JP2002296623A - 可逆性画像表示媒体の製造方法 - Google Patents

可逆性画像表示媒体の製造方法

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JP2002296623A
JP2002296623A JP2001098939A JP2001098939A JP2002296623A JP 2002296623 A JP2002296623 A JP 2002296623A JP 2001098939 A JP2001098939 A JP 2001098939A JP 2001098939 A JP2001098939 A JP 2001098939A JP 2002296623 A JP2002296623 A JP 2002296623A
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JP2001098939A
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Denji Noda
傳治 野田
Kenji Otogawa
健治 音川
Akihito Ikegawa
彰仁 池側
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各現像剤収容セルに乾式現像剤を所定量精度
よく収容した可逆性画像表示媒体を製造する方法を提供
する。 【解決手段】 2枚の基板11、12間に形成された現
像剤収容セル16に互いに帯電極性の異なる、且つ、互
いに光学的反射濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦
帯電性を有する乾式現像粒子BP、WPを含む現像剤D
Lが収容されている可逆性画像表示媒体の製造方法であ
り、片面が現像剤収容セル16を形成するための凹所1
6’を含む第1基板11を準備し、現像剤DLを基板1
1の片面に散布し、散布現像剤を凹所16’に収容しつ
つ余剰現像剤を除去し、基板11の片面に第2基板12
を被着する。或いはセル16を含むセルシートSHを先
に作り、これに超音波振動、磁力、真空吸引力等を利用
して現像剤を収容する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像表示媒体、特に
繰り返し使用可能の可逆性画像表示媒体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】今日における画像表示は、鉛筆、ペン、
絵の具等を用いて紙等の画像表示媒体上に人手により文
字、図形等を書き込んだり、コンピュータ、ワードプロ
セッサ等により作成した文書、図形等をCRTディスプ
レイ等のディスプレイで表示したり、プリンタで紙等の
媒体に出力表示する等によりなされている。
【0003】また、人手により作成された紙等の媒体上
の文書、図形等や、プリンタ出力された紙等の媒体上の
文書、図形等を複写機等を用いて別の紙等の媒体上に複
写作成したり、ファクシミリ機等で送信して送信先にお
いて紙等の媒体上に複写出力することも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの画像表示のう
ち、鉛筆、ペン等を用いて紙等の画像表示媒体に文字、
図形等を表示する画像表示や、電子写真方式、インク吹
き付け方式、熱転写方式等によるプリンタ、複写機、フ
ァクシミリ機等の画像形成装置によって紙等の画像表示
媒体に文字、図形等を表示する画像表示では、高解像度
で鮮明に画像表示でき、画像を見るにあたってその画像
は人目に優しい。
【0005】しかし、紙等の画像表示媒体に対して画像
表示、画像消去を繰り返すことはできない。鉛筆を用い
て文字等を書き込む場合においては、該文字等を消しゴ
ムである程度消すことができるが、該文字等が薄くかか
れた場合はともかく、通常の濃さで書かれた場合には完
全に消し去ることは困難であり、一旦画像表示された紙
等の媒体については、未だ画像表示されていない媒体裏
面にも画像表示する場合を除けば、それを再使用するこ
とは困難である。
【0006】そのため、画像表示された紙等の媒体は用
済みとなったあとは廃棄されたり、焼却されたりし、多
くの資源が消費されていく。プリンタ、複写機等におい
てはトナーやインクと言った消耗品も消費される。ま
た、新しい紙等の表示媒体、トナー、インク等を得るた
めにさらに媒体等の資源、媒体等の製作エネルギーが必
要となる。このことは今日求められている環境負荷の低
減に反する結果となっている。
【0007】この点、CRTディスプレイ等のディスプ
レイによる画像表示では、画像表示、画像消去を繰り返
すことができる。しかし、ディスプレイに表示される画
像は、紙等にプリンタ等によって表示された画像と比べ
ると、解像度が低く、鮮明、精細な画像を得るには限界
がある。解像度が低いので、特に文字主体のテキスト文
書の表示には不向きである。1画面程度に納まる文章等
ならばまだよいが、複数画面に渡って続く文章等は読み
ずらく、理解し難いこともある。また、比較的解像度が
低いことや、ディスプレイからの発光により長時間の目
視作業では眼が非常に疲れやすい。
【0008】なお、画像表示、画像消去を繰り返すこと
ができる画像表示手法として、電気泳動型表示(EP
D)や、ツイストボール型表示(TBD)が提案されて
いる。さらに最近では、「Japan Hardcopy‘99 論文集
PP249 〜252 」で紹介されている方式が提案されてい
る。
【0009】電気泳動型表示手法は、少なくとも一方が
透明な2枚の基板をスペーサを介して間隔を開けて対向
配置することで密封空間を形成し、その中に、電気泳動
能のある粒子をそれとは色の異なる分散媒中に分散させ
た表示液を充填したもので、静電場にて表示液中の粒子
を泳動させることで、粒子の色若しくは分散媒の色で画
像表示を行うものである。
【0010】かかる表示液は通常イソパラフィン系など
の分散媒、二酸化チタンなどの微粒子、この微粒子と色
のコントラストを付けるための染料、界面活性剤などの
分散剤及び荷電付与剤等の添加剤から構成される。
【0011】しかしながら、この電気泳動型表示では、
