JP2002299394A - シート型プローブカード - Google Patents

シート型プローブカード

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JP2002299394A
JP2002299394A JP2001099639A JP2001099639A JP2002299394A JP 2002299394 A JP2002299394 A JP 2002299394A JP 2001099639 A JP2001099639 A JP 2001099639A JP 2001099639 A JP2001099639 A JP 2001099639A JP 2002299394 A JP2002299394 A JP 2002299394A
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probe card
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sheet
coaxial
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JP2001099639A
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Takeshi Fukusako
武 福迫
Kenji Ishimatsu
賢治 石松
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Japan Science and Technology Agency
Kumamoto Prefecture
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Kumamoto Prefecture
Japan Science and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート型プローブカードに関し、高周波化、
低クロストーク化、パッドとの良好な接触性、低コスト
化を同時に満たす。 【解決手段】 プローブ針を平面型配線1と同軸型配線
2とを組み合わせて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシート型プローブカ
ードに関するものであり、特に、高周波デジタル半導体
集積回路装置をウェハレベルで検査するためのシート型
プローブカードにおけるクロストーク防止のためのプロ
ーブ針の構造に特徴のあるシート型プローブカードに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ等の高速化のニーズ
から半導体集積回路装置の高速化が要請されているが、
この様な要請に応えるためには、半導体集積回路装置の
生産現場においても、高速半導体集積回路装置の生産工
程における検査が重要な技術となっている。
【0003】この様な検査工程においては、弾性のある
プローブ針をウェハに設けたパッドに直接当接させるタ
イプのプローブカードを用い、ICテスタと半導体集積
回路装置との間においてデジタル信号の入出力を行っ
て、半導体集積回路装置の動作試験を行っている。
【0004】その際、半導体集積回路装置における信号
の電圧測定を正確に行う必要があるため、接触型のプロ
ーブカードが用いられているが、通常のICパッドはA
lで形成されているため、その表面には自然酸化膜が生
成されており、検査を行うためにはそれを突き破る必要
があるため、数多い全てのパッドとの接触を確保するた
めに、この接触型のプローブカードとしては、弾性を持
ったプローブ針が必要とされている。
【0005】従来においては、この様なAlパッドとの
良好な接触性のニーズを満たすために、タングステン
(W)等の弾性のあるプローブ針を並べたプローブカー
ドを用いているが、プローブ針の長さは概ね数cm以上
であり、また、プローブ針の間隔はICのパッド間の関
係から100〜200μm程度である。
【0006】また、プローブ針の配列の仕方は、幾つか
の種類があるが、カンチレバータイプ(片梁型)のプロ
ーブカードが、接触性の確保がしやすい等の理由から現
在最も普及している。
【0007】近年のデジタル信号処理技術の高速化等の
ニーズから半導体集積回路装置の高速化が要請されてお
り、それに伴って使用するデジタル信号の高速化は避け
られないことになる。
【0008】この様に、デジタル信号が高速化される
と、従来と比べて高周波成分を含むことになるが、従来
のプローブカードでは、高周波化に対応するための十分
な特性を有していないという問題がある。
【0009】第一に、上述のように、測定に使用するプ
ローブ針の長さは、概ね数cm以上であり、高周波信号
にとっては、この長さは波長に対して無視できない長さ
となるので、高周波線路の概念の導入が必要となる。さ
らに、信号の周波数によっては、プローブ針は半波長の
奇数倍程度で共振し、アンテナのような役割を持って放
射してしまうため、プローバとしての役割を果たせなく
なるという問題がある。
【0010】第二に、周波数が高くなると、隣接するプ
ローブ針間のクロストークのために信号が崩れてしま
い、プローバとしての役割を果たせなくなるという問題
がある。
【0011】例えば、高速化の要請に応える半導体集積
回路装置においては、10GHz程度以上の高周波成分
を含んだ信号の使用が求められており、また、限られた
面積における多ピン化のために、ピン間隔が100μm
以下となり、クロストークの問題が顕著になる。
【0012】第三に、プローブカード及びプローブ針
は、その製造現場においては、多くの部分がマニュアル
作業によって作製されているため、生産性が余り高くな
いという問題があり、生産性の向上と低コスト化という
観点で改良の余地がある。
【0013】従来より、この様なデジタル信号の高周波
化に対応するため、従来型のプローブカードを発展させ
た幾つかの改良技術が提案されている。特に、高周波対
応化という点では、カンチレバープローブカードのプロ
ーブ針を同軸構造にする方法が提案されているが、生産
性及びコストの点で必ずしも有利といえないものであ
る。
【0014】また、最近、平面型構造をしたシート型プ
