JP2002302338A - 繊維機械の順次起動システム - Google Patents

繊維機械の順次起動システム

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JP2002302338A
JP2002302338A JP2001110206A JP2001110206A JP2002302338A JP 2002302338 A JP2002302338 A JP 2002302338A JP 2001110206 A JP2001110206 A JP 2001110206A JP 2001110206 A JP2001110206 A JP 2001110206A JP 2002302338 A JP2002302338 A JP 2002302338A
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yarn
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textile machine
weights
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JP2001110206A
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Toshio Matsubara
俊夫 松原
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Murata Machinery Ltd
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Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素な通信線で少ない通信回数により起動エ
ネルギの時間的集中を回避できる繊維機械の順次起動シ
ステムを提供する。 【解決手段】 糸処理を行う多数の錘1と、各錘1を統
括制御する制御装置2とを有する繊維機械において、各
錘1を共通の通信線3で制御装置2に接続し、各錘1に
は、自錘の錘番号を予め設定する錘番号設定手段と、こ
の錘番号と制御装置2からの起動指令とに基づき起動時
間を演算する演算部とを設け、制御装置2から前記通信
線3に起動指令が出されたとき、各錘1がそれぞれ起動
時間を演算して糸処理を起動するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の錘を有する
繊維機械に係り、特に、簡素な通信線で少ない通信回数
により起動エネルギの時間的集中を回避できる繊維機械
の順次起動システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に繊維機械は、糸処理を行う錘(ユ
ニット)を多数並べてなる。例えば、自動ワインダは、
図3に示されるように、ボビンの糸を該糸の欠点箇所を
除去しつつパッケージに巻き取る錘31を数十台並べて
なる。32は、各錘31を統括制御する制御装置、33
は、各錘31から玉揚げされたパッケージを搬送するコ
ンベアである。
【0003】巻取錘(巻取ユニット)は、図4に示され
るように、パッケージPを回転させる巻取ドラム41
と、糸継ぎ時に給糸ボビンBから解舒される糸(下糸)
を吸い込みつつ捕捉して上方に案内する下糸用サクショ
ンノズル(下糸吸引捕捉案内手段)42と、パッケージ
Pから戻された糸(上糸)を吸い込みつつ捕捉して下方
に案内する上糸用サクションマウス(上糸吸引捕捉案内
手段)43と、上糸と下糸とを撚り合わせて糸継ぎする
公知のスプライス式のスプライサ(糸継装置)44と、
走行中の糸の糸欠点(糸の太さ等の異常)を検出して糸
を切断するヤーンクリアラ45と、切断された下糸を吸
引するヤーントラップ46と、走行中の糸の張力を調整
するテンション装置47と、給糸ボビンBから糸Yを安
定して解舒するためのバルーンブレーカとを有する。
【0004】各錘において、巻取ドラム41はモータ
(図示せず)に連結されており、そのモータは、駆動電
力を供給するインバータ(図示せず)に接続されてい
る。巻取ドラム41がパッケージPに接して回転する
と、パッケージPが回転され、給糸ボビンBから解舒さ
れる糸が巻き取られる。尚、パッケージPは、複数の給
糸ボビンBを使用して形成されるものであり、巻取中、