二酸化チタンなどの高屈折率粒子(無機顔料)と絶縁性
着色液体とのコントラスト表示のため、どうしても着色
液体の隠蔽度が悪く、そのためコントラストが低くなっ
てしまう。
【0012】さらに言えば、粒子の電気泳動を可能にす
るような高抵抗の無極性溶媒に高濃度に溶解する染料の
種類は限られ、白色を示すようなものは見当たらず、吸
光係数の高い黒色染料も知られていない。よってどうし
ても背景部に色がついてしまい背景部を白色にしてコン
トラストを良くすることは困難である。着色液体中に画
像形成のための白色粒子を入れる場合には、画像観察側
基板へ移動した白色粒子層と基板との間に着色液体が入
り混んだり、白色粒子間に着色液体が混ざったりしてコ
ントラストが低下する。また電気泳動する粒子は画像観
察側基板に均一に付着し難いから解像度も低い。
【0013】さらに粒子と表示液中の分散媒との比重差
が非常に大きく、粒子の沈降、凝集が発生し易いため、
表示のコントラストの低下が起こり易く、長期間安定な
画像表示が困難であるうえ、前回の表示残像が発生しや
すい。さらに、粒子の液中での帯電は経時変化が大き
く、この点でも画像表示安定性が劣る。
【0014】ツイストボール型表示手法は、内部に絶縁
性液体とともに表面の半分と残りの半分とが互いに異な
る色又は光学的濃度を示すように処理された微小球を封
入したマイクロカプセルを多数保持した画像表示媒体を
用い、電界力又は磁気力で該マイクロカプセル内の微小
球を回転させて所定の色で画像表示するものである。
【0015】しかしこのツイストボール型表示では、マ
イクロカプセル内の絶縁性液体中の微小球で画像表示す
るため良好なコントラストが得にくい上、特に、マイク
ロカプセル間にどうしても隙間ができるので解像度が低
くなる。解像度を向上させるためにマイクロカプセルサ
イズを小さくすることはカプセルの製造上困難である。
【0016】「Japan Hardcopy‘99 論文集 PP249 〜
252 」で紹介されている画像表示手法は、電極と電荷輸
送層とを積層した2枚の基板を所定間隔をおいて対向さ
せて密封空間を形成し、その中に導電性トナー及びこれ
と色の異なる絶縁性粒子とを封入し、静電場を付与して
導電性トナーに電荷注入して帯電させ、該導電性トナー
をクーロン力で移動させて画像表示するものである。
【0017】しかし、この電荷注入現象利用の画像表示
手法では、電荷注入された導電性トナーが移動する際、
絶縁性粒子(例えば背景部の色を得るために一緒に入れ
られている白色粒子)が邪魔になって導電性トナーの移
動が困難となり、移動が停止してしまうトナーも出てく
る。その結果、十分な画像濃度、コントラストが得られ
なかったり、画像表示速度が低くなったりする。この問
題を解消しようとすると高電圧駆動しなければならな
い。また、解像度が電極により決定される解像度に制限
される。さらに、電極及び電荷注入層並びに導電性トナ
ーを採用することが必須となり、それだけ製造上の制約
がある。
【0018】本発明者の知るところによると、以上のよ
うな問題を解決するため、かかる従来の画像表示媒体に
比べると、(1)画像表示、画像消去を繰り返し行うこ
とができ、よって従来の画像形成に関係する紙等の画像
表示媒体、現像剤、インク等の消耗品の使用を低減する
ことができ、それだけ今日の環境負荷低減に応えること
ができる、(2)高コントラストで、それだけ高品質な
画像を表示できる、(3)高解像度で、それだけ高品質
の画像を表示できる、(4)画像を長期にわたり安定的
に表示できる、(5)残像が発生しにくく、従って良好
な可逆性を示し、高品質な画像を表示できる、(6)高
速で画像表示できる、(7)画像表示のための駆動電圧
が低く済む、等を目指して次の基本構成の可逆性画像表
示媒体が提案されている。すなわち、所定のギャップを
おいて対向する2枚の基板と、前記2枚の基板間に形成
され、周囲を仕切り壁で囲まれた1又は2以上の現像剤
収容セルと、前記各セルに内包された乾式現像剤とを有
しており、該乾式現像剤は、互いに帯電極性の異なる、
且つ、互いに光学的反射濃度の異なる少なくとも2種類
の、摩擦帯電性を有する乾式現像粒子を含んでいる可逆
性画像表示媒体である。
【0019】この可逆性画像表示媒体は、画像表示媒体
における各セルに内包された現像粒子が摩擦帯電してい
る状態で該現像粒子に対し表示しようとする画像に対応
させて静電場を形成することで、クーロン力にて該現像
粒子を移動させて現像を行い、画像を表示することがで
きる。
【0020】形成すべき画像に対応する静電場は、媒体
構成基板のそれぞれに電極を設け、該電極間に形成すべ
き画像に対応する電圧を印加することや、片方の基板に
形成すべき画像に対応した静電潜像を形成すること等で
形成できる。
【0021】また、かかる可逆性画像表示媒体は、所定
のギャップをおいて対向する2枚の基板と、前記2枚の
基板間に形成され、周囲を仕切り壁で囲まれた1又は2
以上の現像剤収容セルと、前記各セルに内包された乾式
現像剤とを有しており、該乾式現像剤は、互いに帯電極
性の異なる、且つ、互いに光学的反射濃度の異なる(別
の言い方をすれば、「コントラストの異なる」或いは
「色の異なる」)少なくとも2種類の、摩擦帯電性を有
する乾式現像粒子を含んでいる。
【0022】従って、一旦画像表示したあとでも異なる
静電場を印加したり、交番電場を印加したり、磁性現像
粒子を含んでいる場合には振動磁界を印加するなどして
画像を消去したり、異なる静電場を印加して画像を書き
換えることもできる。従って一旦画像表示された画像表
示媒体を廃棄する必要はない。また、現像粒子は前記セ
ルに内包されており、従って外部からの現像剤の供給を
要しない。これらにより従来における画像表示にまつわ
る紙等の画像表示媒体、現像剤等の消耗品の使用を大幅
に低減することができる。
【0023】また、従来の電子写真方式の画像形成のよ
うにトナーを紙等のシートに熱で溶かして定着すること
が不要であり、従来のこの種の画像形成で必要とされる
作像エネルギーの大半を節約できる。
【0024】かくして今日の環境負荷低減に応えること
ができる。
【0025】また、かかる可逆性画像表示媒体による
と、前記セルに内包される現像剤は、光学的反射濃度の
異なる少なくとも2種類の現像粒子を含んでおり、しか
