JP2002301405A - 多色スパッタ塗装機 - Google Patents
多色スパッタ塗装機Info
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- JP2002301405A JP2002301405A JP2001106154A JP2001106154A JP2002301405A JP 2002301405 A JP2002301405 A JP 2002301405A JP 2001106154 A JP2001106154 A JP 2001106154A JP 2001106154 A JP2001106154 A JP 2001106154A JP 2002301405 A JP2002301405 A JP 2002301405A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 塗料が互いに混合し易いものであっても、設
置スペースを増やすことなく多色スパッタ塗装を行える
ようにする。 【解決手段】 複数のベルカップ１２Ａ，１２Ｂを同軸
状に且つ軸方向に互いに位置をずらして設け、個々のベ
ルカップ１２Ａ，１２Ｂに夫々塗料を供給するための塗
料供給チューブ１７Ａ，１７Ｂ（供給路）を設けた。複
数種類の塗料は１種類ずつ個別のベルカップ１２Ａ，１
２Ｂに供給されるので、塗料が互いに混合して別の色の
塗料粒を形成する虞はない。また、複数のベルカップ１
２Ａ，１２Ｂを具備することによって多色塗装を可能に
しているので、複数台の単色スパッタ塗装機を設置する
場合に比べて、設置スペースが小さくて済む。
置スペースを増やすことなく多色スパッタ塗装を行える
ようにする。 【解決手段】 複数のベルカップ１２Ａ，１２Ｂを同軸
状に且つ軸方向に互いに位置をずらして設け、個々のベ
ルカップ１２Ａ，１２Ｂに夫々塗料を供給するための塗
料供給チューブ１７Ａ，１７Ｂ（供給路）を設けた。複
数種類の塗料は１種類ずつ個別のベルカップ１２Ａ，１
２Ｂに供給されるので、塗料が互いに混合して別の色の
塗料粒を形成する虞はない。また、複数のベルカップ１
２Ａ，１２Ｂを具備することによって多色塗装を可能に
しているので、複数台の単色スパッタ塗装機を設置する
場合に比べて、設置スペースが小さくて済む。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、多色スパッタ塗装
機に関するものである。
機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】建材等の被塗物の表面に多色の塗料を塗
布して砂岩模様を付すために用いられる多色スパッタ塗
装機として、従来、特開２０００−１６７４４２号公報
に開示されているものがある。これは、回転する１つの
ベルカップに対し、色の異なる複数種の塗料を同時に供
給するようにしたものであり、ベルカップのテーパ状の
内周面に供給された複数種の塗料は、その色の異なる塗
料粒が混在状態となり、その混在状態となった多色の塗
料粒がベルカップの外周縁から放射状に粒状にされ飛散
されて被塗物の表面に塗布されることにより、砂岩模様
が形成されるようになっている。
布して砂岩模様を付すために用いられる多色スパッタ塗
装機として、従来、特開２０００−１６７４４２号公報
に開示されているものがある。これは、回転する１つの
ベルカップに対し、色の異なる複数種の塗料を同時に供
給するようにしたものであり、ベルカップのテーパ状の
内周面に供給された複数種の塗料は、その色の異なる塗
料粒が混在状態となり、その混在状態となった多色の塗
料粒がベルカップの外周縁から放射状に粒状にされ飛散
されて被塗物の表面に塗布されることにより、砂岩模様
が形成されるようになっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記のように１つのベ
ルカップに対して色の異なる複数種の塗料を同時に供給
する多色スパッタ塗装機では、塗料が溶剤系のものであ
る場合や塗料の粘度が低い場合、ベルカップの内周面上
