JP2002289110A - アパーチャーグリル及びそれを用いた色選別機構 - Google Patents

アパーチャーグリル及びそれを用いた色選別機構

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JP2002289110A
JP2002289110A JP2001092295A JP2001092295A JP2002289110A JP 2002289110 A JP2002289110 A JP 2002289110A JP 2001092295 A JP2001092295 A JP 2001092295A JP 2001092295 A JP2001092295 A JP 2001092295A JP 2002289110 A JP2002289110 A JP 2002289110A
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aperture grill
selection mechanism
color selection
electron beam
grid element
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English (en)
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Shingo Akao
慎吾 赤尾
Satoshi Tanaka
聡 田中
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アパーチャーグリルの鋼板として薄い鋼板を用
いてもグリッド素体に捻れを生じさせない、従って、ス
トリークスを解消し、画像乱れを制御できるアパーチャ
ーグリル、及び色選別機構を提供すること。 【解決手段】電子ビーム透過孔2の両端部が張力分散の
ためのハーフエッチングが施された両端部であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、カラーテ
レビジョン受像機、カラーディスプレイ装置等に用いら
れるカラー陰極線管用のアパーチャーグリル、及びそれ
を用いた色選別機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラー陰極線管の色選別機構
として、電子銃から発射された赤、緑、青用の3本の電
子ビームがパネル内面の各色に高精度に区分けされた蛍
光体層に正確に入射するようにした色選別機構が知られ
ている。カラー陰極線管の色選別機構は、赤、緑、青の
3色の蛍光体層をパネル内面に高精度に区分して塗布成
型する光学マスクとしての機能と、電子銃から発射され
た3本の電子ビームが、3色の蛍光体層のそれぞれに高
精度に選択されて入射されるようにする機能が要求され
る。
【0003】この色選別機構は、薄い鋼板に化学エッチ
ングにより多数の細長いグリッド素体と、隣り合うグリ
ッド素体間にスリット状の電子ビーム透過孔を有する、
いわゆるアパーチャーグリルをつくり、このアパーチャ
ーグリルを鋼製枠からなるフレームに所定の張力をもっ
て溶接等で固定したものである。アパーチャーグリルは
常に張力が生じた状態でフレームに固定される。この張
力が低いと、スピーカー等の振動によりグリッド素体が
振動し電子ビームの衝突位置が一定せず画像の乱れが発
生するので、スピーカー等の振動による画面の乱れが発
生しないように制御しなければならない。
【0004】色選別機構を製造する際には、フレームに
アパーチャーグリルを溶接した後、加工歪みを除去し、
不要な反射を防止するために熱処理が行われる。この熱
処理は黒化処理と言われ、所定温度で酸化還元雰囲気炉
で熱処理をすることにより、フレーム及びアパーチャー
グリルの鋼材表面に赤色のFe2 O3(三二酸化鉄)
が発生するのを防止し、表面を一様に黒色のFe3 O
4 (四三酸化鉄)とすることにより、蛍光面の発光に
よってアパーチャーグリルの表面での反射が生じるのを
防止している。
【0005】近年のカラー陰極線管においては、例え
ば、ディスプレイの分野では高精度表示と画質の良質さ
がもとめられ、テレビジョンの分野では大型かつ軽量化
が求められている。カラー陰極線管を高精度表示化、大
型化、或いは軽量化するために、色選別機構のアパーチ
ャーグリルをさらに圧延薄板化し、厚さ0.05〜0.
