JP2002301628A - ワーク姿勢調整ユニット - Google Patents

ワーク姿勢調整ユニット

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JP2002301628A
JP2002301628A JP2001107634A JP2001107634A JP2002301628A JP 2002301628 A JP2002301628 A JP 2002301628A JP 2001107634 A JP2001107634 A JP 2001107634A JP 2001107634 A JP2001107634 A JP 2001107634A JP 2002301628 A JP2002301628 A JP 2002301628A
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mounting
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JP2001107634A
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Yoshitaka Kado
義隆 門
Katsuhiro Kitabayashi
勝博 北林
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Fuji Seiki KK
Original Assignee
Fuji Seiki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】潤滑液等がかかるおそれのある工作機械にも適
用できて汎用性があり、しかもコンパクトなワーク姿勢
調整ユニットを提供すること。 【解決手段】ワーク取付け用の取付体3をベース2に支
持する支持機構4を、ベース2と取付体3との間に区画
されてシール部材18,27により密封される収容空間
26に収容する。支持機構4は、ワークの姿勢を調整す
るべくベース2に設けられる駆動機構6,7,8を含
む。各駆動機構6,7,8は、取付体3の中央部と交差
しない方向に沿って移動自在な楔状部材と、楔状部材を
駆動するモータ10,13とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工作機械に取り付け
られてワークの姿勢を調整するためのワーク姿勢調整ユ
ニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】工作機械において、ワークに対する加工
精度を向上するためには、工作機械の加工テーブル等に
ワークを精度良く位置決めする必要がある。そこで、ワ
ークの姿勢を調整するための装置が種々提供されている
(例えば特開平9−174427号公報参照)。ところ
で、ワーク姿勢調整装置に潤滑液や冷却液がかかる場合
が想定されるが、従来のワーク姿勢調整装置では、その
点が考慮されておらず、したがって、潤滑液等がかかる
おそれのある工作機械には、適用できず、汎用性がなか
った。
【0003】また、上記のワーク姿勢調整装置では、装
置外に別途に設けられるモータ等の駆動機構を用いて、
楔部材等を進退駆動するようにしており、全体として、
大型になる。本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、潤滑液等がかかるおそれのある工作機械にも適用
できて汎用性が高く、しかもコンパクトなワーク姿勢調
整ユニットを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するため、請求項1記載の発明は、ベースと、ワ
ークを取り付ける取付体と、ベースと取付体との間に介
在して取付体を支持する支持機構と、ベースと取付体と
の間に区画され、支持機構を収容する収容空間と、収容
空間を密封するシール部材とを備え、上記支持機構は、
ワークの姿勢を調整するべく取付体を駆動する駆動機構
を含むことを特徴とするものである。
【0005】本発明では、収容空間に駆動機構を内蔵し
たコンパクトなユニットを実現でき、しかも、収容空間
をシール部材により密封してあるので、半導体製造装置
や放電加工装置等、潤滑液その他の液がかかるおそれの
ある工作機械にも適用することができ、汎用性が非常に