において色の異なる塗料同士が互いに混じり合って、本
来の色とは別の色の塗料粒が形成されてしまう虞があ
る。したがってこのような場合は、塗料の混合を防止す
るために、単色スパッタ塗装機を塗料の色数と同じ数だ
け設置し、各単色スパッタ塗装機のベルカップに対して
供給する塗料を１種類だけとする必要があるが、単色ス
パッタ塗装機の数が増えると、その分広い設置スペース
を確保しなければならない。
ルカップに対して色の異なる複数種の塗料を同時に供給
する多色スパッタ塗装機では、塗料が溶剤系のものであ
る場合や塗料の粘度が低い場合、ベルカップの内周面上
において色の異なる塗料同士が互いに混じり合って、本
来の色とは別の色の塗料粒が形成されてしまう虞があ
る。したがってこのような場合は、塗料の混合を防止す
るために、単色スパッタ塗装機を塗料の色数と同じ数だ
け設置し、各単色スパッタ塗装機のベルカップに対して
供給する塗料を１種類だけとする必要があるが、単色ス
パッタ塗装機の数が増えると、その分広い設置スペース
を確保しなければならない。
【０００４】本願発明は上記事情に鑑みて創案され、塗
料が互いに混合し易いものであっても、設置スペースを
増やすことなく多色スパッタ塗装を行えるようにするこ
とを目的としている。
料が互いに混合し易いものであっても、設置スペースを
増やすことなく多色スパッタ塗装を行えるようにするこ
とを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、回転
するベルカップに色の異なる複数種の塗料を供給し、そ
のベルカップのテーパ状の内周面上において供給された
塗料を遠心力により前記ベルカップの外周縁に供給し、
その塗料を前記ベルカップの外周縁から粒状にして放射
状に飛散させるようにした多色スパッタ塗装機であっ
て、複数の前記ベルカップが同軸状に且つ軸方向に互い
に位置をずらして設けられ、個々の前記ベルカップに、
夫々、塗料を供給するための供給路が設けられている構
成としている。
するベルカップに色の異なる複数種の塗料を供給し、そ
のベルカップのテーパ状の内周面上において供給された
塗料を遠心力により前記ベルカップの外周縁に供給し、
その塗料を前記ベルカップの外周縁から粒状にして放射
状に飛散させるようにした多色スパッタ塗装機であっ
て、複数の前記ベルカップが同軸状に且つ軸方向に互い
に位置をずらして設けられ、個々の前記ベルカップに、
夫々、塗料を供給するための供給路が設けられている構
成としている。
【０００６】請求項２の発明は、請求項１の発明におい
て、前記複数のベルカップはその外径が互いに異なる寸
法とされている構成とした。請求項３の発明は、請求項
１又は請求項２の発明において、前記ベルカップの周縁
部には径方向に延びる複数の溝が周方向に連続して形成
されており、前記複数のベルカップの間では、前記溝の
周方向における配列ピッチが互いに異なる寸法とされて
いる構成とした。
て、前記複数のベルカップはその外径が互いに異なる寸
法とされている構成とした。請求項３の発明は、請求項
１又は請求項２の発明において、前記ベルカップの周縁
部には径方向に延びる複数の溝が周方向に連続して形成
されており、前記複数のベルカップの間では、前記溝の
周方向における配列ピッチが互いに異なる寸法とされて
いる構成とした。
【０００７】
【発明の作用及び効果】［請求項１の発明］複数種類の
塗料は１種類ずつ個別のベルカップに供給されるように
なっているので、１つのベルカップに複数種類の塗料を
同時に供給せずに済み、塗料が互いに混合して別の色の
塗料粒を形成する虞はない。また、本願発明の多色スパ
ッタ塗装機は複数のベルカップを具備することによって
多色塗装を可能にしているので、複数台の単色スパッタ
塗装機を設置する場合に比べて、設置スペースが小さく
て済む。
塗料は１種類ずつ個別のベルカップに供給されるように
なっているので、１つのベルカップに複数種類の塗料を
同時に供給せずに済み、塗料が互いに混合して別の色の
塗料粒を形成する虞はない。また、本願発明の多色スパ
ッタ塗装機は複数のベルカップを具備することによって
