JP2002298826A - 溶接封口電池 - Google Patents

溶接封口電池

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JP2002298826A
JP2002298826A JP2001101245A JP2001101245A JP2002298826A JP 2002298826 A JP2002298826 A JP 2002298826A JP 2001101245 A JP2001101245 A JP 2001101245A JP 2001101245 A JP2001101245 A JP 2001101245A JP 2002298826 A JP2002298826 A JP 2002298826A
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Hironori Marubayashi
啓則 丸林
Yasuhiro Yamauchi
康弘 山内
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Sanyo Electric Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池を落下させる等の振動を加えた場合であ
っても、電池内部でタブ切れが生じるのを防止して、信
頼性を向上させることができる溶接封口電池の提供を目
的としている。 【解決手段】 渦巻電極体40と、電池外装缶60と、
正極集電タブ24と、封口蓋50と、封口蓋50と渦巻
電極体40との間に封口蓋50側から順に設けられた絶
縁板55及びスペーサ56とを有する溶接封口電池にお
いて、正極電タブ24は、導出始端からスペーサ56と
上記絶縁板55との間を通過して、正極電タブ24の溶
接位置である導出終端に至るように配置され、且つ、上
記スペーサ56と上記絶縁板55との間の通過経路にお
ける少なくとも一部に、正極電タブ24が電極体40方
向に降下する降下部分24aを有するように導出されて
いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型携帯用の溶接
封口電池に関し、特にレーザ封口型角形イオン電池の封
口蓋の形状に関し、特にレーザ封口型角形イオン電池の
集電タブの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯用の小型密閉型電池においては、例
えば特開平9−171809号公報にて本願出願人が開
示しているがごとく、渦巻電極体が収納された電池外装
缶の開口縁(端)部に封口蓋をレーザー溶接して封口す
るのであるが、この際、図22(a)に示すように、渦
巻電極体106の最外周部分に正極板又は負極板のいず
れかの芯体101を配置し、更にこの芯体101の露出
部に略U字状の切込み(切断線)102を入れた後、図
22(b)に示すように、この切込み102を電池外装
缶の開口側方向へ折り返して集電タブ103となし、そ
の後、図23に示すように、上記集電タブ103を電池
外装缶104の開口縁104aと封口蓋105との間に
はさみ込み、この状態でこれら三つをレーザ溶接するこ
とにより封口していた。
【0003】この場合、落下等の衝撃が電池に加えられ
て、集電タブにストレスが加わった場合に、集電タブ1
03の根元部分103aで集電タブ103が切断され
て、電池の内部抵抗が上昇するのを防止するために、集
電タブ103と切込み102の一部に、それらを覆うよ
うな切断防止用のテープ107を貼着していた。
【0004】上述のごとく、切断防止用のテープ107
が貼着されていれば、集電タブ103の根元部分103
aで集電タブ103が切断されるのを防止することがで
きる。ところが、この場合には、落下等の衝撃が電池に
加えられて、集電タブにストレスが加わると、図24に
示すように、渦巻電極体106が下方(図中A方向)移
動しようとするため、集電タブ103が下方に引っ張ら
れる。このため、溶接部108の近傍で集電タブ103
のタブ切れが生じ、電池の内部抵抗が上昇するという新
たな課題が生じる。
【0005】このようなことを考慮して、図25に示す
ように、絶縁板111とスペーサ112との間に折り重
ねた集電タブ103を配置し、集電タブ103に弛み部
110を設けるような構造のものを本願出願人が提案し
