JP2002174829A - 可逆性画像表示媒体 - Google Patents

可逆性画像表示媒体

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JP2002174829A
JP2002174829A JP2000370479A JP2000370479A JP2002174829A JP 2002174829 A JP2002174829 A JP 2002174829A JP 2000370479 A JP2000370479 A JP 2000370479A JP 2000370479 A JP2000370479 A JP 2000370479A JP 2002174829 A JP2002174829 A JP 2002174829A
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JP2000370479A
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Masahiko Matsuura
昌彦 松浦
Hiroshi Mizuno
博 水野
Akihito Ikegawa
彰仁 池側
Masaharu Kanazawa
正晴 金沢
Kisho Amarigome
希晶 余米
Takaharu Kurita
隆治 栗田
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し使用でき、高品質の画像を表示でき
る可逆性画像表示媒体を提供する。 【解決手段】 2枚の基板111、112間のセル11
6に互いに帯電極性の異なる、且つ、互いに光学的反射
濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦帯電性を有する
乾式現像粒子WP、BPを含む現像剤DLを収容し、一
方の基板111に静電潜像を形成することで該静電潜像
による電界にて現像粒子を駆動して画像表示できる可逆
性画像表示媒体13である。画像観察側基板111への
小粒径粒子の付着固定化を抑制するため現像剤DLにお
ける小粒径粒子量を低減する。また、磁場攪拌による現
像粒子移動の制御を可能とするため、小粒径磁性現像粒
子の量を低減する。また、画像濃度を確保しつつ媒体の
基板間ギャップを小さくするため、第3成分を添加され
る現像粒子については、小粒径粒子への第3成分の添加
配合比又は第3成分種を大粒径粒子に対するものと異な
らせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像表示媒体に関す
る。特に画像表示、画像消去を繰り返し行うことができ
る可逆性画像表示媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】今日における画像表示は、鉛筆、ペン、
絵の具等を用いて紙等の画像表示媒体上に人手により文
字、図形等を書き込んだり、コンピュータ、ワードプロ
セッサ等により作成した文書、図形等をCRTディスプ
レイ等のディスプレイで表示したり、プリンタで紙等の
媒体に出力表示する等によりなされている。
【0003】また、人手により作成された紙等の媒体上
の文書、図形等や、プリンタ出力された紙等の媒体上の
文書、図形等を複写機等を用いて別の紙等の媒体上に複
写作成したり、ファクシミリ機等で送信して送信先にお
いて紙等の媒体上に複写出力することも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの画像表示のう
ち、鉛筆、ペン等を用いて紙等の画像表示媒体に文字、
図形等を表示する画像表示や、電子写真方式、インク吹
き付け方式、熱転写方式等によるプリンタ、複写機、フ
ァクシミリ機等の画像形成装置によって紙等の画像表示
媒体に文字、図形等を表示する画像表示では、高解像度
で鮮明に画像表示でき、画像を見るにあたってその画像
は人目に優しい。
【0005】しかし、紙等の画像表示媒体に対して画像
表示、画像消去を繰り返すことはできない。鉛筆を用い
て文字等を書き込む場合においては、該文字等を消しゴ
ムである程度消すことができるが、該文字等が薄くかか
れた場合はともかく、通常の濃さで書かれた場合には完
全に消し去ることは困難であり、一旦画像表示された紙
等の媒体については、未だ画像表示されていない媒体裏
面にも画像表示する場合を除けば、それを再使用するこ
とは困難である。
【0006】そのため、画像表示された紙等の媒体は用
済みとなったあとは廃棄されたり、焼却されたりし、多
くの資源が消費されていく。プリンタ、複写機等におい
てはトナーやインクと言った消耗品も消費される。ま
た、新しい紙等の表示媒体、トナー、インク等を得るた
めにさらに媒体等の資源、媒体等の製作エネルギーが必
要となる。このことは今日求められている環境負荷の低
減に反する結果となっている。
【0007】この点、CRTディスプレイ等のディスプ
レイによる画像表示では、画像表示、画像消去を繰り返
すことができる。しかし、ディスプレイに表示される画
像は、紙等にプリンタ等によって表示された画像と比べ
ると、解像度が低く、鮮明、精細な画像を得るには限界
がある。解像度が低いので、特に文字主体のテキスト文
書の表示には不向きである。1画面程度に納まる文章等
ならばまだよいが、複数画面に渡って続く文章等は読み
ずらく、理解し難いこともある。また、比較的解像度が
低いことや、ディスプレイからの発光により長時間の目
視作業では眼が非常に疲れやすい。
【0008】なお、画像表示、画像消去を繰り返すこと
ができる画像表示手法として、電気泳動型表示(EP
D)や、ツイストボール型表示(TBD)が提案されて
いる。さらに最近では、「Japan Hardcopy ’99 論文
集 PP249 〜252 」で紹介されている方式が提案されて
いる。
【0009】電気泳動型表示手法は、少なくとも一方が
透明な2枚の基板をスペーサを介して間隔を開けて対向
配置することで密封空間を形成し、その中に、電気泳動
能のある粒子をそれとは色の異なる分散媒中に分散させ
た表示液を充填したもので、静電場にて表示液中の粒子
を泳動させることで、粒子の色若しくは分散媒の色で画
像表示を行うものである。
【0010】かかる表示液は通常イソパラフィン系など
の分散媒、二酸化チタンなどの微粒子、この微粒子と色
のコントラストを付けるための染料、界面活性剤などの
分散剤及び荷電付与剤等の添加剤から構成される。
【0011】しかしながら、この電気泳動型表示では、
二酸化チタンなどの高屈折率粒子(無機顔料)と絶縁性
着色液体とのコントラスト表示のため、どうしても着色
液体の隠蔽度が悪く、そのためコントラストが低くなっ
てしまう。
【0012】さらに言えば、粒子の電気泳動を可能にす
るような高抵抗の無極性溶媒に高濃度に溶解する染料の
種類は限られ、白色を示すようなものは見当たらず、吸
光係数の高い黒色染料も知られていない。よってどうし
ても背景部に色がついてしまい背景部を白色にしてコン
トラストを良くすることは困難である。着色液体中に画
像形成のための白色粒子を入れる場合には、画像観察側
基板へ移動した白色粒子層と基板との間に着色液体が入
り混んだり、白色粒子間に着色液体が混ざったりしてコ
ントラストが低下する。また電気泳動する粒子は画像観
察側基板に均一に付着し難いから解像度も低い。
【0013】さらに粒子と表示液中の分散媒との比重差
が非常に大きく、粒子の沈降、凝集が発生し易いため、
表示のコントラストの低下が起こり易く、長期間安定な
画像表示が困難であるうえ、前回の表示残像が発生しや
すい。さらに、粒子の液中での帯電は経時変化が大き
く、この点でも画像表示安定性が劣る。
【0014】ツイストボール型表示手法は、内部に絶縁
性液体とともに表面の半分と残りの半分とが互いに異な
る色又は光学的濃度を示すように処理された微小球を封
入したマイクロカプセルを多数保持した画像表示媒体を
用い、電界力又は磁気力で該マイクロカプセル内の微小
球を回転させて所定の色で画像表示するものである。
【0015】しかしこのツイストボール型表示では、マ
イクロカプセル内の絶縁性液体中の微小球で画像表示す
るため良好なコントラストが得にくい上、特に、マイク
ロカプセル間にどうしても隙間ができるので解像度が低
くなる。解像度を向上させるためにマイクロカプセルサ
イズを小さくすることはカプセルの製造上困難である。
【0016】「Japan Hardcopy ’99 論文集 PP249
〜252 」で紹介されている画像表示手法は、電極と電荷
輸送層とを積層した2枚の基板を所定間隔をおいて対向
させて密封空間を形成し、その中に導電性トナー及びこ
れと色の異なる絶縁性粒子とを封入し、静電場を付与し
て導電性トナーに電荷注入して帯電させ、該導電性トナ
ーをクーロン力で移動させて画像表示するものである。
【0017】しかし、この電荷注入現象利用の画像表示
手法では、電荷注入された導電性トナーが移動する際、
絶縁性粒子(例えば背景部の色を得るために一緒に入れ
られている白色粒子)が邪魔になって導電性トナーの移
動が困難となり、移動が停止してしまうトナーも出てく
る。その結果、十分な画像濃度、コントラストが得られ
なかったり、画像表示速度が低くなったりする。この問
題を解消しようとすると高電圧駆動しなければならな
い。また、解像度が電極により決定される解像度に制限
される。さらに、電極及び電荷注入層並びに導電性トナ
ーを採用することが必須となり、それだけ製造上の制約
がある。
【0018】そこで本発明は、画像表示、画像消去を繰
り返し行うことができ、よって従来の画像形成に関係す
る紙等の画像表示媒体、現像剤、インク等の消耗品の使
用を低減することができ、それだけ今日の環境負荷低減
に応えることができる可逆性画像表示媒体を提供するこ
とを課題とする。
【0019】また本発明は、高コントラストで、それだ
け高品質な画像を表示できる可逆性画像表示媒体を提供
することを課題とする。
【0020】また本発明は、高解像度で、それだけ高品
質の画像を表示できる可逆性画像表示媒体を提供するこ
とを課題とする。
【0021】また本発明は、画像を長期にわたり安定的
に表示できる可逆性画像表示媒体を提供することを課題
とする。
【0022】また本発明は、残像が発生しにくく、従っ
て良好な可逆性を示し、この点でも高品質な画像を表示
できる可逆性画像表示媒体を提供することを課題とす
る。
【0023】さらに本発明は、高速で画像表示できる可
逆性画像表示媒体を提供することを課題とする。
【0024】また本発明は、画像表示のための駆動電圧
が低く済む可逆性画像表示媒体を提供することを課題と
する。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明に係る可逆性画像
表示媒体は基本的に次の構成のものである。すなわち、
所定のギャップをおいて対向する2枚の基板と、前記2
枚の基板間に形成され、周囲を仕切り壁で囲まれた1又
は2以上の現像剤収容セルと、前記各セルに内包された
乾式現像剤とを有しており、該乾式現像剤は、互いに帯
電極性の異なる、且つ、互いに光学的反射濃度の異なる
少なくとも2種類の、摩擦帯電性を有する乾式現像粒子
を含んでいる可逆性画像表示媒体である。
【0026】この可逆性画像表示媒体は、画像表示媒体
における各セルに内包された現像粒子が摩擦帯電してい
る状態で該現像粒子に対し表示しようとする画像に対応
させて静電場を形成することで、クーロン力にて該現像
粒子を移動させて現像を行い、画像を表示することがで
きる。
【0027】形成すべき画像に対応する静電場は、媒体
構成基板のそれぞれに電極を設け、該電極間に形成すべ
き画像に対応する電圧を印加することや、片方の基板に
形成すべき画像に対応した静電潜像を形成すること等で
形成できる。
【0028】また、かかる可逆性画像表示媒体は、所定
のギャップをおいて対向する2枚の基板と、前記2枚の
基板間に形成され、周囲を仕切り壁で囲まれた1又は2
以上の現像剤収容セルと、前記各セルに内包された乾式
現像剤とを有しており、該乾式現像剤は、互いに帯電極
性の異なる、且つ、互いに光学的反射濃度の異なる少な
くとも2種類の、摩擦帯電性を有する乾式現像粒子を含
んでいる。従って、一旦画像表示したあとでも異なる静
電場を印加したり、交番電場を印加したり、磁性現像粒
子を含んでいる場合には振動磁界を印加するなどして画
像を消去したり、異なる静電場を印加して画像を書き換
えることもできる。従って一旦画像表示された画像表示
媒体を廃棄する必要はない。また、現像粒子は前記セル
に内包されており、従って外部からの現像剤の供給を要
しない。これらにより従来における画像表示にまつわる
紙等の画像表示媒体、現像剤等の消耗品の使用を大幅に
低減することができる。