多色塗装を可能にしているので、複数台の単色スパッタ
塗装機を設置する場合に比べて、設置スペースが小さく
て済む。
【０００８】［請求項２の発明］ベルカップの外径が大
きくなるほど塗料の粒径が小さくなるのであるが、本発
明では、ベルカップの外径を互いに異ならせたので、粒
径の異なる複数種の塗料粒を塗布することができる。
［請求項３の発明］ベルカップの周縁部の溝の周方向に
おける配列ピッチが大きくなると塗料の粒径も大きくな
るのであるが、本発明では、ベルカップ相互間で溝の配
列ピッチを異ならせたので、粒径の異なる複数種の塗料
粒を塗布することができる。
きくなるほど塗料の粒径が小さくなるのであるが、本発
明では、ベルカップの外径を互いに異ならせたので、粒
径の異なる複数種の塗料粒を塗布することができる。
［請求項３の発明］ベルカップの周縁部の溝の周方向に
おける配列ピッチが大きくなると塗料の粒径も大きくな
るのであるが、本発明では、ベルカップ相互間で溝の配
列ピッチを異ならせたので、粒径の異なる複数種の塗料
粒を塗布することができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】［実施形態１］以下、本発明を具
体化した実施形態１を図１及び図２を参照して説明す
る。本実施形態の多色スパッタ塗装機は、ガン本体１０
に回転軸１１を設け、その回転軸１１にベルカップ１２
を取り付けるとともに、ガン本体１０に設けた塗料供給
チューブ１７Ａ，１７Ｂ（本発明の構成要件である供給
路）をベルカップ１２内に臨ませた構造になる。ガン本
体１０は、被塗物を水平に搬送するためのコンベア（図
示せず）の上方にフレーム（図示せず）に支持されるこ
とによって固定されている。回転軸１１は、その軸線を
上下方向に向けた状態でガン本体１０に回転可能に支持
されており、モータ（図示せず）によって回転駆動され
る。
体化した実施形態１を図１及び図２を参照して説明す
る。本実施形態の多色スパッタ塗装機は、ガン本体１０
に回転軸１１を設け、その回転軸１１にベルカップ１２
を取り付けるとともに、ガン本体１０に設けた塗料供給
チューブ１７Ａ，１７Ｂ（本発明の構成要件である供給
路）をベルカップ１２内に臨ませた構造になる。ガン本
体１０は、被塗物を水平に搬送するためのコンベア（図
示せず）の上方にフレーム（図示せず）に支持されるこ
とによって固定されている。回転軸１１は、その軸線を
上下方向に向けた状態でガン本体１０に回転可能に支持
されており、モータ（図示せず）によって回転駆動され
る。
【００１０】ベルカップ１２は、第１ベルカップ１２Ａ
と第２ベルカップ１２Ｂとを一体部品化したものであっ
て、その中心の取付孔１３を回転軸１１の下端部に嵌合
した状態で、雌ネジ部１４とナット１５の締付けにより
回転軸１１と一体に回転されるようになっている。次
に、ベルカップ１２について詳しく説明する。ベルカッ
プ１２には、取付孔と同心であって上方に開放された円
筒状の第１供給空間１６Ａが形成されている。この第１
供給空間１６Ａ内には、ガン本体１０に固定された第１
塗料供給チューブ１７Ａの供給口が下向きに臨んでお
り、この第１塗料供給チューブ１７Ａの供給口からは第
１塗料供給源（図示せず）から圧送された第１塗料が第
１供給空間１６Ａ内に供給される。また、第１供給空間
１６Ａを構成する外壁１８Ａの下端部には、その外壁１
８Ａの内周面から外周面に連通する複数の第１連通孔１
９Ａが周方向に並べて形成されている。そして、第１供
給空間１６Ａの外壁１８Ａには、その外周面から斜め下
外方へ同心状に拡がる第１ベルカップ１２Ａが形成され
ている。この第１ベルカップ１２Ａの内周面１２ａは下
方へ向かって次第に拡径するようなテーパ状に形成され
ており、その内周面１２ａの上端部（最も径の小さい端
部）か第１連通孔１９Ａに対して斜めに対応している。
と第２ベルカップ１２Ｂとを一体部品化したものであっ
て、その中心の取付孔１３を回転軸１１の下端部に嵌合
した状態で、雌ネジ部１４とナット１５の締付けにより
回転軸１１と一体に回転されるようになっている。次
に、ベルカップ１２について詳しく説明する。ベルカッ