た。このような構造であれば、落下等の衝撃が電池に加
えられて、渦巻電極体106が下方(図26中B方向)
移動した場合であっても、弛み部110の存在により集
電タブ103のタブ切れが生じるのを抑制できる。
【0006】しかしながら、このような構造の溶接封口
電池では、集電タブ103を折り重ねて弛み部110を
形成するのが困難であるといったこと等に起因して、生
産工程における品質管理が難しく、大量生産に十分に対
応することができないという課題がある。また、渦巻電
極体106を電池外装缶104に挿入する際に、集電タ
ブ103の折り重ねた部分が引っ張られて、図27に示
すように、弛み部110において十分な弛み量を確保す
ることができないため、集電タブのタブ切れが生じる場
合もあるという課題もある。これらのことから、上記構
造の溶接封口電池では改良の余地がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題を考慮してなされたものであって、電池を落下させ
る等の振動が加えられた場合であっても、集電タブのタ
ブ切れが生じるのを確実に防止して、電池の内部抵抗が
上昇するのを抑制し、信頼性を向上させることができる
と共に、このように信頼性が向上した電池を大量生産で
きる溶接封口電池の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明においては、正極板と負極板と
をセパレータを介して積層した電極体と、この電極体を
収納する電池外装缶と、上記電極体の上記電池外装缶と
対向する正極板又は負極板の芯体露出部から導出される
集電タブと、上記電池外装缶の開口部を封口する封口蓋
と、この封口蓋と上記電極体との間に封口蓋側から順に
設けられた絶縁板及びスペーサとを有し、且つ、上記集
電タブを上記電池外装缶の開口縁と上記封口蓋との間に
はさみ込んだ状態で、集電タブと電池外装缶と封口蓋と
が溶接される構造の溶接封口電池において、上記集電タ
ブは、導出始端から上記スペーサと上記絶縁板との間を
通過して、集電タブの溶接位置である導出終端に至るよ
うに配置され、且つ、上記スペーサと上記絶縁板との間
の通過経路における少なくとも一部に、集電タブが折り
重なっていない屈曲部を有する、及び/又は、集電タブ
が電極体方向に降下する降下部分を有するように導出さ
れていることを特徴とする。
【0009】上記構成の如く、導出始端から上記スペー
サと上記絶縁板との間を通過して、集電タブの溶接位置
である導出終端に至るように配置されていれば、従来技
術における集電タブの長さに比較して長寸の構成とな
り、しかも、スペーサと上記絶縁板との間の通過経路に
おける少なくとも一部に、集電タブが折り重なっていな
い屈曲部を有する、及び/又は、集電タブが電極体方向
に降下する降下部分を有するように導出されていていれ
ば、集電タブに必ず遊びが設けられることになるので、
電池落下時に電極体が電池外装缶の底方向に移動した場
合であっても、溶接部近傍にかかる力を緩和することが
でき、従って、タブ切れを防止することができる。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、上記降下部分は、上記スペーサに設
けられた凸部により構成されることを特徴とする。ま
た、請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明におい
て、上記凸部の断面形状が三角形又は矩形であることを
特徴とする。尚、この場合には、三角形又は矩形の角部
で集電タブのタブ切れを防止すべく、角部を曲線状とす
るのが好ましい。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項2記
載の発明において、上記凸部の断面形状が半円形である
ことを特徴とする。この場合には、凸部の断面形状が三
角形又は矩形である場合とは異なり、角部が存在しない
ので、角部を曲線状とする等の余分な工程を経ることな
く、集電タブのタブ切れを抑制することができる。
【0012】また、請求項5記載の発明は、請求項1〜
4記載の発明において、上記集電タブの遊びにより構成
される電極体の移動可能量が、電極体の最大落ち込み量
よりも大きいことを特徴とする。上記構成の如く、電極
体の移動可能量が、電極体の最大落ち込み量よりも大き
れば、電極体が最下端に達した場合であっても、未だ集