【0029】また、従来の電子写真方式の画像形成のよ
うにトナーを紙等のシートに熱で溶かして定着すること
が不要であり、従来のこの種の画像形成で必要とされる
作像エネルギーの大半を節約できる。
【0030】かくして今日の環境負荷低減に応えること
ができる。
【0031】また、かかる可逆性画像表示媒体による
と、前記セルに内包される現像剤は、光学的反射濃度の
異なる(別の言い方をすれば、「コントラストの異な
る」或いは「色の異なる」)少なくとも2種類の現像粒
子を含んでおり、しかもその現像粒子は乾式の現像粒子
であって一方の種類の現像粒子による他方の種類の現像
粒子の隠蔽度が良好であるから、コントラスト良好に画
像表示できる。
【0032】前記セルに内包される現像剤は互いに帯電
極性の異なる少なくとも2種類の相互摩擦帯電可能の帯
電性乾式現像粒子を含んでおり、画像表示にあたっては
摩擦帯電により互いに逆極性に帯電した現像粒子がクー
ロン力をうけて移動するため、粒子が動き易く、この点
でもコントラスト良好に画像表示でき、また前回表示の
残像が発生し難く、また高速で画像表示でき、さらに低
電圧駆動可能である。
【0033】乾式現像粒子は、例えば既述の電気泳動型
画像表示に用いる表示液における電気泳動可能の粒子と
比べると、液体を介在させないため沈降、凝集が発生し
難く、この点でも画像表示のコントラストの低下が起こ
り難く、またそれだけ長期にわたり安定した画像表示を
行える。現像粒子の沈降、凝集が発生し難いから、前回
表示の残像も生じ難い。さらに乾式現像粒子は液中の粒
子と比べると、帯電性能の経時変化が少ないからこの点
でも長期にわたり安定した画像表示を行える。
【0034】また、従来のCRTディスプレイ等による
画像表示と比べると、高解像度で眼にやさしく画像表示
できる。
【0035】ところで前記基本構成の可逆性画像表示媒
体によると、表示画像の画像濃度は、画像観察側基板の
単位面積当たりに付着する現像粒子の基板への投影面積
に影響される。従って同じ画像濃度を得る場合、同じ現
像粒子種であっても粒径が小さいほど粒子量は少なくて
すみ、粒子量が少ないだけ基板間のギャップを小さく、
従って画像表示媒体を薄く、扱い易く形成することがで
きる。
【0036】このことを図16を参照してさらに説明す
る。
【0037】先ず、次の相対値で示される大粒子、中粒
子、小粒子があったとする。
【0038】 図16(A)に例示するように、基板単位面積に大粒子
が16個付着したとする。粒子16個の体積(付着量)
は128、投影面積は64である。
【0039】ここで大粒子1個を同じ付着量128を得
べく8個の中粒子に置き換えると、換言すれば、中粒子
量を約6重量%((8×1)/128)にすると、図16(B)
に示すように、投影面積は68(4 ×15+1 ×8 )に増
える。
【0040】また、大粒子1個を同じ付着量128を得
べく64個の小粒子に置き換えると、換言すれば、小粒
子量を約6重量%( (64×0.125)/128)にすると、図1
6(C)に示すように、投影面積は76(4 ×15+0.25
×64)に増える。
【0041】図16(A)から図16(C)より明らか
なように、粒子投影面積が変わると画像濃度が変化し、
同じ画像濃度を得るには粒径が小さいほど粒子量は少な
くてすむ。画像濃度については実際にはより高度な議論
が必要ではあるが、先に述べた画像濃度の粒径依存性は
定性的に同じである。
【0042】これらの観点からすると、現像粒子径は小
さいほど好ましい。
【0043】しかしながら、小粒径粒子は、ファンデル
ワールス力、水架橋力などの付着力が強い。そのため、
前記のように静電場により駆動されて一旦基板に付着す
ると、前記付着力により基板面に固定化され、剥離し難
くなる。従って、小粒径粒子量が増加すると、表示画像
品位が低下する。
【0044】また、小粒径粒子が多くなると、現像剤に
おける現像粒子全体の帯電量を一様に制御したとき、表
面積の小さな小粒径粒子は帯電量が小さく外部電場によ
る移動力も弱いため、大粒径粒子と比較して画像観察側
基板への移動が遅くなり、このため十分な画像濃度得ら
れなくなる。
【0045】本発明者の研究によると、かかる問題を解
決するには、現像剤中の、基板への付着力が強く画像品
位の低下を招く小粒径粒子についてはその量を低減させ
ればよい。基板への付着力が大きく、一旦基板に付着す
ると静電場で移動し難くなる粒子径は3μm程度であ
り、粒径3μm以下の粒子量を体積粒径分布において
0.5%程度以下にすれば、画像観察側基板に付着して
も殆ど認識できない。
【0046】また、磁性現像粒子は、粒径が小さくなり
すぎると磁力が弱くなり、磁力の弱い粒子が多いと、現
像剤に磁界による攪拌力を作用させて画像表示媒体を初
期化したり、画像表示にあたり静電場による現像粒子の
移動を円滑化しようとする場合に、磁気力による磁性現
像粒子移動の制御が困難になる。
【0047】本発明者の研究によると、かかる問題を解
決するには、磁力の弱い小粒径粒子についてもその量を
低減させて磁気攪拌力を十分及ぼし得るようにすればよ
い。或いは、大きい磁気攪拌力を作用させればよい。画
像形成装置の構造の簡素化及び低コスト化の観点からす
ると、磁力の弱い小粒径粒子の量を低減させる方が好ま
しい。粒径4μm程度以下の磁性現像粒子量を体積粒径
分布において1%程度以下にすれば、磁場による磁性現
像粒子の移動制御が容易となる。
【0048】一方、粒子の基板への付着力を減少させる
方法としては、第3成分(流動化剤又は流動化剤を主と
する成分)を添加する方法が知られている。
【0049】しかしながら、第3成分を現像剤に添加す
ると、現像粒子の摩擦帯電量が変化し、特に、小粒径粒
子の基板への付着を抑制するために多量の第3成分を添
加すると、個々の現像粒子の帯電量のバラツキが大きく
なり、ひいては粒子帯電量と画像表示のための静電場と
に基づく現像粒子の移動に支障をきたす。このように現
像剤への第3成分の添加による現像粒子の基板への付着
力低減と現像粒子の適切な移動性の確保の両立が困難で
ある。
【0050】また、多量の第3成分を添加すると、粒子
に付着した第3成分の剥離により粒子特性が変化すると
う問題も生じる。
【0051】本発明者の研究によると、第3成分添加に
関係して生じることがあるかかる問題を解決するには、
第3成分を添加する現像粒子においては、大粒径成分と
小粒径成分とで第3成分の添加量等を変えればよい。
【0052】そのためには、例えば、一度分級した小粒
径成分又は別途作った小粒径粒子に、付着力を減少さ
せ、適正な帯電量に制御する後処理を行い、その後に該
小粒径成分又は別途作った小粒径粒子を大径成分に添加
すればよい。
【0053】小粒径粒子の特性を制御する後処理とし
て、例えば、小粒径成分に対する第3成分(流動化剤又
は流動化剤を主とする成分)の添加配合比を、大粒径成
分とそれ変える、又は小粒径成分に添加する第3成分
(流動化剤又は流動化剤を主とする成分)の種類を、大
粒径成分のそれと変える場合を挙げることができる。
【0054】いずれにしても、前記流動化剤としては、
後述するものが使用可能である。
【0055】また、いずれの場合も、大粒径成分と小粒
径成分で使用する流動化剤の種類は必ずしも同じでなく
てもよく、複数の流動化剤を用いても構わない。
【0056】またいずれにしても、第3成分の添加量と
しては、大粒径成分については0〜1wt%程度、小粒
径成分については1〜10wt%程度を例示できるが、
付着力低減効果は使用する流動化剤の種類により異なる
ため、必ずしもこの範囲に限定されない。
【0057】大粒径成分と小粒径成分に対して同じ第3
成分を添加する場合には、大粒径成分よりも小粒径成分
への添加配合比を大きくする方が好ましい。
【0058】以上の知見に基づき、本発明は前記基本構
成を採用し、小粒径の現像粒子量を低減した次の第1か
ら第3の可逆性画像表示媒体を提供する。 (1)第1の可逆性画像表示媒体 前記乾式現像粒子のうち少なくとも1種類が非磁性現像
粒子であり、非磁性現像粒子の体積粒径分布において粒
径3μm以下に属する非磁性現像粒子量が0.5重量%
以下である可逆性画像表示媒体。
【0059】この画像表示媒体によると、非磁性現像剤
粒子中、画像観察側基板に付着固定化されやすい小粒径
成分量が低減されており、それだけ該基板への粒子の付
着固定化を抑制して高品位で画像を表示させることがで
きる。 (2)第2の可逆性画像表示媒体 前記乾式現像粒子のうち少なくとも1種類は磁性現像粒
子であり、磁性現像粒子の体積粒径分布において粒径4
μm以下に属する磁性現像粒子量が1重量%以下である
可逆性画像表示媒体。
【0060】この画像表示媒体によると、磁性現像粒子
中、画像観察側基板に付着固定化されやすい小粒径成分
量が低減されており、それだけ該基板への粒子の付着固
定化が抑制されるとともに、磁性現像剤粒子中の磁力の
弱い小粒径成分が低減されているので、磁気攪拌力によ
る現像粒子の移動制御が容易となる。これらにより高品
位に画像表示させることができる。 (3)第3の可逆性画像表示媒体 前記乾式現像粒子中には非磁性現像粒子及び磁性現像粒
子が含まれており、非磁性現像粒子の体積粒径分布にお
いて粒径3μm以下に属する非磁性現像粒子量が0.5
重量%以下であるとともに磁性現像粒子の体積粒径分布
において粒径4μm以下に属する磁性現像粒子量が1重
量%以下である可逆性画像表示媒体。
【0061】この画像表示媒体は第1及び第2の画像表
示媒体の利点を兼ね備えている。
【0062】また本発明は前記基本構成を採用し、小粒
径の現像粒子に添加する第3成分について工夫した次の
第4及び第5の可逆性画像表示媒体も提供する。 (4)第4の可逆性画像表示媒体 前記乾式現像粒子のうち少なくとも1種類(例えば非磁
性現像粒子)には第3成分(流動化剤又は流動化剤を主
とする成分)が添加されており、第3成分を添加された
各現像粒子については、該現像粒子の体積粒径分布にお
いて粒径5μm以下に属する現像粒子に対する第3成分
配合比が粒径5μmより大きい現像粒子に対する第3成
分配合比と、該粒径5μmより大きい現像粒子に対する
第3成分配合比と同じ配合比を採用する場合よりも粒子
付着力を低減できるように異なっている可逆性画像表示
媒体。
【0063】体積粒径分布において粒径5μm以下に属
する小粒径成分に添加する第3成分の種類は、これより
大粒径成分に添加する第3成分と必ずしも同じでなくて
もよく、複数の流動化剤を用いても構わない。
【0064】大粒径成分と小粒径成分に対して同種の第
3成分を添加する場合には、大粒径成分よりも小粒径成
分への添加配合比を一般的には大きくする方が好まし
い。 (5)第5の可逆性画像表示媒体 前記乾式現像粒子のうち少なくとも1種類(例えば非磁
性現像粒子)には第3成分(流動化剤又は流動化剤を主
とする成分)が添加されており、第3成分を添加された
各現像粒子については、該現像粒子の体積粒径分布にお
いて粒径5μm以下に属する現像粒子に添加する第3成
分が粒径5μmより大きい現像粒子に添加する第3成分
と、該粒径5μmより大きい現像粒子に添加する第3成
分と同じ第3成分を採用する場合よりも粒子付着力を低
減できるように異なっている可逆性画像表示媒体。
【0065】第4及び第5の画像表示媒体によると、現
像剤には体積粒径分布において粒径5μm以下の分布領
域に属する小粒径成分が含まれており、少なくとも1種
類の現像粒子については第3成分が添加されており、し
かも第3成分が添加された現像粒子については、小粒径
成分が大粒径成分とは異なる第3成分処理により流動性
が向上せしめられているので、全体として少ない現像剤
量で目標とする画像濃度を得ることができるとともに、
現像剤量が少ないだけ基板間のギャップを小さく、従っ
て画像表示媒体を薄く、扱い易く形成することができ
る。
【0066】また本発明は次の第6から第8の可逆性画
像表示媒体も提供する。 (6)第6の可逆性画像表示媒体 前記第4又は第5の可逆性画像表示媒体において、前記
乾式現像粒子のうち少なくとも1種類は非磁性現像粒子
であり、非磁性現像粒子の体積粒径分布において粒径3
μm以下に属する非磁性現像粒子量は0.5重量%以下
である可逆性画像表示媒体。
【0067】この画像表示媒体は前記の第1及び(第4
又は第5)の画像表示媒体の利点を備えている。 (7)第7の可逆性画像表示媒体 前記第4又は第5の可逆性画像表示媒体において、前記
乾式現像粒子のうち少なくとも1種類は磁性現像粒子で
あり、磁性現像粒子の体積粒径分布において粒径4μm
以下に属する磁性現像粒子量は1重量%以下である可逆
性画像表示媒体。
【0068】この画像表示媒体は前記の第2及び(第4
又は第5)の画像表示媒体の利点を備えている。 (8)第8の可逆性画像表示媒体 前記第4又は第5の可逆性画像表示媒体において、前記