ローブカードが提案されており、このシート型プローブ
カードは、信号の取り入れに短いバンプを用いることか
ら高周波化には有利であり、また、マイクロストリップ
線路構造等を取り入れることで高周波への対応も容易で
あり、さらに、メッキ技術等の応用から生産性の向上ろ
低コスト化が期待できるものである。
【0015】しかし、クロストークに関しては未だ十分
ではなく、この様なクロストークを改善するために、例
えば、マイクロストリップ線路構造における信号線の両
端にグランド線を設けたコプレーナ構造の導入が考えら
れる。
【0016】しかし、この場合も、平面的にシールドさ
れるだけであり、線路長が数cm以上となることと、さ
らに、狭ピッチ化という要請の下では、クロストークは
十分押さえることができないのが現状である。
【0017】一方、シート型プローブカードにおいても
メッキ技術を駆使して同軸構造を形成することによっ
て、高周波化と低クロストーク化は実現できると考えら
れるものの、カンチレバータイプに見られる接触性確保
のための弾性が実現できないという問題がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来提
案されているプローブカードにおいては、高周波化、低
クロストーク化、パッドとの良好な接触性、低コスト化
について、これら全ての条件を同時に満足させることが
できないという問題がある。
【0019】したがって、本発明は、高周波化、低クロ
ストーク化、パッドとの良好な接触性、低コスト化を同
時に満たすことを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】ここで、図1及び図2を
参照して本発明における課題を解決するための手段を説
明する。なお、図1は、本発明の原理的構成を示すシー
ト型プローブカードのプローブ針の先端部近傍の要部斜
視図であり、また、図2は、クロストークの周波数依存
性の説明図である。 図1参照 (1)本発明は、シート型プローブカードにおいて、プ
ローブ針を平面型配線1と同軸型配線2とを組み合わせ
て構成することを特徴とする。
【0021】この様に、弾性が良好な平面型配線1と低
クロストーク性に優れる同軸型配線2を組み合わせるこ
とによって、高周波化、低クロストーク化、パッドとの
良好な接触性の全てを同時に満足させることができる。
また、この様な構造は、通常の実装回路基板における成
膜プロセス及びエッチングプロセスを用いて構成するこ
とができるので、低コスト化も可能になる。
【0022】(2)また、本発明は、上記(1)におい
て、被検査体との接触部側が、平面型配線1で構成され
ていることを特徴とする。
【0023】(3)また、本発明は、上記(2)におい
て、平面型配線1が、コプレーナ線路或いはマイクロス
トリップ線路のいずれかで構成されていることを特徴と
する。
【0024】平面型配線1は、コプレーナ線路或いはマ
イクロストリップ線路のいずれでも良いが、コプレーナ
線路の方がマイクロストリップ線路よりクロストークを
小さくすることができる。
【0025】(4)また、本発明は、上記(3)におい
て、平面型配線1の長さLが、0.5mm〜1.0mm
であることを特徴とする。
【0026】平面型配線1の長さLは、長くなるとクロ
ストークが生じやすくなるため、クロストークを低減す
るためには短くする方が良いが、短すぎると平面型配線
1部が硬くなって弾性が落ちて、パッドとの接触性の確
保が困難になるので、0.5mm〜1.0mmが好適で
ある。
【0027】図2(a)乃至(b)参照 図2(a)は、図2(b)に示したコプレーナ線路(C
PW)及び図2(c)に示したマイクロストリップ線路
(MSL)におけるクロストークの周波数依存性の説明
図であり、図において、S31は、平面型配線の長さを
1mm(=1000μm)にした場合のPort1から
Port3への伝送量を示す曲線であり、また、S41
は、Port1からPort4への伝送量を示す曲線で
ある。
【0028】図から明らかなように、マイクロストリッ
プ線路(MSL)においては、S31及びS41は数G
Hzまで−50dB以下となり、一方、コプレーナ線路
(CPW)においては、10GHzを越えてもS31及
びS41は−50dB以下となり、この周波数範囲にお
いては、無数に並んだ線路同士の結合を考慮しても、閾
値の上下を移動するようなデジタル信号へ与える影響を
回避することが可能になる。
【0029】(5)また、本発明は、上記(4)におい
て、平面型配線1の信号線3の高さが、同軸型配線2の
同軸芯線の高さを維持していることを特徴とする。
【0030】この様に、平面型配線1の信号線3の高さ
を同軸型配線2の同軸芯線の高さと同じに維持すること
によって、高周波信号の伝送をスムーズに行うことがで
きる。
【0031】(6)また、本発明は、上記(4)におい
て、プローブ針を構成する信号線3の同軸型配線2から
平面型配線1への接続部における信号線3の高さが、同
軸型配線2の同軸芯線の高さから接地線4の高さへ連続
的に変化していることを特徴とする。
【0032】この様な構成によって、接地線4を同軸型
配線2の底板部5を同時に形成することができ、接地線
4の形成工程が簡素化される。但し、信号線3の高さが
連続的に変化する接続部を形成する際に、テーパエッチ
ング工程が必要になる。
【0033】(7)また、本発明は、上記(4)におい
て、プローブ針を構成する信号線3の同軸型配線2から
平面型配線1への接続部における信号線3の高さが、同
軸型配線2の同軸芯線の高さから接地線4路の高さへ接
続プラグ8を介して変化していることを特徴とする。
【0034】この様な構成によって、接地線4を同軸型
配線2の底板部5及び信号線3の先端部を同時に形成す
ることができ、接地線4の形成工程が簡素化される。但
し、同軸型配線2から平面型配線1への接続部における
信号線3の高さを変換するために接続プラグ8を用いて
いるので、高周波信号の伝達特性が低下する。
【0035】(8)また、本発明は、上記(5)乃至
(7)のいずれかにおいて、平面型配線1における接地
線4が、信号線3の先端部を囲むように設けられている
ことを特徴とする。
【0036】この様に、接地線4を信号線3の先端部を
囲むように設けることによって、平面的シールド性が高
