JP2002296812A - 電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体及び電子写真装置

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JP2002296812A
JP2002296812A JP2001099879A JP2001099879A JP2002296812A JP 2002296812 A JP2002296812 A JP 2002296812A JP 2001099879 A JP2001099879 A JP 2001099879A JP 2001099879 A JP2001099879 A JP 2001099879A JP 2002296812 A JP2002296812 A JP 2002296812A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高感度でかつ初期及び繰り返し使用時の電位安
定性や環境安定性に優れた電子写真感光体、該感光体を
有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置の提供。 【解決手段】導電性支持体上に感光層を有する電子写真
感光体の製造方法において、ガラスビーズ洗浄水のイオ
ン伝導度が30μS/cm以下になるまで該ガラスビー
ズを洗浄し、次いでフタロシアニン顔料と洗浄した該ガ
ラスビーズとを溶剤中に分散処理して得られた分散液を
該支持体上に塗布して該感光層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフタロシアニン化合
物を含有する電子写真感光体の製造方法、感光体、該電
子写真感光体を有する電子写真装置及び装置ユニットに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真方式の画像形成におい
て、より高画質な画像を得るため、また、入力画像を記
憶したり自由に編集したりするために、画像形成のデジ
タル化が急速に進行している。デジタル的に画像形成を
行う際、デジタル電気信号は光信号に変換され、感光体
に入力される。この光源としては主としてレーザー光や
LED光が用いられており、現在、最もよく使用される
光源の発信波長は790±20nmである。
【0003】電子写真方式を用いた複写機、レーザープ
リンター等に用いられる電子写真感光体としては、安全
性が高い、量産に適している、またコストが安い等の利
点から、有機光導電体材料が多く用いられているが、デ
ジタル化の進行に伴い、この波長域に十分な感度を有す
る有機光導電体材料の需要が高くなっている。その中で
も、フタロシアニン化合物は、合成が比較的簡単であ
り、長波長域に感度を示すものが多いことから、電荷発
生顔料として幅広く検討され、実用化されている。
【0004】特に高感度を示すものとしては、オキシチ
タニウムフタロシアニンが挙げられ、例えば、特開昭6
1−239248号公報、特開昭62−67094号公
報、特開平1−17066号公報、特開平3−5426
4号公報、特開平3−128973号公報等に示される
ように、多くの結晶形を示すものが研究されている。
【0005】一方、電子写真感光体の感光層の製造方法
としては、膜厚の均一性や諸電気特性の再現性、大量生
産に有利という点から、電荷発生材や電荷輸送材とバイ
ンダー樹脂を有機溶媒に分散あるいは溶解した塗料を導
電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成する方
法が広く用いられている。従来、電荷発生材顔料分散液
の製造方法としては、顔料を数時間から十数時間にわた
り粉砕材とともにペイントシェーカー、ボールミル、サ
ンドグラインドミル、アトライター、ビーズミル等で溶
媒中に分散する方法が一般的である。粉砕材としては、
ガラスビーズ、アルミナビーズ、ジルコンビーズ、スチ
ールビーズ、シリカビーズ等が一般的に使われている。
中でも、ガラスビーズは比重や硬度が顔料の分散に適し
ており、また、比較的低汚染度で、さらに安価であるこ
とから多く使用されている。
【0006】しかしながら、フタロシアニン顔料を電荷
発生物質として使用する場合には、高感度ゆえ、感光層
中に微量のイオン性物質や導電性物質等の欠陥がある
と、耐久や環境による電位変動の増大等電位特性の悪化
や、画像欠陥が発生してしまう。また、フタロシアニン
顔料の分散処理条件に電子写真特性は大きく影響され、
より安定した分散方法が望まれているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高感
度でかつ初期及び繰り返し使用時の電位安定性や環境安
定性に優れた電子写真感光体を安価に、より安定して製
造できる方法を提供することにある。
【0008】また、本発明の他の目的は、上記方法で製
造された電子写真感光体、該感光体を有するプロセスカ
ートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは電子
写真特性とガラスビーズを用いたフタロシアニン顔料の
分散処理条件の関係について検討したところ、ガラスビ
ーズの組成には、イオン性物質や導電性物質等が含有さ
れており、その含有量によって電子写真特性が影響を受
けることがわかった。また、含有量はロットによりばら
つきがあり、分散処理がビーズのロットにより変化する
こともわかった。
【0010】よって、本発明は、導電性支持体上に感光
層を有する電子写真感光体の製造方法において、ガラス
ビーズ洗浄水のイオン伝導度が30μS/cm以下にな
るまで該ガラスビーズを洗浄し、次いでフタロシアニン
顔料と洗浄した該ガラスビーズとを溶剤中に分散処理し
て得られた分散液を該支持体上に塗布して該感光層を形
成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法であ