乾式現像粒子中には非磁性現像粒子及び磁性現像粒子が
含まれており、非磁性現像粒子の体積粒径分布において
粒径3μm以下に属する非磁性現像粒子量は0.5重量
%以下であるとともに磁性現像粒子の体積粒径分布にお
いて粒径4μm以下に属する磁性現像粒子量は1重量%
以下である可逆性画像表示媒体。
【0069】この画像表示媒体は前記の第3及び(第4
又は第5)の画像表示媒体の利点を備えている。
【0070】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
説明する。
【0071】本発明の好ましい実施形態の可逆性画像表
示媒体は基本的に次の構成のものである。
【0072】すなわち、所定のギャップをおいて対向す
る2枚の基板と、前記2枚の基板の間に形成され、周囲
を仕切り壁で囲まれた1又は2以上の現像剤収容セル
と、前記各セルに内包された乾式現像剤とを有する可逆
性画像表示媒体である。前記乾式現像剤は、互いに帯電
極性の異なる、且つ、互いに光学的反射濃度の異なる少
なくとも2種類の、摩擦帯電性を有する乾式現像粒子を
含んでいる。
【0073】この可逆性画像表示媒体によると、各セル
に内包された現像粒子が摩擦帯電している状態で該現像
粒子に対し表示しようとする画像に対応させて画素ごと
に所定の静電場を形成することで、静電場と帯電現像粒
子との間に働くクーロン力にて該現像粒子を移動させて
現像を行い、所定のコントラストで画像を表示すること
ができる。
【0074】前記静電場は、例えば前記2枚の基板のい
ずれかの外表面に静電潜像を形成して該静電潜像に基づ
いて形成できる。静電場の形成は静電潜像の形成と同時
的になされても、静電潜像形成後になされてもよい。か
かる静電場は、例えば静電潜像を形成する基板とは反対
側の基板に、静電潜像形成と同時的に或いは静電潜像形
成後にバイアス電圧を印加したり、該反対側基板を接地
すにるなどして該反対側基板を静電場形成のための所定
電位に設定することで得られる。
【0075】基板やセルを形成する仕切り壁等の材質は
種々選択採用できる。基板としては、ガラス基板、硬質
又は柔軟な合成樹脂基板等を採用できる。柔軟なフイル
ム上基板も採用できる。
【0076】媒体を構成する2枚の基板のうち少なくと
も一方(画像観察側に配置するもの)は表示画像を視認
できるように光透過性を有するものとすればよい。
【0077】基板に静電潜像を形成するときには、該基
板を絶縁性基板とすればよい。
【0078】静電潜像を形成する基板とは反対側の基板
(例えば非画像観察側の基板)については絶縁性基板で
も、そうでなくてもよい。絶縁性基板とする場合におい
てこれを接地電位としたり、これにバイアス電圧を印加
する必要があるときには、その絶縁基板のままでもよい
が、例えば基板外面に導電性膜を形成したり、基板全体
を導電性を有する材料や、導電性材料を含む材料で形成
してもよい。このようにすると、要すれば容易に、該基
板を接地して接地電位にしたり、該基板にバイアス電圧
を印加できる。また、反対側基板が絶縁性基板であって
その外面に導電性膜を形成してある場合や、該反対側基
板それ自身が導電性基板であるときは、他からの電荷の
遮蔽効果があり、画像表示した媒体を重ねるようなとき
でも、画像が崩れにくく、画像をそれだけ安定に保持す
ることができる。
【0079】現像剤収容セルの数、大きさ、形状、分
布、配列(規則的、不規則)等については、画像表示で
きるのであれば特に制限はない。基板間には現像剤移動
抑制部材や基板間ギャップを維持するスペーサを設けて
もよい。セルを構成する仕切り壁が該現像剤移動抑制部
材やスペーサを兼ねていてもよい。
【0080】画像形成にあたり基板に静電潜像を形成す
るような場合は、基板間のギャップや基板の厚みが大き
いと、現像剤に印加される電場が弱くなり、コントラス
トの低下につながる。また、基板間ギャップが小さすぎ
ると、内包できる現像剤量が少なくなり、コントラスト
が低くなる。基板の厚みが小さすぎると、基板が撓みや
すくなり、基板間ギャップの均一性が得られなくなり、
画像ムラが発生し易くなる。このため、基板の厚みは5
μm〜100μm、基板間ギャップは20μm〜300
μm、媒体全体の厚みは30μm〜500μmが適当で
ある。
【0081】現像粒子の摩擦帯電については、現像粒子
を現像剤収容セルに収容したのち、これを振動させる等
して摩擦帯電させてもよいが、予め2種以上の現像粒子
を混合攪拌等にて摩擦帯電させた現像粒子をセル内に収
容してもよい。その方が所望状態に摩擦帯電した現像粒
子を得やすい。いずれにしても現像粒子は画像表示に先
立って摩擦帯電させておく。
【0082】いずれにしても、可逆性画像表示媒体は、
電極を有するものでもよいし、電極を有しないものでも
よい。基板に電極を設けないときには、それだけ媒体の
簡素化が達成され、基板として柔軟性のあるフィルム基
板等を容易に採用できる。
【0083】電極を有する画像表示媒体として、光透過
性を有する一方の基板の内面に電極(好ましくは透明電
極)が形成されているとともに、他方の基板の内面に前
記電極に対向する電極が形成されているものを例示でき
る。
【0084】前記他方の基板内面の電極は画素ごとに形
成された個別電極群からなっていてもよい。
【0085】電極ありの画像表示媒体については、該電
極にリードを接続形成するが、該リードは仕切り壁等の
ある非画像表示領域に設けることが望ましい。
【0086】現像剤収容セルに内包される現像剤は、互
いに帯電極性の異なる、且つ、互いに光学的反射濃度の
異なる(換言すれば「コントラストの異なる」或いは
「色の異なる」)少なくとも2種類の乾式現像粒子を含
んでいるとよい。代表例として、光吸収性を有する正帯
電性(又は負帯電性)の黒色粒子と、光反射性を有する
負帯電性(又は正帯電性)の白色粒子とを挙げることが
できる。
【0087】乾式現像剤を構成する前記少なくとも2種
類の現像粒子のうち少なくとも一方は非導電性粒子とし
てもよい。この場合、画像表示媒体が電極を有している
か否かに拘らず、かかる非導電性粒子の存在により該2
種類の現像粒子が容易、確実に摩擦帯電することがで
き、それだけ良好な画像表示を行える。
【0088】また、乾式現像剤を構成する前記少なくと
も2種類の現像粒子のうち少なくとも1種類は磁性現像
粒子としてもよい。このように磁性現像粒子を採用する
と、前記静電場による現像粒子駆動にあたり磁場にて乾
式現像粒子に磁気攪拌力を作用させることができ、それ
により画像表示のための静電場で現像粒子が円滑に移動
し易くなり、一層のコントラスト向上と、一層の低電圧
駆動が可能とする。
【0089】さらに言えば、可逆性画像表示媒体が前記
電極を有しているか否かに拘らず、かかる磁性粒子の存
在により現像剤(現像粒子)を磁場、例えば振動磁場に
より攪拌することができ、かかる現像剤の攪拌により画
像形成(画像表示)にあたり、媒体の初期化或いは前回
画像の消去や、画像表示において現像粒子を画像表示の
ための静電場で動きやすくすることができ、それだけ良
好に画像表示できる。
【0090】現像粒子の攪拌については、AC電圧の印
加等交番電圧の印加によっても、また、機械的振動与え
る等しても攪拌できる。交番電圧攪拌、磁気攪拌、機械
的攪拌、超音波照射攪拌等のうち2以上を組み合わせて
攪拌することもできる。
【0091】なお、1種の現像粒子が非導電性粒子であ
るとともに磁性粒子であってもかまわない。
【0092】いずれにしても、現像粒子が小さすぎる
と、付着力が非常に大きくなり、現像粒子間の固着、現
像効率の低下を招く。また現像粒子が小さすぎると、粒
子の帯電量が非常に大きくなるため、画像表示にあたり
粒子を動かすための電場を大きいものにしなければなら
ず、そのため高い駆動電圧が必要となってしまう。
【0093】現像粒子が大きすぎると、摩擦帯電がうま
く行えず、画像表示のための静電場において十分な現像
粒子移動速度が得られなかったり、良好なコントラスト
が得られなかったりする。
【0094】これらのことと、所定の特性の現像粒子を
得るための材料等に照らし、非導電性現像粒子について
は粒径1μm〜50μm、磁性現像粒子については粒径
1μm〜100μmが適当である。
【0095】また、現像剤中に非磁性現像粒子が含まれ
る場合、小径非磁性現像粒子の画像観察側基板への付着
固定化による画像品位の低下を抑制するために、非磁性
現像粒子については、体積粒径分布において粒径3μm
以下に属する非磁性現像粒子量を0.5重量%(0.5
wt%)以下とすればよい。
【0096】また、現像剤中に磁性現像粒子が含まれる
場合、磁場による攪拌力を現像剤に十分及ぼし得るよう
に、磁性現像粒子については、体積粒径分布において粒
径4μm以下に属する磁性現像粒子量を1重量%(1w
t%)以下とすればよい。
【0097】また、このように現像剤中の小粒径成分の
量を低減する場合であれ、低減しない場合であれ、少な
くとも1種類の現像粒子(例えば非磁性現像粒子)に第
3成分(流動化剤又は流動化剤を主とする成分)を添加
するときには、第3成分を添加する現像粒子について、
体積粒径分布において粒径5μm以下に属する現像粒子
に対する第3成分配合比を粒径5μmより大きい現像粒
子に対する第3成分配合比と、粒子付着力を低減できる
ように異ならせるとよい。或いは、粒径5μm以下に属
する小粒径成分に添加する第3成分を粒径5μmより大
きい現像粒子に添加する第3成分と、粒子付着力を低減
できるように異ならせるとよい。
【0098】現像粒子は例えばバインダー樹脂、着色剤
等から、或いは着色剤単独等で形成することができる。
これらについて使用できるものを示すと次のとおりであ
る。 ・バインダー樹脂 着色剤、磁性体等を分散させることができ、通常結着剤
として使用されるものであれば特に限定されない。電子
写真用トナーに用いられる結着樹脂が代表例として挙げ
られる。
【0099】例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メ
タ)アクリル系樹脂、ポリオレフイン系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹
脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポ
キシ樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、フツ
素系樹脂、シリコン系樹脂ならびにこれらの共重合体、
ブロック重合体、グラフト重合体、及びポリマーブレン
ドなどを用いることができる。
【0100】ガラス転移点Tgはかなり高くてもよく、
場合によっては熱可塑性樹脂である必要はない。 ・着色剤 着色剤としては、以下に示すような、有機又は無機の各
種、各色の顔料、染料が使用可能である。
【0101】黒色顔料としては、カーボンブラック、酸
化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭など
がある。
【0102】黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミ
ウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルフアストイエロ
ー、ニッケルチタンエロー、ネーブルスエロー、ナフト
ールエローS、バンザーイエローG、バンザーイエロー
10G、ベンジジンエローG、ベンジジンエローGR、
キノリンエローレーキ、パーマネントエローNCG、タ
ートラジンレーキなどがある。
【0103】橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデン
オレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオ
レンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアント
オレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブ
リリアントオレンジGKなどがある。
【0104】赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウム
レッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレ
ッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッ
チングレツド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリ
アントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレー
キB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bな
どがある。
【0105】紫色顔料としては、マンガン紫、フアスト
バイオレットB、メチルバイオレットレーキなどがあ
る。
【0106】青色顔料としては、紺青、コバルトブル
ー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、
フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、
フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイ
ブルー、インダスレンブルーBCなどがある。
【0107】緑色顔科としては、クロムグリーン、酸化
クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレ
ーキ、ファイナルイエローグリーンGなどがある。
【0108】白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、
アンチモン白、硫化亜鉛などがある。
【0109】体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリ
ウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、ア
ルミナホワイトなどがある。
【0110】また塩基性、酸性、分散、直接染料などの
各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズ
ベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルーな
どがある。
【0111】これらの着色剤は、単独で或いは複数組合
せて用いることができる。
【0112】特に白黒表示においては、黒色着色剤とし
てカーボンブラックが、白色着色剤として二酸化チタン
が好ましい。
【0113】また、特に白色顔料を溶融結着樹脂(バイ
ンダー樹脂)と混練して、その混練物から現像粒子を得
る場合、白色顔料の使用量は、十分な白色度を得るため
に、白色粒子の原料モノマー100重量部に対して、1
0重量部以上、好ましくは、20重量部以上であること
が望ましく、白色顔料の十分な分散性を確保するため
に、60重量部以下、好ましくは50重量部以下である
ことが望ましい。白色顔料が60重量部を超えてくる
と、顔料と結着樹脂との結着性、顔料の分散性が悪化
し、また白色顔料が10重量部未満であると他の色の現
像粒子の十分な隠蔽性が得られない。
【0114】また、黒色着色剤としてはカーボンブラッ
クが好ましいが、現像粒子に磁性を持たせるような場合
にはマグネタイト、フェライト等の磁性体粒子及び磁性
体微粉末を着色剤として用いることもできる。 ・その他の内添剤 前記バインダー樹脂、着色剤以外に好ましく使用される
内添剤として、磁性体、荷電制御剤、抵抗調整剤等が挙
げられる。 ・荷電制御剤 荷電制御剤としては、現像粒子に摩擦帯電にて電荷を与
えるものであれば特に制限はない。
【0115】正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン
染料、トリフエニルメタン系化合物、4級アンモニウム
塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が
挙げられる。
【0116】負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸
金属錯体、含金属アゾ染料、含金(金属イオンや金属原
子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合
物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジ
ル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げ
られる。
【0117】その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チ
タン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の
含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、
弗素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として
用いることができる。 ・磁性体 磁性体粒子及び磁性体微粉末を用いることができ、それ
らとしては、強磁性の元素及びこれらを含む合金、化合
物等で、例えば、マグネタイト、ヘマタイト、フェライ
ト等の鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の合金や化
合物、その他の強磁性合金等、従来より知られている磁
性材料が含有されていればよい。これら磁性粉の形状と
しては、粒状、針状、薄片状等各種あるが、適宜選択し
て使用できる。 ・抵抗調整剤 抵抗調整剤としては、前述した磁性紛、着色剤と同等な
ものもあり、薄片状、繊維状、粉末状等の各種形状の金
属酸化物、グラファイト、カーボンブラック等を好まし
く用いることができる。
【0118】次に現像粒子の製造例について説明する。
【0119】前記した様なバインダー樹脂、磁性粉、着
色剤、荷電制御剤、抵抗調整剤及びその他の添加剤等の
中から必要なものを選択し、それらを所定量ずつ十分混
合後、加圧ニーダや2軸混練装置等により加熱混練し、
冷却後、ハンマーミル、カッターミル等により粗粉砕す
る。次いで、ジェットミル、オングミル等によりさらに
微粉砕化した後、風力分級機等を用いて所定の平均粒径
になるまで分級し、現像粒子を得る。
【0120】このようにして得た異なる帯電極性、異な
るコントラスト(光学的反射濃度)の粒子を、所定の割
合で混合攪拌することにより、所定の帯電量を有する現
像剤を調製することができる。このとき流動性向上剤等
の第3成分(粒子)を添加、混合してもかまわない。 ・かかる流動化剤について 流動性向上剤としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化
チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チ
タン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜
鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸
化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモ
ン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウ
ム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化
ケイ素などを挙げることができる。
【0121】特にシリカ、酸化アルミニウム、二酸化チ
タン、フツ化マグネシウム等の微粉末が好ましく、また
流動化剤を単独或いは組み合わせて添加してもよい。
【0122】可逆性画像表示媒体における現像粒子に対
する静電場の形成は、既述のとおり、例えば前記2枚の
基板のうちいずれか一方(例えば画像観察側の基板)の
表面に、表示しようとする画像に対応した静電潜像を形
成して、或いは静電潜像を近接して、該静電潜像に基づ
いて形成することができる。この場合静電場の形成は、
静電潜像の形成或いは近接と同時的になされてもよい
し、静電潜像形成後になされてもよい。静電場の形成
は、例えば静電潜像を形成する基板とは反対側の基板に
該静電場形成のための所定電位を設定することで行え
る。該所定の電位の設定は例えば反対側基板にバイアス
を印加するか、又は該基板を接地電位にすることで行え
る。
【0123】静電潜像は、例えば直接静電潜像形成装置
を用いて媒体表面(基板表面)に直接形成してもよい
し、外部静電潜像形成装置を用いて媒体外部で形成した
静電潜像を媒体表面(基板表面)に転写して形成しても
よい。なお、外部静電潜像形成装置を用いて媒体外部で
形成した静電潜像を媒体表面(基板表面)に近接させて
もよい。
【0124】直接静電潜像形成装置としては、表示しよ
うとする画像に応じて媒体表面に放電して静電潜像電荷
をのせる各種の放電型静電潜像形成装置、表示しようと
する画像に応じて媒体表面に電荷注入して静電潜像電荷
をのせる各種の電荷注入型の静電潜像形成装置を例示で
きる。前者の例としてイオンフロー型の装置や、所定方
向(例えば基板を装置で走査するときの主走査方向)に
記録電極を配列した静電記録ヘッドを有するマルチスタ
イラス型の装置を挙げることができ、後者の例として所
定方向(例えば基板を装置で走査するときの主走査方
向)に記録電極を配列するとともに該記録電極に隣り合
わせて隣接制御電極を配列した静電記録ヘッドを有する
マルチスタイラス型装置を挙げることができる。
【0125】外部静電潜像形成装置としては、静電潜像
担持体上に表示しようとする画像に対応した静電潜像を
形成し、該静電潜像担持体上の静電潜像を前記基板表面
に転写する又は近接させるものを例示できる。さらに言
えば、感光体のような光導電体上に表示しようとする画
像に対応した静電潜像を形成し、該光導電体上の静電潜
像を前記基板表面に転写する又は近接させるものや、誘
電体上に表示しようとする画像に対応した静電潜像を形
成し、該誘電体上の静電潜像を前記基板表面に転写する
又は近接させるものを例示できる。
【0126】画像表示にあたっては、いずれかの静電潜
像形成装置を含む電場形成装置を採用することができ
る。
【0127】このように転写又は近接であれ、直接形成
であれ、画像表示媒体に対し静電潜像を形成すると、画
像保持性が良好となる。特に流動性の高い現像剤や、画
像表示に先立って現像剤攪拌処理により流動性が高めら
れる現像剤を用いる場合に画像保持の点で有利である。
【0128】なお、対向電極を有する可逆性画像表示媒
体については、該対向電極間に電圧を印加することで画
像表示のための静電場を形成できる。この媒体について
の電場形成装置は後ほど例示する。
【0129】また、電極無し可逆性画像表示媒体、或い
は一方の基板にしか電極を有しない媒体における現像粒
子に対する静電場の形成は媒体の外表面に対し電極を配
置し、この電極を介して電圧を印加することでも行え
る。
【0130】電極あり、電極無しのいずれの可逆性画像
表示媒体を採用する場合であれ、画像表示前に前回表示
の画像を消去する画像消去処理を施すようにしてもよ
い。
【0131】画像消去処理は、例えば画像表示媒体にお
ける現像剤を構成している現像粒子を移動させる電界を
形成すること、現像剤に攪拌力を作用させること、又は
これらの両者により行える。攪拌力の付与は、例えば現
像剤に対し交番電界を形成する、振動磁場を形成する、
超音波を照射する、機械的振動を付与する、これらを組
み合わせる等により行える。
【0132】従ってまた、画像表示にあたっては、画像
消去装置として、例えば現像粒子を移動させる電界を形
成する電界形成装置を含んでいるもの、現像粒子に攪拌
力を作用させる攪拌装置を含んでいるもの、かかる電界
形成装置と攪拌装置の双方を含んでいるもの等を適宜採
用できる。
【0133】例えば電界のもとに前記2種類の現像粒子
のうち一方の同じ光学的反射濃度の(換言すれば、「同
じコントラストの」或いは「同じ色の」)現像粒子を一
方の基板側へ集めるとともに、他方の同じ光学的反射濃
度の現像粒子を他方の基板側へ集めるようにすれば、画
像消去できるとともに、次に新たな画像を形成すると
き、画像部のみ現像粒子を移動させるだけでよいから、
それだけ画像表示が円滑、確実に、高品質になされる。
【0134】また例えば現像剤(現像粒子)の攪拌を行
うときは、画像が消去され、現像粒子の帯電量、流動性
が向上し、この場合もそれだけつぎの画像表示が円滑、
確実に、高品質になされる。
【0135】画像消去を行う電界形成装置としては、可
逆性画像表示媒体を間にして配置される一対の電極(通
常金属)又は誘電体と、これらにバイアス電圧を印加す
る電源装置とを含んでいるものを例示できる。
【0136】この他さらに、画像表示媒体に放電して電
界を形成する各種の放電型電界形成装置、可逆性画像表
示媒体に電荷注入して電界を形成する各種の電荷注入型
電界形成装置を例示できる。前者の例としてコロナ帯電
装置、イオンフロー型の電界形成装置、所定方向に電極
を配列したヘッドを有するマルチスタイラス型の電界形
成装置を挙げることができ、後者の例として所定方向に
