JP2002298326A - 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置 - Google Patents

垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置

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JP2002298326A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた低ノイズ特性と記録磁化の安定性を有
し、超高密度磁気記録に好適な垂直磁気記録媒体及び磁
気記憶装置を提供する。 【解決手段】垂直磁化膜14と裏打ち軟磁性層12の間
に反強磁性層13を設け、垂直磁化膜と反強磁性層の間
に非磁性中間層16を配置し、垂直磁化膜14と反強磁
性層13の間に非磁性中間層16と強磁性層(軟磁性
膜)17からなる層を設けた構成の垂直磁気記録媒体を
用いることにより、裏打ち軟磁性層から発生するスパイ
ク状ノイズを低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再生ノイズが小さ
く、記録磁化の安定性に優れた超高密度磁気記録に好適
な垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、実用的に用いられている面内磁気
記録方式において線記録密度を向上するには、記録時の
反磁界の影響を減少するために記録媒体である磁性膜の
残留磁化(Br)と磁性膜厚(t)の積(Br・t)を
小さくし、保磁力を増大する必要がある。また、磁化遷
移から発生する媒体ノイズを減少するために、磁性膜の
磁化容易軸を基板面に平行に配向させると共に、結晶粒
径の微細化と均一性の制御が必要である。
【0003】面内磁気記録用の磁性膜としては、Coを
主成分とし、これにCr,Ta,Pt,Rh,Pd,T
i,Ni,Nb,Hfなどを添加したCo合金薄膜が用
いられる。磁性薄膜を構成するCo合金は、主として六
方稠密格子構造(以下、hcp構造という)の材料を用
いる。この結晶のc軸は<00.1>方向に磁化容易軸
を持ち、磁化容易軸を面内方向に配向させる。磁性薄膜
の結晶配向性や粒径を制御するために、基板と磁性膜の
間に構造制御用の下地層を形成する。下地層としては、
Crを主成分とし、これにTi,Mo,V,W,Pt,
Pdなどを添加した材料を用いる。磁性薄膜は真空蒸着
法やスパッタリング法により形成する。前記したよう
に、面内磁気記録において媒体ノイズを小さくし線記録
密度を向上するには、磁性膜の残留磁化(Br)と磁性
膜厚(t)の積を小さくする必要があり、このために磁
性膜の膜厚を20nm以下まで薄くし、結晶粒径を10
〜15nmまで微細化することが必要である。しかし、
このような磁性結晶粒を微細化した媒体では、熱揺らぎ
により記録磁化が減少するという極めて重大な問題があ
り、高密度記録の障害となっている。
【0004】一方、垂直磁気記録方式は、記録媒体面に
垂直に、かつ隣り合う記録ビットが互いに反平行になる
ように磁区を形成する磁気記録方式であり、記録ビット
の境界での反磁界が小さくなり高密度記録ほど磁化が安
定に保たれ易い利点があり、高密度磁気記録の有力な手
段の一つである。垂直磁気記録では、面内磁気記録に比
べて磁性膜厚を厚くでき、特に高記録密度領域での記録
磁化を安定に保持できる利点がある。垂直磁気記録によ
り線記録密度を向上するためには、記録ビット内部及び
磁化遷移領域に形成される不規則構造の磁区から発生す
る媒体ノイズを減少することが必要である。このために
は、磁性膜の磁化容易軸を基板面に垂直に配向させると
共に、磁化容易軸の配向分散を小さくし、結晶粒径を微
細化しその均一性を制御することが必要である。
【0005】垂直磁気記録媒体には、基板上に構造制御
層を介して垂直磁化膜を形成した単層垂直磁気記録媒体
と、基板上に軟磁性膜を形成し、この上に構造制御層を
介して垂直磁化膜を形成した2層垂直磁気記録媒体があ
る。前者の場合、媒体ノイズの主因は、記録ビット内部
及び磁化遷移領域に形成される不規則構造の磁区であ
る。一方、後者の2層垂直磁気記録媒体の場合、媒体ノ
イズは記録ビット内部及び磁化遷移領域に形成される不
規則構造の磁区に加えて、垂直磁化膜の下層に設けた軟
磁性膜の磁区構造の乱れによっても発生する。
【0006】垂直磁気記録におけるノイズ低減や記録磁
化の安定性を改善する多くの手段が提案されている。例
えば、Digest of the Fourth Perpendicular Magnetic
Recording Coference '97やDigest of the Fifth Perpe
ndicular Magnetic Recording Coference 2000に記述さ
れたように、CoCr合金/Tiからなる2層下地層の
導入によるCoCr合金磁性膜の結晶配向性の向上、C
oCrPt−Oグラニュラー型磁性膜のごとくCrの酸
化物による磁性粒子間の磁気的分離の促進、Co/Pt
(or Pd)多層磁性膜、Te−Fe−Co非晶質磁性
膜、あるいはCoCr合金磁性膜の上にCo/Pt(or
Pd)多層磁性膜を被覆することにより垂直磁化膜の
角型比を向上する方法が提案されている。CoCr合金
系を用いた従来の垂直磁化膜では、CoCr合金組成や
Ta,B,Nbなどの添加元素の導入による磁性粒子間
の磁気的相互作用の制御、あるいはシード層の採用によ
るCoCr合金磁性膜の結晶配向改善などにより媒体ノ
イズの低減や磁化の安定性向上が図られた。しかしなが
らCoCr合金系を用いた従来の垂直磁化膜では、媒体
ノイズの低減と磁化の安定性を同時に満たす技術は確立
されていない。Co/Pt(or Pd)多層磁性膜やT
e−Fe−Co非晶質磁性膜は、垂直磁気異方性が大き
く磁化の安定性に優れているが、磁性粒間の相互作用が
強く高密記録したとき遷移性ノイズが向上する欠点があ
る。この欠点を克服するために従来技術では、シード層
にミクロな起伏を形成する手段やスパッタリングガス圧
力を制御する方法、あるいはCoCr合金磁性膜の上に
Co/Pt(or Pd)多層磁性膜を被覆する方法など
が採用されている。これら従来技術ではCo/Pt(or
Pd)多層磁性膜の垂直磁気異方性分散を拡大し、媒体
ノイズや磁化の安定性を損なうなど高密度記録の障害と