る。
【0011】また、本発明は上記方法で製造された電子
写真感光体、該感光体を有するプロセスカートリッジ及
び該プロセスカートリッジを具備した電子写真装置であ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明において使用される
電子写真感光体を説明する。
【0013】本発明で分散させるフタロシアニン顔料と
しては、金属及び無金属フタロシアニン化合物、例え
ば、銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、イン
ジウムフタロシアニン、ガリウムフタロシアニン等を挙
げることができる。中でも、高感度を示すという点で
は、下記構造式で示されるオキシチタニウムフタロシア
ニン、特にI型結晶型を示すオキシチタニウムフタロシ
アニンを用いることが好ましい。
【0014】
【化1】 但し、X1 ,X2 ,X3 ,X4 は、ClまたはBrを表
し、n,m,l,kは0〜4の整数である。
【0015】分散に使用される溶剤は、テトラヒドロフ
ラン、n−プロピルエーテル、n−ブチルエーテル、
1,4−ジオキサン等のエーテル系溶剤、メタノール、
エタノール、プロパノール等のアルコール系溶剤、アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケト
ン系溶剤等の有機溶媒が分散性や結晶型の安定性から好
ましい。さらに電位安定性やメモリー特性を向上させる
ため、水を混合させることがより好ましい。水の添加量
は、フタロシアニン顔料1質量部に対して1質量部以上
でかつ100質量部未満とすることが好ましい。
【0016】これらの各種溶剤を分散媒として分散液を
調製する。このときに、結着樹脂としてバインダー樹脂
を加えてもよいし、顔料と分散媒だけをあらかじめ分散
した後、バインダー樹脂を加えてもよい。
【0017】バインダー樹脂としては、例えば、ポリビ
ニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアリレート
樹脂等が挙げられる。
【0018】フタロシアニン顔料とバインダー樹脂の割
合は、質量比で10:1〜1:5、好ましくは、5:1
〜1:2の範囲である。また、前記顔料の分散液中にお
ける濃度は0.5〜10質量%の範囲で分散を行うこと
が、分散や後処理の効率等を鑑みて好ましい。
【0019】また、分散液にフタロシアニン顔料以外の
電荷発生物質を併用したり、添加剤を加えたりしてもよ
い。
【0020】分散機としては、ペイントシェーカー、ボ
ールミル、サンドグラインドミル、アトライター、ビー
ズミル等を用いることができる。
【0021】使用するガラスビーズは球形状のものが好
ましく、また平均粒径としては1mmφ以下のものを用
いるのが分散効率上好ましい。分散に用いるビーズ量
は、分散液の量に対して質量比で0.5〜3倍の範囲で
使用される。
【0022】イオン伝導度は、ビーズを水とともにサン
ドミルで攪拌し、その液をイオン伝導度計で測定するこ
とにより求めることができる。フタロシアニン顔料を用
いた場合、そのイオン伝導度を30μS/cm以下にす
ることにより、諸電位特性を安定にすることができる。
その方法としては、サンドミルにビーズとイオン交換水
を入れて攪拌した後、イオン交換水を交換、ビーズを攪
拌したときのイオン交換水のイオン伝導度が30μS/
cm以下になるまでこれを数回〜十数回繰り返し、メタ
ノール及びアセトンで水を置換してビーズを乾燥させる
ことにより、達成することができる。ビーズ粒径が小さ
いほど、表面積が大きくなるためビーズから顔料分散液
に溶出するイオン性物質は多くなる方向であり、この洗
浄操作を十分に行う必要がある。さらに、水やアルコー
ルをフタロシアニン顔料の分散溶媒として用いた場合、
イオン性物質を溶解しやすいため、分散に用いるビーズ
のイオン伝導度を厳密に制御することが重要であり、本
発明では好ましく用いられる。また、攪拌シェアが高す
ぎたり、攪拌時間が長すぎたりするとビーズが破砕して
しまうため、シェアと時間は適切に選択しなければなら
ない。
【0023】フタロシアニン顔料を分散して得られた液
は、ガラスビーズを遠心分離やろ過等の処理で取り除い
た後、そのまま用いるか、さらには塗工に適した濃度に
有機溶剤または水と有機溶剤の混合溶剤で希釈して使用
する。
【0024】このようにして調製したフタロシアニン顔
料分散液を用いて形成される感光層は、導電性支持体上
に電荷発生物質と電荷輸送物質の双方を同一の層に含有
する単層型、あるいは電荷発生層と電荷輸送層を積層し
た積層型のいずれかである。
【0025】塗工は、ディップコーティング、スプレー
コーティング、スパイラルコーティング等の方法により
導電性支持体上に塗布し、100℃以下の乾燥炉、また
は接触乾燥により電荷発生層を形成することができる。
この時、感光層が単層型の場合、膜厚は5〜40μm、
好ましくは10〜30μmが適当である。また、積層型
の場合、電荷発生層の膜厚は、0.05〜5μmの範囲
であり、電荷輸送層の膜厚は、10〜30μmが好まし
い。
【0026】以下に積層型の感光層について説明する。
【0027】積層型の感光層の構成としては、導電性支
持体上に電荷発生層及び電荷輸送層をこの順、または逆
順に積層したものである。さらに、感光体の表面保護の
ため、感光層の上に保護層を設けてもよい。
【0028】本発明で用いる導電性支持体は導電性を有
するものであれば、いずれのものでもよく、例えば、ア
ルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛、ステンレス
等の金属をドラムまたはシート状に成型したもの、アル
ミニウムや銅等の金属箔をプラスチックフィルムにラミ
ネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム、酸化