電極を配列するとともに該電極に隣り合わせて隣接制御
電極を配列したヘッドを有するマルチスタイラス型電界
形成装置を挙げることができる。
【0137】また攪拌装置として、次のものを例示でき
る。 ・可逆性画像表示媒体に対し交番電界を形成する装置。
【0138】この装置は現像剤粒子の少なくとも1種が
絶縁性である場合に利用できる。 ・可逆性画像表示媒体に対し振動磁場を形成する装置。
【0139】この装置は現像剤粒子の少なくとも1種が
磁性体を含んでいる場合に利用できる。 ・可逆性画像表示媒体に対し超音波を照射する装置。 ・可逆性画像表示媒体に対し機械的振動を与える装置。 ・上記装置を2以上組み合わせた装置。
【0140】既述のように、現像剤(現像粒子)の攪拌
を行うときは、現像粒子の帯電量、流動性が向上し、そ
れだけ次の画像表示が円滑、確実に、高品質になされ
る。
【0141】また、画像表示に先立って現像剤を攪拌す
ると、現像粒子の帯電量が安定し、この点でも良好に画
像表示できる。さらに、現像剤の帯電性、流動性の許容
幅が広がる利点もある。
【0142】よって、画像表示にあたっては、電極あ
り、電極無しのいずれの可逆性画像表示媒体を採用する
場合であれ、前記の画像消去処理を兼ねて、或いは画像
消去処理とは別途に、現像剤を攪拌してもよい。
【0143】電極無しの画像表示媒体或いは一方の基板
にのみ電極を有する画像表示媒体を採用するときには、
例えば画像表示媒体の表面(基板表面)に表示しようと
する画像に対応した静電潜像を形成して該静電潜像に基
づいて該静電潜像形成と同時的に又は該静電潜像形成後
に画像表示のための静電場を形成するようにし、該静電
場形成と同時的に及び(又は)該静電場形成前に現像剤
を攪拌することができる。
【0144】対向電極を有する画像表示媒体について
は、電極間に電圧を印加して静電場を形成するように
し、該静電場形成の前、又は該静電場形成と同時的に現
像剤を攪拌することができる。電極の有無に拘らず、現
像剤攪拌は、例えば電場形成装置に対する画像表示媒体
の相対的搬送方向において該電場形成装置による静電場
形成領域又はそれより上流側で画像表示媒体搬送路に臨
んでいる攪拌装置を用いて行える。
【0145】現像剤攪拌方法や攪拌装置については、前
記画像消去処理に関連して例示した攪拌方法、攪拌装置
と同様の方法、装置を採用できる。
【0146】このように画像表示にあたり現像剤を攪拌
することでも、一層のコントラスト向上、さらなる駆動
電圧の低下が可能である。
【0147】画像表示にあたり、画像表示媒体の表面
(基板表面)に静電潜像を形成するときには、該静電潜
像形成前に媒体表面を所定電位に一様に帯電させ、その
帯電域に表示しようとする画像に対応する静電潜像を形
成してもよい。そして該静電潜像に基づいて現像剤収容
セル内の現像粒子に対し表示しようとする画像に対応す
る画素ごとに所定の静電場を形成することで該現像粒子
を移動させて画像表示してもよい。
【0148】媒体上の静電潜像は、例えば前記予めの帯
電工程で帯電した媒体表面に直接形成することで、或い
は媒体外部で静電潜像担持体上に形成した静電潜像を前
記帯電工程で帯電した媒体表面に転写形成することで形
成できる。
【0149】媒体上に形成される静電潜像の領域の帯電
極性は、該静電潜像の形成に先立つ媒体表面の一様な帯
電による帯電領域の帯電極性と同極性であっても、異な
る極性であっても、或いは0〔V〕であってもよい。
【0150】このように画像表示媒体表面を予め一様に
所定電位に帯電させてから、該帯電域に静電潜像を書き
込むと、現像剤収容セル内の帯電現像粒子を移動させる
ことができる。そしてさらには移動した現像粒子をその
位置に保持するに十分な静電場が形成される。換言すれ
ば画像表示媒体表面を予め一様に所定電位に帯電させて
から、該帯電域に静電潜像を書き込むと、画像保持性が
良好となる。特に流動性の高い現像剤や、画像表示に先
立って現像剤攪拌処理により流動性が高められる現像剤
を用いる場合に画像保持の点で有利である。これらによ
りコントラストに優れた高品質の画像を長期にわたり安
定的に表示できる。
【0151】以上説明した各種可逆性画像表示媒体によ
ると、高コントラスト、高解像度で高品質な画像を長期
にわたり安定的に表示できる。さらに残像が発生しにく
く、従って良好な可逆性を示し、この点でも高品質な画
像を表示できる。高速で画像表示でき、しかもその割り
には駆動電圧を低く済ませることも可能である。画像ム
ラ少なく画像表示することも可能である。
【0152】以下、現像粒子及び現像剤の具体例を説明
し、さらに図面を参照して可逆性画像表示媒体、可逆性
画像表示方法、画像形成装置等のそれぞれの具体的例を
説明する。 <現像粒子及び現像剤> ・白色現像粒子WP 熱可塑性ポリエステル樹脂(軟化点121℃、ガラス転
移点67℃)100重量部と、酸化チタン(石原産業社
製:CR−50)40重量部と、負荷電制御剤としてサ
リチル酸亜鉛錯体(オリエント化学社製:ボントロンE
−84を5重量部とをヘンシェルミキサーで十分に混合
した後、2軸押し出し機で混練後冷却した。該混練物を
粗粉砕し、その後ジェット粉砕機で粉砕し、風力分級し
て体積平均粒径(D50)が10.1μmの白色微粉末
を得た。
【0153】また、同様にして体積平均粒径(D50)
が10.4μm、9.8μm、19.1μm、5.1μ
m、4.2μm、4.5μmの白色微粉末を得た。
【0154】これらの白色粒子には後処理用第3成分と
して流動化剤を所定量添加し、ヘンシェルミキサーによ
り混合処理を行い大径白色現像粒子1〜4と小径白色現
像粒子1〜3を得た。表1にこれらを示す。なお、表1
において「−3μm」は白色現像粒子の体積粒径分布に
おいて粒径3μm以下に属する粒子量〔wt%〕を示し
ている。
【0155】流動化剤としては、シリカ系流動化剤 R
972、#200(いずれも日本アエロジル社製)、酸
化チタン系流動化剤 A11(チタン工業社製)を採用
した(添加流動化剤については後掲の表3参照)。
【0156】
【表1】
【0157】・黒色現像粒子BP スチレンーnブチルメタクリレート系樹脂(軟化点13
2℃、ガラス転移点65℃)100重量部と、カーボン
ブラック(ライオン油脂社製,ケッチェンブラック)を
2重量部と、シリカ(日本アエロジル社製 ♯200)
を1.5重量部と、マグネタイト系磁性粉(RB−BL
チタン工業社製)500重量部とをヘンシェルミキサ
ーで充分混合した後、ベント二軸混練装置で混練した。
【0158】この混練物を冷却後フェザーミルで粗粉砕
した後、ジェットミルで微粉砕し、これを風力分級機で
分級して体積平均粒径(D50)が23μm、体積粒径
分布において粒径4μm以下に属する粒子量が0.4w
t%以下の黒色現像粒子1を得た。
【0159】同様にして体積平均粒径及び粒径4μm以
下の粒子量が異なる黒色現像粒子2〜5を得た。これら
を表2にまとめて示す。なお、表2において「−4μ
m」は黒色現像粒子の体積粒径分布において粒径4μm
以下に属する粒子量〔wt%〕を示している。
【0160】
【表2】
【0161】・現像剤DLの調製 前記白色現像粒子と黒色現像粒子とを各種組み合わせ、
いずれの組み合わせについても白色粒子30gと黒色粒
子70gをポリエチレン製のボトルに入れ、ボールミル
架台にて回転させて30分間混合攪拌を行い複数種類の
現像剤DLを得た。いずれの現像剤でも、白色粒子は負
極性に、また黒色粒子は正極性に帯電していた。これら
現像剤の組成について後掲の表3にまとめて示す。 <可逆性画像表示媒体>以下に説明する可逆製画像表示
媒体11〜15’で使用する現像剤DLは、白色非磁性
現像粒子WPについて、画像観察側基板への付着固定化
による画像品位の低下を抑制するために、体積粒径分布
において粒径3μm以下に属する非磁性現像粒子量を
0.5重量%(0.5wt%)以下とし、黒色磁性現像
粒子BPについて、磁場による攪拌力を現像剤に十分及
ぼし得るように、体積粒径分布において粒径4μm以下
に属する磁性現像粒子量を1重量%(1wt%)以下と
したものである。
【0162】さらに(或いは)、白色非磁性現像粒子に
ついて流動化剤を添加し、そのとき、体積粒径分布にお
いて粒径5μm以下に属する白色粒子に対する流動化剤
配合比を粒径5μmより大きい白色粒子に対する流動化
剤配合比と、粒子付着力を低減できるように(流動性が
高められるように)異ならせるか、若しくは粒径5μm
以下に属する白色粒子に添加する流動化剤を粒径5μm
より大きい白色粒子に添加する流動化剤と、粒子付着力
を低減できるように(粒子流動性が高められるように)
異ならせたものである。 ・可逆性画像表示媒体11 図1及び図2に可逆性画像表示媒体の1例を示す。図1
及び図2に示す媒体11は、第1基板111と第2基板
112とを含んでいる。これら基板111、112は両
者間に所定のギャップをおいて対向している。基板11
1、112の間には、隔壁113が設けられており、こ
れら隔壁113により両基板間ギャップが所定のものに
確保されている.すなわち隔壁113は両基板111、
112間のスペーサを兼ねている。また両基板111、
112が隔壁113により相互に連結固定されている。
【0163】第1基板111は透明基板であり、例えば
透明ガラス等の光透過性板、透明樹脂フィルム等で形成
される。この基板111は画像観察側の基板とされる。
【0164】隔壁113はまた、現像剤収容セル116
(図3参照)を形成する仕切り壁でもある。すなわち隔
壁113は、図3に示すように第1基板111の内面に
格子状に立設形成され、これにより、それぞれが隔壁1
13の一部を仕切り壁として四角形状に仕切られた複数
の現像剤収容セル116が形成されている。
【0165】各仕切り壁は幅α、高さhで、隣り合う仕
切り壁間隔をptとして形成されている。
【0166】第1基板111の内面には、第1電極11
4が形成されている。第1電極114は透明電極であ
り、複数の個別電極114aが碁盤目状に配列されたも
のである。各個別電極は例えば透明ITO膜で形成され
る。個別電極114aは、壁113の厚さαと実質上同
じ間隔でセル116のそれぞれに一つずつ配置されてい
る。すなわちここでは一つのセルが一つの画素に対応し
ている。
【0167】第2基板112は必ずしも透明である必要
はないが、例えば透明ガラス等の光透過性板、樹脂フィ
ルム等で形成される。
【0168】第2基板112の第1基板111と対向す
る内面に第2電極115が設けられている。第2電極1
15は基板112の内面の画像表示領域の全体にわたっ
て連続している。第2電極115は必ずしも透明電極で
ある必要はないが、例えば酸化インジウム錫(ITO)
等で形成される透明電極に形成してもよい。
【0169】さらに各セルに相互に摩擦帯電した白色現
像粒子WP及び黒色現像粒子BPを含む乾式現像剤DL
が収容されている。
【0170】各セルは密閉されており、該セルから現像
剤DLが漏れ出ることはない。
【0171】この画像表示媒体11における第1電極1
14を横成している個別電極114aは、図4に示すよ
うにそれぞれにリード部110が接続形成され、これら
リード部を介して図1に示すように電極選択回路117
に接続される。電極選択回路117には正駆動電圧発生
回路118a、負駆動電圧発生回路118b及び表示デ
ータ制御部119を接続してある。個別電極114aの
それぞれは独立して電極選択回路117から駆動電圧が
印加されるようになっており、また、表示データ制御部
119は、図示を省略した表示データ出力手段(例えば
コンピュータ、ワードプロセッサ、ファクシミリ機等)
から表示データが入力され、これに基づいて電極選択回
路117を制御する。換言すれば、これら電極選択回路
等は対向電極有り可逆性画像表示媒体のための電場形成
装置或いは画像形成装置の1例を構成している。
【0172】かくして画像表示媒体11における第2電
極115を例えば接地電極として、或いは必要に応じ電
極115に図示省略のバイアス電源からバイアス電圧を
印加し、該電極115と各個別電極114aのそれぞれ
との間に、表示データ制御部119で所望の画像表示が
なされるように制御されている電極選択回路117を介
して正駆動電圧発生回路118a又は負駆動電圧発生回
路118bから所定の電圧を印加し、各画素ごとに所定
の電場を形成する。かくして図1に示すように現像剤D
Lにおいて現像粒子が混合されている状態から図2に示
すように現像粒子WP、BPがそれぞれ電場に応じて移
動する。
【0173】媒体11によると、例えば図5に示すよう
に画像表示できる。図5においてBkは黒色表示部分で
あり、Wは白色表示部分である。
【0174】なお、図2に鎖線で示す回転磁極ローラR
2については後述する。 ・可逆性画像表示媒体12、12’ 図6に可逆性画像表示媒体の他の例を示す。