もその現像粒子は乾式の現像粒子であって一方の種類の
現像粒子による他方の種類の現像粒子の隠蔽度が良好で
あるから、コントラスト良好に画像表示できる。
【0026】前記セルに内包される現像剤は互いに帯電
極性の異なる少なくとも2種類の相互摩擦帯電可能の帯
電性乾式現像粒子を含んでおり、画像表示にあたっては
摩擦帯電により互いに逆極性に帯電した現像粒子がクー
ロン力をうけて移動するため、粒子が動き易く、この点
でもコントラスト良好に画像表示でき、また前回表示の
残像が発生し難く、また高速で画像表示でき、さらに低
電圧駆動可能である。
【0027】乾式現像粒子は、例えば既述の電気泳動型
画像表示に用いる表示液における電気泳動可能の粒子と
比べると、液体を介在させないため沈降、凝集が発生し
難く、この点でも画像表示のコントラストの低下が起こ
り難く、またそれだけ長期にわたり安定した画像表示を
行える。現像粒子の沈降、凝集が発生し難いから、前回
表示の残像も生じ難い。さらに乾式現像粒子は液中の粒
子と比べると、帯電性能の経時変化が少ないからこの点
でも長期にわたり安定した画像表示を行える。
【0028】また、従来のCRTディスプレイ等による
画像表示と比べると、高解像度で眼にやさしく画像表示
できる。
【0029】かかる可逆性画像表示媒体の製造について
は、一つの方法として、片面に前記現像剤収容セルを形
成するための凹所を有する基板を形成し、該基板の凹所
に所定量の前記乾式現像剤を収容した後、もう1枚の基
板をその上から被着して該乾式現像剤を内包したセルを
有するように形成する方法を挙げることができる。
【0030】もう一つの方法として、片面に前記現像剤
収容セルを形成するための凹所を有する基板を形成し、
該基板にもう1枚の基板を被着して両基板間に現像剤収
容セルを有するセルシートを形成し、該セルシート中の
現像剤収容セルに現像剤を供給し、収容する方法を挙げ
ることができる。
【0031】ところが、前者方法においては現像剤収容
セルを形成するための、一方の基板の片面の凹所が、ま
た、後者方法においては前記セルシートにおけるセル
が、現像剤の基板面内での不必要な移動を抑制する等の
ために微細に形成されることが望ましいところ、かかる
微細な凹所やセルに現像剤を所定量円滑に、精度よく収
容することは、実際には極めて困難である。
【0032】要するに現像剤収容セルに現像剤を所定量
精度よく収容した可逆性画像表示媒体を得ることは困難
である。
【0033】そこで本発明は、所定のギャップをおいて
対向する2枚の基板と、前記2枚の基板間に形成され、
周囲を仕切り壁で囲まれた1又は2以上の現像剤収容セ
ルと、前記各セルに内包された乾式現像剤とを有してお
り、該乾式現像剤は、互いに帯電極性の異なる、且つ、
互いに光学的反射濃度の異なる少なくとも2種類の、摩
擦帯電性を有する乾式現像粒子を含んでいる可逆性画像
表示媒体の製造方法であって、各現像剤収容セルに乾式
現像剤を所定量精度よく収容した可逆性画像表示媒体を
製造する方法を提供することを課題とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、次の第1及び第2のタイプの可逆性画像表示
媒体の製造方法を提供する。 (1)第1タイプの可逆性画像表示媒体の製造方法 所定のギャップをおいて対向する2枚の基板と、前記2
枚の基板間に形成され、周囲を仕切り壁で囲まれた1又
は2以上の現像剤収容セルと、前記各セルに内包された
乾式現像剤とを有しており、該乾式現像剤は、互いに帯
電極性の異なる、且つ、互いに光学的反射濃度の異なる
少なくとも2種類の、摩擦帯電性を有する乾式現像粒子
を含んでいる可逆性画像表示媒体の製造方法であり、片
面が現像剤収容セルを形成するための凹所を含む凹凸形
状を示す第1基板を準備する第1基板準備工程と、前記
乾式現像剤を前記第1基板の片面に散布する現像剤散布
工程と、前記散布された乾式現像剤を前記凹所に収容し
つつ余剰現像剤を除去する現像剤除去工程と、現像剤を
収容した現像剤収容セルを形成するように、前記凹所に
現像剤が収容された前記第1基板の片面に第2基板を被
着する第2基板被着工程と、を含む可逆性画像表示媒体
の製造方法。
【0035】この方法によると、第1基板の現像剤を収
容するための凹所に乾式現像剤を収容するにあたり、先
ず、現像剤散布工程において該片面に乾式現像剤を散布
する。かかる現像剤の散布は自由度大きく、広い範囲に
わたり行うことができ、その後の現像剤除去工程におい
て散布された現像剤を前記各凹所に確実に収容し易い。
現像剤除去工程においては、散布された現像剤を各凹所
に収容しつつ余剰の現像剤を除去する。さらにその後の
第2基板被着工程において該凹所に現像剤が収容された
第1基板の片面に第2基板が被着される。
【0036】従って、各現像剤収容セルに乾式現像剤を
所定量精度よく収容した可逆性画像表示媒体を得ること
ができる。
【0037】前記の現像剤散布工程における第1基板片
面への乾式現像剤の散布は、広い範囲に円滑に散布する
ために、次の方法を推奨できる。 (a)超音波振動を前記乾式現像剤に加えつつ該現像剤
を前記第1基板片面上へ供給して行う。 (b)前記乾式現像剤として磁性乾式現像粒子を含むも
のを採用するときには、前記第1基板片面への乾式現像
剤の散布を、該現像剤を周面上に担持して現像剤散布位
置に搬送し、該位置にて第1基板片面上に供給するマグ
ネットローラを用いて行う。
【0038】このように超音波やマグネットローラを用
いて現像剤を散布すると、現像剤をほぐしながら広い範
囲にわたり円滑に現像剤を散布できる。
【0039】また前記の現像剤除去工程における、散布
された現像剤を各凹所へ収容しながら余剰現像剤を除去
する作業は、簡単確実な方法として、前記現像剤が散布
された第1基板の片面を現像剤除去部材で摺擦して行う
方法を例示できる。
【0040】前記第1基板として前記現像剤収容のため
の凹所が並行に延びる複数本の溝状凹所であるものを採
用するときには、前記現像剤が散布された第1基板の片
面を該溝状凹所が延びている方向を横切る方向に現像剤
除去部材で摺擦し、その後、該溝状凹所が延びている方
向に現像剤除去部材で摺擦することが推奨される。これ
により現像剤を各凹所に一層確実に収容できるとともに