1mm程度のものを用いたり、電子ビーム透過孔を形成
する際のエッチング量を増加させる等の方法が取られて
いる。
【0006】しかし、このような薄板化、軽量化したア
パーチャーグリルを使用した場合は、色選別機構の製造
工程の黒化処理で、上下方向に張力を掛けて架張保持さ
れることにより、アパーチャーグリルの細幅グリッド素
体にクリープ変形により微少捻れが生ずる。すなわち、
黒化処理の際、酸化還元雰囲気炉内では、炉入り口から
入った色選別機構は、徐々に加温されて所定温度に達し
た後、徐々に冷却される。その際、熱容量の小さいグリ
ッド素体は急速に冷却されるが熱容量の大きいフレーム
は徐々に冷却されるために、相対的な熱膨張の差が増加
し、グリッド素体には当初の張力に、さらに、この熱膨
張の差による張力が加わる。
【0007】その結果、グリッド素体を構成する鋼材の
弾性限界を超えると、塑性変形(クリープ変形)が生
じ、グリッド素体は元に戻らず伸びたままになり、グリ
ッド素体に捻れが生じるものと考えられる。また、酸化
還元雰囲気炉を出た後の炉外では、急速に室温に冷却さ
れるので、フレームとグリッド素体との熱容量差に基づ
き、この捻れは更に増加する。
【0008】このようにグリッド素体に捻れが生ずる
と、例えば、電子ビーム透過孔の幅が変化し、後にこの
色選別機構を光学マスクとして用いて蛍光面を作製する
際に、幅の不均一な蛍光体ストライプが形成され、画面
上にストリークスと称する白色または黒色の縦筋状に見
えるスジムラが発生し、画質劣化を招くことになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
従来のアパーチャーグリルについて、次のような解析結
果を得た。従来のアパーチャーグリルの鋼板の引張強度
は、ある強度(おおむね800N/mm2 )以上の引
張強度が必要となる。これは上下方向に十分な張力をか
けて架張し、振動による画像の乱れを抑制するからであ
る。
【0010】アパーチャーグリルとして用いられる鋼板
は、冷間圧延加工が施されているので、表層部と内部で
引張力、圧縮力といった残留応力が働く、すなわち板の
厚み方向での残留応力に分布が生じている。鋼板内部の
残留応力が厚み方向で一様ではないので、後に行われる
エッチング、張力の付加、熱処理によりグリッド素体に
不均一な力が作用し回転モーメントが生じ易くなる。
【0011】例えば、ディスプレイ用カラー陰極管で高
精度化を行うと、鋼板の厚みを薄くしなければならな
い、これは貫通孔を化学的にエッチングしているため、
孔と鋼板の厚みには決まった比が存在するからである。
また、テレビジョン用のカラー陰極管では、軽量化を行
うために、アパーチャーグリルを薄くしている。このよ
うな薄い鋼板を採用した場合、表層部の残留応力が大き
くなる、また、エッチング加工による残留応力の開放力
も大きくなる。
【0012】薄い鋼板についての各条件比が、ある一定
水準を超える場合、振動による画像の乱れを制御すべ
く、アパーチャーグリルのグリッド素体に必要十分な張
力を掛けると、色選別機構の製造工程の黒化処理で、グ
リッド素体の張力増大と残留応力の開放力がクリープ変
形を助長して、グリッド素体の微少捻れを生ずる。その
結果、スリット状の電子ビーム透過孔の幅が変化し、
赤、緑、青の3色の蛍光体をパネル内面に高精度に区分
して塗布形成することに支障が生ずる。
【0013】これが原因となって、画面上で白色又は黒
色の縦筋状に見えるスジムラが確認され、画質劣化を招
く。もし、この微少捻れによるストリークスを制御する
ために、グリッド素体の上下方向の張力を下げるとスピ
ーカー等の振動により、弦の振動モードから振動の増大
や減衰遅延が生じ、画像の乱れによる画質劣化を招く。
【0014】大型ワイドテレビジョン用のカラー陰極線
管についてみると、電子ビームの入射との干渉を避ける
ためにエッチング量を増やし、グリッド素体の断面テー
パを左右で非対称となるように大きくしてなるアパーチ
ャーグリルを採用した場合には、エッチング加工による
残留応力の開放力が大きくなり、また、軽量化を行う為
に、板厚が、例えば、0.1mm以下の薄いアパーチャ
ーグリルを採用した場合には、表層部の残留応力が大き
くなりストリークスの問題が生じる。
【0015】上記解析結果に基づき、本発明は、アパー
チャーグリルの鋼板が薄い鋼板の際には、一様でない残
留応力が大きくなり、また、エッチング加工による残留
応力の開放が大きくなるが、このような薄い鋼板を用い
ても張力の付加でグリッド素体に不均一な力が作用しグ
リッド素体に捻れを生じさせない、従って、画面上での
ストリークスを解消し、振動による画像乱れを制御でき
るカラー陰極線管用のアパーチャーグリルを提供するこ
とを課題とする。また、それを用いた色選別機構を提供
することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、多数の帯状の
グリッド素体を有し、各隣り合うグリッド素体間にスリ
ット状の電子ビーム透過孔が形成され、該グリッド素体
の両端部でグリッド素体が相互に接続された金属薄板か
らなるアパーチャーグリルにおいて、該電子ビーム透過
孔の両端部が張力分散のためのハーフエッチングが施さ
れた両端部であることを特徴とするアパーチャーグリル
である。
【0017】本発明は、上記発明によるアパーチャーグ
