JP2002291886A - 流量調節器および液体投与セット - Google Patents

流量調節器および液体投与セット

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JP2002291886A JP2001105205A JP2001105205A JP2002291886A JP 2002291886 A JP2002291886 A JP 2002291886A JP 2001105205 A JP2001105205 A JP 2001105205A JP 2001105205 A JP2001105205 A JP 2001105205A JP 2002291886 A JP2002291886 A JP 2002291886A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】調節された所定の流量から流量が経時的に変化
することを抑制し、流体の高精度な流量制御を行うこと
ができるとともに、流体のフラッシュ操作、フラッシュ
後の復帰操作を迅速、簡単かつ容易に行う。 【解決手段】流量調節器1Aは、チューブ(軟質部材)
2と流路底部材3と作動部材6とを有する。チューブ2
内には流路底部材3が配置され、流路底部材3の一側面
に、流路底部材3の長手方向に沿って横断面積が徐々に
変化する制御溝5が形成されている。作動部材6は、チ
ューブ支持部61と一対の壁部62、63と押圧部64
を有する。一対の壁部62、63を接近する方向へ押圧
すると押圧部64がチューブ2の圧閉を解除または緩和
し、一対の壁部62、63の押圧を解除すると一対の壁
部62、63が元の状態に弾性復帰し、チューブ2が再
び圧閉される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、輸液や血
液等の液体(流体)の流量を調節するために使用する流
量調節器、およびこの流量調節器を備えた液体投与セッ
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体投与セットおよびその他の医療用器
具においては、チューブ内を流れる輸液や血液等の液体
の流量調節を行う必要がある。そして、そのためにそれ
らのチューブの途中に流量調節器が取り付けられている
ことは、よく知られている。
【0003】この流量調節器の代表的なものとしては、
例えば特公昭58−22224号に開示されているよう
なローラ型のクレンメ(ローラクレンメ)がある。この
ローラークレンメは、クレンメ本体と、このクレンメ本
体に移動可能に装着されたローラによって構成されてお
り、ローラの外周面と適度の傾斜が付いたクレンメ本体
底面との間にチューブを挟み、ローラを移動させること
によって、チューブにおける挟まれた部位の内径を変化
させて、チューブ内を流れる液体の流量調節を行うよう
になっている。
【0004】しかしながら、このローラクレンメによる
と、チューブが軟質材料により構成されていることか
ら、所定の流量に調節後において、チューブにおける挟
まれた部位の内径が経時的に変化してしまうことがあ
り、流体の流量が調節された所定の流量から経時的に変
化してしまうという問題がある。
【0005】また、流量調節後に輸液等を一時的に急速
かつ大量に流す(フラッシュさせる)場合があるが、ロ
ーラクレンメによると一旦ローラをクレンメ本体の端部
付近まで移動させて一時的に大流量を実現させ、その
後、再度所定の流量に調節するためローラを反対方向へ
移動させて元の調節位置に復帰させる必要がある。しか
しながら、1mm前後のローラの移動でさえ流量が大き
く変わるため、もとの位置に戻したつもりでも再度点滴
で流量を目測しながらローラを微調整する必要があり、
一時的なフラッシュ操作の後の再調整が複雑であるとい
う問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、流体
が調節された所定の流量から経時的に変化することを抑
制して、流体の高精度な流量制御を行うことができると
ともに、流体のフラッシュ操作、フラッシュ後の操作を
簡単かつ確実に行うことができる流量調節器および液体
投与セットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(7)の本発明により達成される。
【0008】(1) 押圧部と、支持部と、弾性変形可
能な対向する一対の壁部とを有する筒状の作動部材と、
前記押圧部と前記支持部に挟持され、流体の流入口と流
出口とを有する筒状体と、前記流体の流路を形成する前
記筒状体の内腔の支持部側に密着し、一部が密着固定さ
れた硬質材料からなる流路底部材と、から構成された流
量調節器であって、前記筒状体または前記流路底部材
は、前記筒状体の軸方向に延びる制御溝を有し、前記作
動部材は、前記筒状体の外周を軸方向に移動可能に係止
され、前記押圧部は、前記筒状体の流路側外周部を押圧
可能に設置され、前記一対の壁部を押圧することによ
り、押圧状態を解除可能とすることを特徴とする流量調
節器。
【0009】(2) 支持部と、弾性変形可能な対向す
る一対の壁部とを有する支持体と、前記一対の壁部と摺
動可能に係合された作動部材と、前記支持体と前記作動
部材との間に位置し、前記支持部に外周の一部が支持さ
れ、流体の流入口と流出口とを有する筒状体と、前記流
