JP2002296210A - 導電率計の電極 - Google Patents

導電率計の電極

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JP2002296210A
JP2002296210A JP2001099415A JP2001099415A JP2002296210A JP 2002296210 A JP2002296210 A JP 2002296210A JP 2001099415 A JP2001099415 A JP 2001099415A JP 2001099415 A JP2001099415 A JP 2001099415A JP 2002296210 A JP2002296210 A JP 2002296210A
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conductive pipe
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JP2001099415A
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Seiji Kamesaka
精二 亀坂
Toshio Ozawa
俊夫 小澤
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解質液の導電率に応じた情報を確実に得る
ことのできる導電率計の電極を提供する。 【解決手段】 導電率計の電極1は測定部2と支持部4
を備えている。測定部2は感温筒3と電極部材9a,9
bとホルダ8と導電パイプ14と導電スプリング15と
を備えている。感温筒3は導電性である。電極部材9
a,9bはガラス状カーボンの中実材であり円環状であ
る。ホルダ8は内側に感温筒3を通し電極部材9a,9
bの内側を通る。導電パイプ14は電極部材9bの内周
面に接触する。導電スプリング15は電極部材9aと感
温筒3とを電気的に接続する。支持部4は導電止め輪1
9などを備えている。導電止め輪19は導電パイプ14
と電気的に接続する。感温筒3には第1電極ケーブル2
7が電気的に接続している。導電止め輪19には第2電
極ケーブル28が電気的に接続している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体の各種の
製造装置、産業機械、農業、食品、医療関係などの各分
野における各種の薬液の濃度管理などに用いられる導電
率計の電極に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の各種の製造装置、産業機械、農
業、食品、医療関係などの各分野における各種の薬液
(電解質液)の濃度管理などにおいて、該電解質液の濃
度を測定するために、前記電解質液の導電率を測定する
導電率計が用いられる。前述した半導体の各種の製造装
置において、各種の薬液(電解質液)の濃度を測定する
導電率計には、例えば、特開平8―15341号公報に
示された電磁誘導式の電極101(図22に示す)が用
いられる。なお、特に半導体の各種の製造装置には、例
えばフッ酸などの腐食性を有する薬液(電解質液)が用
いられることが多い。
【0003】図22に例示された電磁誘導式の電極10
1は、特開平8―15341号公報に示されているよう
に、励磁トランス102と、検出トランス103と、絶
縁ケース104と、を備えている。励磁トランス102
は、1次コイルが巻かれたトロイダルコアからなる。検
出トランス103は、2次コイルが巻かれたトロイダル
コアからなる。前記絶縁ケース104は、前記励磁トラ
ンス102と検出トランス103とを覆って、これらの
トランス102,103に腐食性の薬液(電解質液)が
接触することを防止している。
【0004】励磁トランス102には、交流電源が接続
している。検出トランス103に電流計などが接続して
いる。電磁誘導式の電極101は、前記交流電源によっ
て励磁トランス102が印加されて、電解質液中で矢印
Yで示す電磁誘導作用を生じ、前記検出トランス103
に誘導電流が流れる。電磁誘導式の電極101を用いた
導電率計は、前記誘導電流の電流値及び電流値の変化を
測定することにより、前記電解質液の導電率を測定す
る。
【0005】この電磁誘導式の電極101は、各トラン
ス102,103を腐食性の薬液(電解質液)から保護
するために、前記絶縁ケース104で各トランス10
2,103を覆っている。このため、感度が低く、低濃
度の薬液(電解質液)の導電率の測定には不向きであ
る。
【0006】また、感度が低いので、前記検出トランス
103から取り出せる信号(誘導電流)が微弱となり、
外部環境のノイズ(電気的な不要信号)の影響を受けや
すい。このため、前記電磁誘導式の電極101を用いる
と、ノイズを遮断するための機械的な構造や前記検出ト
ランス103からの信号を受ける電子回路が複雑とな
り、コストが高騰する傾向となっていた。
【0007】前記電磁誘導式の電極101の低感度であ
るという問題を解決するために、例えば特開平2000
−162168号公報に示された電極110(図23に
示す)が提案されている。
【0008】この公報に記載された電極110は、図2
3に例示するように、電極部材としての内電極111
と、電極部材としての外電極112と、支持部材113
などを備えている。内電極111は、円柱状に形成され
ている。内電極111は、グラファイトからなる母材1
11aと、該母材111aの外表面を覆う耐食層111
bと、を備えている。耐食層111bは、ガラス状カー
ボンからなる。
【0009】外電極112は、内電極111の外径よ
り、内径が大きい円管状に形成されている。外電極11
2は、内側に内電極111が挿入されることにより、該
内電極111と同軸的に配されている。外電極112
は、グラファイトからなる母材112aと、該母材11
2aの外表面を覆う耐食層112bと、を備えている。
耐食層112bは、ガラス状カーボンからなる。
【0010】支持部材113は、内電極111の外周に
嵌合し、かつ外電極112の内周に嵌合して、各電極1
11,112の基端部を支持している。支持部材113
は、電極111,112間の間隔を所定間隔としてい
る。支持部材113は、テフロン(登録商標)など、フ
ッ素樹脂の絶縁物で形成されている。支持部材113
は、内部に各電極111,112と電気的に接続した電
線などを収容する図示しない空間を有したホルダ114
内に固定されている。
【0011】前述した構成の電極110を備えた導電率
計は、各電極111,112のうち一方に交流電圧など
を印加して、他方からの電流値を測定することにより、
前記電解質液内を流れる電流に基いて、前記電解質液の
導電率を測定する。前記電極110は、各電極111,
112と支持部材113の外表面にガラス状カーボンか
らなる耐食層111b,112bを形成することによ
り、腐食性を有する薬液(電解質液)中に直接各電極1
11,112を配置して、測定感度の低下を抑制してい
る。
【0012】しかしながら、前述した公報に記載された
電極110は、各電極111,112の母材111a,
112aを構成するグラファイトが、ガラス状カーボン
より密度が低く化学的な安定度も低い。このため、腐食
性の電解質液の導電率を測定しようとすると、ガラス状
カーボンからなる耐食層111b,112bを外表面に
形成するだけでは、前記薬液がグラファイトからなる母
材111a,112a内にしみこんでしまうことが考え
られる。
【0013】本発明の出願人は、前述した構成の電極1
10を、前記腐食性の電解質液としてのフッ酸内に挿入
すると、前記母材111a,112aにフッ酸がしみこ
むことを確認している。このため、前記電極110は、
例えば、フッ酸などの腐食性の電解質液の導電率を測定
するには、不向きである。
【0014】また、前記電磁誘導式の電極101の低感
度であるという問題を解決するために、実用新案登録第
2528025号公報に示された電極120(図24に
示す)が提案されている。
【0015】前記電極120は、図24に示すように、
一対の電極部材121を備えており、該電極部材121
が、ガラス状カーボンからなる中実材で構成されてい
る。前記電極120は、電極部材121をガラス状カー
ボンなどから構成することにより、腐食性を有する薬液
中に直接電極部材121を配置して、測定感度の低下を
抑制している。
【0016】しかしながら、前記電極120は、電極部
材121を計測対象の配管などに取り付けるために、電
極部材121間の間隔を一定に保つ必要が生じる。電極
部材121が、液体の流れに対して直角に配置した円柱
状であるため、セル定数を正確に一定値となるよう設置
することが難しく、また液体の流速の影響を受けずに正
確に測定することは難しい。
【0017】このため、前記電極120は、安定的に、
電解質液の導電率を測定することが困難となる。また、
一対の電極部材121を所定間隔離して取り付けるた
め、取付にかかる所要スペースが増大する。このため、
電極120自体が大型化して望ましくない。
【0018】一方、図23に例示された電極110は、
前記支持部材113の空間内に、前記内電極111と支
持部材113との間から電解質液が侵入することを防止
するために、Oリング115を備えている。Oリング1
15は、例えば、フッ素ゴムなどの弾性を有する合成ゴ
ムなどからなる。
【0019】前述した合成ゴムなどからなるOリング1
15は、前記電解質液が比較的低温である場合には、弾
性を失い前記内電極111と支持部材113との間を液
密に保てない。一方、前記電解質液が比較的高温である
場合には、劣化して硬くなり、前記内電極111と支持
部材113との間を液密に保てない。
【0020】また、Oリング115を構成する合成ゴム
には、酸性の電解質液に対する耐食性が高いがアルカリ
性の電解質液に対する耐食性が低いものや、酸性の電解
質液とアルカリ性の電解質液との双方に対する耐食性が
高いが有機溶剤に対する耐食性が低いものなど、全ての
薬液(電解質液)に対する耐食性の優れたものがない。
【0021】このため、前述したように、Oリング11
5を用いると、内電極111と支持部材113との間を
確実に液密に保てなくなる。そして、前記空間内に電解
質液が侵入して、導電率計の電極110が、電解質液の
導電率を測定する際に不具合が生じる恐れがあった。
【0022】また、ガラス状カーボンは、製法上、一度
に製造できる量が少なく、かつ非常に硬い。さらに、ガ
ラス状カーボンは、一度に製造できる量が少ないため、
非常に高価である。ガラス状カーボンは、非常に硬いた
め、衝撃などにもろく、加工が非常に困難であった。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の電極1
01,110,120の問題を解決するために、本発明
の出願人は、ガラス状カーボンからなる中実材で電極部