高い。請求項2記載の発明は、請求項1において、上記
駆動機構は、ベース及び取付体の中央部を貫く軸線に平
行な方向に取付体を駆動する複数の第1の駆動機構と、
上記軸線の回りに取付体を回転駆動する第2の駆動機構
とを含むことを特徴とする。本発明では、第1の駆動機
構により、例えばワークの加工面の傾きを調整し、第2
の駆動機構により、例えばワークの加工面に隣接する直
交面の平行度を調整できるので、取付体の姿勢を精度良
く調整することができる。
【0006】請求項3記載の発明は、請求項2におい
て、上記ベースは、下板と、周側壁と、円形孔を有する
上板とを有し、上記取付体は円形をなして上板の円形孔
に所定の隙間を設けて収められ、上記シール部材は、取
付体の周縁と上板の円形孔の周縁に跨がって配置される
可撓性の環状シートカバーを含むことを特徴とするもの
である。本発明では、第1及び第2の駆動機構による調
整、特に第2の駆動機構によって、円形をなす取付板を
上記軸線回りに回転駆動する調整をスムーズに実施で
き、しかも、このような調整に際して、可撓性の環状シ
ートカバーが邪魔にならない。
【0007】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3において、各駆動機構は、ベースに所定方向に沿って
移動自在に設けられ、上記所定方向に沿って傾斜する楔
状部材と、楔状部材を上記所定方向に駆動する駆動源と
を含むことを特徴とするものである。本発明では、楔状
部材の移動量に比して、調整される取付体とベースの所
定部間の距離の変化を少なくすることができるので、精
度の良い微調整が実現できる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を添
付図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の一実施の
形態のワーク姿勢調整装置の模式的平面図である。図1
を参照して、本ワーク姿勢調整ユニット1は、工作機械
の例えば加工テーブル等に固定される矩形板状のベース
2と、上面3aにワークを取り付ける円形をなす取付体
3と、ベース2と取付体3との間に介在して取付体3を
支持する支持機構4とを備えている。取付体3は同心の
少し大きな円形のシート状カバーをなすシール部材18
により覆われている。
【0009】支持機構4は、取付体3の中央部を昇降自
在であって水平方向(左右方向。XY方向)への移動が
規制された支点Cの回りに球面支持する中央部支持機構
5と、ワークの姿勢を調整するために、取付体3の上面
の傾きを調整する一対の第1の駆動機構6,7と、支点
Cを通過する鉛直な軸線の回りに取付体3の回転位置を
調整する第2の駆動機構8とを備えている。一対の第1
の駆動機構6,7は中央支持機構5から離間した位置に
互いに離間して設けられており、それぞれ支点A,Bに
て取付体3を支持する。一方、高さ固定の支点Dにても
取付体3を支持するようにしており、支点A,B及びD
により取付体3を上下方向に、いわゆる3点支持するよ
うにしている。これらの支点A,B及びDは、支点Cを
貫く鉛直線を中心とする円周の等配(120°間隔)の
位置に配置されている。
【0010】各第1の駆動機構6,7は、それぞれ、ベ
ース2の長手方向に平行に延びる楔状部材9と、この楔
状部材9をベース2の長手方向に平行に駆動するそれぞ
れ駆動源としての直動形のモータ10とを備えている。
取付体3は例えば引っ張りコイルばねからなる付勢部材
11によって、図1において、上記軸線Cを中心とする
時計回り方向に付勢されている。第2の駆動機構8は、
ベース2の長手方向に平行に延びる楔状部材12と、こ
の楔状部材12をベース2の長手方向に平行に駆動する
それぞれ駆動源としての直動形のモータ13とを備えて
いる。第2の駆動機構8は楔状部材12を図1において
左方へ移動させることにより、付勢部材11に抗して取
付体3を軸線Cを中心とする反時計回り方向に回転変位
させる。
【0011】14は、第2の駆動機構8により回転位置
が微調整された取付体3の当該回転位置を固定するため
のロック機構である。ロック機構14は、ベース2の長
手方向に平行に延び、一対の挟持ローラ15,15間に
押し込まれる楔状部材16と、この楔状部材16をベー
ス2の長手方向に進退駆動する、例えばエアシリンダ等
の流体圧シリンダ17とを備えている。一対の第1の駆