余剰現像剤を一層確実に除去できる。特に、溝状凹所が
延びている方向に現像剤除去部材で摺擦することで、凹
所を仕切る壁の頂面に再び現像剤を乗せてしまうことが
抑制され、該頂面から現像剤を除去し易い。
【0041】いずれにしてもかかる現像剤除去部材とし
て、ゴム等製の弾性ブレードやローラ、金属等からなる
剛性のあるブレードやローラを例示できる。前記凹所を
有する基板が弾性を有し、該凹所を仕切る壁の高さが均
一であるときは、剛性のあるブレードやローラを使用で
き、前記凹所を有する基板に弾性がないか、弾性に乏し
い場合や、凹所を仕切る壁の高さが不均一な場合等には
弾性のあるブレードやローラが適している。 (2)第2タイプの可逆性画像表示媒体の製造方法 所定のギャップをおいて対向する2枚の基板と、前記2
枚の基板間に形成され、周囲を仕切り壁で囲まれた1又
は2以上の現像剤収容セルと、前記各セルに内包された
乾式現像剤とを有しており、該乾式現像剤は、互いに帯
電極性の異なる、且つ、互いに光学的反射濃度の異なる
少なくとも2種類の、摩擦帯電性を有する乾式現像粒子
を含んでいる可逆性画像表示媒体の製造方法であり、片
面が現像剤収容セルを形成するための凹所を含む凹凸形
状を示す第1基板を形成する第1基板形成工程と、前記
第1基板の片面に第2基板を被着して該第1及び第2基
板間に前記現像剤収容セルを有するセルシートを形成す
るセルシート形成工程と、前記セルシートの現像剤収容
セルに前記乾式現像剤を収容する現像剤収容工程と、を
含む可逆性画像表示媒体の製造方法。
【0042】この方法におけるセルシートは現像剤を各
セルに収容する前は、各セルのいずれかの部分を開放し
て、現像剤収容を可能な状態にしておく。開放部分は現
像剤収容後に閉じればよい。
【0043】この方法は、予めセルシートを作ってしま
うので、第1基板の現像剤収容セルを提供するための凹
所を仕切る壁の頂面とこれに被着される第2基板との間
への現像剤の噛み込みを抑制でき、被着される第2基板
の浮き上がりを防止できる。
【0044】また、使用する現像剤の耐熱温度に関係な
く、必要ならば熱を加えて第2基板を被着できる。
【0045】さらに、第2基板の被着にあたり接着剤を
使用するときでも、該接着剤への現像剤の付着を招か
ず、それだけ稼働現像剤量を多くして画像濃度コントラ
ストを安定化させることができる。
【0046】さらに、接着剤への現像粒子の付着を招か
ないので、第2基板を画像観察側基板とすることが可能
であり、しかも第2基板は強度上、凹凸を有する第1基
板のベース部より薄くてもよいから画像表示に有利であ
る。
【0047】この可逆性画像表示媒体の製造方法におい
て、前記現像剤収容工程における現像剤収容セルへの現
像剤の収容方法として次のものを例示できる。 (a)前記セルシート及び(又は)前記乾式現像剤に超
音波振動を付与しつつ前記現像剤収容セルに乾式現像剤
を収容する。 (b)前記乾式現像剤として磁性現像粒子を含む乾式現
像剤を採用するときには、該乾式現像剤を磁力により搬
送して前記現像剤収容セルに収容する。 (c)前記現像剤収容セル内を真空吸引し、該真空吸引
力にて該現像剤収容セルに前記乾式現像剤を吸引収容す
る。
【0048】いずれの現像剤収容方法を採用しても現像
剤収容セルに円滑に所定量の現像剤を収容することがで
き、ひいては、各現像剤収容セルに乾式現像剤を所定量
精度よく収容した可逆性画像表示媒体を得ることができ
る。
【0049】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。
【0050】まず、可逆性画像表示媒体の1例について
図1及び図2を参照して説明する。
【0051】図1(A)の可逆性画像表示媒体1は、第
1基板11と第2基板12とを含んでいる。これら基板
11、12は両者間に所定のギャップをおいて対向して
いる。基板11、12の間には、隔壁13が設けられて
おり、これら隔壁13により両基板間ギャップが所定の
ものに確保されている。すなわち隔壁13は両基板1
1、12間のスペーサを兼ねている。また両基板11、
12が隔壁13を間にして例えば接着剤による貼り合わ
せ等により密着されている。隔壁13は図示例では第1
基板11と一体的に形成されている。
【0052】第1基板11は、それには限定されない
が、ここでは透明基板であり、絶縁性を有する材料で形
成される。例えば透明ガラス等の光透過性板、透明樹脂
フィルム等で形成される。
【0053】隔壁13はまた、現像剤収容セル16を形
成する仕切り壁でもある。すなわち隔壁13は、図2
(A)に示すように、媒体1の長手方向辺と平行に延び
る複数本の仕切り壁13a及び両側端の仕切り外壁11
a、11bからなる隔壁を採用したものである。各隣り
合う仕切り壁の間に現像剤収容セル16が提供されてい
る。各セル16には相互に摩擦帯電した白色現像粒子W
P(負帯電)及び黒色現像粒子BP(正帯電)を含む現
像剤DLが収容されている。ここでは白色現像粒子WP
は負に、黒色現像粒子は正に帯電している。
【0054】各仕切り壁13aは幅α、高さhで、隣り
合う仕切り壁間隔をptとして形成されている。セル1
6の数、形状等は図示のものに限定される必要はない。
【0055】第2基板12はそれには限定されないが、
例えば透明ガラス等の光透過性板、樹脂フィルム等で形
成される。
【0056】なお、第1、第2の基板のうち少なくとも
一方(少なくとも画像観察側の基板)は光透過性基板、
より好ましくは透明基板とする。
【0057】セル長手方向における両端を閉じるため
に、第1及び第2基板11、12の両端部が適当な手法
でシール14aされている(図2(A)参照)。
【0058】図2(A)に示す媒体1の場合、両基板1
1、12の相互密着前においては基板11上の各セル1
6はその長手方向の両端が開放されている。しかし、各
セル16はその長手方向両端にも外壁が設けられてもよ
い。そのように形成した基板11を用いた媒体1を図2
(B)に示す。図2(B)に示す媒体1では、基板11
上の複数本のセル16の全数を囲む外周壁11’が形成
されている。第2基板12は各仕切り壁13aに加え、
この仕切り外周壁11’にも密着せしめられる。なお、
セル長手方向における一端部或いは両端部については壁