プ１２には、取付孔と同心であって上方に開放された円
筒状の第１供給空間１６Ａが形成されている。この第１
供給空間１６Ａ内には、ガン本体１０に固定された第１
塗料供給チューブ１７Ａの供給口が下向きに臨んでお
り、この第１塗料供給チューブ１７Ａの供給口からは第
１塗料供給源（図示せず）から圧送された第１塗料が第
１供給空間１６Ａ内に供給される。また、第１供給空間
１６Ａを構成する外壁１８Ａの下端部には、その外壁１
８Ａの内周面から外周面に連通する複数の第１連通孔１
９Ａが周方向に並べて形成されている。そして、第１供
給空間１６Ａの外壁１８Ａには、その外周面から斜め下
外方へ同心状に拡がる第１ベルカップ１２Ａが形成され
ている。この第１ベルカップ１２Ａの内周面１２ａは下
方へ向かって次第に拡径するようなテーパ状に形成され
ており、その内周面１２ａの上端部（最も径の小さい端
部）か第１連通孔１９Ａに対して斜めに対応している。
【００１１】また、第１供給空間１６Ａの外壁１８Ａの
外側には、上方に開放されるとともに取付孔１３と同心
の円筒状をなす第２供給空間１６Ｂが形成されている。
この第２供給空間１６Ｂ内には、ガン本体１０に固定さ
れた第２塗料供給チューブ１７Ｂの供給口が下向きに臨
んでおり、この第２塗料供給チューブ１７Ｂの供給口か
らは第２塗料供給源（図示せず）から圧送された第２塗
料が第２供給空間１６Ｂ内に供給される。この第２塗料
は第１塗料とは異なる色の塗料である。第２供給空間１
６Ｂを構成する外壁１８Ｂの下端部（第１供給空間１６
Ａの外壁１８Ａの下端部よりも上方に位置している）に
は、その外壁１８Ｂの内周面から外周面に連通する複数
の第２連通孔１９Ｂが周方向に並べて形成されている。
そして、第２供給空間１６Ｂの外壁１８Ｂには、その外
周面から斜め下外方へ同心状に拡がると共に第１ベルカ
ップ１２Ａの外面に対して空間を空けて覆い被さるよう
な形態の第２ベルカップ１２Ｂが形成されている。この
第２ベルカップ１２Ｂの内周面１２ｂは下方へ向かって
次第に拡径するようなテーパ状に形成されており、その
内周面１２ｂの上端部（最も径の小さい端部）か第２連
通孔１９Ｂに対して斜めに対応している。かかる第２ベ
ルカップ１２Ｂの外径寸法は、第１ベルカップ１２Ａの
外径よりも大きい寸法に設定されている。尚、第２ベル
カップ１２Ｂの内周面１２ｂは第１ベルカップ１２Ａの
内周面１２ａと同じ形状及び寸法に形成されている。
外側には、上方に開放されるとともに取付孔１３と同心
の円筒状をなす第２供給空間１６Ｂが形成されている。
この第２供給空間１６Ｂ内には、ガン本体１０に固定さ
れた第２塗料供給チューブ１７Ｂの供給口が下向きに臨
んでおり、この第２塗料供給チューブ１７Ｂの供給口か
らは第２塗料供給源（図示せず）から圧送された第２塗
料が第２供給空間１６Ｂ内に供給される。この第２塗料
は第１塗料とは異なる色の塗料である。第２供給空間１
６Ｂを構成する外壁１８Ｂの下端部（第１供給空間１６
Ａの外壁１８Ａの下端部よりも上方に位置している）に
は、その外壁１８Ｂの内周面から外周面に連通する複数
の第２連通孔１９Ｂが周方向に並べて形成されている。
そして、第２供給空間１６Ｂの外壁１８Ｂには、その外
周面から斜め下外方へ同心状に拡がると共に第１ベルカ
ップ１２Ａの外面に対して空間を空けて覆い被さるよう
な形態の第２ベルカップ１２Ｂが形成されている。この
第２ベルカップ１２Ｂの内周面１２ｂは下方へ向かって
次第に拡径するようなテーパ状に形成されており、その
内周面１２ｂの上端部（最も径の小さい端部）か第２連
通孔１９Ｂに対して斜めに対応している。かかる第２ベ
ルカップ１２Ｂの外径寸法は、第１ベルカップ１２Ａの
外径よりも大きい寸法に設定されている。尚、第２ベル
カップ１２Ｂの内周面１２ｂは第１ベルカップ１２Ａの
内周面１２ａと同じ形状及び寸法に形成されている。
【００１２】第１ベルカップ１２Ａの下方に面する周縁
部２０Ａには、径方向に延びる三角形断面の多数の溝２
１Ａが、周方向に一定ピッチで連続して形成されてい
る。また、第２ベルカップ１２Ｂの下方に面する周縁部
２０Ｂにも、径方向に延びる三角形断面の多数の溝２１
