JP2002293799A - 新規ペプチド及びそれを含有する消化管運動抑制剤 - Google Patents

新規ペプチド及びそれを含有する消化管運動抑制剤

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JP2002293799A
JP2002293799A JP2001097191A JP2001097191A JP2002293799A JP 2002293799 A JP2002293799 A JP 2002293799A JP 2001097191 A JP2001097191 A JP 2001097191A JP 2001097191 A JP2001097191 A JP 2001097191A JP 2002293799 A JP2002293799 A JP 2002293799A
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leu
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lys
peptide
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Kazuhisa Kashimoto
和久 樫本
Asami Matsumoto
麻美 松本
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Itoham Foods Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 下記式(I)で示されるアミノ酸配列
のN末端から少なくとも23番目までのアミノ酸配列か
らなり、かつ消化管運動抑制作用を有するペプチド、並
びに該ペプチド又はそれらの薬学的に許容される塩を有
効成分として含有する消化管運動抑制剤。 His−Xa1−Asp−Xa2−Xa3−Phe−T
hr−Xa4−Xa5−Xa6− Ser−Xa7−Leu−Leu−Xa8−Xa9−L
eu−Xa10−Xa11−Xa12−
(I) Lys−Tyr−Leu−Xa13−Ser−Xa14
−Xa15−Gly−Ser−Xa16− Thr−Ser−Pro−Xa17−Pro−Pro−
Ser−Ser (式中、Xa1 〜Xa17はそれぞれ2個又は3個の特定のア
ミノ酸をとり得る) 【効果】 胃蠕動運動の抑制作用を有し、臨床上の副作
用を起こさない安全性の高い消化管運動抑制剤が提供さ
れる。消化管運動抑制剤は、消化管検査・胃腸X線検査
・腹部MRI検査・内視鏡検査等の検査前の処置に有効
であるほか、液剤としても提供できるので簡便に使用で
き、かつ経済的である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規ペプチドまた
はその薬学的に許容される塩、これらを有効成分として
含有する消化管運動抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】グルカゴンはグルカゴン−セクレチンフ
ァミリーに属するペプチドであり、このファミリーに属
するペプチドにはグルカゴン,VIP,PACAP3
8,PACAP27,PHI,PHM,GLP−1(7
−36),ヘロデルミン,ヘロスペクチン,GHRH等
がある。これらペプチドのアミノ酸配列の相同性は比較
的高く、アミノ酸配列が異なる部位においてもそのアミ
ノ酸の性質、例えば塩基性アミノ酸、酸性アミノ酸、疎
水性アミノ酸、中性アミノ酸等、側鎖の性質やその化学
構造等が似ている。また、これらペプチドのレセプター
に関してもその相同性は高く、ファミリーを形成してい
ることが報告されている[Burcelin, R. et al., Diabet
es & Metabolism, 22, 373-396 (1996), Stephen, R. e
t al., Endocrine Reviews, 17, 4-29 (1996)]。また、
これらペプチドは互いのペプチドレセプターに対する親
和性も高く、例えば、VIPレセプターやPACAPレ
セプターへのヘロデルミンの親和性などが挙げられる[B
usto, R. et al., Am. J. Piysiol.,277, L42-L48 (19
99)]。これらペプチド中にはグルカゴン同様、消化管運
動抑制作用を有するペプチドがあるが[Lefebvre, R. A.
et al., Peptides, 12,271-274 (1991)]、[Nishioka,
T. et al., Jap. J. Smooth Muscle Res. 20, 493-499
(1984)]、[Yamamoto, H. et al., Neurogastroenterol.
Mot., 11, 235-241 (1999)]、その多くは消化管運動抑
制作用と共に別の生理作用を有するため医薬品として利
用することは困難な状況にある。
【0003】グルカゴンは消化管粘膜のグルカゴン分泌
細胞から分泌される29個のアミノ酸残基からなるペプチ
ドである。グルカゴンは、アドレナリン様のグリコーゲ
ン分解及び糖新生の促進 [Sutherland, E.W., Pharmac.
