性のある材質で造られ
たチューブが好ましく用いられる。この本体チューブは
既設管路内に新たに管路やケーブルを増設形成する分だ
け既設管の内径より差し引いた径の大きさのチューブを
用いる。本体チューブの長さは適宜選択できるが、通常
はマンホールからマンホールの長さのものが使用され
る。これにより、管路内面の損傷は一度で更生される。
図１に示す管路内面構成装置の場合、接着材と共にゴム
本体チューブを管路内面に圧着固着した後、空気を抜
き、両端を切断する。その後、一端のリバース可能チュ
ーブをリバースして本管路内面構成装置のゴム本体チュ
ーブとして利用する。図１０は図１に示す管路内面更生
装置に、耐蝕性合成ゴム製圧力ストッパー８を合成ゴム
製本体チューブ１内の管路の内側内（図中Ｘの内側）の
両端に設けたものであり、該圧力ストッパーは互いに連
結手段ｅにより連結されており、この連結により圧力の
保持を可能とする。この圧力ストッパー８に空気注入手
段９より空気を注入して膨らませ、本体チューブと共に
管路内面に押しつけ、本体チューブ中を気密にし、空気
注入手段５’により本体チューブ中に空気を注入し内部
の空気圧を高圧にしてより強く本体チューブを管路内面
に圧着するものである。圧力ストッパー８の耐蝕性合成
ゴムは本体チューブと同様のものであり、ゴムボートに
用いられるゴム引布シート、合成材料引帆布等の寸法型
状安定性のある材質が用いられる。この圧力ストッパー
には該圧力ストッパーを膨らますための空気注入手段９
が設けられ、又本体チューブを膨らますための空気注入
手段５’が併設されている。そして、図１２に示す循環
式温水タンク２１より温水を本体チューブ１内循環さ
せ、接着材の硬化固着を促進させる。温水タンク２１は
加熱手段を具えたものであり、一定温度（例えば約４０
℃）に保たれた温水を供給するもので、高圧液流ポンプ
２２により、温水タンク２１から２ＨＰ以上の圧力で温
水を約２ＨＰの空気圧に保持されている本体チューブの
一端より該本体チューブ中に送水し、本体チューブを温
める。そして送水した量と同一量で本体チューブの他端
より水を引いて一定量になるようにして温水タンク２１
に水を循環するものであり、この温水の供給により本体
チューブ内温度を高めて接着材の樹脂の硬化を促進させ
る。加熱手段としてはヒーター内蔵、小型ボイラー、給
湯機、バーナー等であることができる。

【発明の効果】本発明の管路内面更生装置は合成ゴム製
の本体チューブとマンホール内ストッパーからなる簡単
な構造のものであって、マンホールからマンホールまで
の管路内面の更生が極めて容易に且つ、仕上りよく一回
でできるものである。そして、更に本体チューブ中に圧
力ストッパーを設けることにより、より強力に本体チュ
ーブを管路内面に圧着固定することができ、より仕上が
りのよいものとすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の管路内面更生装置の斜視図である。