給糸ボビンBの糸がなくなり空ボビンになったボビンは
払い出され、次の新たな満ボビンBが巻取ユニットに供
給される。
【0005】下糸用サクションノズル42は、空気管を
上下に旋回自在に構成したものである。巻取錘は、下糸
用サクションノズル42の旋回用のモータ8及びその駆
動電力を供給するドライバ61を備える。下糸用サクシ
ョンノズル42は、巻取錘の側部に旋回軸を有し、その
旋回軸から巻取錘の反対側部に伸び、上方に折れて立ち
上がり、糸道に向かって折り返してスプライサ44の上
部に吸込口を臨ませている。このスプライサ44の上部
を下糸用サクションノズル42の定位置とする。モータ
により下糸用サクションノズル42を下向きに旋回させ
て吸込口を給糸ボビンBの上方に位置させると、下糸が
吸込口に吸い込まれる。この下糸用サクションノズル4
2を上向きに旋回させて吸込口を定位置に戻すと、下糸
がスプライサ44に案内導入される。尚、下糸用サクシ
ョンノズル42はスプライサ44の下方に待機している
タイプのものであってもよい。
【0006】上糸用サクションマウス43は、空気管を
上下に旋回自在に構成したものである。上糸用サクショ
ンマウス43の旋回用のモータ8及びその駆動電力を供
給するドライバ61は、下糸用サクションノズル42の
旋回用のものと同一である。上糸用サクションマウス4
3は、巻取錘の側部に旋回軸を有し、その旋回軸から下
方に折れて立ち下がり、糸道に向かって伸び、スプライ
サ44の下部に吸込口を臨ませている。この位置を上糸
用サクションマウス43の定位置とする。糸継ぎ時、巻
取ドラム41を通常の巻取時とは反対方向に逆転させる
ことにより、一旦巻き取られた糸を送り出して戻しつつ
上糸用サクションマウス43を上向きに旋回させて吸込
口をパッケージPの下方に位置させると、前記巻取ドラ
ム41の逆転により送り出された上糸が吸込口に吸い込
まれる。この上糸用サクションマウス43を下向きに旋
回させて吸込口を定位置に戻すと、上糸がスプライサ4
4に導入される。
【0007】スプライサ44は、圧縮空気を切断後の案
内導入された上糸及び下糸に吹き付けることにより、こ
れらの糸を撚り合わせて一体化するものである。上糸用
サクションマウス43でスプライサ44に案内された上
糸と下糸用サクションノズル42でスプライサ44に案
内された下糸とがスプライサ44によって糸継ぎされる
ことにより、給糸ボビンBからパッケージPまで糸が繋
がることになる。各サクション42,43がそれぞれ定
位置から動き始めてスプライサ44が糸継ぎを終了する
までを、糸継ぎ動作と呼ぶ。尚、糸継装置は、上述した
スプライサ44に限らず、糸を結び付けるノッタ等の他
の糸継ぎ装置であってもよい。
【0008】ヤーントラップ46は、空気の吸込口から
なり、スプライサ44の下部に位置しており、後述する
ブロア51の運転中は空気の吸込みを続けている。糸切
断時、切断された下糸は、ヤーントラップ46に吸い込
まれる。
【0009】ヤーンクリアラ45は、光電式センサ或い
は静電容量式センサなどにより糸の太さを検出するセン
サ部と、その太さの変化から糸欠点を検出する糸欠点検
出部と、糸欠点が検出された場合に糸を切断するカッタ
とからなる。
【0010】自動ワインダは、図5に示されるように、
空気を吸引する全錘共通のブロア51を備えており、こ
のブロア51より錘の並びに沿って吸引ダクト52が設
けられている。各錘の下糸用サクションノズル42、上
糸用サクションマウス43及びヤーントラップ46は、
吸引ダクト52に連結されている。ブロア51は常時運
転されており、各錘では、下糸用サクションノズル4
2、上糸用サクションマウス43に設けられた吸気供給
停止切換手段53a、53bを開閉することにより、適
宜、吸気の供給を受けて吸込動作を行うことができる。
【0011】また、自動ワインダは、複数機台毎に空気
を圧縮するコンプレッサが接続されており、このコンプ
レッサから各機台に分岐し、各機台においては錘の並び
に沿うように高圧配管が設けられている(図5とほぼ同
等の形態となる)。各錘のスプライサ44は、高圧配管
に連結されている。コンプレッサは常時運転されてお
り、各錘では、スプライサ44のノズルに繋がるバルブ
を開閉することにより、適宜、糸継ぎ動作を行うことが
できる。
【0012】図3に示されるように、繊維機械は、錘3
1の並びの一端に、各錘31を統括制御する制御装置3
2を備えている。制御装置32は、各錘31に種々の指