なっている。
【0007】また、垂直磁化膜の下層に軟磁性裏打ち層
を形成することにより記録効率を向上できるが、一方で
は軟磁性層に形成された磁区から発生するノイズも重要
な課題である。軟磁性膜の磁区構造を制御する方式とし
て、例えば特開平11−191217号公報「垂直磁気
記録媒体の製造方法」のように、軟磁性膜の下層に直接
面内磁化膜を接して形成する方法や、特開平7−235
034号公報「垂直磁気記録媒体および磁気記録再生装
置」のように、垂直磁化膜の下層に軟磁性膜と反強磁性
膜の多層膜を形成する方法が提案されている。前者の方
法によれば、外部磁界による軟磁性膜の磁区構造の乱れ
をある程度低下できる効果は認められるが、軟磁性膜の
下層に直接面内磁化膜を接して形成することにより面内
磁化膜の磁区構造乱れがこの上の軟磁性膜に転写され、
その結果、垂直磁化膜の再生信号の中に軟磁性膜から発
生したノイズが含まれて高密度記録の障害になる問題が
ある。また、この方法では、記録ヘッドの磁界により下
層の面内磁化膜の磁化方向が乱され軟磁性膜の磁区構造
が変化する問題がある。後者のごとく軟磁性膜(膜厚1
00nm)と反強磁性膜の多層膜からなる裏打ち層をも
ちいることにより、軟磁性膜に形成される磁区を減少し
スパイクノイズの発生をある程度低減できるが、反強磁
性膜や軟磁性膜の膜厚が何れも厚く磁区制御の効果が小
さい欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】垂直磁気記録媒体によ
り超高密度磁気記録を実現するには、線記録密度の向上
の他に再生信号に含まれる媒体ノイズの低減と記録磁化
を安定に保つことが重要である。垂直磁気記録媒体にお
いて、記録層である垂直磁化膜が反磁界に打ち勝つため
に大きな垂直磁気異方性を有し膜面垂直方向の角型比が
限りなく1に近く、またニュークリエイションフィール
ド(ニュークリエーションフィールドHnは、磁化磁界
曲線において保磁力における接線と飽和磁化の延長線と
の交点の磁界強度で定義される。)が負の値を有し、磁
性粒子間の磁気的相互作用が適度に制御され高密度記録
したときの磁区サイズが小さいことが、媒体ノイズの低
減と信号劣化を低減するのに望ましい。また、垂直磁化
膜の下層の軟磁性膜の磁区構造が制御されスパイク状ノ
イズの発生を防止することが必要である。
【0009】本発明は、このような問題認識のもとに媒
体構成の最適化を図って従来技術の欠点を解消し、スパ
イク状ノイズの発生を防止すると共に、低ノイズ特性と
記録磁化の安定性、優れたオーバーライト特性や高記録
分解能特性などを同時に達成し超高密度磁気記録に好適
な垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、裏打ち軟
磁性層を備えた垂直磁気記録媒体において、軟磁性膜か
ら発生するスパイク状ノイズを低減するには、垂直磁化
膜の近傍、特に垂直磁化膜の裏面から100nm以下の
領域の軟磁性層の磁区構造を制御することが重要である
ことを見い出した。
【0011】すなわち、本発明による垂直磁気記録媒体
は、垂直磁化膜の裏面に裏打ち軟磁性層を備えた垂直磁
気記録媒体において、反強磁性層が垂直磁化膜と裏打ち
軟磁性層の間に前記垂直磁化膜の下面から100nm以
下の距離だけ隔てて設けられていることを特徴とする。
垂直磁化膜と反強磁性層の間に膜厚5nm以下の非磁性
中間層を設けてもよい。垂直磁化膜と反強磁性層の間に
非磁性中間層と強磁性層とを設けてもよい。反強磁性層
はIrMn,PtMn,PtCrMn,PdPtMn,
RhMnの中から選択された材料とするのが好ましい。
【0012】垂直磁化膜と裏打ち軟磁性層の間にIrM
n,PtMn,PtCrMn,PdPtMn,RhMn
などの反強磁性層膜を備えることにより、垂直磁化膜に
近接した軟磁性層の磁区構造を制御するとともに、垂直
磁化膜の磁性粒子間の磁気的相互作用を適度に制御し、
磁区サイズが小さく媒体ノイズの低減と信号劣化を低減
することができる。垂直磁化膜と反強磁性層の間に膜厚
5nm以下の薄い非磁性層と膜厚100nm以下の強磁
性層(軟磁性層)を配置することにより、スパイク状ノ
イズの低減と共に磁気記録再生時の記録効率と再生効率
(オーバーライト特性)を向上できる。
【0013】垂直磁化膜としては、CoCr合金にP
t,Ta,B,Nbなどを添加した薄膜または組成の異
なる磁性膜の積層構造の薄膜、Co/(Pt,or P
d)多層膜とCo−Xa/(Pt,or Pd)多層膜層
(XaはCr,B,Ta,Mn,Vから選択される少な
くとも1種類の元素)の積層磁性膜、Co/(Pt,or
Pd)多層膜とCo/{(Pt−Ya),or (Pd−
Ya)}多層膜層(YaはB,Ta,Ru,Re,I
r,Mn,Mg,Zr,Nbから選択される少なくとも
1種類の元素)積層磁性膜、CoCr合金膜とCo/
(Pt,or Pd)多層膜の積層磁性膜が使用できる。
Co−Xa/(Pt,or Pd)多層膜層における添加
元素Xa(XaはCr,B,Ta,Mn,Vから選択さ
れる少なくとも1種類の元素)はCo粒子間の磁気的相
互作用を制御する作用があり、Co/{(Pt−Y
a),or (Pd−Ya)}多層膜層における添加元素
Ya(YaはB,Ta,Ru,Re,Ir,Mn,M
g,Zr,Nbから選択される少なくとも1種類の元
素)はPt層やPd層の結晶粒径を制御する作用があ
る。
【0014】裏打ち軟磁性層を備えた垂直磁気記録媒体
において、垂直磁化膜と軟磁性層の間に配置した反強磁
性層の両面に軟磁性層を設けることにより、軟磁性膜か
ら発生するスパイク状ノイズを低減すると共に磁気記録
の際に記録ヘッドからの漏洩磁界のフラックスリターン
パスを形成し記録効率を向上する。
【0015】裏打軟磁性層として、Co−Zr−Xb
(XbはTa,Nb,Mo,W,Niから選択される少
なくとも1種類の元素)系非晶質合金膜、もしくはFe
−Al−Si合金やFe−C−Yc(YcはTa,H
f,Zr,Nbから選択される少なくとも1種類の元
素)合金などの非柱状多結晶膜、Ni−Fe合金の何れ
かの軟磁性層を、上記反強磁性層の片面、もしくは両面
に設ける。
【0016】本発明による磁気記憶装置は、磁気記録媒
体と、リング型もしくは単磁極型の磁気記録用ヘッド
と、磁気抵抗効果型、スピンバルブ型もしくは磁気トン
ネル型の信号再生用ヘッドとを備え、垂直磁気記録媒体
として前述の垂直磁気記録媒体を用いたことを特徴とす
