JP2002293754A - アルコ−ル類含有廃棄ガスからアルコ−ル類を単離して回収する方法及び該方法を実施するための装置 - Google Patents

アルコ−ル類含有廃棄ガスからアルコ−ル類を単離して回収する方法及び該方法を実施するための装置

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JP2002293754A
JP2002293754A JP2001101246A JP2001101246A JP2002293754A JP 2002293754 A JP2002293754 A JP 2002293754A JP 2001101246 A JP2001101246 A JP 2001101246A JP 2001101246 A JP2001101246 A JP 2001101246A JP 2002293754 A JP2002293754 A JP 2002293754A
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Hiroshi Tawara
弘 田原
Hiroshi Nochi
博史 能智
Hideki Sakuma
秀喜 佐久間
Hiroyuki Hayashi
裕之 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着法を適用して“水と共存するアルコ−ル
類を含む廃棄ガス”からアルコ−ル類を単離・回収し、
水を含まないアルコ−ル類として再利用を図る点にあ
り、特に、該アルコ−ル類を高純度で、かつ効率よく単
離する「アルコ−ル類含有廃棄ガスからアルコ−ル類を
単離して回収する方法、及び、該方法を実施するための
装置」を提供することにある。 【解決手段】 吸着と脱着を交互に行う“吸着剤層を有
する吸着装置”を用い、この吸着剤層として、プレコ−
トした合成ゼオライト及び/又は疎水性シリカゲル、若
しくは同様にプレコ−トした活性炭を使用し、該吸着剤
層に“アルコ−ル類と水が混在してなるアルコ−ル類含
有廃棄ガス”を通過せしめてアルコ−ル類を吸着させ、
実質的に水を含まないアルコ−ル類を単離して回収す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水と共存するアル
コ−ル類含有廃棄ガスからアルコ−ル類を単離して回収
する方法及び該方法を実施するための処理装置に関す
る。特に、本発明は、化学工場や製薬工場,塗装工場、
或いは、印刷工場や半導体製造工場等で広く使われてい
る“アルコール類(水に可溶性の溶剤から揮発する廃棄
ガス中のアルコール類)”の再利用を目的として、上記
製造工程上から不可避に混入される水分、或いは、他の
炭化水素と共存して成るアルコール類含有廃棄ガスを処
理し、該廃棄ガスからアルコール類を、高純度で効率よ
く分離・回収し、再使用するための方法および装置に関
する。(なお、ここで云う“アルコール類”とは、メチ
ルアルコール,エチルアルコール,イソプロピルアルコ
ール,アセトン,アセトアルデヒド等で代表されるよう
な“水に可溶な炭化水素化合物”を指している。)
【0002】
【従来の技術】水と共存するアルコール類含有廃棄ガス
からアルコ−ル類を高純度で回収する方法としては、従
来はもっぱら蒸留操作に頼っていた。即ち、この廃棄ガ
スを水と向流接触させて、廃棄ガス中のアルコール類を
水に吸収させた後、蒸留操作でアルコール類と水とに分
離する方法である。しかしながら、この方法は、「吸収
−蒸留」という二段階の操作が必要であって、煩雑であ
り、経済的にも得策とは言えない。(なお、公害防止上
の観点から、このアルコール類含有水を垂れ流しする訳
にもいかず、他の選択肢がない場合は止むを得ない方法
であると言えよう。)
【0003】加えて、OH基を持つ低級アルコールと水
との混合成分の場合は、周知のように共沸混合物を造る
ため、高純度のアルコールを回収することは容易ではな
かった。例えば、エチルアルコールと水の混合物は、
“アルコール96%,水4%”で共沸し、このままでは
100%のエチルアルコールは得られない。そこで、第
三成分としてベンゼンを加えて蒸留し、アルコールに溶
けている水を追い出す。即ち、ベンゼンを添加すること
により“水9%,ベンゼン91%”の混合組成物が69
℃で塔頂から流出するが、この沸点は、エチルアルコ−
ルの沸点より約10℃も低い。このために、塔底から1
00%のエチルアルコールを単離することができる。
【0004】また、単に技術的な観点から云えば、水と
アルコール類とが共存する場合は、水を吸着するがアル
コール類は吸着しない吸着剤、例えば水の分子径に近い
吸着孔径が3Åの合成ゼオライトを用いて脱水する方法
が知られている。しかしながら、水を吸着したゼオライ
トの再生には莫大なエネルギーが必要であって、経済的
には成り立たたず、工業的には不可能であると言える。
【0005】更に、活性炭を用いて、アルコール類を吸
脱着操作で回収する方法も知られているが、後記するよ
うに、湿った空気中では、アルコール類を吸着せずに優
先的に水を吸着する。即ち、共吸着(混合吸着ともいう)