材を構成し、該電極部材を円環状に形成することによっ
て、感度の低下の抑制、耐食性の向上及びコストの高騰
を抑制できる電極を提案している。
【0024】該電極では、円管状でかつ絶縁体からなる
ホルダを備えている。前記電極は、該ホルダの外周にガ
ラス状カーボンからなる電極部材を嵌合させるなどし
て、これらの電極部材を、互いに絶縁状態でかつ同軸的
に支持する。こうして、前記電極は、機械的な寸法を抑
制し、かつ電極部材間の間隔を所定間隔としている。
【0025】しかしながら、前述した電極では、電極部
材が接触するのが絶縁体からなるホルダであり、かつ前
記電極部材が非常に硬いガラス状カーボンなどからなる
ため、各電極部材と電線などを電気的に接続することが
困難となる。このため、前記電極部材を介して、前記電
解質液の導電率に応じた情報を取り出すことが困難であ
る。
【0026】したがって、本発明の目的は、電解質液の
導電率に応じた情報を確実に取り出すことができる導電
率計の電極を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載の本発明の導電率計の
電極は、複数の電極部材が計測対象の電解質液の流路中
に所定間隔離れて配置され、電極部材間に電圧を印加し
て、前記電解質液内を流れる電流に基いて前記電解質液
の導電率を測定する導電率計の電極において、前記電極
部材が、円環状に形成されかつガラス状カーボンからな
る中実材であり、円管状に形成されかつ前記電極部材そ
れぞれの内側を通ってこれらの電極部材を同軸的に支持
する絶縁性のホルダと、前記ホルダの基端部を支持しか
つ内部に空間を有する絶縁性の第2ホルダと、円柱状に
形成されかつ前記ホルダ内に挿入されるとともに基端部
が前記空間内に位置する導電性の導体柱と、前記導体柱
に接続しかつ前記空間内に収容される第1電線と、前記
電極部材のうち前記第2ホルダから離れた電極部材と前
記導体柱とを電気的に接続する接続手段と、を備えたこ
とを特徴としている。
【0028】請求項2に記載の本発明の導電率計の電極
は、複数の電極部材が計測対象の電解質液の流路中に所
定間隔離れて配置され、電極部材間に電圧を印加して、
前記電解質液内を流れる電流に基いて前記電解質液の導
電率を測定する導電率計の電極において、前記電極部材
が、円環状に形成されかつガラス状カーボンからなる中
実材であり、円管状に形成されかつ前記電極部材それぞ
れの内側を通ってこれらの電極部材を同軸的に支持する
絶縁性のホルダと、前記ホルダの基端部を支持しかつ内
部に空間を有する絶縁性の第2ホルダと、前記空間内に
収容された第2電線と、前記電極部材のうち前記第2ホ
ルダ寄りの電極部材と前記第2電線とを電気的に接続す
る第2接続手段と、を備えたことを特徴としている。
【0029】請求項3に記載の本発明の導電率計の電極
は、請求項1記載の導電率計の電極において、前記空間
内に収容された第2電線と、前記電極部材のうち前記第
2ホルダ寄りの電極部材と前記第2電線とを電気的に接
続する第2接続手段と、を備えたことを特徴としてい
る。
【0030】請求項4に記載の本発明の導電率計の電極
は、請求項1または請求項3に記載の導電率計の電極に
おいて、前記接続手段は、円環状に形成されかつ内径と
外径とのうち少なくとも一方が伸縮する方向に弾性変形
自在であるとともに、該接続手段は、内側に導体柱を通
しかつ前記第2ホルダから離れた電極部材内を通ってい
るとともに、内縁が前記導体柱と接触し外縁が前記第2
ホルダから離れた電極部材の内周面に接触し、前記導体
柱の外周面と前記第2ホルダから離れた電極部材の内周
面とを互いに離す方向の弾性復元力を生じていることを
特徴としている。
【0031】請求項5に記載の本発明の導電率計の電極
は、請求項1または請求項3に記載の導電率計の電極に
おいて、前記接続手段は、円管状に形成されかつ内外径
が伸縮する方向に弾性変形自在であるとともに、該接続
手段は、内側に導体柱を通しかつ前記第2ホルダから離
れた電極部材内を通っているとともに、内周面が前記導
体柱の外周面に接触し、前記導体柱の外周面を内方向に
押す弾性復元力を生じていることを特徴としている。
【0032】請求項6に記載の本発明の導電率計の電極
は、請求項5に記載の導電率計の電極において、前記接
続手段は、外方向に突出しかつ前記第2ホルダから離れ
た電極部材が重なるフランジを備えていることを特徴と
している。
【0033】請求項7に記載の本発明の導電率計の電極
は、請求項2または請求項3に記載の導電率計の電極に
おいて、前記第2接続手段は、円管状に形成されかつ内
側に前記ホルダの基端部を通すとともに前記第2ホルダ
寄りの電極部材の内側を通る導電性の導電パイプと、円
環状に形成されかつ前記空間内に収容されているととも
に前記第2電線と電気的に接続した導電性の環状部材
と、を備え、前記導電パイプは、前記第2ホルダ寄りの
電極部材と接触し、前記環状部材は、内側に前記導電パ
イプを通すとともに、内縁が前記導電パイプに接触して
いることを特徴としている。
【0034】請求項8に記載の本発明の導電率計の電極
は、請求項2または請求項3に記載の導電率計の電極に
おいて、前記第2接続手段は、円管状に形成されかつ内
側に前記ホルダの基端部を通すとともに前記第2ホルダ
寄りの電極部材の内側を通る導電性の導電パイプと、円
環状に形成されかつ前記空間内に収容された導電性の環
状部材と、前記第2電線と電気的に接続しかつ前記空間
内に収容された導電性の挿入部材と、を備え、前記導電
パイプは、前記第2ホルダ寄りの電極部材と接触し、前
記挿入部材は内側に前記ホルダの基端部と前記導電パイ
プとを通した円環状の環状部を有し、前記環状部材は、
前記環状部に重なりかつ内側に前記導電パイプを通すと
ともに、内縁が前記導電パイプに接触していることを特
徴としている。
【0035】請求項9に記載の本発明の導電率計の電極
は、請求項2または請求項3に記載の導電率計の電極に
おいて、前記第2接続手段は、円管状に形成されかつ内
側に前記ホルダの基端部を通すとともに前記第2ホルダ
寄りの電極部材の内側を通る導電性の導電パイプと、前
記第2電線と電気的に接続しかつ前記空間内に収容され
た導電性の挿入部材と、を備え、前記導電パイプは、前
記第2ホルダ寄りの電極部材と接触し、前記挿入部材
は、内側に前記ホルダの基端部と前記導電パイプとを通
した円環状の環状部を有しているとともに、前記環状部
の内縁が前記導電パイプに接触していることを特徴とし
ている。
【0036】請求項10に記載の本発明の導電率計の電
極は、請求項7または請求項8に記載の導電率計の電極
において、前記環状部材は、内縁部に前記導電パイプの
外周面に係止する係止爪を備えていることを特徴として
いる。
【0037】請求項11に記載の本発明の導電率計の電
極は、請求項7または請求項8に記載の導電率計の電極
において、前記環状部材は、内径が伸縮する方向に弾性
変形自在であるとともに、前記導電パイプを内方向に押
す弾性復元力を生じていることを特徴としている。
【0038】請求項12に記載の本発明の導電率計の電
極は、請求項7ないし請求項11のうちいずれか一項に
記載の導電率計の電極において、前記導電パイプは、内
外径が伸縮する方向に弾性変形自在であるとともに、前
記第2ホルダ寄りの電極部材の内周面を外方向に押す弾
性復元力を生じていることを特徴としている。
【0039】請求項13に記載の本発明の導電率計の電
極は、請求項7ないし請求項12のうちいずれか一項に
記載の導電率計の電極において、前記導電パイプは、外
方向に突出しかつ前記第2ホルダ寄りの電極部材が重な
る第2フランジを備えていることを特徴としている。
【0040】請求項14に記載の本発明の導電率計の電
極は、請求項1ないし請求項13のうちいずれか一項に
記載の導電率計の電極において、筒状に形成され、かつ
内側に前記複数の電極部材と前記ホルダとを収容して前
記第2ホルダに取り付けられる電極カバーを備え、前記
電極カバーが、前記第2ホルダに着脱自在であることを
特徴としている。
【0041】請求項1に記載した本発明の導電率計の電
極によれば、接続手段が、基端部が第2ホルダの空間内
に位置した導体柱と、第2ホルダから離れた電極部材
と、を電気的に接続する。前記導体柱には、第1電線が
接続している。このため、前記第1電線を通して、前記
第2ホルダから離れた電極部材の電解質液の導電率に応
じた情報を確実に得ることができる。
【0042】なお、本明細書でいうガラス状カーボン
は、本明細書の発明の実施の形態や実用新案登録第25
28025号公報に示されているように、樹脂などを熱
分解して炭素化して得られる。前記ガラス状カーボン
は、化学的に極端に不活性であって、ガラスと同等の硬
度並びに金属と同程度の電気抵抗値を有する。
【0043】請求項2に記載した本発明の導電率計の電
極によれば、第2接続手段が、第2ホルダ寄りの電極部
材と、第2ホルダの空間内に収容された第2電線と、を
電気的に接続する。このため、第2電線を通して、前記
第2ホルダ寄りの電極部材の電解質液の導電率に応じた
情報を確実に得ることができる。
【0044】請求項3に記載した本発明の導電率計の電
極によれば、接続手段が、基端部が第2ホルダの空間内
に位置した導体柱と、第2ホルダから離れた電極部材
と、を電気的に接続する。前記導体柱には、第1電線が
接続している。第2接続手段が、第2ホルダ寄りの電極
部材と、第2ホルダの空間内に収容された第2電線と、
を電気的に接続する。
【0045】このため、前記第1電線を通して前記第2
ホルダから離れた電極部材の電解質液の導電率に応じた
情報を確実に得ることができる。また、第2電線を通し
て前記第2ホルダ寄りの電極部材の電解質液の導電率に
応じた情報を確実に得ることができる。
【0046】請求項4に記載した本発明の導電率計の電
極によれば、接続手段は、内径と外径とのうち少なくと
も一方が伸縮自在である。接続手段は、導体柱の外周面
と第2ホルダから離れた電極部材の内周面とを離す弾性
復元力を生じる。このため、接続手段の内縁が導体柱に
より確実に接触し、接続手段の外縁が前記第2ホルダか
ら離れた電極部材の内周面により確実に接触する。した
がって、接続手段は、導体柱と、第2ホルダから離れた
電極部材と、をより確実に電気的に接続できる。
【0047】請求項5に記載した本発明の導電率計の電
極によれば、接続手段は、内外径が伸縮自在である。接
続手段は、導体柱の外周面を内方向に押す弾性復元力を
生じる。このため、接続手段は、導体柱の外周面により
確実に接触する。したがって、接続手段は、導体柱と、
第2ホルダから離れた電極部材と、をより確実に電気的
に接続できる。
【0048】請求項6に記載した本発明の導電率計の電
極によれば、接続手段が、外方向に突出しかつ第2ホル
ダから離れた電極部材が重なるフランジを備えている。
このため、接続手段は、前記第2ホルダから離れた電極
部材とより一層確実に接触する。したがって、接続手段
