JP2002293969A - 生活汚染物質易除去性プラスチック部材 - Google Patents
生活汚染物質易除去性プラスチック部材Info
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Abstract
付着性に優れた塗膜が形成されたプラスチック部材の提
供。 【解決手段】(A)(a)一般式 (R1は炭素数1〜10のアルキル基、R2は二価炭化水
素基、R3は水素原子又はメチル基。mは6〜300の
数。)のシロキサンマクロモノマー及び/又は一般式 (R4及びR7は水素原子又はメチル基を示し、R5及び
R6は二価炭化水素基。nは6〜300の数。)のシロ
キサンマクロモノマー、(b)水酸基含有ビニルモノマ
ー及び(c)その他の不飽和モノマーを共重合して得ら
れる水酸基含有シロキサンポリマー、(B)水酸基含有
アクリル樹脂、(C)高分子量水酸基含有アクリル樹
脂、並びに(D)ポリイソシアネート架橋剤を含有する
防汚性塗膜形成性塗料組成物による硬化塗膜が、プラス
チック成形体表面上に形成されてなる生活汚染物質易除
去性プラスチック部材。
Description
去性プラスチック部材に関し、詳しくは、汚れが付き難
く、汚れが付いても容易に汚れを除去できる硬化塗膜が
表面に形成されてなるプラスチック部材に関する。
用途の住宅設備機器には、ABS樹脂に代表されるの熱
可塑性樹脂やポリエステル樹脂などの熱硬化樹脂を使っ
たFRPなど非常に多くのプラスチック成形体が使用さ
れている。
面には、水あか、石鹸かす、化粧品(口紅、マニキュア
等)、マジックインキ等の生活汚染物質等が付着し、こ
れを除去するには洗剤やコンパウンド等を使用しなけれ
ばならないという問題点があった。
質等の除去性に優れた塗膜を形成できる組成物として、
特開2000−169791号公報には、水酸基含有シ
ロキサンポリマーと脂肪族ポリイソシアネート架橋剤か
らなる被覆用組成物が提案されているが、この組成物か
らの塗膜は該プラスチック成形体に対する付着性が充分
でないといった問題があった。
の問題点を解決し、生活汚染物質等の除去性に優れ、基
材に対する付着性に優れた塗膜が形成されたプラスチッ
ク部材を提供することにある。
を達成すべく鋭意検討を重ねてきた。その結果、特定の
水酸基含有シロキサンポリマー、特定の水酸基含有アク
リル樹脂、特定の高分子量水酸基含有アクリル樹脂及び
ポリイソシアネート架橋剤を含有する塗料組成物による
硬化塗膜が表面に形成されたプラスチック部材が、上記
の目的に合致するものであることを見出し、本発明を完
成するに至った。
染物質易除去性プラスチック部材が提供される。
基を示し、R2は炭素数1〜6の二価の炭化水素基を示
し、R3は水素原子又はメチル基を示す。mは6〜30
0の数である。)で表されるシロキサンマクロモノマー
及び一般式
素原子又はメチル基を示し、R5及びR6は同一又は異な
って炭素数1〜6の二価の炭化水素基を示す。nは6〜
300の数である。)で表されるシロキサンマクロモノ
マーから選ばれる少なくとも一種のモノマー1〜40重
量%、(b)水酸基含有ビニルモノマー5〜98重量
%、及び必要により(c)これらと共重合可能なその他
の不飽和モノマー0〜94重量%からなるモノマー混合
物を共重合して得られる、数平均分子量が1,000〜
100,000、水酸基価が50〜290mgKOH/
gである水酸基含有シロキサンポリマー、(B)重量平
均分子量が1,000〜50,000、ガラス転移温度
が0〜70℃、且つ水酸基価が10〜200mgKOH
/gである水酸基含有アクリル樹脂、(C)重量平均分
子量が50,000を越え、ガラス転移温度が40〜1
00℃、且つ水酸基価が5〜100mgKOH/gであ
る高分子量水酸基含有アクリル樹脂、並びに(D)ポリ
イソシアネート架橋剤を含有する防汚性塗膜形成性塗料
組成物による硬化塗膜が、プラスチック成形体表面上に
形成されてなる生活汚染物質易除去性プラスチック部
材。
の水酸基価が90〜200mgKOH/gである上記項
1記載のプラスチック部材。
(A)、水酸基含有アクリル樹脂(B)、高分子量水酸
基含有アクリル樹脂(C)及びポリイソシアネート架橋
剤(D)の配合割合が、(A)、(B)、(C)及び
(D)の各成分の合計固形分100重量%に基いて、
(A)成分が1〜90重量%、(B)成分が3〜98重
量%、(C)成分が1〜20重量%及び(D)成分が5
〜50重量%の範囲内にある上記項1又は2に記載のプ
ラスチック部材。
去性プラスチック部材について更に詳細に説明する。ま
ず、プラスチック成形体表面に耐汚染性に優れた塗膜を
形成するのに使用される塗料組成物について説明する。
前記の、水酸基含有シロキサンポリマー(A)、水酸基
含有アクリル樹脂(B)、高分子量水酸基含有アクリル
樹脂(C)及びポリイソシアネート架橋剤(D)を含有
する。
クロモノマー(a)、水酸基含有ビニルモノマー(b)
及び、必要により使用される、これらと共重合可能なそ
の他の不飽和モノマー(c)からなるモノマー混合物の
共重合によって得られる共重合体である。
るシロキサンマクロモノマー(a)は、塗膜表面に耐汚
染性を付与するものであり、一般式