と呼ばれる現象で、水の親和力の方が強く、吸着剤細孔
(ミクロポア−)に毛管凝縮してアルコール類分子の吸着
を阻害する。このために、活性炭を使用する場合は、予
め水を除去しておかなければならない。しかしながら、
吸着したアルコ−ル類の脱着にはスチ−ムが使用出来な
いので、乾いたホツト窒素を用いて高温下で脱着しなけ
ればならない。(この方法は、稀ではあるが商業ベ−ス
で使われている。)
【0006】そもそも、活性炭や合成ゼオライト,疎水
性シリカゲル等の固体吸着剤は、全く水分を吸着しない
剤ではなく、図3[活性炭の水分吸着等温線(at 25℃)
を表す図]で示したように、被吸着ガス中の水分の相対
的濃度によって、吸水率は大きく変化する。(なお、こ
の図で示したのは活性炭であるが、他の疎水性の吸着剤
についても同様なことが言える。)このような現象は、
“共吸着ないしは混合吸着”と呼ばれる新しい研究分野
であって、しばしば、蒸留操作における“共沸現象”に
対比される。
【0007】このような現象が実用上問題になるケ−ス
は、特に、吸着剤として活性炭を用いた場合であって、
被吸着ガス中に炭化水素ガスと水分が共存する場合、該
被吸着ガス中の水分の相対湿度が40%を超えると、吸
着剤層の中で炭化水素と水との間で共吸着が生じ、水の
極性の方が炭化水素分子中にあるアルキル基と炭素との
親和力を上回るために毛管凝縮を起こし、炭化水素の吸
着が阻害される。この問題は、毛管凝縮が液化現象であ
るので、被吸着物質が“気体か液体か”ないしは“液化
し易いか否か”は、非常に重要なファクタ−である。同
様なことが多かれ少なかれ、合成ゼオライトや疎水性シ
リカゲルについても言える。
【0008】本発明者等は、かかる共吸着現象を回避す
る手段として、本発明以前に、予め吸着剤(そのミクロ
ポアー内)を炭化水素でプレコ−トしておけば、逆に極
性が強い筈の水の吸着が阻害されることを見出した(特
開平9−47635号公報,特開平9−57060号公報,特開平9
−215908号公報,特開平11−71584号公報参照)。また、
この際、共吸着に加圧が有効であることを知見した。そ
の理由は、被吸着物質の凝縮温度(液化温度)が上昇する
ためであると考えられる。
【0009】吸着剤を炭化水素でプレコ−トしておけ
ば、入口ガス中の水分が40%を超える相対湿度であっ
ても、ガスが吸着剤表面に到達した時点で、該ガス中に
含まれる水は炭化水素ガス雰囲気に晒され、かつ吸着塔
内温度が、供給される入口ガス温度より高くなるため
に、結果的に吸着剤内のミクロポアー、即ち、毛管に進
入できる程の相対湿度が保てず、この状態では、先立っ
て毛管凝縮している炭化水素を追い出して置き換わる程
の親和力(極性)が“水にはない”と思われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プレコ−ト
した炭化水素が水と親和力のあるアルコ−ルの場合は、
前記した場合と事情が異なり、工業的要請から、アルコ
−ル類を水と分離して単離すべく、解決しなければなら
ない問題が多々ある。即ち、毛管内に凝縮しているアル
コール類と吸着剤表面との間の親和力と、毛管内に凝縮
しているアルコール類と水との間の親和力との差の如何
によっては、予め毛管凝縮しているアルコ−ル類が水の
極性で溶出する結果にもなりかねない。単純に考えれ
ば、水−アルコール系の混合物から高純度のアルコ−ル
を取り出すためには、既に述べたように、予め水だけを
選択的に吸着する合成ゼオライトで脱水した後、吸脱着
操作においてアルコールを吸着せしめ、切り換えた後
に、真空ポンプ乃至は加熱したパージガスを併用して脱
着させれば良いが、通常、前述した廃棄ガス中には、不
純成分として水だけではなく、ベンゼン,ヘキセンのよ
うなアルコール以外の炭化水素を含有している場合が多
いので、果たして前記の廃棄ガスの中から、アルコール
類だけを選択的に吸着する吸着剤が現存するか否かが問
題になる。
【0011】上記の技術的課題を要約すると、水分との
共存下において、 (1)OH基の無い水に不溶な炭化水素と、同じくOH
基の無い水に不溶な他の炭化水素との共吸着は、プレコ
−ト手段で解決済みである。すなわち、単離可能であ
る。 (2)OH基の有る水に可溶な炭化水素と、OH基の無
い水に不溶な炭化水素との共吸着も、プレコート手段で
解決済みであり、これも単離可能である。 (3)OH基の有る水に可溶な炭化水素と、同じくOH
基の有る水に可溶な他の炭化水素との共吸着について
は、解決されておらず、単離可能かどうかは、今後の課
題である。
【0012】以上のような問題点、特に前記(3)の課題
を解決すべく、本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、
“共吸着”という観点から、アルコ−ル類と水分とが共
存してなる廃棄ガスから、アルコ−ル類を高純度で、か
つ効率よく単離・回収する方法およびこの方法を実施す
るための装置を完成させたものである。
【0013】すなわち、本発明の目的(課題)とするとこ
ろは、第一に、吸着法を適用して“水と共存するアルコ