体の流路を形成する前記筒状体の内腔の支持部側に密着
し、一部が密着固定された硬質材料からなる流路底部材
と、から構成された流量調節器であって、前記筒状体ま
たは前記流路底部材は、前記筒状体の軸方向に延びる制
御溝を有し、前記作動部材は、前記筒状体の流路側外周
部を押圧する押圧部を有し、前記押圧部は、前記一対の
壁部を押圧することにより、前記筒状体の押圧状態を解
除可能とすることを特徴とする流量調節器。
【0010】(3) 押圧部と、支持部と、弾性変形可
能な対向する一対の壁部とを有する筒状の作動部材と、
前記押圧部と前記支持部に挟持され、流体の流入口と流
出口とを有する筒状部材と、から構成された流量調節器
であって、前記筒状部材は、硬質材料からなる流路底部
材と、前記作動部材側の軟質材料からなる膜状部とから
構成され、前記膜状部または前記流路底部材は、前記筒
状部材の軸方向に延びる制御溝を有し、前記作動部材
は、前記筒状部材の外周を軸方向に移動可能に係止さ
れ、前記押圧部は、前記膜状部を押圧可能に設置され、
前記一対の壁部を押圧することにより、押圧状態を解除
可能とすることを特徴とする流量調節器。
【0011】(4) 支持部と、弾性変形可能な対向す
る一対の壁部とを有する支持体と、前記支持体と摺動可
能に係合された作動部材と、前記支持体と前記作動部材
との間に位置し、流体の流入口と流出口とを有する筒状
部材と、から構成された流量調節器であって、前記筒状
部材は、前記支持部に固定された硬質材料からなる流路
底部材と、前記作動部材側の軟質材料からなる膜状部と
から構成され、前記膜状部または前記流路底部材は、前
記筒状部材の軸方向に延びる制御溝を有し、前記作動部
材は、前記膜状部を押圧する押圧部を有し、前記押圧部
は、前記一対の壁部を押圧することにより、前記膜状部
の押圧状態を解除可能とすることを特徴とする流量調節
器。
【0012】(5) 前記一対の壁部は、それぞれ外側
に向かって凸アーチ形状に形成され、前記制御溝の断面
積は、連続して除々に減少または増加し、前記流路底部
材は、流路面側の筒状体または筒状部材の軸方向に対し
て垂直の断面形状が、凹形状を有し、前記押圧部は、前
記凹形状内に挿入可能な大きさの凸形状である上記
(1)ないし(4)のいずれかに記載の流量調節器。
【0013】(6) 前記押圧部の移動量を示す目盛り
を有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の流
量調節器。
【0014】(7) 上記(1)ないし(6)のいずれ
かに記載の流量調節器を備えたことを特徴とする液体投
与セット。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付図面に基づき詳細に説明する。
【0016】本実施形態の流量調節器は、輸液、輸血、
経管栄養等の流体の流量を調節するものであって、主と
して、輸液、輸血、経管栄養等を行うための輸液セッ
ト、輸血セット、栄養セット等の液体投与セットに組み
込まれて使用される場合を想定している。
【0017】図1は、第1実施の形態に係わる流量調節
器の斜視図、図2は、接続部材を一体に備えた流路底部
材の斜視図、図3は、第1実施の形態に係わる流量調節
器の動作を示す縦断面図、図4は、第1実施の形態に係
わる作動部材の動作を示す横断面図、図5は、図3
(b)におけるV−V線断面図である。なお、説明の都
合上、図面中、左側を「上流側」、右側を「下流側」、
上側を「一側」、下側を「他側」という。
【0018】流量調節器1Aは、流路を形成する軟質材
料としてチューブ2(筒状体)を備えており、このチュ
ーブ2は、伸縮可能になっている。チューブ2の下流端
は、輸液・血液セットの下流ライン(図示省略)に液密
に接続されている。なお、下流ラインは、図示は省略す
るが、例えば下流チューブと注射針等からなっている。
【0019】チューブ2内には、硬質材料からなる流路
底部材3が配置されており、流路底部材3によりチュー
ブ2が押し広げられている。流路底部材3の一側面31
は、凹状に構成されており、流路底部材3の一側面31
とチューブ2の内面との間には、調節流路100が形成
されている。また、流路底部材3の他側面32は、凸状
に構成され、チューブ2の内面に密着している。
【0020】なお、調節流路100の上側部分を区画す
るチューブ2の形状は、図5に示すよう平面状の他に、
凸状であってもよい。
【0021】流路底部材3の上流端には、流路底部材3
と同様に硬質材料からなる接続部材4が一体形成されて
おり、接続部材4は調節流路100に連通する連絡通路
41を有している。接続部材4の上流端は、液体投与セ
ットの上流ライン(図示省略)に液密に接続される。な
お、上流ラインは、図示は省略するが、例えば上流チュ
ーブと輸液バッグ(薬液バッグ)等からなっている。ま
た、点滴筒を含んでいてもよい。
【0022】ここで、調節流路100の下流端は、チュ
ーブ2を介して液体投与セットの下流ラインに連通し、
調節流路100の上流端は、液体投与セットの上流ライ
ンに連絡通路41を介して連通している。
【0023】流路底部材3の一側面31には、流路底部
材3の長手方向へ延びた制御溝5が形成されており、制
御溝5の横断面積は、前記長手方向に沿って下流側に向
かって0から徐々に大きくなるように構成されている。
本実施形態では、制御溝5の横断面積を徐々に大きくな
るようにするために、制御溝5の深さを徐々に大きく変