基を示し、R2は炭素数1〜6の二価の炭化水素基を示
し、R3は水素原子又はメチル基を示す。mは6〜30
0の数である)で表されるシロキサンマクロモノマー及
び一般式
素原子又はメチル基を示し、R5及びR6は同一又は異な
って炭素数1〜6の二価の炭化水素基を示す。nは6〜
300の数である)で表されるシロキサンマクロモノマ
ーから選ばれる少なくとも一種のモノマーである。
素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシ
ル基等を挙げることができる。
R2、R5及びR6で示される炭素数1〜6の2価の炭化
水素基としては、例えば、メチレン、1,2−エチレ
ン、1,1−エチレン、1,2−プロピレン、1,3−
プロピレン、1,1−プロピレン、2,2−プロピレ
ン、1,1−ブチレン、2,2−ブチレン、1,2−ブ
チレン、1,4−ブチレン、1,1−ペンチレン、2,
2−ペンチレン、1,2−ペンチレン、1,5−ペンチ
レン、1,1−ヘキシレン、2,2−ヘキシレン、1,
2−ヘキシレン、1,6−ヘキシレン、シクロへキシレ
ン、フェニレン基等を挙げることができる。
nは、ジメチルシロキサン単位の平均重合度を意味して
おり、共に、6〜300、好ましくは6〜130の範囲
内の数である。
ロモノマーは、いずれも、通常、約23,000以下程
度、好ましくは700〜10,000の範囲内の数平均
分子量を有することができる。
る水酸基含有ビニルモノマー(b)は、架橋剤との架橋
官能基としての役割を持つものである。
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートな
どのアクリル酸またはメタクリル酸の炭素数2〜8のヒ
ドロキシアルキルエステル;ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールな
どのポリエーテルポリオールと(メタ)アクリル酸など
の不飽和カルボン酸とのモノエステル;ヒドロキシアル
キルビニルエーテル、アリルアルコール、(メタ)アク
リル酸のヒドロキシアルキルエステル、(ポリ)アルキ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート等とラクトン
類(例えば、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクト
ン)との付加物;ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ポリブチレングリコールなどのポリエ
ーテルポリオールと2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートなどの水酸基含有不飽和モノマーとのモノエー
テル;α,β−不飽和カルボン酸と、カージュラE10
(シェル化学社製)やα−オレフィンエポキシドのよう
なモノエポキシ化合物との付加物;グリシジル(メタ)
アクリレートと酢酸、プロピオン酸、p−t−ブチル安
息香酸、脂肪酸類のような一塩基酸との付加物;無水マ
レイン酸や無水イタコン酸のごとき酸無水基含有不飽和
化合物と、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコールなどのグリコール類との
モノエステル化物またはジエステル化物;ヒドロキシエ
チルビニルエーテルのごときヒドロキシアルキルビニル
エーテル類、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートのような塩素を含んだ水酸基含有単量
体、アリルアルコ−ル等を挙げることができる。
ビニルモノマー(b)と必要により共重合せしめられる
その他の不飽和モノマー(c)としては、モノマー
(a)及びモノマー(c)と共重合できるものであれ
ば、特に制限無く使用できる。
リル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル
酸、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−
カルボキシプロピル(メタ)アクリレート、5−カルボ
キシペンチル(メタ)アクリレート等のカルボキシル基
含有不飽和モノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピ
ル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル(n−,i−,t−)、(メタ)アクリル酸
ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸
デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリ
ル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等
のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数1〜18のアル
キルエステル又はシクロアルキルエステル;(メタ)ア
クリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル酸メトキシ
エチル、(メタ)アクリル酸エトキシブチル等のアクリ
ル酸又はメタクリル酸の炭素数2〜18のアルコキシア
ルキルエステル;エチルビニルエーテル、n−プロピル
ビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ブチル
ビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ペンチル
ビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビ
ニルエーテル等の鎖状アルキルビニルエーテル類;シク
ロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエー
テル等のシクロアルキルビニルエーテル類;フェニルビ
ニルエーテル、トリビニルフェニルエーテル等のアリー
ルビニルエーテル類;ベンジルビニルエーテル、フェネ
チルビニルエーテル等のアラルキルビニルエーテル類;
アリルグリシジルエーテル、アリルエチルエーテル等の
アリルエーテル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
乳酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸
ビニル、イソカプロン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カ
プリン酸ビニル、ベオバモノマ−(シェル化学社製)等
のビニルエステル;酢酸イソプロペニル、プロピオン酸
イソプロペニル等のプロペニルエステル;エチレン、プ
ロピレン、ブチレン、塩化ビニル等のオレフィン系化合
物;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
α−クロルスチレン等のビニル芳香族化合物;N,N−
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−
ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの含窒素
アルキル(メタ)アクリレート;アクリルアミド、メタ
クリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N
−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N
−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド
等の重合性アミド類;2−ビニルピリジン、1−ビニル
−2−ピロリドン、4−ビニルピリジンなどの芳香族含
窒素モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル
等の重合性ニトリル;ビニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエ
トキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトオキシシラ
ン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメトキ
シシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルト
リエトキシシラン等の加水分解性アルコキシシリル基含
有モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート,アリル
グリシジルエーテル等の重合性グリシジル化合物;ジア
リルフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリル
イソシアヌレート、ジアリルテトラブロムフタレート、
ペンタエリスリト−ルジアリルエーテル、アリルグリシ
ジルエーテル等のアリルモノマー;パーフルオロブチル
エチル(メタ)アクリレート、パーフルオロイソノニル
エチル(メタ)アクリレ−ト、パーフルオロオクチルエ
チル(メタ)アクリレート等のパーフルオロアルキル
(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,4−ブタンジオールジアクリレート、グリセリ
ンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート、グリセロールアリロキシジ
(メタ)アクリレート、1,1,1−トリス(ヒドロキ
シメチル)エタンジ(メタ)アクリレート、1,1,1
−トリス(ヒドロキシメチル)エタントリ(メタ)アク
リレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルト
リメリテート、ジアリルテレフタレート、ジアリルフタ
レート、ジアリルイソフタレート、ペンタエリスリトル
ジアリルエ−テル、ジビニルベンゼン等の多価アルコー
ルの(メタ)アクリル酸エステル類等を挙げることがで
きる。
造 水酸基含有シロキサンポリマー(A)は、上記のシロキ