Rev., 12, 265〜299 (1960)]作用を有しており、膵臓か
ら分泌されるグルカゴンと同じく血糖を上昇させる。ま
た、グルカゴンは、インスリン・成長ホルモン・カテコ
ールアミンなどのホルモンの分泌を促進させることが知
られている。
【0004】従って、グルカゴンは、上記のような内分
泌系に与える様々な作用により、成長ホルモン分泌機能
検査や肝型糖原病検査などに利用されるほか、胃平滑筋
弛緩作用 [Dotevall, G. and Kock, N., Gastroenterol
ogy, 45, 364-367 (1963)]及び胃酸分泌の抑制作用によ
り、消化管運動抑制剤として利用されている。
【0005】また、グルカゴンにおいてはそのC末端を
8個欠如したグルカゴン(1−21)にはグルカゴンよ
りは活性が低いが消化管運動抑制作用が確認され、更に
は血中グルコースやインスリン増加といったその他の生
理作用が見られないといったような報告や[Strandberg,
C.et al., Acta. Radiologica. 29, 49-52 (1988)]、
ヘロデルミン等ではそのC末端を欠如したヘロデルミン
フラグメントには血流増加作用は残存するがその持続性
が消失するとういう報告もなされており[望月徹 他、消
化管ホルモンIX(医学図書出版), 233-239 (1990)]、
副作用の低減という観点から見てもこれらは重要な意味
を持つ。また、グルカゴンだけでなくVIPのC末端を
欠如させたフラグメントに関しても消化管運動抑制作用
は残存しているが、血流増加作用はなくなるという知見
も我々によって得られている(特願平11-331341号)。
【0006】消化管運動抑制剤は、消化管のX線及び内
視鏡検査の前処置剤として投与されるもので、胃の蠕動
運動を抑制する作用を有する。従来より、消化管運動抑
制剤として主に臭化ブチルスコポラミンやグルカゴンが
用いられているが、臭化ブチルスコポラミン製剤は、抗
コリン剤として全身のムスカリン性受容体に作用するた
め、心悸亢進、排尿障害、遠近調節障害などの副作用が
出現することがあり、被験者が心疾患、緑内障、前立腺
肥大などを有している場合はその使用は困難であった。
一方、グルカゴンは、上記副作用がなく安全性面で優れ
ているが、非常に活性が低いため高濃度の薬物量が必要
となる。そのため、本来の機能であるグリコーゲンの分
解及び糖新生の促進作用により、急激に血糖値を上昇さ
せる可能性がある。また、現在グルカゴンはそのアミノ
酸残基数の関係で製造コストがかかることから経済的で
はない。さらに、グルカゴンは液剤としては不安定であ
るため、凍結乾燥品として市販され、用時溶解して使用
されているので医療現場における操作が煩雑である。以
上、これまで使用されている消化管運動抑制剤は、胃平
滑筋に対する弛緩作用はあっても、安全性、製造コスト
面、簡便性において必ずしも満足ができるものはない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、胃
平滑筋に対する弛緩作用においてグルカゴンより活性が
高く、また、製造コスト・簡便性という点においてグル
カゴンより満足のできる消化管運動抑制剤を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明らは、上記課題を
解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、グルカゴン−セク
レンファミリーに属するペプチドの誘導体について優れ
た胃平滑筋弛緩抑制作用があることを見出し、本発明を
完成した。すなわち、本発明は、下記式(I):
【0009】
【化1】 His-Xa1-Asp-Xa2-Xa3-Phe-Thr-Xa4-Xa5-Xa6- Ser-Xa7-Leu-Leu-Xa8-Xa9-Leu-Xa10-Xa11-Xa12- (I) Lys-Tyr-Leu-Xa13-Ser-Xa14-Xa15-Gly-Ser-Xa16- Thr-Ser-Pro-Xa17-Pro-Pro-Ser-Ser (式中、Xa1 はAla またはSer 、Xa2 はGlyまたはAla、
Xa3はVal, IleまたはThr、Xa4はSer, GlnまたはAla、Xa
5はAsp, GlnまたはGlu、Xa6はPheまたはTyr、Xa7はArg
またはLys、Xa8はGlyまたはAla、Xa9はGlnまたはLys、X
a10はSerまたはAla、Xa11はAlaまたはLeu、Xa12はLysま
たはGln、Xa13はGluまたはAla、Xa14はIleまたはLeu、X
a15はIle, MetまたはLeu、Xa16はArgまたはSer、Xa17は
ProまたはArgを示す。但し、N末端から27残基のアミノ
酸で構成される下記アミノ酸配列を有する2つのペプチ
ドは除く。
【0010】His-Ala-Asp-Gly-Val-Phe-Thr-Ser-Asp-Ph
e-Ser-Arg-Leu-Leu-Gly-Gln-Leu-Ser-Ala-Lys-Lys-Tyr-