−ル類を含む廃棄ガス”からアルコ−ル類を単離・回収
し、水を含まないアルコ−ル類として再利用を図る点に
ある。第二に、水と共存するアルコ−ル類を含む廃棄ガ
ス中の“アルコ−ル類”を高純度で、かつ効率よく単離
する「アルコ−ル類含有廃棄ガスからアルコ−ル類を単
離して回収する方法、及び、該方法を実施するための装
置」を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るアルコ−ル
類を単離して回収する方法は、前記第一及び第二の目的
(課題)を達成する技術構成として、「吸着と脱着を交互
に行う“吸着剤層を有する吸着装置”を用い、この吸着
剤層として、プレコ−トした合成ゼオライト及び/又は
疎水性シリカゲル、若しくは同様にプレコ−トした活性
炭を使用し、該吸着剤層に“アルコ−ル類と水が混在し
てなるアルコ−ル類含有廃棄ガス”を通過せしめてアル
コ−ル類を吸着させ、実質的に水を含まないアルコ−ル
類を単離して回収する」ことを特徴とする。
【0015】即ち、本発明に係るアルコ−ル類含有廃棄
ガスからアルコ−ル類を単離して回収する方法は、「吸
着と脱着を交互に行う“吸着剤層を有する吸着装置”を
用い、一方の吸着装置にアルコ−ル類と水分とが共存し
てなる廃棄ガスを通過せしめ、該吸着装置内の吸着剤層
にアルコ−ル類を吸着させ、実質的にアルコ−ル類を含
まない廃棄ガスを吸着装置の出口から放散させ、その間
に、他方の吸着装置を脱着に切り換えて、アルコ−ル類
を回収することから成るアルコ−ル類の単離・回収方法
であって、前記吸着剤層が、予めアルコ−ル類及び/又
は廃棄ガス中に含有されている他の炭化水素でプレコー
トして成る“合成ゼオライトおよび/または疎水性シリ
カゲル、もしくは、活性炭”の固体吸着剤を充填した層
からなり、脱着時に真空ポンプとパージガスを併用し、
吸・脱着の切り換え時間を1〜30分とし、脱着後のパ
ージ排ガスを系外に取り出すこと」(請求項1)、を特徴
とする。
【0016】また、本発明に係るアルコ−ル類を単離し
て回収する方法は、 ・前記吸着装置に導入する“水と混在してなるアルコ−
ル類含有廃棄ガス”を予め脱水した後、吸着処理するこ
と(請求項2)、 ・前記吸着装置に導入するアルコ−ル類含有廃棄ガスを
加圧した状態で吸着処理すること(請求項3)、 ・前記パージ排ガス中のアルコール類を単離・回収する
手段として、分離膜を用い、続いて、冷却処理してパー
ジ排ガス中のアルコ−ル類を液化し、系外に取り出すこ
と(請求項4)、 ・前記冷却処理後の未凝縮ガスを前記吸着装置の入口に
戻すこと(請求項5)、を特徴とする。
【0017】一方、本発明に係る装置は、前記した“ア
ルコ−ル類含有廃棄ガスからアルコ−ル類を単離して回
収する方法”を実施するための装置であって、 ・前記吸着装置内の吸着剤層が、複数の独立した吸着剤
層に分離して配位された構造を持つこと(請求項6)、 ・前記吸着装置内の複数の独立した吸着剤層のそれぞれ
に、複数の排気導管及びパ−ジガス送気導管が配設さ
れ、前記排気導管を真空ポンプに連結する構造からなる
こと(請求項7)、を特徴とする。
【0018】
【本発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を含
めて、本発明を具体的に詳細に説明する。(なお、以下
の記載において、本発明で対象とする「アルコ−ル類と
水分が混在してなる廃棄ガス」を単に“廃棄ガス”と言
うこともある。)
【0019】従来から用いられている廃棄ガスからアル
コ−ル類を単離する方法は、前記したとおり、吸収操作
でアルコ−ル類を大量の水に吸収させた後、蒸留操作で
水とアルコ−ル類に分離する。しかし、この方法では、
「吸収−蒸留」という二段階の操作が必要であって煩雑
であり、経済的にも得策とは言えない。加えて、OH基
を持つ低級アルコールと水との混合成分の場合は、周知
のように共沸混合物を造るため、高純度のアルコールを
回収することは容易ではない。これに代わる方法として
は、活性炭を用いてアルコ−ル類を吸着させる方法もあ
るが、活性炭は、水分が少しでもあると、水分が先にミ
クロポアーの細孔内に毛管凝縮するので、アルコ−ル類
の単離目的には使用できない。また、吸着時に発生する
多量の吸着熱で発火の危険性もある。
【0020】そこで、本発明者等は、固体吸着剤[具体
的には、合成ゼオライト及び/又は疎水性シリカゲル、
乃至は、活性炭]を用い、更に、かかる固体吸着剤中の
主としてミクロポアーに存在する活性点を、予めプレコ
−ト手段を用いて、閉塞することによって、単離の際に
伴う上記の危険性を回避できることを見いだした。その
結果として、吸・脱着は、吸着剤のメソポアーとマクロ
ポアーとの細孔内の物質移動のみに頼ることになるた
め、当然のことながら、元来、吸着剤がもつ吸着可能
量、即ち、平衡吸着量の10乃至30%しか吸着しな
い。これを補う手段として、本発明では、吸・脱着の切
り換え時間を短くした。この時間を長くすれば、莫大な
吸着剤量を必要とするために、本発明では、経済的配慮
から、この時間を1〜30分に限定した。
【0021】また、吸・脱着の切り換え操作において、