令、例えば、糸処理を起動させる指令を出力する。各錘
31は、この指令に応じて運転を開始する。自動ワイン
ダでは、メンテナンス、掃除、休業日又は給糸ボビンB
の供給不足、機台のトラブルなどのために巻取りを停止
する際、次のような手順で停止を行う。まず、給糸ボビ
ンBの糸が無くなるまで巻き取り、ヤーンクリアラ45
で糸無しを判断してから錘を停止させる。或いは、給糸
ボビンBの糸が無くなるまでの巻取りで糸に欠点があれ
ば、その欠点をヤーンクリアラ45で検出し、糸の切断
を行ってその時点で錘を停止させる。給糸ボビンBの糸
が無くなるまで巻き取って停止させた前記の場合、巻取
り再開時には空ボビンBを払い出し、新たな満巻ボビン
Bを供給してから糸継ぎ動作を行い、それから巻取りを
開始することになる。ヤーンクリアラ45で糸を切断し
た場合、上糸の糸端はパッケージPに巻き取られ、下糸
の糸端はヤーントラップ46に吸い込まれた状態で停止
するので、巻取り再開時には、直接、糸継ぎ動作を行
い、それから巻取りを開始することになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】制御装置32から各錘
に指令を伝送するための信号線は、各錘と制御装置とを
それぞれ1対1で結ぶと、錘の個数と同じ信号線本数が
必要になり、コストや配線スペースの点で問題があるた
め、従来、6乃至12個の錘31を一纏めとした各スパ
ンと制御装置32とをそれぞれ1対1で結ぶようになっ
ている。一つのスパンに対して出力された指令は、その
スパン内の錘31に共通の指令ということになる。
【0014】このような信号線を備えた繊維機械におい
て、繊維機械全体を起動しようとするとき、制御装置3
2からスパンに対して起動指令が出力されると、スパン
内の全錘が一斉に糸継ぎ動作を開始しようとする。この
ため、吸引ダクト52に一斉に各錘のサクション42,
43による負荷が加わり、吸引力が弱まってしまう。ブ
ロア51の吸引能力が非常に強ければ、吸引力の低下を
招くことなく一斉に糸継ぎ動作を開始することができる
が、強力なブロアはコストも高く、エネルギを多く消費
する。同様に、各錘のスプライサ44が一斉に圧縮空気
を使用すると、圧力が低下して撚り合わせが不具合にな
るので、強力なコンプレッサや巨大なエアタンクが必要
になる。
【0015】起動時にエネルギ消費が集中する問題は、
ブロアやコンプレッサなどの空気系に限らず、電源系に
も見られ、サクションを旋回駆動するモータや巻取用の
モータが複数錘で一斉に起動することにより、電源から
各錘のモータ8及び巻取ドラム41を回転駆動させる図
示しないモータの電圧が低下するという問題が生じる。
【0016】一つ一つの錘に個別に指令を出力すること
ができれば、指令を出力する時間を工夫することによ
り、同時に複数の錘が起動することが避けられる。しか
し、各錘に個別に指令を出力するために、前記のように
各錘と制御装置とをそれぞれ1対1で結ぶと、信号線本
数が多くなってしまう。
【0017】少ない信号線本数で個別に指令を出力する
方式として、本出願人は、各錘を共通の通信線で制御装
置に接続し、制御装置から錘を特定した指令を出力する
ことを考えた(図2参照)。この通信線3は、例えば、
全二重シリアル線であり、制御装置2から錘1の並びに
沿って配線され、各錘1の位置で分岐して各錘1に接続
される。この通信線3は、共通の通信線であるため、制
御装置2から錘1を特定するために、指令にはアドレス
情報が付加される。このような方式であれば、制御装置
2は、1番目の錘に起動指令を出力し、時間をずらせて
2番目の錘に起動指令を出力するというように、各錐に
時間差をつけて起動指令を出力することができ、各錐の
糸継ぎ動作の開始を時間的にずらせることができる。ま
た、通信線は1本でよいから、錘毎或いはスパン毎に信
号線を設けるよりも本数が少なくできる。
【0018】ところが、この方式には、各錘1における
通信制御の負荷が大きいという欠点がある。制御装置2
から出力されるアドレス情報が付加された指令は、全て
の錘1に到着するので、各錘1において、指令に付加さ
れたアドレス情報が自錘のアドレスを示しているかどう
かを判別し、他錘の指令を無視する必要がある。制御装
置2からは、アドレスを順次書き替えた指令が錘の個数
分出力されるので、各錘1には指令が次々と到着し、各
錘1はその都度アドレスを判別しなければならない。錘
1毎に設けられるインテリジェンスは、マイクロコンピ