【図２】管路内面更生装置の合成ゴム本体チューブの一
端をリバースした状態を示す模式図である。

【図３】本発明の管路内面更生装置の斜視模式図であ
る。

【図４】管路内面更生装置の本体チューブ上に接着材を
載置している場合の断面模式図である。

【図５】本発明のマンホール内ストッパーの斜視模式図
である。

【図６】本発明の管路内面更生装置にストッパー及びス
トッパー圧力受を取り付けた場合の構造模式図である。

【図７】ストッパー圧力受の斜視模式図である。

【図８】本体チューブ上に接着材用繊維シートに合成樹
脂を含浸した接着材を載置する機構を示す模式図であ
る。

【図９】ストッパーの円筒体の中央に通水管を設けられ
てなるストッパーの構造模式図である。

【図１０】本発明の耐蝕性合成ゴム製本体チューブに圧
力ストッパーを設けた管路内面更生装置の斜視模式図で
ある。

【図１１】本発明の本体チューブにストッパー、ストッ
パー圧力受及び耐蝕性合成ゴム製圧力ストッパーが設け
られた管路内更生装置の機構模式図である。

【図１２】本体チューブ内に循環式温水タンクより温水
を供給する模式図である。

【図１３】従来の管路補修装置の模式図である。

【図１４】従来の管路補修装置のホイルチューブの一部
欠截断面図である。

【符号の説明】

１．合成ゴム製本体チューブ ２．接着材 ３．マンホール内ストッパー ４．ストップチューブ ５．本体チューブへの空気注入手段 ５’．本体チューブへの空気注入手段 ６．ストップチューブへの空気注入手段 ７．通水管 ８．圧力ストッパー ９．圧力ストッパーへの空気注入手段 １０．ストッパー圧力受 １１．蝶番状嵌合部結合手 １２．軸棒 １３．軸棒牽引環体 １４．合体素子 １５．ボルト ａ．スリット ｂ．合成樹脂バインダーの流出防止枠 ｃ．合成樹脂バインダー溜り ｄ．フェルト又はキルト ｅ．圧力ストッパー連結手段 ２１．円筒体 ２２．ゴム管 ２３．補修材 ２４．滑走用材 ２５．ゴム管緊締具 ２６．円筒体前端部 ２７．エアーホース ２８．牽引用環体 ２９．管路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 2D063 EA08 EA10 3H025 BA03 EA01 EB22 EC01 ED02 EE04 4F211 AA45 AD05 AD12 AG08 AH43 SA13 SC03 SD04 SJ01 SN02 SN03 SN04 SP13 SP45

