JP2002292644A - 眼用レンズ用型および眼用レンズの製造方法 - Google Patents

眼用レンズ用型および眼用レンズの製造方法

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JP2002292644A
JP2002292644A JP2001100214A JP2001100214A JP2002292644A JP 2002292644 A JP2002292644 A JP 2002292644A JP 2001100214 A JP2001100214 A JP 2001100214A JP 2001100214 A JP2001100214 A JP 2001100214A JP 2002292644 A JP2002292644 A JP 2002292644A
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JP
Japan
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mold
lens
ophthalmic lens
concave
convex
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JP2001100214A
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English (en)
Inventor
Yasunori Tsuda
康紀 津田
Takashi Nomura
俊 野村
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】眼用レンズを、これが納められている型から、
レンズ周囲のはみ出し屑を伴わずに取り出す。 【解決手段】少なくとも一方のモールドのフランジにへ
こみをつくり、レンズを成形した後、両モールドを引き
離したときに、レンズを成形する空間の周りに溜まった
過剰のポリマー材料がフランジに付着するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、型取りによって製
造する眼用レンズを、この製造に用いた型から剥離させ
る際に、過剰ポリマーと容易に分離することのできる眼
用レンズ用型およびそれを用いた眼用レンズの製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンタクトレンズや眼内レンズ等の角膜
上もしくは眼内に配置する眼用レンズは、種々の方法で
製造することができる。コンタクトレンズの製造方法に
は切削法とキャスト法がある。切削法とはモノマー材料
を重合した後に、旋盤等の刃物でレンズ形状に加工する
方法である。キャスト法とは凸型及び凹型のモールド間
に重合原液を流し込み、光重合、熱重合等によりレンズ
を成形する方法であり、(1)回転する型内にモノマー
を充填して、紫外線で重合させ製造するスピンキャスト
法、(2)片方の型内にモノマーを充填した後に型を合
わせてモノマー材料をその型内で熱、紫外線により重合
させ、製造するスタティックキャスト法がある。現在は
工程が簡単で、安価に製造できるキャスト法が主流であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、キャス
ト法には次のような課題がある。凹型・凸型の二つのモ
ールドのうち一方は、両モールドを合わせた際に、両者
の間にレンズを形成するための空間を確保できるよう、
他のモールドと線状に接触するための縁を有する。しか
し、凹型・凸型のモールドを組み合わせてレンズを成形
・型取りする際、過剰なモノマーまたはモノマーの混合
物は組み合わせたモールドの空間からあふれ、一方もし
くは両方のフランジ上にあるいはフランジ間に留まり、
形成されたレンズの周辺に環状または一部にはみ出し屑
を形成する。
【0004】このためモノマーの重合後二つのモールド
を分け離す際、前述のレンズを取り巻く過剰の材料が、
レンズが付着する側のモールドに留まってしまう場合が
ある。レンズをこの後水和、検査、梱包、殺菌等の処理
にかけるには、レンズをモールドから剥離させる必要が
あるが、はみ出し屑もレンズと一緒に剥離される場合が
ある。したがって、かかるはみ出し屑をレンズと分離す
る工程が必要となり、生産性の低下やコストアップの要
因となっていた。
【0005】本発明は凹型・凸型の二つのモールドから
眼用レンズを分離する際に、さらなる工程を要せず、眼
用レンズをはみ出し屑から分離する製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は以下の構成を有する。すなわち、「(1)
凹型のモールドおよび凸型のモールドの組み合わせから
なる眼用レンズ用型において、凹型のモールドまたは凸
型のモールドの、レンズエッジを形成する周辺のフラン
ジの少なくとも1部分に、へこみを持たせた眼用レンズ
用型、(2)へこみが深さ0.1mm〜2.0mmの溝
形状である請求項1記載の眼用レンズ用型、(3)凹型
のモールドと凸型のモールドの組み合わせからなる眼用
レンズ用型の両モールドの間に形成される空間を用いて
眼用レンズを重合により形成した後、前記型の空間から
はみ出た過剰のポリマーを該過剰のポリマーが接する凹
型のモールドまたは凸型のモールドのレンズエッジを形
成する周辺のフランジの少なくとも1部分に設けられた
へこみに付着させ、レンズを取り出す際にレンズと過剰
ポリマーを分離させる眼用レンズの製造方法」である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の眼用レンズ用型は凹型の