動機構6,7及び第2の駆動機構8は取付体3の中央部
と交差しない方向として、矩形状をなすベース2の長手
方向に平行に延びており、その結果、充分な長さを確保
して、各楔状部材9,12による精度の良い微調整を可
能としている。
【0012】図1において、19はロック機構14の流
体圧シリンダ17や、中央部支持機構5の後述する流体
圧シリンダ44(図5参照)へエア等の流体を供給する
ために、例えばベース2の側面に取り付けられるの配管
継手である。20は各駆動機構6,7,8のモータ1
0,13への電源線や信号線を導出するための配線引き
出用の継手である。図2を参照して、ベース2は、矩形
板状をなす下板21と、下板21の四則を取り囲む周側
壁22と、取付板3を隙間Sを設けて嵌め入れる円形孔
23を有する上板24とを備える。周側壁22は下板2
1に一体に形成されている。上板24は周側壁22上に
載せられ、図1に示すように、上板24の四隅部は、ね
じ25によって周側壁22(図1では図示せず)の上面
に固定されている。
【0013】ベース2の下板21、周側壁22及び上板
24と、円形孔23に嵌め入れられた取付体3とで、中
央支持機構5及び各駆動機構6,7,8を含む支持機構
4を収容するための収容空間26が区画されている。収
容空間26にはロック機構14も収容されている。収容
空間26は、上述したシール部材18及び後述するシー
ル部材27により密封され、該収容空間26内に外部か
ら潤滑液や冷却液等が浸入できないようになっている。
【0014】具体的には、周側壁22の上面と上板24
との間はOリング等の環状のシール部材27により密封
されている。一方、円形孔23の内周縁と取付板3の外
周縁との間に形成される隙間Sが収容空間26の外部に
露出しないように、取付体3及び上板24の上面に跨が
って上述した環状のシール部材18が取り付けられてい
る。シール部材18は、例えばゴムや合成樹脂等の弾性
部材からなる可撓性のシートカバーにより構成されてい
る。
【0015】シール部材18の内周縁は環状の押さえ板
28と取付板3の上面との間に挟持され、押さえ板28
及びシール部材18を貫通して取付体3にねじ込まれる
複数のボルト29により、取付体3に固定されている。
同様に、シール部材18の外周縁は環状の押さえ板30
と上板24の上面との間に挟持され、押さえ板30及び
シール部材18を貫通して上板24にねじ込まれる複数
のボルト31により、上板24に固定されている。
【0016】次いで、図3を参照して、第1の駆動機構
6について説明する。第1の駆動機構6の楔状部材9を
長手方向に貫通するねじ軸32の先端部が、継手33を
介して直動形モータ10のスライド軸34に連結されて
おり、これにより、楔状部材9とスライド軸34とが一
体に移動できるようになっている。35はモータ10の
端部をベース2に固定するための断面逆T字形形状をな
す固定具である。楔状部材9は上面9a及び下面9bを
備えており、例えば上面9aが傾斜面をなし、下面9b
は下板21の上面21aに平行である。
【0017】取付体3の下面3bに形成される凹部3c
に、ライナ36を介してボールホルダ37が固定されて
おり、ボールホルダ37に形成された保持孔38に、楔
状部材9の傾斜面からなる上面9aに転動する単一のボ
ール39が回転自在に保持されている。ボール39と楔
状部材9の上面9aとの接触点が上述の一つの支点Aで
ある。一方、ベース2の下板21の上面21aに形成さ
れる凹部21bに、ライナ40を介してボールホルダ4
1が固定されており、ボールホルダ41に形成された複
数の(例えば3つの)保持孔42に、楔状部材9の下面
9bに転動するボール43がそれぞれ回転自在に保持さ
れている。図4を参照して、楔状部材9の下面9bを受
ける3つのボール43は、支点Aを取り囲む円周の等配
位置に配置されている。
【0018】図3において、楔状部材9が左方X1に駆
動されると、支点Aの高さ位置が下降し、楔状部材9が
右方X2に駆動されると、支点Aの高さ位置が上昇す
る。これに伴って、支点Aに関する取付体3の高さ位置
が調整されるわけである。もう一方の第1の駆動機構7
も、第1の駆動機構6と同様の構成をしており、支点B
の高さ位置の調整を通じて、支点Bに関する取付体3の
高さ位置を調整する。次いで、図5を参照して、中央部
支持機構5について説明する。中央部支持機構5は、ベ
ース2に固定される例えばエアシリンダ等の流体圧シリ