【0175】図6(A)に示す可逆性画像表示媒体12
は、図1に示す媒体11において、少なくとも第1基板
111を光透過性を有するとともに絶縁性を有する材料
で形成し、個別電極114aを省略したものである。
【0176】その他の点は図1に示す媒体11と同じで
ある。図6(A)において、媒体11と同じ部品、部分
については媒体11と同じ参照符号を付してある。
【0177】図6(B)に示す可逆性画像表示媒体1
2’は、図1に示す媒体11において、少なくとも第2
基板112を光透過性を有するとともに絶縁性を有する
材料で形成し、電極115を省略したものである。媒体
12’では基板112を画像観察側基板とする。
【0178】その他の点は図1に示す媒体11と同じで
ある。図6(B)において、媒体11と同様の部品、部
分については媒体11と同じ参照符号を付してある。
【0179】媒体12(又は媒体12’)によると、例
えば第2基板112の電極115(媒体12’について
は電極114a)を接地電極とし、さらに例えば第1基
板111(媒体12’については第2基板112)の外
表面に対し、a)電極を配置して該電極と接地電極との
間に形成すべき画像に応じた電圧を選択的に印加する、
b)形成すべき画像に応じた静電潜像を直接形成する、
c)形成すべき画像に応じた静電潜像を形成した像担持
体を接触(近接を含む)させる等し、それに基づいて現
像剤DLに現像粒子駆動電界を印加することで画像を表
示させることができる。
【0180】なお媒体12については電極115、媒体
12’については電極114aは中間抵抗値を有する電
極でもよい。 ・可逆性画像表示媒体13 図7(A)に可逆性画像表示媒体のさらに他の例を示
す。
【0181】図7(A)に示す可逆性画像表示媒体13
は、図1に示す媒体11において、少なくとも第1基板
111を光透過性を有するとともに絶縁性を有する材料
で形成し、第1基板電極114及び第2基板電極115
を省いたものである。
【0182】その他の点は図1に示す媒体11と同じで
ある。図7において、媒体11と同様の部品、部分につ
いては媒体11と同じ参照符号を付してある。 ・可逆性画像表示媒体14 図8(A)に可逆性画像表示媒体のさらに他の例を示
す。
【0183】図8(A)に示す可逆性画像表示媒体14
は、図1に示す媒体11において、少なくとも第1基板
111を光透過性を有するとともに絶縁性を有する材料
で形成し、第1基板電極114及び第2基板電極115
を省き、さらに格子状の隔壁に代えて媒体14の長手方
向辺と平行に延びる複数本の仕切り壁113aからなる
隔壁113を採用したものである(図9も参照)。各隣
り合う仕切り壁113aの間に現像剤収容セル116が
提供されている。各セル116には相互に摩擦帯電した
白色現像粒子WP及び黒色現像粒子BPを含む現像剤D
Lが収容されている。
【0184】媒体14の周縁部において両基板111、
112はヒートシールされて封止部140とされてい
る。封止部140のうち縦仕切り壁113aの長手方向
における両端部に連設されて各セルの両端部を封止して
いる部分140aはセル116を形成する仕切り壁を兼
ねている。
【0185】図9に示すように、各仕切り壁113aは
幅α、高さhで、隣り合う仕切り壁113a間隔をpt
として形成されている。
【0186】媒体13、14によると、例えばa)形成
すべき画像に応じた静電潜像を第1基板111に直接形
成する、b)形成すべき画像に応じた静電潜像を形成し
た像担持体を第1基板111に接触(近接を含む)させ
る等し、それに基づいて現像剤DLに現像粒子駆動電界
を印加することで画像を表示させることができる。必要
に応じて第2基板112を接地電位等に設定してもよ
い。 ・可逆性画像表示媒体15、15’ 図10に可逆性画像表示媒体のさらに他の例を示す。
【0187】図10に示す可逆性画像表示媒体15(1
5’)は、媒体13(14)において第2基板112の
外表面に導電性膜112Aを設けたものである。
【0188】その他の点は媒体13(14)と同じであ
る。図10において、媒体13(14)と同様の部品、
部分については媒体13(14)と同じ参照符号を付し
てある。
【0189】媒体15、15’による画像表示は、例え
ば、導電性膜112Aを接地電位等の適当な電位に設定
し、a)形成すべき画像に応じた静電潜像を第1基板1
11に直接形成する、b)形成すべき画像に応じた静電
潜像を形成した像担持体を第1基板111に接触(近接
を含む)させる等し、それに基づいて現像剤DLに現像
粒子駆動電界を印加することで画像を表示させることが
できる。
【0190】なお、導電性膜112Aを設けることに代
えて第2基板112を導電性材料を分散させた基板とす
る等して第2基板112を導電性を有する基板とし、こ
れを接地電位にする等してもよい。
【0191】以上、図面を参照して説明した各画像表示
媒体及びそれを用いた画像表示方法によると、画像表
示、画像消去を繰り返すことができる。また現像粒子W
P、BPはセルに内包されており、外部からの現像剤供
給を必要としない。これらにより従来における画像表示
にまつわる紙等の媒体、現像剤等の消耗品の使用を大幅
に抑制することができる。また画像表示にあたり従来の
ようにトナーを媒体に溶着する熱エネルギーを必要とし
ないから作像エネルギーがそれだけ少なく済む。よって
今日の環境負荷低減に応えることができる。
【0192】また、媒体11〜15’のそれぞれは、色
の異なる現像粒子WP、BPを含む乾式現像剤DLを採
用しているから一方の現像粒子WP(又はBP)による
他方の現像粒子BP(又はWP)による隠蔽度が良好で
あり、それだけコントラスト良好に画像表示できる。
【0193】また、セル116に内包される現像粒子W
P、BPは互いに異なる帯電極性に摩擦帯電しており、
画像表示にあたってクーロン力を受けて動き易く、この
点でもコントラスト良好に画像表示でき、また前回表示
の残像が発生し難く、高速で画像表示でき、さらに低電
圧駆動可能である。
【0194】さらに、現像剤として乾式現像剤DLを採
用しているので、現像粒子の沈降、凝集が起こり難く、
それだけ画像表示におけるコントラストの低下が少な
く、長期にわたり安定した画像表示を行える。現像粒子
の沈降、凝集が起こり難いから前回表示画像の残像も生
じ難い。乾式現像剤DLは経時変化が少ないからこの点
でも長期にわたり安定した画像表示を行える。
【0195】媒体11〜15’のいずれについても、従
来の電気泳動型表示等に比べると高解像度に画像表示で
きる。媒体11を除く他の媒体では、媒体11のように
解像度が画素電極114aの大きさに左右される、とい
うことがないから、一層高解像度で画像表示できる。
【0196】次に媒体12、12’、13、14、1
5、15’を用いて画像表示する例を画像形成装置とと
もに説明する。
【0197】図11に示す画像形成装置は、図中矢印方
向に回転駆動される感光体ドラムPCを含んでいる。こ
の感光体ドラムPCの周囲にスコロトロン帯電器CH、
レーザー画像露光装置EX、イレーサランプIRが配置
してある。感光体ドラムPCの下方には回転駆動される
電極ローラR1を配置してある。電極ローラR1は画像
表示のための静電場を形成するための現像電極ローラで
ある。ローラR1には電源PW1からバイアス電圧を印
加できる。ローラR1はローラR1とは反対方向に回転
駆動される(或いは往復回転駆動される)回転磁極ロー
ラR2を内蔵してもよい。
【0198】かかる感光体ドラムPC表面を帯電器CH
により帯電させた後、その帯電域に露光装置EXにより
画像露光してドラムPC上に静電潜像EIを形成する。
一方、電極ローラR1には電源PW1からバイアスを印
加する。なお、場合によっては電極ローラR1を接地電
位としてもよい。
【0199】そして感光体ドラムPC上の静電潜像EI
と同期をとって該ドラムと電極ローラR1との間に例え
ば媒体13或いは14を送り込む。このとき媒体13
(14)の表面をコロナ帯電器等の帯電器CRHで予め
所定電位に一様に帯電させる。
【0200】かくして、媒体13(14)の各セル11
6に内包された現像剤DLの現像粒子BP、WPに対し
静電潜像EIに基づく静電場が形成され、これにより該
静電場と帯電現像粒子との間に働くクーロン力にて該現
像粒子が移動する。そして、図7(A)或いは図8
(A)に示すように現像剤DLにおいて白黒粒子WP、
BPが混合されている状態から図7(B)或いは図8
(B)に例示するように白色粒子WP、黒色粒子BPが
それぞれ電場に応じて移動する。このようにして所定の
コントラストで画像を表示することができる。
【0201】以上のように画像表示したのちは、次回の
プリントに備えて、感光体ドラムPC表面の電荷をイレ
ーサーランプIRで消去しておく。
【0202】なお、媒体13(14)の表面を予め帯電
器CRHで帯電させることは必ずしも要しない。
【0203】またこの画像表示にあたり、磁極ローラR
2を設け、これを回転させると、各セル124内の現像
剤DLが攪拌されて現像粒子BP、WPが移動しやすく
なり、一層良好な画像を表示できるし、駆動電圧も低く
て済むようになる。
【0204】前記の図1及び図2に示す媒体11につい
ても、図2に鎖線で示すようにかかる回転磁極ローラR
2を採用できる。
【0205】磁極ローラR2に代えて、図11に鎖線で
例示するように、媒体搬送路の下流側にN極、S極を交
互に有する磁石板MGを設けて、これにより媒体通過に
伴う振動磁界を形成するようにしてもよい。
【0206】媒体12、12’や媒体15、15’につ
いてもこの画像形成装置で画像形成できる。媒体12や
15に画像形成するときは、電極ローラR1を用いる代
わりに、媒体12については第2電極115を、媒体1
2’については画素電極114aを、媒体15、15’
については導電性膜112Aを接地したり、これらにバ
イアスを印加したりできる。
【0207】図12の画像形成装置は、イオンフロー型
の直接静電潜像形成装置CR2を含んでいる。装置CR
2は、コロナイオンを発生させるコロナイオン発生部c
2と、該発生部で発生するコロナイオンを例えば媒体1
3(又は14)の第1基板111表面へ導くための書き
込み電極e2と、正(又は負)のコロナイオンを表示し
ようとする画像に応じて基板111表面の画素対応部分
へ導くための電圧を書き込み電極e2へ印加する書き込
み電極制御回路f2とを含んでいる。
【0208】コロナイオン発生部c2はシールドケース
c21内に、それには限定されないが、例えば60〜1
20μm径の金メッキタングステン線を張設してコロナ
ワイヤc22とし、このワイヤに電源Pc2からプラス
(又はマイナス)の電圧(例えば4kV〜10kV)を
印加してコロナイオンを発生させるものである。
【0209】書き込み電極e2は、媒体13(又は1
4)の第1基板111に向けられたシールドケースc2
1の部分に臨設されており、上部電極e21と下部電極
e22とからなり、それらの中央の透孔をコロナイオン
流が通過できる。
【0210】電極制御回路f2は、制御電源Pc21、
バイアス電源Pc22及び制御部f21を含んでおり、
制御部f21は、媒体13へ向け導出しようとするイオ
ンの極性に応じたイオン引出し電圧を電極e21、e2
2に印加できる。
【0211】ここでは制御部f21の指示のもとに、上
部電極e21に正電圧を、下部電極e21に負電圧を印
加すると、正コロナイオンを媒体へ導くことができる
(図12(A))。上部電極e21に負電圧を、下部電
極e21に正電圧を印加すると、正コロナイオンを閉じ
込めておくことができる(図12(B))。
【0212】また書き込み電極e2に対向させて電極ロ
ーラR1を設け、これに電源PW1からバイアス電圧を
印加するか、或いはローラR1を接地電位とする。ロー
ラR1は回転駆動される磁極ローラR2を内蔵してい
る。
【0213】かくして媒体13(又は14)の表面をコ
ロナ帯電器等の帯電器で予め所定電位に一様に帯電さ
せ、そのように予め帯電させた媒体13(又は14)を
装置CR2に対し相対的に移動させつつ、且つ、電極ロ
ーラR1を媒体送り方向に、磁極ローラR2を反対方向
に回転させつつ、表示しようとする画像に応じて、制御
部f21の指示のもとに、第1基板111表面の複数の
画素対応部分のうち表示しようとする画像に応じた所定
の画素対応部分については図12(A)に示すように正
コロナイオンを導き、他の画素については図12(B)
に示すようにイオンの流出を阻止する。このようにして
媒体13や14に図7(B)や図8(B)に例示するよ
うに画像を表示させることができる。
【0214】なお、媒体13(14)の表面を予め帯電
させることは必ずしも要しない。
【0215】また、装置CR2における放電ワイヤc2
2は固体放電素子に代えることもできる。
【0216】媒体12、12’や媒体15、15’につ