リルを用いた色選別機構であって、前記グリッド素体の
両端部でグリッド素体が相互に接続された部分が、フレ
ーム上に架張・固定されてなることを特徴とする色選別
機構である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。図1は、本発明によるアパーチャーグリル
の一実施例の一部分を示す大孔側からの平面図であり、
グリッド素体の下端部が相互に接続された部分の近傍を
拡大して示すものである。図1に示すように、この近傍
は、帯状のグリッド素体(1)、各隣り合うグリッド素
体間に形成されたスリット状の電子ビーム透過孔
(2)、グリッド素体の下端部が相互に接続された部分
(3)、張力分散のためのハーフエッチングが施された
電子ビーム透過孔の下端部(4)、及び大孔テーパー部
(5)で構成されたものである。
【0019】本発明によるアパーチャーグリルは、電子
ビーム透過孔の両端部が張力分散のためのハーフエッチ
ングが施された両端部であることを特徴とするものであ
り、電子ビーム透過孔の両端部のハーフエッチングが張
力を分散する構造であるので、グリッド素体に一様でな
い残留応力が存在する状態で上下方向に張力を掛けて
も、グリッド素体に不均一な力が作用することがなく、
グリッド素体に捻れを生じさせることはない。
【0020】アパーチャーグリルの鋼板が薄い鋼板の際
には、一様でない残留応力が大きくなり、また、エッチ
ング加工による残留応力の開放が大きくなるのである
が、本発明によるアパーチャーグリルにおいては、厚さ
0.025mm〜0.20mmの範囲の薄い鋼板を用い
てもグリッド素体に捻れを生じさせることはないものと
なる。
【0021】また、本発明による色選別機構において
は、色選別機構を製造する際に、黒化処理前のアパーチ
ャーグリルを弾性限界以下までの、例えば、300N/
mm2程度の高い張力でフレームに架張することが可能
となる。従って、スピーカー等の振動よる画像の乱れが
生じない色選別機構が得られるものとなる。
【0022】図2は、図1に示すアパーチャーグリルの
一実施例を製造する際の、ハーフエッチング直前の金属
薄板を示す大孔側からの平面図である。図2に示すよう
に、金属薄板(6)上にレジストパターン(7)が形成
され、ハーフエッチングされる部分の金属薄板の表面が
露出された状態のものである。ハーフエッチングによ
り、金属薄板の表面の露出された部分が電子ビーム透過
孔(2)、電子ビーム透過孔の下端部(4)、及び大孔
テーパー部(5)として形成されるのであるが、金属薄
板の表面の露出された部分の内、下端部が形成される部
分のレジストパターンはエッチングの量の逆比を取るよ
うに定めた。
【0023】
【発明の効果】本発明は、グリッド素体の両端部でグリ
ッド素体が相互に接続された金属薄板からなるアパーチ
ャーグリルにおいて、電子ビーム透過孔の両端部が張力
分散のためのハーフエッチングが施された両端部である
ので、薄い鋼板を用いても張力の付加でグリッド素体に
不均一な力が作用しグリッド素体に捻れを生じさせな
い、従って、画面上でのストリークスを解消し、振動に
よる画像乱れを制御できるカラー陰極線管用のアパーチ
ャーグリルとなる。
【0024】また、本発明は、上記アパーチャーグリル
を用いた色選別機構であって、グリッド素体の両端部で
グリッド素体が相互に接続された部分が、フレーム上に
架張・固定されてなるので、画面上でのストリークスを
解消し、振動による画像乱れを制御できるカラー陰極線
管用の色選別機構となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアパーチャーグリルの一実施例の
一部分を示す大孔側からの平面図でありる。
【図2】図1に示すアパーチャーグリルの一実施例を製
造する際の、ハーフエッチング直前の金属薄板を示す大
孔側からの平面図である。
【符号の説明】
1……帯状のグリッド素体 2……電子ビーム透過孔 3……グリッド素体の下端部が相互に接続された部分 4……電子ビーム透過孔の下端部 5……大孔テーパー部 6……金属薄板 7……レジストパターン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の帯状のグリッド素体を有し、各隣り
    合うグリッド素体間にスリット状の電子ビーム透過孔が
    形成され、該グリッド素体の両端部でグリッド素体が相
    互に接続された金属薄板からなるアパーチャーグリルに
    おいて、該電子ビーム透過孔の両端部が張力分散のため
    のハーフエッチングが施された両端部であることを特徴
    とするアパーチャーグリル。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアパーチャーグリルを用い
    た色選別機構であって、前記グリッド素体の両端部でグ
    リッド素体が相互に接続された部分が、フレーム上に架
    張・固定されてなることを特徴とする色選別機構。
JP2001092295A 2001-03-28 2001-03-28 アパーチャーグリル及びそれを用いた色選別機構 Pending JP2002289110A (ja)

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