まるので、隣接する信号線3間のクロストークをより低
減することが可能になる。
【0037】(9)また、本発明は、上記(5)乃至
(8)のいずれかにおいて、平面型配線1の少なくとも
一部が、ガラスエポキシより柔らかく且つ弾性を有する
絶縁体9で被覆されていることを特徴とする。
【0038】この様に、平面型配線1を、高周波回路で
用いられているガラスエポキシより柔らかく且つ弾性を
有する絶縁体9、例えば、ポリイミドやテフロン(登録
商標)で被覆・支持することによって、高周波特性を落
とすことなくパッドとの接触性を改善することができ
る。
【0039】(10)また、本発明は、上記(9)にお
いて、平面型配線1を構成する信号線3と接地線4との
間を覆う絶縁体9の少なくとも一部に、信号線3と接地
線4とを機械的に分離するスリットを設けたことを特徴
とする。
【0040】この様に、信号線3と接地線4との間を覆
う絶縁体9にスリットを入れることによって、平面型配
線1の弾性をさらに高めることができ、それによって、
長さLがより短い平面型配線1を実現することができる
ので、クロストークをさらに低減することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】ここで、図3乃至図9を参照し
て、本発明の第1の実施の形態のシート型プローブカー
ドの製造工程を説明する。なお、各図における図3
(a)等の「′」または「″」の付かない図は要部平面
図であり、図3(a′)等の「′」の付いた図は平面図
におけるA−A′を結ぶ一点鎖線に沿った概略的断面図
であり、また、「″」の付いた図は平面図におけるB−
B′を結ぶ一点鎖線に沿った概略的断面図である。但
し、図8(o)だけは、平面図におけるC−C′を結ぶ
一点鎖線に沿った概略的断面図である。また、平面図
は、後述する図9のシート型プローブカード10のバン
プが集中した内側を下側にして図示したものであり、図
示を簡単にするために、本来は平面図において露出して
いるSUS基板或いはポリイミド系接着剤層の図示を省
略している。
【0042】図3(a)及び(a′)参照 まず、厚さが、例えば、50μmのSUS基板11上
に、厚さが、例えば、30μmのエポキシ系接着剤層1
2を介して、スパッタリング法によって、同軸型配線部
の底板部となる厚さが、例えば、0.3μmのCu膜1
3を堆積させる。なお、この場合のエポキシ系接着剤と
しては、後述するポリイミドのキュア温度により硬化し
ないように、硬化温度ができるだけ高い接着剤を用い
る。
【0043】次いで、全面にレジストを塗布し、露光・
現像することによって、直径が、例えば、80μmの円
形パターンと、後述する図9のシート型プローブカード
のICチップに対応する内側の矩形状パターンを有する
メッキフレーム14を形成したのち、硫酸銅系メッキ液
を用いて電解メッキを施すことによって、厚さが、例え
ば、5μmのCu層15を形成する。
【0044】図3(b)及び(b′)参照 次いで、メッキフレーム14を除去したのち、硫酸溶液
を用いてエッチングすることによって、露出しているC
u膜13を選択的に除去して、直径が、例えば、80μ
mの開口部16を形成するとともに、ICチップに対応
する内側のCu膜13も除去する。
【0045】図4(c)及び(c′)参照 次いで、スピンコート法を用いて全面に厚さが、例え
ば、10μmのポリイミド層17を形成したのち、開口
部16の内側をエキシマレーザを用いて紫外線波長域の
レーザ光18を照射して、SUS基板11に達する上部
の直径が、例えば、40μmのバンプ用開口部19を形
成する。
【0046】図4(d′)参照 次いで、硫酸銅系メッキ液を用いて電解メッキを施すこ
とによって、バンプ用開口部19をCuメッキ層で埋め
込んでバンプ20を形成する。なお、このメッキ工程に
おいて、予めスパッタリング法によってバンプ用開口部
19の内部にメッキベース層を形成しておく。
【0047】図4(e′)参照 次いで、再び、スパッタリング法を用いて、全面に厚さ
が、例えば、0.1μmのCr膜(図示を省略)と厚さ
が、例えば、0.3μmのCu膜21を堆積させて、メ
ッキベース層とする。
【0048】図5(f)及び(f′)参照 次いで、レジストを塗布し、露光・現像することによっ
て信号線23及び信号線23とともにコプレーナ線路を
構成する接地線24を形成するためのメッキフレーム2
2を形成し、このメッキフレーム22をマスクとして、
硫酸銅系メッキ液を用いた選択電解メッキを施すことに
よって、厚さが、例えば、5μmの所定パターンの信号
線23及び接地線24を形成する。なお、この場合の接
地線24は信号線23の先端部を囲むようなパターンに
形成する。
【0049】図5(g)及び(g′)参照 次いで、メッキフレーム22を除去したのち、硫酸系エ
チャントを用いてメッキベース層を構成するCu膜21
の露出部を除したのち、引き続いて、塩酸系エチャント
を用いてCr膜の露出部を除去する。
【0050】図6(h′)参照 次いで、再び、スピンコート法を用いて、全面に、厚さ
が、例えば、10μmのポリイミド層25を形成する。
【0051】図6(i)及び(i″)参照 次いで、再び、エキシマレーザを用いて紫外線波長域の
レーザ光26を同軸型線路部における信号線23と接地
線24との間に選択的に照射して、幅が、例えば、60
μmの凹部27を形成する。
【0052】図6(j″)参照 次いで、再び、硫酸銅系メッキ液を用いて電解メッキを
施すことによって、凹部27をCuメッキ層で埋め込ん
で同軸型線路を構成するCu壁28を形成する。
【0053】図7(k)及び(k″)参照 次いで、再び、エキシマレーザを用いて紫外線波長域の
レーザ光29を接地線24の接続部に選択的に照射し
て、スルーホール30を形成する。
【0054】図7(l″)参照 次いで、再び、硫酸銅系メッキ液を用いて電解メッキを
施すことによって、スルーホール30をCuメッキ層で
埋め込んでCuプラグ31を形成する。
【0055】図7(m″)参照 次いで、再び、スパッタリング法を用いて、全面に厚さ
が、例えば、0.1μmのCr膜と厚さが、例えば、
0.3μmのCu膜を堆積させたのち、シート型プロー
ブカードのICチップに対応する内側領域の矩形パター
ンを有するメッキフレーム(いずれも、図示を省略)を