公知のように、吸着時に、吸着装置に導入する廃棄ガス
を加圧した状態に保つことは極めて好ましいことであ
り、また、脱着時に、パ−ジガス及び/又は吸着塔(脱
着塔)を加温することも好ましいことである。その理由
は次のとおりである。吸着剤層の細孔内にガスが吸着す
る現象は、分子間引力による毛管凝縮、即ち“液化現
象”である。そのために、加圧して液化温度を高くする
ことは、凝縮し易くすることであり、脱着時はその逆の
現象であって、加温することは、細孔内に液化している
アルコ−ル類を蒸発し易くすることである。
【0022】更に、吸着装置に導入する廃棄ガスを予め
脱水処理することは、本発明の好ましい形態である。ま
た、パージ排ガス中のアルコール類を単離・回収する手
段として、パージ排ガスを冷却処理してパージ排ガス中
のアルコ−ル類を液化し、系外に取り出すこと、また
は、この冷却処理工程の前処理工程として、公知の分離
膜を用いることも本発明の好ましい形態であり、さらに
は、冷却処理後の未凝縮ガスを前記吸着装置の入口に戻
すことも、本発明の好ましい実施の形態である。なお、
パージ排ガス中のアルコ−ル類を単離する方法として好
ましい実施の形態としては、上記したように、公知の分
離膜を利用することであるが、現在の技術水準では、最
低3Kg/cm2以上の加圧が必要であって、大量のガ
スを処理するには適さないとも言える。
【0023】ここで、本発明の好ましい実施の形態を要
約すると、次の(イ)〜(ニ)を挙げることができる。 (イ):特開平9−57060号公報や特開平11−71584号公報
等に開示されているようなプレコート手段ではなく、O
H基をもつ沸点の高いアルコール類(例えばブチルアル
コ−ル,エチレングリコ−ル等)を、使用前に予め吸着
剤に含浸させておいた固体吸着剤を用いる。 (ロ):共吸着でトラブルを起こす水を予め取り除いてお
く。即ち、吸着装置に導入する廃棄ガス中の水分を予め
除去しておく。 (ハ):吸着剤として、100%に近い疎水性能をもつ吸
着剤、例えば、市販されているシリカ/アルミナ比が2
000以上の合成ゼオライトを用いる。 (ニ):上記(ロ)の廃棄ガス中の水分を予め除去すること
なく、パ−ジ排ガス中に水とアルコールを共存させ、そ
のパ−ジ排ガス中の水を分離膜で処理してアルコールの
みを単離して回収する。
【0024】前記(イ)について詳述すると、吸着孔、即
ち、SiO2/Al23で構成される細孔内に比較的沸
点の高いブチルアルコ−ルが存在し、その界面上に水と
エチルアルコ−ルが共存している場合、“水とエチルア
ルコールの親和力”と“エチルアルコールとブチルアル
コ−ルの親和力”とを実験で確かめたところ、アルコ−
ルについて云えば、液体ではなく“気化している水との
親和力”よりも、後者、即ち、既に細孔内に吸着されて
いる“ブチルアルコ−ルとの親和力”の方が勝ってい
る。なお、有利なことは、ブチルアルコ−ルは水に難溶
である。従って、この方法によれば、廃棄ガス中のアル
コール類の単離は可能である。
【0025】前記(ロ)について詳述すると、水をよく吸
う吸着剤は、市販品で、アルミナゲル,シリカゲル,合
成ゼオライト等々があるが、通常は「加圧吸着−加熱パ
−ジ再生」である。本発明で意図するところは、「常圧
吸着−パージ空気」を併用する減圧再生である。この方
法を具現化する具体的な手段としては、吸着塔の内部を
上下に仕切り、下部の層にアルミナゲル(一例として)を
充填し、吸着時は、上下の仕切を開けて上下同時に吸着
を行わせ、脱着時には、この仕切を閉めて時間差脱着を
行わせる。即ち、最初の数分間は、下部のアルミナゲル
層を真空ポンプで吸引し、大気に水を放出してこの層を
再生し、次いで、あとの数分間は、上部の吸着剤層を吸
引し、水を含まないアルコ−ル類を単離してこの層を再
生する。
【0026】前記(ハ)については、詳述するまでもな
く、コストの問題を除けば容易に実施可能な単離手段で
あって、本発明者らは実験でこの事を確認している。
【0027】前記(ニ)については、前述したようなアル
コ−ルと共存する水を、前段階で完全に疎水化した吸着
剤なり、脱水手段なりを用いて、積極的に除くという発
想ではなく、従来から汎用されている“アルコ−ル類と
水を共吸着する吸着剤”を使用し、その結果として、パ
−ジ排ガス中に不可避的に含まれてくる水を、消極的で
はあるが、除去するための方法である。このために、特
開昭62−279826号公報,特開平7−267633号公報,特開
平11−333204号公報などに開示されている「分離膜(ゼ
オライト膜,セラミツク膜,高分子膜等)を用いた分離
手段」を適用することにより、本発明で目的とする、ア
ルコ−ル類含有廃棄ガスからアルコ−ルを単離すること
ができる。
【0028】ところで、吸着剤として用いられる活性炭
や合成ゼオライト,シリカゲル等の固体吸着剤は、元
来、断熱材としても重用されているものである。従っ
て、これらの吸着剤は、充填して用いる場合、その粒径
や温度の如何にもよるが、約4〜5インチ(約10〜1
5cm)の厚みでは、入熱を吸着剤層の中を移動させ
て、その外層に到達させることが困難である。換言すれ