化させているが、制御溝5の幅、あるいは制御溝5の幅
と深さの両者を変化させてもよい。また、逆に、制御溝
5の横断面積が上流側に向かって徐々に大きくなるよう
にしてもよい。接続部材4を下流側としてもよい。
【0024】ここで、制御溝5の横断面積は、例えば一
般的な重力落下方式で輸液バッグから静脈に例えばリン
ゲル液、生理食塩水等の輸液(薬液)を点滴する場合、
0〜0.5mm2程度であることが好ましい。ただし、
制御溝5の横断面積の大きさは、制御溝5の断面形状、
流体の粘度等の性質、流量、流体に圧力を付与する手段
(落差による方法、バルーン等の加圧手段による方法)
等によってその好適な範囲が異なるので、制御溝5の横
断面積の範囲は上記に限定されないことは言うまでもな
い。
【0025】また、制御溝5の断面形状は、V字形状な
どどのような形状であっても問題ないが、図示のような
矩形の他にU字形状や半円形状であると、制御溝5の底
にかかる応力が分散し強度が増しやすい。
【0026】さらに、制御溝5は、流路底部材3の長手
方向へ直線状に延びているが、波線状に延びていてもよ
い。なお、制御溝5の本数は、単数でも複数でもよい
が、単数にすることにより、エアブロックによる流量変
化を抑制できるという利点がある。
【0027】チューブ2の外周部には、弾性材料からな
る作動部材6が設けられており、この作動部材6は、流
路底部材3の長手方向に沿って移動可能となっている。
作動部材6の他側部には、流路底部材3の他側面32と
協働してチューブ2を挟み込むように支持するチューブ
支持部(軟質部材支持部)61が一体形成されている。
チューブ支持部61の支持面611は、流路底部材3の
他側面32の形状に対応して凹状に構成されている。な
お、チューブ支持部61は、作動部材6に一体形成する
他に、作動部材6とは個別の関係にある接合部材4また
は流路底部材3に設けても差し支えない。
【0028】作動部材6は、チューブ2の押圧状態(特
に圧閉状態)とその解除または緩和状態とを選択する開
閉選択手段を有している。以下、その構成について説明
する。作動部材6におけるチューブ支持部61には、チ
ューブ2を間にして(介して)対向する一対の壁部6
2、63が一体形成されている。この一対の壁部62、
63は、それぞれ外側に向かって凸アーチ状に形成され
ている。作動部材6には、チューブ2を圧閉(押圧)し
てチューブ2の内側を流路底部材3の一側面31に密着
させる押圧部(圧閉部)64が形成され、押圧部64の
圧閉面(押圧面)641は、流路底部材3の一側面31
に対応した凸形状に形成されている。
【0029】押圧部64によりチューブ2を押圧してチ
ューブ2の内側を流路底部材3の一側面31に密着させ
ることにより、調節流路100の一部分の流路を制御溝
5内のみ、即ち制御溝5におけるチューブ2に覆われた
部位に限定することができる。これにより、流量がより
正確に規定される。
【0030】なお、流路底部材3の一側面31における
制御溝5よりも上流側には、制御溝5のない遮断領域3
11が形成されており、押圧部64によりチューブ2に
おける上流端付近を押圧してチューブ2の内側を遮断領
域311に密着させることにより、調節流路100を遮
断して、輸液の流量をゼロにできるようになっている。
【0031】さらに、上述のように一対の壁部62、6
3が外側に向かってそれぞれ凸アーチ状に構成されたこ
とも相まって、図4(a)(b)に示すように、一対の
壁部62、63を接近する方向へ押圧すると押圧部64
が圧閉を解除または緩和する方向(図4中上方向:制御
溝5から離間する方向)へ移動するように一対の壁部6
2、63が弾性変形するとともに、一対の壁部62、6
3の押圧を解除すると一対の壁部62、63が元の状態
に弾性復帰するように構成されている。
【0032】なお、一対の壁部62、63を接近する方
向へ押圧する前において、作動部材6の横幅が縦の長さ
の1.7〜3.2倍程度とすることが望ましいが、作動
部材6の寸法は、上述の弾性変形、弾性復帰を可能とす
るよう適宜設定することができる。
【0033】制御溝5の下流端の断面積を大きく設定す
ることにより、フラッシュ状態とすることができ、この
状態を維持することができる。また、この下流端では、
チューブ2と流路底部材3とが密着しない構成とするこ
とで、押圧部64の圧閉は、解除された状態となり、こ
の状態を維持し続けることもできる。
【0034】次に、流路調節器1Aにおける各構成部材
の材料について説明する。チューブ2の材料としては、
一定範囲で弾性的に変形する弾性体が好ましく、例え
ば、イソプレンゴム、ブチルゴム等各種ゴム材料や、ポ
リブタジエン、ポリ塩化ビニル等の各種熱可塑性樹脂、
およびそれらを含む混合物が挙げられる。なお、チュー
ブ2内の視認性を確保し、気泡等を確認できるように、
透明または半透明な材質であるのが好ましい。
【0035】また、流路底部材3の材料としては、調節
流路100を安定して形成することのできる適度な硬さ
をもつものが好ましく、例えば、ポリカーボネート、ポ
リプロピレン、高密度ポリエチレン等の高分子材料や、
ステンレス等の金属材料、アルミナ等のセラミック材料
が挙げられる。なお、流路底部材3に一体形成された接
合部材4も、同様の材料を用いることができる。
【0036】作動部材6の材料としては、チューブ2を
変形させることができる適度な硬さを有するとともに、
上述のように一定範囲で弾性変形、弾性復帰するものが
