JP2002298001A - 情報伝達支援方法及びシステム - Google Patents

情報伝達支援方法及びシステム

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JP2002298001A JP2001097457A JP2001097457A JP2002298001A JP 2002298001 A JP2002298001 A JP 2002298001A JP 2001097457 A JP2001097457 A JP 2001097457A JP 2001097457 A JP2001097457 A JP 2001097457A JP 2002298001 A JP2002298001 A JP 2002298001A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モデルケースを参照して作業を進めていく場
合において、モデルケースに関する意見や質問等のフィ
ードバック情報が有効に伝達されるようにする。 【解決手段】 開発担当者は、開発部門端末40から、
モデルケースの中で自分が着目している部位を着目点と
して指定する。この着目点の情報はケース対応情報管理
部20に登録される。現場担当者は、現場部門端末30
でモデルケースを参照して自分の作業を進める際に、質
問や意見等があれば、モデルケースの表示情報の中でそ
の対象となる部位を差異点として指定し、その質問等の
内容を入力する。この情報を受け取ったケース対応情報
管理部20は、その差異点と同じ又は近い着目点を登録
している開発担当者に対し、その質問等の情報を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、事例やモデルケー
スの情報をユーザに提供してそのユーザの作業を支援す
るシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】組織における業務効率を上げるための環
境やシステム構築などを支援する方法として、従来か
ら、事例を共有して利用することにより、その環境やシ
ステム構築を容易にする工夫が行われてきた。しかし、
環境の変化の速い昨今においては、登録されている事例
やその中で参照されている商品やソリューションなどが
陳腐化するなどして現実にそぐわなくなるまでの時間が
短くなってきている。このように用意された事例が現実
と合わなくなることは、そこで使用されている商品など
を開発する側からすると、想定する商品の使用のされ方
が変わっていくことに通じている。このような実際の使
用のされ方、その変化についての情報は商品を企画、開
発していく側にとっても重要な情報となるが、従来のも
のは事例の利用という面に注目したものが多く、この点
については注目されてこなかった。
【0003】一方で、共通の関心を持つ複数の人に対し
て、その人たちの間のコミュニケーションを支援する技
術が存在する。同じ情報を誰が参照しているかを知るこ
とによりその人達の間にコミュニケーションが発生する
ことを支援する機能を持つシステムの例としてはPia
zza(SunSoft, Proceedings of the ACM Conference
on CSCW'96)を挙げることができる。このPiazz
aには、同じ情報にアクセスしている人の情報をユーザ
ーに提示し、これらの人と必要に応じてマルチメディア
通信によるコミュニケーションを行う機能が含まれた環
境を提供している。
【0004】また、特開2000−250864号公
報、特開平11−219341号公報には、協調作業を
行っている人たちの間で、個々の人の作業領域を"視点"
として切り出して、類似した"視点"を持つユーザーを集
めてコミュニケーショングループを動的に生成する技術
も開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】事例には多様な内容が
含まれる場合があり、同じ事例を参照しているといって
も、各人がそれぞれ別々の点に関心を持っていることも
少なくない。このような場合、上述のPiazzaのよ
うに単に同じ事例を参照している人を紹介しただけで
は、紹介を受ける人が本当に関心を持っている部分と違
う部分に関心を持っている人も紹介されることになり、
紹介を受ける人にとってあまり役に立たない場合があ
る。
【0006】また、Piazzaのように単に同じ情報
を参照している人を動的に紹介したとしても、事例を利
用して現実問題を解決しようとしている担当者に対して
は不十分である。なぜなら、個々の担当者が興味を持っ
ているのは、当然ながら担当している問題そのものであ
り、参照している事例などの情報は二次的なものにすぎ
ないからである。同じ事例を参照しても、対象とする問
題が異なればその事例の利用の仕方は異なってくるので
あり、担当者の興味は、主としてその問題ごとに異なる
部分、すなわち事例として公開されている範囲に無い、
あるいはその事例と異なっている条件などにある。した
がって、単に事例を共通の話題とする人の間でのコミュ
ニケーションを促すだけでは十分ではなかった。このこ
とは特開2000−250864号公報、特開平11−
219341号公報のように協調作業を行っている人た
ちを前提にした技術を転用する場合にも問題となる。
【0007】また、上記の従来技術が対象としているの
は、協調作業を行っている人同士でのコミュニケーショ
ンであるため、役割の異なる人たちの間でのコミュニケ
ーションを支援するには問題があった。例えばソリュー
ションを行う現場と、そのソリューションのための道具
(商品やソリューションメニューなど)を開発する側と
のコミュニケーションが必要とされる場面を考えてみる
と、道具を使用する現場と開発側とでは、同じ対象を見
るにも視点が異なる。ところが、従来の技術では、視点
(「ものの見方」)が1つに決まっているため、問題を
その視点で統一して表現することになり、他の視点を持
った人たちからは不自然なものになってしまっていた。
【0008】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、事例を参照して作業をしている
ユーザからのその事例に対するフィードバックを、その
フィードバックの内容に適合した人に伝達できるように
するための方法及びシステムを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る情報伝達支援方法は、ユーザから、モ
デルケースの中でそのユーザが着目する部位である着目
点の登録を受け付け、モデルケースを参照して作業を行
うユーザから、そのモデルケースに対するフィードバッ
ク情報を、その情報が対象としている部位の指定と共に
受け付け、そのフィードバック情報と同じモデルケース
に対し、その情報の対象部位と近似する部位を着目点と
して登録しているユーザを探索し、探索の結果得られた
ユーザに対し、そのフィードバック情報を提供する。
【0010】また、本発明の好適な態様では、前記着目
点の登録を受け付けるステップでは、1つのモデルケー
スに対する複数の着目点をまとめて1つの着目情報とし
て登録を受け付け、前記フィードバック情報を受け付け
るステップでは、1つモデルケースに対する複数のフィ
ードバック情報をまとめて1つの投稿情報として登録を
受け付け、前記ユーザを探索するステップでは、投稿情
報に含まれる各フィードバック情報の対象部位の配置パ
ターンに類似した配置パターンの着目点群を持つ着目情
報を登録しているユーザを探索する。
【0011】また、本発明の好適な態様では、前記フィ
ードバック情報を提供したユーザから、そのフィードバ
ック情報に対するコメント情報の入力を受け付け、その
コメント情報を、そのフィードバック情報を投稿したユ
ーザに対して提供する。
【0012】また、本発明の好適な態様では、前記着目
点に対し、着目の観点を示すタイプの指定を受け付け、
前記フィードバック情報を受け付けるステップでは、そ
のフィードバック情報を提供する相手を限定する条件情
報の指定を受け付け、前記ユーザを探索するステップで
は、そのフィードバック情報の対象部位に近似する着目
点のうち、その条件情報に適合するタイプを持つ着目点
を登録したユーザを探索する。
【0013】また、本発明に係る情報伝達支援システム
は、1以上のモデルケースの情報を記憶するモデルケー