マスクとして、硫酸銅系メッキ液を用いた電解メッキを
施すことによって、厚さが、例えば、5μmのCu層3
2を成膜する。
【0056】次いで、図示は省略するものの、メッキフ
レームを除去したのち、シート型プローブカードのIC
チップに対応する内側領域に露出するメッキベース層を
構成するCu膜及びCr膜を、夫々、硫酸系エッチャン
ト及び塩酸系エッチャントを用いて選択的に除去するこ
とによって、同軸型線路の上板部とする。
【0057】図8(n)、(n′)、(n″)及び
(o)参照 最後に、アセトン溶液中に全体を浸漬し、エポキシ系接
着剤層12を溶解してUSU基板11を剥離することに
よって、シート型プローブカードの基本的構造が完成す
る。
【0058】図8(n′)に示すように、ICチップと
の接触側においては、コプレーナ線路となっており、ま
た、信号線23の上下も同軸型線路を構成するCu層1
5とCu層32に覆われているので、シールド効果が良
好になる。また、図8(n″)及び図8(o)に示すよ
うに、信号線23は同軸型線路構造となっており、後述
するように放射状に延びている。
【0059】なお、この場合、ポリイミド層16,24
としては、厚さが25μmにポリイミド基板にした時の
機械特性が、例えば、ヤング率において332.4kg
/mm2 、ポアソン比において0.42となるようなポ
リイミドを用いる。
【0060】図9参照 図9は、上記のように作製したシート型プローブカード
10をポゴ座35に取り付けた実装構造図であり、ガラ
スエポキシ或いはテフロン系の銅張基板からなる円形の
ポゴ座35に実装され、ポゴ座35を介してテスターに
接続される。
【0061】この場合、ポゴ座35には、コプレーナ線
路或いは同軸ケーブル構造の配線(図示を省略)が施さ
れており、この配線とシート型プローブカード10の放
射状に拡がる信号線23とが電気的に接続され、さら
に、テスターへと接続される。
【0062】この様なシート型プローブカード10を用
いてウェハに形成されたICチップを試験する場合、信
号線23の先端に設けられたバンプが、ICチップの信
号用配線と接続するパッド電極に圧接されるとともに、
接地線24の先端に設けられたバンプ20がICチップ
の接地電位を有するパッド電極に圧接される。
【0063】この場合、Alからなるパッド電極の表面
には自然酸化膜が形成されているが、シート型プローブ
カード10の先端のコプレーナ線路部を覆うポリイミド
層16,24は上述の様に弾性に優れるので、自然酸化
膜を突き破ってパッド電極との良好な接触を確保するこ
とが可能になる。
【0064】この様に、本発明の第1の実施の形態のシ
ート型プローブカードにおいては、クロストークが問題
にならない程度の長さの先端部をコプレーナ線路部33
とし、ポゴ座との接続側を同軸線路部34としているの
で、ICチップ側のパッドとの接触性を確保するための
十分な弾性と、高周波信号に対する低クロストーク特性
を両立することができる。
【0065】また、この第1の実施の形態においては、
コプレーナ線路部において、接地線24が信号線23の
先端部を囲むように形成しており、且つ、同軸線路構造
の底板及び上板を構成するCu層15,32をコプレー
ナ線路部の上下に延在されているので、さらなる低クロ
ストーク化が可能になる。
【0066】さらに、製造工程としても、実装回路基板
等において確立している、成膜工程、メッキ工程、或い
は、エッチング工程を利用しているだけであるので、量
産化が可能であり、低コスト化が可能になる。
【0067】また、同軸型線路部を、厚さが5μmのC
u層15,32と厚さが60μmのCu壁28とによっ
て構成しており、高周波に対する表皮より深くなってい
るので、クロストークを効果的に低減することができ
る。
【0068】因に、Cuにおける表皮に深さは、100
MHzにおいて約4.8μmであり、100MHz以下
の周波数においては表皮の深さは周波数の平方根に反比
例するために更にさらに深くなる。しかし、100MH
z以下の周波数に対しては、図2(a)からも分かるよ
うに、クロストークは1GHz以上の周波数におけるも
のに比べて激減しており、デジタル信号に与える影響は
小さく、また、必要に応じてCu層15,32の厚さは
厚くしても良いものである。
【0069】次に、図10を参照して、本発明の第2の
実施の形態のシート型プローブカードを説明するが、こ
の第2の実施の形態のシート型プローブカードは、上記
の第1の実施の形態のシート型プローブカードの上側の
Cu層32を、コプレーナ線路部側上で除去したもので
あり、それ以外の構成は上記の第1の実施の形態のシー
ト型プローブカードと基本的に同様である。なお、図1
0(a)は、要部平面図であり、図10(b)は図10
(a)におけるA−A′を結ぶ一点鎖線に沿った概略的
断面図であり、また、図10(c)は図10(a)にお
けるB−B′を結ぶ一点鎖線に沿った概略的断面図であ
り、さらに、図10(d)は図10(a)におけるC−
C′を結ぶ一点鎖線に沿った概略的断面図である。
【0070】図10(a)乃至(d)参照 この第2の実施の形態においては、上記の図8(n)の
Cu層32を電解メッキする工程において、コプレーナ
線路部上にもメッキフレームを延在させれば良いもので
あり、Cu層32の成膜のちに、メッキフレームを除去
し、次いで、硫酸系エッチャントを用いて露出するメッ
キベース層を構成するCu膜を選択的に除去し、次い
で、塩酸系エッチャントを用いてその下のCr膜を除去
すれば良く、最後に、アセトン溶液中に基板を浸漬する
ことによって、エポキシ系接着剤層12を溶解させてS
US基板11を剥離すれば良い。
【0071】この第2の実施の形態においては、Cu層
32の先端部を除去しているので、低クロストーク性は
若干低下するものの、コプレーナ線路部の弾性が高ま
り、ICチップに設けたパッドとの接触性がより良好に
なる。
【0072】次に、図11を参照して、本発明の第3の
実施の形態のシート型プローブカードを説明するが、こ
の第3の実施の形態のシート型プローブカードは、上記
の第1の実施の形態のシート型プローブカードの上下の
Cu層15,32を、コプレーナ線路部側で除去したも
のであり、それ以外の構成は上記の第1の実施の形態の
シート型プローブカードと基本的に同様である。なお、
図11(a)は、要部平面図であり、図11(b)は図
