JP2002289049A - 低抵抗導体およびその製造方法並びにこれを用いた電気部材 - Google Patents

低抵抗導体およびその製造方法並びにこれを用いた電気部材

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JP2002289049A JP2001277050A JP2001277050A JP2002289049A JP 2002289049 A JP2002289049 A JP 2002289049A JP 2001277050 A JP2001277050 A JP 2001277050A JP 2001277050 A JP2001277050 A JP 2001277050A JP 2002289049 A JP2002289049 A JP 2002289049A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実質的に電気抵抗の小さい導体およびこれを
用いた応用機器を提供する。 【解決手段】 複数の超伝導体を常伝導接続してなる導
体であって、該超伝導体の超伝導転移温度以下におけ
る、該導体の見かけ上の比抵抗が、銅の比抵抗より低い
ことを特徴とする超伝導体を用いた低抵抗導体。このよ
うな導体を用いた低損失のコイル、トランス、ケーブル
等の応用機器が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実質的に低抵抗の
電気伝導体およびその製造方法並びにこれを用いた応用
機器に関する。
【0002】
【従来の技術】電気を通す導体として、現在、銅が最も
多く使用されている。これは、室温での比抵抗が銀とほ
ぼ同程度で他の物質に比べ最も低く、かつ比較的安価で
あることによる。導体の比抵抗を下げる方法には、導体
を冷却する方法がある。銅の場合、液体窒素温度(77K)
に冷却すると、比抵抗は約1/7の約2.5×10-9Ωmとな
る。
【0003】超伝導線材は、超伝導転移温度以下に冷却
する必要はあるものの、電気抵抗がほぼゼロであり、理
想の導体である。金属系超伝導線材は、線材としての完
成度も高く、MRI等のマグネットとして実用化されてい
るが、極低温への冷却の必要性から広く普及するにいた
っていない。一方、液体窒素温度で超伝導になる酸化物
系の超伝導材料には、大別してBi系とY系の2種類があ
る。Bi系は主に銀シース付きのテープ線材として、ま
た、Y系は金属テープ表面にバッファ層を形成しその上
に超伝導薄膜を形成したテープ線材の開発が進められて
いる。これらの線材は、高特性が得られた場合、取り扱
いの容易な液体窒素で冷却できるため期待が高まってい
る。そして、これらの線材を用いた電気機器の開発およ
び普及が期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Bi系線
材は、77Kにおいては、十分な臨界電流密度が得られて
おらず、特に磁場中で特性劣化が著しいことや、銀をシ
ース材として使用しているために高価である等の問題が
ある。Y系線材は、真空中で成膜速度や特性の均質化等
の問題があり、開発途上にある。
【0005】一方、比抵抗が十分低く、かつ安価で取り
扱いの容易な導体が製造可能であれば、必ずしも電気抵
抗がゼロである超伝導線材である必要はない。そこで、
本発明は、このような比抵抗が十分に小さい導体を提供
することを目的とする。また、このような導体を用いた
電力損失が少なく取り扱いが容易な電気機器の提供も目
的とする。
【0006】また、複数のバルク超伝導体を超伝導接続
する技術は、特開平5−279028号公報、特開平6
−40775号公報及び特開平7−17774号公報で
開示されているが、本発明は、有限の電気抵抗を有する
常伝導体を介して比較的簡便に接合された導体およびそ
の製法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】一例として、主にY系の
酸化物超伝導バルク材料では、すでに77Kにおいて高い
臨界電流密度が得られている。このような材料に代表さ
れる超伝導体を互いに電気的に接続することによって、