いてもこの画像形成装置で画像形成できる。媒体12や
15に画像形成するときは、電極ローラR1を用いる代
わりに、媒体12については第2電極115を、媒体1
2’については第2電極114aを、媒体15、15’
については導電性膜112Aを接地したり、これらに適
当なバイアスを印加すればよい。
【0217】また図12に示す静電潜像形成装置CR2
は放電現象を利用したものであるが、これら装置の他、
各種放電型静電潜像形成装置を利用できる。
【0218】図13の画像形成装置は、マルチスタイラ
ス方式の直接静電潜像形成装置CR3を備えている。装
置CR3は、例えば媒体15(又は15’)に対する主
走査方向に配列されて第1基板111に近接配置される
複数の電極e3を有するマルチスタイラスヘッドH3を
含んでいる。各電極e3に表示しょうとする画像に応じ
て第1基板111表面の画素対応部分に静電潜像電荷を
付与すべく信号電圧が印加される。媒体15(15’)
は、第2基板112の導電性膜112Aに例えばバイア
スを印加され、或いは導電性膜112Aが接地される。
そして該ヘッドH3に対し相対的に搬送され、これによ
り画像表示される。
【0219】なお、媒体12、12’についても、この
画像形成装置により画像形成できる。その場合、媒体1
2の第2電極115或いは媒体12’の電極114aに
必要に応じバイアス印加等するとよい。
【0220】また、媒体13、14についても、第2基
板112の外面に、必要に応じてバイアスを印加でき
る、或いは接地できる外部電極を接触させる等して、こ
の画像形成装置により画像形成できる。
【0221】図14に示す画像形成装置は電荷注入型の
直接静電潜像形成装置CR4を含んでいる。装置CR4
は媒体に対する主走査方向に複数の記録電極e4を配列
するとともに記録電極e4に隣り合わせて隣接制御電極
e41を配列した静電記録ヘッドH4を有するマルチス
タイラス型装置である。このヘッドを例えば媒体に近接
配置し、ヘッドH4の制御電極e41に画像記録に必要
な電圧(記録電圧)の約1/2の電圧を順次シーケンシ
ヤルに印加し、記録電極e4に記録電圧の約1/2の画
信号電圧を印加することにより、記録電極直下に位置す
る媒体に静電潜像を形成することができる。
【0222】図15に示す画像形成装置は、図12に示
すイオンフロー型の直接静電潜像形成装置CR2を用い
るものである。この画像形成装置においては、画像表示
媒体13等は入口側媒体搬送ローラ対RR1から出口側
媒体搬送ローラ対RR2へ搬送される。これら搬送ロー
ラ対の間にイオンフロー型の直接静電潜像形成装置CR
2が、その下流側にローラR1が配置されている。装置
CR2に対向させて接地電極Eaが配置されている。ロ
ーラR1は接地されており、内部に回転駆動される現像
剤攪拌用マグネットローラR2が設けられている。入口
側搬送ローラ対RR1の上流側において媒体搬送路に帯
電器CRHが臨んでいる。
【0223】図15に示す画像形成装置によると、画像
表示媒体13等の静電潜像形成側の基板表面を予め帯電
器CRHで所定電位に一様に帯電させ、そのように帯電
させた媒体13等に装置CR2にて形成すべき画像に対
応した静電潜像を形成し、次いでマグネットローラR2
で媒体内現像剤を攪拌して画像表示させることができ
る。なお、マグネットローラR2に代えて、装置CR2
の下流側に図11に示すような磁石板MGを配置し、こ
れにより媒体搬送に伴って現像剤攪拌用振動磁場を得る
ようにしてもよい。
【0224】また、図10に媒体15や15’のように
静電潜像形成側とは反対側基板112に導電性膜112
Aを形成した媒体では、これにローラR1から適当なバ
イアスを印加してもよい。このバイアスを印加するとき
には、基板111における画像部の表面電位と非画像部
の表面電位との間のバイアス電位を印加する。
【0225】次に可逆性画像表示媒体のさらに具体例と
それを用いた画像表示について説明する。 (媒体D1〜D22)図7に示す可逆性画像表示媒体1
3と同タイプの媒体であって次のように形成したもの。
【0226】すなわち、厚さ25μmの透明PET(ポ
リエチレンテレフタレート)フィルムからなる第1基板
111に厚さ100μm(又は170μm)のフィルム
状紫外線硬化型樹脂を密着させ、この樹脂上に、所定パ
ターンで開口部を形成したフォトマスクを被せ、その上
から紫外線を照射した。その後現像、洗浄して基板11
1上に格子状の隔壁113(図3参照)を形成した。隔
壁113を形成している各仕切り壁113aの厚さ
(幅)α=50μm、高さh=100μm(又は170
μm)、壁間隔pt=5mmである。この基板111を
画像観察側(静電潜像を形成する)基板とする。
【0227】この基板111の格子状壁113で囲まれ
た各凹部に前記の現像剤DLのうち1種を入れた。現像
剤は該凹部の容量に対し入った現像剤の体積割合が30
%となるように入れた。
【0228】そして第1基板111上の壁113の頂面
のみに光硬化性接着剤119a(図7参照)を薄く塗布
したのち、第2基板112として、厚み25μmのカー
ボンブラック含有PETフィルムを該接着剤に密着さ
せ、該接着剤を紫外線照射によって硬化させてフィルム
を接着した。
【0229】その後、第1、第2基板111、112の
周囲を、図7に示すエポキシ樹脂系接着剤119b(図
1参照)による封止に代えてヒートシールした。
【0230】かくして図7に示すタイプの媒体であって
現像剤、セルギャップが異なる22種類の媒体D1〜D
22を得た。
【0231】媒体D1〜D22について表3にまとめて
示す。
【0232】
【表3】
【0233】媒体D1〜D22のそれぞれについて図1
5の画像形成装置により画像表示させた。
【0234】さらに言えば、第1基板111の表面をコ
ロナ帯電器CRHにより予め一様に負極性電位(−50
0V)に帯電させ、この予め帯電させた媒体の第2基板
112を接地電位に設定して該媒体の第1基板111表
面の複数の画素対応部分のうち表示しようとする画像に
応じた所定の画素対応部分に正コロナイオンを導き、そ
の部分を正極性電位に、且つ、前記予めの負極性帯電電
位(−500V)と絶対値で同じ大きさの電位(+50
0V)に帯電させ、他の画素についてはバイアス電位
(ここでは接地電位)のみ印加した。これにより正コロ
ナインオンにより帯電した部分とそうでない部分とを絶
対値で同じ大きさの電位(500V)に、且つ、互いに
逆極性に帯電させた。かくして正コロナイオンが乗った
部分は負帯電性の白色現像粒子WPにより白く表示さ
れ、正コロナイオンが乗らなかった部分は正帯電性の黒
色現像粒子BPにより黒く表示されるように画像表示さ
せた。
【0235】なお、画像表示あたっては磁極ローラR2
を回転させて、媒体内現像粒子に攪拌作用を及ぼし円滑
に画像表示させた。
【0236】媒体D1〜D22を用いて形成した画像に
ついて画像観察側基板への現像粒子付着とコントラスト
について評価した。
【0237】粒子付着の評価は、直接目視及び15倍の
拡大鏡を介しての目視による官能評価で行った。なお、
付着粒子とは、黒色粒子については磁場攪拌により移動
しない粒子、白色粒子については黒画像を表示した場合
に基板に付着している白色粒子を指す。
【0238】付着粒子の評価基準としては、 目視では付着が認められず、15倍に拡大してようやく確認できる程度:◎ 目視では付着が認められず、15倍に拡大して確認できる程度:○ 目視でも付着が認められるが、表示画像品位に余り影響がない:△ 日視でも付着が認められ、 表示画像品位を悪影響がある:× とした。
【0239】コントラストの評価は、黒色部及び白色部
の画像濃度(ID)を反射濃度計(X−Rite社製
Model 310T、アパチャー径2mm)で測定
し、その平均画像濃度により評価した。評価基準は以下
のとおりである。
【0240】 1.5 <黒色部ID 且つ 白色部ID<0.35 :◎ 1.3 <黒色部ID 且つ 0.35 ≦白色部ID<0.37 又は 1.3 <黒色部ID≦1.5 且つ 白色部ID<0.37 :○ 1.2 <黒色部ID 且つ 0.37 ≦白色部ID<0.42 又は 1.2 <黒色部ID≦1.3 且つ 0.37 ≦白色部ID :△ 黒色部ID≦1.2 且つ 0.42 ≦白色部ID :× ◎は非常に良好、○は良好、△はやや不良、×は不良である。
【0241】画像評価結果を表4にまとめて示す。なお
表4には総合評価も示す。
【0242】
【表4】
【0243】媒体D1〜4では、小径白色粒子量を低減
した例を示す。その結果、粒子付着が発生することな
く、十分なコントラスト(黒ID l.5、白ID
0.33程度)が得られた。
【0244】媒体D5〜7では、小径粒子量を低減しな
かった例を示す。その結果、粒子付着が発生しコントラ
ストが低下した。
【0245】媒体D8〜11では、基板間のギャップが
100μmに狭くなった場合に、小径白色粒子を添加し
た例を示す。
【0246】媒体D8では、大径白色粒子よりも後処理
量を増やした小径白色粒子を添加することで、セルギャ
ップ100μmでも粒子付着が発生することなく、十分
なコントラストが得られた。
【0247】媒体D9〜11では、小径粒子量を低減す
ることで粒子付着の発生は防ぐことができたが、粒子量
が不足しコントラストが低下した。
【0248】媒体D12〜17では、大径白色粒子と同
種の流動化剤で後処理した小径白色粒子を添加した例を
示す。
【0249】媒体D12〜14に示すように、小径白色
粒子を添加しても付着が発生せず、十分なコントラスト
が得られた。
【0250】一方、媒体D15〜16では、大径白色粒
子と小径白色粒子の後処理を同量行った例を示す。
【0251】媒体D15では、1.5%と多量の処理を
行ったところ、小径成分の付着を防くことはできたが、
白色粒子の帯電量が大きくなりすぎ十分な付着量が得ら
れずコントラストが低下した。
【0252】媒体D16、D17では、後処理量が不足
し、白粒子の付着が発生した。
【0253】媒体D18では、後処理を行っていない小
径白色粒子を添加した。その結果、粒子の付着が激し
く、十分な画像品位及びコントラストが得られなかっ
た。
【0254】媒体D19〜21は、大径白色粒子と小径
白色粒子で添加する流動化剤の種類を変えた場合の例を
示す。
【0255】媒体D22は、大径白色粒子と小径白色粒
子の流動化剤の種類、処理量を同じにした例を示す。
【0256】小径粒子の付着を防くため、後処理剤の添
加量を5%にしたことにより、粒子の付着は発生しなか
ったが、白色粒子の帯電量が高くなりすぎ、十分な白色
度が得られずコントラストがやや低下した。
【0257】一方、媒体D19〜21では、いずれも粒
子の付着が発生せず、十分なコントラストが得られた。
これらは、白色粒子の大部分を占める大径粒子を低帯電
量化することで達成できた。
【0258】媒体D19では、大径粒子の後処理を5%
R972に加えて酸化チタンAllでも処理したことに
より、大径粒子の帯電量を減少させた。二種の後処理を
行ったため、小径粒子における後処理量よりも大径粒子
のそれの方が多量になったが、適正な表示が可能であっ
た。
【0259】媒体D20では、大径粒子の後処理剤種を
小径粒子のそれよりも帯電量の低い種類に変えた。ま
た、後処理剤種を変更することで、大径粒子の後処理剤
量が多くなっても適正な表示が可能であった。
【0260】媒体D21では、大径粒子の後処理剤種が
小径粒子のそれよりも帯電量の高い種類を用いている。
この場合、大径粒子の後処理量をやや低めに設定するこ
とで、白色粒子の付着防止と十分なコントラスト(白色
度)を両立させ得た。
【0261】媒体D19、20で明らかなように、大径
白色粒子と小径白色位子の後処理剤の種類が異なる場
合、単純な添加量の大小を比較することは意味が無い。
特に、適正なコントラストを得るための粒子付着量は、
白色粒子の帯電量と表示面の基板(画像観察側基板)の
電荷密度で決まり、異なる種類の、表示側基板を用いれ
ば適正な帯電量も変化する。したがって、適正な表示が
可能となる後処理量の範囲を用いることが重要である。
【0262】以上のように、小粒径成分を低減した現像
剤を使用することで、基板への小径粒子の付着を防止
し、適正な画像表示が可能となる。
【0263】また、大径白色粒子と小径白色粒子の後処
理条件を変えるということで、画像濃度に影響を与える
小径粒子と現像剤の大部分の体積を占める大径粒子と
で、粒子設計を変えることが可能で、より画像表示品位
を改善することが可能となる。
【0264】媒体D1〜D22では、磁性粒子による磁
場攪拌を伴う系について説明した。磁性粒子の攪拌を伴
わない系においても、やはり適正な表示を得ることがで
きる。
【0265】以上媒体D1〜D12について説明したこ
とと同様のことが、前記の媒体11、12、12’、1