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図において、同一の符号を付した
部分は、同じ性能特性を有する部分を示す。図1(a)
は、本発明による垂直磁気記録媒体の基本構造の一例を
示す断面模式図である。この垂直磁気記録媒体は、基板
11上に裏打ち軟磁性層12、反強磁性層13、垂直磁
化膜14、および保護層15を備えて構成される。基板
11としては、ガラス基板、あるいはSiディスク基
板、NiP被覆アルミニウム基板、カーボン基板、ある
いは高分子基板などを用いる。裏打ち軟磁性層12は、
Co−Zr−Xb(XbはTa,Nb,Mo,W,Ni
から選択される少なくとも1種類の元素)系非晶質合金
膜、もしくはFe−Al−Si合金やFe−C−Yc
(YcはTa,Hf,Zr,Nbから選択される少なく
とも1種類の元素)合金などの非柱状多結晶膜、Ni−
Fe合金の何れかの軟磁性膜を使用する。
【0018】垂直磁化膜14と裏打ち軟磁性層12の間
にIrMn,PtMn,PtCrMn,PdPtMn,
RhMnなどの反強磁性層13を設ける。反強磁性層1
3は、垂直磁化膜直下の裏打ち軟磁性層12の磁区構造
を制御しスパイク状ノイズの発生を防止すると共に、反
強磁性層13の上部に形成する垂直磁化膜14の磁区の
微細化を促進する効果がある。反強磁性層の膜厚は、軟
磁性層の磁区構造の制御と記録再生効率向上の点から5
0nm以下、望ましくは20nm以下とする。
【0019】図1(b)は、本発明による垂直磁気記録
媒体の基本構造の他の例を示す断面模式図である。この
垂直磁気記録媒体は、基板11上に裏打ち軟磁性層1
2、反強磁性層13を形成し、この上に薄い非磁性中間
層16を介して垂直磁化膜14、および保護層15の順
に形成して構成される。反強磁性層13は、IrMn,
PtMn,PtCrMn,PdPtMn,RhMnなど
を用い、膜厚は20nm以下が望ましい。非磁性中間層
16としては、例えばTiCr合金、CoCr合金、N
iTaZr合金、Ti、あるいはSi,Ge,Cなど非
晶質状の薄膜、Pt,Pd,Ru薄膜、ITO(Indium
Tin Oxide)薄膜などが使用できる。非磁性中間層16
は、この上部に形成する垂直磁化膜の結晶配向や結晶粒
径を制御する効果がある。膜厚は1〜5nmとする。膜
厚が厚すぎると磁気記録の際に記録効率を低下するた
め、薄い方が望ましい。
【0020】図1(c)は、本発明による垂直磁気記録
媒体の基本構造の他の例を示す断面模式図である。この
垂直磁気記録媒体は、基板11上に裏打ち軟磁性層1
2、反強磁性層13を形成し、反強磁性層13と垂直磁
化膜14の間に強磁性層17、非磁性中間層16を設
け、この上に垂直磁化膜14、および保護層15の順に
形成して構成される。強磁性層17は、記録再生効率向
上の点から飽和磁束密度が大きく、上層の垂直磁化膜1
4の保磁力より小さいことが望ましい。強磁性層17の
膜厚は、磁区構造を制御しスパイク状ノイズを低減する
ために100nm以下とする。反強磁性層は、垂直磁化
膜との間に設けられる強磁性層17の磁区構造を制御す
る役割があり、垂直磁化膜14の下面から10〜100
nmの距離だけ隔てて設けるのが好ましい。また、反強
磁性層の膜厚は20nm以下が好ましい。
【0021】図1(a),(b)及び(c)に示した垂
直磁気記録媒体における垂直磁化膜14は、CoCr合
金にPt,Ta,B,Nbなどから選ばれた材料を添加
した薄膜または前記CoCr合金の組成の異なる磁性膜
を積層した構造の薄膜、Co/(Pt,or Pd)多層
膜とCo−Xa/(Pt,or Pd)多層膜層(Xaは
Cr,B,Ta,Mn,Vから選択される少なくとも1
種類の元素)の積層磁性膜、Co/(Pt,or Pd)
多層膜とCo/{(Pt−Ya),or (Pd−Y
a)}多層膜層(YaはB,Ta,Ru,Re,Ir,
Mn,Mg,Zr,Nbから選択される少なくとも1種
類の元素)積層磁性膜、CoCr合金膜とCo/(P
t,or Pd)多層膜の積層磁性膜などの何れかが使用
できる。Co−Xa/(Pt,or Pd)多層膜層にお
ける添加元素Xa(XaはCr,B,Ta,Mn,Vか
ら選択される少なくとも1種類の元素)はCo層の粒子
径の制御と磁性粒子の孤立性を促進する効果があり、C
o/{(Pt−Ya),or (Pd−Ya)}多層膜層
における添加元素Ya(YaはB,Ta,Ru,Re,
Ir,Mn,Mg,Zr,Nbから選択される少なくと
も1種類の元素)はPt層やPd層の結晶粒径と磁性粒
子の孤立性を促進する効果がある。積層構造の垂直磁化
膜を用いることにより、従来の垂直磁化膜に比べて低ノ
イズ、高磁化安定性を実現できる。また積層比を変える
ことにより垂直磁化膜の磁化の大きさを任意に変化でき
る。
【0022】非磁性中間層16は、この上に形成する垂
直磁化膜の結晶配向や結晶粒径制御に加えて、垂直磁化
膜と裏打軟磁性層間の磁気的相互作用を弱めることによ
り裏打軟磁性層から発生するノイズを低減する効果があ
る。
【0023】本発明による媒体の記録再生特性の評価に
用いた磁気記憶装置の概要を第2図により説明する。磁
気記憶装置は、磁気ディスク31、記録再生用の磁気ヘ
ッド32、磁気ヘッドを支持するサスペンジョン33、
アクチュエータ34、ボイスコイルモータ35、記録再
生回路36、位置決め回路37、インターフェース制御
回路38などで構成される。磁気ディスク31は図1に
て説明した上記垂直磁気記録媒体からなり、保護膜上に
は潤滑膜が被覆されている。磁気ヘッド32は、スライ
ダー、この上に設けられた磁気記録用ヘッド及び信号再
生用の磁気抵抗効果型、巨大磁気抵抗効果型もしくはス
ピンバルブ型素子あるいは磁気トンネル型素子からなる
再生用ヘッドで構成される。記録信号再生用の磁気ヘッ
ドのギャップ長は、高分解能の再生信号を得るために
0.2μm以下とし、望ましくは0.08〜0.15μ
mとする。磁気記録用のヘッドは、リング型ヘッドまた
は単磁極型ヘッドを用いた。再生用ヘッドのトラック幅
は、記録用ヘッド磁極のトラック幅より狭くし、記録ト
ラック両端部から生じる再生ノイズを低減する。本装置
を用いて、本実施例の媒体ノイズ特性や記録再生特性評
価を行った。
【0024】〔実施例1〕図1(a)に断面構造を略示
する垂直磁気記録媒体を作製した。洗浄した直径2.5
インチのガラス基板11を高真空DCマグネトロンスパ