ス記憶手段と、ユーザから、前記モデルケース記憶手段
に記憶されているモデルケースの中でそのユーザが着目
する部位である着目点の登録を受け付ける着目点登録手
段と、前記モデルケース記憶手段に記憶されているモデ
ルケースを参照して作業を行うユーザから、そのモデル
ケースに対するフィードバック情報を、その情報が対象
としている部位の指定と共に受け付けるフィードバック
情報入力手段と、そのフィードバック情報と同じモデル
ケースに対し、その情報の対象部位と近似する部位を着
目点として登録しているユーザを探索するユーザ探索手
段と、探索の結果得られたユーザに対し、そのフィード
バック情報を提供するフィードバック情報提供手段とを
含む。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)について図面を用いて説明する。
【0015】以下の実施形態では、企業内の製品開発部
門と、その開発部門で開発した製品(ハードウエア、ソ
フトウエア)を用いて顧客にソリューションサービスを
展開する現場部門との間でのコミュニケーションを支援
する場合を例にとって説明する。
【0016】本実施形態では、開発部門が、自部門の開
発製品又は取扱製品群を使ったソリューションの想定モ
デルケースを作成して現場部門に提供する。想定する顧
客の業務内容などに応じ、多様なモデルケースが提供さ
れる。現場部門は、このモデルケースを参考に顧客に対
するソリューションを実施し、そのモデルケースに対す
る要望や使用結果などを開発部門にフィードバックす
る。このようなサイクルにより、個々の製品やそれらを
使ったモデルケースを改良し、よりよいサービスをより
効率よく提供できるようにする。
【0017】開発部門には、多くの開発担当者がおり、
担当している製品や、知識、興味を持っている製品はそ
れぞれに異なる。現場部門にも多数の現場担当者がお
り、各担当者は多くのモデルケースの中から適切なもの
を選んで参照し、これを参考に顧客のニーズに応じたソ
リューションを構築する。
【0018】個々のモデルケースは、例えばウェブペー
ジなどの電子文書の形態で企業内に公開される。モデル
ケースには、例えば、対象として想定する顧客の業務内
容の説明、それに適用するシステムの構成例やその運用
方法の説明、ソリューションとしての狙いやキーポイン
トの説明などが、文章や図表、写真などを組み合わせて
表現されている。
【0019】このような環境において、本実施形態で
は、開発部門の個々の担当者が、個々のモデルケースに
対し、自分の担当している製品や自分が知識を持ってい
る製品などに関する記述の部分など、現場からのフィー
ドバック情報が欲しい部分を着目点として指定できるよ
うにする。一つの製品が複数のモデルケースに利用され
ることはよくあることであり、一人の開発担当者が複数
のモデルケースに着目点を設定することができる。そし
て現場担当者がモデルケースに対する要求や使用感など
の情報をフィードバックする際には、ケースのどの部分
に関するものかを指定してもらう。このフィードバック
情報は、現場担当者が対象として指定した部分を着目点
に設定している開発担当者に伝達される。開発担当者
は、そのフィードバック情報を製品の改良や新開発に役
立てたり、あるいはフィードバック情報に基づき現場担
当者に対してアドバイスを行ったりする。
【0020】このような仕組みにより、まず開発担当者
にとっては、モデルケースに対する現場からのフィード
バックのうち、自分に関係の薄い部分に対するものは受
け取らずに済むので、効率が高まる。また、現場担当者
とっては、自分のフィードバックが適切な開発担当者に
伝わるので、適切な応答を得やすいというメリットがあ
る。また現場担当者にとっては、個々の製品の担当者を
調べてフィードバックを行うなどの面倒が無く、自分の
実際の現場に近いモデルケースの情報を引用できるの
で、フィードバック情報の記述が容易となる。
【0021】次にこのような仕組みを実現するシステム
構成を、図1を参照して説明する。
【0022】このシステムでは、ケース管理部10、ケ
ース対応情報管理部20、現場部門端末30、及び開発
部門端末40が通信手段50を介して接続される。この
通信手段50としては、LANやWANなどのネットワ
ークや有線、無線の電話によるものなど様々なものが利
用できる。なお、図1に示した接続構成はあくまで一例
であり、本実施形態のシステムの実現はネットワークト
ポロジーに依存しない。
【0023】ケース管理部10は、モデルケースの電子
文書を蓄積し、ユーザの要求等に応じてモデルケースを
選択してその情報を通信手段50を介して公開する情報
処理システムである。ケース管理部10は、この機能が
果たせるものであればよく、公知のさまざまな情報管理
システムを用いることができる。ケース管理部10は、
典型的には、多数のモデルケースの内容その他の情報を
蓄積したケース記憶部12を備える。非常に簡素な構成
では、データベースにモデルケースの電子文書を登録
し、これをWWW経由で公開するというなど構成でもよ
い。
【0024】現場部門端末30は、現場担当者が自分の
顧客のためのソリューションを構築する際に用いる情報
処理システムであり、ケース参照部32,差異指示部3
4,及び差異対応情報処理部36を備える。ケース参照
部32は、ユーザ(ここでは現場担当者)の要求に応
じ、選択されたモデルケースの情報を提示する機能モジ
ュールである。差異指示部34は、ユーザが取り組んで
いるソリューションと、参考のために選択したモデルケ
ースとの間の相違点(又は共通点)の情報の入力をユー
ザから受け付ける機能モジュールである。この情報を以
下「差異情報」と呼ぶ。また、差異指示部34は、ユー
ザからシステムへの各種要求(例えば自分のソリューシ
ョンケースに対する協力依頼など)を、差異情報と関連
づけた形で受け付ける。差異対応情報処理部36は、ケ
ース対応情報管理部20や開発部門端末40と各種情報
のやりとりを行う機能モジュールであり、差異指示部3
4から入力された差異情報や要求などをケース対応情報
管理部20に伝えたり、それに応じたケース対応情報管
理部20や開発部門端末40からの提供情報を受け取っ
てユーザに提供(表示など)したりするなどの役割を果
たす。
【0025】開発部門端末40は、開発担当者が使用す
る情報処理システムであり、ケース参照部42、着目点
指示部44及び着目点関連情報処理部46を備える。ケ
ース参照部42は、ユーザ(ここでは開発担当者)の要
求に応じ、選択されたモデルケースの情報を提示する機
能モジュールである。着目点指示部44は、提示したモ
デルケースに対するユーザの着目点の指示入力を受け付
ける機能モジュールである。着目点関連情報処理部46
は、ユーザが指示した着目点に関連する情報(例えば現
場担当者からのフィードバック)をケース対応情報管理
部から得て、これをユーザに提示する機能モジュールで
ある。図1には、開発部門端末40は1つしか示してい
ないが、開発部門端末40は複数であってもよい。
【0026】ケース対応情報管理部20は、現場担当者
及び開発担当者がモデルケースに対応づけて設定した情
報(差異情報や着目点の情報)を管理し、これらの情報
に基づくサービスを現場担当者、開発担当者に提供する
情報処理システムである。ケース対応情報管理部20
は、着目情報管理部22、差異情報管理部24、ユーザ
情報管理部26及び視点対応処理部28を備える。着目
情報管理部22は、各開発部門端末40にてユーザ(開
発担当者)が入力した着目点の情報を管理する機能モジ
ュールである。差異情報管理部24は、各現場部門端末
30にてユーザ(現場担当者)が入力した差異情報を管
理する機能モジュールである。ユーザ情報管理部26
は、登録された各ユーザについての情報を管理する機能
モジュールであり、ユーザへの連絡方法(例えば電子メ
ールアドレスや部署名、電話番号)や、ユーザの状態、
履歴などの情報を保持管理する。視点対応処理部28
は、差異情報と着目情報の間での対応関係についての処
理を行う機能モジュールである。
【0027】次に、図2を参照して、開発部門の担当者
による着目情報の入力・表示用のユーザインタフェース
(以下「UI」と略す)画面200の一例を説明する。
このUI画面は、開発部門端末40のディスプレイ装置
で表示されるものである。
【0028】この例において、UI画面200は、着目