Ｂが、周方向に一定ピッチで連続して形成されている。
尚、溝２１Ａ，２１Ｂの正面視形状をあらわす図２及び
図３は、便宜上、各ベルカップ１２Ａ，１２Ｂの外周面
を平坦状に展開した仮想状態を示している。図２に示す
第１ベルカップ１２Ａの溝２１Ａの深さ寸法はＤであ
り、その溝２１Ａの周方向における配列ピッチはＰａで
ある。一方、図３に示す第２ベルカップ１２Ｂの溝２１
Ｂの深さ寸法は、第１ベルカップ１２Ａの溝２１Ａと同
じくＤであるが、その溝２１Ｂの周方向における配列ピ
ッチ（換言すると、もぞの幅寸法）は、第１ベルカップ
１２Ａの溝２１Ａの配列ピッチＰａよりも小さい寸法の
Ｐｂとされている。
部２０Ａには、径方向に延びる三角形断面の多数の溝２
１Ａが、周方向に一定ピッチで連続して形成されてい
る。また、第２ベルカップ１２Ｂの下方に面する周縁部
２０Ｂにも、径方向に延びる三角形断面の多数の溝２１
Ｂが、周方向に一定ピッチで連続して形成されている。
尚、溝２１Ａ，２１Ｂの正面視形状をあらわす図２及び
図３は、便宜上、各ベルカップ１２Ａ，１２Ｂの外周面
を平坦状に展開した仮想状態を示している。図２に示す
第１ベルカップ１２Ａの溝２１Ａの深さ寸法はＤであ
り、その溝２１Ａの周方向における配列ピッチはＰａで
ある。一方、図３に示す第２ベルカップ１２Ｂの溝２１
Ｂの深さ寸法は、第１ベルカップ１２Ａの溝２１Ａと同
じくＤであるが、その溝２１Ｂの周方向における配列ピ
ッチ（換言すると、もぞの幅寸法）は、第１ベルカップ
１２Ａの溝２１Ａの配列ピッチＰａよりも小さい寸法の
Ｐｂとされている。
【００１３】次に、本実施形態の作用を説明する。第１
供給空間１６Ａに第１塗料供給チューブ１７Ａから第１
塗料を供給するとともに、第２供給空間１６Ｂに第２塗
料供給チューブ１７Ｂから第２塗料を供給し、かかる状
態で、第１ベルカップ１２Ａ及び第２ベルカップ１２Ｂ
を回転させる。すると、第１塗料が、遠心力により、第
１連通孔１９Ａを通り、第１ベルカップ１２Ａのテーパ
状の内周面１２ａ上を外下方へ放射状に移動し、第１ベ
ルカップ１２Ａの外周縁２０Ａから斜め下方へ放射状に
粒状になり飛散される。同様に、第２塗料も、遠心力に
より、第２連通孔１９Ｂを通り、第２ベルカップ１２Ｂ
のテーパ状の内周面１２ｂ上を外下方へ放射状に移動
し、第２ベルカップ１２Ｂの外周縁２０Ｂから斜め下方
へ放射状に粒状になり飛散される。このように飛散され
た色の異なる第１塗料と第２塗料は、夫々、粒子の状態
を保ったまま空中で混じり合って被塗物（図示せず）の
表面に塗着し、被塗物の表面には例えば砂岩模様が形成
される。
供給空間１６Ａに第１塗料供給チューブ１７Ａから第１
塗料を供給するとともに、第２供給空間１６Ｂに第２塗
料供給チューブ１７Ｂから第２塗料を供給し、かかる状
態で、第１ベルカップ１２Ａ及び第２ベルカップ１２Ｂ
を回転させる。すると、第１塗料が、遠心力により、第
１連通孔１９Ａを通り、第１ベルカップ１２Ａのテーパ
状の内周面１２ａ上を外下方へ放射状に移動し、第１ベ
ルカップ１２Ａの外周縁２０Ａから斜め下方へ放射状に
粒状になり飛散される。同様に、第２塗料も、遠心力に
より、第２連通孔１９Ｂを通り、第２ベルカップ１２Ｂ
のテーパ状の内周面１２ｂ上を外下方へ放射状に移動
し、第２ベルカップ１２Ｂの外周縁２０Ｂから斜め下方
へ放射状に粒状になり飛散される。このように飛散され
た色の異なる第１塗料と第２塗料は、夫々、粒子の状態
を保ったまま空中で混じり合って被塗物（図示せず）の
表面に塗着し、被塗物の表面には例えば砂岩模様が形成
される。
【００１４】また、塗料の粒径は、ベルカップの外径が
小さいほど大きく、ベルカップの周縁部の溝のピッチ
（溝の幅寸法）が大きいほど大きいのであるが、本実施
形態では、第１ベルカップ１２Ａの外径が第２ベルカッ
プ１２Ｂの外径よりも小さく、第１ベルカップ１２Ａの
溝２１ＡのピッチＰａが第２ベルカップ１２Ｂの溝２１
ＢのピッチＰｂよりも大きいので、第１ベルカップ１２
Ａから放出される第１塗料の粒径は、第２ベルカップ１
２Ｂから放出される第２塗料の粒径よりも大きくなる。