電タブに遊びが存在する状態なので、集電タブのタブ切
れを確実に防止することができる。
【0013】また、請求項6記載の発明は、請求項1〜
5記載の発明において、上記集電タブは、上記電極体の
最外周部分に位置する正極板又は負極板の芯体露出部に
略U状の切込みを入れ、この切込みを切りおこして上記
電池外装缶の開口側方向へ折り返すことにより形成され
ることを特徴とする。上記切込みを切りおこして上記電
池外装缶の開口側方向へ折り返すことにより形成される
集電タブは、本来強度が強いものではない。そして、電
池落下時に電池外装缶内を上記電極体が相対的に移動し
た場合等には、上記集電タブに引張力がかかり、該集電
タブの溶接部でタブ切れが起こってしまう。しかし、請
求項1乃至請求項5に記載の発明においては、集電タブ
にかかる力を緩和することができるので、集電タブを電
極体の芯体を切り起こして形成した場合であっても、タ
ブ切れが発生するようなことはない。
【0014】加えて、切り起こして形成した集電タブ
は、集電タブをスポット溶接する工程が不要であり、製
造工程を簡略化することができる。また、請求項7記載
の発明は、請求項1〜6記載の発明において、上記開口
縁であって上記集電タブの導出始端から最短距離にある
地点を最短距離点とするとき、上記集電タブの先端部分
が溶接される導出終端は上記最短距離点以外に位置する
ことを特徴とする。このような構造であれば、集電タブ
の長さを更に長寸とすることができ、これに伴って集電
タブの遊びも大きくなるので、電池落下時に電極体が電
池外装缶の底方向に移動した場合であっても、溶接部近
傍にかかる力を緩和することができ、従って、タブ切れ
を確実に防止することができる。
【0015】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載の発明において、上記電池外装缶の開口縁の形状は矩
形であり、上記最短距離点と上記導出終端とは、上記矩
形の相対向する二辺上にそれぞれ位置していることを特
徴とする。上記のように、最短距離点と導出終端とが矩
形の相対向する二辺上にそれぞれ位置していれば、導出
始端から導出終端までの長さ、即ち、集電タブの長さを
長寸として、溶接部にかかる力を緩和してタブ切れを防
止するとともに、上記集電タブによじれが生じるのを防
止することができる。
【0016】また、請求項9記載の発明は、請求項7記
載の発明において、上記電池外装缶の開口縁の形状は円
形、またはだ円形であり、上記導出終端は、上記最短距
離点から上記円形、またはだ円形の1/4周長より離れ
た地点に位置することを特徴とする。上記構成について
図21を用いて説明する。図21は封口電池の最短距離
点と導出終端の位置を示す平面概念図である。図21
(a)、(b)に示すように、電池外装缶の開口形状が
円形(図21(a))またはだ円形(図21(b))で
ある場合には、導出終端Eを、上記最短距離点Fから上
記円形、またはだ円形の1/4周長より離れた地点(図
中の矢印の範囲)に位置するようにすることにより、導
出始端から導出終端Eまでの長さ、即ち、集電タブの長
さを長寸として溶接部にかかる力を緩和してタブ切れを
防止するとともに、上記集電タブによじれが生じるのを
防ぐことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1〜図20に基づいて、以下に説明する。図1は本発明
に係る溶接封口電池を正面側から見た場合の部分断面
図、図2は本発明に係る溶接封口電池を背面側から見た
場合の部分断面図である。
【0018】図1及び図2に示すように、本発明の溶接
封口電池は有底矩形筒状の電池外装缶60を有してお
り、この電池外装缶60内には、正極と、負極と、これ
ら両電極を離間するイオン透過性のセパレータとから成
る偏平渦巻き状の渦巻電極体40が収納されている。上
記電池外装缶60の開口端には、負極端子70を備えた
封口蓋50が溶接されており、これによって電池が封口
される。上記封口蓋50と上記渦巻電極体40との間に
は、封口蓋50側から順に絶縁板55とスペーサ56と
が設けられている。また、上記渦巻電極体40の最外周
の正極芯体露出部21には切込み部23が形成されてお
り、この切込み部23を切り起こすことにより正極集電
タブ24が形成される。この正極集電タブ24は、上記
絶縁板55と上記スペーサ56との間を通って、上記正