ッタリング装置に設置し、基板を250℃に加熱の後、
プリコート層として膜厚5nmのNi−30at%Ta
−10at%Zr層を形成した。プリコート層は、この
上に形成する薄膜と基板との付着強度を高めるために使
用する。このプリコート層の上に膜厚300nmの非晶
質構造のCo−10at%Ta−2at%Zrからなる
裏打ち軟磁性層12を形成した。裏打ち軟磁性層として
は、この他にCo−Zr−Xb(XbはTa,Nb,M
o,W,Niから選択される少なくとも1種類の元素)
系非晶質合金膜、もしくはFe−Al−Si合金やFe
−C−Yc(YcはTa,Hf,Zr,Nbから選択さ
れる少なくとも1種類の元素)合金などの非柱状多結晶
膜、Ni−Fe合金などの何れかの軟磁性層を使用でき
る。
【0025】引き続いてこの上に膜厚5nmの80at
%Ni−Fe合金軟磁性膜を介して反強磁性層13を形
成した。反強磁性層としては、IrMn,PtMn,P
tCrMn,PdPtMn,RhMn合金の何れを用い
てもよいが、ここでは80at%Mn−Ir合金を例に
説明する。80at%Ni−Fe合金軟磁性膜は、この
上に形成する80at%Mn−Ir合金膜結晶の配向を
促進する効果と、80at%Mn−Ir合金反強磁性層
と下層の非晶質Co−10at%Ta−2at%Zr軟
磁性層との間の反強磁性/(強磁性+強磁性)結合を促
進する効果がある。反強磁性層13の膜厚を0〜80n
mの範囲で変化した。
【0026】上記反強磁性層13の上に垂直磁化膜14
として膜厚20nmのCo−20at%Cr−14at
%Pt合金を形成した。上記試料を約350℃に加熱の
後、約300ガウスの磁界をディスクの半径方向に印加
しながら冷却することにより裏打ち軟磁性層12に半径
方向の磁気異方性を付与した。上記処理の後、垂直磁化
膜14の表面に膜厚5nmのC保護層19を形成して図
1(a)に示す構成の媒体A−1〜A−9を作製した。
【0027】以下の方法で、比較用媒体Bを作製した。
洗浄した直径2.5インチのガラス基板11を高真空D
Cマグネトロンスパッタリング装置に設置し、基板を2
50℃に加熱の後、プリコート層として膜厚5nmのN
i−30at%Ta−10at%Zr層を形成した。こ
のプリコート層の上に膜厚5nmの80at%Ni−F
e合金軟磁性膜を介して膜厚50nmの80at%Mn
−Ir合金からなる反強磁性層13を形成した。引き続
いてこの上に膜厚300nmの非晶質構造のCo−10
at%Ta−2at%Zrからなる裏打ち軟磁性層1
2、膜厚20nmのCo−20at%Cr−14at%
Pt合金垂直磁化膜14を順に形成した。
【0028】上記試料を約350℃に加熱の後、約30
0ガウスの磁界をディスクの半径方向に印加しながら冷
却することにより裏打ち軟磁性層12に半径方向の磁気
異方性を付与した。上記処理の後、垂直磁化膜14の表
面に膜厚5nmのC保護層19を形成し、媒体Bとし
た。
【0029】以下の方法で、比較用媒体Cを作製した。
洗浄した直径2.5インチのガラス基板11を高真空D
Cマグネトロンスパッタリング装置に設置し、基板を2
50℃に加熱の後、プリコート層として膜厚5nmのN
i−30at%Ta−10at%Zr層を形成した。こ
のプリコート層の上に膜厚300nmの非晶質構造のC
o−10at%Ta−2at%Zrからなる裏打ち軟磁
性層12、膜厚5nmのNi−30at%Ta−10a
t%Zrの非磁性中間層、膜厚20nmのCo−20a
t%Cr−14at%Pt合金垂直磁化膜14を順に形
成した。上記試料を約350℃に加熱の後、約300ガ
ウスの磁界をディスクの半径方向に印加しながら冷却す
ることにより裏打ち軟磁性層12に半径方向の磁気異方
性を付与した。上記処理の後、垂直磁化膜14の表面に
膜厚5nmのC保護層19を形成し、媒体Cとした。
【0030】図2の磁気記録装置を用いて、媒体A、媒
体B、および媒体Cの裏打ち軟磁性層に形成された磁区
から発生するスパイク状のノイズ信号、SNR特性、記
録分解能特性(D50)、記録磁化の安定性(信号劣化
率)の測定を行った。トラック幅0.2μmの単磁極型
磁気ヘッドで磁気記録し、シールド間隔80nmの巨大
磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)で再生し、媒体ノイ
ズと記録分解能を測定した。記録再生時のスペーシング
は16nmとした。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1において、スパイク状のノイズ信号は
次のように定義した。磁気ヘッドにより垂直磁化膜を直
流消去し、再生ヘッドで検出される平均の直流消去ノイ
ズレベルの1.2倍以上の信号強度を有する不規則的に
検出される信号をスパイク状のノイズ信号とし、磁気デ
ィスク一周当たりに検出される数で示した。SNR特性
は400kFCIにおける信号強度と0〜50MHzの
範囲の積算ノイズの比で示した。磁区サイズは交流消去
した試料表面の磁区構造をMFM(磁気力顕微鏡)で測
定して得た不規則磁区の平均径(単位はnm)である。
ここで不規則磁区の大きさは、同じ面積の円に近似した
ときの直径で比較した。不規則磁区の径が大きいほど媒
体ノイズが大きく、記録分解能が低下する性質がある。
50は、記録分解能の指標として用いられ、低記録密度
の信号出力に対して50%の信号出力になるときの線記
録密度であり、これが大きい程性能が優れている。信号
劣化率は、10kFCIの信号を記録し、記録直後の信
号に対する1×106秒後信号強度の比をそれぞれ示
す。
【0033】表1の比較から明らかなように、垂直磁化
膜と裏打ち軟磁性層の間に反強磁性層を配置することに
より、特に膜厚5nm以上の反強磁性層を配置すること
により垂直磁化膜直下の裏打ち軟磁性層の磁区構造の制
御ができ、その結果、裏打ち軟磁性層から発生するスパ
イク状のノイズ信号を大幅に低減できることが明らかで
ある。また、Ir−Mn,Pt−Mn,Cr−Mn−P
t,PdPtMn,RhMnなどの反強磁性層の採用に
より、この上に形成した垂直磁化膜の結晶粒界にMnな
どの非磁性層が拡散し、磁性粒子の磁気的孤立性が促進
され、その結果、磁区サイズが微細化され、記録分解能
特性(D50:300kFCI以上)やSNR特性(40
0kFCIにおいて20dB以上)、信号劣化率が大幅
に改善(3%以下)されることが明らかである。特に反
強磁性層の膜厚が5〜20nmのとき上記特性の何れも