サンマクロモノマー(a)、水酸基含有ビニルモノマー
(b)及び必要によりこれらと共重合可能なその他の不
飽和モノマー(c)からなるモノマー混合物を共重合す
ることにより得ることができる。
含有ビニルモノマー(b)及び必要によりこれらと共重
合可能なその他の不飽和モノマー(c)の共重合割合
は、得られる水酸基含有シロキサンポリマー(A)に望
まれる物性等に応じて広い範囲にわたって変えることが
できるが、上記モノマーの合計量を基準にして、一般に
は次の範囲内とすることが望ましい。
0重量%、好ましくは2〜25重量%、水酸基含有ビニ
ルモノマー(b):5〜98重量%、好ましくは10〜
70重量%、その他の不飽和モノマー(c):0〜94
重量%、好ましくは5〜88重量%。
有機溶媒中で、各モノマーの合計量100重量部あたり
約0.01〜約8重量部の重合開始剤の存在下に、約−
20℃〜約150℃の温度で、常圧で又は場合により約
30kg/cm2Gまでの加圧下に反応させることによ
り行なうことができる。
リマー(A)は、一般に1,000〜100,000、
好ましくは3,000〜50,000の範囲内の数平均
分子量を有することができる。さらに、水酸基含有シロ
キサンポリマー(A)は、一般に50〜290mgKO
H/g、好ましくは90〜200mgKOH/gの範囲
内の水酸基価を有することができる。
る水酸基含有アクリル樹脂は、得られる塗膜の物性、付
着性、耐薬品性などを保持するために配合されるもので
あり、重量平均分子量が1,000〜50,000、好
ましくは3,000〜30,000で、ガラス転移温度
が0〜70℃、好ましくは10〜50℃で、且つ水酸基
価が10〜200mgKOH/g、好ましくは30〜1
60mgKOH/gの範囲内にあるものであって、1種
で又は2種以上混合して使用することができる。
水酸基含有重合性不飽和モノマーとその他の共重合性モ
ノマーとの共重合体であって、これらのモノマーの少な
くとも1種がアクリロイル基又はメタアクリロイル基を
有するものであり、通常、モノマー成分中、アクリロイ
ル基又はメタアクリロイル基を有するモノマーを30重
量%以上、好ましくは50重量%以上含有する。
ては、前記水酸基含有シロキサンポリマー(A)の製造
に使用される水酸基含有ビニルモノマー(b)として例
示されたものを同様に挙げることができる。
に使用されるその他の共重合性モノマーとしては、前記
水酸基含有シロキサンポリマー(A)の製造に、必要に
応じて使用される、その他の不飽和モノマー(c)とし
て例示されたものを同様に挙げることができる。
る高分子量水酸基含有アクリル樹脂は、得られる塗膜の
物性、付着性、耐薬品性などを保持するために配合され
るものであり、重量平均分子量が50,000を越え、
好ましくは200,000以下、より好ましくは51,
000〜150,000の範囲で、ガラス転移温度が4
0〜100℃、好ましくは50〜90℃で、且つ水酸基
価が5〜100mgKOH/g、好ましくは10〜70
mgKOH/gの範囲内にあるものであって、1種で又
は2種以上混合して使用することができる。
水酸基含有重合性不飽和モノマーとその他の共重合性モ
ノマーとの共重合体であって、これらのモノマーの少な
くとも1種がアクリロイル基又はメタアクリロイル基を
有するものであり、通常、モノマー成分中、アクリロイ
ル基又はメタアクリロイル基を有するモノマーを30重
量%以上、好ましくは50重量%以上含有する。
ては、前記水酸基含有シロキサンポリマー(A)の製造
に使用される水酸基含有ビニルモノマー(b)として例
示されたものを同様に挙げることができる。
に使用されるその他の共重合性モノマーとしては、前記
水酸基含有シロキサンポリマー(A)の製造に、必要に
応じて使用される、その他の不飽和モノマー(c)とし
て例示されたものを同様に挙げることができる。これら
のモノマーを適宜組合せ、樹脂特数値が上記範囲となる
ように共重合反応を行なうことによってアクリル樹脂
(C)を得ることができる。
は、「カージュラE10」(シェル化学社製、分岐高級
脂肪酸であるバーサティック酸のグリシジルエステル)
のようなエポキシ基含有長鎖脂肪酸エステルによって変
性した変性アクリル樹脂であってもよく、変性アクリル
樹脂であることが好適である。上記アクリル樹脂の変性
方法としては、(1)アクリル樹脂とエポキシ基含有長
鎖脂肪酸エステルとをホットブレンドする方法、(2)
カルボキシル基含有モノマーを含む重合性不飽和モノマ
ーのラジカル重合開始時又は重合途中にエポキシ基含有
長鎖脂肪酸エステルを混合し、ラジカル重合反応ととも
にエステル化反応(カルボキシル基とエポキシ基との反
応)させる方法を挙げることができる。上記変性アクリ
ル樹脂中のエポキシ基含有長鎖脂肪酸エステルの使用量
は、変性アクリル樹脂中、通常、30重量%以下の量で
ある。
ート架橋剤(C)は、前記水酸基含有シロキサンポリマ
ー(A)、水酸基含有アクリル樹脂(B)及び上記高分
子量水酸基含有アクリル樹脂(C)と反応して、架橋硬
化塗膜を形成する。
ては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、トリメ
チレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイ
ソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,
2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジ
イソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、
2,3−ブチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネート等の如き脂肪族ジイソシア
ネート類;水素添加キシリレンジイソシアネートもしく
はイソホロンジイソシアネートの如き環状脂肪族ジイソ
シアネート類;トリレンジイソシアネートもしくは4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの如き芳香族
ジイソシアネート類の如き有機ジイソシアネートそれ自
体、またはこれらの各有機ジイソシアネートと多価アル
コール、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等との付
加物、あるいは上記した如き各有機ジイソシアネート同
志の環化重合体、更にはイソシアネート・ビウレット体
等;1,3,5−トリイソシアナトベンゼン、2−イソ
シアナトエチル−2,6−ジイソシアネートカプロエー
ト等の3個以上のイソシアナト基を有するポリイソシア
ネート等が挙げられる。
含量30〜70重量%程度の有機溶剤型の組成物である
のが、好ましい。当該塗料組成物は、例えば、以上に述
べた水酸基含有シロキサンポリマー(A)、水酸基含有
アクリル樹脂(B)、水酸基含有アクリル樹脂(C)及
びポリイソシアネート架橋剤(D)に、適宜有機溶剤を
追加して混合することにより調製することができる。
分(B)及び成分(C)と、ポリイソシアネート架橋剤
(D)とを分離させた二液型にしておき、使用直前に両
者を混合することが望ましい。
ロキサンポリマー(A)、水酸基含有アクリル樹脂
(B)、高分子量水酸基含有アクリル樹脂(C)及びポ
リイソシアネート架橋剤(D)の配合割合は、(A)、
(B)、(C)及び(D)の各成分の合計固形分100
重量%に基いて、以下のとおりであることが好適であ
る。
1〜30重量%、(B)成分:3〜93重量%、好まし
くは25〜87重量%、(C)成分:1〜20重量%、
好ましくは2〜15重量%、(D)成分:5〜50重量
%、好ましくは10〜30重量%。
に、例えば、着色顔料、体質顔料、防錆顔料、染料、界
面活性剤、その他通常塗料に用いられるそれ自体既知の
添加剤等を添加することもできる。
ク部材 本発明の生活汚染物質易除去性プラスチック部材は、上
記塗料組成物による硬化塗膜が、プラスチック成形体上
に形成されてなるものである。
しては、特に限定されるものではなく、例えば、トイ
レ、浴室、洗面所等の水回りで使用される各種成形体が
好適である。また、これらのプラスチック成形体は、必
要に応じて、表面がアルカリ、酸、有機溶剤などで洗浄
又は化学処理されたものであってもよい。
ては、例えば、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三
元共重合体)、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニ
レンオキサイド、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合体(ABS樹脂)、ポリスチレン、ポリカー
ボネート、エチレン−ビニルアセテート共重合体、不飽
和ポリエステル、ポリメチルメタアクリレート、ポリウ
レタン等や、これらの樹脂に繊維や充填材を含有させた
強化プラスチックなどを挙げることができる。
物の塗布は、例えば、スプレー塗装、ハケ塗り、ローラ
ー塗装、ロールコート塗装、浸漬塗装、カーテンフロー
コーター塗装などのそれ自体既知の方法で行なうことが
できる。また、塗布された塗膜の厚さは、プラスチック
成形体の用途等に応じて変えることができるが、一般的
には、硬化後の膜厚で1〜100μm、特に10〜50
μm程度が好適である。
件は、該組成物の調製に用いられた水酸基含有シロキサ
ンポリマー(A)、水酸基含有アクリル樹脂(B)、高
分子量水酸基含有アクリル樹脂(C)及びポリイソシア
ネート架橋剤(D)の種類等に応じて決定されるが、通
常、常温ないし約100℃、好ましくは約70〜約90
℃の温度で約10〜約60分間の条件を用いることがで
きる。
プラスチック部材の表面は、生活汚染物質等の除去性に
優れ、その塗膜は基材であるプラスチック成形体に対す
る付着性に優れたものである。
本発明をより一層具体的に説明する。以下、単に「部」
及び「%」とあるのは、それぞれ「重量部」及び「重量
%」を意味する。
口フラスコにキシレン53.8部及びメチルイソブチル
ケトン28部を仕込み、撹拌下で加熱し、115℃に保
った。次に、115℃の温度で、下記表1記載の単量体
及び重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル4.