ンダ44と、この流体圧シリンダ44の上方へ突出する
ロッド45の上端に固定される球面形成体46と、取付
体3に固定され、球面形成体46の球面部46aを受け
る球面部47aを有する受け部材47とを備えている。
球面形成体46と受け部材47とで、支点Cの回り取付
体3を球面支持する球面軸受機構48を構成している。
【0019】この球面支持機構48の高さ位置は、上述
した支点A,B及びDの3点にて取付体3の高さ位置が
規定されると、これに適合した高さ位置になるようにな
っている。流体圧シリンダ44は、ベース2の下面2b
の凹部2cに嵌め入れられる下端面板49と、ベース2
の上面2aから凹部2cに貫通する支持孔2dに嵌め入
れられ、ねじ50により下端面板49に締結されるシリ
ンダボディ51とを有している。シリンダボディ51は
下端面板49に対向する上端面板52を一体に形成して
おり、上記ロッド45を一体に形成するピストン53が
シリンダボディ51に摺動自在に収容されている。
【0020】ピストン53はシリンダボディ51内に上
下の流体室101,57を仕切っている。シリンダボデ
ィ51は円筒部51aの内周は、下端面板49に一体に
形成されるボス54の外周に嵌め合わされており、両者
の間がOリング等の封止部材55により密封されてい
る。一方、ピストン53の外周とシリンダボディ51の
内周との間は、ピストン53の外周溝に収容されるOリ
ング等の封止部材56により密封されている。上端面板
52とピストン53との間に流体室101が区画され、
ピストン53とボス54との間に流体室57が区画され
る。
【0021】ピストン53は、該ピストン53と上端面
板52との間に介在して流体室101内に収容される例
えば圧縮コイルばねからなる弾性部材58によって、下
方に弾性的に付勢されている。流体室101からエア等
の流体を排出すると共に流体室57に圧力流体を供給す
ることにより、ピストン53に働く差圧による上方への
付勢力が弾性部材58に抗してピストン53及びロッド
45を上昇させ、球面軸受機構48を介して取付体3を
上昇させる。
【0022】一方、流体室101に圧力流体を供給する
と共に流体室57から流体を排出することにより、ピス
トン53に働く差圧による下方への付勢力と、弾性部材
58による下方への付勢力によって、ピストン53及び
球面軸受機構48を介して取付体3のC点が下方へ付勢
され、C点は、上述した支点A,B及びDの3点にて規
定される取付体3の高さ姿勢に適合した高さ位置にな
る。シリンダボディ51の上端面板52はロッド45を
摺動自在に挿通させる挿通孔59を有しており、挿通孔
59とロッド45との間はOリング等の封止部材60に
より密封されている。
【0023】上端面板52の上面には、取付体3の下面
3bに対向する覆い板61がねじ62により固定されて
いる。また、上端面板52の上面に形成されるボス63
が、覆い板61の下面に形成されるボス64を嵌め入れ
ている。一方、取付体3の下面3bに形成される環状の
凹部65にリング66がねじ67により固定されてい
る。リング66の内径はボス63の外径よりも若干大径
とされ、両者の間に、多数の鋼球68が環状に並べられ
て挟持されている。これらの鋼球68は、取付体3を水
平方向(XY方向)に支持するためのものである。69
は異形断面をなして上記多数の鋼球68を受ける環状の
受け部材である。覆い板61の外周縁はボス64よりも
径方向外方へ延びており、この覆い板61の外周縁と上
端面板52の上面との間で、上記鋼球68及び受け部材
69が一体的に挟持されている。
【0024】また、円筒部51aの外周と支持孔2dの
内周との間はOリング等の封止部材70により密封され
ている。取付体3は上方から大小2段をなす第1及び第
2の環状凹部71,72を有する挿通孔73を形成して
いる。第1の環状凹部71は第2の環状凹部72よりも
大径であり、第1の環状凹部71には蓋板74が嵌め入
れられ、第2の環状凹部72以下の挿通孔73が封止さ
れている。75は蓋板74の外周下縁のテーパ部と第1
の環状凹部71の底縁部との間に介在するOリング等の
封止部材である。
【0025】受け部材47は内周に上記球面部47aを
形成する環状板からなり、第2の環状凹部72により受
けられている。一方、球面形成体46は外周が下細り状
をなして上記の球面部46aを形成するリングからな
り、段付きボルト76によりロッド45の上端に固定さ