モールドおよび凸型のモールドの組み合わせからなる。
本発明の目的は、モノマーの型への充填と重合に先立っ
て、少なくとも凹型のモールドまたは凸型のモールドの
いずれか一方のモールドの表面にへこみをつくること
で、モールドからの眼用レンズと過剰ポリマー部分の剥
離性に違いを持たせることによって達成できる。
【0008】本発明の眼用レンズ用型は、レンズエッジ
を形成する周辺のフランジの少なくとも1部分に、へこ
みを持たせている。かかるへこみの形態としては、へこ
み断面が台形、円形、正・長方形等特に限定されるもの
でなく、眼用レンズと過剰ポリマー部分の剥離性に違い
を持たせることができればよい。しかしながらトラップ
状況、眼用レンズの生産性の面から考えると台形が好ま
しい。
【0009】例えば凹型のモールドのレンズが形成され
る部分の外側(レンズエッジを形成する周辺)のフラン
ジ部分に台形のへこみを形成した型を用い、眼用レンズ
を製造すれば、重合後成形された眼用レンズを取り出す
ため、両モールドを引き離したとき、レンズを成形する
空間の周りに溜まった過剰のポリマー材料は台形のへこ
み部分に流入したポリマー部分とつながっているため、
凹型のモールドのフランジ部分に付着させられる。した
がって、モールドからレンズを剥離させる際、過剰のポ
リマー材料部分はモールドのフランジ部分に付着し、眼
用レンズ部分は付着していないため、過剰のポリマー部
分(はみ出しポリマー屑部分)を容易に分離させること
ができる。
【0010】フランジ部のへこみの深さは特に限定され
るものではないが、0.1mm〜2mmであることが好
ましく、過剰ポリマー部分を均一にトラップできるため
に、溝形状に形成されていることが好ましい。より好ま
しくは0.3mm〜1.0mmである。この深さを有す
ることで十分なトラップが可能になり、逆に深すぎると
フランジの厚みがなくなり、眼用レンズ用の型自体が破
損の可能性が高くなる。トラップ性能の観点から、へこ
みの溝形状を断面形状で下底が上底(モールドの表面
側)よりも長い台形にし、中心から一定の地点に円形に
設けたものにすることがより好ましい。かかるへこみは
凹型のモールドまたは凸型のモールドのいずれに設けて
も良いが、重合後両モールドを引き離す際、眼用レンズ
およびはみ出し部の過剰ポリマーがともに同じモールド
に付着していた方が、その後の取り扱いに便宜であるこ
とから、凹型のモールドにへこみを設けることが好まし
い。
【0011】さらに眼用レンズ部と過剰ポリマー部の分
離をより容易にするために、凸型あるいは凹型モールド
の少なくとも一方に、バリ切断用突起を円周状に施し、
その外側に円周上のへこみを設けてもよい。
【0012】また、モールドに用いる素材としては特に
限定されるものではないが、好ましくは、ガラス類、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のプラス
チック類が良い。プラスチック類は安価でモールドを作
成できるため、より好ましいが、純度が低ければ、不純
物がモノマーあるいはプレポリマーに溶出し、重合異常
を起こす場合があり、高純度の物を用いる必要がある。
【0013】本発明の型のへこみはどのような方法で形
成しても良い。例えば、通常の凹型モールドを製作後、
へこみをバイト等を用いて切削する方法や、凹型モール
ドを場合にあらかじめモールド作成金型にへこみを付加
し射出成形にて製作する方法がある。
【0014】本発明の型を用いた眼用レンズの製造方法
は以下の通りである。
【0015】モノマー又はプレポリマーの重合は、酸素
が重合禁止剤的な影響を起こすため、凸型のモールドと
凹型のモールドは酸素を除去した方が良い。除去方法に
は、射出成形したモールドを真空下に置き、酸素を除去
する方法や射出成形したモールドを窒素等の不活性ガス
下に置き、酸素を除去する方法がある。不活性ガス下に
置く方法の場合には、射出成形後のモールドは経時的に
酸素を吸うため、即座に不活性ガス下に置かないと、酸
素の除去に時間がかかる。この様に、様々な酸素除去方
法があるが、特に限定せず、いずれの手法も用いる事が
できる。同様に、凸型のモールドと凹型のモールドの型
組の際も、酸素を除去した方がよく、不活性ガス下で型
組を行った方が良い。
【0016】次に、凸型のモールド及び凹型のモールド
の間に形成された空間にモノマーあるいはプレポリマー
を注入し、重合せしめ、眼用レンズを成形する。重合方
法として、光重合、熱重合等の重合手段があるが限定し
ない。
【0017】その後、両モールドを分離し、レンズをモ
ールドから剥離させる方法として、水中にてモールドを
分離し、軽く揺することにより剥離させる方法や、空気
中でモールドを分離し、その間に水を流し込むことによ
って剥離させる方法がある。
【0018】
【実施例】(実施例1)鋳型として、ポリスチレン製凸
型のモールド及び凹型のモールドを用いた。へこみの断
面形状は上底1.0mm、下底2.0mmの台形にし、深
さが0.5mmの溝を凹型のモールドにモールドの縁形
に合わせ、凹型モールドの中心から8.5mmの地点に
円形に設けたものを用いた。
【0019】レンズとはみ出し屑を切り離すため、凸型
モールドの中心から半径7mmの円周上に高さ±0.1
mm、頂点角70°の突起を設けた。その後、真空乾燥
機で40℃、Full Vac、8hrの脱ガスを行い、取り出し
後、アルゴン下に置いた。
【0020】原液は、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート100g、エチレングリコールメタクリレート0.