ば、10〜15cmの厚みがあれば、熱は外まで移動す
るということである。
【0029】そこで、脱着時に、例えば100℃前後の
ホットエアをパージガスとして用いようとしても、従来
のような50cm以上の高さをもつ単一層で形成された
吸着剤層であれば、ホットエアから供給された熱は、吸
着剤層を囲う金属製の外套を伝わって大気に放散され、
脱着の促進には殆ど寄与しない。また、吸着剤層に吸着
された不純ガス又は汚染ガスの脱着速度も、該層の厚み
に比例して遅くなり、引いては、真空ポンプの容量を増
大させる結果になりかねない。即ち、本発明者等は、先
に吸着塔を3塔用いて1塔で減圧を行い、他の塔を吸着
とパージに分ける方法を提案したが、真空ポンプを長く
稼動させることは、パージ排ガスの濃度を濃くする点で
は顕著な効果は得られるが、経済的には必ずしも得策と
は言い難い。吸・脱着の見地からは、減圧ステップは、
いわば無駄な時間と言うことができる。
【0030】本発明は、廃棄ガス中のアルコ−ル類を再
利用可能なように、水を含まない液体として回収するこ
とを目的の一つとするので、アルコ−ル類蒸気を希薄に
含むパージ排ガスを冷却し、この際、液化しない未凝縮
ガスを繰り返し入口ガスに戻すことにより、パージ排ガ
ス中のアルコ−ル類の濃度を、入口ガス中のアルコール
類濃度の約30倍以上に濃くすることによって、この課
題を解決した。
【0031】一方、装置上からの解決策としては、パー
ジエア量の如何に関わらず、個々の吸着剤の“細孔内の
拡散速度”を早める手段が、併せて求められることにな
る。この吸・脱着操作に関しては、多数の公知の方法が
提案されているが、個々の吸着剤の“細孔内の拡散速
度”を向上させるための新規性のある手段は、これまで
に見当たらない。従来は、大量のパージエアを用いるか
(アルコ−ル類が凝縮しにくい)、真空ポンプの吸引圧力
を極力下げるか(大量の電力を消費する)、または、加熱
脱着するか(アルコ−ル類が加水分解する)の何れかが、
脱着速度を早める常套手段であった。
【0032】本発明者等は、これらの相反する目的を同
時に満足させるために、吸着塔内の吸着剤層を複数の吸
着剤層、望ましくは、20cm以内の厚みを有する独立
した吸着剤層に分離して配位された構造をもつ吸着塔を
用い、それぞれの吸着剤層に独立して、外部からホット
エアが供給できる導管を設け、かつ、それぞれの吸着剤
層からの脱着ガスを、それぞれに真空ポンプの吸引孔に
導く導管で連結する構造とした。このような構成にする
ことによって、従来の技術では成し得なかった顕著な脱
着効果を得ることに成功した。即ち、従来技術では、脱
着に“高価で高性能の真空ポンプに依存し、パージガス
を単に補助的に利用する”というものであるのに対し
て、本発明では、“高価で高性能の真空ポンプに依存せ
ず、少量のパージガスを主体として使用する”というも
のである。
【0033】なお、前述の複数の吸着剤層がそれぞれ取
り出し可能なカートリッジ型であっても、本発明の目的
から逸脱するものではない。また、前述のように独立し
た吸着剤層に分離せずに、単一の吸着剤層の上部から下
部の各位置に、真空ポンプに連動する多数の導管を設
け、この導管を経て、吸着された不純ガスを吸引する構
造も、本発明の別の実施態様である。
【0034】更には、個々の吸着剤粒子を小さくすれば
するほど、単位容量当たりの吸着剤表面積が増えること
によって、細孔内の拡散速度が上昇することは容易に推
測できるが、一方、吸着剤層の圧力損失が吸着剤径の自
乗に反比例して増すというマイナス面もあるので、本発
明の実施態様のなかで、工夫が必要になろう。即ち、目
的とするアルコ−ル類を“再利用可能な純度”まで向上
させるためには、脱着されたアルコ−ル類を予め決めら
れた時間内に完全に脱着塔から分離して、次のステップ
の吸着操作に備える手だてが一義的であって、望ましく
は、取り扱い上、液体にして搬出可能な状態で取り出す
ことが望ましい。
【0035】そのために、露点に近い温度まで冷却し、
未凝縮のパージ排ガスを吸着塔の入口に戻して再循環さ
せる方法、或いは、露点を上げるべくパージ排ガスを加
圧することも、その手段単独では屡々用いられる公知の
方法ではあるが、最近になってその性能が著しく向上し
た分離膜、即ち、ゼオライト膜,セラミツク膜,高分子
膜と組み合わせることで、より一層の効果が発揮でき
る。特に、0.5〜1.5mm程度の微粒の吸着剤を併用する
ことは、最も望ましい実施形態である。
【0036】以下、本発明の実施の形態について、更に
詳細に説明すると、本発明で使用する吸着剤としては、
固体吸着剤であって、合成ゼオライト及び/又は疎水性
シリカゲル、乃至は、活性炭であり、何れの吸着剤も、
プレコートされた状態で使用する。プレコート剤として
は、被処理ガスである“水と混在してなるアルコ−ル類
含有廃棄ガス”中の炭化水素と同種の成分ガスを使用す
るのが好ましい。
【0037】本発明において、吸・脱着操作の目的は、
従来から汎用されている大気中のガス状炭化水素を法的
規制値以下にして排出するためのものではなく、単一成
分を高純度で得る目的で用いられる蒸留操作や吸収操作