情報の設定対象であるモデルケースの情報を表示するケ
ース情報領域210、そのモデルケースに対するユーザ
(開発担当者)の着目点に関する情報の入力・表示に用
いられる着目情報領域230、及びその着目情報の識別
情報(ID)を表示する着目情報ID領域202を含
む。
【0029】ケース情報領域210には、そのモデルケ
ースの内容を示すケース内容表示212と、そのモデル
ケースに付与された名称を示すケース名称表示214を
含む。ケース内容表示212は、そのモデルケースの内
容を文章や図表、画像などを用いて示したものであり、
例えばモデルケースを説明するプレゼンテーション文書
などを表示するものでもよい。このようなモデルケース
内容の情報は、ケース管理部10のケース記憶部12か
ら取得している。
【0030】着目情報領域230には、ケース情報領域
210に表示されたモデルケース内容に対し、ユーザが
設定した個々の着目点232a〜232d(この例では
4つ)が表示される。個々の着目点232a〜dは、モ
デルケースの説明内容の中で、開発担当者が着目してい
る部分を指定したものである。各着目点232a〜dに
は名称やキーワード(「組織形態」や「PC台数」な
ど)が付されており、さらにモデルケース内容表示21
2内で、その着目点が指し示している部位まで引出線で
結ばれている。この着目点232に対応する部位を指し
示す情報は、例えばケース内容表示212上でのその部
位の位置座標などの形で記録する。
【0031】着目点の対応部位は、ユーザがケース内容
表示212に示された説明情報の中でマウスなどで場所
を指示することにより指定できる。このとき指示された
部位のケース内容表示212内での位置座標が、開発部
門端末40の着目点指示部44を介して取り込まれ、記
憶される。
【0032】また本実施形態では、着目点の場所の情報
だけでなく、着目点に対する属性的な情報、説明的な情
報を入力することができる。この情報は、図2に示され
るように、個々の着目点232a〜232dの表示に対
応づけられた着目点詳細情報領域234a〜234dに
それぞれ表示される。
【0033】着目点詳細情報には、後に図3を参照して
説明する着目点属性情報324と着目点付加情報326
とが含まれる。簡単に言えば、前者は着目点のタイプな
ど、予め規定したいくつかの属性項目についての情報で
あり、後者はユーザが着目点に関して上記属性以外で記
述した情報である。なお、これらの詳細については、図
3の説明において説明する。
【0034】次に、図3を参照して、着目情報のデータ
構造の一例について説明する。
【0035】着目情報は、ユーザID302,着目情報
ID304,ケース参照情報306,着目点構造情報3
08,付加情報310を含む。ユーザID302は、当
該着目情報の作成者であるユーザ(開発部門の担当者)
を特定する識別情報である。着目情報ID304は、当
該着目情報自体に与えられた一意な識別情報である。ケ
ース参照情報306は、その着目情報がどのモデルケー
スを対象としたものかを示す情報であり、例えばそのモ
デルケースの識別情報を用いることができる。着目点構
造情報308は、モデルケース内容表示212に対して
ユーザが入力した各着目点の情報から構成される。以上
が着目情報の基礎的な情報である。これに対し、付加情
報310は、そのような基礎的な情報項目に含まれない
補足的な情報である。付加情報310としては、例えば
その着目情報を記述した際の視点・立場などを、作成者
たるユーザ自身が自由記述等の形で記述したものなどが
考えられる。
【0036】着目点構造情報308は、ユーザが指示し
た着目点の数だけの着目点情報320と、構造付加情報
330とを含む。着目点情報320は、1つの差異点に
ついてその内容を示す情報であり、参照側指示情報32
2,着目点属性情報324,及び着目点付加情報326
を含む。
【0037】参照側指示情報322は、参照ケース側の
モデルケース内容において、この着目点に対応する記述
の部位を指し示すポインタ情報である。
【0038】着目点属性情報324は、その着目点の名
称やキーワード、タイプ等、予め規定したいくつかの属
性項目の情報を記述したものである。着目点のタイプと
は、その着目点がどのような理由からの着目点であるか
を示す情報である。例えば、ユーザ(開発担当者)が、
モデルケースの説明記述において、自分の担当している
製品に関する情報(名称や説明、図など)の記述の部分
を着目点として指定した場合、その着目点のタイプは、
例えば「担当者の観点から」の着目点といえる。また、
ユーザが、モデルケース記述のうち、自分は担当してい
ないがある程度の知識は持っており、(現場からの)あ
る程度の質問には回答できる部分の記述を着目点として
指定する場合も考えられる。その場合、その着目点は例
えば「知識保有者の観点から」の着目点といえる。ま
た、ユーザが、モデルケース記述のうち、今後の開発の
参考などのために、単に現場の反応・反響に興味のある
部分を着目点として指定する場合もある。この場合、そ
の着目点は例えば「興味から」の着目点といえる。この
ような着目点のタイプは、現場からのフィードバック情
報の振り分け等に利用することができる(詳細は後
述)。
【0039】また、タイプの情報には、このように単に
「担当者である」、「知識を持っている」というだけで
なく、どのような製品カテゴリについて担当している、
あるいは知識を持っているなどといった、さらに詳細な
情報を付け加えることも好適である。
【0040】なお、これら属性情報の項目については、
それぞれ予めいくつかの選択肢を用意しておくようにす
れば、ユーザの入力作業の負担を減らすことができ、ま
た現場からのフィードバック情報を開発側に振り分ける
際も、着目点のキーワードやタイプ等が統一されている
ので処理が容易になる。
【0041】着目点付加情報326は、上述の情報(3
22〜324)以外に、ユーザがその着目点について説
明のために記述した付加的な情報である。着目点付加情
報326としては、例えば当該着目点について、そのモ
デルケースではどのような想定を行っていたか、等の情
報が考えられる。例えば図2の例において、「ユーザ
数」という着目点に関し、「当該モデルケースでは、・
・・の場合には・・・であることを想定して、***人
というユーザ数を想定した」などといった想定仮説など
を記述することができる。このような付加情報を現場側
に提供することで、現場側の参考とすることもできる。
【0042】構造付加情報330は、着目点構造情報3
08についてのメモやコメントなどを格納するための領
域である。この図示した例においては着目点群が構造化
されている例を示していないが、仮に着目点群を構造化
した場合(例えば階層構造やツリー構造などの構造化)
には、その構造についての情報をこの構造付加情報33
0として格納することも可能である。
【0043】また、着目情報の更新を可能とし、バージ
ョン管理などを行う構成も可能である。この場合、更新
日時又はバージョンの情報が着目情報に組み込まれる。
【0044】以上、着目情報のデータ内容の一例を説明
したが、このような着目情報の作成・登録は、既存のモ
デルケースに対して行う場合と、モデルケースの作成と
並列的に行う場合とがある。
【0045】既存のケースに対して着目情報を作成する
場合には、ユーザ(開発担当者)は、モデルケースから
自分の担当する製品に関連する部分や自分が知識をもっ
ている部分、自分が興味のある部分などを選択し、それ
に対してタイプなどの着目点属性情報や、それ以外の着
目点付加情報を入力する。
【0046】モデルケースの作成と並行して着目情報を
作成する場合も、着目情報入力の操作自体は、既存モデ
ルケースに対する着目情報の入力操作と同じである。た
だ、並行作業の場合、記述したモデルケースの一部を着
目点として指定するだけでなく、着目情報に触発されて
モデルケースの記述内容を変更する場合などもある点が
異なる。なお、モデルケースと並行して着目情報を作成
するのは、そのモデルケースの作成権限を持つユーザに
限られ、この場合の着目点は、個々の製品についてとい
うよりも、モデルケース全体としての狙いや注意点など
を示したものとなる。なお、一人のユーザが、複数の着
目情報とモデルケースを同時並行的に作成することもあ
りうるが、これは個別に見ればモデルケースと差異情報
を1組ずつ作成するのと作業上、変わらない。
【0047】図4は、現場部門端末30のUI画面表示