は、導体柱と、第2ホルダから離れた電極部材と、をよ
り一層確実に電気的に接続できる。
【0049】請求項7に記載した本発明の導電率計の電
極によれば、第2接続手段は、円管状の導電パイプと、
第2電線と接続しかつ円環状の環状部材と、を備えてい
る。導電パイプは、第2ホルダ寄りの電極部材の内側を
通りかつ該第2ホルダ寄りの電極部材と接触している。
環状部材は、内側に導電パイプを通しかつ該導電パイプ
と接触している。このため、第2ホルダ寄りの電極部材
と導電パイプと環状部材とは、確実に電気的に接続す
る。
【0050】請求項8に記載した本発明の導電率計の電
極によれば、第2接続手段は、円管状の導電パイプと、
円環状の環状部材と、第2電線と接続した挿入部材と、
を備えている。導電パイプは、第2ホルダ寄りの電極部
材の内側を通りかつ該第2ホルダ寄りの電極部材と接触
している。挿入部材は、円環状の環状部を備えている。
該環状部は、内側に導電パイプを通している。環状部材
は、内側に導電パイプを通しかつ前記環状部に重なって
いるとともに、該導電パイプと接触している。このた
め、第2ホルダ寄りの電極部材と導電パイプと環状部材
と挿入部材とは、確実に電気的に接続する。
【0051】請求項9に記載した本発明の導電率計の電
極によれば、第2接続手段は、円管状の導電パイプと、
第2電線と接続した挿入部材と、を備えている。導電パ
イプは、第2ホルダ寄りの電極部材の内側を通りかつ該
第2ホルダ寄りの電極部材と接触している。挿入部材
は、円環状の環状部を備えている。該環状部は、内側に
導電パイプを通しかつ該導電パイプと接触している。こ
のため、第2ホルダ寄りの電極部材と導電パイプと挿入
部材とは、確実に電気的に接続する。
【0052】請求項10に記載した本発明の導電率計の
電極によれば、環状部材が、導電パイプの外周面に係止
する。このため、環状部材は、導電パイプとより確実に
電気的に接続する。
【0053】請求項11に記載した本発明の導電率計の
電極によれば、環状部材が、導電パイプを内方向に押す
弾性復元力を生じて、内側に導電パイプを通している。
このため、環状部材は、導電パイプとより確実に電気的
に接続する。
【0054】請求項12に記載した本発明の導電率計の
電極によれば、導電パイプが、第2ホルダ寄りの電極部
材を外方向に押す弾性復元力を生じて、第2ホルダ寄り
の電極部材の内側を通っている。このため、導電パイプ
は、第2ホルダ寄りの電極部材とより確実に電気的に接
続する。
【0055】請求項13に記載した本発明の導電率計の
電極によれば、導電パイプのフランジに第2ホルダ寄り
の電極部材が重なる。また、第2ホルダ寄りの電極部材
は、ホルダと第2ホルダとの間に配置固定される。この
ため、第2ホルダ寄りの電極部材は、導電パイプとより
確実に電気的に接続する。
【0056】請求項14に記載した本発明の導電率計の
電極によれば、電極カバーが、第2ホルダに着脱自在で
あるので、電極カバーを取り外すことにより、容易に電
極部材とホルダなどを清掃できる。
【0057】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態を図1な
いし図7を参照して説明する。図1などに示す本発明の
第1の実施形態にかかる導電率計の電極1は、半導体の
各種の製造工程で用いられる製造装置、産業機械、農
業、食品、医療関係などの各分野における電解質液とし
ての各種の薬液の濃度管理などに用いられる。前記電極
1を用いた導電率計は、計測対象物としての前述した電
解質液の濃度を測定するために、前記電解質液の導電率
を測定する装置である。前記電極1は、例えば、半導体
の製造装置には、電解質液としてのフッ酸の導電率を測
定するために用いられる。
【0058】導電率計の電極1は、図1などに示すよう
に、測定部2と、支持部4と、電解質液の温度に応じた
情報を取り出す温度検出部5と、を備えている。測定部
2は、導体柱としての感温筒3と、絶縁性のホルダ8
と、導電パイプ14と、第1電極部材9aと、第2電極
部材9bと、を備えている。
【0059】感温筒3は、導電性を有する金属などから
なり、有底筒状に形成されている。感温筒3は、円板状
の円板部3aと、該円板部3aから立設した円筒状の筒
部3bと、を一体に備えている。円板部3aと筒部3b
とは、互いに同軸的でかつ直列に連結している。円板部
3aの外径は、筒部3bの外径より大きく形成されてい
る。このため、円板部3aの外縁部3cは、図1及び図
2に示すように、筒部3bの外周面より外方向に突出し
ている。筒部3bの外周面より突出した外縁部3cに
は、外表面にシール体13が貼り付けられている。
【0060】シール体13は、殆ど弾性変形しない低エ
ラストマ(Elastomer)性でかつ前述した電解質液に対
し耐食性の合成樹脂からなる。シール体13は、後述す
るように、コイルばね17によって測定部2が基端側に
付勢された際の弾性変形量が、問題とならない程小さ
い。また、シール体13は、エラストマ性を殆ど有して
いない高プラストマ(Plastomer)性の合成樹脂である
のが望ましい。この場合、前述した弾性変形量が、より
非常に小さい。図示例では、シール体13は、周知のフ
ッ素樹脂からなる。
【0061】感温筒3は、前記円板部3aが導電率計の
電極1の測定部2の先端側に位置しかつ筒部3bが基端
側に位置した状態でホルダ8内に嵌合する。即ち、感温
筒3はホルダ8内に挿入される。このため、筒部3b内
には、感温筒3の基端部3d側に位置する端面3eと前
記感温筒3の先端部3fとに亘って、孔3gが形成され
ている。感温筒3は、例えばニッケルとクロムとモリブ
デンとを多く含んだ耐食合金から形成されるのが望まし
い。
【0062】ホルダ8は、殆ど弾性変形しない低エラス
トマ(Elastomer)性であるとともに前述した電解質液
中で非溶出性の合成樹脂からなる。ホルダ8は、内径
が、前記感温筒3の外径と略等しい円管状に形成されて
いる。
【0063】ホルダ8は、外径が比較的小さい第1小径
部8aと第2小径部8bと、外径が比較的大きい大径部
8cと、を備えている。大径部8cは、外径が、小径部
8a,8bの外径より大きい。
【0064】ホルダ8は、小径部8a,8bを軸芯方向
の端部に位置させかつ大径部8cを軸芯方向の中央に位
置させている。ホルダ8は、小径部8a,8bと大径部
8cとを互いに同軸的でかつ直列に連結している。ま
た、ホルダ8は、第1小径部8aが測定部2の先端側に
位置し、第2小径部8bが測定部の基端側に位置してい
る。
【0065】第1小径部8aは、第1電極部材9aの厚
みより軸芯方向に沿った長さが短く、第2小径部8b
は、第2電極部材9bの厚みより軸芯方向に沿った長さ
が長く形成されている。第1小径部8aは、外周に第1
電極部材9aが嵌合する。こうして、第1小径部8aは
第1電極部材9aの内側を通る。第2小径部8bは、外
周に導電パイプ14が嵌合する。該導電パイプ14の外
周に第2電極部材9bが嵌合する。こうして、第2小径
部8bは、第2電極部材9bの内側を通る。ホルダ8
は、電極部材9a,9bの内側を通って、これらの電極
部材9a,9bを同軸的に支持する。
【0066】また、ホルダ8の第1小径部8aと大径部
8cとの間の段差面8dと、ホルダ8の第2小径部8b
と大径部8cとの間の段差面8eと、はシール面をなし
ている。ホルダ8は、後述するように、コイルばね17
によって測定部2が基端側に付勢された際の弾性変形量
が、問題とならない程小さい。
【0067】また、ホルダ8は、エラストマ性を殆ど有
していない高プラストマ(Plastomer)性の合成樹脂で
あるのが望ましい。この場合、前述した弾性変形量が、
より非常に小さい。図示例では、ホルダ8は、周知のフ
ッ素樹脂からなる。
【0068】導電パイプ14は、導電性を有する金属か
らなり、円管状に形成されている。導電パイプ14は、
内径が第2小径部8bの外径と略等しい。導電パイプ1
4は、外径が第1小径部8aの外径と略等しい。導電パ
イプ14は、外径が第2電極部材9bの内径より若干大
きい。また、導電パイプ14は、外周面から外方向に突
出した鍔14aを一体に備えている。
【0069】電極部材9a,9bは、それぞれ、ガラス
状カーボンからなる中実材である。電極部材9a,9b
は、それぞれ円環状に形成されている。電極部材9a,
9bは、内径が、第1小径部8aと導電パイプ14との
双方の外径と略等しい。前記第1電極部材9aは、本明
細書に記した後述する測定部ホルダ11から離れた電極
部材をなしている。第2電極部材9bは、本明細書に記
した測定部ホルダ11寄りの電極部材をなしている。
【0070】なお、これらの電極部材9a,9bを構成
するガラス状カーボンは、実用新案登録第252802
5号公報に示されているように、セルロースや樹脂など
を熱分解して炭素化することにより得られる。ガラス状
カーボンは、高密度でありかつ気孔率が非常に小さく、
化学的に極端に不活性であって、しかもガラスと同等の
硬度並びに金属と同程度の電気抵抗値を有する。
【0071】前述した構成の測定部2は、以下のように
組み立てられる。図5に示すように、まず、導電パイプ
14の外周に第2電極部材9bを嵌合させ、該導電パイ
プ14を第2小径部8bの外周に嵌合させる。即ち、第
2電極部材9bの内側に導電パイプ14を通し、導電パ
イプ14の内側にホルダ8を通す。第1小径部8aの外
周に第1電極部材9aを嵌合させる。このとき、第2電
極部材9bは、ホルダ8などの軸芯方向に沿って、前記
鍔14aと段差面8eとの間に位置している。導電パイ
プ14の外周面は、第2電極部材9bの内周面に接触す
る。
【0072】その後、第1電極部材9aが、外縁部3c
に形成されたシール体13と接触するように、感温筒3
の外周にホルダ8を嵌合させる。このとき、前記感温筒
3とホルダ8と導電パイプ14と各電極部材9a,9b
とは、互いに同軸的に配される。ホルダ8は、電極部材
9a,9bを先端部8g(図1に示す)から基端部8f
に向かって並べて支持する。測定部2は、このように組
み立てられて、前記感温筒3とホルダ8の基端部3d,
8fが支持部4の測定部ホルダ11に支持される。
【0073】第1電極部材9aが第1小径部8aに嵌合
して段差面8dに接触し、第2電極部材9bが導電パイ
プ14に嵌合して段差面8eに接触することによって、
電極部材9a,9bは、感温筒3とホルダ8との軸芯方
向に沿った間隔が所定間隔t(図1に示す)に保たれ
る。
【0074】また、前述した測定部2は、接続手段とし
ての導電スプリング15を備えている。導電スプリング
15は、図2及び図6に示すように、内側に感温筒3の
筒部3bを通し、かつ第1電極部材9a内を通っている
とともに、前記第1小径部8aと外縁部3cとの間に配
される。導電スプリング15は、導電性を有する金属か
らなり、円環状に形成されている。
【0075】導電スプリング15は、図6などに示すよ
うに、断面がV字状に形成されている。導電スプリング