11(a)におけるA−A′を結ぶ一点鎖線に沿った概
略的断面図であり、また、図11(c)は図11(a)
におけるB−B′を結ぶ一点鎖線に沿った概略的断面図
であり、さらに、図11(d)は図11(a)における
C−C′を結ぶ一点鎖線に沿った概略的断面図である。
【0073】図11(a)乃至(d)参照 この第3の実施の形態においては、上記の図3(a)の
工程において、メッキフレーム14に円形パターンを形
成することなく、コプレーナ線路形成予定部上にメッキ
フレーム14を延在させるとともに、上記の第2の実施
の形態と同様に、上記の図8(n)のCu層32を電解
メッキする工程において、コプレーナ線路部上にもメッ
キフレームを延在させれば良いものである。
【0074】この第3の実施の形態においては、Cu層
15,32の先端部を除去しているので、低クロストー
ク性は若干低下するものの、コプレーナ線路部の弾性が
さらに高まり、ICチップに設けたパッドとの接触性が
より良好になる。
【0075】次に、図12を参照して、本発明の第4の
実施の形態のシート型プローブカードを説明するが、こ
の第4の実施の形態のシート型プローブカードは、上記
の第3の実施の形態のシート型プローブカードの接地線
24の相互接続部を除去したものであり、それ以外の構
成は上記の第3の実施の形態のシート型プローブカード
と基本的に同様である。なお、図12(a)は、要部平
面図であり、図12(b)は図12(a)におけるA−
A′を結ぶ一点鎖線に沿った概略的断面図であり、ま
た、図12(c)は図12(a)におけるB−B′を結
ぶ一点鎖線に沿った概略的断面図であり、さらに、図1
2(d)は図12(a)におけるC−C′を結ぶ一点鎖
線に沿った概略的断面図である。
【0076】図12(a)乃至(d)参照 この第4の実施の形態においては、上記の図3(a)の
工程において、メッキフレーム14に円形パターンを形
成することなく、コプレーナ線路形成予定部上にメッキ
フレーム14を延在させるとともに、上記の第2の実施
の形態と同様に、上記の図8(n)のCu層32を電解
メッキする工程において、コプレーナ線路部上にもメッ
キフレームを延在させ、且つ、上記の図5(f)の工程
において、接地線24が互いに独立になるように、矩形
状に形成すれば良いものである。
【0077】この第4の実施の形態においては、Cu層
15,32の先端部を除去するとともに、信号線23の
先端部を囲む接地線24の相互接続部を除去しているの
で、低クロストーク性は若干低下するものの、コプレー
ナ線路部の弾性がさらに高まり、ICチップに設けたパ
ッドとの接触性がより良好になる。
【0078】次に、図13を参照して、本発明の第5の
実施の形態のシート型プローブカードを説明するが、こ
の第5の実施の形態のシート型プローブカードは、上記
の第4の実施の形態において接地線24の後端に拡大部
36を設け、Cuプラグ31を用いることなくこの拡大
部36を利用してCu壁28と直接接続したものであ
り、その他の構成は、上記の第4の実施の形態と実質的
に同様である。なお、図においては、メッキベース層と
なるCr膜13,21の図示は省略している。
【0079】図13(a)及び(b)参照 図13(a)は、本発明の第5の実施の形態のシート型
プローブカードの概略的要部斜視図であり、また、図1
3(b)は接地線24とCu壁28の接続状態を示す平
面図である。図から明らかなように、上記の図5(f)
の工程において、接地線24の後端に拡大部36が形成
されるようにメッキフレーム22を形成するとともに、
上記の図6(i)の工程において、接地線24の後端に
設けた拡大部36とオーバラップするように凹部27を
設けることによって、接地線24の拡大部36とCu壁
28とを電気的に接続したものである。
【0080】この第5の実施の形態においては、Cuプ
ラグを用いることなく、Cu壁28の形成工程におい
て、接地線24との接続をとっているので、製造工程数
を減らすことができ、それによって、低コスト化が可能
になる。
【0081】次に、図14を参照して、本発明の第6の
実施の形態のシート型プローブカードを説明するが、こ
の第6の実施の形態のシート型プローブカードは、上記
の第5の実施の形態において接地線24の全体の幅を太
くし、Cuプラグ31を用いることなくCu壁28と直
接接続するとともに、平面型配線部における信号線23
を幅細先端部37としたものであり、その他の構成は、
上記の第5の実施の形態と実質的に同様である。なお、
図においては、メッキベース層となるCr膜13,21
の図示は省略している。
【0082】図14(a)及び(b)参照 図14(a)は、本発明の第6の実施の形態のシート型
プローブカードの概略的要部斜視図であり、また、図1
4(b)は接地線24とCu壁28の接続状態及び信号
線23の平面形状を示す平面図である。図から明らかな
ように、上記の図5(f)の工程において、接地線24
の幅を太くするとともに、信号線23の先端部をインピ
ーダンス整合をとるために、幅細先端部37となるよう
にメッキフレーム22を形成するとともに、上記の図6
(i)の工程において、接地線24とオーバラップする
ように凹部27を設けることによって、接地線24とC
u壁28とを電気的に接続したものである。
【0083】この第6の実施の形態においても、Cuプ
ラグを用いることなく、Cu壁28の形成工程におい
て、接地線24との接続をとっているので、製造工程数
を減らすことができ、それによって、低コスト化が可能
になる。
【0084】また、この第6の実施の形態においては、
信号線23の先端に幅細先端部37を形成しているの
で、インピーダンス整合を取ることができ、それによっ
て、反射等による信号波形の劣化を抑制することが可能
になる。
【0085】即ち、コプレーナ線路においては、信号線
23の幅と、信号線23を中心に隣会う接地線24間の
距離、接地線24の幅、及び、基板の厚さ、即ち、ポリ
イミド層17の厚さの関係で特性インピーダンスが決ま
るので、上記の第4の実施の形態においてインピーダン
ス整合が取れるように上記の比を設定している場合に
は、インピーダンス整合のために信号線23の先端に幅
細先端部37を形成することが好適になる。
【0086】次に、図15を参照して、本発明の第7の