1g、アゾビスイソブチロニトリル0.3gを用いた。
原液を凹型のモールドにあふれるほどに入れ、凸型モー
ルドをのせ、60℃×0.5hrで保った後、100℃
×1.5hr保ちレンズを成形した。その後、両モール
ドを40℃の水中に入れ、凸型・凹型モールドを両手で
分離し、モールドを軽く揺することで、レンズをモール
ドから剥離させた。
【0021】10個のレンズを製作したところ、10個
ともモールドからレンズを剥離できたが、はみ出し屑は
モールドにトラップされ、レンズとはみ出し屑をうまく
分離することができた。
【0022】(実施例2〜12、比較例1〜4)実施例
1と同様な方法で、表1に記載の通り、モールド材質、
へこみ条件、原液、重合条件を変えて実施し、その分離
性を評価した。
【0023】
【表1】
【0024】PS:ポリスチレン PP:ポリプロピレン TPX:ポリメチルペンテン PC:ポリカーボネイト 円形:直径0.55mm、へこみ深さ0.5mm 正方形:一辺0.5mm *1:2−ヒドロキシエチルメタクリレート100g、
エチレングリコールメタクリレート0.1g、アゾビス
イソブチロニトリル0.3g *2:トリスシリルプロピルメタクリレート60g、
N,N-ジメチルアクリルアミド40g、トリエチレング
リコールジメタクリレート1g、ダロキュア11730.2
g *3:60℃×0.5hr、100℃×1.5hr *4:80℃×1.0hr ○:レンズとはみ出し屑の分離枚数 10枚中8枚以上 ×:レンズとはみ出し屑の分離枚数 10枚中7枚以下
【0025】
【発明の効果】本発明の型および製造方法によれば、眼
用レンズを、これが納められている型から取り出した
後、はみ出し屑をレンズと分離する工程が不要となる。
それによって、生産性の向上、眼科レンズの製造の自動
化がより容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用される凹型モールドの平面図およ
び凹型モールド側面からの断面図例である。
【図2】本発明で使用される凸型モールドの平面図およ
び凸型モールド側面からの断面図例である。
【符号の説明】
1はレンズ成形部であり、2はへこみ、3はへこみ深さ
である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凹型のモールドおよび凸型のモールドの組
    み合わせからなる眼用レンズ用型において、凹型のモー
    ルドまたは凸型のモールドの、レンズエッジを形成する
    周辺のフランジの少なくとも1部分に、へこみを持たせ
    た眼用レンズ用型
  2. 【請求項2】へこみが深さ0.1mm〜2.0mmの溝
    形状である請求項1記載の眼用レンズ用型
  3. 【請求項3】凹型のモールドと凸型のモールドの組み合
    わせからなる眼用レンズ用型の両モールドの間に形成さ
    れる空間を用いて眼用レンズを重合により形成した後、
    前記型の空間からはみ出た過剰のポリマーを該過剰のポ
    リマーが接する凹型のモールドまたは凸型のモールドの
    レンズエッジを形成する周辺のフランジの少なくとも1
    部分に設けられたへこみに付着させ、レンズを取り出す
    際にレンズと過剰ポリマーを分離させる眼用レンズの製
    造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010113772A (ja) * 2008-11-07 2010-05-20 Konica Minolta Opto Inc 転写型及び情報記録媒体用基板製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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