スズ等をプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性
物質を単独またはバインダー樹脂とともに塗布して導電
層を設けた金属、プラスチックフィルム、紙等が挙げら
れる。
【0029】また、レーザービームプリンター等画像入
力がレーザー光の場合は、導電性支持体上に散乱による
干渉縞防止、または導電性支持体の傷を被覆することを
目的とした導電層を設けてもよい。これは、カーボンブ
ラック、金属粒子等の導電性粉体をバインダー樹脂に分
散させて形成することができる。導電層の膜厚は5〜4
0μm、好ましくは、10〜30μmである。
【0030】積層型感光体の電荷輸送層は、主鎖または
側鎖にビフェニレン、アントラセン、ピレン、フェナン
トレン等の構造を有する多環芳香族化合物、インドー
ル、カルバゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン等の
含窒素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、
トリアリールアミン化合物等の電荷輸送物質を成膜性を
有する樹脂に溶解させた塗工液を用いて形成される。
【0031】このような成膜性を有する樹脂としてはポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン及びポリ
メタクリル酸エステル等が挙げられる。電荷輸送層の厚
さは5〜40μm、好ましくは10〜30μmである。
【0032】また、導電性支持体と感光層の間にバリア
ー機能と接着機能をもつ下引層を設けることもできる。
下引層は、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセ
ルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、アルコー
ル可溶アミド、ポリウレタン及びゼラチン等によって形
成できる。下引層の膜厚は0.1μm〜3μmが好まし
い。
【0033】本発明の電子写真感光体は、複写機、レー
ザープリンター、LEDプリンター、液晶シャッター式
プリンター等の電子写真装置一般に適用し得るだけでは
なく、電子写真技術を応用したディスプレー、記録、軽
印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く適用し
得るものである。
【0034】支持体の形状としてはドラム状、シート状
及びベルト状等が挙げられるが、適用される電子写真装
置に最も適した形状にすることが好ましい。
【0035】次に本発明のプロセスカートリッジ並びに
電子写真装置について説明する。図1に本発明の電子写
真感光体を用いた電子写真装置の概略構成を示す。図に
おいて、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であ
り、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動さ
れる。該感光体1は、その回転過程で一次帯電手段3に
よりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受
け、次いで露光部にて像露光手段4により光像露光を受
ける。これにより該感光体周面に露光像に対応した静電
潜像が順次形成されていく。
【0036】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
でトナー現像され、このトナー現像像は、不図示の給紙
部から該感光体1と転写手段6との間に該感光体1の回
転と同期取りされて給送された転写材7に転写手段6に
より順次転写されていく。像転写を受けた転写材7は感
光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着
を受けて複写物(コピー)として機外へプリントアウト
される。像転写後の該感光体1の表面はクリーニング手
段9にて転写残りトナーの除去を受けて清浄面化されて
繰り返して像形成に使用される。また、クリーニング手
段9は、次回転時の現像手段5が兼ねることもできる。
【0037】本発明においては、該感光体1と、一次帯
電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9等の構成
要素のうち、複数のものとをプロセスカートリッジとし
て一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを
複写機やレーザービームプリンター等の電子写真本体に
対して着脱可能に構成してもよい。例えば、一次帯電手
段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なくとも
1つを感光体1とともに一体に支持してカートリッジ化
し、装置本体のレール等の案内手段を用いて装置本体に
着脱可能なプロセスカートリッジとすることができる。
また、画像露光光4は、センサーで原稿を読み取り、信
号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走
査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆
動等により照射される光である。
【0038】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。なお、実
施例中、「部」は質量部を示す。
【0039】実施例1 10%酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した酸
化チタン粉体50部、レゾール型フェノール樹脂25
部、メトキシプロパノール30部、メタノール30部及
びシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサンポリオキ
シアルキレン共重合体、重量平均分子量3000)0.