好ましく、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポ
リウレタン、フッ素樹脂等の高分子材料が挙げられる。
【0037】作動部材6に粗面加工、シリコーン等のオ
イル塗布、PTFE等のフィルム積層やその他の低摩擦
処理を施すことにより、作動部材6の移動による摩擦を
低減でき、操作性を向上させることもできる。
【0038】次に、第1実施の形態に係わる流量調節器
の作用について説明する。 [1] 前記輸液バッグを患者の腕よりも高い位置に設
置すると、輸液バッグに収容された輸液(流体)は、前
記上流チューブ、流量調節器1Aの調節流路100、前
記下流チューブを経て、患者の静脈に穿刺された注射針
へ流れる状態または流れ得る状態となる。
【0039】[2] 前記[1]の状態で、輸液の流量
を調節する場合には、図3(a)に示すように、作動部
材6を流路底部材3の長手方向へ移動して、作動部材6
における押圧部64によりチューブ2の所定部位を圧閉
し、チューブ2の所定部位の内側を流路底部材3の一側
面31に密着させる。これにより、制御溝5におけるチ
ューブ2に覆われた部位、換言すれば調節流路100が
制御溝5に限定された部位の横断面積(容積)を変化さ
せて、調節流路100の管路抵抗を変え、輸液の流量を
所定の流量に調節することができる。
【0040】ここで、制御溝5の断面積の変化量と流量
調節時の作動部材6の移動量を非線型に設定することも
可能である。また、低流量の調節は高流量の調節よりも
精度を高めたり、反対に高流量の調節は低流量の調節よ
りも精度を高めたりするといった設定もできる。
【0041】[3] 前記[1]の状態で、輸液の流量
をゼロにする場合には、図3(b)に示すように、作動
部材6を上流側へ移動させて、作動部材6における押圧
部64によりチューブ2の上流端付近を圧閉して、チュ
ーブ2の上流端付近の内面を流路底部材3の一側面31
の遮断領域311に密着させる。これにより、調節流路
100を遮断し、輸液の流量をゼロにすることができ
る。
【0042】[4] 輸液を一時的に急速かつ大量に流
す(フラッシュ)場合には、図4(a)、(b)に示す
ように、操作者が指で作動部材6の一対の壁部62、6
3を摘み、それらを接近する方向へ押圧することによ
り、押圧部64が圧閉を解除または緩和する方向(制御
溝5から離間する方向)へ移動するように一対の壁部6
2、63を弾性変形させる。これにより、チューブ2の
伸縮作用(弾性作用)も相まって、チューブ2の所定部
位が圧閉される前の状態に戻り、調節流路100の一部
分の流路限定が解除されて調節流路100が拡大し、輸
液をフラッシュさせることができる。
【0043】[5] 前記[4]の操作が終了した後
に、再度所定の流量に調節する場合(前記[2]または
[3]で設定した流量に戻す場合)には、作動部材6に
おける一対の壁部62、63の押圧を解除することによ
り、一対の壁部62、63を元の形状に復帰させる。こ
れにより、作動部材6における押圧部64が制御溝5に
接近する方向に移動し、押圧部64によりチューブ2の
所定部位を再度圧閉して、輸液の流量を前記所定の流量
に再度調節することができる。
【0044】以上のごとき、第1実施の形態に係わる流
量調節器1Aによれば、制御溝5におけるチューブ2に
覆われた部位の体積(容積)を変化させて、輸液の流量
を所定の流量に調節しているため、より正確な流量規定
が可能となるとともに、輸液の流量調節後において輸液
の流量が経時的に変化することを抑制でき、輸液の高精
度な流量制御を行うことができる。特に、作動部材6に
おける押圧面が流路底部材3の一側面31に対応して凸
状に構成されているため、チューブ2の所定部位の内側
を流路底部材3の一側面に強固に密着させることがで
き、上述の効果はより向上する。
【0045】また、輸液の流量を調節した後に、操作者
が指で作動部材6における一対の壁部62、63を接近
する方向へ押圧するだけで、瞬時に調節流路100の一
部分の流路限定が解除され、輸液をフラッシュさせるこ
とができるため、輸液のフラッシュ操作を簡単かつ確実
に行なえる。
【0046】さらに、作動部材6における一対の壁部6
2、63の押圧を解除するだけで、作動部材6における
押圧部64によりチューブ2の所定部位を再度圧閉し
て、輸液の流量を元の流量に復帰することができるた
め、輸液のフラッシュ後の復帰操作も迅速、簡単かつ確
実に行なえる。特に、作動部材6における一対の壁部6
2、63は外側に向かって凸アーチ状になっているた
め、作動部材6の弾性変形作用、弾性復帰作用を促進さ
せることができ、上述の効果はより向上する。
【0047】図6は、第2実施の形態に係わる流量調節
器の斜視図、図7は、第2実施の形態に係わる流量調節
器の動作を示す縦断面図、図8は、第2実施の形態に係
わる作動部材の動作を示す横断面図である。
【0048】第2実施の形態に係わる流量調節器1B
は、第1実施の形態に係わる流量調節器1Aの構成要素
と同様のチューブ2と、流路底部材3と、制御溝5とを
備えており、また、前記押圧部64を有する前記作動部
材6の代わりに、作動支持部材7と作動部材として圧閉
ローラ8とを備えている。なお、第2実施の形態に係わ
る流量調節器1Bは、前記接続部材4と同様の機能を有
する部材を備えていても差し支えない。
【0049】以下、第2実施の形態に係わる流量調節器