等に準ずる操作である。しかしながら、基本的には、そ
れぞれの手法を個別に取り上げれば、公知の技術に属す
るとも言えるが、公知の個別の手段を組み合わせること
によって、従来から実施されている「吸収操作−蒸留操
作」の組み合わせを凌駕する著しい単離効果を得ること
に成功した。
【0038】次に、本発明の実施形態について、図1
(本発明に係る装置の1実施形態を示す吸着塔の断面図)
を参考にしながら、更に詳細に説明する。
【0039】図1に示すように、本発明に係る装置の1
実施形態を示す吸着塔10は、吸着剤層が独立して11a,
11b,11cの3段に分割されて配位され、各吸着剤層11
a,11b,11cの下部空間部に、それぞれ排気導管12
a,12b,12cを配設し、該排気導管12a,12b,12c
を真空ポンプ13に連結した構造からなる。なお、図1
中、14a,14b,14cはパージエア用導管である。ま
た、A-1は「アルコール類含有廃棄ガスのライン」、A
-2は「クリーン廃棄ガスのライン」、B-1は「パージガ
スのライン」、B-2は「パージ排ガスのライン」を示
す。
【0040】以下、図1に基づいて本発明を詳細に説明
すると、再利用を目的とするアルコ−ル類(例えば、高
温・高圧下で化学工場内の洗浄工程で洗淨層内に封入さ
れたアルコ−ル類)が、水や他の炭化水素に汚染されて
廃棄ガスとして外に排出される。このアルコ−ル類を再
生するために、反応槽(図示せず)と連結した図1のA-1
(アルコール類含有廃棄ガスのライン)から、該廃棄ガス
が吸着塔10に導入される。なお、吸着塔10以外に、図1
には示さなかったが、別に脱着塔が設けられており、そ
れぞれが約5分間の周期で交互に切り換えられる。
【0041】吸着塔10の内部は、吸着剤層が独立して11
a,11b,11cの3段に分割されて配位されている。各
段の高さに特に制限はないが、望ましくは、いずれも10
〜15cmの範囲が好ましい。その理由は、前述したとお
り、この各段の高さ範囲は、“熱を吸着剤の外層まで移
動させる可能範囲の高さ”であるからである。また、各
吸着剤層11a,11b,11cを仕切る空間距離について
も、特に制限はないが、できるだけ広くとることが望ま
しい。その理由は、吸着剤層を通過するガスの流れが一
方に偏らないように充分に拡散させるためである。
【0042】上記吸着剤層11a,11b,11cの構成は、
水分のみを吸着する剤から成る吸着剤層を最下部に、次
いで、分子径を異にする水溶性アルコール類を吸着する
剤から成る吸着剤層をその上部に配し、水分及びアルコ
−ル類を脱着するための真空ポンプ13に直接連結された
排気導管12a,12b,12cが配設されている。この排気
導管12a,12b,12cは、真空ポンプ13が稼動するとき
は、時間差で自動弁(図示せず)が順次に開き、脱着が終
了次第順次に閉じる。同じくパージエアも、パージエア
用導管14a,14b,14cから、個別に吸着剤層11a,11
b,11cの上部から下に向かって吸着塔10に導入され
る。パージエアとしては、アルコ−ル類が加水分解しな
い程度の40〜80℃に加温されたエアがより望ましい。
【0043】詳述すれば、A-1(アルコ−ル類含有廃棄
ガスのライン)から導入された廃棄ガスは、吸着塔10内
の下部に配位された親水性吸着剤層で水分が吸着され、
水分を含まない廃棄ガスは、その上部に配位された疎水
性シリカゲル層及び/又は疎水性ゼオライト層で、分子
径を異にする複数のアルコ−ル類ガスが吸着され、クリ
ーンになった廃棄ガスは、吸着塔10の出口から、A-2
(クリーン廃棄ガスのライン)を経て、大気に放散され
る。
【0044】一方、脱着に切り換えられた後の吸着塔10
は、下部と上部の自動弁(図示せず)がすべて閉められ、
密閉された状態から脱着操作が開始される。即ち、最初
の数分間は、A-1とA-2,14aと14b,12aと12bの各
ラインに設けられた自動弁を閉め、12cのラインに設け
られた自動弁のみを開けて真空ポンプを稼働させる。こ
の際、パージエアも14cのラインから同時に、または、
遅れて、吸着剤層11cに送入される。数分後、自動弁の
開閉を逆にして、12cのラインに設けられた自動弁と14
cのラインに設けられた自動弁を閉め、A-1とA-2の自
動弁を除くすべての自動弁を開けて、時間差切り換えに
て真空ポンプ13を稼働させる。
【0045】最初の数分間は、パージエア−を用いずに
真空ポンプ13の運転を継続し、真空度が所定の圧力に下
がってから、B-1(パージガスのライン)の自動弁(図示
せず)を開けて、補助的にパージエアを吸着塔10に導入
する。最初の運転で、下部に配位した親水性吸着剤層中
の水分が脱着され、後半の運転で、合成ゼオライト及び
/又は疎水性シリカゲル中のアルコ−ル類が高純度で脱
着される。
【0046】吸着への切り換えは、時間制御方式を採用
し、すべての脱着が終了する1〜2分間前で真空ポンプ
13及びパージエアを止め、その後、吸着塔(脱着塔)10を
大気圧に戻すための均圧操作を約1分行い、次なる吸着
操作に備える。
【0047】以上に詳述したように、本発明は、アルコ