Leu-Glu-Ser-Leu-Ile His-Ala-Asp-Gly-Val-Phe-Thr-Ser-Asp-Phe-Ser-Lys-Le
u-Leu-Gly-Gln-Leu-Ser-Ala-Lys-Lys-Tyr-Leu-Glu-Ser-
Leu-Met)で示されるアミノ酸配列のN末端から少なく
とも23番目までのアミノ酸配列からなり、かつ消化管運
動抑制作用を有するペプチドである。本発明はまた、上
記ペプチドまたはそれらの薬学的に許容される塩を有効
成分として含有する、消化管運動抑制剤である。以下、
本発明を詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の消化管運動抑制作用を有
するペプチドは、配列番号1に記載のアミノ酸配列から
なるペプチドのN末端から少なくとも23番目までのアミ
ノ酸配列からなるペプチドである。
【0012】His-Xaa-Asp-Xaa-Xaa-Phe-Thr-Xaa-Xaa-Xa
a-Ser-Xaa-Leu-Leu-Xaa-Xaa-Leu-Xaa-Xaa-Xaa-Lys-Tyr-
Leu-Xaa-Ser-Xaa-Xaa-Gly-Ser-Xaa-Thr-Ser-Pro-Xaa-Pr
o-Pro-Ser-Ser(配列番号1) ただし、上記ペプチドのうち、下記のアミノ酸配列から
なるペプチドは除く。
【0013】His-Ala-Asp-Gly-Val-Phe-Thr-Ser-Asp-Ph
e-Ser-Arg-Leu-Leu-Gly-Gln-Leu-Ser-Ala-Lys-Lys-Tyr-
Leu-Glu-Ser-Leu-Ile(配列番号2) His-Ala-Asp-Gly-Val-Phe-Thr-Ser-Asp-Phe-Ser-Lys-Le
u-Leu-Gly-Gln-Leu-Ser-Ala-Lys-Lys-Tyr-Leu-Glu-Ser-
Leu-Met(配列番号3) また、上記ペプチドのC末端は、−OH、−NH2のいずれ
でもよい。
【0014】本発明のペプチドは公知のペプチド合成の
常法に従って合成できる。例えば「ザ.ペプチド(The P
eptides)」第1巻(1966年) [Schreder and Luhke 著、Ac
ademic Press, New York, U.S.A.] 、あるいは「ペプチ
ド合成」[泉屋ら著、丸善株式会社(1975年)]の記載に
従い、具体的には、アジド法、酸クロライド法、酸無水
物法、混合酸無水物法、DCC法、活性エステル法(P-
ニトロフエニルエステル法、N−ヒドロキシコハク酸イ
ミドエステル法、シアノメチルエステル法など)、ウッ
ドワード試薬Kを用いる方法、カルボイミダゾール法、
酸化還元法、DCC−アディティブ(HONB、HOB
t、HONSu)法など、各種の方法により合成するこ
とができる。これらの方法は、固相合成及び液相合成の
いずれにも適用できる。
【0015】本発明においては、上記のような一般的な
ポリペプチドの合成法に従って、例えば末端アミノ酸に
順次1個ずつアミノ酸を縮合させるいわゆるステップワ
イズ法によって、または数個のフラグメントに分けてカ
ップリングさせていく方法によって製造される。
【0016】例えばステップワイズ法による固相合成
は、例えばメリフィールド(Merrifield.R.B.)の方法
[Solid phase peptide synthesis, J.Amer.Chem.Soc.,
85, 2149-2159 (1963)]に従い、以下のようにして行う
ことができる。まず、C末端アミノ酸(アミノ基を保護
したもの)をそのカルボキシル基によって不溶性樹脂に
結合させ、その後、該C末端アミノ酸のアミノ基の保護
基を除去する。次いで、得られたこの遊離の反応性アミ
ノ基に、目的とするペプチドのアミノ酸配列に従って、
アミノ基を保護したアミノ酸の反応性カルボキシル基を
縮合反応により順次結合させる。このようにして一段階
ずつ全配列を合成した後、ペプチドを不溶性樹脂からは
ずす。
【0017】上記の固相合成において用いられる不溶性
樹脂は、反応性カルボキシル基との結合性を有するもの
であればいずれをも使用でき、例えばクロロメチル樹
脂、オキシメチル樹脂、4−オキシメチルフェニルアセ
タミドメチル樹脂(PAM 樹脂)、ベンズヒドリルアミン
樹脂(BHA樹脂)、アミノメチル樹脂、メチルベンズヒ
ドリル樹脂(MBHA樹脂)、4−アミノメチルフェノキシ
メチル樹脂、4−ヒドロキシメチルフェノキシメチル樹
脂などが挙げられる。
【0018】また、α−アミノ基の保護基として9−フ
ルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc)を使用す
る場合は4−ヒドロキシメチルフェノキシメチル樹脂な
ど、トリフルオロ酢酸(TFA)によって樹脂から脱離でき
るものがよく、t−ブトキシカルボニル基(Boc)を使用
する場合は4−オキシメチルフェニルアセタミドメチル
樹脂(PAM樹脂)など、フッ化水素などによって樹脂か
ら脱離できるものがよい。樹脂1g当りペプチド濃度は0.