11’を設けず、その部分をあとでシールする等も可能
である。
【0059】いずれにしても各セルは最終的には密閉さ
れ、該セルから現像剤DLが漏れ出ることはない。
【0060】可逆性画像表示媒体1によると、例えば
a)形成すべき画像に応じた静電潜像を第1基板11に
直接形成する、b)形成すべき画像に応じた静電潜像を
形成した像担持体を第1基板11に接触(近接を含む)
させる等し、それに基づいて現像剤DLに現像粒子駆動
電界を印加することで図1(B)に例示するように画像
を表示させることができる。必要に応じて第2基板12
を接地電位等に設定してもよい。
【0061】可逆性画像表示媒体1によると、各セル1
6に内包された現像粒子WP、BPが摩擦帯電している
状態で該現像粒子に対し表示しようとする画像に対応さ
せて静電場を形成することで、クーロン力にて該現像粒
子を移動させて現像を行い、画像を表示することができ
る。
【0062】可逆性画像表示媒体1は、一旦画像表示し
たあとでも異なる静電場を印加したり、交番電場を印加
したり、少なくとも1種の現像粒子、例えば黒色現像粒
子BPが磁性像粒子であれば振動磁界を印加する等して
画像を消去したり、異なる静電場を印加して画像を書き
換えることもできる。従って一旦画像表示された画像表
示媒体を廃棄する必要はない。また、外部からの現像剤
の供給を要しない。これらにより従来における画像表示
にまつわる紙等の画像表示媒体、現像剤等の消耗品の使
用を大幅に低減することができる。
【0063】また、従来の電子写真方式の画像形成のよ
うにトナーを紙等のシートに熱で溶かして定着すること
が不要であり、従来のこの種の画像形成で必要とされる
作像エネルギーの大半を節約できる。
【0064】かくして今日の環境負荷低減に応えること
ができる。
【0065】また、画像表示媒体1によると、セル16
に内包される現像剤は、光学的反射濃度の異なる(別の
言い方をすれば、「コントラストの異なる」或いは「色
の異なる」)少なくとも2種類の現像粒子WP、BPを
含んでおり、しかもその現像粒子は乾式の現像粒子であ
って一方の種類の現像粒子による他方の種類の現像粒子
の隠蔽度が良好であるから、コントラスト良好に画像表
示できる。セル16に内包される摩擦帯電により互いに
逆極性に帯電した現像粒子はクーロン力をうけて移動す
るため、粒子が動き易く、この点でもコントラスト良好
に画像表示でき、また前回表示の残像が発生し難く、ま
た高速で画像表示でき、さらに低電圧駆動可能である。
【0066】乾式現像粒子は、例えば既述の電気泳動型
画像表示に用いる表示液における電気泳動可能の粒子と
比べると、液体を介在させないため沈降、凝集が発生し
難く、この点でも画像表示のコントラストの低下が起こ
り難く、また長期にわたり安定した画像表示を行える。
現像粒子の沈降、凝集が発生し難いから、前回表示の残
像も生じ難い。さらに乾式現像粒子は液中の粒子と比べ
ると、帯電性能の経時変化が少ないからこの点でも長期
にわたり安定した画像表示を行える。
【0067】また、従来のCRTディスプレイ等による
画像表示と比べると、高解像度で眼にやさしく画像表示
できる。
【0068】次に可逆性画像表示媒体の製造例について
図3から図8を参照して説明する。
【0069】以下に説明する可逆性画像表示媒体製造に
用いる現像剤DLはいずれも次のものである。 (白色現像粒子の製造)熱可塑性ポリエステル樹脂(軟
化点121℃、ガラス転移点67℃)100重量部と、
酸化チタン(石原産業社製 CR−50)40重量部
と、負荷電制御剤としてサリチル酸亜鉛錯体(オリエン
ト化学社製 ボントロンE−84)5重量部とをヘンシ
ェルミキサーで十分混合したのち、2軸押出機で混練後
冷却した。
【0070】この混練物を粗粉砕し、その後ジェット粉
砕機で粉砕し、風力分級により、平均粒径10μmの白
色粉末を得た。
【0071】その後に疎水性シリカ微粒子(日本アエロ
ジル社製 アエロジルR−972)を0.3重量部加
え、ヘンシェルミキサーにより混合処理を行い白色現像
粒子WPとした。 (黒色現像粒子の製造)スチレン−nブチルメタクリレ
ート系樹脂(軟化点132℃、ガラス転移点65℃)1
00重量部と、カーボンブラック(ライオン油脂社製
ケッチェンブラック)2重量部と、シリカ(日本アエロ
ジル社製 ♯200)1.5重量部と、マグネタイト系
磁性粉(RB−BL チタン工業社製)500重量部と
をヘンシェルミキサーで十分混合した後、ベント2軸混
練装置で混練した。
【0072】この混練物を冷却後フェザーミルで粗粉砕
した後、ジェットミルで微粉砕し、これを風力分級機で
分級して体積平均粒径25μmの黒色現像粒子BPを得
た。 (現像剤の調製)前記白色現像粒子WPの30gと、黒
色現像粒子BPの70gとをポリエチレン製のボトルに
入れ、ボールミル架台にて回転させて30分間混合攪拌
を行い、現像剤DLを得た。この現像剤では白色粒子W
Pは負極性に、黒色粒子BPは正極性に帯電していた。
【0073】また、以下に説明する可逆性画像表示媒体
製造に用いる第1基板11、第2基板12、両基板貼り
合わせのための接着剤はいずれも次のものである。
【0074】第1基板11 厚さ188μmのポリエチ
レンテレフタレート(PET)製フイルムの片面にダイ
シングソー加工にて幅pt=300μm、深さ(仕切り
壁の高さ)h=163μm、仕切り壁13aの厚さα=
50μmの現像剤収容セル形成のための溝状凹所16’
を多数本平行に形成したもの(pt、h、αについては
図2参照)。
【0075】第2基板12 厚さ25μmのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)フィルム。接着表面は接着
のための表面粗度増しのためコロナ放電で前処理した。
【0076】接着剤Ad ポリエステル系接着剤(東
洋紡績(株) バイロンBX218S、固形分35%、
含有溶剤 シクロヘキサノン/ソルベッソ150=1/
1 塗布膜厚10μm)〔1〕図3に示す可逆性画像表
示媒体の製造 先ず図3(A)に示すように、片面に現像剤収容セルを
形成するための多数の平行な溝状凹所16’を形成した
第1基板11を形成し、該凹所のある片面に現像剤DL
を散布する。散布された現像剤DLの一部は凹所16’
に入り込む。