2部からなる混合物を3時間かけて滴下した。滴下終了
後、115℃で2時間熟成し、固形分濃度55%、水酸
基価151mgKOH/g、数平均分子量12,000
の水酸基含有シロキサンポリマー(A−1)の溶液を得
た。
同様にして水酸基含有シロキサンポリマー(A−2)〜
(A−4)の溶液を得た。得られたポリマーの特数値を
表1に併せて示す。
を示す。
1」:商品名、チッソ(株)製、メタクリル基含有シロ
キサンマクロモノマー、分子量約5,000、下記構造
式において、Rが炭素数1〜8のアルキル基であり、m
が約70の化合物。
1」:商品名、チッソ(株)製、メタクリル基含有シロ
キサンマクロモノマー、分子量約5,000、下記構造
式において、nが約70の化合物。
塗料組成物を得た。表2における配合量は固形分量によ
る表示とする。
(B)である各樹脂は、下記のとおりの意味を有する。
イソブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリ
レート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリ
ル酸=20/15.6/36.2/28/0.2(重量
比)であり、ガラス転移温度が11℃、溶解性パラメー
タ(SP値)が8.8、水酸基価が120mgKOH/
g、重量平均分子量が9,000であるアクリル樹脂。
クリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/2−エ
チルヘキシルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート/2−ヒドロキシエチルアクリレート/ア
クリル酸=25.5/10/31.8/25/7.5/
0.2(重量比)であり、ガラス転移温度が16℃、溶
解性パラメータ(SP値)が8.9、水酸基価が140
mgKOH/g、重量平均分子量が12,000である
アクリル樹脂。
ル樹脂(C)である各樹脂は、下記のとおりの意味を有
する。
クリレート/n−ブチルアクリレート/2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート/アクリル酸=80/11.5/
8/0.5(重量比)であり、ガラス転移温度が72
℃、溶解性パラメータ(SP値)が9.2、水酸基価が
35mgKOH/g、重量平均分子量が60,000で
あるアクリル樹脂。
00重量部に対して、カージュラE10(シェル化学社
製、分岐高級脂肪酸であるバーサティック酸のグリシジ
ルエステル)11.1重量部を混合し、約70℃で12
時間ホットブレンドしてなる変性アクリル樹脂。
(D)である各原料は、下記のとおりの意味を有する。
成(株)製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシ
アヌレート。
(株)製、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシ
アネートカプロエート。
は、下記のとおりの意味を有する。
0」、日東化成(株)製、ジブチル錫ジラウレート。
たプラスチック部材の作成 上記で得られた各塗料組成物を用いて、ABS樹脂(ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂)
成形体(大きさ360×220×150mm)に、硬化
膜厚が約20μmとなるようにスプレー塗装し、乾燥機
にて80℃で30分間焼付を行なって、当該プラスチッ
ク部材を得た。
密着性、初期硬化性、撥マジックインキ性、マジックイ
ンキ除去性、マニキュア除去性及び汚染除去性について
の性能試験を行なった。各試験方法は以下の通りであ
る。
み、ひびわれ、白濁、変色などの異常のないものを良好
(○)とし、これらの少なくとも一つの異常が認められ
るものを不良(×)とした。
5.2(1990)碁盤目−テープ法に準じて、塗膜に
素地に達する切り目を入れ、1mm×1mmのマス目を