の一例を示す図である。この例は、差異情報の表示や入
力のための表示画面の例である。
【0048】この例において、UI画面400は、「場
面」の名称又はID番号などを表示する場面識別情報領
域402を含む。ここでいう「場面」とは、現場担当者
がソリューション作業において直面した状況のことであ
る。本実施形態では、このような実際の「場面」と、こ
れに対して参照したモデルケースとの相違点などの情報
(差異情報)を現場担当者に入力してもらう。またUI
画面400は、現在選択中の参照モデルケースの情報を
表示するケース情報領域410、ユーザが直面している
場面自体についての記述内容を表示する場面情報領域4
20、参照ケースと「場面」との差異情報を表示する差
異情報領域430、及びその差異情報の識別情報(I
D)を表示する差異情報ID領域404を含む。
【0049】ケース情報領域410には、そのモデルケ
ースの内容を示すケース内容表示412と、そのモデル
ケースに付与された名称を示すケース名称表示414を
含む。ケース内容表示412は、そのモデルケースの内
容を文章や図表、画像などを用いて示したものである。
【0050】場面情報領域420には、当該場面の内容
を示す場面内容表示422を含む。この場面内容表示4
22は、ユーザが自分のソリューション作業を進めるに
当たってその内容を文書化したものを表示したものであ
る。場面内容の情報は、例えば別途作成した(又は作成
途中の)企画書やプレゼンテーション文書などでもよ
い。またこの代わりに、予め定めた項目分けに従って、
ユーザに自分が直面している場面の属性情報を入力して
もらい、これを場面内容情報として領域422に表示し
てもよい。この場合、各項目の情報を入力していくこと
で、ユーザは自分の場面内容についての情報の整理が可
能になる。
【0051】差異情報領域430には、場面情報領域4
20に表示された場面内容とケース情報領域410に表
示されたモデルケース内容との間での、個々の差異点4
32a〜432d(この例では4つ)が表示される。個
々の差異点432aは、場面とモデルケースとの間で、
対応する項目同士の内容の異同に関する情報を示す。こ
の図4で示した例では、モデルケースと現実の場面で
は、「組織形態」、「活動内容」という点では同一又は
類似の内容であり対応がとれているが、「利用者数」と
既に導入されている「インフラ」の点では条件が異なっ
ている場合を示している。この図において、同一又は類
似の点については○印、異なっている点については×印
で表示している。
【0052】ここでは、現実場面とモデルケースとの間
で、情報内容が同じ又は類似している項目も「差異情
報」に記述しているが、これは差異情報の記述力を高め
るためである。
【0053】図4の表示例では、個々の差異点432に
ついて、その差異点に係る情報項目がケース内容表示4
12と場面内容表示422のそれぞれどこに示されてい
るかが引出線形式で示されている。この差異点432に
対応する情報項目を指し示す情報は、例えばケース内容
表示412(又は場面内容表示422)上でのその情報
項目の位置座標などの形で記録する。
【0054】この個別の差異点432の情報、すなわち
比較対照の項目名や、その項目が場面・モデルケース間
での異なるか同じかを示す情報、場面内容表示及びモデ
ルケース内容表示におけるその項目の表示箇所のポイン
タ情報などの各種情報は、ユーザがこのUI画面400
上でケース内容表示412及び場面内容表示422を見
比べ、対応項目を見つけ、その表示内容を比較し、逐次
入力していく。前述のポインタ情報は、例えば、ケース
内容表示412などの上で、差異点432に関係する表
示部位を、ポインティングデバイスなどでユーザに指示
してもらうことで取り込むことができる。
【0055】またこのように差異点の指し示す部位の表
示上での位置ではなく、予めモデルケースにごとにいく
つかのキーワードを用意するなどし、ユーザは差異点と
してそれらキーワードのいくつかを選び、それぞれ相違
点か共通(類似)点かを指定することで差異情報を記述
するなどの方法もありうる。
【0056】また、モデルケース内容に含まれる情報項
目群に対して抽象的、概念的な構造(例えば階層構造や
ツリー構造)を規定し、差異点の対応情報項目をその構
造内での位置により特定することも可能である。この場
合は、その抽象的、概念的な構造の表現もモデルケース
の表現の一形態としてみなせば、それは本実施形態の容
易な変形の範囲といえる。
【0057】なお、この図4の例では、現実の場面につ
いての記述を表示しているが、これはユーザインタフェ
ースの構成上必須ではなく、現場担当者が自分の頭の中
で現実の場面を思い浮かべ、それをモデルケースと比較
して差異情報を入力するようにしてもよい。
【0058】図5は、現場部門端末30のUI画面表示
の一例であり、差異情報の詳細内容を入力したり、表示
したりする際の画面表示の例である。
【0059】本実施形態では、差異情報として、個別の
差異点(相違点又は共通点)がモデルケースや現実の場
面のどの部分に対応しているかや、その差異点に与えた
名称等のキーワードだけでなく、その差異点に対応する
部分がモデルケースと現実場面とでどのように異なって
いるのかなどについての詳細な説明を加えることができ
る。この情報は、図5に示されるように、個々の差異点
432a〜432dの表示に対応づけられた共通・差異
詳細情報領域434a〜434dにそれぞれ表示され
る。このような詳細情報は現場担当者自身のメモとして
役に立つだけでなく、他のユーザがその場面とモデルケ
ースとの差異をよりよく理解するのに役立つ。例えば、
現場担当者が自分の現場へのモデルケースの適用や、モ
デルケースで用いている個々の製品の詳細情報等につい
て、開発担当者などに質問や協力依頼を行う場合、ユー
ザが入力した差異情報が状況の説明に利用できる。した
がって、各差異点について詳細な説明も付加しておけ
ば、他の人がその質問や協力依頼についての対応を判断
する際の判断の基礎として利用できる。また、このよう
な差異点の詳細の記述は、テキスト形式の自由記述形式
の文章としての記述でもよいが、モデルケースやキーワ
ードごとに記述形式をある程度限定しておけば、質問等
の送り先を求める処理において、その詳細な記述内容を
利用することが容易になる。また、差異情報の各差異点
の詳細情報として予め選択肢を設定してユーザに選ばせ
たり、ユーザが付加できる詳細な情報についてデータ型
などを限定したりするなどの場合もありうる。また、デ
ータ型などをあらかじめ厳密に定めなくても、ユーザ
が、モデルケースごとに設定されている(他人が作成し
た)差異情報をケース対応情報管理部20に問い合わせ
て、これを参考に差異情報を入力するなどのサイクル
で、記述が統一されていくことを期待することもでき
る。
【0060】次に、このような差異情報のデータ構造の
一例を図6を参照して説明する。
【0061】差異情報は、差異情報ID500,ユーザ
ID502,場面ID504,ケース参照情報506,
差異点構造情報508,付加情報510を含む。ユーザ
ID502は、当該差異情報の作成者であるユーザを特
定する識別情報である。場面ID504は、その差異情
報の対象となっている場面の識別情報である。図4のご
とく、場面内容の情報をユーザが入力している場合に
は、この識別情報によりその場面内容情報にアクセスで
きる。ケース参照情報506は、その差異情報がどのモ
デルケースとの関係で記述されているのかを示す情報で
あり、例えばそのモデルケースの識別情報を用いること
ができる。このような情報から、この差異情報は、場面
ID504が示す「場面」とケース参照情報506が示
す「モデルケース」との間の差異(及び共通点)を示し
た情報であることを知ることができる。差異点構造情報
508は、場面とモデルケースとの対比に基づいてユー
ザが入力した各差異点の情報から構成される。以上が差
異情報の基礎的な情報である。これに対し、付加情報5
10は、そのような基礎的な情報項目に含まれない補足
的な情報である。付加情報510としては、例えばその
差異情報を記述した際の視点などについてのコメント
を、作成者たるユーザ自身が自由記述等の形で記述した
ものなどが考えられる。
【0062】差異点構造情報508は、ユーザが指示し
た差異点の数だけの差異点情報520と、構造付加情報
530とを含む。差異点情報520は、1つの差異点に