実質的に低抵抗の導体およびその応用電気機器が得られ
ることを見出した。すなわち、 (1) 複数の超伝導体を常伝導接続してなる導体であ
って、前記超伝導体の超伝導転移温度以下における前記
導体の見かけ上の比抵抗が、前記温度における銅の比抵
抗より低いことを特徴とする超伝導体を用いた低抵抗導
体。 (2) 複数の超伝導体を常伝導接続してなる導体であ
って、77Kにおける該導体の見かけ上の比抵抗が、77Kに
おける銅の比抵抗より低いことを特徴とする超伝導体を
用いた低抵抗導体。 (3) 前記複数の超伝導体の一部又は全部がバルク超
伝導体である(1)又は(2)に記載の低抵抗導体。 (4) 前記複数のバルク超伝導体の一部又は全部が、
棒状又は板状の形状を有してなる(3)記載の超伝導体
を用いた低抵抗導体。 (5) 前記複数のバルク超伝導体の一部が、湾曲及び
/又は屈曲した棒状又は板状の形状を有してなる(3)
又は(4)に記載の超伝導体を用いた低抵抗導体。 (6) 前記複数のバルク超伝導体の一部又は全部が、
REBa2Cu3O7-x系超伝導体(ここで、REはYを含む希土類
元素の1種類又はその組合せ)である(3)〜(5)の
何れかに記載の超伝導体を用いた低抵抗導体。 (7) 前記複数のバルク超伝導体の一部又は全部長手
方向が、該超伝導体の結晶学的方位においてc軸と垂直
方向である(6)記載の超伝導体を用いた低抵抗導体。 (8) 前記複数の超伝導体の常伝導接続の一部又は全
部が、隣接する超伝導体の長手方向に略垂直な面同士及
び/又は略平行な面同士を接合してなる(1)又は
(2)に記載の超伝導体を用いた低抵抗導体。 (9) 前記複数の超伝導導体の長手方向における常伝
導接続部の一部又は全部を覆うように複数層の超伝導体
が配置されてなる(8)記載の超伝導体を用いた低抵抗
導体。
【0008】(10) 前記常伝導接続の一部又は全部
が、金属を介して隣接する超伝導体を接合してなる
(8)又は(9)に記載の超伝導体を用いた低抵抗導
体。 (11) 前記金属が、銅、銅合金、銀、銀合金、金、
又は金合金、アルミニウム、又はアルミニウム合金の1
種又は2種以上である(10)記載の超伝導体を用いた
低抵抗導体。 (12) 前記金属の厚みが100μm以下である(10)
又は(11)に記載の超伝導体を用いた低抵抗導体。 (13) 前記超伝導体の長手方向の一部又は全部が、
通電方向である(1)〜(12)の何れかに記載の超伝
導体を用いた低抵抗導体。 (14) 前記超伝導体間の距離が10mm以下である
(1)〜(13)の何れかに記載の低抵抗導体。
【0009】(15) 複数の超伝導体を常伝導体を介
して配置し、必要に応じて加圧して接続処理することを
特徴とする低抵抗導体の製造方法。 (16) 超伝導体を半田を用いて接続する(15)記
載の低抵抗導体の製造方法。 (17) 複数の超伝導体を常伝導体を介して配置し、
必要に応じて加圧した後、減圧雰囲気又は真空中で熱処
理することを特徴とする低抵抗導体の製造方法。 (18) 超伝導体を銅、銅合金、銀、銀合金、金、又
は金合金、アルミニウム又はアルミニウム合金のペース
ト又は箔を用いて接続し、しかる後に加熱処理する(1
5)又は(17)記載の低抵抗導体の製造方法。 (19) 前記超伝導体の表面に、銅、銅合金、銀、銀
合金、金、又は金合金、アルミニウム又はアルミニウム
合金の1種又は2種以上の被覆を有する(15)〜(1
8)に記載の低抵抗導体の製造方法。
【0010】(20) (1)〜(14)の何れかに記載
の低抵抗導体を少なくとも一部に配してなる通電用部材
又は電流リード。 (21) 前記低抵抗導体の両端部に、銅、アルミニウ
ム、金、又は銀及びこれらの合金からなる電極を接続し
てなる(20)記載の通電用部材又は電流リード。 (22) (20)又は(21)に記載の通電用部材又
は電流リードを少なくとも一部に配設してなる電力供給
用ケーブル。 (23) 二重管以上の多重管のひとつの空間中心に
(20)又は(21)に記載の通電用部材又は電流リー
ドを配し、他の空間その周りに冷媒が流れる空間を有す
ると共に、その外周に断熱層を有する(22)記載の電
力供給用ケーブル。 (24) 前記通電用部材又は電流リードに接続した電
極同士を電気的に接続すると共に、該接続電極部分を真