れている。上述した配管継手19から下板21内の流路
77(図6参照)及び配管継手78を介して連なる配管
79を通過する経路Kは、図示しない配管継手を介して
シリンダボディ51の円筒部51aに形成される流路8
0に接続され、この流路80から下端面板49に形成さ
れる流路81を介して流体室57に圧力流体が給排され
るようになっている。流体室101に関しても図示して
いない流路を介して圧力流体が給排されるようになって
いる。
【0026】上述した中央部支持機構5は、流体圧シリ
ンダ44の上方への付勢力により球面軸受機構48を介
して取付体3を持ち上げた状態で、一対の第1の駆動機
構による取付体6,7による取付体3の支持を解除す
る。一方、流体圧シリンダ44の下方への付勢力により
弾性部材58と共働して、取付体3の中央部を下方へ付
勢し、一対の第1の駆動機構6,7の支点A,B及び上
記した支点Dによって3点支持されるようにする。
【0027】図示していないが、流体室57,101に
流体を供給するための経路Kは途中部で排出経路に分岐
している。排出経路は、所要時に流体室57,101の
流体を外部へ排出するためのものであり、この排出経路
には、排出される流体の速度を制御する速度制御弁(い
わゆるスピコン)が設けられていることが好ましい。と
いうのは、取付板3を流体圧シリンダ44や弾性部材5
8の付勢力で昇降させるときに、衝撃が発生しないよう
にするためである。
【0028】次いで、図7及び図8を参照して、第2の
駆動機構8について説明する。図7を参照して、第2の
駆動機構8の楔状部材12を長手方向に駆動するべく、
直動形モータ13のスライド軸82が継手83を介して
楔状部材12に連結されている。これにより楔状部材1
2はスライド軸82と一体に移動できるようになってい
る。楔状部材12の第1の側面12aは、スライド軸8
2の移動方向に対して傾斜する傾斜面をなし、第2の側
面12bはスライド軸82の移動方向に平行である。
【0029】図7及び図8を参照して、傾斜面をなす第
1の側面12aには、取付板3にボールホルダ84及び
取付部材85を介して保持される単一のボール86が転
動可能に当接している。第1の傾斜面12bには、ベー
ス2にボールホルダ87及び取付部材88を介して保持
される上下複数段のボール89が転動可能に当接してい
る。また、楔状部材12の下面12cは複数のボール9
0を介してベース2により支持されおり、また、楔状部
材12の上面12dは、付勢部材91により下方に付勢
されるボール92が転動自在に当接している。付勢部材
91及びボール92は取付部材88に固定されるボール
ホルダ93により保持されている。楔状部材12は四面
をボール86,89,90,92により支持されるの
で、スムーズに移動できる。
【0030】図7において、スライド軸82が短縮され
て左方へ移動すると、これに伴って楔状部材12が左方
へ移動し、傾斜面からなる第1の側面12aがボール8
6を介して、取付板3を図1において付勢部材11に抗
して支点Cを中心として反時計回りに回転変位させる。
これにより、取付体3の回転位置が微調整される。次い
で、図9(a)及び(b)を参照して、ロック機構14
について説明する。ロック機構14の流体圧シリンダ1
4は図示していないがベース2に固定されている。流体
圧シリンダ17のロッド94は連結部95を介して楔状
部材16を同軸上に連結しており、ロッド94と楔状部
材16が一体移動する。楔状部材16は先細り状をな
し、その先端部に円柱部96を一体に形成している。こ
の円柱部96はベース2にねじ97により固定される案
内部材98の案内孔99にスライド自在に挿通されてい
る。
【0031】一方、一対のローラ15は、図示していな
いが取付板3の下面3bに支軸100を介して回動自在
に支持されており、互いの間に楔状部材16が挿通して
いる。流体圧シリンダ17が図9(a)に示すようにロ
ッド94を短縮した状態では、楔状部材16の円錐状テ
ーパ面16aと各ローラ15との間に隙間があり、ロッ
クが解除されて、取付体3の回転変位が許容される。一
方、流体圧シリンダ17が図9(b)に示すようにロッ
ド94を伸長した状態では、楔状部材16の円錐状テー
パ面16aが各ローラ15とにより挟持され、取付体3
の回転位置のロックが達成される。
【0032】次いで、本ワーク姿勢調整ユニット1を用
いて調整する手順について説明する。まず、中央部支持