ついてその内容を示す情報であり、参照側指示情報52
2,差異点属性情報526,及び差異点付加情報528
を含む。参照側指示情報522は、参照ケース側のモデ
ルケース内容において、この差異点に対応する記述の部
位を指し示すポインタ情報である。差異点属性情報52
6は、その差異点の名称やタイプ(相違点か共通(類
似)点かなど)等を記述したものである。差異点付加情
報528は、上述の定型的な情報(522〜526)以
外に、ユーザがその差異点について説明のために記述し
た付加的な情報である。差異点付加情報528として
は、例えば当該差異点について、実場面と参照モデルケ
ースとがどのように異なっているのかなどについての自
由記述などが考えられる。なお、図4のように、場面内
容の記述が入力されており、その記述内で差異点に対応
する部位が指定されている場合には、その対応部位の情
報を当該差異点の情報520に含めることも好適であ
る。
【0063】また、差異情報の更新を可能とし、バージ
ョン管理などを行う構成も可能である。この場合、更新
日時又はバージョンの情報が差異情報に組み込まれる。
【0064】また、前記のようにユーザを特定できる情
報は必ずしも必要でない変形もありえ、その場合には差
異情報にUserIDは必ずしも必要はなくなる。
【0065】構造付加情報530は、差異点構造情報5
08についてのメモやコメントなどを格納するための領
域である。この図示した例においては差異点群が構造化
されている例を示していないが、仮に差異点群を階層的
に整理するなどして構造化した場合には、その構造につ
いての情報をこの構造付加情報530として格納するこ
とも可能である。
【0066】次に、図7を参照してケース対応情報管理
部20について説明する。
【0067】ケース対応情報管理部20は着目情報管理
部22と差異情報管理部24とユーザ情報管理部26と
視点対応処理部28と通信処理部29とを有する。
【0068】着目情報管理部22は、着目情報格納部2
22を持ち、ここに開発部門端末40から送られてきた
着目情報を格納して管理する。差異情報管理部24は、
差異情報格納部242を備え、ここに現場部門端末30
から送られてきた差異情報を格納して管理する。これら
着目情報、差異情報は、個々をそのまま格納してもよい
が、視点対応処理の効率化などの理由から着目情報の構
造、差異情報の構造のパターンにID番号を付与するな
どして、構造的に管理する変形を行うことも容易であ
る。
【0069】ユーザ情報管理部26は、各ユーザの連絡
先(本システムでのユーザの通信アドレス、あるいは電
子メールその他のアドレスなど)その他の個人情報を格
納するユーザ情報格納部262を備える。個人情報とし
て、例えば、ユーザの部署、職種、得意分野などの情報
を管理する形態も考えられる。また、ユーザ間のコミュ
ニケーション内容が格納・管理される変形もありうる。
なお、着目情報や差異情報自体にユーザの連絡先を記述
するようにした場合、このユーザ情報管理部26は省略
することも可能である。
【0070】なお、各開発部門端末40が、個々に着目
情報を蓄積管理し、それらに関連する差異情報を動的を
要求する構成も可能であり、その場合は必ずしもケース
対応情報管理部20内に着目情報管理部22が必要でな
い。また逆に、ケース対応情報管理部20に差異情報が
送られてくると、その差異情報に関連する着目情報を指
定した開発部門端末40に対しその差異情報を転送する
構成も有り得、その場合にはケース対応情報管理部20
が差異情報管理部24を持たない構成も容易な変形とし
てありえる。
【0071】通信処理部29は、ケース対応情報管理部
20と、現場部門端末30や開発部門端末40などとの
情報のやりとりを制御する。
【0072】視点対応処理部28は、現場部門端末30
で指定された差異情報に関連する着目情報を見出す処理
を行う。本実施形態では、差異情報に関連する着目情報
を登録したユーザに対し、その差異情報を提供したり、
その差異情報へのアクセス手段を提供したりするための
処理を行う。
【0073】視点対応処理部28による判定では、まず
差異情報と着目情報との間での参照しているモデルケー
スの一致、不一致を調べる。参照モデルケースが一致し
ていなければ、両者には関連がないものとする。参照モ
デルケースが一致している場合は、さらに、差異情報内
に記述された各差異点情報と、着目情報内に記述された
各着目点情報と、の間での関連性の強さの判定を行う。
【0074】この判定には様々な方式が考えられるが、
その一つとして、差異情報に含まれる各差異点の指し示
す情報項目と、着目情報に含まれる各着目点の指し示す
情報項目との間の類似度により、両者の関連の強さを判
定する方式がある。着目点、差異点が指し示す部位につ
いては、参照側指示情報322,522から求めること
ができる。比較する差異情報と着目情報の間で、モデル
ケースの記述において各差異点が指し示す記述部位のパ
ターン(差異点の配置パターン)と、同じモデルケース
において各着目点が指し示す記述部位のパターン(着目
点の配置パターン)とを比較することで、両者の類似度
合いを求めることができる。この場合、着目情報の着目
点配置パターンとしては、その着目点に含まれる各着目
点の指し示す部位の位置の情報(位置座標、又はモデル
ケースが構造化されている場合はその構造における位置
など)の組み合わせを用いればよい。差異情報の差異点
配置パターンも同様である。そして、着目点の配置パタ
ーンと差異点の配置パターンとの類似度合い(相関)
を、公知のパターンマッチングアルゴリズムを用いて求
めるなどすればよい。
【0075】また、例えば着目情報と差異情報の間でモ
デルケース内容内での対応記述部位の位置が最も近い着
目点と差異点とを、互いに対応するものとして関連づけ
ることができる。また、着目点、差異点に対して名称や
キーワードが付与されている場合は、それら名称等の一
致、類似から着目点と差異点の対応付けを行うこともで
きる。この場合、そのような対応付けの成功割合(着目
点、差異点の総数に対する、対応付けできたものの割
合、など)を差異情報と着目情報の類似度合いとするこ
ともできる。
【0076】そして、このようにして求めた類似度合い
の数値が、例えば予め定めたしきい値よりも高い場合
に、その差異情報と着目情報が関連を有すると判断し、
その着目情報の登録者(開発担当者)に対して、その差
異情報を提供するなどの処理を行う。
【0077】また、以上のような着目点、差異点の指し
示す部位の類似性に基づく関連性判定に加え、着目点の
属性情報に含まれるタイプ情報に基づく判定も可能であ
る。
【0078】例えば、着目点のタイプとして「担当者か
らの着目」、「知識所有者からの着目」、「興味からの
着目」がある場合、その着目点に対する知識の深さや、
現場からの情報に対する希求度は、その順で高い「担当
者からの着目」が最高順位)と考えられるので、各タイ
プに対しその順位に従った重みを与え、パターンマッチ
ングにて着目点の重みを考慮した計算を行う等である。
この場合、例えば「担当者からの着目」に係る着目点と
差異情報の差異点と近さが、「興味からの着目」に係る
着目点と差異情報の差異点との近さよりも、より重視さ
れるようにすればよい。
【0079】また、差異点と着目点の関連性の判定にお
いて、差異点付加情報や着目点付加情報を利用すること
も可能である。この場合、例えば差異点付加情報と着目
点付加情報に共通して含まれる語句の数やその全体に対
する割合などから、それら両者の関連性を表す数値を求
めることができる。ここで、シソーラスなどを用意する
ことにより、両方の付加情報に共通して含まれる語句と
して、完全に一致している語句以外に、類似している語
句も考慮することができる。
【0080】なお以上の例では、着目情報、差異情報の
すべての着目点、差異点を対象にパターンマッチングを
行う例を説明したが、この代わりに、着目点、差異点の
全体数のうちの類似度の高い順に所定数のペアを選び、
それらについての類似度の平均値などを、着目情報と差
異情報との類似度とするなどしてもよい。
【0081】次に、以上説明したシステム構成による現
場、開発部門の情報共有の実現の仕方の例をいくつか説
明する。
【0082】まず、ユーザが自分の直面する場面につい
て、本システムの現場部門端末30を利用して、モデル
ケースを参照したソリューション作業を行う場合の流れ