15は、外縁部に切欠15a(図6に示す)を複数形成
している。切欠15aは、外縁から内方向に向かって、
導電スプリング15を切り欠いている。切欠15aは、
導電スプリング15の周方向に沿って等間隔に配されて
いる。導電スプリング15は、切欠15aを前記外縁部
と同様に内縁部に設けても良く、前記切欠15aを内外
縁部双方に設けることもできる。
【0076】導電スプリング15は、内径と外径との双
方が伸縮する方向に、弾性変形自在となっている。導電
スプリング15を構成する金属として、例えばニッケル
とクロムとモリブデンとを多く含んだ耐食合金や、SU
S316L鋼や、SUS304鋼及び銅、銅合金などを
用いることができる。
【0077】導電スプリング15は、前記感温筒3と第
1電極部材9aなどと同軸的に配される。導電スプリン
グ15は、内側に感温筒3の筒部3bを通し、第1電極
部材9aの内側に配されると、筒部3bの外周面と第1
電極部材9aの内周面とを互いに離す方向に弾性復元力
を生じる。そして、導電スプリング15は、内縁が前記
筒部3bの外周面に接触し、かつ外縁が第1電極部材9
aの内周面に接触する。こうして、導電スプリング15
は、第1電極部材9aと感温筒3とを電気的に接続す
る。
【0078】前記支持部4は、測定部2の基端部即ち、
感温筒3とホルダ8の基端部3d,8fを支持してい
る。支持部4は、図1に示すように、第2ホルダとして
の絶縁性の測定部ホルダ11と、基端キャップ12など
を備えている。
【0079】測定部ホルダ11は、殆ど弾性変形しない
低エラストマ(Elastomer)性であり、かつ前述した電
解質液に対し耐食性の合成樹脂からなる。測定部ホルダ
11は、円板状の底部11aと、該底部11aの外縁に
連なる円筒状の筒部11bと、を一体に備えて有底筒状
に形成されている。
【0080】底部11aは、外径が電極部材9a,9b
の外径より大きく形成されている。底部11aの両表面
は、平坦に形成されている。底部11aは、図1及び図
3に示すように、中央に孔11cを設けている。孔11
cは、平面形状が円形に形成されかつ内径が導電パイプ
14の外径と略等しく形成されている。筒部11bは、
内径が電極部材9a,9bの外径より大きい円筒状に形
成されている。筒部11bは、内径が軸芯方向に沿って
一定に形成されている。
【0081】測定部ホルダ11は、底部11aの孔11
c内に導電パイプ14を通して、測定部2の基端部を支
持する。測定部2の基端部を支持した際に、第2電極部
材9bと接触する測定部ホルダ11の底部11aの表面
11dは、第2シール面と規制手段をなしている。
【0082】測定部ホルダ11は、後述するように、コ
イルばね17によって測定部2が基端側に付勢された際
の弾性変形量が、問題とならない程小さい。また、測定
部ホルダ11は、エラストマ性を殆ど有していない高プ
ラストマ(Plastomer)性の合成樹脂であるのが望まし
い。この場合、前述した弾性変形量が、より非常に小さ
い。図示例では、測定部ホルダ11は、周知のフッ素樹
脂からなる。
【0083】基端キャップ12は、内側に温度検出部5
の後述する電線束30を通す丸孔を備えている。基端キ
ャップ12などの内側には、図示しないOリングが設け
られている。Oリングは、内側に電線束30を通して、
前記測定部ホルダ11の内側即ち基端キャップ12の内
側に配される。前記基端キャップ12とOリングは、前
記電線束30と測定部ホルダ11の内周面と、の間を液
密に保ち、後述する空間16内に電解質液が侵入するこ
とを防止する。
【0084】また、前記支持部4は、測定部ホルダ11
の底部11aの表面と、筒部11bの内周面等で囲まれ
た空間16を、内部に形成している。この空間16に
は、前記孔3gが開口している。
【0085】また、支持部4は、挿入部材としての導電
ホルダ18と、環状部材としての導電止め輪19と、絶
縁ワッシャ20と、第1の止め輪21と、付勢手段とし
てのコイルばね17と、を備えている。これらの導電ホ
ルダ18と、導電止め輪19と、絶縁ワッシャ20と、
第1の止め輪21と、コイルばね17とは、図1、図3
及び図4に示すように、前記空間16内に収容されてい
る。
【0086】導電ホルダ18は、導電性を有する金属か
らなり、円環状の環状部18aと円筒状の筒部18bと
を一体に備えている。環状部18aと筒部18bとは、
外径が、測定部ホルダ11の内径と略等しい。筒部18
bは、環状部18aの外縁に連なっている。環状部18
aと筒部18bとは、互いに同軸的に連結している。
【0087】導電ホルダ18は、環状部18aの中央に
孔18cを設けている。孔18cは、平面形状が円形に
形成されており、内径が導電パイプ14の外径と略等し
い。導電ホルダ18は、環状部18aが測定部ホルダ1
1の底部11aに重なり、かつ筒部18bが測定部ホル
ダ11の筒部11b内に嵌合した状態で、空間16内に
収容される。
【0088】このとき、前記孔18c内に導電パイプ1
4とホルダ8の基端部8fと感温筒3の基端部3dとを
通して、測定部2の基端部を支持する。即ち、空間16
内に、感温筒3とホルダ8の基端部3d,8fが位置し
ている。そして、環状部18aの内縁が導電パイプ14
の外周面に接触する。
【0089】導電止め輪19は、ステンレス鋼などの導
電性を有する周知の鋼などからなる。導電止め輪19
は、図7に示すように、円環状の環状部19bと、複数
の係止爪19aと、を備えている。環状部19bは、外
径が、導電ホルダ18の筒部18bの内径と略等しく形
成されている。
【0090】係止爪19aは、環状部19bの内縁に連
なっている。即ち、係止爪19aは、導電止め輪19の
内縁部に設けられている。複数の係止爪19aは、環状
部19bの周方向に沿って等間隔に設けられている。複
数の係止爪19aのうち互いに相対する係止爪19a相
互間の間隔は、導電パイプ14の外径より若干小さく形
成されている。
【0091】係止爪19aは、前記環状部19bから離
れた先端間の間隔が伸縮自在に前記環状部19bに支持
されている。即ち、導電止め輪19は、内径が伸縮する
方向に弾性変形自在である。係止爪19aは、前記環状
部19bから離れた先端が導電パイプ14の外周面に係
止する。即ち、導電止め輪19の内縁は導電パイプ14
の外周面に接触することとなる。
【0092】導電止め輪19は、環状部19bの内側に
導電パイプ14を通して導電ホルダ18の環状部18a
に重ねられ、かつ前記係止爪19aが該導電パイプ14
に係止して、前記空間16内に収容される。導電止め輪
19は、係止爪19aが導電パイプ14の外周に係止
し、導電パイプ14を内方向に押す弾性復元力を生じて
いる。
【0093】なお、前述した導電パイプ14と導電止め
輪19と導電ホルダ18とは、本明細書に記した第2接
続手段を構成している。
【0094】絶縁ワッシャ20は、絶縁性を有する合成
樹脂からなり、かつ円環状に形成されている。絶縁ワッ
シャ20は、図1及び図4などに示すように、内径が感
温筒3の筒部3bの外径より若干大きく、外径が導電ホ
ルダ18の筒部18bの内径と略等しく形成されてい
る。絶縁ワッシャ20は、内側に感温筒3の筒部3bを
通しかつ前記環状部18aと間隔を存して前記筒部18
b内即ち空間16内に収容される。
【0095】第1の止め輪21は、ステンレス鋼などの
周知の鋼などからなり円環状に形成されている。第1の
止め輪21は、外径が導電ホルダ18の筒部18bの内
径より小さく形成されている。第1の止め輪21は、内
縁が、感温筒3の筒部3bの外周に係止する。第1の止
め輪21は、図1及び図4などに示すように、絶縁ワッ
シャ20に重ねられかつ内側に感温筒3の筒部3bを通
した格好で、内縁が筒部3bの外周に係止する。
【0096】第1の止め輪21は、絶縁ワッシャ20に
重なりかつ内縁が前記筒部3bの外周に係止して、前記
筒部18b内即ち空間16内に収容される。第1の止め
輪21は、内縁が感温筒3の筒部3bの外周に係止する
ことによって、前記絶縁ワッシャ20が筒部3bの基端
部3d側から抜け出ることを防止する。
【0097】コイルばね17は、前述したハステロイC
−22などの耐食合金や、SUS316L鋼や、SUS
304鋼などの金属からなる。コイルばね17は、内径
が導電パイプ14の外径より大きく、外径が導電ホルダ
18の筒部18bの内径より小さく形成されている。コ
イルばね17は、前記導電止め輪19と絶縁ワッシャ2
0との間で、かつ内側に導電パイプ14を通した状態
で、前記筒部18b内即ち空間16内に収容される。
【0098】コイルばね17は、前記導電止め輪19と
絶縁ワッシャ20との間に位置し、前記空間16内に収
容されると、互いに離れる方向に、前記導電止め輪19
と絶縁ワッシャ20を付勢する。すると、第1の止め輪
21によって絶縁ワッシャ20が筒部3bの基端部3d
側から抜け出ることが防止されているので、コイルばね
17は、感温筒3を基端部3dに向かって付勢する。さ
らに、コイルばね17は、導電止め輪19を環状部18
aに向かって付勢する。
【0099】そして、感温筒3の円板部3aの外縁部3
cによって、第1電極部材9aとホルダ8と第2電極部
材9bが、基端部3d側に付勢される。こうして、コイ
ルばね17は、感温筒3とホルダ8とを基端部3dに向
かって付勢する。すると、底部11aの表面11dが第
2電極部材9bと接触して、感温筒3及びホルダ8が基
端部3dに向かって変位することが規制される。
【0100】シール体13と第1電極部材9aとは隙間
無く密接し、第1電極部材9aと段差面8dとが隙間無
く密接し、第2電極部材9bと段差面8eとが隙間無く
密接し、第2電極部材9bと測定部ホルダ11の底部1
1aとが隙間無く密接する。
【0101】前記シール体13とホルダ8と測定部ホル
ダ11とが、低エラストマ性の合成樹脂からなるので、
前記シール体13とホルダ8と測定部ホルダ11とが若
干弾性変形する。
【0102】そして、前記シール体13と第1電極部材
9aとの間と、第1電極部材9aと段差面8dとの間
と、第2電極部材9bと段差面8eとの間と、第2電極
部材9bと測定部ホルダ11の底部11aとの間と、が
それぞれ液密に保たれる。こうして、感温筒3と第1電
極部材9aとの間が液密に保たれ、各電極部材9a,9
bとホルダ8との間が液密に保たれ、第2電極部材9b
と支持部4との間が液密に保たれる。
【0103】前記温度検出部5は、図1などに示すよう
に、温度補償用の温度センサ素子22と、印刷配線板2
4と、円管ばね部材25と、第2の止め輪26と、前記
第1電極部材9aと電気的に接続する第1電極ケーブル
27と、前記第2電極部材9bと電気的に接続する第2
電極ケーブル28と、複数のケーブル29と、を備えて
いる。
【0104】温度検出部5は、前記温度センサ素子22
と、印刷配線板24とが、感温筒3の先端部3fから基
端部3dに向かって順に位置した状態で、前記孔3g内
に配されている。
【0105】温度センサ素子22は、前記孔3g内でか