機構5の流体圧シリンダ44の上方への付勢力により取
付体3を持ち上げて、一対の第1の駆動機構6の楔状部
材9の上面9aからボール39が離れるようにし、取付
体3の自重や弾性部材58の付勢力が楔状部材9に負荷
されないようにする。これにより、楔状部材9に不要な
負荷をかけことなくスムーズに駆動することができ、支
点A,Bの高さ位置の微調整を容易に実施できる。
【0033】次いで、中央部支持機構5の流体圧シリン
ダ44及び弾性部材58の下方への付勢力によって、取
付体3を支点Cと共に下方へ付勢し、取付体3が支点
A,B,Dにて3点支持されるようにし、取付体3の上
面3aの水平面に対する傾きを調整する。次いで、第2
の駆動機構8を働かせて取付体3の支点C回りの(支点
C及びベース2の中央部を貫く軸線の回りの)回転位置
を微調整した後、ロック機構14を働かせて、微調整後
の取付体3の回転位置をロックし、微調整が完了する。
【0034】上記の微調整は、取付体3に取り付けられ
たワーク(図示せず)の所定の面(例えば加工面)の傾
き誤差等を測定し、誤差に見合った分の補正量を加味し
て、微調整される。例えば、相交差する第1及び第2の
面を有するワークを対象として、第1の駆動機構6,7
によって第1の面の傾きを調整でき、第2の駆動機構8
によって第2の面の傾きを調整することができる。本実
施の形態によれば、収容空間26に駆動源を含む駆動機
構6,7,8を内蔵したコンパクトなワーク姿勢調整ユ
ニット1を実現でき、しかも、収容空間26をシール部
材18,27により密封してあるので、半導体製造装置
や放電加工装置等、潤滑液その他の液がかかるおそれの
ある工作機械にも適用することができ、汎用性が非常に
高い。
【0035】また、ワーク姿勢調整ユニット1の側部に
導出されている配管継手19に外部からの配管を継手を
用いて接続したり、同じくユニット1の側部に導出され
ている継手20から導出されるリード線端末のコネクタ
に外部配線のコネクタを接続すれば良く、作業性が非常
に良い。また、ベース3の中央部を貫く上下方向に沿う
軸線に平行な方向に取付体3を駆動する複数の第1の駆
動機構6,7と、上記軸線の回りに取付体3を回転駆動
する第2の駆動機構8とを含むので、第1の駆動機構
6,7により、例えばワークの加工面の傾きを調整し、
第2の駆動機構8により、例えばワークの加工面に隣接
する直交面の平行度を調整できるので、取付体3の姿勢
を精度良く調整することができる。
【0036】また、上板24の円形孔23に円形の取付
体3を隙間Sを設けて嵌め入れてあるので、特に第2の
駆動機構8によって、円形をなす取付板3を上記軸線回
りに回転駆動する調整をスムーズに実施でき、しかも、
このような調整に際して、環状シートカバーであるシー
ル部材18が邪魔にならない。さらに、第1及び第2の
駆動機構6,7,8がそれぞれ駆動源としてのモータ1
0,13により、対応する楔状部材9,12を取付体3
の中央部と交差しない対応する所定方向に駆動し、ベー
ス2に対する取付体3の高さ位置や回転位置を微調整す
る。中央部と交差しない方向に延びるように楔状部材
9,12を配置するので、楔状部材を中央部と交差する
方向に放射状に配置する従来の場合と比較して、楔状部
材9,12の長さを格段に長く確保することができ、そ
の結果、楔状部材9,12の楔の傾斜を緩やかにするこ
とができる。これにより、精度良く微調整を行うことが
可能となる。
【0037】特に、直動形のモータ10,13と対応す
る楔状部材9,12がそれぞれ一直線上に並ぶように配
置されるが、この並ぶ方向が取付体3の中央部と交差し
ないので、他の楔部材9,12との干渉を回避しつつ楔
状部材9,12として充分な長さを確保することができ
る。また、取付体3の中央部をXY方向に支持してお
り、上下方向に3点支持する支点の一つである支点Dの
高さ位置を固定してあるので、3点支持の他の2支点
A,Bを提供する第1の駆動機構6,7としては、一対
で良く、構造を簡素化することができ、また、取付体3
の中央部を支点Cの回りに球面支持してあるので、第2
の駆動機構8としては単一で良く、構造を簡素化するこ
とができる。
【0038】なお、本発明は上記の実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えば駆動機構として、圧電変位素
子、超磁歪素子、流体圧シリンダその他の駆動機構を用