空断熱層で被覆してなる(22)記載の電力供給用ケー
ブル。
【0011】(25) (1)〜(14)に記載の低抵
抗導体を巻き回してなるコイル。 (26) 前記コイルの低抵抗導体の通電方向に垂直な
面の断面積が、外周部より内周部の方が大きい(25)
記載のコイル。 (27) 前記コイルの低抵抗導体に用いられる低抵抗
導体が、異なる希土類組成を有する超伝導体を組み合わ
せてなることを特徴とする(25)記載のコイル。 (28) 前記巻き回した低抵抗導体の間隙を冷媒流路
とする(25)〜(27)の何れかに記載のコイル。 (29) 前記低抵抗導体を樹脂及び/又は繊維強化プ
ラスチックで補強してなる(25)〜(28)の何れか
に記載のコイル。 (30) (25)〜(29)の何れかに記載のコイル
を用いた磁場発生装置。 (31) (25)〜(29)の何れかに記載のコイル
を少なくとも二次側に用いた変圧器。 (32) (25)〜(29)の何れかに記載のコイル
を少なくとも二次側に用いた交流電源。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、有限の電気抵抗を有す
る常伝導体を介して比較的簡便に接合された導体および
その製法である。複数のバルク超伝導体を超伝導接続す
る技術は、特開平5−279028号公報、特開平6−
40775号公報及び特開平7−17774号公報で開
示されているが、上記超伝導接続は、結晶そのものを粒
界又は弱結合なしに接続するものであり、結晶方位を3
次元的に揃えることが必要であるのに対し、本発明は、
超伝導相である結晶の方位を3次元的に揃える必要はな
い。このため、導体の製造が極めて容易であり、工業上
の効用は、極めて大きい。なお、本発明における低抵抗
導体は、超伝導転移温度より上の温度では良導体の性質
を示さないが、その場合も含めて、本発明では低抵抗導
体と呼ぶこととする。
【0013】図1のような長さL(m)、厚さt(m)、幅w(m)
の板状の超伝素線を、tに比べ十分に薄い厚さd(m)の常
伝導物質を介して、接続した十分に長い導体を考える。
超伝導体1(S1)と超伝導体2(S2)の接続抵抗Rj(Ω)は、S1
と常伝導体との接触抵抗Rc1とS2と常伝導体との接触抵
抗Rc2と常伝導体の電気抵抗Rnの和であるから、 Rj=Rc1+Rc2+Rn で示される。各超伝導体と常伝導体との接触抵抗率をρ
c(Ωm2)とすると、 Rc1+Rc2=4ρc/Lw で示される。また、Rnは、常伝導体の比抵抗をρn(Ωm)
とすると、 Rn=ρn2d/Lw で示される。
【0014】通電電流が超伝導体の臨界電流に比べて十
分に小さい、すなわち超伝導体中の電圧降下をゼロとす
ると仮定した場合、長さnLの導体の抵抗Rは、 R=2nRj であり、したがって、超伝導体の超伝導転移温度以下に
おけるこのような導体の長手方向の見かけ上の比抵抗ρ
*(Ωm)は、 ρ*=2nRjS/nL で、見かけ上の断面積(S)が、2twであるから、 ρ*=4Rjtw/L =8t(2ρcnd)/L2 となる。ただし、ここで、図1中に示す長さ方向の突合
せ部分は電気的に接続されていないものとしている。
【0015】次に、図2のように、板状の超伝導体を3
本並列に接続した導体を同様に考える。2本並列の場合
と同様の条件において、このような導体のρ*(Ωm)は、 ρ*=27(2ρcnd)t/4L2 となる。これらの計算から、見かけ上のρ*は、tに比例
し、かつLの二乗に反比例すること、また、dが小さいほ
どρ*が小さくなることがわかる。
【0016】さらに、図3(a)に示すように、L1の隙間
を空けながら導体を構成した場合を同様に考える。この
場合のρ*は、 ρ*=8(2ρcnd)t/(L2-L1 2) となり、同じ本数の導体で長さを稼ぐことはできるもの
の、比抵抗は大きくなってしまうことがわかる。また、
図3(b)のような導体においても同様の傾向があること
が分かる。
【0017】実際上、機械的強度を保つために、L1はL
の50%以下が望ましく、さらに10%以下が望ましい。最も
望ましい形態は、実質的にL1がゼロであり、かつ電気的
に低抵抗で接合されている状態である。超伝導導体の長