小さいほど大きく、ベルカップの周縁部の溝のピッチ
（溝の幅寸法）が大きいほど大きいのであるが、本実施
形態では、第１ベルカップ１２Ａの外径が第２ベルカッ
プ１２Ｂの外径よりも小さく、第１ベルカップ１２Ａの
溝２１ＡのピッチＰａが第２ベルカップ１２Ｂの溝２１
ＢのピッチＰｂよりも大きいので、第１ベルカップ１２
Ａから放出される第１塗料の粒径は、第２ベルカップ１
２Ｂから放出される第２塗料の粒径よりも大きくなる。
【００１５】上述のように本実施形態においては、２つ
のベルカップ１２Ａ，１２Ｂを同軸状に且つ軸方向に互
いに位置をずらして設け、個々のベルカップ１２Ａ，１
２Ｂに、夫々、塗料を供給するための塗料供給チューブ
１７Ａ，１７Ｂを設けた構成としている。即ち、互いに
色の異なる２種類の塗料は１種類ずつ個別のベルカップ
１２Ａ，１２Ｂに供給されるようになっているので、１
つのベルカップに複数種類の塗料を同時に供給せずに済
み、塗料がベルカップの内部で互いに混合して別の色の
塗料粒を形成する虞はない。また、本実施形態の多色ス
パッタ塗装機は２つのベルカップ１２Ａ，１２Ｂを具備
することによって２色塗装を可能にしているので、２台
の単色スパッタ塗装機を設置する場合に比べて、設置ス
ペースが小さくて済む。このように本実施形態によれ
ば、たとえ塗料が互いに混合し易いものであっても、設
置スペースを増やすことなく多色スパッタ塗装を行うこ
とができる。
のベルカップ１２Ａ，１２Ｂを同軸状に且つ軸方向に互
いに位置をずらして設け、個々のベルカップ１２Ａ，１
２Ｂに、夫々、塗料を供給するための塗料供給チューブ
１７Ａ，１７Ｂを設けた構成としている。即ち、互いに
色の異なる２種類の塗料は１種類ずつ個別のベルカップ
１２Ａ，１２Ｂに供給されるようになっているので、１
つのベルカップに複数種類の塗料を同時に供給せずに済
み、塗料がベルカップの内部で互いに混合して別の色の
塗料粒を形成する虞はない。また、本実施形態の多色ス
パッタ塗装機は２つのベルカップ１２Ａ，１２Ｂを具備
することによって２色塗装を可能にしているので、２台
の単色スパッタ塗装機を設置する場合に比べて、設置ス
ペースが小さくて済む。このように本実施形態によれ
ば、たとえ塗料が互いに混合し易いものであっても、設
置スペースを増やすことなく多色スパッタ塗装を行うこ
とができる。
【００１６】また、２台の単色スパッタ塗装機を並べて
塗布する場合は、一方の塗料が塗布された面に他方の塗
料が重ね塗りされることになるので、被塗面の模様が規
則的や単調になりやすいが、本実施形態では、２つのベ
ルカップ１２Ａ，１２Ｂから飛散させた２種類の塗料
が、粒子状態を保ったままで飛散中にランダムに混合さ
れるようになっているので、被塗面には、ランダムで意
匠性の高い模様を付すことができる。
塗布する場合は、一方の塗料が塗布された面に他方の塗
料が重ね塗りされることになるので、被塗面の模様が規
則的や単調になりやすいが、本実施形態では、２つのベ
ルカップ１２Ａ，１２Ｂから飛散させた２種類の塗料
が、粒子状態を保ったままで飛散中にランダムに混合さ
れるようになっているので、被塗面には、ランダムで意
匠性の高い模様を付すことができる。
【００１７】また、ベルカップ１２Ａ，１２Ｂの外径を
互いに異ならせたので、粒径の異なる複数種の塗料粒を
塗布することができるようになっている。また、ベルカ
ップ１２Ａ，１２Ｂ相互間で溝２１Ａ，２１Ｂの配列ピ
ッチを異ならせたので、粒径の異なる複数種の塗料粒を
塗布することができるようになっている。 ［他の実施形態］本発明は上記記述及び図面によって説
明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次の
ような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さら
に、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更し
て実施することができる。
互いに異ならせたので、粒径の異なる複数種の塗料粒を
塗布することができるようになっている。また、ベルカ