実施の形態のシート型プローブカードを説明するが、こ
の第7の実施の形態のシート型プローブカードは、コプ
レーナ線路部41を構成する接地線44を同軸線路部4
2の底板部47を構成するCu膜と同じ成膜工程で形成
するとともに、信号線先端部43を接地線44と同じ高
さに形成したものであり、その他の構成は、上記の第1
の実施の形態と基本的に同様である。
【0087】図15参照 図15は、本発明の第7の実施の形態のシート型プロー
ブカードの概略的要部斜視図であり、上記の図3(a)
及び(b)の工程を行うことなく、図4(c)の工程と
同様にSUS基板上に設けたエポキシ系接着剤層にバン
プ用開口を形成し、次いで、図4(d)及び(e)の工
程と同様に、このバンプ用開口をCuメッキによって埋
め込んでバンプを形成したのち、全面に0.1μmのC
r膜及び0.3μmのCu膜をスパッタリング法によっ
て成膜する。
【0088】次いで、メッキフレームをコプレーナ線路
部41を構成する矩形状の接地線44と同軸線路部42
の底板部47とが一体になるパターンに形成し、このメ
ッキフレームをマスクとして電解メッキを施すことによ
って、厚さが、例えば、5μmのCu層を成膜して、矩
形状の接地線44と同軸線路部42の底板部47とを一
体に形成すれば良い。
【0089】次いで、Cu膜及びCr膜の露出部を除去
したのち、全面にポリイミド層を厚さ10μm程度に形
成し、信号線先端部43に対応する領域をエポキシ系接
着剤層に達するとともに、信号線屈曲部51に対応する
領域がテーパ状に連続的になるようにテーパエッチング
を施す。
【0090】次いで、再び、全面に0.1μmのCr膜
及び0.3μmのCu膜をスパッタリング法によって成
膜したのち、信号線先端部43、信号線屈曲部44、及
び、信号線50に対応するパターンを有するメッキフレ
ームを形成し、次いで、このメッキフレームをマスクと
して電解メッキを施すことによって、厚さが、例えば、
5μmのCu層を成膜して、信号線先端部43、信号線
屈曲部44、及び、信号線50を一体に形成する。
【0091】以降は、メッキベース層となるCu膜及び
Cr膜の露出部を除去したのち、ポリイミド層の成膜工
程、側壁部48の形成工程、上板部49の形成工程を順
次行えば良いものである。
【0092】この第7の実施の形態においては、矩形状
の接地線44と同軸線路部42の底板部47とを一体に
形成しているので、接地線44の形成工程が簡素化さ
れ、生産性を向上することができる。
【0093】また、この第7の実施の形態においては、
同軸型配線部を構成する側壁部48を接地線44と同一
軸上に形成しているので、側壁部48の数を上記の第1
の実施の形態に比べて半分にすることができるので、隣
接する信号線43同士の間隔をより狭くすることができ
る。
【0094】次に、図16を参照して、本発明の第8の
実施の形態のシート型プローブカードを説明するが、こ
の第8の実施の形態のシート型プローブカードは、上記
の第7の実施の形態における信号線50と信号線先端部
43との接続を信号線屈曲部51を用いることなく、接
続プラグ53によって行ったものであり、その他の構成
は上記の第7の実施の形態と実質的に同様である。
【0095】図16参照 図16は、本発明の第7の実施の形態のシート型プロー
ブカードの概略的要部斜視図であり、上記の図3(a)
及び(b)の工程を行うことなく、図4(c)の工程と
同様にSUS基板上に設けたエポキシ系接着剤層にバン
プ用開口を形成し、次いで、図4(d)及び(e)の工
程と同様にこのバンプ用開口をCuメッキによって埋め
込んでバンプを形成したのち、全面に0.1μmのCr
膜及び0.3μmのCu膜をスパッタリング法によって
成膜する。
【0096】次いで、メッキフレームをコプレーナ線路
部41を構成する矩形状の接地線44と同軸線路部42
の底板部47とが一体になるパターンとともに、矩形状
の接地線44の間に矩形の信号線先端部43に対応する
開口を有するパターンに形成し、このメッキフレームを
マスクとして電解メッキを施すことによって、厚さが、
例えば、5μmのCu層を成膜して、矩形状の接地線4
4と同軸線路部42の底板部47とを一体に形成すると
とに、矩形の信号線先端部43を形成する。
【0097】次いで、Cu膜及びCr膜の露出部を除去
したのち、全面にポリイミド層を厚さ10μm程度に形
成し、信号線先端部43の後端部に対応する領域に、上
記の図7(k)及び(l)と同様な工程を施すことによ
って、接続プラグ53を形成する。
【0098】次いで、再び、全面に0.1μmのCr膜
及び0.3μmのCu膜をスパッタリング法によって成
膜したのち、信号線50に対応するパターンを有するメ
ッキフレームを形成し、次いで、このメッキフレームを
マスクとして電解メッキを施すことによって、厚さが、
例えば、5μmのCu層を成膜して、接続プラグ53と
電気的に接続する信号線50を形成する。
【0099】以降は、メッキベース層となるCu膜及び
Cr膜の露出部を除去したのち、ポリイミド層の成膜工
程、側壁部48の形成工程、上板部49の形成工程を順
次行えば良いものである。
【0100】この第8の実施の形態においては、矩形状
の接地線44と同軸線路部42の底板部47とを一体に
形成しているので、接地線44の形成工程が簡素化され
るとともに、信号線50と信号線先端部43との接続を
接続プラグ53によって行っているので、テーパエッチ
ング工程が不要になり、エッチング工程が簡素化され
る。
【0101】また、この場合も、上記の第7の実施の形
態と同様に、同軸型配線部を構成する側壁部48を接地
線44と同一軸上に形成しているので、側壁部48の数
を上記の第1の実施の形態に比べて半分にすることがで
きるので、隣接する信号線43同士の間隔をより狭くす
ることができる。
【0102】以上、本発明の各実施の形態を説明してき
たが、本発明は各実施の形態に記載された構成・条件に
限られるものではなく、各種の変更が可能である。例え
ば、上記の各実施の形態においては、パッドをCuメッ
キによって形成しているが、Niメッキによって形成し
ても良いものである。
【0103】また、上記の各実施の形態においては、メ
ッキ工程を電解メッキ法によって行っているが、無電解
メッキ法によって行っても良いものである。
【0104】また、上記の各実施の形態においては、シ