100個作成し、その表面にセロハン粘着テープを密着
させ、瞬時にテープを剥離した際のマス目の剥離程度を
下記基準にて評価した。
いない、 ○:マス目の剥離が認められないが、マス目の縁が欠け
ている、 △:マス目の剥離が認められるが、マス目の残存数は9
0個以上である、 ×:マス目の剥離が認められ、マス目の残存数は89個
以下である。
ーゼで、塗膜を30往復こすり、その塗膜外観を以下の
基準で評価した。
インキ大型(赤)で線を引き、そのハジキ具合を調べ
た。
クインキ大型(赤)で線を引き、1時間乾燥後、布で拭
き取り外観を評価した。
ルカラー341」((株)ノエビア製品、商品名)で線
を引き、1時間乾燥後、布で拭き取り外観を評価した。
ントコーヒー(味の素ゼネラルフーズ(株)製品)、
「チャーミーコンパクト」(ライオン(株)製品、商品
名、家庭用洗剤)、水道水を5:1:100の重量比率
で混合した懸濁液を霧吹きで噴霧した後70℃で5分間
乾燥し、布で拭き取り外観を評価した。
(生活排水のかかるところ)に1か月放置した後、乾燥
させ布で拭き取り塗膜外観を評価した。
料組成物による硬化塗膜が形成されたプラスチック部材
の性能試験の結果とを、示す。
のの表面の、撥マジックインキ性、マジックインキ除去
性、マニキュア除去性、汚染除去性(その1)及び汚染
除去性(その2)の試験結果は、いずれも×の結果であ
った。
を有し、しかも基材に対する付着性に優れた硬化塗膜が
形成されたプラスチック部材が提供される。かかる本発
明のプラスチック部材は、生活汚染物質易除去性を有す
るので、生活汚染物質が付着し易い水回り物品用途に好
適に使用することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】(A)(a)一般式 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を示し、R2
は炭素数1〜6の二価の炭化水素基を示し、R3は水素
原子又はメチル基を示す。mは6〜300の数であ
る。)で表されるシロキサンマクロモノマー及び一般式 【化2】 (式中、R4及びR7は同一又は異なって水素原子又はメ
チル基を示し、R5及びR6は同一又は異なって炭素数1
〜6の二価の炭化水素基を示す。nは6〜300の数で
ある。)で表されるシロキサンマクロモノマーから選ば
れる少なくとも一種のモノマー1〜40重量%、(b)
水酸基含有ビニルモノマー5〜98重量%、及び必要に
より(c)これらと共重合可能なその他の不飽和モノマ
ー0〜94重量%からなるモノマー混合物を共重合して
得られる、数平均分子量が1,000〜100,00
0、水酸基価が50〜290mgKOH/gである水酸
基含有シロキサンポリマー、(B)重量平均分子量が
1,000〜50,000、ガラス転移温度が0〜70
℃、且つ水酸基価が10〜200mgKOH/gである
水酸基含有アクリル樹脂、(C)重量平均分子量が5
0,000を越え、ガラス転移温度が40〜100℃、
且つ水酸基価が5〜100mgKOH/gである高分子
量水酸基含有アクリル樹脂、並びに(D)ポリイソシア
ネート架橋剤を含有する防汚性塗膜形成性塗料組成物に
よる硬化塗膜が、プラスチック成形体表面上に形成され
てなる生活汚染物質易除去性プラスチック部材。 - 【請求項2】水酸基含有シロキサンポリマー(A)の水
酸基価が90〜200mgKOH/gである請求項1記
載のプラスチック部材。 - 【請求項3】水酸基含有シロキサンポリマー(A)、水
酸基含有アクリル樹脂(B)、高分子量水酸基含有アク
リル樹脂(C)及びポリイソシアネート架橋剤(D)の
配合割合が、(A)、(B)、(C)及び(D)の各成
分の合計固形分100重量%に基いて、(A)成分が1
〜90重量%、(B)成分が3〜98重量%、(C)成
分が1〜20重量%及び(D)成分が5〜50重量%の
範囲内にある請求項1又は2に記載のプラスチック部
材。
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