JP2002302856A - アルミナ繊維ブロック及びこれを使用した炉 - Google Patents
アルミナ繊維ブロック及びこれを使用した炉Info
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- JP2002302856A JP2002302856A JP2001103226A JP2001103226A JP2002302856A JP 2002302856 A JP2002302856 A JP 2002302856A JP 2001103226 A JP2001103226 A JP 2001103226A JP 2001103226 A JP2001103226 A JP 2001103226A JP 2002302856 A JP2002302856 A JP 2002302856A
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- alumina
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- furnace
- fiber
- alumina fiber
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 目地開きが少なく、耐熱性及び断熱性に優れ
たアルミナ繊維ブロックと、それを使用した炉を提供す
る。 【解決手段】 アルミナの含有量が70wt%以上であ
るアルミナ繊維の集合体を積層して圧縮したブロックを
使用して炉を施工する。アルミナ繊維は、粒径45μm
以上のショット含有量が15wt%以下であり、平均繊
維径が6μm以下である。ブロックの嵩密度は、0.0
8〜0.13g/cm3 である。
たアルミナ繊維ブロックと、それを使用した炉を提供す
る。 【解決手段】 アルミナの含有量が70wt%以上であ
るアルミナ繊維の集合体を積層して圧縮したブロックを
使用して炉を施工する。アルミナ繊維は、粒径45μm
以上のショット含有量が15wt%以下であり、平均繊
維径が6μm以下である。ブロックの嵩密度は、0.0
8〜0.13g/cm3 である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミナ繊維から
なるブロックと、これを使用した炉に関し、特に耐熱性
及び断熱性に優れたアルミナ繊維ブロックと、これを使
用した炉に関する。
なるブロックと、これを使用した炉に関し、特に耐熱性
及び断熱性に優れたアルミナ繊維ブロックと、これを使
用した炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から工業炉の断熱材として、無機繊
維からなるマット、ブランケット、フェルトを積層して
作られた無機繊維ブロックが多く使用されている。
維からなるマット、ブランケット、フェルトを積層して
作られた無機繊維ブロックが多く使用されている。
【0003】無機繊維としては、アルミナシリカ繊維或
いはアルミナシリカジルコニア繊維が多く使用されてい
る。これらの繊維は、ガラス質であり、実際の使用の際
に1000℃以上に加熱されると、ムライトやクリスト
バライト等の結晶が析出する。これらの結晶が析出する
際に、繊維は収縮する。そして、長時間使用すると、繊
維の結晶成長が進行し、強度劣化や目地開きが進行しや
すく、そのため、使用温度に制限があった。
いはアルミナシリカジルコニア繊維が多く使用されてい
る。これらの繊維は、ガラス質であり、実際の使用の際
に1000℃以上に加熱されると、ムライトやクリスト
バライト等の結晶が析出する。これらの結晶が析出する
際に、繊維は収縮する。そして、長時間使用すると、繊
維の結晶成長が進行し、強度劣化や目地開きが進行しや
すく、そのため、使用温度に制限があった。
【0004】最近では、より高温で使用できるアルミナ
繊維の使用が増加している。この種のアルミナ繊維は、
アルミナ含有量が70wt%以上で、残部がシリカから
なる多結晶質の無機繊維である。この無機繊維は、予め
ムライト、コランダム、γアルミナ等の結晶が析出して
いる。そのため、結晶化による繊維の耐熱性の低下を防
止する事ができる。
繊維の使用が増加している。この種のアルミナ繊維は、
アルミナ含有量が70wt%以上で、残部がシリカから
なる多結晶質の無機繊維である。この無機繊維は、予め
ムライト、コランダム、γアルミナ等の結晶が析出して
いる。そのため、結晶化による繊維の耐熱性の低下を防
止する事ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近では、使用温度の
より高い炉にも、無機繊維ブロックが用いられることが
多くなってきた。そのため、十分な耐熱性と断熱性を有
する無機繊維ブロックが求められている。
より高い炉にも、無機繊維ブロックが用いられることが
多くなってきた。そのため、十分な耐熱性と断熱性を有
する無機繊維ブロックが求められている。
【0006】耐熱性は、アルミナ繊維を用いることによ
って、ある程度は改善されてきた。しかし、アルミナ繊
維でも使用温度に限界があり、その特長を十分に発揮さ
せるためには、その用い方に工夫が必要である。また、
アルミナ繊維は比較的高価である為に、この点からも、
その用い方に工夫が必要である。
って、ある程度は改善されてきた。しかし、アルミナ繊
維でも使用温度に限界があり、その特長を十分に発揮さ
せるためには、その用い方に工夫が必要である。また、
アルミナ繊維は比較的高価である為に、この点からも、
その用い方に工夫が必要である。
【0007】そこで、本発明は、これらの課題を解決す
るために、アルミナ繊維に含まれるショットの量、及び
繊維径に注目して研究し、目地開きの少なく耐熱性及び