が同時に改善される効果が大きい。
【0034】〔実施例2〕図1(b)に断面構造を略示
する垂直磁気記録媒体を作製した。洗浄した直径2.5
インチのガラス基板11を高真空DCマグネトロンスパ
ッタリング装置に設置し、基板を250℃に加熱の後、
プリコート層として膜厚5nmのNi−30at%Ta
−10at%Zr層を形成した。プリコート層は、この
上に形成する薄膜と基板との付着強度を高めるために使
用する。このプリコート層の上に膜厚300nmの非晶
質構造のCo−10at%Ta−2at%Zrからなる
裏打ち軟磁性層12を形成した。裏打ち軟磁性層として
は、この他にCo−Zr−Xb(XbはTa,Nb,M
o,W,Niから選択される少なくとも1種類の元素)
系非晶質合金膜、もしくはFe−Al−Si合金やFe
−C−Yc(YcはTa,Hf,Zr,Nbから選択さ
れる少なくとも1種類の元素)合金などの非柱状多結晶
膜、Ni−Fe合金などの何れかの軟磁性層を使用でき
る。
【0035】引き続いて、この上に膜厚5nmの80a
t%Ni−Fe合金軟磁性膜を介して膜厚8nmの反強
磁性層13を形成した。反強磁性層としては、IrM
n,PtMn,PtCrMn,PdPtMn,RhMn
合金の何れを用いてもよいが、ここでは80at%Mn
−Ir合金を例に説明する。反強磁性層の膜厚は20n
m以下とし、望ましくは5〜20nmとする。ここでは
膜厚10nmとした。80at%Ni−Fe合金軟磁性
膜は、この上に形成する80at%Mn−Ir合金膜結
晶の配向を促進する効果と、80at%Mn−Ir合金
反強磁性層と下層の非晶質Co−10at%Ta−2a
t%Zr軟磁性層との間の反強磁性/(強磁性+強磁
性)結合を促進する効果がある。
【0036】上記反強磁性層13の上に薄い非磁性中間
層16を介して膜厚20nmの垂直磁化膜14、および
膜厚5nmのC保護層15を順次形成した。非磁性中間
層16は、この上に形成する垂直磁化膜の結晶配向や粒
径を制御する効果があり、例えばTiCr合金、CoC
r合金、NiTaZr合金、Ti、あるいはSi,G
e,Cなど非晶質状の薄膜、Pt,Pd,Ru薄膜、I
TO(Indium Tin Oxide)薄膜などが使用でき、この上
に形成する垂直磁化膜の種類により任意に選択できる。
本実施例では非磁性中間層16の膜厚を0〜5nmの範
囲で変化した。図1(b)に略示する断面構造を有する
本実施例の媒体D1〜D6は、上記膜厚10nmの80
at%Mn−Ir合金からなる反強磁性層13の上に非
磁性中間層16として膜厚0〜5nmの範囲で変化した
Ni−30at%Ta−10at%Zr層を用い、この
上に膜厚15nmのCo−22at%Cr−14at%
Pt合金磁性膜と膜厚5nmのCo−10at%Cr−
22at%Pt合金磁性膜を順次形成した積層構造の垂
直磁化膜14で構成した。積層構造の垂直磁化膜14を
形成した後、上記試料を約350℃に加熱の後、約30
0ガウスの磁界をディスクの半径方向に印加しながら冷
却することにより裏打ち軟磁性層12に半径方向の磁気
異方性を付与した。この処理の後でC保護層15を形成
した。Co−22at%Cr−14at%Pt合金磁性
膜とCo−10at%Cr−22at%Pt合金磁性膜
の積層構造の垂直磁化膜14で構成することにより、高
保磁力(Hc)、高角型比(SQ)の垂直磁化膜が得ら
れた。
【0037】図1(b)に略示する断面構造を有する本
実施例の媒体E1〜E6は、上記膜厚10nmの80a
t%Mn−Ir合金からなる反強磁性層13の上に非磁
性中間層16として膜厚0〜5nmの範囲で変化したP
d−8at%B層を用い、この上に[Pd(0.75n
m)/Co(0.25nm)]からなる多層膜を4層形
成し(この構成の膜を以後[Pd(0.75nm)/C
o(0.25nm)]×4多層膜と記述する)、更に
[Pd(0.75nm)/Co−Mn(0.25n
m)]×4多層膜、[Pd(0.75nm)/Co
(0.25nm)]×4多層膜、[Pd(0.75n
m)/Co−Mn(0.25nm)]×4多層膜、[P
d(0.75nm)/Co(0.25nm)]×4多層
膜の順に積層した構成の全膜厚20nmの垂直磁化膜1
4で構成した。多層構造の垂直磁化膜14を形成した
後、上記試料を約350℃に加熱の後、約300ガウス
の磁界をディスクの半径方向に印加しながら冷却するこ
とにより裏打ち軟磁性層12に半径方向の磁気異方性を
付与した。この処理の後でC保護層15を形成した。多
層構造の垂直磁化膜で構成することにより、高保磁力
(Hc)、高角型比(SQ)の垂直磁化膜が得られた。
【0038】以下のようにして、比較用媒体Fを作製し
た。洗浄した直径2.5インチのガラス基板11を高真
空DCマグネトロンスパッタリング装置に設置し、基板
を250℃に加熱の後、プリコート層として膜厚5nm
のNi−30at%Ta−10at%Zr層を形成し
た。このプリコート層の上に膜厚300nmの非晶質構
造のCo−10at%Ta−2at%Zrからなる裏打
ち軟磁性層12、膜厚5nmのNi−30at%Ta−
10at%Zrからなる非磁性中間層16、この上に膜
厚15nmのCo−22at%Cr−14at%Pt合
金磁性膜と膜厚5nmのCo−10at%Cr−22a
t%Pt合金磁性膜の積層構造の垂直磁化膜14を形成
した。積層構造の垂直磁化膜14を形成した後、上記試
料を約350℃に加熱の後、約300ガウスの磁界をデ
ィスクの半径方向に印加しながら冷却することにより裏
打ち軟磁性層12に半径方向の磁気異方性を付与した。
この処理の後でC保護層15を形成した。
【0039】以下のようにして、比較用媒体Gを作製し
た。洗浄した直径2.5インチのガラス基板11を高真
空DCマグネトロンスパッタリング装置に設置し、基板
を250℃に加熱の後、プリコート層として膜厚5nm
のNi−30at%Ta−10at%Zr層を形成し
た。このプリコート層の上に膜厚300nmの非晶質構
造のCo−10at%Ta−2at%Zrからなる裏打
ち軟磁性層12、膜厚5nmのPd−8at%B層から
なる非磁性中間層16、この上に[Pd(0.75n
m)/Co(0.25nm)]×4多層膜、[Pd
(0.75nm)/Co−Mn(0.25nm)]×4
多層膜、[Pd(0.75nm)/Co(0.25n
m)]×4多層膜、[Pd(0.75nm)/Co−M
n(0.25nm)]×4多層膜、[Pd(0.75n