−ル類含有廃棄ガスからアルコ−ル類を単離し、再利用
するための手段として吸・脱着操作を用いるもので、公
害防止上の必要性から、大気に放散する該廃棄ガス中の
炭化水素濃度を規制値以下にすることを目的とするもの
ではない。従って、単離するアルコ−ル類の精製度を上
げるべくパージエアを大量に用いれば、真空ポンプに負
荷がかかって該ポンプが大容量になるので、パージエア
に頼るのではなく、個々の吸着剤内の“細孔内の拡散速
度”を早めることによって、出来るだけ小さい容量の真
空ポンプで所望の目的を達成させるための経済効果を含
めた新規なアルコ−ル類ガスの単離方法、及び、該方法
を実施するための装置を提供するものである。
【0048】
【実施例】次に、本発明の実施例を挙げ、本発明を具体
的に説明するが、本発明は、以下の実施例にのみ限定さ
れるものではない。なお、以下の実施例については、図
2(本発明に係る方法の1実施形態を説明するための概
略図)を参照して説明する。
【0049】図2行った実施例の目的とするところは、
各工場でフィルムやプラステイツク,合成薬品等を製造
する際に、その製品純度を向上させるべく用いられる最
終の溶剤洗浄工程から連続的に排出される「汚染アルコ
ール類ガス」を系外に取り出し、該アルコール類を単離
して再使用するための検証実験である。即ち、図2は、
フィルム製造工程の最終仕上げ段階から排出される以下
に示す成分ガスに含まれているアルコール類を単離して
回収する目的で用いた「ベンチスケール規模」の実験装
置である。
【0050】 酢酸エチル 2.8vol% エタノール 0.6vol% ブタノール 0.1vol% 水 7.1vol%(飽和) 空気 89.4vol%
【0051】まず、タンク21に予め貯められた上記の組
成液(空気を除く)を、遠心ブロワ22で空気量をフローメ
ーター23で加減しながら、HCメーター24aで組成を読
み取り、ほぼ上記の組成に調節した後に吸着塔20に送気
する。なお、送気時の操作は、先ず吸着塔20の出口ガス
(排ガス)の濃度(組成)が入口ガスの濃度(組成)とほぼ等
しくなるまで継続し、即ち、吸着塔20内の各吸着剤が破
過したことをHCメーター(図示せず)で確認した後(こ
れによって、吸着塔20内の次に示す各吸着剤は、上記
「汚染アルコール類ガス」中のアルコール類でプレコー
トされた状態になる)、次の吸・脱着操作に以降する。
【0052】吸着塔20(その構造は図1に示す吸着塔10
と同じである)の最下段に合成ゼオライト(東ソ−の商品
名 ゼオラムA−3)を充填し、この最下段において、
含有する水分を吸着せしめる。次の上部の段には、疎水
性シリカゲル(富士シリシア化学の商品名 フジシリカ
ゲル Q−6)を充填し、この段で酢酸エチルを吸着せ
しめる。最上段には、合成ゼオライト(東ソ−の商品名
Y型ゼオライト 390HUD)を充填して、エタノ
ール,ブタノールを吸着せしめる。(なお、以上の吸着
剤層を用いた吸・脱着操作の詳細は、前記した図1に基
づく説明のとおりであるので、ここではその説明を省略
する。)
【0053】吸着塔20への送気量が50L/分の場合、
パージ空気量を5L/分(α=3),真空度を25mmH
gに設定して運転した結果は、吸着塔20から大気に解放
される放散ガス中の炭化水素濃度は「40ppm(0.004vol
%)」,冷却器26で凝縮する酢酸エチルとエタノール及
びブタノールの純度は「99.5%以上」であって、水は含
まれていない。なお、冷却器26の未凝縮ガスは、吸着塔
20の入口に戻した。
【0054】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、吸・脱
着法を適用して「アルコール類含有廃棄ガス」からアル
コール類を高純度で単離、回収し、再利用を可能にした
顕著な効果をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置の1実施形態を示す吸着塔の
断面図である。
【図2】本発明に係る方法の1実施形態を説明するため
の概略図である。
【図3】活性炭の水分吸着等温線を示す図である。
【符号の説明】
10 吸着塔 11a,11b,11c 吸着剤層 12a,12b,12c 排気導管 13 真空ポンプ 14a,14b,14c パージエア用導管 A−1 アルコール類含有廃棄ガスのライン A−2 クリーン廃棄ガスのライン B−1 パージガスのライン B−2 パージ排ガスのライン 20 吸着塔 21 タンク 22 遠心ブロワ 23 フローメーター 24a,24b HCメータ 25 真空ポンプ 26 冷却器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年5月2日(2001.5.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】まず、タンク21に予め貯められた上記の組
成液(空気を除く)を、遠心ブロワ22で空気量をフローメ
ーター23で加減しながら、HCメーター24aで組成を読
み取り、ほぼ上記の組成に調節した後に吸着塔20に送気
する。なお、送気時の操作は、先ず吸着塔20の出口ガス