ート型プローブカードを支持するベース層としてポリイ
ミドを用いているが、必ずしもポリイミドに限られるも
のではなく、エポキシ樹脂或いはテフロンに置き換えて
も良いものである。
【0105】また、ベース層はポリイミドに限られるも
のではなく、高周波回路で良く用いられているガラスエ
ポキシよりも柔らかい誘電体材料、即ち、ガラスエポキ
シよりヤング率が低く、且つ、ポアソン比の大きな誘電
体材料で、且つ、高周波信号に対してロスの少ない誘電
体材料であれば良く、例えば、テフロンを用いても良い
ものである。
【0106】また、上記の各実施の形態においては、各
接地線24,44毎にバンプ20,46を設けている
が、バンプ20,46は必ずしも全部の接地線24,4
4毎に設ける必要はなく、試験対象となるICチップに
おけるパッド配置に応じて、例えば、二つの信号線23
を挟む接地線毎にバンプを設け、二つの信号線23の間
の接地線にはバンプを設けなくとも良いものである。
【0107】また、上記の第7及び第8の実施の形態に
おいては、側壁部48を各接地線44に対応するように
1個づつ設けているが、接地線44の幅を広くする場合
には、各接地線44に対応するように2個ずつの側壁部
48を設けても良いものであり、その場合には、同軸線
路部においては、側壁部の配置状態としては、上記の図
8(o)に示した場合と同様の構成となる。
【0108】また、上記の各実施の形態においては、S
US基板11を剥離するための介在層としてエポキシ系
接着剤層12を用いているが、エポキシ系接着剤に限ら
れるものではなく、例えば、アルカリ可溶性のドライフ
ィルムを用いても良いものである。
【0109】また、上記の第7及び第8の実施の形態に
おいては、接地線44を矩形状に設けているが、上記の
第1の実施の形態と同様に信号線先端部43を囲むよう
に接地線44を形成しても良いものである。
【0110】また、上記の第1及び第2の実施の形態に
おいては、信号線23の先端を囲むように接地線24を
設けているが、上記の第4の実施の形態のように、接地
線24を矩形状に形成しても良いものである。
【0111】また、上記の第6の実施の形態において
は、平面型配線部と同軸型配線部との接合部における反
射等による信号波形の劣化を抑制するために、信号線2
3の先端を幅細先端部37としてインピーダンス整合を
取っているが、必ずしも、幅細先端部とする必要はな
く、他の実施の形態と同様に信号線23の全体を一定の
幅としても良いものである。
【0112】また、上記の第5及び第6の実施の形態に
おいては、1つの接地線24に対してその両端で2つの
Cu壁28が接するように構成しているが、必ずしもこ
の様な構成に限られるものではなく、1つの接地線24
に接する一対のCu壁28を一体化しても良いものであ
る。
【0113】即ち、図15及び図16に示した第7及び
第8の実施の形態と同様に、1つの接地線に対して1つ
のCu壁を構成すれば良いものであり、Cu壁28を形
成するための凹部27を形成する工程において、1つの
接地線24に対して接地線24を両側を覆う幅の太い1
本の凹部とすれば良いものであり、Cuメッキ工程にお
いて、接地線24の両端部でCuメッキ層はCu層15
に接し、接地線24の存在する領域においては接地線2
4上に形成される。
【0114】この様な構成にすることによって、メッキ
工程上、ある程度の幅を必要とするCu壁28を1本と
することができるので、隣接する信号線23の間隔を狭
くすることができ、それによって、信号線23の集積度
を向上することが可能になる。
【0115】また、この様な構成を採用する場合には、
上記の第5の実施の形態或いは第6の実施の形態に示し
た様に、インピーダンス整合をとるために信号線23或
いは接地線24の少なくとも一方の幅を変化させる必要
は必ずしもなく、上記の第4の実施の形態に示した信号
線23及び接地線24の構成のままで実現することがで
きる。
【0116】また、上記の第5及び第6の実施の形態の
構成及び上述の隣接するCu壁28を一体化する構成
は、上記の第4の実施の形態のみではなく、上記の第1
乃至第3の実施の形態にも適用されるものである。
【0117】また、上記の各実施の形態においては、I
Cチップとの接触部をコプレーナ線路構造で形成してい
るが、必ずしもコプレーナ線路構造に限られるものでは
なく、周波数が低い場合には、例えば、マイクロストリ
ップ線路構造或いは集中定数線路で構成しても良いもの
であり、コプレーナ線路を構成するための接地線の形成
工程が不要になるので、製造工程が簡素化される。但
し、平面型配線部をクロストークや放射に影響が出ない
程度の長さとする必要がある。
【0118】例えば、マイクロストリップ線路構造とす
る場合には、上記の図2に示すように、低クロストーク
性はコプレーナ線路構造に劣るものの、先端部を1mm
以下にすることによってS31,S41を−50dB以
下にする周波数を高く保つことができ、或いは、1mm
のままでも、4GHz程度の周波数までは使用可能とな
る。
【0119】また、上記の各実施の形態においては、C
u壁28或いは側壁部48を一度にメッキ工程で形成す
るために、メッキが実用的に可能なアスペクト比を考慮
して、幅を60μmとしているが、信号線23の間隔を
狭くして集積度を向上するために、60μm以下にして
も良いものである。
【0120】但し、その場合には、幅の寸法に応じて、
ポリイミド層17,25を複数層に分割して設け、各層
毎に凹部を形成してCuメッキを行う必要がある。例え
ば、上記の第1の実施の形態においては、図4(c)の
工程の前に、ポリイミド層17を複数層に分割して設
け、各層毎に凹部を形成し、Cuメッキを行うことによ
ってCu壁の下部を形成し、次いで、図6(h′)の工
程においても、ポリイミド層25を複数層に分割して設
け、各層毎に凹部及びスルーホールを形成し、Cuメッ
キを行うことによってCu壁の上部及びCuプラグ31
を形成する必要がある。なお、この場合、図6(i)乃
至図7(l″)の工程は不要になる。
【0121】
【発明の効果】本発明によれば、シート型プローブカー
ドを構成する各プローブ針をコプレーナ線路等の平面配
線部と同軸線路部とを組み合わせて構成しているので、
パッドとの接触性を確保するのに十分な弾性と、低クロ