手方向における常伝導接続部を覆うように複数層の超伝
導体が配置されてなるとの表現は、このように、L1がL
に対して十分に小さい導体の配置を意味する。図1〜図
3では、矩形の断面を有する棒状の超伝導導体を例に挙
げたが、断面形状が矩形である必要は特に無い。
【0018】また、L1の隙間に、さらに超伝導体を配置
し、電気的な接続をすることは、機械的強度の向上およ
び臨界電流近傍での通電特性の向上になるので望まし
い。上述のように、見かけの比抵抗をより小さくするた
めには、原理的に超伝導体の厚さ(t)をより小さくすれ
ばよいことが分かる。実際の超伝導体の厚さとしては、
薄片状のY系単結晶超伝導試料の厚さレベルの20μm以
上、好ましくは、研削加工により製造可能な100μm以
上、さらに好ましくは、容易にスライス切断が可能な20
0μm以上である。また、厚さの上限は特に限定するもの
ではないが、見かけの比抵抗との兼ね合いから、10mm以
下が好ましい。
【0019】このような導体の断面形状も種々の組み合
わせが考えられる。具体例を図4に示す。また、並列本
数が多い場合、一本の超伝導体に臨界電流密度(Jc)の低
い部分等の欠陥があった時の導体全体に及ぼす特性劣化
の度合いは小さくなる。さらに、付き合わせ部にも導通
を持たせることにより、見かけ上の比抵抗をより低下さ
せ得ることは言うに及ばない。
【0020】このように超伝導体を常伝導接続し、超伝
導転移温度以下の冷却温度において、導体の見かけ上の
比抵抗が冷却温度における銅の比抵抗より小さくなった
場合、このような導体は、低抵抗導体として、種々の利
点を持つことになる。特に、冷却の利便性から液体窒素
を冷媒として得られる77K近傍でのρ*は、その導体の有
用性を示す重要なパラメータとなる。
【0021】前述のように、本発明は、有限の電気抵抗
を有する常伝導体を介して比較的簡便に接合された導体
およびその製法に関するものである。一方、複数のバル
ク超伝導体を超伝導接続する技術は、ソルダーを介し複
数の超伝導体を結晶方位を揃え配置し、熱処理すること
によりソルダー部分を超伝導体から結晶成長させ、単結
晶状の組織を作ることにより接続するものであり、超伝
導体の結晶方位を3次元的に揃えることが基本的に必要
である。これに対し、本発明は、超伝導相である結晶の
方位を3次元的に揃える必要はない。また、ρ*を十分
に小さくすることによって、実質的に完全超伝導体と同
様の効用を得ようとするものである。
【0022】このような低抵抗体のρ*を小さくするた
めには、各超伝導体間の実質的な接触面積を大きくする
必要がある。そのためには、超伝導体の形状を棒状また
は板状とし、隣接する超伝導体の長手方向に垂直な面同
士および/または平行な面同士が接触することが望まし
い。また、通電方向を変えるためには、湾曲および屈曲
した棒状または板状とすることが必要になる。
【0023】低抵抗導体を構成する超伝導材料は、基板
を有する薄膜超伝導体や、金属シースを有する線状又は
テープ状の超伝導体であってもよい。望ましくは、臨界
電流を低下させる粒界等を含まない単結晶状の材料がよ
い。特に、RE2BaCuO5相が微細分散した高い臨界電流密
度を有するREBa2Cu3O7-x系超伝導体が望ましい。このよ
うな超伝導体には、c軸と垂直にマイクロクラックが発
生しやすいことから、通電方向となる長手方向は、c軸
に垂直であることが望ましい。また、長手方向を通電方
向とすることによりρ*が低下することは、前記のρ*
関する式から明らかである。
【0024】超伝導体と直接接触する金属は、銅、銅合
金、銀、銀合金、金、又は金合金、アルミニウム、又は
アルミニウム合金の1種又は2種以上を用いることがで
き、特に、高温での酸化性が低く、超伝導体との電気的
ななじみがよく、かつ接触抵抗の低い、銀、銀合金、金
又は金合金の1種又は2種以上が望ましい。また、上記
の接触抵抗の比較的小さな金属の被覆を超伝導体に被覆
し、しかる後にしかるべき方法により接続することは、
製造工程上有利である。この場合、金属被覆された超伝
導体を接合する材料としては、錫及び鉛等を主成分とす
る半田と銀ペースト等の金属ペーストがある。半田は、
室温での局所的な加熱により容易に接合処理できるな