1Bの特徴部分を主として説明する。なお、チューブ
2、流路底部材3、制御溝5の構成の詳細は省略する。
【0050】作動支持部材7は、弾性材料で構成され、
例えばチューブ2に対し固定可能に設置されることによ
り、流路底部材3の長手方向へ移動不能となっている。
作動支持部材7の他側側には、流路底部材3の他側面3
2と協働してチューブ2を挟み込むように支持するチュ
ーブ支持部(軟質部材支持部)71が、内側に向かって
突出するよう一体形成されている。このチューブ支持部
71の支持面711は、流路底部材3の他側面32の形
状に対応して凹状に構成されている。また、作動支持部
材7の一側(チューブ支持部71に対向する側)は、開
口している。
【0051】作動支持部材7におけるチューブ支持部7
1には、チューブ2を間にして対向する一対の壁部7
2、73が一体形成されている。一対の壁部72、73
は、それぞれ外側に向かって凸アーチ状に形成されてい
る。一対の壁部72、73の内面には、流路底部材3の
長手方向へ延びるガイド溝721、731がそれぞれ形
成されている。
【0052】一対のガイド溝721、731には、チュ
ーブ2を圧閉してチューブ2の内側を流路底部材3の一
側面31に密着させる圧閉ローラ8の軸82が挿入さ
れ、これにより圧閉ローラ8が流路底部材3の長手方向
へ移動可能かつ回転可能に支持される。圧閉ローラ8の
外周面である圧閉面(押圧面)81は、流路底部材3の
一側面31に対応した凸形状に形成されている。ここ
で、圧閉ローラ8によりチューブ2を押圧してチューブ
2の内側を流路底部材3の一側面31に密着させること
により、前記調節流路100の一部分の流路を制御溝5
におけるチューブ2に覆われた部位に限定することがで
きる。
【0053】作動支持部材7の上流側には、前記調節流
路100に連通する連絡管74が設けられており、連絡
管74は前記上流ラインに液密に接続されている。
【0054】さらに、上述のように作動支持部材7の一
側が開口されたことおよび一対の壁部72、73が外側
に向かって凸アーチ状にそれぞれ構成されたことも相ま
って、図8(a)(b)に示すように、一対の壁部7
2、73を接近する方向へ押圧すると圧閉ローラ8が圧
閉を解除または緩和する方向(図8中上方向)へ移動す
るように一対の壁部72、73が弾性変形するととも
に、一対の壁部72、73の押圧を解除すると一対の壁
部72、73が元の状態に弾性復帰するように構成され
ている。
【0055】なお、本実施形態では、作動支持部材7と
圧閉ローラ8とにより作動部材が構成される。
【0056】作動支持部材7の材料としては、上述のよ
うに一定範囲で弾性変形、弾性復帰するものが好まし
く、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレ
タン、フッ素樹脂等の高分子材料が挙げられる。
【0057】圧閉ローラ8の材料としては、チューブ2
を変形させることができる適度な硬さをもつものが好ま
しく、例えば、ポリカーボネート、ポリプロピレン、高
密度ポリエチレン等の高分子材料等が挙げられる。
【0058】次に、第2実施の形態に係わる流量調節器
1Bの作用について説明する。 [1] 前記輸液バッグを患者の腕よりも高い位置に設
置すると、輸液バッグに収容された輸液(流体)は、前
記上流チューブ、流量調節器1Bの調節流路100、前
記下流チューブを経て、患者の静脈に穿刺された注射針
へ流れる状態または流れ得る状態となる。
【0059】[2] 前記[1]の状態で、輸液の流量
を調節する場合には、図7(a)に示すように、操作者
が指等により圧閉ローラ8を回転させながら、圧閉ロー
ラ8を流路底部材3の長手方向へ移動させ、圧閉ローラ
8によりチューブ2の所定部位を圧閉(押圧)して、チ
ューブ2の所定部位の内側を流路底部材3の一側面31
に密着させる。これにより、制御溝5におけるチューブ
2に覆われた部位、換言すれば調節流路100が制御溝
5に限定された部位の横断面積(容積)を変化させて、
調節流路100の管路抵抗を変え、輸液の流量を所定の
流量に調節することができる。
【0060】[3] 前記[1]の状態で、輸液の流量
をゼロにする場合には、図7(b)に示すように、操作
者が指等により圧閉ローラ8を回転させながら、圧閉ロ
ーラ8を上流側へ移動させて、圧閉ローラ8によりチュ
ーブ2の上流端付近を圧閉して、チューブ2の上流端付
近の内面を流路底部材3の一側面31の遮断領域311
に密着させる。これにより、調節流路100を遮断し、
輸液の流量をゼロにすることができる。下流端に圧閉ロ
ーラ8を移動させると輸液の流量は、最大にすることが
できる。
【0061】[4] 輸液を一時的に急速かつ大量に流
す(フラッシュ)場合には、図8(a)(b)に示すよ
うに、操作者が指で作動支持部材7の一対の壁部72、
73を摘み、それらを接近する方向へ押圧することによ
り、圧閉ローラ8が圧閉を解除または緩和する方向(制
御溝5から離間する方向)へ移動するように一対の壁部
72、73を弾性変形させる。これにより、チューブ2
の伸縮作用(弾性作用)も相まって、チューブ2の所定
部位が圧閉される前の状態に戻り、調節流路100の一
部分の流路限定が解除されて調節流路100が拡大し、
輸液をフラッシュさせることができる。
【0062】[5] 前記[4]の操作が終了した後
に、再度所定の流量に調節する場合(前記[2]または
[3]で設定した流量に戻す場合)には、作動支持部材