【0077】現像剤の散布は、図4(A)に示す方法又
は図4(B)に示す方法で行う。すなわち、図4(A)
に示す方法では、超音波振動子21、21に接続された
現像供給ホッパ22に現像剤DLを収容し、振動子2
1、21にてホッパ22を振動させるとともに、ホッパ
22の下方に第1基板11をその溝状凹所16’を上に
向けて搬送する。現像剤DLは超音波振動を付与され、
十分ほぐされながらホッパ22の下端スリット221か
ら基板11上に落下し、基板11の移動に伴って広い範
囲にわたり満遍なく散布される。
【0078】基板11の移動方向は溝状凹所16’が延
在する方向Yでも、それを横切る方向Xでもよい(図4
(C)参照)。
【0079】また、図4(B)に示す方法では、駆動プ
ーリ31とスリーブ形態の従動プーリ32とに無端ベル
ト33を巻き掛け、従動プーリ32には表面部にN、S
磁極を交互に配したマグネットローラ34を内蔵し、さ
らに従動プーリ32の上方に現像剤供給ホッパ35を設
けている。無端ベルト33を図中反時計方向回りに駆動
するとともにマグネットローラ34を時計方向回りに駆
動し、ベルト33上にホッパ35から現像剤を供する。
【0080】磁性現像粒子BPを含む現像剤DLは、マ
グネットローラ32上にベルト33を介して担持され、
ローラ32の下側へ移動していく。ここでベルト33に
遮られてマグネットローラ34から遠ざけられ、基板1
1上に落下し、基板11の移動に伴って広い範囲に散布
される。
【0081】このようにして現像剤DLを散布された第
1基板11の片面を図3(B)及び(C)に示すように
ブレードBLで摺擦する。先ず、図3(B)に示すよう
に、基板11の溝状凹所16’が延びている方向Yを横
切る方向X(ここでは基板11の対角線方向、換言すれ
ば溝状凹所16’を斜めに横切る方向)にブレードBL
を動かして基板面を摺擦する。これにより散布された現
像剤が各溝状凹所16’に一層確実に収容されるととも
に余剰のトナーの多くの部分が基板面から除去される。
その後図3(C)に示すように、ブレードBLを溝状凹
所16’と略平行に動かして基板面を摺擦する。これに
より凹所の仕切り壁頂面等に残留している現像剤及び凹
所に余分に入り込んだ現像剤等の余剰現像剤が十分除去
される。
【0082】このようにして凹所16’に所定量の現像
剤DLを収容し、余剰現像剤を除去した後、図3(D)
に示すように、前記の接着剤Adを片面に全面塗布した
第2基板12を第1基板11に貼り合わせていき、可逆
性画像表示媒体を形成する。 〔2〕図5及び図6に示す可逆性画像表示媒体の製造 先ず図5(A)に示すように、片面に現像剤収容セルを
形成するための多数の平行な溝状凹所16’を形成した
第1基板11を準備する。
【0083】次に図5(B)に示すように、テーブルT
の上面に前記の接着剤Adを塗布し、基板11の仕切り
壁13(13a、11a、11b(図2参照))の頂面
を該接着剤に接触させ、該頂面に接着剤Adを付着させ
る。
【0084】この基板11と第2基板12とを図5
(D)に示す貼り合わせ装置により貼り合わせる。貼り
合わせ装置は、ヒータH3を内蔵した基板送り上ローラ
R3、基板送り下ローラR4及び基板ガイドテーブルG
Tを備えている。第1基板11はその溝状凹所16’を
上に向けてテーブルGTに案内させて両ローラの間に、
また、第2基板12は上ローラR3に沿わせて両ローラ
間に通過させ、かくして両基板11、12をヒータH3
の加熱下に接着剤Adにて貼り合わせる。このようにし
て図5(E)及び(F)に示すようなセルシートSHを
形成する。
【0085】ここでセルシートSHの片方の端部SHb
は、セル16の片方の端部を閉じるためにヒートシール
等適当な方法で閉じておく。しかしもう片方の端SHa
は現像剤を入れるために未だ開けておく。
【0086】かかるセルシートSHを図6(A)に示す
ように、セル開放端を上に向けて一対の開閉可能の支持
板41、42の間に挟着する。ここで一方の支持板41
は基台40に支えられた超音波振動子43に接続されて
いる。このようにして支持板41、42に挟着されたセ
ルシートSHの直ぐ上に現像剤供給ホッパ44を配置
し、これに現像剤DLを投入し、支持板41、42を、
従ってセルシートSHをを超音波振動子43にて振動さ
せ、これによりホッパ44から落下する現像剤DLを各
セル16の開口から円滑にセル内へ供給していく。各セ
ルに所定量の現像剤が収容されると、該セルシートSH
を取り外し、図6(B)に示すように、例えば溶着封止
用の超音波ホーン45を用いて、開放されていたセル端
部を閉じる。かくして可逆性画像表示媒体が形成され
る。
【0087】なお、超音波振動子43は28kHz、1
00Wのものを3個使用している。 〔3〕図7に示す可逆性画像表示媒体の製造 図5(F)と同様のセルシートSHを形成する。但し、
セル16が未だ開放されている側の第2基板端部121
は第1基板11より若干はみ出させておく。このセルシ
ートSHを図7(A)及び(B)に示すように無端ベル
ト53上に、第2基板12を下にして載置する。無端ベ
ルト53はN、S磁極を交互に配置したマグネットベル
トであり、駆動プーリ51と従動プーリ52とに巻き掛
けられている。
【0088】ベルト53上に載置されたセルシートSH
の第2基板のはみ出し端部121上に現像剤供給ホッパ
50をセットし、ホッパ50の現像剤供給スリット50
1を現像剤収容セル16の開放端に臨ませる。このよう
にしてベルト53の動作に拘らずセルシートSHを定位
置に配置する。
【0089】かかる状態で図中、ベルト53を時計方向
回りに、換言すれば、セルシートSHに摺動するベルト
部分がセルシートの閉じられた端部SHbからはみ出し
端部121へ向けて移動するように駆動する。すると、
ホッパ50から供給される磁性現像粒子BPを含む現像
剤DLが、移動する磁極による振動磁場の作用で、図7
(C)に示すように連なった磁性現像粒子BPの穂が回
転しながら、それに静電気で付着した白色現像粒子WP
とともにセル16の奥の方へ運ばれていく。かくして各
セル16内に所定量の現像剤DLが収容される。その後
はセルシートSHを取り外し、セル開放側の端部を例え
ば図6(B)に示すと同様に超音波ホーン45で溶着封