ストーク性を両立することができ、それによって、高周
波集積回路の特性試験を精度良く行うことが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】クロストークの周波数依存性の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の途中までの製造工
程の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の図3以降の途中ま
での製造工程の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の図4以降の途中ま
での製造工程の説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態の図5以降の途中ま
での製造工程の説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の図6以降の途中ま
での製造工程の説明図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態の図7以降の製造工
程の説明図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態のポゴ座への実装構
造図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態のシート型プロー
ブカードの説明図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態のシート型プロー
ブカードの説明図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態のシート型プロー
ブカードの説明図である。
【図13】本発明の第5の実施の形態のシート型プロー
ブカードの説明図である。
【図14】本発明の第6の実施の形態のシート型プロー
ブカードの説明図である。
【図15】本発明の第7の実施の形態のシート型プロー
ブカードの説明図である。
【図16】本発明の第8の実施の形態のシート型プロー
ブカードの説明図である。
【符号の説明】
1 平面型配線 2 同軸型配線 3 信号線 4 接地線 5 底板部 6 バンプ 7 バンプ 8 接続プラグ 9 絶縁体 10 シート型プローブカード 11 SUS基板 12 エポキシ系接着剤層 13 Cu膜 14 メッキフレーム 15 Cu層 16 開口部 17 ポリイミド層 18 レーザ光 19 バンプ用開口部 20 バンプ 21 Cu膜 22 メッキフレーム 23 信号線 24 接地線 25 ポリイミド層 26 レーザ光 27 凹部 28 Cu壁 29 レーザ光 30 スルーホール 31 Cuプラグ 32 Cu層 33 コプレーナ線路部 34 同軸線路部 35 ポゴ座 36 拡大部 37 幅細先端部 41 コプレーナ線路部 42 同軸線路部 43 信号線先端部 44 接地線 45 バンプ 46 バンプ 47 底板部 48 側壁部 49 上板部 50 信号線 51 信号線屈曲部 52 ポリイミド層 53 接続プラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石松 賢治 熊本市東町3−11−38 熊本県工業技術セ ンター内 Fターム(参考) 2G011 AA09 AA17 AB08 AC32 AE03 AF07 4M106 AA01 DD10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブ針を平面型配線と同軸型配線と
    を組み合わせて構成することを特徴とするシート型プロ
    ーブカード。
  2. 【請求項2】 上記シート型プローブカードにおける被
    検査体との接触部側が、平面型配線で構成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のシート型プローブカー
    ド。
  3. 【請求項3】 上記平面型配線が、コプレーナ線路或い
    はマイクロストリップ線路のいずれかで構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート型プローブカ
    ード。
  4. 【請求項4】 上記平面型配線の長さが、0.5mm〜
    1.0mmであることを特徴とする請求項3記載のシー
    ト型プローブカード。
  5. 【請求項5】 上記平面型配線の信号線の高さが、上記
    同軸型配線の同軸芯線の高さを維持していることを特徴
    とする請求項4記載のシート型プローブカード。
  6. 【請求項6】 上記プローブ針を構成する信号線の同軸
    型配線から平面型配線への接続部における前記信号線の
    高さが、前記同軸型配線の同軸芯線の高さから接地線の
    高さへ連続的に変化していることを特徴とする請求項4
    記載のシート型プローブカード。
  7. 【請求項7】 上記プローブ針を構成する信号線の同軸
    型配線から平面型配線への接続部における前記信号線の
    高さが、前記同軸型配線の同軸芯線の高さから接地線の
    高さへ接続プラグを介して変化していることを特徴とす
    る請求項4記載のシート型プローブカード。
  8. 【請求項8】 上記平面型配線における接地線が、上記
    信号線の先端部を囲むように設けられていることを特徴
    とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のシート型
    プローブカード。
  9. 【請求項9】 上記平面型配線の少なくとも一部が、ガ
    ラスエポキシより柔らかく且つ弾性を有する絶縁体で被
    覆されていることを特徴とする請求項5乃至8のいずれ
    か1項に記載のシート型プローブカード。
  10. 【請求項10】 上記平面型配線を構成する信号線と接
    地線との間を覆う上記絶縁体の少なくとも一部に、前記
    信号線と接地線とを機械的に分離するスリットを設けた
    ことを特徴とする請求項9記載のシート型プローブカー
    ド。
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