7における一対の壁部72、73の押圧を解除すること
により、一対の壁部72、73を元の状態に復帰させ
る。これにより、圧閉ローラ8が制御溝5に接近する方
向に移動し、圧閉ローラ8によりチューブ2の所定部位
を再度圧閉して、輸液の流量を前記所定の流量に再度調
節することができる。
【0063】以上のごとき、第2実施の形態に係わる流
量調節器1Bによれば、第1実施の形態に係わる流量調
節器1Aの効果と同様に、より正確な流量規定が可能と
なるとともに、輸液の流量が調節された所定の流量から
経時的に変化することを抑制でき、輸液の高精度な流量
制御を行うことができる。
【0064】また、輸液の流量を調節した後に、操作者
が指により作動支持部材7の一対の壁部72、73を接
近する方向へ押圧するだけで、瞬時に調節流路100の
一部分の流路限定が解除され、輸液をフラッシュさせる
ことができるため、輸液のフラッシュ操作を簡単かつ確
実に行なえる。
【0065】さらに、作動支持部材7における一対の壁
部72、73の押圧を解除するだけで、圧閉ローラ8に
よりチューブ2の所定部位を再度圧閉して、輸液の流量
を元の流量に復帰することができるため、輸液のフラッ
シュ後の復帰操作も迅速、簡単かつ確実に行なえる。特
に、作動支持部材7の一側が開口しているとともに、作
動支持部材7における一対の壁部72、73は外側に向
かって凸アーチ状になっているため、作動支持部材7の
弾性変形作用、弾性復帰作用を促進させることができ、
上述の効果はより向上する。
【0066】さらに、チューブ支持部71が作動支持部
材7に一体に形成されている場合には、流量調節器1B
の部品点数を少なくすることができ、流量調節器1Bの
構成の簡略化および低コスト化を図ることができる。
【0067】また、支持部材7と流路底部材3とを一体
に成形されることにより、部品点数を少なくし、低コス
ト化することもできる。
【0068】また、操作者が指等により圧閉ローラ8を
回転させながら、圧閉ローラ8を流路底部材3の長手方
向へ移動することができるため、輸液の流量調節がより
簡単に行なえ、微妙な流量調節にも有利である。
【0069】図9は、第3実施の形態に係わる流量調節
器の斜視図、図10は、第3実施の形態に係わる圧閉ス
ライダの斜視図である。
【0070】第3実施の形態に係わる流量調節器1C
は、第2実施の形態に係わる流量調節器1Bの構成要素
と同様のチューブ2と、流路底部材3と、制御溝5と、
作動支持部材7とを備えており、また、圧閉ローラ8の
代わりに、圧閉スライダ9を備えている。
【0071】以下、第3実施の形態に係わる流量調節器
1Cの特徴部分を主として説明する。なお、チューブ
2、流路底部材3、制御溝5、作動支持部材7の構成の
詳細は省略する。
【0072】作動支持部材7の一対のガイド溝721、
731には、チューブ2を圧閉してチューブ2の内側を
流路底部材3の一側面31に密着させる圧閉スライダ9
のリブ93が挿入されている。
【0073】これにより、圧閉スライダ9が流路底部材
3の長手方向へ移動可能に支持される。圧閉スライダ9
の圧閉面(他側面:押圧面)91は、流路底部材3の一
側面31に対応した凸形状(湾曲凸面)に形成されてい
る。ここで、圧閉スライダ3によりチューブ2を押圧し
てチューブ2の内側を流路底部材3の一側面31に密着
させることにより、調節流路100の一部分の流路を制
御溝5におけるチューブ2に覆われた部位に限定させる
ことができる。
【0074】作動支持部材7における一方の壁部72の
一側端付近には、流路底部材3の長手方向に沿った目盛
り722が形成されており、一方、圧閉スライダ9に
は、目盛り722の所定箇所に合わせる指示線92が形
成されている。この目盛り722により圧閉面(押圧
部)91の移動量が示され、よって、圧閉スライダ9の
圧閉面91を流路底部材3の長手方向の所望位置に位置
させることができ、より高精度な流量調節を行うことが
できる。なお、一方の壁部72に目盛り722が形成さ
れる代わりに、チューブ2あるいは流路底部材3に同様
の目盛りが形成されていてもよい。
【0075】前述のように作動支持部材7の一側が開口
していることおよび一対の壁部72、73が外側に向か
って凸アーチ状になっていることも相まって、一対の壁
部72、73を接近する方向へ押圧すると圧閉スライダ
9が圧閉を解除する方向へ移動するように一対の壁部7
2、73が弾性変形する。一対の壁部72、73の押圧
を解除すると一対の壁部72、73が元の状態に弾性復
帰する。
【0076】なお、本実施形態では、作動支持部材7と
圧閉スライダ9とにより作動部材が構成される。
【0077】圧閉スライダ9の材料としては、チューブ
2を変形させることができる適度な硬さをもつのが好ま
しく、例えば、ポリカーボネート、ポリプロピレン、高
密度ポリエチレン等の高分子材料等が挙げられる。
【0078】第3実施の形態に係わる流量調節器1Cの
作用は、第2実施の形態に係わる流量調節器1Bとほぼ
同様であるので、省略する。
【0079】第3実施の形態に係わる流量調節器1Cに
よれば、第2実施の形態に係わる流量調節器1Bの効果
と同様に、より正確な流量規定が可能となるとともに、
輸液の流量が調節された所定の流量から経時的に変化す
ることを抑制でき、輸液の高精度な流量制御を行うこと
ができる。また、輸液のフラッシュ操作およびフラッシ
ュ後の復帰操作がそれぞれ迅速、簡単かつ確実に行なえ