極集電タブ24の切込み部(導出始端)から、該切込み
部に対向する側(電池背面側)であって封口板50の外
周縁と電池外装缶60の内面との間(導出終端)まで導
かれている。そして、上記封口蓋50と上記電池外装缶
60の内壁面とで挟み込むようにした状態でレーザー溶
接されている。
【0019】ここで、上記溶接封口電池の各構成部材等
の詳細を、以下に説明する。図3(a)は本発明に用い
る正極板の側面図であり、同図(b)は正面図である。
これらの図に示すように、正極板は長さ300mm、幅
38mm、厚さ20μmのアルミ箔製正極芯体28の、
原則としてその両面に、LiCoO2 を主成分としその
他黒鉛、カーボンブラック、N−メチル−2−ピロリド
ンに溶かしたポリフッ化ビニリデンから成る正極スラリ
ー22を塗布後、溶剤を乾燥し、所定の厚さに圧縮して
正極活物質層22を形成した。そして、電池外装缶60
内に挿入される、あるいは挿入された状態ではその最外
周となる側に略Uあるいはコの字形の切込み23が設け
られている。
【0020】なお、上記切込み23を設けた部分の正極
芯体28には、当然正極活物質が付着されておらず、更
にその近くの電池外装缶60側に位置する面に正極活物
質が付着されていないのは、対向する負極が存在せず、
また、正極芯体28と電池外装缶60との一層の電気的
接触を図るためである。
【0021】図4(a)は本発明に用いる負極板の側面
図であり、同図(b)は正面図である。これらの図に示
すように、負極板は長さ280mm、幅39mm、厚さ
15μmの負極芯体31の銅箔の両面に天然黒鉛粉末を
主成分とし、その他純水に分散されたゴム系結着剤から
なる負極スラリーを塗布し、乾燥後、所定の厚さに圧縮
して負極活物質層32を形成した。また、後で説明する
巻込中心部の負極芯体の銅箔には、ニッケルからなる負
極集電タブ33が直接取り付けられている。
【0022】図5は本発明に用いる渦巻電極体40の構
造を示す断面図である。本図に示すように、渦巻電極体
40は、正極板20と負極板30とを両者より多少幅広
のポリエチレン製のセパレータ41を介して巻き回した
ものである。なおこの場合、前述の理由により正極板2
0の正極活物質を塗布していない片面露出部が渦巻電極
体40の最外周部に位置するように巻回される。そして
このもとで、巻終部分には粘着テープ(図示せず)が貼
られ、また底部は電池外装缶60との接触防止のため絶
縁テープ(図示せず)で覆われる。
【0023】図6は本発明に用いる絶縁板55を斜め下
方から見た場合の斜視図、図7は本発明に用いるスペー
サ56を斜め上方から見た場合の斜視図、図8は絶縁板
55とスペーサ56との凸部における溶接封口電池の断
面図である。図7に示すように、上記スペーサ56は前
記電池外装缶60の内壁面と略同形状を成す基台部56
aを有しており、この基台部56aの端部近傍には、電
池正面側80から電池背面側81に向けて下り傾斜する
断面三角形状の凸部56bが基台部56aと一体成形さ
れている。
【0024】また、図6に示すように、上記絶縁板55
は前記電池外装缶60の内壁面と略同形状を成す基台部
55aを有しており、この基台部55aの端部近傍にお
ける上記スペーサ56の凸部56bに対応する位置に
は、電池背面側81から電池正面側80に向けて下り傾
斜する断面三角形状の凸部55bが基台部55aと一体
成形されている。そして、絶縁板55の凸部55bの傾
斜面55cにおける傾斜角θ2 は、上記スペーサ56の
凸部56bの傾斜面56cにおける傾斜角θ1 と同じに
なるように構成されている。
【0025】上記構造の絶縁板55及びスペーサ56を
用いた場合には、図8に示すように、前記正極集電タブ
24は、導出始端から順に、上記スペーサ56と電池外
装缶60の側壁との間を通って上記封口蓋50方向に向
けて上昇し、そして最高位置に達した後は、上記スペー
サ56の傾斜面56cと絶縁板55の傾斜面55cとの
間を通って電池正面側80から電池背面側81に向けて
上記渦巻電極体40方向に下降し(降下部分24a)、
その後、絶縁板55と電池外装缶60の側壁との間を通
って上記封口蓋50方向に向けて上昇し、最後に正極集
電タブ24の溶接位置である導出終端に至る。
【0026】このように、正極集電タブ24に降下部分
24aを形成すると、正極集電タブ24に遊びが形成さ
れるため、図9に示すように、渦巻電極体40が下方