Claims (22)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】長さがマンホールまでの長さ以上であり、
   その径が管路内面の径の大きさの、両端が閉塞され、そ
   の一端に空気注入口を有する耐蝕性合成ゴム製本体チュ
   ーブからなり、該ゴム製本体チューブの表面に接着材が
   施されてなる管路内面更生装置。
2. 【請求項２】接着材が合成樹脂バインダー含浸ガラスク
   ロス、炭素繊維、アラミド繊維を含有する積層シートで
   ある請求項１記載の管路内面更生装置。
3. 【請求項３】合成樹脂含浸バインダーが熱硬化性樹脂、
   光硬化性樹脂、水中硬化性樹脂、熱可塑性樹脂から選択
   される請求項２記載の管路内面更生装置。
4. 【請求項４】耐蝕性合成ゴム製本体チューブの一端が該
   チューブをリバースしたとき、空気注入口を有するもの
   となるように構成された耐蝕性合成ゴム製本体チューブ
   である請求項１記載の管路内面更生装置。
5. 【請求項５】該本体チューブにおいて、その内圧を高め
   るために、管路内にある該本体チューブの両端に互いに
   連結された膨らますことのできる耐蝕性合成ゴム製圧力
   ストッパーを設け、該圧力ストッパーには該圧力ストッ
   パーへの空気注入手段及び該本体チューブの内圧を高め
   るための空気注入手段が設けられているものである請求
   項１又は４記載の管路内面更生装置。
6. 【請求項６】該本体チューブの一端より該本体チューブ
   内に高圧の温水を送水し、該本体チューブの他端より送
   水量と同量の水を返還できる高圧液流ポンプを設けてな
   る本体チューブ内に温水を供給するための加熱手段を具
   えた循環式温水タンクを設けたものからなる請求項１、
   ２、３、４又は５記載の管路内面更生装置。
7. 【請求項７】請求項１又は請求項４記載の管路内面更生
   装置を管路内面に挿入し、空気注入口より空気を注入し
   て該本体チューブを膨らませて管路内面に接着材と共に
   本体チューブを圧着して固着し、ついで空気を排出した
   後、本体チューブの両端を切断することを特徴とする管
   路内面の更生工法。
8. 【請求項８】請求項５記載の管路内面更生装置を管路内
   面に挿入し、本体チューブ空気注入口より空気を注入し
   て該本体チューブを膨らませて管路内面に接着材と共に
   本体チューブを圧着し、ついで管路内面内の本体チュー
   ブの両端に設けられた耐蝕性合成ゴム製圧力ストッパー
   を該圧力ストッパーの空気注入口より空気を注入して膨
   らませ、該ストッパーの外周を本体チューブ内面と共に
   管路内面に押圧し、更に該圧力ストッパーに設けられた
   本体チューブ空気注入口より空気を注入して本体チュー
   ブを膨らませ、より高圧で管路内面に接着材と共に本体
   チューブを圧着固定し、その後本体チューブ及び圧力ス
   トッパーより空気を排出した後、本体チューブの両端を
   切断することを特徴とする管路内面の更生工法。
9. 【請求項９】請求項７又は請求項８記載の更生工法にお
   いて、請求項６記載の管路内面更生装置の温水循環式タ
   ンクより本件チューブ内に温水を供給、循環することか
   らなる管路内面の更生工法。
10. 【請求項１０】請求項７、８又は９の更生工法におい
    て、管路内面更生装置のゴム製本体チューブを管路内面
    に圧着固定した後、該本体チューブの両端を切断し、一
    端をリバースして空気注入口を有するゴム製本体ゴムチ
    ューブとして利用することを特徴とする管路内面の更生
    工法。
11. 【請求項１１】長さがマンホールまでの長さ又はそれ以
    上であり、その径が管路内面の径の大きさの、耐蝕性合
    成ゴム製本体チューブからなり、該本体チューブにはそ
    の表面に接着材が施され、該本体チューブの両先端部
    に、マンホール内ストッパーが設けられ、該ストッパー
    は円筒体からなり、該ストッパーの円筒体の円周上にス
    トップチューブが設けられてなり、該ストッパーの外周
    上にストッパー圧力受を有し、該ストッパーの円筒体の
    外側に該本体チューブ及びストップチューブ空気注入口
    を有するものからなる管路内面更生装置。
12. 【請求項１２】ストッパーに通水管が設けられてなる、
    請求項１１記載の管路内面更生装置。
13. 【請求項１３】接着材が合成樹脂バインダー含浸ガラス
    クロス、炭素繊維、アラミド繊維を含有する積層シート
    である請求項１１記載の管路内面更生装置。
14. 【請求項１４】合成樹脂含浸バインダーが熱硬化性樹
    脂、光硬化性樹脂、水中硬化性樹脂、熱可塑性樹脂から
    選択される請求項１３記載の管路内面更生装置。
15. 【請求項１５】ストッパー圧力受が輪形成両端を蝶番状
    に嵌合したものとなし、該嵌合部の中心部に着脱自在の
    軸棒が挿入される分解可能なものである請求項１１記載
    の管路内面更生装置。
16. 【請求項１６】ストッパー圧力受が輪形成両端の一端を
    ボルトで結合し、他端を蝶番状に嵌合し、該嵌合部の中
    心部に挿入された着脱自在の軸棒からなる分解可能なも
    のである請求項１１記載の管路内面更生装置。
17. 【請求項１７】該本体チューブにおいて、その内圧を高
    めるために管路内にある該本体チューブの両端に互いに
    連結された膨らますことのできる耐蝕性合成ゴム製圧力
    ストッパーを設け、該圧力ストッパーには該圧力ストッ
    パーへの空気注入手段及び該本体チューブの内圧を高め
    るための空気注入手段が設けられたものからなる請求項
    １１、１２、１５又は１６記載の管路内面更生装置。
18. 【請求項１８】該本体チューブの一端より該本体チュー
    ブ内に高圧の温水を送水し、該本体チューブの他端より
    送水量と同量の水を返還できる高圧液流ポンプを設けた
    本体チューブ内に温水を供給するための加熱手段を具え
    た循環式温水タンクが設けられたものからなる請求項１
    １、１２、１３、１４、１５、１６又は１７記載の管路
    内面更生装置。
19. 【請求項１９】請求項１１の管路内面更生装置をマンホ
    ール内に導入し、該管路内面更生装置のマンホール内ス
    トッパーに設けられた本体チューブ空気注入口及び該ス
    トッパーのストップチューブ空気注入口より空気を注入
    し、管路内面更生装置本体チューブを膨脹させて管路内
    面に圧着して管路内面に接着固定し、ついで、本体チュ
    ーブ及びストップチューブより空気を抜き、ストッパー
    圧力受及びストッパーを本体チューブより取り外すこと
    を特徴とする管路内面更生工法。
20. 【請求項２０】請求項１７記載の管路内面更生装置を管
    路内面に導入し、該管路内面更生装置のマンホール内ス
    トッパーに設けられた本体チューブ空気注入口及び該ス
    トッパーのストップチューブ空気注入口より空気を注入
    し、管路内面更生装置本体チューブを膨張させて管路内
    面に圧着し、ついで管路内面内の本体チューブの両端に
    設けられた耐蝕性合成ゴム製圧力ストッパーを該ストッ
    パーの空気注入口より空気を注入して膨らませ、該圧力
    ストッパーの外周を本体チューブ内面と共に押圧し、更
    に該圧力ストッパーに設けられた空気注入口より空気を
    注入して本体チューブを膨らませ、より高圧で管路内面
    に接着剤と共に本体チューブを圧着固定し、その後本体
    チューブ及び圧力ストッパーより空気を排出した後、ス
    トッパー圧力受及びストッパー及び圧力ストッパーを本
    体チューブより取り外すことを特徴とする管路内面更生
    工法。
21. 【請求項２１】空気注入前の耐蝕性合成ゴム製本体チュ
    ーブと接着材用繊維シートの一端を止め、該ゴム製本体
    チューブと繊維シートの間に該本体チューブの切り込み
    口より合成樹脂を注入してその一端に合成樹脂溜りを設
    け、該合成樹脂溜りとは反対側の一端にキルト又はフェ
    ルト材を挿入し注入後該切り込み口を封印してその後方
    より真空引きして接着材用繊維シートに合成樹脂を含浸
    した接着材を用いる請求項１９又は２０記載の管路内面
    更生工法。
22. 【請求項２２】請求項１９、２０又は２１の管路内面更
    生工法において、請求項１８記載の管路内面更生装置の
    温水循環式タンクより本体チューブ内に温水を供給、循
    環することからなる管路内面の更生工法。