を、図8を参照して説明する。
【0083】まず、ユーザは、新たな場面についての処
理を開始する場合、現場部門端末30に対してその場面
の登録操作を行い、これによりその場面に対する情報エ
ントリが本システム内に作成される(S10)。ここで
は、場面登録ステップを最初に行ったが、これは一例で
あり、このステップは差異情報を送信する(S18)ま
でのどこかで実行されればよい。次に、ユーザは、その
場面に対する問題解決を行うにあたり参考にするモデル
ケースを選択する(S12)。このステップでは、ケー
ス管理部10のケース記憶部12の登録情報が現場部門
端末30に提供され、ユーザはこの提供情報を基に所望
のモデルケースを選択する。そして、ユーザは、その選
択したモデルケースを図4,5等に示すUI画面で参照
しながら、自分の「場面」の記述を進めていく(S1
4)。場面情報の記述を進める最中に、参照しているモ
デルケースでの記述が、ユーザの直面している場面にそ
のまま対応しない点などについて、図4や図5等のUI
画面を介して、差異情報を記述していく(S16)。差
異情報の記述では、個々の差異点の選択やそれに関する
属性526、付加情報528の入力と、差異情報全体に
対する付加情報510の記述を行う。差異点付加情報5
28としては、前述したもののほか、当該差異点による
現場への影響、問題点、開発側への意見や質問などを記
述することも好適である。また、差異情報全体に関する
付加情報510として、個々の差異点に依らない全体的
な相違による影響や問題点、開発側への質問や要望など
を記述することもできる。影響や問題点などの情報とし
ては、悪い影響も良い影響も記述されることが望ましい
し、現実の課題対象の規模(金額的なことや社会的な影
響範囲などに関する規模)についても記述されると、開
発担当者をはじめとする他のユーザにとって非常に参考
になる。
【0084】記述された差異情報(図6参照)は、定期
的又はユーザの明示的な送信指示があった時など、適当
なタイミングでケース対応情報管理部20に送信され、
これにより差異情報管理部24に新たな差異情報が保存
されたり、古い差異情報が更新されたりする(S1
8)。このようにしてユーザがモデルケースを参照しな
がら自分の場面についての分析を進めていく(S19)
につれて、新たな相違点や共通点が重要であると思えば
S16に戻り、場面自体の記述を修正しようと思えばS
14に戻り、観点を切り替えて別のモデルケースに当た
ろうと思えばS12に戻る。こうして場面が終了するま
で、ユーザは参照するケースを新たに選択したり、場面
自体の情報を更新していったり、差異情報を更新してい
ったりすることが行われる。場面が進んでいくにつれて
場面側の記述は変更され、そのため差異情報についても
必要ならば更新が行われる。現実的には差異情報はモデ
ルケースをそのままでは適用できないポイントについて
記述されるため、「場面」の対象の環境、条件などに変
化が無い場合には差異情報についての更新が必要となる
場合はあまり頻繁にはおきない。また、場面に対して参
照するモデルケースを複数用意しておく場合には、場面
の途中でモデルケースを選択して切り替えるというステ
ップが入る場面もある。
【0085】以上の作業では、現場担当者は、まず、自
分の直面している現場に近いモデルケースの情報を参照
することで、顧客に提案するソリューションについての
有用な知識が得られる。また、この参照モデルケースと
現実場面との差異点やその詳細内容を入力し、それを表
示で確認しながらモデルケースと現場の異同を検討する
ことで、より的確な分析が可能になる。
【0086】この処理手順において、現場部門端末30
からケース対応情報管理部20に送信された差異情報
は、その差異情報に対して関連の強い着目情報を登録し
ているユーザに対して提供される。そして、差異情報を
受け取ったユーザは、この差異情報に対して意見やアド
バイスなどがあれば、それを差異情報を登録したユーザ
に伝えることができる。この一連の処理の流れを図9〜
図13を参照して説明する。ここで、図9はケース対応
情報管理部20の処理の流れを示し、図10は開発部門
端末40での処理の流れを示す。また図11は開発部門
端末40のUI画面の一例、図12は現場部門端末30
の処理の流れを示し、図13は現場部門端末30のUI
画面の一例を示す。
【0087】図9に示す手順において、まずケース対応
情報管理部20は、現場部門端末30から送られてきた
差異情報を差異情報管理部24に格納する(図示省略)
と共に、着目情報管理部22に登録された着目情報のう
ち、その差異情報に関連するもの(より厳密に言うなら
ば、関連度が所定値以上に強いもの)を、視点対応処理
部28の処理にて選び出す(S20)。この判定処理に
ついては、視点対応処理部28の説明のところで既に説
明した。次に、この判定で、差異情報に関連すると判定
された各着目情報についてそのユーザID302(図3
参照)を調べ、このユーザIDの指し示すユーザ(この
場合は開発部門の担当者)に対し、この差異情報を提供
する(S22)。差異情報の提供は、差異情報自体を送
信する方式でも良いし、ケース対応情報管理部20で管
理しているその差異情報へのアクセス方法の情報(例え
ばインターネットにおけるURLなど)を送信すること
によって行ってもよい。
【0088】また、このように取得した差異情報を、関
連する開発担当者にすぐに提供する代わりに、開発担当
者から、自分の登録した着目情報に関連した差異情報の
表示指示を明示的に受け、それに応じてケース対応情報
管理部20がそのような差異情報群を一括して開発担当
者側に提供するようにしてもよい。
【0089】一方、この差異情報の提供先であるユーザ
(開発担当者)が用いる開発部門端末40では、図10
に示すように、ケース対応情報管理部20から差異情報
を受け取る(S30)と、それを表示してユーザに提示
する(S34)。なお、ある着目情報に関連する複数の
差異情報を受け取った場合には、それらを図11に示す
ようにリスト表示し、ユーザにその中で詳細表示すべき
差異情報を選択してもらい(S32)、選択された差異
情報の詳細を表示する(S34)。図11の表示例で
は、ユーザが選択した着目情報(着目情報領域230に
表示)に関連する差異情報を表す差異情報アイコン24
2のリストが関連差異情報リスト領域240に表示され
ている。モデルケース内容表示210には、その着目情
報(及びリスト上の各差異情報)の対象であるモデルケ
ースが表示されている。詳細表示対象の差異情報は、こ
のアイコン242をマウス等でクリックしてもらう等の
操作でユーザに指示してもらう。差異情報の詳細表示で
は、例えば図5に示す表示画面と同様の表示画面で、そ
の差異情報に含まれる各差異点の情報を表示する。また
例えば、このような差異情報の詳細表示を、図11等に
示した表示とを同時に画面表示して、差異情報と着目情
報をユーザが見比べられるようにすることも好適であ
る。
【0090】さて、ユーザは、このような差異情報の詳
細表示を見て、その差異情報に関してコメント情報を送
ることができる。例えば、開発部門の担当者は、その差
異情報に含まれる各差異点の情報(属性情報526や付
加情報528など)、又は差異情報全体の付加情報51
0の内容を見て、現場担当者に対して、質問への回答や
アドバイス、意見を送りたくなったり、意見交換をした
くなったりした場合などには、本実施形態のコメント登
録システムを用いることができる。そこで、ユーザは、
差異情報の詳細表示を見て、この差異情報に対するコメ
ント情報を送るかどうかを判断し(S36)、送ると決
めた場合には、UI画面上のコメント入力ボタンなど
(図示省略)をクリックするなどしてコメント入力画面
を開き、コメント内容を例えば文章などの形で入力して
(S38)、送信指示を行う(S39)。これにより、
そのコメント情報が、対象とする差異情報を示す情報と
共に、ケース対応情報管理部20に送信される。
【0091】これを受けたケース対応情報管理部20
は、そのコメント情報を蓄積するとともに(S24:図
9参照)、そのコメント情報の対象である差異情報を登
録したユーザ(現場の担当者)に対し、そのコメント情
報を提供する(S26)。
【0092】現場担当者へのコメントの提供は、実際に
コメント情報のデータを送信する方式でもよいし、ケー
ス対応情報管理部20に蓄積したコメント情報に対する
