JP2002301726A - 導電性プラスチック複合材料の製造方法 - Google Patents

導電性プラスチック複合材料の製造方法

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JP2002301726A
JP2002301726A JP2001142418A JP2001142418A JP2002301726A JP 2002301726 A JP2002301726 A JP 2002301726A JP 2001142418 A JP2001142418 A JP 2001142418A JP 2001142418 A JP2001142418 A JP 2001142418A JP 2002301726 A JP2002301726 A JP 2002301726A
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Toshio Yoshikawa
俊夫 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】導電性プラスチック複合材料の製造において粒
子状の導電性フィラーを使用する場合には比較的多量の
フィラーが必要であり、また抵抗値が不安定である傾向
があること、また、繊維状フィラーを使用する場合はフ
ィラー繊維の切断などのため成形方法が限定されること
が課題である. 【解決手段】注型成形用液体プレポリマーに磁性金属粉
末を混合し外部より磁場を印加して金属粉末を磁化し、
磁化金属の集合による連続構造体を形成させた状態で硬
化することにより、繊維状フィラーを使用した場合に匹
敵する導電性を持った成形物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスチックへの導
電性付与の方法、更に詳しくは導電性フィラーによる導
電性プラスチック複合材料の製造技術分野に属するもの
である。
【0002】
【従来の技術】導電性を付与されたプラスチックは静電
気防止成形品、帯電防止部品、発熱体、電極用材料、電
気メッキ用モールド、磁気シールド材料などに利用され
ている。
【0003】プラスチックに導電性を与える方法のひと
つとしてプラスチックを導電性フィラーで複合化するこ
とが行われている。導電性フィラーとしては粒子状、繊
維状、および鱗片状のものが使用されている。粒子状の
導電性フィラーとしては、カーボンブラック、ニッケ
ル、銅、鉄、銀などの金属や、酸化スズ、酸化亜鉛など
の金属酸化物が使用されている。繊維状の導電性フィラ
ーとしては、PAN系やピッチ系のカーボン繊維、黄
銅、ステンレス、アルミニウムなどの金属繊維、およ
び、ニッケル、アルミニウムなどでコートした炭素繊
維、ガラス繊維などの金属コート繊維が使用されてい
る。鱗片状の導電性フィラーとしては、黒鉛、アルミニ
ウム、銅、ニッケルなどの金属フレークが使用されてい
る。
【0004】粒子状のフィラーはプラスチックへの混合
と成形は容易である。しかしながら、粒子状のフィラー
では粒子の相互の接触によって導電性が得られているた
め、接触を充分に保つため高い配合量が必要とされる。
また、粒子間の接触抵抗、粒子の形状、粒子の分散状態
などによって導電性が低下する場合がありそれらの管理
が複雑である。
【0005】繊維状のフィラーであるカーボンファイバ
ーや金属ファイバーは少ない添加量で比較的高い導電性
を与えることが可能であるが、ファイバーの破断等の問
題のため成形方法が限定され、例えばマスターバッチを
使用する二段成形など特殊な工夫が必要である欠点があ
る。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は導電性プラ
スチック複合材料の成形において、粒子状フィラーを使
用する場合はフィラー粒子間の接触不良などのため比較
的多量のフィラーが必要であること、また、繊維状フィ
ラーを使用する場合は繊維の破断を防ぐため成形方法に
制約があること、の両問題点を解決する方法を与えるも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁場中に置か
れた磁性粉末が磁化され、連結して連続構造体を形成
し、更に磁力線の方向に配列する性質に着目し、液状の
注型原料に導電性磁性体粉末を分散させて注型用金型に
流し込み、外部からの磁場印加によって当該粉末を磁化
し、磁化粉末の結合による導電性連続構造体を注型原料
中に形成せしめて硬化物に導電性を与えるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、注型原料、導
電性磁性体粉末、成形用型(モールド)、及び磁石類が
主要な要素をなしている。
【0009】本発明の注型原料としては高分子モノマー
と重合触媒の液状混合物、および熱硬化性樹脂と硬化剤
の液状混合物が対象である。
【0010】注型成形が可能な液状のモノマーとしての
代表的なものはメタクリル酸メチルであり、過酸化物な
どの重合触媒を添加溶解し、注型成形するものである.