ュータで実現されることが多いが(専用電気回路でも構
成可)、このマイクロコンピュータは、前記した糸継ぎ
動作や糸切断動作の他に巻取り量検出、糸品質の判定、
給糸ボビンの交換などのために、各種のセンサから情報
を読み込んだり、各種の機械的動作のためのアクチュエ
ータを制御したり、その他の内部計算処理を行っている
ので、余計な処理を極力少なくすることが望ましい。従
って、指令の到着によるアドレス判別の処理の割り込み
が繰り返されると、前記各種の処理が停滞してしまう。
【0019】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、簡素な通信線で少ない通信回数により起動エネルギ
の時間的集中を回避できる繊維機械の順次起動システム
を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、糸処理を行う多数の錘と、各錘を統括制御
する制御装置とを有する繊維機械において、各錘を共通
の通信線で制御装置に接続し、各錘には、自錘の錘番号
を予め設定する錘番号設定手段と、この錘番号と制御装
置からの起動指令とに基づき起動時間を演算する演算部
とを設け、制御装置から前記通信線を介して受信した起
動指令に基づいて、各錘がそれぞれ起動時間を演算して
糸処理を順次起動するようにしたものである。
【0021】前記制御装置は、最初に起動するべき錘の
錘番号と、ある錘が起動してから次の錘が起動するまで
の時間差とを起動指令に含めて起動指令を出力してもよ
い。
【0022】各錘の演算部は、最初に起動するべき錘の
錘番号と自錘の錘番号との差を演算し、その差に上記時
間差を乗算してその積を起動時間としてもよい。
【0023】前記制御装置は、前記制御装置は、ある錘
と次の錘との時間差を設定する時間差設定手段を有して
もよい。
【0024】尚、繊維機械の中でも、糸継装置と、上糸
を吸気によって捕捉し、前記糸継装置に案内、導入する
上糸吸引捕捉案内手段と、下糸を吸気によって捕捉し、
前記糸継装置に案内、導入する下糸吸引捕捉案内手段と
を有する自動ワインダにおいては、共通の高圧配管及び
/又は吸引ダクトを介して供給される、糸継ぎ時に糸継
装置で作用する圧縮空気(公知のスプライス式の糸継装
置の場合)及び/又は前記上糸/下糸吸引捕捉案内手段
吸気で作用する吸気を各錘で供給、供給停止切換えする
ための切換手段が各錘毎に備えられているものである。
また、自動ワインダにおいては、電力供給についても、
共通の電源から共通の電源バスを介して各錘のドライバ
回路、モータに分岐して供給されている構成となってい
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて詳述する。
【0026】図1、図2に示されるように、本発明に係
る繊維機械の順次起動システムは、糸処理を行う多数の
錘(図では1錘だけを示す)1と、各錘を統括制御する
制御装置2とを有する。各錘1は、共通の通信線3で制
御装置2に接続されている。この通信線3は、例えば、
全二重シリアル線であり、制御装置2から錘1の並びに
沿って配線され、各錘1の位置で分岐して各錘1に接続
される。
【0027】制御装置2内には、マイクロコンピュータ
(以下、CPUと言うがメモリも含まれている)4と、
通信線における通信制御を行う通信部5とが設けられて
いる。各錘にも通信線3における通信制御を行う通信部
6とCPU7とが設けられている。
【0028】錘1のCPU7は、従来技術で述べた各種
の処理を行うものであるが、図1では通信制御とアクチ
ュエータ制御に関してのみ示されている。糸継ぎ動作時
における下糸用サクションノズル42及び上糸用サクシ
ョンマウス43の旋回軸の旋回や下糸用サクションノズ
ル42、上糸用サクションマウス43へ吸気を供給した
り停止したりする吸気供給・停止切換手段53a、53
bの動作タイミングを制御する図示しないカムに連結さ
れたカム回動用モータ8、スプライサ44のノズルに繋
がる圧縮空気供給・停止切換手段であるバルブ9、ドラ
イバ回路61等は、アクチュエータインタフェース(以
下、I/Oという)11に接続されている。尚、糸継ぎ
動作は、カム回動用モータ8の回転、即ち、前記図示し
ないカムの回転により、下糸用サクションノズル42、
上糸用サクションマウス43の吸気供給・停止切換手段
53a、53bを適宜開閉し、かつ下糸用サクションノ
ズル42、上糸用サクションマウス43を適宜旋回させ