アクセスのための情報(例えばURLなど)を送る方式
でもよい。また、コメント情報は1つ1つ別個に提供し
てもよいが、同一の差異情報に対するコメント情報群を
一括して提供することも好適である。
【0093】ケース対応情報管理部20からコメント情
報を受け取る現場部門端末30では、図12に示すよう
に、まずそのコメント情報を受信する(S40)。ここ
で、同一差異情報に対するコメント群を一括して取得し
た場合を例にとる。この場合、それらコメント群のリス
トをUI画面に表示する(S42)。
【0094】この場合、現場部門端末30では、例えば
図13に示すようなUI画面400を表示する。この表
示例では、差異情報領域430に示された差異情報に対
し、開発部門の担当者から寄せられたコメント情報を示
すアイコン442がコメント情報領域440に表示され
る。このアイコン442に、例えばコメント情報の表題
(件名)や本文の冒頭部分などを表示すれば、ユーザは
アイコンだけでコメントのある程度の概要を把握するこ
とができて便利である。また、このアイコン442に、
当該コメント情報を寄せた人(開発担当者)の情報、例
えば所属部署や知識のバックグラウンドなどの情報を表
示すれば、現場担当者がコメント情報を選ぶ際の参考に
なる。
【0095】このようなUI画面上で、ユーザ(現場担
当者)が所望のコメント情報のアイコン442をクリッ
クするなどの操作によりそのコメント情報を選択すると
(S44)、UI画面にそのコメント情報の詳細内容が
表示される(S46)。ユーザはこのコメント情報が参
考になるならば、それを利用してソリューションの立案
を進める。別のコメントが見たければ(S48の判断で
yes)、S44に戻ってコメントを選択する。別のコ
メントを見ない場合は、ユーザは、参考にしたコメント
情報による影響、たとえば現実の問題がどの程度解決さ
れたかなどについてのレポートを入力する(S49)。
現場部門端末30は、このようなレポート入力のための
ユーザインタフェースを提供する。入力されたレポート
は、ケース対応情報管理部20に送られる。ケース対応
情報管理部20では、このレポートを、現場担当者が参
照したコメント情報の提供者(開発部門の担当者)に送
るなどの処理を行う。これにより、開発部門の担当者
は、自分のコメントの結果のフィードバックを受けるこ
とができる。
【0096】また、ケース対応情報管理部20は、例え
ば各開発担当者ごとに、受け取った差異情報に対してコ
メント情報を投稿する割合や、投稿したコメントのうち
現場に役立ったもの(これはレポート情報から求められ
る)の割合などの統計情報を求めることもできる。例え
ば、図13に示したコメント情報領域440において、
各コメント情報のアイコン442に、そのコメントを寄
せた開発担当者がどの程度の割合で現場に役立つ情報を
提供しているのか、等の情報をあわせて表示すれば、現
場担当者がコメント情報の信用度などを判断する手がか
りとなる。
【0097】なお、以上の例では、差異情報に対する開
発側のコメント情報や、そのコメント情報に対する現場
側からのレポート情報を、ケース対応情報管理部20を
介して相手側に提供するようにしたが、この代わりにそ
れら情報のやりとりを両者(開発担当者と現場担当者)
間で直接で実行できるようにすることも可能である。こ
れには、例えば、差異情報やコメント情報に、その作成
者への通信アクセスのための情報(電子メールアドレス
など)を組み込めばよい。
【0098】以上に説明した処理によれば、開発担当者
は、自分の登録した着目情報に対して関連する(すなわ
ち、自分の着目しているところに近いところを対象とし
ている)差異情報を、現場からのフィードバックとして
得ることができる。したがって、単に同じモデルケース
を参照している人の情報を提供する従来技術よりも、フ
ィードバックとして得られる情報が開発担当者にとって
有益である可能性が高い。また、現場担当者にしてみれ
ば、利用したモデルケースに対する自分の現場の状況
が、関連の深い開発担当者に対して選択的に伝達される
ので、自分のフィードバックが今後の改良や開発に生か
される可能性が高まる。また、開発部門側の適切な担当
者から意見やアドバイスを得る機会も高まるので、有効
な回答を得る可能性も高くなると期待できる。このよう
に、本実施形態では、現場と開発部門との間でやりとり
される情報の密度(有益な情報の密度)が濃くなり、効
率のよい情報伝達が可能になる。
【0099】このように、本実施形態では、現場担当者
は、開発部門側から提供されたモデルケースを参照して
自分のソリューション作業を進めるにあたり、モデルケ
ースと現実に直面している場面に違いが生じている部分
の情報を差異情報として登録することができる。この登
録された差異情報は、現場から離れて作業を行っている
開発部門の人たちに、モデルケース情報という両部門共
通の文脈を媒介として伝達される。このことにより、日
ごろの活動としては商品やサービスを企画、開発してい
る開発部門の人たちに、日常的に現場での商品やサービ
スの使われ方に接している現場の人たちから、想定した
モデルケースと現実との差やそれによる影響、あるいは
その現場の人たち自身の直面している問題などを伝えや
すくなる。すなわち、本実施形態では、現場での使用を
想定したモデルケースを開発側から提供することで、現
場の担当者はそのモデルケースを参照して仕事を進めや
すく、また現場から開発側への要望その他のフィードバ
ックも共通知識としてのモデルケースを基準とした情報
として記述できるので、現場担当者にとって意見等のフ
ィードバックがしやすいというメリットがある。また、
開発部門の担当者にとっても、現場からの意見等のフィ
ードバックのうち、自分の着目している点に関連するも
のを選択的に受け取ることができるので、有益な情報を
効率よく得ることができる。
【0100】また、本実施形態のシステムによれば、ケ
ース記憶部12に登録されているモデルケースが時代遅
れになり的を得ていなくなっているような場合に、それ
を見つけることもできる。さらにそのモデルケースの問
題点やその対応策なども抽出することが容易になってく
る。例えば、多くの人が参照しているモデルケースがあ
って、そのモデルケースに関してほとんどの人が類似の
点について類似の相違内容を指摘している場合には、そ
のモデルケースよりも、ほとんどの人が指摘している差
異を反映した事例の方がモデルケースとして好ましいと
いえる。そこで、ケース対応情報管理部20などで、各
モデルケースごとに、そのモデルケースに対する差異情
報で指摘されている各差異点について統計を取り、それ
を管理者に提示するなどして登録モデルケースの入れ替
えや修正などを促すようにすることもできる。差異情報
に現実に直面している問題の規模、たとえば商談の規模
や対象組織の規模、波及効果の規模などの情報も含むも
のとしておけば、商品やサービスの部分機能などの変更
についてのマーケティングに関する情報もリアルタイム
に入手することも可能となってくる。
【0101】以上の実施形態では、差異情報全体を1つ
の単位として、それに関連する着目情報を登録した人に
提供したが、この代わりに、差異情報に含まれる個々の
差異点の情報を、その差異点に関連する着目点を登録し
ている開発部門担当者に提供する構成とすることもでき
る。差異点と着目点が関連するか否かは、例えば、差異
点、着目点がモデルケース上で指し示している箇所の近
さなどから判定すればよい。この場合、現場の人がモデ
ルケースに対して複数の差異点に関する情報を入力する
と、各差異点に関する情報がそれぞれ適切な開発部門担
当者(例えば差異点の指し示す製品の開発者など)のと
ころに届く。
【0102】また、以上では、1つのモデルケースに対
して、現場との異同に関する複数の差異点の情報を一括
して差異情報として入力できる構成を示したが、単純に
は、現場担当者が、参照モデルケースの一部分に対する
意見や質問などを示した投稿情報(上記実施形態では差
異点情報に相当)を、その「部分」の指定と関連づけて
入力し、その投稿情報を、その「部分」と同じ又は近い
ところを着目点として登録している開発担当者に対して
提供するという構成も可能である。
【0103】また、以上の実施形態では着目点のタイプ
の例として「担当者の観点から」、「知識保有者の観点
から」、「興味から」といったタイプを例示したが、こ
の例では、最初のものから順に、現場からの情報に対す