つ前記感温筒3の先端部3fに配されている。温度セン
サ素子22は、ディスク形、ペレット形、ビード形ある
いはそれに類似した面部を有する形状のサーミスタや巻
線、薄膜技術などにより形成された金属測温抵抗体など
により構成されている。温度センサ素子22は、印刷配
線板24に電気的に接続している。
【0106】印刷配線板24は、温度センサ素子22と
各ケーブル27,28,29と円管ばね部材25とを、
予め定められるパターンにしたがって、電気的に接続す
る。印刷配線板24の基端部には、第1電極ケーブル2
7と第2電極ケーブル28とケーブル29とが接続され
る。
【0107】円管ばね部材25は、内外径が伸縮する方
向に、弾性変形自在となっている。円管ばね部材25
は、内側に印刷配線板24を通した格好で、前記孔3g
内に挿入される。すると、円管ばね部材25は、弾性復
元力によって、孔3gの内面に接触するとともに、印刷
配線板24の配線パターンなどと接触する。
【0108】第2の止め輪26は、導電性を有する鋼な
どからなりかつ円環状に形成されている。第2の止め輪
26は、内側に温度検出部5の電線束30を通し、かつ
外縁が前記導電ホルダ18の筒部18bの内周面に係止
して、前記空間16内に収容されている。
【0109】第1電極ケーブル27は、一端が印刷配線
板24に固定されている。こうして、第1電極ケーブル
27は、印刷配線板24の配線パターンと、円管ばね部
材25と、感温筒3と、導電スプリング15を介して、
第1電極部材9aと電気的に接続する。第1電極ケーブ
ル27は、前記ケーブル29とともに電線束30として
基端キャップ12まで導かれ、前記丸孔を通って外部に
導かれる。第1電極ケーブル27は、前述した図示しな
い演算装置などに電気的に接続している。
【0110】第2電極ケーブル28は、一端が印刷配線
板24に固定され、かつ他端が第2の止め輪26に固定
されている。第2電極ケーブル28は、第2の止め輪2
6と導電ホルダ18と導電止め輪19と導電パイプ14
を介して、第2電極部材9bと印刷配線板24の配線パ
ターンとを電気的に接続する。
【0111】複数のケーブル29は、それぞれ、一端
が、印刷配線板24に固定されている。複数のケーブル
29のうち一つのケーブル29は、印刷配線板24の配
線パターンを介して、第2電極ケーブル28と電気的に
接続する。他のケーブル29は、印刷配線板24の配線
パターンを介して、温度センサ素子22と電気的に接続
する。
【0112】ケーブル29は、前記第1電極ケーブル2
7とともに電線束30として基端キャップ12まで導か
れ、前記丸孔内を通って外部に導かれる。ケーブル29
は、前述した図示しない演算装置などに電気的に接続し
ている。
【0113】こうして、前記演算装置は、前記第1電極
ケーブル27などを介して第1電極部材9aと電気的に
接続し、ケーブル29と第2電極ケーブル28などを介
して第2電極部材9bと電気的に接続し、ケーブル29
などを介して温度センサ素子22と電気的に接続する。
なお、前記第1電極ケーブル27は、本明細書に記した
第1電線をなしており、前記第2電極ケーブル28は、
本明細書に記した第2電線をなしている。
【0114】また、導電率計の電極1は、電極カバー1
0を備えている。電極カバー10は、内径が電極部材9
a,9bの外径より大きい円管状に形成されている。電
極カバー10は、内側に前述した構成の測定部2を収容
して、支持部4の測定部ホルダ11に取り付けられる。
【0115】電極カバー10は、測定部2の感温筒3と
ホルダ8と各電極部材9a,9bなどと同軸的な状態
で、前記支持部4の測定部ホルダ11に取り付けられ
る。電極カバー10は、ねじや、互いに嵌合する溝と突
起などによって、前記測定部ホルダ11に着脱自在とな
っている。
【0116】前述した構成によれば、導電率計の電極1
は、前記測定部2の少なくとも先端部を、計測対象の電
解質液の流路中に配置して、前記電極部材9a,9bを
該計測対象の電解質液の流路中に配置する。なお、これ
らの電極部材9a,9bは、互いに所定間隔t離れて電
解質液中に配置される。
【0117】導電率計の電極1は、前記電極部材9a,
9b間に例えば交流電圧を印加して、各ケーブル27,
28,29などを介して前記演算装置などに伝えられる
前記電解質液内を流れる電流に基いて、前記電解質液の
導電率を測定する。
【0118】このとき、前記温度センサ素子22から前
記ケーブル29などを介して前記電解質液の温度に応じ
た情報が、前記演算装置に伝えられる。そして、この演
算装置などが電解質液の温度の補償を行い、この電解質
液のあらかじめ定められた温度における導電率を算出す
る。
【0119】本実施形態の導電率計の電極1によれば、
電極部材9a,9bが、金属と同程度の電気抵抗値を有
しかつ化学的に極端に不活性なガラス状カーボンからな
るため、該電極部材9a,9bを直接腐食性の電解質液
中に露出できる。したがって、腐食性の電解質液の導電
率を、感度を低下させることなく確実に測定できる。
【0120】導電スプリング15が、内径と外径との双
方が伸縮自在となっており、内側に感温筒3を通し、第
1電極部材9aの内側を通っている。導電スプリング1
5が、感温筒3の外周面を内方向に押しかつ第1電極部
材9aの内周面を外方向に押す弾性復元力を生じてい
る。
【0121】このため、導電スプリング15が、第1電
極部材9aと感温筒3との双方に確実に接触し、該第1
電極部材9aと感温筒3とを確実に電気的に接続する。
感温筒3には、円管ばね部材25と印刷配線板24など
を介して第1電極ケーブル27が電気的に接続してい
る。したがって、第1電極ケーブル27が第1電極部材
9aと確実に電気的に接続する。
【0122】導電パイプ14が第2電極部材9bの内側
に嵌合し、導電パイプ14の外周に導電止め輪19の係
止爪19aが係止している。導電止め輪19が導電ホル
ダ18の環状部18aに重なり、導電ホルダ18の筒部
18bの内周に、第2電極ケーブル28が接続した第2
の止め輪26が係止している。
【0123】このため、第2電極部材9bは、導電パイ
プ14と導電止め輪19と導電ホルダ18などを介し
て、第2電極ケーブル28と電気的に接続する。したが
って、第2電極ケーブル28が第2電極部材9bと確実
に電気的に接続する。
【0124】したがって、第1電極ケーブル27と第2
電極ケーブル28とを介して、第1電極部材9aと第2
電極部材9bとの間に電圧を確実に印加でき、前記電極
部材9a,9b間即ち電解質液内を流れる電流(電流
値)を確実に得ることができる。したがって、電極部材
9a,9bを介して、前記電解質液の導電率に応じた情
報を確実に得ることができる。
【0125】本実施形態の導電率計の電極1は、導電ス
プリング15を、断面V字状の円環状に形成している。
しかしながら、本実施形態では、導電スプリング15を
図8ないし図11に示すように形成しても良い。図8
(A)ないし(C)に示す導電スプリング15は、段階
的または連続的に、内外径が変化する円環状に形成され
ている。
【0126】図8(A)と図8(C)に示す導電スプリ
ング15は、小径部31と大径部32とが互いに同軸的
に連結された格好に形成されている。図8(B)に示す
導電スプリング15は、内外径が軸芯に沿って徐々に変
化する。図8(A)ないし(C)に示す導電スプリング
15は、大径側の縁部に、前記切欠15aが周方向に沿
って複数設けられている。
【0127】図8(A)ないし(C)に示す導電スプリ
ング15は、内側に感温筒3を通しかつ第1電極部材9
aの内側に通される。導電スプリング15は、小径側が
感温筒3の外周面に接触するとともに該外周面を内方向
に押し、かつ大径側が第1電極部材9aの内周面に接触
するとともに該内周面を外方向に押す弾性復元力を生じ
る。
【0128】導電スプリング15は、前記小径側の縁部
に、切欠を周方向に沿って複数設けても良い。該切欠
は、前記導電スプリング15の小径側の外縁から内方向
に向かって、導電スプリング15を切り欠いているのが
望ましい。
【0129】図9(A)に示す導電スプリング15は、
円環状に形成されかつ内外径が軸芯に沿って一定の環部
33と、該環部33の一方の縁に連なる第1爪34と、
該環部33の他方の縁に連なる第2爪35と、を備えて
いる。第1爪34と第2爪35とは、環部33の周方向
に沿って複数設けられている。
【0130】第1爪34は、環部33から離れるのにし
たがって、環部33の内方向に徐々に傾斜している。第
2爪35は、環部33から離れるのにしたがって、環部
33の外方向に徐々に傾斜している。図9(A)に示す
導電スプリング15は、第1爪34が感温筒3の外周面
に係止し、第2爪35が第1電極部材9aの内周面に係
止する。
【0131】こうして、図9(A)に示す導電スプリン
グ15は、感温筒3の外周面に接触するとともに該外周
面を内方向に押し、かつ第1電極部材9aの内周面に接
触するとともに該内周面を外方向に押す弾性復元力を生
じる。
【0132】また、図9(B)に示すように、導電スプ
リング15は、環部33が軸芯に沿って内外径が徐々に
変化する円環状に形成され、第1爪34と第2爪35と
の双方が環部33の軸芯に沿って延在しても良い。な
お、図9(B)中に一点鎖線IXAで囲んだ部分は、図
9(A)中に一点鎖線IXAで囲んだ部分に相当する。
図9(B)中に一点鎖線IXBで囲んだ部分は、図9
(A)中に一点鎖線IXBで囲んだ部分に相当する。
【0133】この場合でも、導電スプリング15は、第
1爪34が感温筒3の外周面に係止し、第2爪35が第
1電極部材9aの内周面に係止する。そして、導電スプ
リング15は、感温筒3の外周面に接触するとともに該
外周面を内方向に押し、かつ第1電極部材9aの内周面
に接触するとともに該内周面を外方向に押す弾性復元力
を生じる。
【0134】図10に示す導電スプリング15は、軸芯
に沿って内外径が一定の円環状に形成されており、両縁
に、複数の切欠15aを設けて、第1爪34と第2爪3
5とを形成している。図10(A)に示す例では、爪3
4,35は、周方向に沿って多数設けられており、図1
0(B)に示す例では、爪34,35は、周方向に沿っ
て4箇所に設けられている。図10に示す導電スプリン
グ15は、爪34,35のうち一方が、導電スプリング
15の内方向に曲げられ、爪34,35のうち他方が、
導電スプリング15の外方向に曲げられるのが望まし
い。
【0135】図10に示す導電スプリング15において
も、爪34,35のうち一方が感温筒3の外周面に係止
し、爪34,35のうち他方が第1電極部材9aの内周
面に係止する。そして、導電スプリング15は、感温筒
3の外周面に接触するとともに該外周面を内方向に押
し、かつ第1電極部材9aの内周面に接触するとともに
該内周面を外方向に押す弾性復元力を生じる。
【0136】図11に示す導電スプリング15は、円環
状に形成されかつ、内外径が徐々に変化するように、外