る。さらに、流量調節器1Cの構成の簡略化および低コ
スト化を図ることができる。
【0080】また、チューブ2を軸方向に一定の長さを
持つ圧閉面91の面圧によって圧閉しているため、圧閉
スライダ9の流路底部材3の長手方向への移動時に生じ
る圧閉圧力の変化によって、圧閉スライダ9により圧閉
されるチューブ2の部位の大きさが変化することが少な
く、輸液の流量調節を安定して行うことができる。
【0081】本発明では、軟質部材は、前述のようなチ
ューブ2に限定されず、例えば、板状(シート状)のも
のでもよい。また、押圧部によって押圧される部分が軟
質であればよく、その他の部位は、硬質材料で構成され
ていてもよい。また、以下に述べるように、軟質部材と
流路底部材とで流路(調節流路100)が画成されるよ
うな構成であってもよい。
【0082】図11は、軟質部材の他の構成例を示す断
面図である。同図に示す筒状部23は、板状(シート
状:膜状部)をなしている。この筒状部23は、前記と
同様の一側面31および制御溝5を有する流路底部材3
0上に接合され、固定部材33により圧着・固定されて
いる。
【0083】固定部材33は、一対の爪部34と、一対
圧着リブ35と、開口部36とを有している。両爪部3
4は流路底部材30の下面縁部に係合し、圧着リブ35
は、筒状部23を流路底部材30の上面に押し付けるよ
うに圧着している。これにより、筒状部23が流路底部
材30に対し、液密に固定される。
【0084】固定部材33の開口部36より、前述した
押圧部64、圧閉ローラ8または圧閉スライダ9を進入
させ、筒状部23を図11中下方へ押圧して、調節流路
100の一部分の流路を制御溝5内のみ、即ち制御溝5
における筒状部23で覆われた部位に限定することがで
きる。これにより、流量がより正確に規定される。
【0085】なお、固定部材33を用いず、筒状部23
を流路底部材30に、接着、融着等の方法により直接固
定してもよい。
【0086】以上、本発明の流量調節器を図示の実施の
形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定され
ず、流量調節器の各構成要素は、同様の機能を発揮し得
る任意のものに置換することができる。
【0087】なお、第1実施の形態に係わる流量調節器
1Aおよび第2実施の形態に係わる流量調節器1Bにお
いても、第3実施の形態に係わる流量調節器1Cと同様
に目盛りを設けることができる。
【0088】また、各実施形態において、互いに係合し
得る位置決め凹部と位置決め凸部とを適宜に設けること
により、作動部材6、圧閉ローラ8、圧閉スライダ9の
位置決め、特に長手方向の位置決めができるように構成
してもよい。
【0089】また、流量調節器1A、1B、1Cを、液
体投与セットに対し、その向きを前記と反対にして組み
込んでもよい。
【0090】また、本発明の液体投与セットは、前記輸
液セットに限らず、その他例えば、栄養液を投与するセ
ットでもよい。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
制御溝における軟質部材で覆われた部位の体積(容積)
を変化させて、流体の流量を所定の流量に調節している
ため、一定の流量に調節された流量が経時的に変化する
ことを抑制でき、流体の高精度な流量制御を安定して行
うことができる。
【0092】特に、作動部材における押圧面が流路底部
材の一側面に対応して凸状に形成した場合には、軟質部
材の所定部位の内側を流路底部材の一側面に強固に密着
させることができ、上述の効果はより向上する。
【0093】また、流体の流量が調節されている状態
で、例えば操作者が指等により作動部材における一対の
壁部を押圧するだけで、調節流路の一部分の流路限定が
解除され、流体をフラッシュさせることができるため、
流体のフラッシュ操作を迅速、簡単かつ確実に行なうこ
とができる。
【0094】さらに、作動部材における一対の壁部の押
圧を解除するだけで、作動部材における押圧部(圧閉
部)により軟質部材の所定部位を再度押圧(圧閉)し
て、流体の流量を元の流量に復帰することができるた
め、流体のフラッシュ後の復帰操作も、迅速、簡単かつ
確実に行うことができる。
【0095】特に、作動部材における一対の壁部が外側
に向かって凸アーチ状に形成された場合または作動支持
部材(作動部材を構成する部材の一つ)における軟質部
材支持部に対向する側が開口している場合には、作動部
材の弾性変形作用、弾性復帰作用を促進させることがで
き、上述の効果はより向上する。
【0096】さらに、軟質部材支持部が作動部材に一体
に形成されている場合には、流量調節器の部品点数を少
なくすることができ、流量調節器の構成の簡略化および
低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態に係わる流量調節器の斜視図で
ある。
【図2】接続部材を一体に備えた流路底部材の斜視図で
ある。
【図3】第1実施の形態に係わる流量調節器の動作を示
す縦断面図である。
【図4】第1実施の形態に係わる作動部材の動作を示す
横断面図である。
【図5】図3(a)におけるV−V線断面図である。
【図6】第2実施の形態に係わる流量調節器の斜視図で
ある。
【図7】第2実施の形態に係わる流量調節器の動作を示
す縦断面図である。
【図8】第2実施の形態に係わる作動部材の動作を示す
横断面図である。