(図中D方向)移動した場合には、正極集電タブ24の
降下部分24aが反時計方向(図中C方向)回転するた
め、正極集電タブ24が下方に引っ張られることに起因
する正極集電タブ24のタブ切れが生じるのを抑制する
ことが可能となる。
【0027】ここで、正極集電タブ24に遊びを形成す
る際、当該遊びにより構成される渦巻電極体の移動可能
量と、渦巻電極体の最大落ち込み量との関係をどのよう
に規制すればよいかを、以下に詳述する。図10に示す
ように、スペーサ56の傾斜面56cの長さをL1 とす
ると、渦巻電極体の移動可能量L2 は、図11に示すよ
うに、2L1 sinθ1 で表される。したがって、図1
2に示すように、渦巻電極体の移動可能量L2 は渦巻電
極体の最大落ち込み量L3 (約1mm)よりも大きいか
或いは同等であることが望ましく、図13に示すよう
に、渦巻電極体の移動可能量L2 が渦巻電極体の最大落
ち込み量L4 よりも小さくなると、正極集電タブ24の
タブ切れが生じることになる。
【0028】上記構造の溶接封口電池の製造方法を、図
14に基づいて説明する。まず、図14(a)に示すよ
うに、電池外装缶底との接触防止、巻きほぐれ防止等の
ため粘着テープを要所にはった渦巻電極体40におい
て、最外周に位置する正極芯体露出部21に形成された
切込み部23を切り起こし、上部に折り曲げて正極集電
タブ24を形成した。次に、同図(b)に示すように、
この正極集電タブ24を、渦巻電極体40の上方に位置
するスペーサ56の傾斜面(図示せず)に沿うように折
り曲げる。次いで、同図(c)に示すように、スペーサ
56の上方に、絶縁板55と封口蓋50とを順に配置し
た後、電池背面側に位置する正極集電タブ24を絶縁板
55と封口蓋50との側壁に沿って上方に折り曲げ、正
極集電タブ24の溶接位置である導出終端まで延設す
る。
【0029】この後、同図(d)に示すように、アルミ
ニウム製の矩形状の電池外装缶60内に渦巻電極体40
を挿入した後、電池外装缶60と封口蓋50との嵌合部
にレーザー光を照射して当該部分を溶接し、電池を封口
する。そして、併せて正極集電タブ24と電池外装缶6
0とを電気的に強固に接続する。
【0030】更に、封口蓋50の透孔から電池外装缶6
0の内部に非水電解液を注入し、当該透孔に電池キャッ
プを設置する。これによって、図1及び図2に示す溶接
封口電池が作製される。以上、本発明の実施の形態につ
いて説明したが、本発明は何もこれらに限定されるもの
でないのは勿論である。すなわち、例えば以下のように
してもよい。
【0031】(1)図15に示すように、スペーサ56
の断面形状をV字状にする(即ち、断面三角形状の突起
56dを2つ設ける)一方、絶縁板55の断面形状をス
ペーサ56形状に対応するように三角形状の突起55d
を設ける構造とする。 (2)図16に示すように、スペーサ56の封口蓋50
方向の面に断面矩形状の突起56eを設ける一方、絶縁
板55の渦巻電極体40方向の面に断面矩形状の突起5
5eを設ける構造とする。
【0032】(3)図17に示すように、スペーサ56
の封口蓋50方向の面に断面半円形状の突起56fを設
ける一方、絶縁板55の渦巻電極体40方向の面に断面
半円形状の突起55fを設ける構造とする。 (4)上記(1)(2)(3)では、全て、正極集電タ
ブ24が渦巻電極体40方向に降下する降下部分24a
を有しているが、このような構造に限定されるものでは
ない。例えば、図18に示すように、スペーサ56の封
口蓋50方向の面に断面矩形状の突起56eを設ける一
方、絶縁板55の渦巻電極体40方向の面に断面矩形状
の突起55eを設ける構造とし、降下部分24aを有し
ていないが、正極集電タブ24が折り重なっていない屈
曲部を有するような構造であっても良い。 (5)正極集電タブの導出終端(レーザー溶接部)は、
正極集電タブの導出始端と対向する辺に位置するものに
限定するものではなく、上記の如く電池外装缶の開口縁
の形状が矩形であれば、隣接する辺に位置していても良
い。この場合には、図19及び図20に示すように、正
極集電タブを形成するための切込み23はL字状或いは
平行四辺形状とするのが望ましい。
【0033】(6)電池外装缶の開口縁の形状は矩形に
限定するものではなく、円形、またはだ円形であっても
良い。 (7)切込み部により集電タブを形成するのは負極側で