5mmole以下とすることが好ましい。
【0019】上記の方法においては、アミノ酸のペプチ
ド結合に関与するアミノ基への保護基の結合及び該保護
基の脱離、ならびにアミノ酸のペプチド結合に関与する
カルボキシル基の活性化が必要である。アミノ基の保護
基として、例えば、ベンジルオキシカルボニル(Z)、
t−ブトキシカルボニル(Boc)、t−アミノオキシカ
ルボニル(Aoc)、イソボニルオキシカルボニル、p-メ
トキシベンジルオキシカルボニル、2−クロル−ベンジ
ルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、
トリフルオロアセチル、フタロイル、ホルミル、o-ニト
ロフェニルスルフェニル、ジフェニルホスフイノチオイ
ルなどの基が挙げられる。
【0020】また、アミノ酸の中で、側鎖に官能基を有
するもの、例えばHis、Tyr、Thr、Lys、Asp、Arg及びSe
rは、その側鎖の官能基を保護しておくのが好ましい。
官能基の保護は、下記のような保護基を通常用いられて
いる方法で上記アミノ酸に結合させ、反応終了後、該保
護基は脱離される。Hisのイミノ基の保護基としては、
例えばベンジルオキシメチル(Bom)、p-トルエンスル
ホニル(Tos)、ベンジル(Bzl)、ベンジルオキシカル
ボニル(Z)、トリチル基などが挙げられる。
【0021】Ser及びThrの水酸基は、例えばエステル化
またはエーテル化によって保護することができるが、こ
の保護は必須ではない。エステル化に適する基として
は、アセチルなどの低級アルカノイル基、ベンゾイルな
どのアロイル基、ベンゾイルオキシカルボニル、エチル
オキシカルボニルなどの炭酸から誘導される基などが挙
げられる。またエーテル化に適する基としては、ベンジ
ル(Bzl)、テトラヒドロピラニル、tert−ブチル基な
どが挙げられる。
【0022】Tyrの水酸基の保護基としては、例えばベ
ンジル(Bzl)、ブロモベンジルオキシカルボニル(Br-
Z) 、ジクロロベンジル(Cl2-Bzl) 、ベンジルオキシカ
ルボニル(Z)、アセチル、p-トルエンスルホニル(To
s)基などが挙げられる。Lysのアミノ基の保護基として
は、例えばベンジルオキシカルボニル(Z)、クロロベ
ンジルオキシカルボニル(Cl-Z) 、ジクロロベンジル
(Cl2-Bzl)、t−ブトキシカルボニル基(Boc)、p-ト
ルエンスルホニル(Tos)基などが挙げられる。
【0023】Argのグアニジノ基の保護基としては、例
えばp-トルエンスルホニル(Tos)、ニトロ、ベンジル
オキシカルボニル(Z)、t−アミルオキシカルボニル
(Aoc)基などが挙げられる。Aspのカルボキシル基の保
護は、例えばベンジルアルコール、メタノール、エタノ
ール、tert−ブタノール、シクロヘキシル(cHex)などに
よるエステル化により行われる。
【0024】その他のアミノ酸の保護基として、Trpの
インドリル基の保護基としては、例えばホルミル、カル
ボベンゾキシル、4-メトキシ-2,3,6-トリメチルベンゼ
ンスルホニル、2,2,2-トリクロロエチルオキシカルボニ
ルなどが挙げられるが、この保護は必須ではない。Met
のチオメチル基の保護基としては予めメチルスルホキシ
ドにしておき、後に還元する方法があるが、この保護は
必須ではない。
【0025】一方、カルボキシル基の活性化は、従来公
知の方法にて行うことができ、用いられる試薬なども公
知のものから適宜選択しえる。例えば、カルボキル基の
活性化は、該カルボキシル基と種々の試薬とを反応さ
せ、対応する酸クロライド、酸無水物または混合酸無水
物、アジド、活性エステル(ペンタクロロフェノール、
p-ニトロフェノール、N−ヒドロキシコハク酸イミド、
N−ヒドロキシベンズトリアゾール、N−ヒドロキシ−
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド等との
エステル)などを形成させることにより行う。
【0026】上記の固相における反応性アミノ基と反応
性カルボキシル基との縮合反応(ペプチド結合形成反
応)に用いる溶媒としては、ペプチド結合形成に使用で
きるものであればいずれでもよい。例えば無水または含
水のジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホ
キシド(DMSO)、ピリジン、クロロホルム、ジオキサ
ン、ジクロロメタン(DCM)、テトラヒドロフラン(TH
F)、酢酸エチル、N−メチルピロリドン、ヘキサメチル
リン酸トリアミド(HMPA)などを単独で、あるいは2種
以上の混合溶媒として使用することができる。
【0027】また、上記縮合反応は、縮合剤、例えばジ
シクロヘキシルカルボキシイミド(DCC)、カルボジイミ