m)/Co(0.25nm)]×4多層膜の順に積層し
た構成の全膜厚20nmの多層構造の垂直磁化膜14を
形成した。多層構造の垂直磁化膜14を形成した後、上
記試料を約350℃に加熱の後、約300ガウスの磁界
をディスクの半径方向に印加しながら冷却することによ
り裏打ち軟磁性層12に半径方向の磁気異方性を付与し
た。この処理の後でC保護層15を形成した。
【0040】図2の磁気記録装置を用いて、媒体D、媒
体E、媒体F、および媒体Gの裏打ち軟磁性層に形成さ
れた磁区から発生するスパイク状のノイズ信号、ノイズ
特性、O/W(オーバーライト)特性、記録分解能特性
(D50)、記録磁化の安定性(信号劣化率)の測定を行
った。トラック幅0.2μmの単磁極型磁気ヘッドで磁
気記録し、シールド間隔80nmの巨大磁気抵抗型ヘッ
ド(GMRヘッド)で再生し、媒体ノイズと記録分解能
を測定した。記録再生時のスペーシングは16nmとし
た。結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】表2において、ノイズ特性は線記録密度4
00kFCIにおける0〜50MHzの範囲の積算ノイ
ズを5kFCIの信号強度で規格化した値(μVrms
/μVpp)で示した。O/W特性は、線記録密度20
0kFCIの信号の上に45kFCIの信号を重ね書き
したときの特性を示す。ニュークリエーションフィール
ドHnは、磁化磁界曲線において保磁力における接線と
飽和磁化の延長線との交点の磁界強度で定義される。角
型比(SQ)は、残留磁化と飽和磁化の比である。
【0043】表2の比較から明らかなように、垂直磁化
膜と裏打ち軟磁性層の間に反強磁性層を配置することに
より、垂直磁化膜の近傍の裏打ち軟磁性層の磁区構造の
制御ができ、その結果裏打ち軟磁性層から発生するスパ
イク状のノイズ信号を大幅に低減できる。また反強磁性
層と垂直磁化膜の間に薄い(1〜3nm)非磁性中間層
を挿入することにより記録再生プロセスにおけるスペー
シングロスを低減し、O/W特性が優れ、高記録分解
能、低ノイズ特性を大幅に改善できる。更にニュークリ
エーションフィールドHnが負の値を有し、角型比(S
Q)が限りなく1に近い値を有し、信号劣化率の小さい
(磁化の安定性に優れた)垂直磁気記録媒体を提供でき
る。
【0044】〔実施例3〕以下のようにして、図1
(c)に断面構造を略示する媒体H1〜H6を作製し
た。洗浄した直径2.5インチのガラス基板11を高真
空DCマグネトロンスパッタリング装置に設置し、基板
を250℃に加熱の後、プリコート層として膜厚5nm
のNi−30at%Ta−10at%Zr層を形成し
た。プリコート層は、この上に形成する薄膜と基板との
付着強度を高めるために使用する。このプリコート層の
上に膜厚300nmの非晶質構造のCo−10at%T
a−2at%Zrからなる裏打ち軟磁性層12を形成し
た。
【0045】引き続いて、この上に膜厚5nmの80a
t%Ni−Fe合金軟磁性膜を介して膜厚10nmの反
強磁性層13を形成した。反強磁性層としては、IrM
n,PtMn,PtCrMn,PdPtMn,RhMn
合金の何れを用いてもよいが、ここでは80at%Mn
−Ir合金を例に説明する。80at%Ni−Fe合金
軟磁性膜は、この上に形成する80at%Mn−Ir合
金膜結晶の配向を促進する効果と、80at%Mn−I
r合金反強磁性層と下層の非晶質Co−10at%Ta
−2at%Zr軟磁性層との間の反強磁性/(強磁性+
強磁性)結合を促進する効果がある。上記反強磁性層1
3の上に膜厚5nmの80at%Ni−Fe合金軟磁性
膜を介して非晶質構造のCo−10at%Ta−2at
%Zrからなる軟磁性膜17を形成した。反強磁性層1
3の上の80at%Ni−Fe合金膜は、この上に形成
する軟磁性膜17との間に反強磁性/(強磁性+強磁
性)結合を促進する効果がある。軟磁性膜17の膜厚を
0,10,50,80,100,200nmと変化し
た。
【0046】軟磁性膜17の上に膜厚3nmのNi−3
0at%Ta−10at%Zr非磁性中間層16を介し
て膜厚15nmのCo−20at%Cr−12at%P
t−3at%B合金磁性膜と膜厚5nmのCo−10a
t%Cr−22at%Pt合金磁性膜を順次を積層した
全膜厚20nmの垂直磁化膜14を形成した。非磁性層
16としては、例えばTiCr合金、CoCr合金、N
iTaZr合金、Ti、あるいはSi,Ge,Cなど非
晶質状の薄膜、Pt,Pd,Ru薄膜、ITO(Indium
Tin Oxide)薄膜などが使用でき、この上に形成する垂
直磁化膜の種類により任意に選択できる。垂直磁化膜1
4を形成した後、上記試料を約350℃に加熱の後、約
300ガウスの磁界をディスクの半径方向に印加しなが
ら冷却することにより裏打ち軟磁性層12に半径方向の
磁気異方性を付与した。この処理の後でC保護層15を
形成し、媒体H1−H6とした。以下のようにして、図
1(c)に断面構造を略示する媒体I1〜I6を作製し
た。
【0047】洗浄した直径2.5インチのガラス基板1
1を高真空DCマグネトロンスパッタリング装置に設置
し、基板を250℃に加熱の後、プリコート層として膜
厚5nmのNi−30at%Ta−10at%Zr層を
形成した。プリコート層は、この上に形成する薄膜と基
板との付着強度を高めるために使用する。このプリコー
ト層の上に膜厚300nmのFe−8at%Ta−12
at%C裏打ち軟磁性層12を形成した。裏打ち軟磁性
層12を形成した後、約400℃で熱処理することによ
り、粒径約8nmのFeの微結晶粒が析出した構造の多
結晶性の裏打ち軟磁性層12が得られた。
【0048】引き続いて裏打ち軟磁性層12の上に膜厚
5nmの80at%Ni−Fe合金軟磁性膜を介して膜
厚10nmの80at%Mn−Ir合金反強磁性層1
3、更に膜厚5nmの80at%Ni−Fe合金軟磁性
膜を介して非晶質構造のCo−10at%Ta−2at
%Zrからなる軟磁性膜17を形成した。この構成によ
り反強磁性層13の両側に設けた裏打ち軟磁性層12と
軟磁性膜17の間に反強磁性/(強磁性+強磁性)結合
が促進される。軟磁性膜17の膜厚を0,10,50,
80,100,200nmと変化した。軟磁性膜17の
上に膜厚3nmのNi−30at%Ta−10at%Z
r非磁性中間層16を介して膜厚15nmのCo−20
at%Cr−12at%Pt−3at%B合金磁性膜と
膜厚5nmのCo−10at%Cr−22at%Pt合