ど、簡便な作業で処理できる点が優れている。半田接続
の場合、接続部の金属層の厚さは、通常100〜50μm程度
となる。また、銀ペースト等の接着剤も次の点で優れて
いる。銀ペーストを接着剤として用い、加熱処理により
焼結させた場合は、銀そのものの比抵抗が小さいこと
や、焼結による接合部の金属層が収縮することにより、
25μm以下の薄い金属層が得られるため、接続抵抗を半
田接続に比べ低減できる。この焼結工程においては、ボ
イド除去の観点から、減圧雰囲気中又は真空中での加熱
処理が望ましい。
【0025】超伝導体間の常伝導接続部の厚さは、より
薄いことが望ましいが、超伝導体同士が直接接触する場
合は、逆に接触抵抗が大きくなる。10mm以下が好まし
く、1mm以下がさらに好ましい。実質的には、超伝導体
の表面粗度にも関連するが、平均値で100〜2μmが望ま
しい。さらに望ましくは50〜2μmである。より好ましく
は25〜2μmである。低抵抗導体は、電極等を両端に取り
付けることで電流リードとして機能する。電極材料とし
ては、比抵抗が小さい銅、アルミ、銀等が望ましい。
【0026】断熱層中に冷却された低抵抗導体を配置す
ることにより、電力供給用ケーブルを構成することがで
きる。ここで、ケーブルとは、低抵抗導体を断熱層が取
り囲んでいる導体を意味し、また、少なくとも低抵抗導
体の両端に電極を有する導体を電流リードと呼ぶことに
する。
【0027】また、低抵抗導体を用いコイルを作製する
場合、円弧状の超伝導体を繋ぎ合わせてゆく事により、
従来の線材と同様の円筒状のコイルを作ることができる
が、直線状の超伝導体と360度をn等分したある角度の
折れ曲がりを有する少ない種類の部材(最低2種類の部
材)によりコイルを作製することは、製造工程上極めて
効率がよくなる。図5に折れ曲がり角度45度(n=8)の部材
を用いたコイルの一例を示す。この場合、1つの折れ曲
がり部材を除いて3種類の超伝導体からなる部材で構成
されている。また、一般に強磁場中では、Jcが低下する
ことから、コイルの内側では比較的太い導体を用い、外
周部は比較的細い導体を用いることが効率的である。ま
た、希土類元素の組成によって磁場中でのJc特性が異な
ることから、外周部は低磁界中で高い臨界電流密度を有
する材料を用い、内周部では高磁界中で高い臨界電流密
度を有する材料を用いるなど、超伝導体の特性に合わせ
て希土類元素の組成を選択することが望ましい。
【0028】コイルに通電した場合、低抵抗導体には電
磁気力が働くため、樹脂または繊維強化プラスチック等
で補強する必要がある。また、抜熱を効率よく行うため
に冷媒等が流れる冷却路を設けることが望ましい。巻き
線比の小さい二次側にこのような上記の低抵抗導体から
なるコイルを用いることで、二次側に大電流が通電可能
な変圧器ができる。また、このような変圧器は、大電流
通電が可能な交流電源として機能する。
【0029】
【実施例】(実施例1)Y2O3、BaO2、CuOの各原料粉末
を各金属元素のモル比(Y:Ba:Cu)が(13:17:24)になるよ
うに混合し、さらにこの混合粉に0.5質量%のPtを添加
し、混合した原料粉末を作製した。この原料粉末を900
℃、酸素気流中で仮焼した。この仮焼粉をラバープレス
機を用いて、2ton/cm2の圧力で直径55mm、厚さ20mmの円
盤状成形体に成形した。
【0030】これを大気中で1150℃まで8時間で昇温
し、1時間保持した。その後、Sm系の種結晶を用い、104
0℃で、盤面の法線がc軸にほぼ一致するように種結晶を
配置した。しかる後、1005℃に30分で降温し、さらに97
0℃まで220時間かけて徐冷し、結晶成長を行った。続い
て、室温まで20時間で冷却した。得られた直径約46mmの
円柱状のY系バルク材を、厚さ0.6mmにスライス加工し、
さらに幅2.0mm、長さ40mmに加工し、棒状試料を作製し
た。このようにして得られた材料は、単結晶状のYBa2Cu
3O7-x相中に1μm程度のY2BaCuO5相が微細分散した組織
を有していた。また、YBa2Cu3O7-x相の結晶方位との関
係を図6に示す。
【0031】これらの棒状試料表面に、銀を約2μmスパ
ッタにより成膜した後、酸素気流中でアニール処理し