ある。 (8)正負極の芯体等の寸法、材質等は、他の値や材料
としている。 (9)電極体は渦巻形状ではなく、正負極板のそれぞれ
を複数枚積層する形状等であってもよい。
【0034】
【実施例】(実施例)実施例としては、上記発明の実施
の形態に示す方法と同様の方法にて作製した電池を用い
た。このようにして作製した電池を、以下、本発明電池
Aと称する。
【0035】(比較例)従来の技術の図25に示したよ
うに、集電タブ103に折り曲げ形成した弛み部110
を設けるような構造のものとした他は、上記実施例1と
同様にして電池を作製した。このようにして作製した電
池を、以下、比較電池Xと称する。
【0036】(実験1)上記本発明電池A及び比較電池
Xにおいて正極集電タブの成形不良数を調べたので、そ
の結果を表1に示す。尚、実験は、封口蓋溶接済電極体
を手動圧入装置にて電池外装缶に挿入し、挿入後の電池
を解体して正極集電タブの形状を確認することにより行
った。また、電池の寸法は、厚み4.6mm、幅30m
m、高さ48mmであり、図10におけるL2 を1.2
mmとした。更に、試料数は各電池50個とした。
【0037】
【表1】
【0038】その結果、比較電池Xでは成形不良数が2
個(不良率4.0%)であるのに対して、本発明電池A
では成形不良数が0個(不良率0%)であることが認め
られた。これは、比較電池Xでは、電極体を電池外装缶
に挿入する際、正極集電タブが引き伸ばされる場合があ
るのに対して、本発明電池Aでは、全ての電池において
正極集電タブが引き伸ばされず、正極集電タブの伸びし
ろが十分に確保されるという理由によるものと考えられ
る。
【0039】(実験2)上記本発明電池A及び比較電池
Xに衝撃を加えた場合に不良が発生するまでのセット数
を調べたので、その結果を表2に示す。尚、実験条件
は、放電状態で各電池を1mの高さからコンクリート上
に落下させるというものであり、また落下回数は、電池
の各面(6面)を床面に向けて1回ずつ落下させるのを
1セットとした。そして、1セット毎に電池の内部抵抗
を測定し、実験の前後で抵抗が10mΩ以上変動した場
合を不良とした。また、試料数は各電池30個とした。
【0040】
【表2】
【0041】その結果、比較電池Xでは11〜23セッ
ト(平均17セット)で不良となったのに対して、本発
明電池Aでは19〜24セット(平均22セット)まで
不良が発生しないことが認められた。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本説明によれば、
電池を落下させる等の振動が加えられた場合であって
も、集電タブのタブ切れが生じるのを防止して、電池の
内部抵抗が上昇するのを抑制し、信頼性を向上させるこ
とができるという効果を奏する。加えて、生産工程にお
ける品質管理が容易となり、大量生産に十分に対応する
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶接封口電池を正面側から見た場
合の部分断面図である。
【図2】本発明に係る溶接封口電池を背面側から見た場
合の部分断面図である。
【図3】本発明に用いる正極板の構成図である。
【図4】本発明に用いる負極板の構成図である。
【図5】本発明に用いる渦巻電極体の横(水平)断面の
構成を示す図である。
【図6】本発明に用いる絶縁板を斜め下方から見たとき
の斜視図である。
【図7】本発明に用いるスペーサを斜め上方から見たと
きの斜視図である。
【図8】本発明の溶接封口電池の要部断面図である。
【図9】本発明の溶接封口電池に衝撃が加えられた状態
を示す要部断面図である。
【図10】スペーサの斜面の長さとスペーサの凸部の高
さとの関係を示す説明図である。
【図11】渦巻電極体の移動可能量を示す説明図であ
る。
【図12】渦巻電極体の移動可能量が渦巻電極体の最大
落ち込み量よりも大きい場合の状態を示す説明図であ
る。
【図13】渦巻電極体の移動可能量が渦巻電極体の最大
落ち込み量よりも小さい場合の状態を示す説明図であ
る。
【図14】本発明に係る溶接封口電池の製造工程を示す
説明図である。
【図15】本発明の他の例に係る溶接封口電池の要部断
面図である。
【図16】本発明の他の例に係る溶接封口電池の要部拡
大図である。
【図17】本発明の他の例に係る溶接封口電池の要部拡
大図である。
【図18】本発明の他の例に係る溶接封口電池の要部拡
大図である。