4、15、15’と同じタイプの画像表示媒体について
も言える。
【0266】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、画
像表示、画像消去を繰り返し行うことができ、よって従
来の画像形成に関係する紙等の画像表示媒体、現像剤、
インク等の消耗品の使用を低減することができ、それだ
け今日の環境負荷低減に応えることができる可逆性画像
表示媒体を提供することができる。
【0267】また本発明によると、高コントラストで、
それだけ高品質な画像を表示できる可逆性画像表示媒体
を提供することができる。
【0268】また本発明によると、従来の電気泳動型画
像表示媒体やツイストボール型画像表示媒体に比べると
高解像度で、また、対向電極によらずに静電潜像に基づ
く等して画像表示すればさらに高解像度で、それだけ高
品質の画像を表示できる可逆性画像表示媒体を提供する
ことができる。
【0269】また本発明によると、画像を長期にわたり
安定的に表示できる可逆性画像表示媒体を提供すること
ができる。
【0270】また本発明によると、残像が発生しにく
く、従って良好な可逆性を示し、この点でも高品質な画
像を表示できる可逆性画像表示媒体を提供することがで
きる。
【0271】また本発明によると、高速で画像表示でき
る可逆性画像表示媒体を提供することができる。
【0272】また本発明によると、画像表示のための駆
動電圧が低く済む可逆性画像表示媒体を提供することが
できる。
【0273】特に、現像剤が非磁性現像粒子を含んでい
る場合においては、非磁性現像粒子の体積粒径分布にお
いて粒径3μm以下に属する非磁性現像粒子量を0.5
重量%(0.5wt%)以下とすることで、非磁性現像
粒子の画像観察側基板への付着固定化を抑制して画像品
位の低下を抑制することができる。
【0274】また、現像剤が磁性現像粒子を含んでいる
場合においては、磁性現像粒子の体積粒径分布において
粒径4μm以下に属する磁性現像粒子量を1重量%(1
wt%)以下とすることで、磁場による攪拌力を現像剤
に十分及ぼして磁性現像粒子移動の制御を容易になし得
る。
【0275】また、少なくとも1種の現像粒子について
第3成分(流動化剤又は流動化剤を種とする成分)を添
加し、そのとき、第3成分を添加する現像粒子の体積粒
径分布において粒径5μm以下に属する現像粒子に対す
る第3成分配合比を粒径5μmより大きい現像粒子に対
する第3成分分配合比と異ならせるか、或いは粒径5μ
m以下に属する現像粒子に添加する第3成分を粒径5μ
mより大きい現像粒子に添加する第3成分と異ならせる
ことで、粒径5μm以下に属する現像粒子の付着を抑制
し、全体として少ない現像剤量で目標とする画像濃度を
得ることができるとともに、現像剤量が少ないだけ基板
間のギャップを小さく、従って画像表示媒体を薄く、扱
い易く形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】対向電極付きの可逆性画像表示媒体の1例の画
像表示前の断面図である。
【図2】図1に示す媒体の画像表示状態の断面図であ
る。
【図3】図1に示す媒体における第1基板とこれに形成
された格子状隔壁等の斜視図である。
【図4】図1に示す媒体における第1基板とこれに形成
された個別電極の平面図である。
【図5】図1に示す媒体の画像表示例を示す図である。
【図6】図6(A)は可逆性画像表示媒体の他の例の断
面図であり、図6(B)は可逆性画像表示媒体のさらに
他の例の断面図である。
【図7】可逆性画像表示媒体のさらに他の例を示すもの
で、図7(A)は可逆性画像表示媒体の画像表示前の断
面図であり、図7(B)は画像表示時の1例の断面図で
ある。
【図8】可逆性画像表示媒体のさらに他の例を示すもの
で、図8(A)は可逆性画像表示媒体の画像表示前の断
面図であり、図8(B)は画像表示時の1例の断面図で
ある。
【図9】図8に示す媒体の一部を切り欠いて示す平面図
である。
【図10】図10(A)は可逆性画像表示媒体のさらに
他の例の断面図であり、図10(B)は可逆性画像表示
媒体のさらに他の例の断面図である。
【図11】外部静電潜像形成装置を備えている画像形成
装置例の概略構成を示す図である。
【図12】イオンフロー方式の直接静電潜像形成装置を
備えている画像形成装置例の概略構成を示す図である。
【図13】マルチスタイラス方式の直接静電潜像形成装
置を備えている画像形成装置例の概略構成を示す図であ
る。
【図14】隣接制御電極を有するマルチスタイラス型静
電潜像形成装置を備えている画像形成装置例の概略構成
を示す図である。
【図15】画像形成装置のさらに他の例を示す図であ
る。
【図16】画像観察側基板に付着する現像粒子の粒径及
び量と画像濃度との関係を説明するための図である。
【符号の説明】
11 可逆性画像表示媒体 111 第1基板 112 第2基板 113 隔壁 113a 仕切り壁 α 仕切り壁の厚さ pt 隣り合う仕切り壁間隔 h 仕切り壁の高さ 114 第1電極 114a 個別電極(画素電極) 115 第2電極 116 現像剤収容セル 110 リ一ド部 117 電極選択回路 118a 正駆動電圧発生回路 118b 負駆動電圧発生回路 119 表示データ制御部 DL 現像剤 WP 白色現像粒子 BP 黒色現像粒子 Bk 黒色表示部分 W 白色表示部分 12、12’、13、14、15、15’ 可逆性画像
表示媒体 140 封止部 140a 封止部120の部分 112A 導電性膜 PC 感光体ドラム CH スコロトロン帯電器 EX レーザー画像露光装置 IR イレーサランプ R1 電極ローラ R2 回転磁極ローラ PW1 バイアス電源 CRH 帯電器 MG 磁石板 CR2 イオンフロー型の直接静電潜像形成装置 c2 コロナイオン発生部 e2 書き込み電極 f2 書き込み電極制御回路 c21 シールドケース c22 コロナワイヤ Pc2 電源 e21 上部電極 e22 下部電極 Pc21 制御電源 Pc22 バイアス電源 f21 制御部 CR3 マルチスタイラス方式の直接静電潜像形成装置 e3 電極 H3 マルチスタイラスヘッド CR4 隣接制御電極を有するマルチスタイラス型静電
潜像形成装置 e4 記録電極 e41 制御電極 H4 静電記録ヘッド RR1、RR2 画像表示媒体搬送ローラ対 Ea 接地電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池側 彰仁 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 金沢 正晴 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 余米 希晶 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 栗田 隆治 大阪府大阪狭山市狭山5−2232−3−2− 1116 Fターム(参考) 5C094 BA09 BA75 BA76 BA84 BA93 CA19 JA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のギャップをおいて対向する2枚の基
    板と、 前記2枚の基板間に形成され、周囲を仕切り壁で囲まれ
    た1又は2以上の現像剤収容セルと、 前記各セルに内包された乾式現像剤とを有しており、 該乾式現像剤は、互いに帯電極性の異なる、且つ、互い
    に光学的反射濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦帯
    電性を有する乾式現像粒子を含んでおり、 該乾式現像粒子のうち少なくとも1種類は非磁性現像粒
    子であり、 非磁性現像粒子の体積粒径分布において粒径3μm以下
    に属する非磁性現像粒子量は0.5重量%以下であるこ
    とを特徴とする可逆性画像表示媒体。
  2. 【請求項2】所定のギャップをおいて対向する2枚の基
    板と、 前記2枚の基板間に形成され、周囲を仕切り壁で囲まれ
    た1又は2以上の現像剤収容セルと、 前記各セルに内包された乾式現像剤とを有しており、 該乾式現像剤は、互いに帯電極性の異なる、且つ、互い
    に光学的反射濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦帯
    電性を有する乾式現像粒子を含んでおり、 該乾式現像粒子のうち少なくとも1種類は磁性現像粒子
    であり、 磁性現像粒子の体積粒径分布において粒径4μm以下に
    属する磁性現像粒子量は1重量%以下であることを特徴
    とする可逆性画像表示媒体。
  3. 【請求項3】所定のギャップをおいて対向する2枚の基
    板と、 前記2枚の基板間に形成され、周囲を仕切り壁で囲まれ
    た1又は2以上の現像剤収容セルと、 前記各セルに内包された乾式現像剤とを有しており、 該乾式現像剤は、互いに帯電極性の異なる、且つ、互い
    に光学的反射濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦帯
    電性を有する乾式現像粒子を含んでおり、 該乾式現像粒子中には非磁性現像粒子及び磁性現像粒子
    が含まれており、 非磁性現像粒子の体積粒径分布において粒径3μm以下
    に属する非磁性現像粒子量は0.5重量%以下であると
    ともに磁性現像粒子の体積粒径分布において粒径4μm
    以下に属する磁性現像粒子量は1重量%以下であること
    を特徴とする可逆性画像表示媒体。
  4. 【請求項4】所定のギャップをおいて対向する2枚の基
    板と、 前記2枚の基板間に形成され、周囲を仕切り壁で囲まれ
    た1又は2以上の現像剤収容セルと、 前記各セルに内包された乾式現像剤とを有しており、 該乾式現像剤は、互いに帯電極性の異なる、且つ、互い
    に光学的反射濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦帯
    電性を有する乾式現像粒子を含んでおり、 該乾式現像粒子のうち少なくとも1種類に第3成分が添
    加されており、 第3成分を添加された各現像粒子については、該現像粒
    子の体積粒径分布において粒径5μm以下に属する現像
    粒子に対する第3成分配合比が粒径5μmより大きい現
    像粒子に対する第3成分配合比と、該粒径5μmより大
    きい現像粒子に対する第3成分配合比と同じ配合比を採
    用する場合よりも粒子付着力を低減できるように異なっ
    ていることを特徴とする可逆性画像表示媒体。
  5. 【請求項5】所定のギャップをおいて対向する2枚の基
    板と、 前記2枚の基板間に形成され、周囲を仕切り壁で囲まれ
    た1又は2以上の現像剤収容セルと、 前記各セルに内包された乾式現像剤とを有しており、 該乾式現像剤は、互いに帯電極性の異なる、且つ、互い
    に光学的反射濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦帯
    電性を有する乾式現像粒子を含んでおり、 該乾式現像粒子のうち少なくとも1種類に第3成分が添
    加されており、 第3成分を添加された各現像粒子については、該現像粒
    子の体積粒径分布において粒径5μm以下に属する現像
    粒子に添加する第3成分が粒径5μmより大きい現像粒
    子に添加する第3成分と、該粒径5μmより大きい現像
    粒子に添加する第3成分と同じ第3成分を採用する場合
    よりも粒子付着力を低減できるように異なっていること
    を特徴とする可逆性画像表示媒体。
  6. 【請求項6】前記乾式現像粒子のうち少なくとも1種類
    は非磁性現像粒子であり、 非磁性現像粒子の体積粒径分布において粒径3μm以下
    に属する非磁性現像粒子量は0.5重量%以下である請
    求項4又は5記載の可逆性画像表示媒体。
  7. 【請求項7】前記乾式現像粒子のうち少なくとも1種類
    は磁性現像粒子であり、 磁性現像粒子の体積粒径分布において粒径4μm以下に
    属する磁性現像粒子量は1重量%以下である請求項4又
    は5記載の可逆性画像表示媒体。
  8. 【請求項8】前記乾式現像粒子中には非磁性現像粒子及
    び磁性現像粒子が含まれており、 非磁性現像粒子の体積粒径分布において粒径3μm以下
    に属する非磁性現像粒子量は0.5重量%以下であると
    ともに磁性現像粒子の体積粒径分布において粒径4μm
    以下に属する磁性現像粒子量は1重量%以下である請求
    項4又は5記載の可逆性画像表示媒体。
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