【0011】注型成形が可能な液状熱硬化性樹脂として
はフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂あるいは
これらを主成分とする変成樹脂がある。
【0012】フェノール樹脂としてはアルカリ性下での
フェノールとホルマリンの反応によって得られる液状レ
ゾール樹脂がある。この場合フェノール成分としてフェ
ノール(石炭酸)のみならず、クレゾール類、キシレノ
ール類をフェノール成分として含有する場合も含まれ
る。
【0013】エポキシ樹脂としてはグリシジルエーテ
ル、グリシジルエステルなどのエポキシ化合物とアミン
系または酸無水物系硬化剤からなる液状組成物がある。
エポキシ化合物のなかで、グリシジルエーテル型として
はビスフェノールA、ビスファノールFのグリシジルエ
ーテル、グリシジルエステル型としてはヘキサヒドロフ
タル酸グリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエス
テル、及び脂環式エポキシドを例示することができる。
【0014】不飽和ポリエステル樹脂とは低分子量ポリ
エステルであって分子中に複数の不飽和結合を持つもの
であり、重合触媒によって橋かけ反応を起こして三次元
化し硬化するものである。その場合粘度低下、硬化物の
物性調整のためスチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビ
ニルのような単官能性モノマーを添加する場合もある。
【0015】ジアリルフタレート樹脂はジアリルフタレ
ートを触媒によって重合させるもので、ジアリルフタレ
ートが2官能性であるため重合反応によって3次元化す
るものである。
【0016】本発明において液状樹脂原料に添加する導
電性磁性体に必要な性質は容易に磁化される強磁性体で
あると同時に導電性の良好なことである。そのような材
料としては高透磁率材料といわれる純鉄、軟鉄、炭素
鋼、鋳鋼、鉄−ニッケル合金、センダスト合金、鉄−コ
バルト合金、アモルファル高透磁性材料の粉末がある。
また,鋼材の研削加工によって副生する研削粉も利用で
きる。更に、フェライトなどの非金属系高透磁性材料粉
末の表面にアルミニウム、クロム、白金などの非磁性
体、または、銅、金、銀などの導電性反磁性体をメッキ
した粉末も本発明の目的に合致した材料である。
【0017】本発明に用いるこれらの粉末の形状、粒
度、及び粒度分布はその製造方法や分離精製方法によっ
て異なる。一般に球状、粒状、柱状、板状、繊維状、塊
状、角状、圭角状、樹枝状など形状のうち、アスペクト
比の大きい粉末が磁場の印加によって連続した構造体を
生成し低抵抗を示す傾向がある。
【0018】本発明において注型材料に外部から磁場を
印加する装置としては、フェライト磁石、希土類磁石な
どの永久磁石または電磁石を利用することができる。印
加する磁界の強さについては、著しく低い場合は磁性体
粉末の連続構造が発達せず、成形品の導電性が高くな
い。また、磁界の強さがある限度を超えると磁性体粉末
が両極方向へ移動集中する傾向があるため好ましくな
い。ただし、このような現象は注型原料の粘度、磁性体
粒子の形状、大きさにより支配されるため一律に最適な
磁界の強さの範囲を定めることはできない。
【0019】本発明において液状モノマーまたは熱硬化
性樹脂を注型成形するために使用する型(モールド)
は、磁力線を通過させる必要があるため、アルミニウ
ム、銅、木材、紙、プラスチックなど比透磁率の低い材
料で作成する必要がある。
【0020】液状樹脂原料を入れた金型に外部から磁場
を印加した状態で硬化反応が進んで全体が固化し、磁性
体粉末の連続構造体が固定されたあとは、磁場を外して
加熱炉で加熱することによって硬化反応を完結させるこ
とができる。
【0021】本発明での磁場の印加の方法には2通りの
方法がある。第一は、内容物が硬化するまで磁場の方向
を一定の方向に保つもので、磁力線に平行な方向に長く
伸びた線状構造体を形づくることが観察されている。従
って、磁場の方向の導電性は磁場の方向に直角な方向の
導電性より高い。この場合は導電性に異方性が生じるこ
ととなる。
【0022】第二は、磁性体粉末の連続構造体に方向性
を与えない場合である。そのためには、磁化に必要な最
小限の時間のみ磁場を印加するにとどめるか、または、
磁場の方向を変動させる方法を取る。この方法により、
連結構造体は方向性を失い3次元的な等方性構造体を形
成する。
【0023】
【実施例1】 鋼材の研削工程から副生する研削粉を有
機溶剤で洗浄・乾燥して200メッシュ以下にふるい分
けて得た粉末を、スチレンを含有する液状不飽和ポリエ
ステル樹脂100重量部とメチルエチルケトンペルオキ
シド2.0部の混合物に所定量加えて攪拌・混合し、得
られたスラリー状混合物をロウ引き厚紙で作成した容器
(1cmx2cmx7cm)に流し込んだ。樹脂分10