いることもできる。また、上記の実施の形態では、周側
壁をベースと一体に形成したが、周側壁を上板と一体に
形成し、下板と周側壁の下面との間を封止部材で封止す
るようにしても良い。また、周側壁を上板及び下板と別
体に形成し、周側壁の上面及び下面と対応する上板及び
下板との間をそれぞれ封止部材で封止するようにしても
良く、その他、本発明の範囲で種々の変更を施すことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のワーク姿勢調整ユニッ
トの模式的平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1のIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】第1の駆動機構のボールホルダと上下のボール
の関係を示す概略平面図である。
【図5】ベース、取付体及び中央部支持機構の断面図で
ある。
【図6】図1のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】第2の駆動機構の一部破断平面図である。
【図8】ベース、取付体及び第2の駆動機構の縦断面図
である。
【図9】(a)及び(b)はロック解除状態及びロック
状態のロック機構をそれぞれ示す概略平面図である。
【符号の説明】
1 ワーク姿勢調整ユニット 2 ベース 3 取付体 4 支持機構 5 中央部支持機構 6,7 第1の駆動機構 8 第2の駆動機構 9 楔状部材 10 モータ(駆動源) 11 付勢部材 12 楔状部材 13 モータ(駆動源) 14 ロック機構 15 ローラ 16 楔状部材 17 流体圧シリンダ 18 シール部材 21 下板 22 周側壁 23 円形孔 24 上板 26 収容空間 27 シール部材 44 流体圧シリンダ 45 ロッド 46 球面形成体 47 受け部材 46a,47a 球面部 48 球面軸受機構 49 下端面板 53 ピストン 57,101 流体室 A,B,D 支点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C048 BB20 EE00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースと、 ワークを取り付ける取付体と、 ベースと取付体との間に介在して取付体を支持する支持
    機構と、 ベースと取付体との間に区画され、支持機構を収容する
    収容空間と、 収容空間を密封するシール部材とを備え、 上記支持機構は、ワークの姿勢を調整するべく取付体を
    駆動する駆動機構を含むことを特徴とするワーク姿勢調
    整ユニット。
  2. 【請求項2】請求項1において、 上記駆動機構は、ベースの中央部を貫く軸線に平行な方
    向に取付体を駆動する複数の第1の駆動機構と、上記軸
    線の回りに取付体を回転駆動する第2の駆動機構とを含
    むことを特徴とするワーク姿勢調整ユニット。
  3. 【請求項3】請求項2において、 上記ベースは、下板と、周側壁と、円形孔を有する上板
    とを有し、 上記取付体は円形をなして上板の円形孔に所定の隙間を
    設けて収められ、 上記シール部材は、取付体の周縁と上板の円形孔の周縁
    に跨がって配置される可撓性の環状シートカバーを含む
    ことを特徴とするワーク姿勢調整ユニット。
  4. 【請求項4】請求項1,2又は3において、 各駆動機構は、ベースにそれぞれ対応する所定方向に沿
    って移動自在に設けられ、上記対応する所定方向に沿っ
    て傾斜する傾斜面を有する楔状部材と、楔状部材を上記
    対応する所定方向に駆動する駆動源とを含むことを特徴
    とするワーク姿勢調整ユニット。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0724535U (ja) * 1993-09-30 1995-05-09 株式会社東京精密 レベリング装置
JPH10503890A (ja) * 1995-05-30 1998-04-07 フィリップス エレクトロニクス ネムローゼ フェンノートシャップ 振動を受けない物品テーブルを有する位置決め装置

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