(排ガス)の濃度(組成)が入口ガスの濃度(組成)とほぼ等
しくなるまで継続し、即ち、吸着塔20内の各吸着剤が破
過したことをHCメーター(図示せず)で確認した後(こ
れによって、吸着塔20内の次に示す各吸着剤は、上記
「汚染アルコール類ガス」中のアルコール類でプレコー
トされた状態になる)、次の脱着・吸着操作に移行
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/81 C07C 31/12 53/72 B01D 53/34 ZAB C07B 63/00 117A C07C 31/08 120D 31/12 (72)発明者 田原 弘 神奈川県川崎市宮前区宮前平2−2−27 (72)発明者 能智 博史 千葉県市川市塩浜4−2−43−601 (72)発明者 佐久間 秀喜 神奈川県横浜市鶴見区生麦4丁目6番29号 新興プランテック株式会社内 (72)発明者 林 裕之 神奈川県横浜市鶴見区生麦4丁目6番29号 新興プランテック株式会社内 Fターム(参考) 4D002 AA40 AB03 AC07 BA04 BA12 BA13 CA07 DA41 DA45 DA46 EA01 EA06 EA08 FA01 GA01 GA03 GB03 GB11 GB20 HA04 4D012 CA11 CA12 CB16 CD01 CE01 CE03 CF01 CF03 CF04 CF10 CG01 CG06 CH08 CK06 4D052 AA02 CD00 CE00 DA03 DA05 DA06 DB01 HA02 HA03 4H006 AA02 AA04 AD17 BB60 BC51 BC52 BD84 DA15 DA25 DA46 DA55 FE11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着と脱着を交互に行う“吸着剤層を有
    する吸着装置”を用い、一方の吸着装置にアルコ−ル類
    と水分とが共存してなる廃棄ガスを通過せしめ、該吸着
    装置内の吸着剤層にアルコ−ル類を吸着させ、実質的に
    アルコ−ル類を含まない廃棄ガスを吸着装置の出口から
    放散させ、その間に、他方の吸着装置を脱着に切り換え
    て、アルコ−ル類を回収することから成るアルコ−ル類
    の単離・回収方法であって、 前記吸着剤層が、予めアルコ−ル類及び/又は廃棄ガス
    中に含有されている他の炭化水素でプレコートして成る
    “合成ゼオライトおよび/または疎水性シリカゲル、も
    しくは、活性炭”の固体吸着剤を充填した層からなり、
    脱着時に真空ポンプとパージガスを併用し、吸・脱着の
    切り換え時間を1〜30分とし、脱着後のパージ排ガス
    を系外に取り出すことを特徴とするアルコ−ル類含有廃
    棄ガスからアルコ−ル類を単離して回収する方法。
  2. 【請求項2】 前記吸着装置に導入する“水と混在して
    なるアルコ−ル類含有廃棄ガス”を予め脱水した後、吸
    着処理することを特徴とする請求項1に記載のアルコ−
    ル類含有廃棄ガスからアルコ−ル類を単離して回収する
    方法。
  3. 【請求項3】 前記吸着装置に導入するアルコ−ル類含
    有廃棄ガスを加圧した状態で吸着処理することを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載のアルコ−ル類含有
    廃棄ガスからアルコ−ル類を単離して回収する方法。
  4. 【請求項4】 前記パージ排ガス中のアルコール類を単
    離・回収する手段として、分離膜を用い、続いて、冷却
    処理してパージ排ガス中のアルコ−ル類を液化し、系外
    に取り出すことを特徴とする請求項1〜請求項3のいず
    れか1項に記載のアルコ−ル類含有廃棄ガスからアルコ
    −ル類を単離して回収する方法。
  5. 【請求項5】 前記冷却処理後の未凝縮ガスを、前記吸
    着装置の入口に戻すことを特徴とする請求項4に記載の
    アルコール類含有廃棄ガスからアルコ−ル類を単離して
    回収する方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記
    載の“アルコ−ル類含有廃棄ガスからアルコ−ル類を単
    離して回収する方法”を実施するための装置であって、
    前記吸着装置内の吸着剤層が複数の独立した吸着剤層に
    分離して配位された構造を持つことを特徴とするアルコ
    −ル類含有廃棄ガスからアルコ−ル類を単離して回収す
    る方法を実施するための装置。
  7. 【請求項7】 前記吸着装置内の複数の独立した吸着剤
    層のそれぞれに、複数の排気導管及びパ−ジガス送気導
    管が配設され、前記排気導管を真空ポンプに連結する構
    造からなることを特徴とする請求項6に記載のアルコ−
    ル類含有廃棄ガスからアルコ−ル類を単離して回収する
    方法を実施するための装置。
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