0部に対して研削粉を30〜160部(重量比)添加し
た。
【0024】各組成について3種類の処理操作によって
試料を作製した。第1の試料は、全く磁場を印加しない
で固化させた。以下これを「無磁化試料」という。第2
の試料については、紙製容器の長辺方向(7cm)の両
端に2個の磁石のS極とN極を接触させた状態で内容物
を固化させた。以下この試料を「磁化配向試料」とい
う。 第3の試料については第2の場合と同様に磁化処
理を行ったが磁石を接触させて5分後、内容物がまだ液
状の時点で磁石を外した。以下この試料を「無配向磁化
試料」という。
【0025】いずれの混合物も固化するためには12時
間を必要とした。固化したあとで熱風乾燥機に入れ60
℃で約2時間、100℃で約2時間加熱し硬化反応を完
結させた。硬化物について磁場に対して平行方向と垂直
方向の体積抵抗率(Ω・cm)を測定した。研削粉添加
量と体積抵抗率の常用対数Log(Ω・cm)を下に示
した。 添加量(部) 30 60 100 160 Log(Ω・cm) 無磁化 7.34 4.74 3.35 1.93 磁化配向(磁場に平行) 1.75 0.74 0.83 0.18 磁化配向(磁場に垂直) 2.26 1.56 1.53 0.20 無配向磁化 2.48 1.51 1.64 −
【0026】不飽和ポリエステル樹脂の体積抵抗率は1
12〜1015(Ω・cm)である。「無磁化」の段
に示したように磁化処理を行わない場合では体積抵抗率
が107.34〜101.93(Ω・cm)の範囲まで
低下する。
【0027】しかしながら、本発明の磁化配向処理をす
ることによって体積抵抗率が更に著しく低下し、例えば
金属粉を160重量部添加した場合は、100.18
すなわち、1.5Ω・cmまで低下することがわかる。
上表の添加量と導電性の関係は導電性材料として金属フ
ァイバーやカーボンファイバーを添加した場合(赤松清
監修「導電性樹脂の実際技術」(シーエムシー、198
8)、71ページ、図4−14)の添加量と導電性の関
係にほぼ等しい。
【0028】磁化配向した場合には、磁力線の方向に金
属粉末が配向する。これを反映して、平行方向の体積抵
抗率が垂直方向のそれよりも低いことがわかる。平行方
向に磁場を印加しているのにも関わらず垂直方向の導電
性も著しく向上していることは、金属粉末の磁化による
連結構造化の影響が磁場による一定方向への整列(磁場
配向)よりも影響が大きいことを示している。
【0029】金属粉末を磁化するだけの無配向磁化の方
法によって成形した場合を磁化配向の場合と比較する
と、無配向磁化によっても磁化配向した場合と同程度の
導電性が得られることがわかる。等方性の導電性を持つ
成形物を得ることが目的の場合は無配向磁化の操作が好
ましい。
【0030】
【実施例2】メタクリル酸メチル200gと過酸化ベン
ゾイル1gを90℃で反応させて調製したシラップ(原
料モノマーを約25%含む。)を注型原料とし、鉄粉
(試薬1級)を添加混合してアルミ容器に入れ、実施例
1の無配向磁化の方法で鉄粉を磁化し、50℃で2時
間、100℃で2時間加熱した。硬化物の体積抵抗率を
測定した結果を次に示した。 添加量(部) 30 60 100 160 Log(Ω・cm) 無磁化試料 8.46 5.82 4.49 3.08 無配向磁化 3.59 2.62 2.75 −
【0031】
【実施例3】実施例1の場合と同じ研削粉を、ビスフェ
ノールA型液状エポキシ樹脂とアミン系の液状硬化剤の
当量混合物に添加分散させ、実施例1の場合と同じ紙製
容器に流し込み、硬化するまで約一昼夜磁場を連続的に
印加した。更に、100℃で2時間、130℃で2時間
加熱した。このようにして得られた磁化配向試料ついて
実施例1と同様に抵抗値を測定し、結果を次に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 13/00 501 H01B 13/00 501P // B29K 35:00 B29K 35:00 61:04 61:04 63:00 63:00 67:00 67:00 105:16 105:16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】注型成形において注型材料に導電性磁性体
    の粉末を加え硬化過程で磁場を印加することを特徴とす
    る導電性プラスチック複合材料の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、注型成形が不飽和ポリ
    エステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、または
    メタクリル酸メチル樹脂の注型成形である導電性プラス
    チック複合材料の製造方法。
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