ることにより行われる。また、本実施形態のようにカム
を用いて吸気の供給・停止を切り換える以外に、ソレノ
イドによりシャッタを開閉する構成でも吸気の供給・停
止を切り換えることができる。
【0029】また、繊維機械の複数の機台には、機台共
通の電源62からの電源バス63が配線されている。電
源バス63は、制御装置2内のコンバータ64に引き込
まれており、コンバータ64から各錘へは各錘共通の機
台内電源バス65が配線されている。コンバータ64は
交流電源を直流電源に変換するものである。各錘におい
て、電気品は、この機台内電源バス65から電源供給を
受けるようになっている。モータの場合は機台内電源バ
ス65からドライバ回路61を介して変換された電源供
給を受けるようになっている。そして、全錘共通のブロ
ア51から各錘へ各錘共通の吸引ダクト52が伸びてお
り、この吸引ダクト52は各錘の吸気供給停止切換手段
53a、53bに向けて分岐している。さらに、空気を
圧縮する機台共通のコンプレッサ66からは、各機台の
錘の並びに沿うように高圧配管67が設けられている。
【0030】錘1には、自錘の錘番号を予め設定する錘
番号設定手段として、デジスイッチ(図示せず)が設け
られている。錘番号は、重複がなければ、どのように割
り振ってもよいが、ここでは説明を簡単にするため、制
御装置2に近い側から1番、2番、…60番と割り振る
ことにする。
【0031】錘1のCPU7は、自錘の錘番号と制御装
置からの起動指令とに基づき起動時間を演算する手段と
しての演算ルーチンを備えている。
【0032】制御装置2のCPU4は、最初に起動する
べき錘の錘番号を設定する初錘設定手段、ある錘と次の
錘との起動時間差を設定する時間差設定手段、初錘の錘
番号と起動時間差とを含めた起動指令を作成して通信部
より出力させる指令手段などを備えている。尚、時間差
の設定については糸処理対象の糸の番手、品質を変更し
た場合、その変更に伴う糸継ぎに要する時間の変化に応
じて変更できるようにするために必要となる。
【0033】以下、図1の順次起動システムの詳しい動
作を説明する。
【0034】各錘には、錘番号設定手段により、制御装
置2に近い側から1番、2番、…60番という錘番号が
予め設定されている。
【0035】繊維機械が休業あけ、給糸ボビンBの不足
解消、トラブル解消などで休止状態から運転を再開する
際、制御装置2は、最初に起動するべき錘の錘番号と、
ある錘と次の錘との起動時間差とを起動指令に含め、こ
の起動指令を通信線3に出力する。最初に起動するべき
錘は、本実施形態では、例えば、起動させたい全錘のう
ち最大番号の錘とする。勿論、最初に起動するべき錘を
起動させたい全錘のうちの最小番号の錘としてもよい。
例えば、60錘全部を起動させたいときは、最初に起動
するべき錘の錘番号は60番である。起動時間差は、1
錘の起動に要する時間(ほぼ糸継ぎ時間に相当)に若干
の調整時間を加えた値とするのがよいが、ここでは、2
秒とする。従って、起動指令は、起動指令の指令コード
と、錘番号の60と、起動時間差の2とを含むものとな
る。
【0036】通信線3に出力された起動指令は、全錘1
に同時に到着し、全錘1で受信される。起動指令を受信
した各錘1では、最初に起動するべき錘の錘番号から自
錘の錘番号を減算し、その差に起動時間差を乗算してそ
の積を起動時間とする。この演算を数式で示すと、 (指令中の錘番号−自錘番号)×起動時間差=起動時間 (式1) であり、60番錘では起動時間は0秒、59番錘では起
動時間は2秒、58番錘では起動時間は4秒、…という
結果になる。
【0037】各錘1では、起動指令の受信と同時に、経
過時間の計測を開始する。経過時間が自錘の起動時間に
達したら、糸継ぎを開始する。従って、60番錘では起
動指令の受信と同時(式1の演算は瞬時に終わる)に糸
継ぎが開始される。59番錘では起動指令の受信の2秒
後に、58番錘では起動指令の受信の4秒後に、…とい
う順序で糸継ぎが開始される。これにより、60番錘で
糸継ぎが完了した後に59番錘で糸継ぎが開始され、5
9番錘で糸継ぎが完了した後に58番錘で糸継ぎが開始
されることになる。尚、本実施形態では、繊維機械の錘
数を60としているが、60錘以外であっても、例え
ば、48錘、32錘であってもよい。
【0038】このようにして各錘1が順次、糸継ぎ時間
の余裕を見た時間差で起動されていくので、2つの錘1
が同時に糸継ぎをすることがない。このため、ブロアや