断熱性に優れたアルミナ繊維ブロックを提供することを
目的としている。
るために、アルミナ繊維に含まれるショットの量、及び
繊維径に注目して研究し、目地開きの少なく耐熱性及び
断熱性に優れたアルミナ繊維ブロックを提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の好ましい解決手
段を例示すると、請求項1〜3に記載のアルミナ繊維ブ
ロック及びアルミナ繊維ブロックを使用した炉である。
段を例示すると、請求項1〜3に記載のアルミナ繊維ブ
ロック及びアルミナ繊維ブロックを使用した炉である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明によるアルミナ繊維ブロッ
クは、繊維に含まれるショットを少なくし、繊維径、嵩
密度を限定し、繊維集合体を圧縮している。そうするこ
とにより、アルミナ繊維ブロックは、耐熱性及び断熱性
が優れている。さらに、耐食性、復元性も優れたブロッ
クが得られる。そして、このようなアルミナ繊維ブロッ
クを使用した炉を施工すれば、安定した炉の操業が可能
になる。
クは、繊維に含まれるショットを少なくし、繊維径、嵩
密度を限定し、繊維集合体を圧縮している。そうするこ
とにより、アルミナ繊維ブロックは、耐熱性及び断熱性
が優れている。さらに、耐食性、復元性も優れたブロッ
クが得られる。そして、このようなアルミナ繊維ブロッ
クを使用した炉を施工すれば、安定した炉の操業が可能
になる。
【0010】本発明のアルミナ繊維は、粒径45μm以
上のショットが15wt%以下であることが好ましい。
より好ましくは10wt%以下である。
上のショットが15wt%以下であることが好ましい。
より好ましくは10wt%以下である。
【0011】ショットが多いと、相対的に繊維が少なく
なり、断熱性及び復元性に劣る。復元性に劣ると、ブロ
ックを使用したときの目地開きが大きくなって耐熱性が
劣ることになる。
なり、断熱性及び復元性に劣る。復元性に劣ると、ブロ
ックを使用したときの目地開きが大きくなって耐熱性が
劣ることになる。
【0012】本発明のアルミナ繊維は、6μm以下の平
均繊維径であることが好ましい。平均繊維径が6μmを
越えると、繊維が作る空隙が粗くなって、断熱性に劣
る。
均繊維径であることが好ましい。平均繊維径が6μmを
越えると、繊維が作る空隙が粗くなって、断熱性に劣
る。
【0013】本発明のアルミナ繊維ブロックは、嵩密度
が0.08〜0.13g/cm3 であることが好まし
い。
が0.08〜0.13g/cm3 であることが好まし
い。
【0014】嵩密度が0.08g/cm3 未満では、空
隙が粗くなって熱伝導率が大きくなり、断熱性が劣る。
嵩密度が大きくなり過ぎると、反発力が大きくなって、
製作の際の作業性が悪くなる。また、多量のアルミナ繊
維を必要とする。この理由により、好ましくは嵩密度が
0.13g/cm3 以下であり、より好ましくは、0.
11g/cm3 以下である。
隙が粗くなって熱伝導率が大きくなり、断熱性が劣る。
嵩密度が大きくなり過ぎると、反発力が大きくなって、
製作の際の作業性が悪くなる。また、多量のアルミナ繊
維を必要とする。この理由により、好ましくは嵩密度が
0.13g/cm3 以下であり、より好ましくは、0.
11g/cm3 以下である。
【0015】本発明のアルミナ繊維ブロックは、アルミ
ナ繊維の集合体をブロックの形にする際に、加圧のない
状態に比較して、20%以上圧縮するのが好ましい。圧
縮に際しては、繊維集合体の積層方向のみに加圧して、
積層方向の寸法を小さくする。20%未満の圧縮では、
使用時に目地開きが大きくなることがある。アルミナ繊
維の集合体は、好適な例としてマットおよびブランケッ
トなどがある。
ナ繊維の集合体をブロックの形にする際に、加圧のない
状態に比較して、20%以上圧縮するのが好ましい。圧
縮に際しては、繊維集合体の積層方向のみに加圧して、
積層方向の寸法を小さくする。20%未満の圧縮では、
使用時に目地開きが大きくなることがある。アルミナ繊
維の集合体は、好適な例としてマットおよびブランケッ
トなどがある。
【0016】
【実施例】アルミナが72wt%であるムライト組成の
結晶化繊維の集合体を多数積層して、積層体を作り、こ
の積層体を有機繊維の糸で縫製して、大きさが300×
300×300mmの立方体であるアルミナ繊維ブロッ
クを作製した。
結晶化繊維の集合体を多数積層して、積層体を作り、こ
の積層体を有機繊維の糸で縫製して、大きさが300×
300×300mmの立方体であるアルミナ繊維ブロッ
クを作製した。
【0017】このブロックを各実施例について9個づ
つ、積層方向が炉ケーシングと平行になるように、かつ
積層面が縦になるように試験用の炉側壁に使用して施工
し、収縮率及び炉外温度を測定した。
つ、積層方向が炉ケーシングと平行になるように、かつ
積層面が縦になるように試験用の炉側壁に使用して施工
し、収縮率及び炉外温度を測定した。
【0018】収縮率については、1300℃で1ヵ月間
加熱し、その後、ブロックの積層面方向、すなわち使用
時の縦方向の収縮率を測定した。収縮の少ないほど耐熱
性に優れている。
加熱し、その後、ブロックの積層面方向、すなわち使用
時の縦方向の収縮率を測定した。収縮の少ないほど耐熱
性に優れている。
【0019】炉外温度は、炉内温度を1300℃とし
て、炉ケーシング表面の温度を測定した。温度が低い
程、断熱性に優れている。
て、炉ケーシング表面の温度を測定した。温度が低い
程、断熱性に優れている。
【0020】耐食性については、50×100×150
mmの大きさのブロックを100mm方向を積層方向と
して作製し、100×150mm面の上に70mm角の
広さに5gのNa2 CO3 を乗せて、1200℃で6時