【図9】第3実施の形態に係わる流量調節器の斜視図で
ある。
【図10】第3実施の形態に係わる圧閉スライダの斜視
図である。
【図11】軟質部材の他の構成例を示す横断面図であ
る。
【符号の説明】
1A 流量調節器 2 チューブ(軟質部材) 23 筒状部 3 流路底部材 30 流路底部材 31 一側面 311 遮断領域 32 他側面 33 固定部材 34 爪部 35 圧着リブ 36 開口部 4 接続部材 41 連絡通路 5 制御溝 6 作動部材 61 チューブ支持部(軟質部材支持部) 611 支持面 62 壁部 63 壁部 64 押圧部 641 圧閉面(押圧面) 1B 流量調節器 7 作動支持部材 71 チューブ支持部 711 支持面 72 壁部 721 ガイド溝 722 目盛り 73 壁部 731 ガイド溝 74 連絡管 8 圧閉ローラ 81 圧閉面(押圧面) 82 軸 1C 流量調節器 9 圧閉スライダ 91 圧閉面(押圧面) 92 指示線 93 リブ 100 調節流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C066 AA07 BB02 CC01 DD01 EE01 FF01 FF04 JJ07 QQ15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押圧部と、支持部と、弾性変形可能な対
    向する一対の壁部とを有する筒状の作動部材と、 前記押圧部と前記支持部に挟持され、流体の流入口と流
    出口とを有する筒状体と、 前記流体の流路を形成する前記筒状体の内腔の支持部側
    に密着し、一部が密着固定された硬質材料からなる流路
    底部材と、 から構成された流量調節器であって、 前記筒状体または前記流路底部材は、前記筒状体の軸方
    向に延びる制御溝を有し、 前記作動部材は、前記筒状体の外周を軸方向に移動可能
    に係止され、 前記押圧部は、前記筒状体の流路側外周部を押圧可能に
    設置され、前記一対の壁部を押圧することにより、押圧
    状態を解除可能とすることを特徴とする流量調節器。
  2. 【請求項2】 支持部と、弾性変形可能な対向する一対
    の壁部とを有する支持体と、 前記一対の壁部と摺動可能に係合された作動部材と、 前記支持体と前記作動部材との間に位置し、前記支持部
    に外周の一部が支持され、流体の流入口と流出口とを有
    する筒状体と、 前記流体の流路を形成する前記筒状体の内腔の支持部側
    に密着し、一部が密着固定された硬質材料からなる流路
    底部材と、 から構成された流量調節器であって、 前記筒状体または前記流路底部材は、前記筒状体の軸方
    向に延びる制御溝を有し、 前記作動部材は、前記筒状体の流路側外周部を押圧する
    押圧部を有し、 前記押圧部は、前記一対の壁部を押圧することにより、
    前記筒状体の押圧状態を解除可能とすることを特徴とす
    る流量調節器。
  3. 【請求項3】 押圧部と、支持部と、弾性変形可能な対
    向する一対の壁部とを有する筒状の作動部材と、 前記押圧部と前記支持部に挟持され、流体の流入口と流
    出口とを有する筒状部材と、 から構成された流量調節器であって、 前記筒状部材は、硬質材料からなる流路底部材と、 前記作動部材側の軟質材料からなる膜状部とから構成さ
    れ、 前記膜状部または前記流路底部材は、前記筒状部材の軸
    方向に延びる制御溝を有し、 前記作動部材は、前記筒状部材の外周を軸方向に移動可
    能に係止され、 前記押圧部は、前記膜状部を押圧可能に設置され、前記
    一対の壁部を押圧することにより、押圧状態を解除可能
    とすることを特徴とする流量調節器。
  4. 【請求項4】 支持部と、弾性変形可能な対向する一対
    の壁部とを有する支持体と、 前記支持体と摺動可能に係合された作動部材と、 前記支持体と前記作動部材との間に位置し、流体の流入
    口と流出口とを有する筒状部材と、 から構成された流量調節器であって、 前記筒状部材は、前記支持部に固定された硬質材料から
    なる流路底部材と、 前記作動部材側の軟質材料からなる膜状部とから構成さ
    れ、 前記膜状部または前記流路底部材は、前記筒状部材の軸
    方向に延びる制御溝を有し、 前記作動部材は、前記膜状部を押圧する押圧部を有し、 前記押圧部は、前記一対の壁部を押圧することにより、
    前記膜状部の押圧状態を解除可能とすることを特徴とす
    る流量調節器。
  5. 【請求項5】 前記一対の壁部は、それぞれ外側に向か
    って凸アーチ形状に形成され、 前記制御溝の断面積は、連続して除々に減少または増加
    し、 前記流路底部材は、流路面側の筒状体または筒状部材の
    軸方向に対して垂直の断面形状が、凹形状を有し、 前記押圧部は、前記凹形状内に挿入可能な大きさの凸形
    状である請求項1ないし4のいずれかに記載の流量調節
    器。
  6. 【請求項6】 前記押圧部の移動量を示す目盛りを有す
    る請求項1ないし5のいずれかに記載の流量調節器。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の流
    量調節器を備えたことを特徴とする液体投与セット。
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