コンプレッサなどの空気系に加わる負荷が大きくならな
い。また、電源系についてもサクションの旋回駆動が複
数錘で重ならず、巻取ドラム41が同時に立ち上がらな
いので、負荷の急変動がない。
【0039】一方、各錘1においては、起動指令は1回
受信するだけで、指令受信による起動時間算出処理の割
り込みは1回行えばよい。従って、CPU7が通信以外
に行っている処理、即ち、上述した各種センサからの情
報を読み込んだり、各種の機械的動作のためのアクチュ
エータを制御する処理やその他の内部計算処理が停滞す
ることがない。
【0040】また、各錘1において式1が共通であるた
め、CPU7が実行するべくROM等に記憶されるプロ
グラムは共通である。同じ内容のROMを各錘1に組み
込めばよいので、錘の組み立てやプログラム書き換え時
のROM交換が簡単になる。プログラム書き換え後のプ
ログラムの動作試験も1錘だけ実施すれば可否が判断で
きる。
【0041】制御装置2のCPU4についても、錘毎に
アドレス指定して指令を出す場合、時間管理をCPU4
で行う必要があると共に、指令送信を度々行う必要があ
るが、本発明では、CPU4は起動時間間隔を把握する
だけで、時間管理は各錐が分散して行うことになると共
に、指令送信は1回でよい。
【0042】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0043】(1)起動エネルギの時間的集中を回避す
るという目的が、より少ない本数の通信線で実現でき
る。
【0044】(2)各錘起動のための指令がより少ない
通信回数で伝達できる。
【0045】(3)時間差設定手段で時間差を設定する
ことができるので、糸処理対象の糸の番手、品質を変更
した場合、それに伴って糸継ぎに要する時間の変化が生
じたとしても、その変化に応じて時間差を変更すること
が容易となり、上記番手や品質の変更に関わらず適切な
順次起動が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す繊維機械の順次起動
システムの構成図である。
【図2】図1の順次起動システムの全体構成図である。
【図3】多錘を有する繊維機械の全体構成図である。
【図4】巻取錘の正面図である。
【図5】多錘を有する繊維機械の空気系の全体構成図で
ある。
【符号の説明】
1 錘 2 制御装置 3 通信線 4 CPU 5 通信部 6 通信部 7 CPU 8 モータ 9 バルブ 10 ソレノイド 11 I/O

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糸処理を行う多数の錘と、各錘を統括制
    御する制御装置とを有する繊維機械において、各錘を共
    通の通信線で制御装置に接続し、各錘には、自錘の錘番
    号を予め設定する錘番号設定手段と、この錘番号と制御
    装置からの起動指令とに基づき起動時間を演算する演算
    部とを設け、制御装置から前記通信線を介して受信した
    起動指令に基づいて、各錘がそれぞれ起動時間を演算し
    て糸処理を順次起動するようにしたことを特徴とする繊
    維機械の順次起動システム。
  2. 【請求項2】 前記制御装置は、最初に起動するべき錘
    の錘番号と、ある錘が起動してから次の錘が起動するま
    での時間差とを起動指令に含めて起動指令を出力するこ
    とを特徴とする請求項1記載の繊維機械の順次起動シス
    テム。
  3. 【請求項3】 各錘の演算部は、最初に起動するべき錘
    の錘番号と自錘の錘番号との差を演算し、その差に上記
    時間差を乗算してその積を起動時間とすることを特徴と
    する請求項2記載の繊維機械の順次起動システム。
  4. 【請求項4】 前記制御装置は、ある錘と次の錘との時
    間差を設定する時間差設定手段を有することを特徴とす
    る請求項1又は2記載の繊維機械の順次起動システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020020083A (ja) * 2018-08-01 2020-02-06 マスチネンファブリック ライター アーゲーMaschinenfabrik Rieter Ag 繊維機械を稼働させる方法、および、繊維機械

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