止する。かくして可逆性画像表示媒体が形成される。 〔4〕図8に示す可逆性画像表示媒体の製造 図5(F)と同様のセルシートSHを形成する。但し、
各セル16の両端は開放しておく。さらに、第2基板1
2の両端部121、122をそれぞれ第1基板11より
若干はみ出させておく。
【0090】このセルシートSHを第2基板12を下に
してテーブルT1上に載置し、第2基板12の一方の端
部121に現像剤供給ホッパ60をセットしてホッパ下
端スリット601をセル16の一端開口に臨ませ、第2
基板他端部122上にフィルタ71を配置してセル16
の他端開口に当てがい、且つ、フィルタ71を介して該
セル他端開口に真空吸引装置端部72を接続する。フィ
ルタ71は本例では孔径5μmのポリテトラフルオロエ
チレン製フィルタである。
【0091】この状態で真空吸引装置端部72から各セ
ル16内を真空吸引することで、セル16内にホッパ6
0から供給される現像剤DLを導入する。所定量の現像
剤が各セル16内に収容されると、セルシートSHを取
り外して溶着切断用テーブルT2に載置し、そこでセル
シートSHの各端部を基板切断刃付きの超音波ホーン7
2にて溶着封止するとともに、はみ出していた第2基板
端部121、122を切断する。かくして図8(D)に
示すように両端部が封止された可逆性画像表示媒体が得
られる。なお、各セルから真空吸引するのに必要とあれ
ば、セル間の仕切り壁に小さい切り欠き等の空気通過用
部を形成しておいてもよい。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、所
定のギャップをおいて対向する2枚の基板と、前記2枚
の基板間に形成され、周囲を仕切り壁で囲まれた1又は
2以上の現像剤収容セルと、前記各セルに内包された乾
式現像剤とを有しており、該乾式現像剤は、互いに帯電
極性の異なる、且つ、互いに光学的反射濃度の異なる少
なくとも2種類の、摩擦帯電性を有する乾式現像粒子を
含んでいる可逆性画像表示媒体であって、各現像剤収容
セルに乾式現像剤を所定量精度よく収容した可逆性画像
表示媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】可逆性画像表示媒体の1例を示すもので、図
(A)は可逆性画像表示媒体の画像表示前の断面図であ
り、図(B)は画像表示時の1例の断面図である。
【図2】図(A)は図1に示す媒体の一部を切り欠いて
示す平面図であり、図(B)は該媒体において第1基板
としてセルを囲む外周壁を有するものを用いた媒体の一
部を切り欠いて示す平面図である。
【図3】図(A)から図(D)はそれぞれ可逆性画像表
示媒体製造の1例の各工程を示す図である。
【図4】図(A)は超音波振動による現像剤散布方法例
を示す図、図(B)はマグネットローラによる現像剤散
布方法例を示す図、図(C)は基板に対する現像剤散布
方向を示す図である。
【図5】図(A)から図(E)はそれぞれ可逆性画像表
示媒体製造の他の例におけるセルシートを作製するまで
の各工程を示す図であり、図(F)は図(E)に示すセ
ルシートの斜視図である。
【図6】図(A)は図5に示す工程により作製したセル
シートに超音波振動を付与して現像剤を収容する様子を
示す斜視図であり、図(B)は現像剤収容後のセルシー
ト端部の溶着封止の様子を示す図である。
【図7】図(A)、(B)及び(D)はそれぞれ可逆性
画像表示媒体製造のさらに他の例における各工程を示す
図であり、図(C)はマグネットベルトによる現像剤搬
送を説明する図である。
【図8】図(A)から図(D)はそれぞれ可逆性画像表
示媒体製造のさらに他の例における各工程を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 可逆性画像表示媒体 11 第1基板 12 第2基板 13 隔壁 13a 仕切り壁 14a シール 111a、11b 仕切り外壁 11’ 外周壁 16 現像剤収容セル DL 現像剤 WP 白色現像粒子 BP 黒色現像粒子 2 初期樹脂基板 20 樹脂製成形基板 21 軟化点の高い方の樹脂材料層 22 軟化点の低い方の樹脂材料層 23 溝状凹所 24 仕切り壁 16’ 溝状凹所 BL ブレード X 溝状凹所16’を横切る方向 Y 溝状凹所16’の延びている方向 21 超音波振動子 22 現像供給ホッパ 221 ホッパ22の下端スリット 31 駆動プーリ 32 従動プーリ(従動スリーブ) 33 無端ベルト 34 マグネットローラ 35 現像剤供給ホッパ Ad 接着剤 R3 基板送り上ローラ R4 基板送り下ローラ H3 ヒータ GT 基板案内テーブル SH セルシート SHb セルシートの閉じられた端部 SHa セルシートのセル開放側端部 40 基台 41、42 基板支持板 43 超音波振動子 44 現像剤供給ホッパ 51 駆動プーリ 52 従動プーリ 53 無端マグネットベルト 50 現像剤供給ホッパ 501 現像剤供給スリット SHa’ セルシートの封止端部 121、122 セルシートSHのはみ出し端部 T1 テーブル 60 現像剤供給ホッパ 601 ホッパ下端スリット 71 フィルタ 72 真空吸引装置端部 73 基板切断刃付き超音波ホーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池側 彰仁 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA29 DA01 EA10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のギャップをおいて対向する2枚の基
    板と、前記2枚の基板間に形成され、周囲を仕切り壁で
    囲まれた1又は2以上の現像剤収容セルと、前記各セル
    に内包された乾式現像剤とを有しており、該乾式現像剤
    は、互いに帯電極性の異なる、且つ、互いに光学的反射
    濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦帯電性を有する
    乾式現像粒子を含んでいる可逆性画像表示媒体の製造方
    法であり、 片面が現像剤収容セルを形成するための凹所を含む凹凸
    形状を示す第1基板を準備する第1基板準備工程と、 前記乾式現像剤を前記第1基板の片面に散布する現像剤