間加熱し、ブロックの侵食深さを測定した。
mmの大きさのブロックを100mm方向を積層方向と
して作製し、100×150mm面の上に70mm角の
広さに5gのNa2 CO3 を乗せて、1200℃で6時
間加熱し、ブロックの侵食深さを測定した。
【0021】復元性については、大きさが300×30
0×300mmの立方体であるアルミナ繊維ブロックを
作製し、ブロックの積層方向に平行な面の一面の表面か
ら60mm迄縫製糸を切断したときの膨張長さを測定し
た。
0×300mmの立方体であるアルミナ繊維ブロックを
作製し、ブロックの積層方向に平行な面の一面の表面か
ら60mm迄縫製糸を切断したときの膨張長さを測定し
た。
【0022】次に比較試験を行った。比較例1及び2に
ついて実施例1〜3と同じ手順でブロックを作り、同様
の試験を行った。
ついて実施例1〜3と同じ手順でブロックを作り、同様
の試験を行った。
【0023】
【表1】 表1に実施例1〜3と比較例1及び2のアルミナ繊維ブ
ロックの構成及び特性を示す。
ロックの構成及び特性を示す。
【0024】ショット量は、45μm以上のショットの
割合を示す。
割合を示す。
【0025】
【発明の効果】本発明のアルミナ繊維ブロックは、耐熱
性及び断熱性に優れている。従って、このアルミナ繊維
ブロックを使用すれば、高温においても、炉を長時間安
定して使用できる。また、熱の放散が少なくて、熱効率
の良い炉が得られる。
性及び断熱性に優れている。従って、このアルミナ繊維
ブロックを使用すれば、高温においても、炉を長時間安
定して使用できる。また、熱の放散が少なくて、熱効率
の良い炉が得られる。
【0026】さらに、本発明のアルミナ繊維ブロック
は、耐食性及び復元性に優れ、炉内の侵食性雰囲気に強
く、また、施工作業が容易である。
は、耐食性及び復元性に優れ、炉内の侵食性雰囲気に強
く、また、施工作業が容易である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根本 孝司 東京都中央区日本橋久松町4番4号 糸重 ビル 東芝モノフラックス株式会社内 Fターム(参考) 4L047 AA04 AB07 BA07 CA02 CA19 CB05 CB06 CB10 CC14
Claims (3)
- 【請求項1】 アルミナの含有量が70wt%以上であ
るアルミナ繊維の集合体を積層して圧縮したブロックに
おいて、アルミナ繊維は、粒径45μm以上のショット
含有量が15wt%以下であり、平均繊維径が6μm以
下であり、ブロックの嵩密度が0.08〜0.13g/
cm3 であることを特徴とするアルミナ繊維ブロック。 - 【請求項2】 アルミナ繊維の集合体が20%以上圧縮
されていることを特徴とする請求項1記載のアルミナ繊
維ブロック。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のアルミナ繊維ブロ
ックを使用した炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001103226A JP2002302856A (ja) | 2001-04-02 | 2001-04-02 | アルミナ繊維ブロック及びこれを使用した炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001103226A JP2002302856A (ja) | 2001-04-02 | 2001-04-02 | アルミナ繊維ブロック及びこれを使用した炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002302856A true JP2002302856A (ja) | 2002-10-18 |
Family
ID=18956312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001103226A Pending JP2002302856A (ja) | 2001-04-02 | 2001-04-02 | アルミナ繊維ブロック及びこれを使用した炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002302856A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021121701A (ja) * | 2016-07-11 | 2021-08-26 | 三菱ケミカル株式会社 | アルミナ繊維集合体及びその製造方法 |
-
2001
- 2001-04-02 JP JP2001103226A patent/JP2002302856A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021121701A (ja) * | 2016-07-11 | 2021-08-26 | 三菱ケミカル株式会社 | アルミナ繊維集合体及びその製造方法 |
JP7180713B2 (ja) | 2016-07-11 | 2022-11-30 | マフテック株式会社 | アルミナ繊維集合体及びその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20031128 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Effective date: 20040219 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 |
|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20040326 |