凸部37と内凸部38とが交互に配されて、周壁36が
波状に形成されている。外凸部37は、内凸部38よ
り、周壁36の外方に突出している。
【0137】図11に示す導電スプリング15は、内側
に感温筒3を通しかつ第1電極部材9aの内側に配され
る。このとき、導電スプリング15は、外凸部37が第
1電極部材9aの内周面に接触するとともに該内周面を
外方向に押し、かつ内凸部38が感温筒3の外周面に接
触するとともに該外周面を内方向に押す弾性復元力を生
じる。また、図11に示す導電スプリング15は、図中
に点線で示すように、前記周壁36の一部を該周壁36
の両縁に亘って切り欠く切欠39を設けても良い。
【0138】この切欠39を設けることによって、導電
スプリング15は、内外径がより確実に伸縮自在とな
る。導電スプリング15は、切欠39を設けることによ
って、第1電極部材9aの内周面を外方向に押しかつ感
温筒3の外周面を内方向に押す弾性復元力をより確実に
生じる。そして、導電スプリング15は、第1電極部材
9aと感温筒3とをより確実に電気的に接続できる。
【0139】前述した図8ないし図11に示す導電スプ
リング15も、第1電極部材9aの内周面と感温筒3の
外周面との双方に確実に接触し、第1電極部材9aと感
温筒3とを確実に電気的に接続する。こうして、前述し
た図8ないし図11に示す導電スプリング15も、第1
電極部材9aと第1電極ケーブル27とを確実に電気的
に接続できる。
【0140】また、本実施形態の導電率計の電極1は、
導電止め輪19を、環状部19bと係止爪19aとから
形成している。しかしながら、本実施形態では、導電止
め輪19を、図12ないし図14に示すように形成して
も良い。
【0141】図12に示す導電止め輪19は、円環状に
形成されかつ、内縁と外縁とに亘って導電止め輪19の
母材を切り欠いた切欠40を備えている。導電止め輪1
9の内径は、導電パイプ14の外径より若干小さく形成
されている。図12に示す導電止め輪19は、前記切欠
40の幅を伸縮自在に、内外径が伸縮する方向に弾性変
形自在となっている。
【0142】図12に示す導電止め輪19は、内側に導
電パイプ14を通した格好で、導電ホルダ18の環状部
18aに重ねられる。このとき、導電止め輪19は、導
電パイプ14の外周面に接触しかつ該外周面を内方向に
押す弾性復元力を生じる。このため、導電止め輪19
は、内縁が導電パイプ14の外周面に確実に接触する。
【0143】図13に示す導電止め輪19は、円環状の
円環部41と、円筒状の円筒部42と、内縁と外縁とに
亘って円環部41と円筒部42との双方を切り欠いた切
欠43と、を備えている。円環部41と円筒部42の内
径は、導電パイプ14の外径より若干小さく形成されて
いる。円環部41と円筒部42とは、互いに同軸的に連
結している。図13に示す導電止め輪19は、前記切欠
43の幅を伸縮自在に、円環部41と円筒部42の内外
径が伸縮する方向に弾性変形自在となっている。
【0144】図13に示す導電止め輪19は、円環部4
1と円筒部42の内側に導電パイプ14を通した格好
で、円環部41が導電ホルダ18の環状部18aに重ね
られる。このとき、図13に示す導電止め輪19は、導
電パイプ14の外周面に接触するとともに該外周面を内
方向に押す弾性復元力を生じる。このため、導電止め輪
19は、円環部41の内縁と円筒部42の内周面との双
方が導電パイプ14の外周面に確実に接触する。
【0145】図14に示す導電止め輪19は、円環状に
形成されている。導電止め輪19の内径は、導電パイプ
14の外径より若干小さく形成されている。図14に示
す導電止め輪19は、内側に導電パイプ14を圧入した
格好で、導電ホルダ18の環状部18aに重ねられる。
このとき、導電止め輪19は、内縁が導電パイプ14の
外周面に確実に接触する。
【0146】図12ないし図14に示す導電止め輪19
は、内縁が導電パイプ14の外周面に確実に接触し、前
記コイルばね17の付勢力によって前記導電ホルダ18
の環状部18aに確実に接触する。このため、導電止め
輪19は、導電パイプ14と導電ホルダ18とを確実に
電気的に接続できる。したがって、導電止め輪19は、
第2電極部材9bと第2電極ケーブル28とを確実に電
気的に接続できる。
【0147】さらに、本実施形態の導電率計の電極1
は、導電パイプ14を、鍔14aを有する円管状に形成
している。しかしながら、本実施形態では、導電パイプ
14を、図15に示すように形成しても良い。
【0148】図15(A)に示す導電パイプ14は、軸
芯に沿って内外径が一定の円筒状に形成されている。図
15(A)に示す導電パイプ14は、外径が前記第2電
極部材9bの内径より若干大きく形成されている。図1
5(A)に示す導電パイプ14は、第2電極部材9bの
内側に圧入されて、該第2電極部材9bの内周に嵌合す
る。導電パイプ14は、第2電極部材9bと確実に接触
し、第2電極部材9bと確実に電気的に接続する。
【0149】図15(B)と図15(C)とに示す導電
パイプ14は、内周面と外周面とに亘って導電パイプ1
4を構成する母材を切り欠いた切欠44を備えている。
切欠44は、導電パイプ14の両縁に亘って設けられて
いる。図15(B)に示す例では、切欠44は、導電パ
イプ14の軸芯に沿って一直線に形成されており、図1
5(C)に示す例では、切欠44は、ジグザグ状に形成
されている。
【0150】図15(B)と図15(C)とに示す導電
パイプ14は、前記切欠44の幅が増減するように、即
ち内外径が伸縮する方向に弾性変形自在となっている。
図15(B)と図15(C)とに示す導電パイプ14
は、弾性変形していない初期状態において、外径が第2
電極部材9bの内径より若干大きく形成されている。
【0151】図15(B)と図15(C)とに示す導電
パイプ14は、第2電極部材9bの内側に嵌合する。導
電パイプ14は、第2電極部材9bの内側に嵌合する
と、第2電極部材9bの内周面を外方向に押す弾性復元
力を生じる。導電パイプ14は、第2電極部材9bと確
実に接触し、第2電極部材9bと確実に電気的に接続す
る。
【0152】図15(A)ないし図15(C)に示す導
電パイプ14は、第2電極部材9bの内周面に接触する
ため、該第2電極部材9bと導電止め輪19とを確実に
電気的に接続できる。したがって、導電パイプ14は、
第2電極部材9bと第2電極ケーブル28とを確実に電
気的に接続できる。
【0153】次に、本発明の第2の実施形態にかかる導
電率計の電極を、図16及び図17を参照して説明す
る。なお、前述した第1の実施形態と同一構成部分に
は、同一符号を付して説明を省略する。本実施形態の導
電率計の電極1は、導電スプリング15を用いずに接続
手段として、第2導電パイプ45を用いている。
【0154】第2導電パイプ45は、図16及び図17
に示すように、円管状の円管部46と、円環状のフラン
ジ47と、切欠48と、を備えている。即ち、第2導電
パイプ45は、円管状に形成されている。円管部46と
フランジ47とは互いに同軸的に連結している。フラン
ジ47は、円管部46の一方の縁から外方向に突出して
いる。切欠48は、円管部46とフランジ47との双方
の内周面と外周面とに亘って、第2導電パイプ45の母
材を切り欠いている。切欠48は、円管部46の長手方
向の両縁に亘って、第2導電パイプ45の母材を切り欠
いている。
【0155】第2導電パイプ45は、前記切欠48の幅
が増減するように、即ち内外径が伸縮する方向に、弾性
変形自在となっている。第2導電パイプ45は、弾性変
形していない初期状態において、円管部46の内径が感
温筒3の外径より若干小さく形成され、フランジ47近
辺の外径が第1電極部材9aの内径より若干大きく形成
されている。第2導電パイプ45を構成する金属とし
て、例えばニッケルとクロムとモリブデンとを多く含ん
だ耐食合金や、SUS316L鋼や、SUS304鋼及
び銅、銅合金などを用いることができる。
【0156】また、本実施形態のホルダ8は、内径が第
2導電パイプ45の外径と略等しく形成されている。さ
らに、本実施形態の第1電極部材9aは、図16に示す
ように、内縁部に、前記フランジ47と合致する段部4
9が設けられている。
【0157】本実施形態の導電率計の電極1は、第2導
電パイプ45の内側に感温筒3を通し、かつ段部49と
フランジ47とが合致するように、該第2導電パイプ4
5の外側に、第1電極部材9aが嵌合したホルダ8を通
す。すなわち、第2導電パイプ45は、第1電極部材9
aの内側を通り、内側に感温筒3の筒部3bを通す。す
ると、図16に示すように、第1電極部材9aがフラン
ジ47に重ねられる。また、第2導電パイプ45が、感
温筒3の外周面を内方向に押す弾性復元力を生じて、該
第2導電パイプ45が感温筒3の外周面に確実に接触す
る。
【0158】本実施形態の導電率計の電極1によれば、
第2導電パイプ45の円管部46の内周面が感温筒3の
外周面と第1電極部材9aの内周面に確実に接触し、か
つフランジ47に第1電極部材9aが重なるので、該フ
ランジ47と第1電極部材9aの内周面と第1電極部材
9aの凹溝の円板平面とが確実に接触する。このため、
第2導電パイプ45は、第1電極部材9aと感温筒3と
を確実に電気的に接続する。
【0159】したがって、本実施形態の導電率計の電極
1においても、前述した第1の実施形態と同様に、第1
電極ケーブル27と第1電極部材9aとを確実に電気的
に接続でき、第2電極ケーブル28と第2電極部材9b
とを確実に電気的に接続できる。
【0160】このため、第1電極ケーブル27と第2電
極ケーブル28とを介して、第1電極部材9aと第2電
極部材9bとの間に電圧を確実に印加でき、前記電極部
材9a,9b間即ち電解質液内を流れる電流を確実に得
ることができる。したがって、電極部材9a,9bを介
して、前記電解質液の導電率に応じた情報を確実に得る
ことができる。
【0161】さらに、本実施形態においても、前述した
第1の実施形態と同様に、導電止め輪19を、図12な
いし図14に示すように形成しても良く、導電パイプ1
4を図15に示すように形成しても良い。
【0162】次に、本発明の第3の実施形態にかかる導
電率計の電極1を、図18及び図19を参照して説明す
る。なお、前述した第1の実施形態と同一構成部分に
は、同一符号を付して説明を省略する。本実施形態の導
電率計の電極1は、図18及び図19に示すように、導
電パイプ14が、円管状の円管部50と前記切欠44と
第2フランジ51とを備えている。
【0163】円管部50と第2フランジ51とは互いに
同軸的に連結している。第2フランジ51は、円管部5
0の一方の縁から外方向に突出している。切欠44は、
円管部50と第2フランジ51との双方の内周面と外周
面とに亘って、導電パイプ14の母材を切り欠いてい
る。切欠44は、円管部50の長手方向の両縁に亘っ
て、導電パイプ14の母材を切り欠いている。
【0164】導電パイプ14は、前記切欠44の幅が増