002部を、1mmφガラスビーズ入りサンドミル装置
で2時間分散して導電層用の塗料を調製し、この塗料を
24mmφ、長さ246mmのアルミニウムシリンダー
上に浸漬コーティング法で塗布し、140℃で30分間
加熱させ、膜厚20μmの導電層を形成した。
【0040】次に、ポリアミド樹脂、アミランCM−8
000(東レ(株)製)10部をメタノール200部に
溶解した液を浸漬塗布し、90℃で10分間乾燥させ、
膜厚0.7μmの下引層を形成した。
【0041】次に、電荷発生材料として、CuKαのX
線回折スペクトルにおける回折角2θ±0.2゜の9.
0゜、14.2゜、23.9゜、27.1゜に強いピー
クを有するオキシチタニウムフタロシアニン顔料10部
[化2]、ポリビニルブチラール(商品名:BX−1、
積水化学(株)製)6.7部、特級テトラヒドロフラン
292部、蒸留水を8部、それぞれ共に1mmφガラス
ビーズ(GB201M、東芝バロティーニ(株)製)4
00部入りサンドミル装置で、20℃下、4時間分散し
た。このとき用いたガラスビーズは、次の操作を行った
ものを用いた。まず、サンドミル分散機にガラスビーズ
10kgとイオン交換水(イオン伝導度2.5μS/c
m)10kgを入れ、500rpmで30分間攪拌し、
イオン交換水を交換して同様の操作を10回繰り返し
た。最終洗浄水のイオン伝導度は14.3μSとなっ
た。このガラスビーズを特級メタノール、特級アセトン
で洗浄し、120℃の乾燥機で2時間乾燥し、分散に使
用するガラスビーズを調製した。分散後のフタロシアニ
ン顔料分散液は、メッシュろ過及び5000rpmで3
0分間遠心分離を行うことにより、ビーズをろ別した。
得られた分散液を特級シクロヘキサノン350部で希釈
して塗布液を調製した。この塗布液を上記下引き層上に
浸漬塗布法で塗布し、80℃で10分間乾燥し、乾燥後
塗布質量が0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0042】
【化2】 次いで、電荷輸送材料として下記構造式で示す化合物を
9部、
【0043】
【化3】 下記構造式で示す化合物を1部
【0044】
【化4】 及びビスフェノールZ型ポリカーボネート(商品名:Z
−200、三菱ガス化学製)10部をジクロロメタン4
0部とモノクロロベンゼン60部の混合溶液に溶解し
た。この溶液を前記電荷発生層上に塗布し、105℃で
1時間熱風乾燥して20μmの電荷輸送層を形成した。
【0045】このようにして作製した電子写真感光体
を、レーザービームプリンター(商品名:レーザージェ
ット4000、ヒューレットパッカード社製)の改造機
に取り付け、暗部電位が−600Vになるように帯電
し、これに波長780nmのレーザー光を照射して明部
電位が−150Vとなるレーザー光量を測定し、感度と
した。
【0046】さらに、5000枚の繰り返し画出し耐久
試験を行い、暗部電位及び明部電位の初期と耐久直後の
値を測定した。
【0047】また、15℃/10%(LL)環境及び3
0℃/80%(HH)環境での感光体の明部電位を測定
し、その環境変動量(|ΔVl(LL−HH)|)を求
めた。
【0048】結果を表1に示す。
【0049】実施例2 実施例1において、電荷発生層用塗料の分散液の調製に
用いるガラスビーズを、サンドミル分散機にガラスビー
ズ10kgとイオン交換水10kgを入れ、500rp
mで30分間攪拌し、イオン交換水を交換して同様の操
作を3回繰り返し、メタノール、アセトンで洗浄し、1
20℃の乾燥機で2時間乾燥したものを用いた他は、実
施例1と同様に感光体を作製し、評価を行った。
【0050】このガラスビーズの最終洗浄水のイオン伝
導度は27.9μSであった。
【0051】実施例3 実施例1において、電荷発生層用塗料の分散媒に用いた
テトラヒドロフランをメタノールに変えた他は、実施例
1と同様に感光体を作製し、評価を行った。
【0052】実施例4 実施例1において、電荷発生層用塗料の分散液の調製に
用いるガラスビーズのロットを変えたところ、サンドミ
ル分散機にガラスビーズ10kgとイオン交換水10k
gを入れ、500rpmで30分間攪拌し、イオン交換
水を交換して同様の操作を5回繰り返して、最終洗浄水
のイオン伝導度を28.5μSとすることができた。次
いでメタノール、アセトンで洗浄し、120℃の乾燥機
で2時間乾燥したガラスビーズを用いた他は実施例1と
同様に感光体を作製し、評価を行った。
【0053】実施例5 実施例1において、電荷発生層用塗料の分散液の調製に
用いるガラスビーズの粒径を0.3mmφに変えたとこ
ろ、サンドミル分散機にガラスビーズ10kgとイオン
交換水10kgを入れ、500rpmで30分間攪拌
し、イオン交換水を交換して同様の操作を10回繰り返
して、イオン伝導度を24.3μSとすることができ
た。次いでメタノール、アセトンで洗浄し、120℃の
乾燥機で2時間乾燥したガラスビーズを用い、分散時間
を2時間とした他は実施例1と同様に感光体を作製し、
評価を行った。
【0054】比較例1 実施例1において、電荷発生層用塗料の分散液の調製に
用いるガラスビーズを、洗浄操作なしで用いた他は、実
施例1と同様に感光体を作製し、評価を行った。