る希求度や、現場に対して適切なアドバイスができる可
能性が高いといえる。このように順位(レベル)関係を
想定できるタイプを用いた場合、現場担当者側から差異
情報(又は差異点の情報)のフィードバック先のレベル
(担当者レベル、知識保有者レベル、興味所有者レベル
など)を明示的に指定してもらい、その指定レベル以上
の順位に該当する着目点を登録している人にのみ、差異
情報(又はその着目点に関連する差異点の情報)を提供
するような制御も可能である。
【0104】また、差異情報(又は個々の差異点の情
報)に対して、それが意見なのか質問なのかといった種
別を差異情報入力者から指定してもらい、その種別と着
目点のタイプの適合度に応じてその差異情報(又は個々
の差異点の情報)の提供先を決定することも可能であ
る。例えば、質問の場合は、「担当者の観点から」又は
「知識所有者の観点から」のタイプの着目点(もちろん
その質問の対象となっている部位がその着目点に近い場
合)を登録しているユーザに対してのみに提供し、意見
の場合はすべてのタイプの着目点の登録ユーザに提供す
るなどの制御が可能である。
【0105】以上、開発部門と現場部門という2つの集
団(もちろん同一人が両集団に属する場合もあり得る)
の間での情報の循環を支援する場合を例にとって説明し
たが、本実施形態の仕組みはこのような場合に限らず、
視点を異にする集団間のコミュニケーション支援一般に
役立つことは明らかであろう。さらに言えば、そのよう
な集団の区別がない場合でも上記実施形態の仕組みは有
効である。すなわち、モデルケースに対して各人が着目
点を登録しておけば、他の人がそのモデルケースのある
部位を指定して、その部位に対する意見や質問などの情
報を登録すれば、その部位と近い着目点を登録している
人に対し、その情報を提供することができる。また、モ
デルケースとしては、想定事例だけでなく、実際にあっ
た事例の情報を用いることも当然可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態のシステム構成例を示す図である。
【図2】 開発部門端末のUI画面の表示例を示す図で
ある。
【図3】 着目情報のデータ構造の一例を示す図であ
る。
【図4】 現場部門端末のUI画面の表示例を示す図で
ある。
【図5】 現場部門端末のUI画面の表示例を示す図で
ある。
【図6】 差異情報のデータ構造の一例を示す図であ
る。
【図7】 ケース対応情報管理部の構成例を示す図であ
る。
【図8】 現場部門端末での差異情報の登録作業の処理
の流れを示す図である。
【図9】 ケース対応情報管理部の処理の要部を示す図
である。
【図10】 開発部門端末にて差異情報に関するコメン
ト情報を登録する際の作業の流れを示す図である。
【図11】 開発部門端末のUI画面の表示例を示す図
である。
【図12】 現場部門端末において、登録した差異情報
に対する開発側からのコメントを受け取ったときの作業
の流れを示す図である。
【図13】 現場部門端末のUI画面の表示例を示す図
である。
【符号の説明】
10 ケース管理部、12 ケース記憶部、20 ケー
ス対応情報管理部、22 着目情報管理部、24 差異
情報管理部、26 ユーザ情報管理部、28視点対応処
理部、30 現場部門端末、32 ケース参照部、34
差異指示部、36 差異対応情報処理部、40 開発
部門端末、42 ケース参照部、44着目点指示部、4
6 着目点関連情報処理部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 伸宏 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 高橋 正道 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユーザから、モデルケースの中でそのユ
    ーザが着目する部位である着目点の登録を受け付け、 モデルケースを参照して作業を行うユーザから、そのモ
    デルケースに対するフィードバック情報を、その情報が
    対象としている部位の指定と共に受け付け、 そのフィードバック情報と同じモデルケースに対し、そ
    の情報の対象部位と近似する部位を着目点として登録し
    ているユーザを探索し、 探索の結果得られたユーザに対し、そのフィードバック
    情報を提供する、 情報伝達支援方法。
  2. 【請求項2】 前記着目点の登録を受け付けるステップ
    では、1つのモデルケースに対する複数の着目点をまと
    めて1つの着目情報として登録を受け付け、 前記フィードバック情報を受け付けるステップでは、1
    つモデルケースに対する複数のフィードバック情報をま
    とめて1つの投稿情報として登録を受け付け、 前記ユーザを探索するステップでは、投稿情報に含まれ
    る各フィードバック情報の対象部位の配置パターンに類
    似した配置パターンの着目点群を持つ着目情報を登録し
    ているユーザを探索する、 ことを特徴とする請求項1記載の情報伝達支援方法。
  3. 【請求項3】 前記フィードバック情報を提供したユー
    ザから、そのフィードバック情報に対するコメント情報
    の入力を受け付け、 そのコメント情報を、そのフィードバック情報を投稿し
    たユーザに対して提供する、 ことを特徴とする請求項1記載の情報伝達支援方法。
  4. 【請求項4】 前記着目点に対し、着目の観点を示すタ
    イプの指定を受け付け、 前記フィードバック情報を受け付けるステップでは、そ
    のフィードバック情報を提供する相手を限定する条件情
    報の指定を受け付け、 前記ユーザを探索するステップでは、そのフィードバッ
    ク情報の対象部位に近似する着目点のうち、その条件情
    報に適合するタイプを持つ着目点を登録したユーザを探
    索する、 ことを特徴とする請求項1記載の情報伝達支援方法。
  5. 【請求項5】 前記フィードバック情報には、前記作業
    が対象としている課題の規模の情報が含まれることを特
    徴とする請求項1記載の情報伝達支援方法。
  6. 【請求項6】 1以上のモデルケースの情報を記憶する
    モデルケース記憶手段と、 ユーザから、前記モデルケース記憶手段に記憶されてい
    るモデルケースの中でそのユーザが着目する部位である
    着目点の登録を受け付ける着目点登録手段と、 前記モデルケース記憶手段に記憶されているモデルケー
    スを参照して作業を行うユーザから、そのモデルケース
    に対するフィードバック情報を、その情報が対象として
    いる部位の指定と共に受け付けるフィードバック情報入
    力手段と、 そのフィードバック情報と同じモデルケースに対し、そ
    の情報の対象部位と近似する部位を着目点として登録し
    ているユーザを探索するユーザ探索手段と、 探索の結果得られたユーザに対し、そのフィードバック
    情報を提供するフィードバック情報提供手段と、 を含む情報伝達支援システム。
  7. 【請求項7】 コンピュータシステムを、 ユーザから、モデルケースの中でそのユーザが着目する
    部位である着目点の登録を受け付ける手順、 モデルケースを参照して作業を行うユーザから、そのモ
    デルケースに対するフィードバック情報を、その情報が
    対象としている部位の指定と共に受け付ける手順、 そのフィードバック情報と同じモデルケースに対し、そ
    の情報の対象部位と近似する部位を着目点として登録し
    ているユーザを探索する手順、 探索の結果得られたユーザに対し、そのフィードバック
    情報を提供する手順、 を実行させるためのプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006106892A (ja) * 2004-09-30 2006-04-20 Fuji Xerox Co Ltd 進捗管理システムおよび方法およびプログラム
US7065494B1 (en) * 1999-06-25 2006-06-20 Nicholas D. Evans Electronic customer service and rating system and method

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