減するように、即ち内外径が伸縮する方向に、弾性変形
自在となっている。第2導電パイプ45は、弾性変形し
ていない初期状態において、円管部50の外径が第2電
極部材9bの内径より若干小さく形成されている。ま
た、本実施形態の第2電極部材9bは、図18に示すよ
うに、内縁部に、前記第2フランジ51と合致する段部
52が設けられている。
【0165】本実施形態の導電率計の電極1は、段部5
2と第2フランジ51とが合致するように、導電パイプ
14の外周に第2電極部材9bを嵌合させる。そして、
該導電パイプ14を第2小径部8bの外周に嵌合させる
などして、測定部2を組み立てる。すると、図18に示
すように、第2電極部材9bが第2フランジ51に重ね
られる。また、導電パイプ14が、第2電極部材9bの
内周面を外方向に押す弾性復元力を生じて、該導電パイ
プ14が第2電極部材9bに確実に接触する。
【0166】本実施形態の導電率計の電極1によれば、
導電パイプ14の円管部50の外周面が第2電極部材9
bの内周面に確実に接触し、かつ第2フランジ51に第
2電極部材9bが重なる。このため、導電パイプ14
は、第2電極部材9bと導電止め輪19とを確実に電気
的に接続する。
【0167】したがって、本実施形態の導電率計の電極
1においても、前述した第1の実施形態と同様に、第1
電極ケーブル27と第1電極部材9aとを確実に電気的
に接続でき、第2電極ケーブル28と第2電極部材9b
とを確実に電気的に接続できる。
【0168】このため、第1電極ケーブル27と第2電
極ケーブル28とを介して、第1電極部材9aと第2電
極部材9bとの間に電圧を確実に印加でき、前記電極部
材9a,9b間即ち電解質液内を流れる電流を確実に得
ることができる。したがって、電極部材9a,9bを介
して、前記電解質液の導電率に応じた情報を確実に得る
ことができる。
【0169】また、本実施形態においても、前述した第
1の実施形態と同様に、導電スプリング15を図8ない
し図11に示すように形成しても良く、導電止め輪19
を図12ないし図14に示すように形成しても良い。さ
らに、第2の実施形態のように、導電スプリング15を
用いずに、第2導電パイプ45を用いて、第2電極部材
9bに段部52を形成しても良い。
【0170】また、前述した第1ないし第3の実施形態
の導電率計の電極1は、図20に示すように、導電ホル
ダ18を用いなくても良い。この場合、図20に示すよ
うに、導電止め輪19に、直接電線53を取り付け、該
電線53を第2の止め輪26に取り付ける。
【0171】図20では、電線53は、はんだなどを用
いたろう付けによって、導電止め輪19と第2の止め輪
26とに取り付けられている。また、図20では、図1
4に示した導電止め輪19を用いている。しかしなが
ら、本発明では、図7などに示した導電止め輪19や図
12及び図13に示した導電止め輪19を用いても良い
ことは勿論である。
【0172】また、図20では、図15(A)に示した
導電パイプ14を用いている。しかしながら、本発明で
は、図5に示した導電パイプ14や図15(B)及び図
15(C)に示した導電パイプ14を用いても良いこと
は勿論である。
【0173】さらに、前述した第1ないし第2の実施形
態の導電率計の電極1は、図21に示すように、導電止
め輪19を用いなくても良い。この場合、導電ホルダ1
8の環状部18aの孔18cの内径を、導電パイプ14
の外径より若干小さく形成する。孔18c内に導電パイ
プ14をコイルばね17の引上げ力以下の力で圧入する
ことにより、導電パイプ14の外周面と導電ホルダ18
の環状部18aの内周面とを確実に接触させて、導電パ
イプ14と導電ホルダ18とを確実に電気的に接続す
る。こうして、第2電極部材9bと第2電極ケーブル2
8とを確実に電気的に接続する。
【0174】また、図21では、図15(A)に示した
導電パイプ14を用いている。しかしながら、本発明で
は、図5に示した導電パイプ14や図15(B)及び図
15(C)に示した導電パイプ14を用いても良いこと
は勿論である。
【0175】さらに、本発明に用いられる接続手段とし
ての導電スプリング15は、感温筒3の外周面と第1電
極部材9aの内周面とに接触すれば、内径と外径とのう
ち少なくとも一方が伸縮自在であれば良い。
【0176】さらに、本発明の電極1は、電解質液の抵
抗率を測定する抵抗率計にも用いることができるのは勿
論である。
【0177】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の本
発明は、接続手段が、導体柱と第2ホルダから離れた電
極部材と、を電気的に接続する。前記導体柱には、第1
電線が接続している。したがって、前記第1電線を通し
て、前記第2ホルダから離れた電極部材の電解質液の導
電率に応じた情報を確実に得ることができる。
【0178】請求項2に記載の本発明は、第2接続手段
が、第2ホルダ寄りの電極部材と、第2電線と、を電気
的に接続する。したがって、第2電線を通して、前記第
2ホルダ寄りの電極部材の電解質液の導電率に応じた情
報を確実に得ることができる。
【0179】請求項3に記載の本発明は、接続手段が、
導体柱と第2ホルダから離れた電極部材とを電気的に接
続する。前記導体柱には、第1電線が接続している。第
2接続手段が、第2ホルダ寄りの電極部材と第2電線と
を電気的に接続する。
【0180】したがって、前記第1電線を通して前記第
2ホルダから離れた電極部材の電解質液の導電率に応じ
た情報を確実に得ることができ、第2電線を通して前記
第2ホルダ寄りの電極部材の電解質液の導電率に応じた
情報を確実に得ることができる。
【0181】請求項4に記載の本発明は、接続手段は、
内径と外径とのうち少なくとも一方が伸縮自在である。
接続手段は、導体柱の外周面と第2ホルダから離れた電
極部材の内周面とを離す方向の弾性復元力を生じる。こ
のため、接続手段の内縁が導体柱により確実に接触し、
接続手段の外縁が前記第2ホルダから離れた電極部材の
内周面により確実に接触する。
【0182】したがって、接続手段は、導体柱と、第2
ホルダから離れた電極部材と、をより確実に電気的に接
続できる。したがって、前記第1電線を通して前記第2
ホルダから離れた電極部材の電解質液の導電率に応じた
情報をより確実に得ることができる。
【0183】請求項5に記載の本発明は、接続手段は、
内外径が伸縮自在である。接続手段は、導体柱の外周面
を内方向に押す弾性復元力を生じる。このため、接続手
段は、前記導体柱の外周面により確実に接触する。した
がって、接続手段は、導体柱と、第2ホルダから離れた
電極部材と、をより確実に電気的に接続できる。したが
って、前記第1電線を通して前記第2ホルダから離れた
電極部材の電解質液の導電率に応じた情報をより確実に
得ることができる。
【0184】請求項6に記載の本発明は、接続手段が、
外方向に突出しかつ第2ホルダから離れた電極部材が重
なるフランジを備えている。このため、接続手段は、前
記第2ホルダから離れた電極部材とより一層確実に接触
する。したがって、接続手段は、導体柱と、第2ホルダ
から離れた電極部材と、をより一層確実に電気的に接続
できる。したがって、前記第1電線を通して前記第2ホ
ルダから離れた電極部材の電解質液の導電率に応じた情
報をより確実に得ることができる。
【0185】請求項7に記載の本発明は、第2接続手段
が、円管状の導電パイプと、第2電線と接続しかつ円環
状の環状部材と、を備えている。導電パイプは、第2ホ
ルダ寄りの電極部材の内側を通りかつ該第2ホルダ寄り
の電極部材と接触している。環状部材は、内側に導電パ
イプを通しかつ該導電パイプと接触している。
【0186】このため、第2ホルダ寄りの電極部材と導
電パイプと環状部材とは、確実に電気的に接続する。し
たがって、第2電線を通して前記第2ホルダ寄りの電極
部材の電解質液の導電率に応じた情報をより確実に得る
ことができる。
【0187】請求項8に記載の本発明は、第2接続手段
が、円管状の導電パイプと、円環状の環状部材と、第2
電線と接続した挿入部材と、を備えている。導電パイプ
は、第2ホルダ寄りの電極部材の内側を通りかつ該第2
ホルダ寄りの電極部材と接触している。挿入部材は、円
環状の環状部を備えている。該環状部は、内側に導電パ
イプを通している。環状部材は、内側に導電パイプを通
しかつ前記環状部に重なっているとともに、該導電パイ
プと接触している。
【0188】このため、第2ホルダ寄りの電極部材と導
電パイプと環状部材と挿入部材とは、確実に電気的に接
続する。したがって、第2電線を通して前記第2ホルダ
寄りの電極部材の電解質液の導電率に応じた情報をより
確実に得ることができる。
【0189】請求項9に記載の本発明は、第2接続手段
が、円管状の導電パイプと、第2電線と接続した挿入部
材と、を備えている。導電パイプは、第2ホルダ寄りの
電極部材の内側を通りかつ該第2ホルダ寄りの電極部材
と接触している。挿入部材は、円環状の環状部を備えて
いる。該環状部は、内側に導電パイプを通しかつ該導電
パイプと接触している。
【0190】このため、第2ホルダ寄りの電極部材と導
電パイプと挿入部材とは、確実に電気的に接続する。し
たがって、第2電線を通して前記第2ホルダ寄りの電極
部材の電解質液の導電率に応じた情報をより確実に得る
ことができる。
【0191】請求項10に記載の本発明は、環状部材
が、導電パイプの外周に係止する。このため、環状部材
は、導電パイプとより確実に電気的に接続する。したが
って、第2電線を通して前記第2ホルダ寄りの電極部材
の電解質液の導電率に応じた情報をより確実に得ること
ができる。
【0192】請求項11に記載の本発明は、環状部材
が、導電パイプを内方向に押す弾性復元力を生じて、内
側に導電パイプを通している。このため、環状部材は、
導電パイプとより確実に電気的に接続する。したがっ
て、第2電線を通して前記第2ホルダ寄りの電極部材の
電解質液の導電率に応じた情報をより確実に得ることが
できる。
【0193】請求項12に記載の本発明は、導電パイプ
が、第2ホルダ寄りの電極部材を外方向に押す弾性復元
力を生じて、第2ホルダ寄りの電極部材の内側を通って
いる。このため、導電パイプは、第2ホルダ寄りの電極
部材とより確実に電気的に接続する。したがって、第2
電線を通して前記第2ホルダ寄りの電極部材の電解質液
の導電率に応じた情報をより確実に得ることができる。
【0194】請求項13に記載の本発明は、導電パイプ
のフランジに第2ホルダ寄りの電極部材が重なる。この
ため、第2ホルダ寄りの電極部材は、導電パイプとより
確実に電気的に接続する。したがって、第2電線を通し
て前記第2ホルダ寄りの電極部材の電解質液の導電率に
応じた情報をより確実に得ることができる。
【0195】請求項14に記載の本発明は、電極カバー
が、第2ホルダに着脱自在であるので、電極カバーを取
り外すことにより、容易に電極部材とホルダなどを清掃