ダゾールなどのカルボジイミド試薬やテトラエチルピロ
ホスフェイト、ベンゾトリアゾール−N−ヒドロキシト
リスジメチルアミノホスホニウムヘキサフルオロリン化
物塩(Bop試薬)などの存在下に行うこともできる。
【0028】得られたペプチドは、通常の方法に従い脱
塩、精製することができる。例えば、DEAE−セルロース
などのイオン交換クロマトグラフィー、セファデックス
LH-20 、セファデックスG-25 などの分配クロマトグラ
フィー、シリカゲルなどの順相クロマトグラフィー、OD
S−シリカゲルなどの逆相クロマトグラフィー、高速液
体クロマトグラフィーなどが挙げられる。
【0029】上記のようにして得られた精製ペプチド
は、各種の酸を用いて、所望により薬学的に許容される
塩、例えば、酢酸塩、塩酸塩、リン酸塩などにすること
が出来る。本発明のペプチド及びその塩は、胃に対する
平滑筋抑制作用を有する。従って、消化管検査・胃腸X
線検査・腹部MRI検査・内視鏡検査などの検査前に消
化管運動抑制剤として投与すれば、胃蠕動運動を抑制す
ることができる。
【0030】本発明のペプチド及びその塩は、そのまま
投与することができるが、一般には公知の方法により薬
学的に許容される種々の担体その他の成分と混合して、
液状、固体状の経口製剤または非経口製剤として投与さ
れる。本発明のペプチドの投与量は、使用(検査)目
的、被験者の年齢、体重、投与方法などにより適宜決定
されるが、例えば胃腸X線検査前に筋肉内注射を行う場
合、一回検査あたり、注射薬として10ng〜2μg体
重程度を使用することが好ましい。
【0031】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げてより具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、実施例において合成した各ペプチドの高速液
体クロマトグラフィー(HPLC) 及びアミノ酸分析条件は
以下の通りである。 ・高速液体クロマトグラフィー(HPLC) 高速液体クロマトグラフィーはLC-Module-1 Plus(日本
ウォーターズ・リミテッド社製)を用いて分析を行っ
た。
【0032】 (HPLC分析条件) カラム: TSK-gel ODS-120T(4.6×250mm) 溶 媒: A 0.1% TFA B アセトニトリル/0.1% TFA 溶媒Bを20%から60%に毎分1%変化させる直線勾配グラジェント 流 速:1mL/min 検出波長:220nm ・アミノ酸分析 アミノ酸分析条件は、6N-HCl 0.1%フェノール含有)中
で 110℃、20時間の加水分解反応を行った後に、日立ア
ミノ酸分析L−8500型(日立製作所社製)によって分析
した。
【0033】〔実施例1〕 精製ペプチド1の合成 下記のアミノ酸配列を有する精製ペプチド1を、通常の
ペプチド固相合成法に従い合成した。固相合成装置とし
ては Milligen Bioreserch社製ペプチドシンセサイザー
9600を用いた。
【0034】H-His-Ala-Asp-Gly-Val-Phe-Thr-Ser-Asp-
Phe-Ser-Lys-Leu-Leu-Gly-Gln-Leu-Ser-Ala-Lys-Lys-Ty
r-Leu-NH2(配列番号4) まず、MBHA樹脂(ペプチド研究所社製、アミノ基0.66 m
mol/g)1gを出発原料としてDCM 20ml(2回)、50%TFA
含有DCM溶液 30ml(30分)、イソプロピルアルコール 20
ml (1回)、 MeOH 20ml (2回)、10%TEA含有DCM 20
ml(2回)、MeOH 20ml (2回)、DCM 20ml(2回)の
順に攪拌下処理し、各々の処理後濾過した。
【0035】これにアミノ酸順序23番目のBoc-Leu-OH 2
mmole、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt) 2mmol
e、DCM 10ml及びDMF 2mlを加えて攪拌し、さらにDCC(1M
-DCM溶液)1.5mlを加えて2時間反応させた。反応液を
濾過した後、MeOH 20ml(2回)、DCM 20ml(2回)の
順に攪拌下処理し、各々の処理後濾過した。さらに、Bo
c-Leu-OH 2mmole、HOBt 2mmole、DCM 10ml及びDMF 2ml
を加えて攪拌し、DCC(1M-DCM溶液)0.8mlを加えて1時
間反応させた。反応液を濾過した後、MeOH 20ml(2
回)、DCM 20ml(2回)の順に攪拌下処理し、各々の処
理後濾過して、Boc-Leu-MBHA 樹脂を得た。なお、未反
応のMBHA樹脂は、20%無水酢酸含有DCM溶液10mlを加え
て5分間攪拌し、濾過後MeOH 20ml (2回)、DCM 20ml