    散布工程と、 前記散布された乾式現像剤を前記凹所に収容しつつ余剰
    現像剤を除去する現像剤除去工程と、 現像剤を収容した現像剤収容セルを形成するように、前
    記凹所に現像剤が収容された前記第1基板の片面に第2
    基板を被着する第2基板被着工程と、 を含むことを特徴とする可逆性画像表示媒体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記現像剤散布工程における前記第1基板
    片面への乾式現像剤の散布は、超音波振動を前記乾式現
    像剤に加えつつ該現像剤を前記第1基板片面上へ供給し
    て行う請求項1記載の可逆性画像表示媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記乾式現像剤として磁性乾式現像粒子を
    含むものを採用し、 前記現像剤散布工程における前記第1基板片面への乾式
    現像剤の散布は、該現像剤を周面上に担持して現像剤散
    布位置に搬送し、該位置にて前記第1基板片面上に供給
    するマグネットローラを用いて行う請求項1記載の可逆
    性画像表示媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】前記現像剤除去工程においては、前記現像
    剤が散布された第1基板の片面を現像剤除去部材で摺擦
    して該散布された現像剤を前記凹所に収容しつつ余剰現
    像剤を除去する請求項1、2又は3記載の可逆性画像表
    示媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】前記第1基板として前記現像剤収容のため
    の凹所が並行に延びる複数本の溝状凹所であるものを採
    用し、 前記現像剤除去工程においては、前記現像剤が散布され
    た第1基板の片面を該溝状凹所が延びている方向を横切
    る方向に現像剤除去部材で摺擦し、その後、該溝状凹所
    が延びている方向に現像剤除去部材で摺擦する請求項
    1、2又は3記載の可逆性画像表示媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】所定のギャップをおいて対向する2枚の基
    板と、前記2枚の基板間に形成され、周囲を仕切り壁で
    囲まれた1又は2以上の現像剤収容セルと、前記各セル
    に内包された乾式現像剤とを有しており、該乾式現像剤
    は、互いに帯電極性の異なる、且つ、互いに光学的反射
    濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦帯電性を有する
    乾式現像粒子を含んでいる可逆性画像表示媒体の製造方
    法であり、 片面が現像剤収容セルを形成するための凹所を含む凹凸
    形状を示す第1基板を形成する第1基板形成工程と、 前記第1基板の片面に第2基板を被着して該第1及び第
    2基板間に前記現像剤収容セルを有するセルシートを形
    成するセルシート形成工程と、 前記セルシートの現像剤収容セルに前記乾式現像剤を収
    容する現像剤収容工程と、 を含み、 前記現像剤収容工程では、前記セルシート及び(又は)
    前記乾式現像剤に超音波振動を付与しつつ前記現像剤収
    容セルに乾式現像剤を収容することを特徴とする可逆性
    画像表示媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】所定のギャップをおいて対向する2枚の基
    板と、前記2枚の基板間に形成され、周囲を仕切り壁で
    囲まれた1又は2以上の現像剤収容セルと、前記各セル
    に内包された乾式現像剤とを有しており、該乾式現像剤
    は、互いに帯電極性の異なる、且つ、互いに光学的反射
    濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦帯電性を有する
    乾式現像粒子を含んでいる可逆性画像表示媒体の製造方
    法であり、 片面が現像剤収容セルを形成するための凹所を含む凹凸
    形状を示す第1基板を形成する第1基板形成工程と、 前記第1基板の片面に第2基板を被着して該第1及び第
    2基板間に前記現像剤収容セルを有するセルシートを形
    成するセルシート形成工程と、 前記セルシートの現像剤収容セルに前記乾式現像剤を収
    容する現像剤収容工程と、 を含み、 前記現像剤収容工程では、前記乾式現像剤として磁性現
    像粒子を含む乾式現像剤を採用し、該乾式現像剤を磁力
    により搬送して前記現像剤収容セルに収容することを特
    徴とする可逆性画像表示媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】所定のギャップをおいて対向する2枚の基
    板と、前記2枚の基板間に形成され、周囲を仕切り壁で
    囲まれた1又は2以上の現像剤収容セルと、前記各セル
    に内包された乾式現像剤とを有しており、該乾式現像剤
    は、互いに帯電極性の異なる、且つ、互いに光学的反射
    濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦帯電性を有する
    乾式現像粒子を含んでいる可逆性画像表示媒体の製造方
    法であり、 片面が現像剤収容セルを形成するための凹所を含む凹凸
    形状を示す第1基板を形成する第1基板形成工程と、 前記第1基板の片面に第2基板を被着して該第1及び第
    2基板間に前記現像剤収容セルを有するセルシートを形
    成するセルシート形成工程と、 前記セルシートの現像剤収容セルに前記乾式現像剤を収
    容する現像剤収容工程と、 を含み、 前記現像剤収容工程では、前記現像剤収容セル内を真空
    吸引し、該真空吸引力にて該現像剤収容セルに前記乾式
    現像剤を吸引収容することを特徴とする可逆性画像表示
    媒体の製造方法。
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