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる導電率計の電
極の全体構成を示す断面図である。
【図2】同実施形態の電極の測定部の先端部を拡大して
示す断面図である。
【図3】同実施形態の電極の測定部の基端部などを拡大
して示す断面図である。
【図4】同実施形態の電極の支持部内などを拡大して示
す断面図である。
【図5】同実施形態の電極の電極部材とホルダなどを拡
大して示す斜視図である。
【図6】同実施形態の電極の第1電極部材と感温筒と導
電スプリングを断面にして示す斜視図である。
【図7】(A)は同実施形態の電極の導電止め輪を示す
平面図である。(B)は図7(A)中の矢印VIIB方
向から見た図である。
【図8】同実施形態の電極の導電スプリングの変形例を
断面にして示す斜視図である。
【図9】同実施形態の電極の導電スプリングの他の変形
例を断面にして示す斜視図である。
【図10】同実施形態の電極の導電スプリングのさらに
他の変形例を断面にして示す斜視図である。
【図11】(A)は同実施形態の電極の導電スプリング
のさらに別の変形例を示す斜視図である。(B)は図1
1(A)中の矢印XIB方向から見た図である。
【図12】(A)は同実施形態の電極の導電止め輪の変
形例を示す平面図である。(B)は図12(A)中の矢
印XIIB方向から見た図である。
【図13】(A)は同実施形態の電極の導電止め輪の他
の変形例を示す平面図である。(B)は図13(A)中
の矢印XIIIB方向から見た図である。
【図14】(A)は同実施形態の電極の導電止め輪の更
に他の変形例を示す平面図である。(B)は図14
(A)中の矢印XIVB方向から見た図である。
【図15】同実施形態の電極の導電パイプの変形例を示
す斜視図である。
【図16】本発明の第2の実施形態にかかる導電率計の
電極の一部を拡大して示す断面図である。
【図17】図16に示した電極の第2導電パイプと第1
電極部材とを示す斜視図である。
【図18】本発明の第3の実施形態にかかる導電率計の
電極の一部を拡大して示す断面図である。
【図19】図18に示した電極の第2導電パイプと第2
電極部材とを示す斜視図である。
【図20】本発明の電極の変形例の一部を拡大して示す
断面図である。
【図21】本発明の電極の他の変形例の一部を拡大して
示す断面図である。
【図22】従来の導電率計の電極の一例を示す斜視図で
ある。
【図23】従来の導電率計の電極の他の例を示す断面図
である。
【図24】従来の導電率計の電極の更に他の例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 導電率計の電極 3 感温筒(導体柱) 3d 基端部 8 ホルダ 8f 基端部 9a 第1電極部材(第2ホルダから離れた電極部材) 9b 第2電極部材(第2ホルダ寄りの電極部材) 10 電極カバー 11 測定部ホルダ(第2ホルダ) 14 導電パイプ(第2接続手段) 15 導電スプリング(接続手段) 16 空間 18 導電ホルダ(第2接続手段、挿入部材) 18a 環状部 19 導電止め輪(第2接続手段、環状部材) 19a 係止爪 27 第1電極ケーブル(第1電線) 28 第2電極ケーブル(第2電線) 45 第2導電パイプ(接続手段) 47 フランジ 51 第2フランジ t 所定間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G011 AA01 AB04 AD01 2G028 AA04 BC04 CG02 HN03 2G060 AA06 AE17 AF08 AG11 AG15 FA01 FA09 FA14

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電極部材が計測対象の電解質液の
    流路中に所定間隔離れて配置され、電極部材間に電圧を
    印加して、前記電解質液内を流れる電流に基いて前記電
    解質液の導電率を測定する導電率計の電極において、 前記電極部材が、円環状に形成されかつガラス状カーボ
    ンからなる中実材であり、 円管状に形成されかつ前記電極部材それぞれの内側を通
    ってこれらの電極部材を同軸的に支持する絶縁性のホル
    ダと、 前記ホルダの基端部を支持しかつ内部に空間を有する絶
    縁性の第2ホルダと、 円柱状に形成されかつ前記ホルダ内に挿入されるととも
    に基端部が前記空間内に位置する導電性の導体柱と、 前記導体柱に接続しかつ前記空間内に収容される第1電
    線と、 前記電極部材のうち前記第2ホルダから離れた電極部材
    と前記導体柱とを電気的に接続する接続手段と、 を備えたことを特徴とする導電率計の電極。
  2. 【請求項2】 複数の電極部材が計測対象の電解質液の
    流路中に所定間隔離れて配置され、電極部材間に電圧を
    印加して、前記電解質液内を流れる電流に基いて前記電
    解質液の導電率を測定する導電率計の電極において、 前記電極部材が、円環状に形成されかつガラス状カーボ
    ンからなる中実材であり、 円管状に形成されかつ前記電極部材それぞれの内側を通
    ってこれらの電極部材を同軸的に支持する絶縁性のホル
    ダと、 前記ホルダの基端部を支持しかつ内部に空間を有する絶
    縁性の第2ホルダと、前記空間内に収容された第2電線
    と、 前記電極部材のうち前記第2ホルダ寄りの電極部材と前
    記第2電線とを電気的に接続する第2接続手段と、 を備えたことを特徴とする導電率計の電極。
  3. 【請求項3】 前記空間内に収容された第2電線と、 前記電極部材のうち前記第2ホルダ寄りの電極部材と前
    記第2電線とを電気的に接続する第2接続手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1記載の導電率計の電
    極。
  4. 【請求項4】 前記接続手段は、円環状に形成されかつ
    内径と外径とのうち少なくとも一方が伸縮する方向に弾
    性変形自在であるとともに、 該接続手段は、内側に導体柱を通しかつ前記第2ホルダ
    から離れた電極部材内を通っているとともに、内縁が前
    記導体柱と接触し外縁が前記第2ホルダから離れた電極
    部材の内周面に接触し、前記導体柱の外周面と前記第2
    ホルダから離れた電極部材の内周面とを互いに離す方向
    の弾性復元力を生じていることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項3に記載の導電率計の電極。
  5. 【請求項5】 前記接続手段は、円管状に形成されかつ
    内外径が伸縮する方向に弾性変形自在であるとともに、 該接続手段は、内側に導体柱を通しかつ前記第2ホルダ
    から離れた電極部材内を通っているとともに、内周面が
    前記導体柱の外周面に接触し、前記導体柱の外周面を内
    方向に押す弾性復元力を生じていることを特徴とする請
    求項1または請求項3に記載の導電率計の電極。
  6. 【請求項6】 前記接続手段は、外方向に突出しかつ前
    記第2ホルダから離れた電極部材が重なるフランジを備
    えていることを特徴とする請求項5に記載の導電率計の
    電極。
  7. 【請求項7】 前記第2接続手段は、 円管状に形成されかつ内側に前記ホルダの基端部を通す
    とともに前記第2ホルダ寄りの電極部材の内側を通る導
    電性の導電パイプと、 円環状に形成されかつ前記空間内に収容されているとと
    もに前記第2電線と電気的に接続した導電性の環状部材
    と、を備え、 前記導電パイプは、前記第2ホルダ寄りの電極部材と接
    触し、 前記環状部材は、内側に前記導電パイプを通すととも
    に、内縁が前記導電パイプに接触していることを特徴と
    する請求項2または請求項3記載の導電率計の電極。
  8. 【請求項8】 前記第2接続手段は、 円管状に形成されかつ内側に前記ホルダの基端部を通す
    とともに前記第2ホルダ寄りの電極部材の内側を通る導
    電性の導電パイプと、 円環状に形成されかつ前記空間内に収容された導電性の
    環状部材と、 前記第2電線と電気的に接続しかつ前記空間内に収容さ
    れた導電性の挿入部材と、を備え、 前記導電パイプは、前記第2ホルダ寄りの電極部材と接
    触し、 前記挿入部材は、内側に前記ホルダの基端部と前記導電
    パイプとを通した円環状の環状部を有し、 前記環状部材は、前記環状部に重なりかつ内側に前記導
    電パイプを通すとともに、内縁が前記導電パイプに接触
    していることを特徴とする請求項2または請求項3記載
    の導電率計の電極。
  9. 【請求項9】 前記第2接続手段は、 円管状に形成されかつ内側に前記ホルダの基端部を通す
    とともに前記第2ホルダ寄りの電極部材の内側を通る導
    電性の導電パイプと、 前記第2電線と電気的に接続しかつ前記空間内に収容さ
    れた導電性の挿入部材と、を備え、 前記導電パイプは、前記第2ホルダ寄りの電極部材と接
    触し、 前記挿入部材は、内側に前記ホルダの基端部と前記導電
    パイプとを通した円環状の環状部を有しているととも
    に、前記環状部の内縁が前記導電パイプに接触している
    ことを特徴とする請求項2または請求項3記載の導電率
    計の電極。
  10. 【請求項10】 前記環状部材は、内縁部に前記導電パ
    イプの外周面に係止する係止爪を備えていることを特徴
    とする請求項7または請求項8記載の導電率計の電極。
  11. 【請求項11】 前記環状部材は、内径が伸縮する方向
    に弾性変形自在であるとともに、前記導電パイプを内方
    向に押す弾性復元力を生じていることを特徴とする請求
    項7または請求項8に記載の導電率計の電極。
  12. 【請求項12】 前記導電パイプは、内外径が伸縮する
    方向に弾性変形自在であるとともに、前記第2ホルダ寄
    りの電極部材の内周面を外方向に押す弾性復元力を生じ
    ていることを特徴とする請求項7ないし請求項11のう
    ちいずれか一項に記載の導電率計の電極。
  13. 【請求項13】 前記導電パイプは、外方向に突出しか
    つ前記第2ホルダ寄りの電極部材が重なる第2フランジ
    を備えていることを特徴とする請求項7ないし請求項1
    2のうちいずれか一項に記載の導電率計の電極。
  14. 【請求項14】 筒状に形成され、かつ内側に前記複数
    の電極部材と前記ホルダとを収容して前記第2ホルダに
    取り付けられる電極カバーを備え、前記電極カバーが、
    前記第2ホルダに着脱自在であることを特徴とする請求
    項1ないし請求項13のうちいずれか一項に記載の導電
    率計の電極。
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