ップ１２Ａ，１２Ｂ相互間で溝２１Ａ，２１Ｂの配列ピ
ッチを異ならせたので、粒径の異なる複数種の塗料粒を
塗布することができるようになっている。 ［他の実施形態］本発明は上記記述及び図面によって説
明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次の
ような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さら
に、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更し
て実施することができる。
【００１８】（１）上記実施形態ではベルカップを２つ
設けた場合について説明したが、本発明によれば、３つ
以上のベルカップを設けることもできる。 （２）上記実施形態ではベルカップの外径寸法をベルカ
ップ相互間で互いに異なる寸法としたが、本発明によれ
ば、ベルカップ相互間で外径寸法を同じとしてもよい。 （３）上記実施形態では第１ベルカップの外径を第２ベ
ルカップよりも小さくしたが、本発明によれば、これと
は逆に、第１ベルカップの外径を第２ベルカップの外径
よりも大きくしてもよい。
設けた場合について説明したが、本発明によれば、３つ
以上のベルカップを設けることもできる。 （２）上記実施形態ではベルカップの外径寸法をベルカ
ップ相互間で互いに異なる寸法としたが、本発明によれ
ば、ベルカップ相互間で外径寸法を同じとしてもよい。 （３）上記実施形態では第１ベルカップの外径を第２ベ
ルカップよりも小さくしたが、本発明によれば、これと
は逆に、第１ベルカップの外径を第２ベルカップの外径
よりも大きくしてもよい。
【００１９】（４）上記実施形態では第１ベルカップと
第２ベルカップを一体部品としたが、本発明によれば、
第１のベルカップと第２のベルカップを互いに別体の部
品とし、これらを一体的に組み付けるようにしてもよ
い。 （５）上記実施形態では第１ベルカップの溝の配列ピッ
チを第２ベルカップの溝の配列ピッチよりも大きくした
が、本発明によれば、溝の配列ピッチをベルカップ相互
間で同じピッチにしてもよい。
第２ベルカップを一体部品としたが、本発明によれば、
第１のベルカップと第２のベルカップを互いに別体の部
品とし、これらを一体的に組み付けるようにしてもよ
い。 （５）上記実施形態では第１ベルカップの溝の配列ピッ
チを第２ベルカップの溝の配列ピッチよりも大きくした
が、本発明によれば、溝の配列ピッチをベルカップ相互
間で同じピッチにしてもよい。
【００２０】（６）上記実施形態では外径寸法の異なる
２つのベルカップに互いに色の異なる２種類の塗料を個
別に供給したが、本発明によれば、外径寸法の異なる複
数のベルカップに対し単一色の塗料を供給してもよい。
この場合、ベルカップの外径寸法の違いによって塗料の
粒径も異なるので、同一色でありながら粒径の異なる複
数の斑点模様を被塗物表面に付すことができる。 （７）上記実施形態では異なるベルカップに異なる色の
塗料を供給したが、本発明によれば、周縁部の溝の周方
向における配列ピッチの異なる複数のベルカップに対し
単一色の塗料を供給してもよい。この場合、溝の配列ピ
ッチの違いによって塗料の粒径も異なるので、同一色で
ありながら粒径の異なる複数の斑点模様を被塗物表面に
付すことができる。
２つのベルカップに互いに色の異なる２種類の塗料を個
別に供給したが、本発明によれば、外径寸法の異なる複
数のベルカップに対し単一色の塗料を供給してもよい。
この場合、ベルカップの外径寸法の違いによって塗料の
粒径も異なるので、同一色でありながら粒径の異なる複
数の斑点模様を被塗物表面に付すことができる。 （７）上記実施形態では異なるベルカップに異なる色の
塗料を供給したが、本発明によれば、周縁部の溝の周方
向における配列ピッチの異なる複数のベルカップに対し
単一色の塗料を供給してもよい。この場合、溝の配列ピ
ッチの違いによって塗料の粒径も異なるので、同一色で
ありながら粒径の異なる複数の斑点模様を被塗物表面に
付すことができる。
【図１】実施形態１の断面図
【図２】第１ベルカップの溝の拡大正面図