金磁性膜を順次を積層した全膜厚20nmの垂直磁化膜
14を形成した。垂直磁化膜14を形成した後、上記試
料を約350℃に加熱の後、約300ガウスの磁界をデ
ィスクの半径方向に印加しながら冷却することにより裏
打ち軟磁性層12に半径方向の磁気異方性を付与した。
この処理の後でC保護層15を形成し、媒体I1〜I6
とした。
【0049】以下のようにして、比較用媒体Jを作製し
た。洗浄した直径2.5インチのガラス基板11を高真
空DCマグネトロンスパッタリング装置に設置し、基板
を250℃に加熱の後、プリコート層として膜厚5nm
のNi−30at%Ta−10at%Zr層を形成し
た。このプリコート層の上に膜厚300nmの非晶質構
造のCo−10at%Ta−2at%Zrからなる裏打
ち軟磁性層12を形成した。この裏打ち軟磁性層12の
上に膜厚5nmの80at%Ni−Fe合金軟磁性膜を
介して膜厚10nmの反強磁性層13、更に膜厚5nm
の80at%Ni−Fe合金軟磁性膜を介して膜厚50
nmの非晶質構造のCo−10at%Ta−2at%Z
rからなる軟磁性膜17を形成した。この構成により反
強磁性層13の両側に設けた裏打ち軟磁性層12と軟磁
性膜17の間に反強磁性/(強磁性+強磁性)結合が促
進される。軟磁性膜17の上に直接膜厚15nmのCo
−20at%Cr−12at%Pt−3at%B合金磁
性膜と膜厚5nmのCo−10at%Cr−22at%
Pt合金磁性膜を順次を積層した全膜厚20nmの垂直
磁化膜14を形成した。垂直磁化膜14を形成した後、
上記試料を約350℃に加熱の後、約300ガウスの磁
界をディスクの半径方向に印加しながら冷却することに
より裏打ち軟磁性層12に半径方向の磁気異方性を付与
した。この処理の後でC保護層15を形成した。
【0050】以下のようにして、比較用媒体Kを作製し
た。洗浄した直径2.5インチのガラス基板11を高真
空DCマグネトロンスパッタリング装置に設置し、基板
を250℃に加熱の後、プリコート層として膜厚5nm
のNi−30at%Ta−10at%Zr層を形成し
た。このプリコート層の上に膜厚350nmの非晶質構
造のCo−10at%Ta−2at%Zrからなる裏打
ち軟磁性層12を形成した。裏打ち軟磁性層12の上に
膜厚3nmのNi−30at%Ta−10at%Zr非
磁性層16を介して膜厚15nmのCo−20at%C
r−12at%Pt−3at%B合金磁性膜と膜厚5n
mのCo−10at%Cr−22at%Pt合金磁性膜
を順次を積層した全膜厚20nmの垂直磁化膜14を形
成した。垂直磁化膜14を形成した後、上記試料を約3
50℃に加熱の後、約300ガウスの磁界をディスクの
半径方向に印加しながら冷却することにより裏打ち軟磁
性層12に半径方向の磁気異方性を付与した。この処理
の後でC保護層15を形成した。
【0051】以下のようにして、比較用媒体Lを作製し
た。洗浄した直径2.5インチのガラス基板11を高真
空DCマグネトロンスパッタリング装置に設置し、基板
を250℃に加熱の後、プリコート層として膜厚5nm
のNi−30at%Ta−10at%Zr層を形成し
た。このプリコート層の上に膜厚350nmのFe−8
at%Ta−12at%C裏打ち軟磁性層12を形成し
た。裏打ち軟磁性層12を形成した後、約400℃で熱
処理することにより、粒径約8nmのFeの微結晶粒が
析出した構造の多結晶性の裏打ち軟磁性層12が得られ
た。裏打ち軟磁性層12の上に膜厚3nmのNi−30
at%Ta−10at%Zr非磁性中間層16を介して
膜厚15nmのCo−20at%Cr−12at%Pt
−3at%B合金磁性膜と膜厚5nmのCo−10at
%Cr−22at%Pt合金磁性膜を順次を積層した全
膜厚20nmの垂直磁化膜14を形成した。垂直磁化膜
14を形成した後、上記試料を約350℃に加熱の後、
約300ガウスの磁界をディスクの半径方向に印加しな
がら冷却することにより裏打ち軟磁性層12に半径方向
の磁気異方性を付与した。この処理の後でC保護層15
を形成した。
【0052】図2の磁気記録装置を用いて、媒体H、媒
体I、媒体J、媒体K、および媒体Lの裏打ち軟磁性層
に形成された磁区から発生するスパイク状のノイズ信
号、ノイズ特性、O/W特性、記録分解能特性
(D50)、記録磁化の安定性(信号劣化率)の測定を行
った。トラック幅0.2μmの単磁極型磁気ヘッドで磁
気記録し、シールド間隔80nmの巨大磁気抵抗型ヘッ
ド(GMRヘッド)で再生し、媒体ノイズと記録分解能
を測定した。記録再生時のスペーシングは16nmとし
た。ノイズ特性は線記録密度400kFCIにおける0
〜50MHzの範囲の積算ノイズを5kFCIの信号強
度で規格化した値(μVrms/μVpp)で示した。
O/W特性は、線記録密度200kFCIの信号の上に
45kFCIの信号を重ね書きしたときの特性を示す。
結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】表3の比較から明らかなように、垂直磁化
膜と裏打ち軟磁性層の間に垂直磁化膜14の下面から1
05nm以下程度、望ましくは100nm以下の距離だ
け隔てて反強磁性層を設け、前記垂直磁化膜と反強磁性
層の間に膜厚100nm以下の強磁性層(軟磁性膜)と
薄い(1〜3nm)非磁性中間層を挿入することによ
り、記録再生プロセスにおけるヘッド/軟磁性層間のス
ペーシングロスを低減でき、その結果O/W特性が優
れ、高記録分解能、低ノイズ特性を大幅に改善できる。
更に信号劣化率の小さい(磁化の安定性に優れた)垂直
磁気記録媒体を提供できる。また垂直磁化膜と裏打ち軟
磁性層の間に反強磁性層を配置することにより、垂直磁
化膜直下の裏打ち軟磁性層の磁区構造の制御ができ、そ
の結果裏打ち軟磁性層から発生するスパイク状のノイズ
信号を大幅に低減できる。即ち、前記した膜構成の媒体
により、超高密度磁気記録に必要な高分解能、低ノイズ
特性、高磁化安定性、高O/W特性とスパイク状ノイズ
の発生防止などが何れも同時に実現できる。
【0055】上記の実施例1〜3では、裏打軟磁性層、
反強磁性層、非磁性中間層、磁性膜などの材料の一例を
用いて説明したが、前記した材料の他の何れの組み合わ
せでも同様の効果を得ることができる。裏打軟磁性層と
してCo−10at%Ta−2at%Zr非晶質膜、F
e−8at%Ta−12at%C多結晶膜を用いた例で
説明したが、この他にCo−Zr−Xb(XbはTa,