【図19】本発明の他の例に係る溶接封口電池に用いる
正極の平面図である。
【図20】本発明の他の例に係る溶接封口電池に用いる
正極の他の例を示す平面図である。
【図21】封口電池の最短距離点と導出終端の位置を示
す平面概念図である。
【図22】従来の溶接封口電池の製造工程を示す説明図
である。
【図23】従来の溶接封口電池の部分断面図である。
【図24】従来の溶接封口電池に衝撃が加えられた状態
を示す要部断面図である。
【図25】従来の他の例に係る溶接封口電池の部分断面
図である。
【図26】従来の他の例に係る溶接封口電池に衝撃が加
えられた状態を示す要部断面図である。
【図27】従来の他の例に係る溶接封口電池の不具合の
状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
20:正極板 23:切込み 24:正極集電タブ 24a:降下部分 30:負極板 40:渦巻電極体 41:セパレータ 50:封口蓋 55:絶縁板 55a:基台部 55b:凸部 56:スペーサ 56a:基台部 56b:凸部 60:電池外装缶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H022 AA09 BB11 CC08 CC12 CC16 KK03 5H029 AJ14 BJ02 CJ05 DJ05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極板と負極板とをセパレータを介して
    積層した電極体と、この電極体を収納する電池外装缶
    と、上記電極体の上記電池外装缶と対向する正極板又は
    負極板の芯体露出部から導出される集電タブと、上記電
    池外装缶の開口部を封口する封口蓋と、この封口蓋と上
    記電極体との間に封口蓋側から順に設けられた絶縁板及
    びスペーサとを有し、且つ、上記集電タブを上記電池外
    装缶の開口縁と上記封口蓋との間にはさみ込んだ状態
    で、集電タブと電池外装缶と封口蓋とが溶接される構造
    の溶接封口電池において、 上記集電タブは、導出始端から上記スペーサと上記絶縁
    板との間を通過して、集電タブの溶接位置である導出終
    端に至るように配置され、且つ、上記スペーサと上記絶
    縁板との間の通過経路における少なくとも一部に、集電
    タブが折り重なっていない屈曲部を有する、及び/又
    は、集電タブが電極体方向に降下する降下部分を有する
    ように導出されていることを特徴とする溶接封口電池。
  2. 【請求項2】 上記降下部分は、上記スペーサに設けら
    れた凸部により構成される、請求項1記載の溶接封口電
    池。
  3. 【請求項3】 上記凸部の断面形状が三角形又は矩形で
    ある、請求項2記載の溶接封口電池。
  4. 【請求項4】 上記凸部の断面形状が半円形である、請
    求項2記載の溶接封口電池。
  5. 【請求項5】 上記集電タブの遊びにより構成される電
    極体の移動可能量が、電極体の最大落ち込み量よりも大
    きい、請求項1〜4記載の溶接封口電池。
  6. 【請求項6】 上記集電タブは、上記電極体の最外周部
    分に位置する正極板又は負極板の芯体露出部に略U状の
    切込みを入れ、この切込みを切りおこして上記電池外装
    缶の開口側方向へ折り返すことにより形成される、請求
    項1〜5記載の溶接封口電池。
  7. 【請求項7】 上記開口縁であって上記集電タブの導出
    始端から最短距離にある地点を最短距離点とするとき、
    上記集電タブの先端部分が溶接される導出終端は上記最
    短距離点以外に位置する、請求項1〜6記載の溶接封口
    電池。
  8. 【請求項8】 上記電池外装缶の開口縁の形状は矩形で
    あり、上記最短距離点と上記導出終端とは、上記矩形の
    相対向する二辺上にそれぞれ位置している、請求項7記
    載の溶接封口電池。
  9. 【請求項9】 上記電池外装缶の開口縁の形状は円形、
    またはだ円形であり、上記導出終端は、上記最短距離点
    から上記円形、またはだ円形の1/4周長より離れた地
    点に位置する、請求項7記載の封口電池。
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