【図３】第２ベルカップの溝の拡大正面図
１２Ａ…第１ベルカップ １２Ｂ…第２ベルカップ １２ａ…第１ベルカップの内周面 １２ｂ…第２ベルカップの内周面 １７Ａ…第１塗料供給チューブ（供給路） １７Ｂ…第２塗料供給チューブ（供給路） ２０Ａ…第１ベルカップの周縁部 ２０Ｂ…第２ベルカップの周縁部 ２１Ａ…第１ベルカップの溝 ２１Ｂ…第２ベルカップの溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 4F033 PA06 PA11 PB16 PD02 PD06
Claims (3)
- 【請求項１】 回転するベルカップに色の異なる複数種
の塗料を供給し、そのベルカップのテーパ状の内周面上
において供給された塗料を遠心力により前記ベルカップ
の外周縁に供給し、その塗料を前記ベルカップの外周縁
から粒状にして放射状に飛散させるようにした多色スパ
ッタ塗装機であって、 複数の前記ベルカップが同軸状に且つ軸方向に互いに位
置をずらして設けられ、個々の前記ベルカップに、夫
々、塗料を供給するための供給路が設けられていること
を特徴とする多色スパッタ塗装機。 - 【請求項２】 前記複数のベルカップはその外径が互い
に異なる寸法とされていることを特徴とする請求項１記
載の多色スパッタ塗装機。 - 【請求項３】 前記ベルカップの周縁部には径方向に延
びる複数の溝が周方向に連続して形成されており、前記
複数のベルカップの間では、前記溝の周方向における配
列ピッチが互いに異なる寸法とされていることを特徴と
する請求項１又は請求項２記載の多色スパッタ塗装機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001106154A JP2002301405A (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | 多色スパッタ塗装機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001106154A JP2002301405A (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | 多色スパッタ塗装機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002301405A true JP2002301405A (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=18958710
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001106154A Pending JP2002301405A (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | 多色スパッタ塗装機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002301405A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| WO2005113156A1 (ja) | 2004-05-24 | 2005-12-01 | Trinity Industrial Corporation | 塗装機とその回転霧化頭 |
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| JP6974214B6 (ja) | 2018-02-27 | 2022-01-17 | 旭トステム外装株式会社 | 塗装装置 |
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-
2001
- 2001-04-04 JP JP2001106154A patent/JP2002301405A/ja active Pending
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