Nb,Mo,W,Niから選択される少なくとも1種類
の元素)系非晶質合金膜、もしくはFe−Al−Si合
金やFe−C−Yc(YcはTa,Hf,Zr,Nbか
ら選択される少なくとも1種類の元素)合金などの非柱
状多結晶膜を用いても同様の効果を得ることができる。
また反強磁性層としてMn−Ir合金を用いた例で説明
したが、他にMn−Fe合金、Mn−Pt合金、Cr−
Mn−Pt,PdPtMn,RhMn合金などを用いて
も良い。更に本発明の垂直磁化膜としてCoCr合金磁
性膜の他にCoCrPt−Oグラニュラー型磁性膜、C
o/Pt(or Pd)多層磁性膜、Te−Fe−Co非
晶質磁性膜、あるいはCoCr合金磁性膜の上にCo/
Pt(or Pd)多層磁性膜を被覆した垂直磁化膜も使
用できる。基板11としてガラス基板を用いた例により
説明したが、ガラス基板の他にSiディスク基板、Ni
P被覆アルミニウム基板、カーボン基板、あるいは高分
子基板などを用いてもよい。
【0056】〔実施例4〕本発明の磁気記録媒体A、媒
体D、媒体E、媒体H、および媒体Iを図2の磁気記憶
装置に装着して特性の評価をした。磁気記憶装置は、磁
気ディスク31、記録再生用の磁気ヘッド32、磁気ヘ
ッドを支持するサスペンジョン33、アクチュエータ3
4、ボイスコイルモータ35、記録再生回路36、位置
決め回路37、インターフェース制御回路38などで構
成される。磁気ディスク31は上記実施例にて説明した
垂直磁気記録媒体A,D,E,H,Iからなり、保護膜
上には潤滑膜が被覆されている。磁気ヘッド32は、ス
ライダー、この上に設けられた磁気記録用ヘッド及び信
号再生用の磁気抵抗効果型、巨大磁気抵抗効果型もしく
はスピンバルブ型素子あるいは磁気トンネル型素子から
なる再生用ヘッドで構成される。記録信号再生用の磁気
ヘッドのギャップ長は、高分解能の再生信号を得るため
に0.25μm以下とし、望ましくは0.08〜0.1
5μmとする。
【0057】磁気記録用のヘッドは、単磁極型ヘッドも
しくはリング型ヘッドのいずれを用いても良い。再生用
ヘッドのトラック幅は、記録用ヘッド磁極のトラック幅
より狭くし、記録トラック両端部から生じる再生ノイズ
を低減する。磁気ヘッド32は、サスペンジョン33に
よって支持される。
【0058】上記表1、表2、表3に示したように、垂
直磁化膜と裏打ち軟磁性層の間に反強磁性層を設け、垂
直磁化膜と反強磁性層の間に非磁性中間層を配置し、垂
直磁化膜と反強磁性層の間に非磁性中間層と強磁性層
(軟磁性膜)からなる層を設けた構成の本発明の垂直磁
気記録媒体は、裏打ち軟磁性層から発生するスパイク状
ノイズを大幅に低減でき、記録分解能:300kFCI
以上の高密度記録が実現でき、低媒体ノイズ(0.01
5μVrms/μVpp以下 at 400kFCI)、高
いO/W特性(35dB以上)が得られ、且つ垂直記録
において反磁界の影響により減磁し易い厳しい条件の基
で評価したとき1×106秒間の信号劣化率が1%以下
という優れた磁化の安定性が得られた。また、トラック
幅0.2μmの単磁極ヘッド記録/GMR再生ヘッドを
組み合わせた磁気記録によりエラーレート:10-6以下
の高密度特性が得られ、面記録密度50Gb/in2
上の磁気ディスク装置が構成できた。
【0059】
【発明の効果】本発明によると、裏打ち軟磁性層から発
生するスパイク状ノイズを大幅に低減でき、媒体ノイズ
の小さい記録磁化の安定性に優れた超高密度磁気記録に
好適な垂直磁気記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による垂直磁気記録媒体の基本構造の一
例を示す断面模式図。
【図2】磁気記憶装置の説明図。
【符号の説明】
11:基板、12:裏打ち軟磁性層、13:反強磁性
層、14:垂直磁化膜、15:保護層、16:非磁性中
間層、17:軟磁性膜、31:磁気ディスク、32:磁
気ヘッド、33:サスペンジョン、34:アクチュエー
タ、35:ボイスコイルモータ、36:記録再生回路、
37:位置決め回路、38:インターフェース制御回
路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 棚橋 究 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 菊川 敦 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5D006 CA03 CA05 CA06 DA08 EA03 FA09 5E049 AA10 AC05 BA08 DB11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直磁化膜の裏面に裏打ち軟磁性層を備
    えた垂直磁気記録媒体において、反強磁性層が前記垂直
    磁化膜と前記裏打ち軟磁性層の間に前記垂直磁化膜の下
    面から100nm以下の距離だけ隔てて設けられている
    ことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の垂直磁気記録媒体にお
    いて、前記垂直磁化膜と前記反強磁性層の間に膜厚5n
    m以下の非磁性中間層を設けたことを特徴とする垂直磁
    気記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の垂直磁気記録媒体にお
    いて、前記垂直磁化膜と前記反強磁性層の間に非磁性中
    間層と強磁性層とを有することを特徴とする垂直磁気記
    録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3に記載の垂直磁気記
    録媒体において、前記反強磁性層はIrMn,PtM
    n,PtCrMn,PdPtMn,RhMnの中から選
    択された材料からなることを特徴とする垂直磁気記録媒
    体。
  5. 【請求項5】 磁気記録媒体と、リング型もしくは単磁
    極型の磁気記録用ヘッドと、磁気抵抗効果型、スピンバ
    ルブ型もしくは磁気トンネル型の信号再生用ヘッドとを
    備える磁気記憶装置において、前記磁気記録媒体として
    請求項1〜4のいずれか1項記載の垂直磁気記録媒体を
    用いたことを特徴とする磁気記憶装置。
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