(2回)の順に攪拌下処理し、各々の処理し、各々の処
理後濾過して副反応が進まないようにした。
【0036】次に、得られたBoc-Leu-MBHA 樹脂を 50%
TFA含有DCM溶液 30ml(30分)、イソプロピルアルコール
20ml(1回)、MeOH20ml(2回)、10%TEA含有DCM 20m
l(2回)、MeOH 20ml(2回)、DCM 20ml(2回)の順
に攪拌下処理し、各々の処理後濾過した。これにアミノ
酸順序22番目のBoc-Tyr(Bzl)-OH 2mmole 、HOBt 2mmol
e、DCM 10ml及びDMF 2mlを加えて攪拌し、さらにDCC(1M
-DCM溶液)1.5mlを加えて2時間反応させた。反応液を
濾過した後、MeOH 20ml(2回)、DCM 20ml(2回)の
順に攪拌下処理し、各々の処理後濾過してBoc-Tyr(Bzl)
-Leu-MBHA樹脂を得た。
【0037】なお、未反応の Leu-MBHA樹脂は、20%無
水酢酸含有DCM溶液 10mlを加えて5分間攪拌し、濾過後
MeOH 20ml(2回)、DCM20ml(2回)の順に攪拌下処理
し、各々の処理後濾過して副反応が進まないようにし
た。以下、次に示す保護アミノ酸を用いて順次 21番目
から1番目までのアミノ酸をカップリングした。
【0038】
【表1】 アミノ酸順序 保護アミノ酸 使用量(mmol) 21 Boc-Lys(Cl2Z)-OH 2 × 2 20 Boc-Lys(Cl2Z)-OH 2 × 2 19 Boc-Ala-OH 2 18 Boc-Ser(Bzl)-OH 2 × 2 17 Boc-Leu-OH 2 16 Boc-Gln(Xan)-OH 2 × 2 15 Boc-Gly-OH 2 14 Boc-Leu-OH 2 13 Boc-Leu-OH 2 12 Boc-Lys(Cl2Z)-OH 2 × 2 11 Boc-Ser(Bzl)-OH 2 × 2 10 Boc-Phe-OH 2 9 Boc-Asp(OcHex)-OH 2 × 2 8 Boc-Ser(Bzl)-OH 2 × 2 7 Boc-Thr(Bzl)-OH 2 6 Boc-Phe-OH 2 5 Boc-Val-OH 2 4 Boc-Gly-OH 2 3 Boc-Asp(OcHex)-OH 2 × 2 2 Boc-Ala-OH 2 1 Boc-His(Bom)-OH 2 × 2
【0039】この様にして、下記式:His(Bom)-Ala-Asp
(OcHex)-Gly-Val-Phe-Thr(Bzl)-Ser(Bzl)-Asp(OcHex)-P
he-Ser(Bzl)- Lys(Cl2Z)-Leu-Leu-Gly-Gln(Xan)-Leu-Se
r(Bzl)-Ala-Lys(Cl2Z)-Lys(Cl2Z)-Tyr(Bzl)-Leu-MBHA
樹脂4.37g を得た。
【0040】ここで得られた保護ペプチド−MBHA樹脂
4.0gにアニソール 6.5ml、1,2-エタンジチオール 6.0m
lを加え、さらに無水フッ化水素 48mlを加えて0℃で1
時間撹拌した。反応後、無水フッ化水素を減圧下留去
後、残査をエーテルで洗浄し、これに 10%酢酸 100ml
を加えてペプチドを抽出した。抽出液を以下に示す条件
で逆相カラムクロマトグラフィーにより精製後、さらに
分取用高速液体クロマトグラフィーを用いたイオン交換
クロマトグラフィー及び逆相クロマトグラフィーにより
精製した。
【0041】 逆相カラムクロマトグラフィー カラム:ODS −1022TT(30×420mm) 溶 媒:平衡化 15% アセトニトリル/0.1% TFA 溶出 35% アセトニトリル/0.1 % TFA 流 速:5 ml/min イオン交換クロマトグラフィー(分取用高速液体クロマ
トグラフィー) カラム:TSK GEL SP-5PW(21.5×150mm) 溶 媒:35%イソプロピルアルコール/50mM酢酸緩衝液
(pH 5.3) 流 速:5 ml/min 逆相カラムクロマトグラフィー(分取用高速液体クロマ
トグラフィー) カラム:TSK GEL ODS-120T(21.5×300mm) 溶 媒:30% アセトニトリル/0.1% TFA 流 速:10ml/min
【0042】得られた溶出溶液を凍結乾燥し、配列番号
4のアミノ酸配列を有する精製ペプチド1を得た。この
精製ペプチド1の収量、高速液体クロマトグラフィー
(HPLC) の保持時間、アミノ酸分析結果を以下に示す。 ・収量300mg ・HPLCの保持時間:23.99分 ・アミノ酸分析 Asx(2) 2.00, Thr(1) 0.86, Ser(4) 3.47, Glx(2) 2.0
0, Ala(2) 2.01,Val(1) 0.90, Leu(5) 4.99, Tyr(1) 0.