【0055】このガラスビーズをイオン交換水に攪拌し
たときのイオン伝導度は97μSであった。
【0056】比較例2 実施例3において、電荷発生層用塗料の分散液の調製に
用いるガラスビーズを、洗浄操作なしで用いた他は、実
施例1と同様に感光体を作製し、評価を行った。
【0057】比較例3 実施例4において、電荷発生層用塗料の分散液の調製に
用いるガラスビーズを、サンドミル分散機にガラスビー
ズ10kgとイオン交換水10kgを入れ、500rp
mで30分間攪拌し、イオン交換水を交換して同様の操
作を4回繰り返し、メタノール、アセトンで洗浄し、1
20℃の乾燥機で2時間乾燥したものを用いた他は、実
施例1と同様に感光体を作製し、評価を行った。
【0058】このガラスビーズをイオン交換水に攪拌し
たときのイオン伝導度は35.6μSであった。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】本発明により、高感度でかつ初期及び繰
り返し使用時の電位安定性や環境安定性に優れた電子写
真感光体を安価に、より安定して製造できる方法を提供
することができる。
【0061】また、上記方法で製造された電子写真感光
体、該感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写
真装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を用いた電子写真装置
の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 軸 3 一次帯電手段 4 露光手段 5 現像手段 6 転写手段 7 転写材 8 定着手段 9 クリーニング手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H068 AA19 AA21 BA39 EA13 EA36

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体の製造方法において、ガラスビーズ洗浄水のイ
    オン伝導度が30μS/cm以下になるまで該ガラスビ
    ーズを洗浄し、次いでフタロシアニン顔料と洗浄した該
    ガラスビーズとを溶剤中に分散処理して得られた分散液
    を該支持体上に塗布して該感光層を形成することを特徴
    とする電子写真感光体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記溶剤は、有機溶剤と、該顔料1質量
    部に対して1質量部以上でかつ100質量部未満の水と
    の混合溶剤である請求項1記載の電子写真感光体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記溶剤はアルコールを含有することを
    特徴とする請求項1又は2記載の電子写真感光体の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記ガラスビーズの比表面積は12cm
    2 以上である請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真
    感光体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記顔料はオキシチタニウムフタロシア
    ニンである請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感
    光体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記オキシチタニウムフタロシアニン
    は、CuKαのX線回折におけるブラッグ角2θ±0.
    2゜の9.0゜、14.2゜、23.9゜及び27.1
    ゜に強いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニ
    ン結晶である請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真
    感光体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の方法で
    製造された電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の方法で
    製造された電子写真感光体と、帯電手段、現像手段及び
    クリーニング手段からなる群より選択される少なくとも
    1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱
    自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のいずれかに記載の方法で
    製造された電子写真感光体、帯電手段、現像手段及び転
    写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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