92, Phe(2) 2.00, His(1) 1.00,Arg(1) 0.98, Ile(1)
0.94, Lys(2) 2.03, Gly(2) 2.01
【0043】〔実施例2〕 精製ペプチド2の合成 下記のアミノ酸配列を有する精製ペプチド2を、実施例
1と同様の方法により合成した。 H-His-Ser-Asp-Ala-Ile-Phe-Thr-Gln-Gln-Tyr-Ser-Lys-
Leu-Leu-Ala-Lys-Leu-Ala-Leu-Gln-Lys-Tyr-Leu-Ala-Se
r-Ile-Leu-Gly-Ser-Arg-Thr-Ser-Pro-Pro-Pro-NH 2(配
列番号5)
【0044】〔試験例1〕 胃平滑筋弛緩試験 上記実施例1で得られた精製ペプチド1及び2と、下記
のアミノ酸配列を有するグルカゴン(対照)について、
マウス胃平滑筋弛緩作用の効果を評価した。 グルカゴン: His-Ser-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Ty
r-Leu-Asp-Ser-Arg-Arg-Ala-Gln-Asp-Glu-Val-Gln-Trp-
Leu-Met-Asn-Thr(配列番号6)
【0045】マウスは雄のICRマウスを9週齢で購入し、
1週間の予備飼育後、10〜18週齢に渡り使用した。頸椎
脱臼処理後、直ちに開腹し胃を全摘出、生理食塩水にて
胃内部を十分に洗浄し、標本とした。標本をマグヌス槽
(容量20mL、温度37℃、95% CO2+5% CO2通気下:理研
開発)内に懸垂した。生理的溶液としてKrebs-Henselei
t Buffer Modified(SIGMA)溶液を使用した。反応はア
ンプRMP-6004(日本光電)を介してレコーダーR-64M (理
化電機)上に描記した。
【0046】実験は標本をマグヌス装置にセットして、
2.0gの荷重を負荷した。ベースラインが安定した後、カ
ルバコール溶液(添加濃度6×10-3M)を100μL添加し
た。10分後に精製ペプチドの試料溶液(添加濃度2×10
-4M)を100μL添加し、標本の弛緩作用を観察した。カ
ルバコール添加前の平滑筋の収縮の度合いを0%、カル
バコール添加10分後の平滑筋の収縮の度合いを100%と
して、各試料溶液を添加したときの平滑筋の最大収縮抑
制率を求めた。表2に、上記各ペプチドの最終濃度10-6
M(添加濃度は2×10-4 M)におけるマウス胃平滑筋の
最大収縮抑制率を示す。
【0047】
【表2】 ペプチド 最大収縮抑制率 (%) 精製ペプチド1 43.5 精製ペプチド2 58.0 グルカゴン 2.6
【0048】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> ITOHAM FOODS INC. <120> Novel Peptides and the Agent for suppressing gastrointestinal movement containing the same <130> P00-0880 <160> 6 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 38 <212> PRT <213> Artificial Sequnece <220> <223> Synthetic Peptide <220> <221> PEPTIDE <222> 2 <223> Xaa represents Ala or Ser <220> <221> PEPTIDE <222> 4 <223> Xaa represents Gly or Ala <220> <221> PEPTIDE <222> 5 <223> Xaa represents Val or Ile or Thr <220> <221> PEPTIDE <222> 8 <223> Xaa represents Ser or Gln or Ala <220> <221> PEPTIDE <222> 9 <223> Xaa represents Asp or Gln or Glu <220> <221> PEPTIDE <222> 10 <223> Xaa represents Phe or Tyr <220> <221> PEPTIDE <222> 12 <223> Xaa represents Arg or Lys <220> <221> PEPTIDE <222> 15 <223> Xaa represents Gly or Ala <220> <221> PEPTIDE <222> 16 <223> Xaa represents Gln or Lys <220> <221> PEPTIDE <222> 18 <223> Xaa represents Ser or Ala <220> <221> PEPTIDE <222> 19 <223> Xaa represents Ala or Leu <220> <221> PEPTIDE <222> 20 <223> Xaa represents Lys or Gln <220> <221> PEPTIDE <222> 24 <223> Xaa represents Glu or Ala <220> <221> PEPTIDE <222> 26 <223> Xaa represents Ile or Leu <220> <221> PEPTIDE <222> 27 <223> Xaa represents Ile or Met or Leu <220> <221> PEPTIDE <222> 30 <223> Xaa represents Arg or Ser <220> <221> PEPTIDE <222> 34 <223> Xaa represents Pro or Arg <400> 1 His Xaa Asp Xaa Xaa Phe Thr Xaa Xaa Xaa Ser Xaa Leu Leu Xaa Xaa 1 5 10 15 Leu Xaa Xaa Xaa Lys Tyr Leu Xaa Ser Xaa Xaa Gly Ser Xaa Thr Ser 20 25 30 Pro Xaa Pro Pro Ser Ser 35 <210> 2 <211> 27 <212> PRT <213> Artificial Sequnece <220> <223> Synthetic Peptide <400> 2 His Ala Asp Gly Val Phe Thr Ser Asp Phe Ser Arg Leu Leu Gly Gln 1 5 10 15 Leu Ser Ala Lys Lys Tyr Leu Glu Ser Leu Ile 20 25 <210> 3 <211> 27 <212> PRT <213> Artificial Sequnece <220> <223> Synthetic Peptide <400> 3 His Ala Asp Gly Val Phe Thr Ser Asp Phe Ser Lys Leu Leu Gly Gln 1 5 10 15 Leu Ser Ala Lys Lys Tyr Leu Glu Ser Leu Met 20 25 <210> 4 <211> 23 <212> PRT <213> Artificial Sequnece <220> <223> Synthetic Peptide <400> 4 His Ala Asp Gly Val Phe Thr Ser Asp Phe Ser Lys Leu Leu Gly Gln 1 5 10 15 Leu Ser Ala Lys Lys Tyr Leu 20 <210> 5 <211> 35 <212> PRT <213> Artificial Sequnece <220> <223> Synthetic Peptide <400> 5 His Ser Asp Ala Ile Phe Thr Gln Gln Tyr Ser Lys Leu Leu Ala Lys 1 5 10 15 Leu Ala Leu Gln Lys Tyr Leu Ala Ser Ile Leu Gly Ser Arg Thr Ser 20 25 30 Pro Pro Pro 35 <210> 6 <211> 29 <212> PRT <213> Artificial Sequnece <220> <223> Synthetic Peptide <400> 6 His Ser Gln Gly Thr Phe Thr Ser Asp Tyr Ser Lys Tyr Leu Asp Ser 1 5 10 15 Arg Arg Ala Gln Asp Glu Val Gln Trp Leu Met Asn Thr 20 25
【0049】
【配列表フリーテキスト】 配列番号1:Xaa はAla 又はSer を表す(存在位置:2) 配列番号1:Xaa はGly 又はAla を表す(存在位置:4) 配列番号1:Xaa はVal 又はIle 又はThr を表す(存在位置:5) 配列番号1:Xaa はSer 又はGln 又はAlaを表す(存在位置:8) 配列番号1:Xaa はAsp 又はGln 又はGluを表す(存在位置:9) 配列番号1:Xaa はPhe 又はThr を表す(存在位置:10) 配列番号1:Xaa はArg 又はLys を表す(存在位置:12) 配列番号1:Xaa はGly 又はAla を表す(存在位置:15) 配列番号1:Xaa はGln 又はLys を表す(存在位置:16) 配列番号1:Xaa はSer 又はAla を表す(存在位置:18) 配列番号1:Xaa はAla 又はLeu を表す(存在位置:19) 配列番号1:Xaa はLys 又はGln を表す(存在位置:20) 配列番号1:Xaa はGlu 又はAla を表す(存在位置:24) 配列番号1:Xaa はIle 又はLeu を表す(存在位置:26) 配列番号1:Xaa はIle 又はMet 又はLeu を表す(存在位置:27) 配列番号1:Xaa はArg 又はSer を表す(存在位置:30) 配列番号1:Xaa はPro 又はArg を表す(存在位置:34)
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、胃蠕動運動の抑制作用
を有し、臨床上の副作用を起こさない安全性の高い消化
管運動抑制剤が提供される。本発明の消化管運動抑制剤
は、消化管検査・胃腸X線検査・腹部MRI検査・内視
鏡検査などの検査前の処置に有効であるほか、液剤とし
ても提供できるので簡便に使用でき、かつ経済的であ
る。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C084 AA02 AA07 BA01 BA08 BA19 BA23 NA14 ZA662 ZC711 ZC712 4H045 AA10 AA30 BA17 BA19 EA25 FA33 FA44 FA53 GA23 GA25

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I): His-Xa1-Asp-Xa2-Xa3-Phe-Thr-Xa4-Xa5-Xa6- Ser-Xa7-Leu-Leu-Xa8-Xa9-Leu-Xa10-Xa11-Xa12- (I) Lys-Tyr-Leu-Xa13-Ser-Xa14-Xa15-Gly-Ser-Xa16- Thr-Ser-Pro-Xa17-Pro-Pro-Ser-Ser (式中、Xa1 はAla またはSer 、Xa2 はGlyまたはAla、
    Xa3はVal, IleまたはThr、Xa4はSer, GlnまたはAla、Xa
    5はAsp, GlnまたはGlu、Xa6はPheまたはTyr、Xa7はArg
    またはLys、Xa8はGlyまたはAla、Xa9はGlnまたはLys、X
    a10はSerまたはAla、Xa11はAlaまたはLeu、Xa12はLysま
    たはGln、Xa13はGluまたはAla、Xa14はIleまたはLeu、X
    a15はIle, MetまたはLeu、Xa16はArgまたはSer、Xa17は
    ProまたはArgを示す。但し、N末端から27残基のアミノ
    酸で構成される下記アミノ酸配列を有する2つのペプチ
    ドは除く。 His-Ala-Asp-Gly-Val-Phe-Thr-Ser-Asp-Phe-Ser-Arg-Le
    u-Leu-Gly-Gln-Leu-Ser-Ala-Lys-Lys-Tyr-Leu-Glu-Ser-
    Leu-Ile His-Ala-Asp-Gly-Val-Phe-Thr-Ser-Asp-Phe-Ser-Lys-Le
    u-Leu-Gly-Gln-Leu-Ser-Ala-Lys-Lys-Tyr-Leu-Glu-Ser-
    Leu-Met)で示されるアミノ酸配列のN末端から少なく
    とも23番目までのアミノ酸配列からなり、かつ消化管運
    動抑制作用を有するペプチド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のペプチドまたはそれら
    の薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、消
    化管運動抑制剤。
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