た。アニール処理の熱処理パターンは、室温から600℃
まで6時間で昇温し、1時間保持した後、450℃まで2時間
で降温し、さらに380℃まで60時間で降温、室温まで12
時間で冷却した。
【0032】これらの棒状試料を図7(a)〜(c)に示す断
面を有する低抵抗導体を、図1に示した配置で、銀を含
有する半田を用いて電気的に接続し、約1mの導体を作
製した。このとき、通常の半田付けでは金属層の厚さが
100μm程度になったが、加圧しながら半田を固化させる
ことにより、金属層の厚さを約50μmまで低減すること
ができた。そして、それぞれの接続方法により作製され
た導体に電流導入端子及び電圧端子を取り付けた後、液
体窒素中に浸し、超伝導体を超伝導状態にした。
【0033】上記3種類の低抵抗導体に500A通電して抵
抗を測定したところ、それぞれ1.25×10-5Ω、0.69×10
-5Ω、0.75×10-5Ωであり、見かけの抵抗率は3.0×10
-11Ωm、2.5×10-11Ωm、2.7×10-11Ωmであり、銅の液
体窒素温度(77K)での抵抗率(2.5×10-9Ωm)に比べ、約
2桁低い抵抗率を示すことがわかった。
【0034】(実施例2)原料粉末をY2O3からDy2O3
変えただけで、実施例1で述べた同様の方法により、Dy
系のバルク材料を作製した。これを厚さ0.6mmにスライ
ス切断した後、図6の棒状材料と共に図8(a)及び図8
(b)に示すような湾曲及び折れ曲がり形状を有する棒状
材料に加工した。これらを実施例1と同様に表面に銀を
製膜した後、各部材を組み合わせて、全長約1mのL字型
の低抵抗導体を作製した。このとき、超伝導体間の接続
は、図1に示す要領で半田を用い、実施例1と同様に行
った。このときの接続部は、各銀のコーティング層は5
μmで、半田層は約50μmであった。
【0035】上記2種類の低抵抗導体に500A通電して抵
抗を測定したところ、それぞれ約1.3×10-5Ωであり、
見かけの抵抗率は約3.0×10-11Ωmであり、銅の液体窒
素温度(77K)での抵抗に比べ、約2桁低い抵抗率を示す
ことがわかった。また、このようなケーブルまたは導体
は、電流リードとして機能していることになる。
【0036】(実施例3)実施例1で作製した低抵抗導
体の端部に銅電極を接続してから絶縁被覆を施した後、
図9(a)のように三重管の中心に挿入した。また、三重
管の直列接続できる端部は、図9(b)に示す構造を有
し、周囲とは絶縁された銅電極があり、これと液体窒素
流路を真空断熱層が覆う構造になっている。このような
ケーブルを5本直列接続し、さらに負荷および直流電源
を接続することで、図10に示す送電実験回路を作製し
た。この負荷に500A通電したところ、1本のケーブル内
で発生した送電損失は約3.2Wであり、ケーブルの太さ
(三重管の外径)を有する銅線の室温での損失(約120W)と
比較して、約1/40程度に低減することができた。
【0037】(実施例4)実施例1及び実施例2に記載
の方法により、Y系及びDy系の直径約46mmの円柱状のバ
ルク材を作製した。これらを1.0mmにスライス切断した
後、Y系材料から幅1.9mmを、Dy系材料から2.2mmの直線
状の棒状材料及び45度の折れ曲がり角度を有する棒状材
料を作製し、これらに銀被覆を施した後、実施例1記載
のアニール方法により酸素付加処理を行った。それらを
半田により電気的に接続した。このとき、半田層の厚さ
は、約60μmであり、また各銀コーティングの厚さが5μ
mであった。内側が幅2.2mmの導体を5回巻いたコイル
で、外側が幅1.9mmの導体を用いた8回巻きのパンケーキ
コイル(最内径62mm、最外径138mm)を、厚さ0.4mmのガラ
ス繊維強化プラスチック(FRP)上に図5(a)及び(b)に示し
た要領で作製した。このFRPには、直径2mmの穴が格子状
にあけられており、この穴が液体窒素流路となる。FRP
と導体との接着には、数μmのフィラーを20体積%程度含
む樹脂を用いた。このようなパンケーキコイルを31枚積
層し、各パンケーキコイルが発生する磁場が強め合う方
向に電気的に接続し、高さ約80mmの積層コイルを作製し
た。このとき、各パンケーキコイルの内側及び外側の端
子同士を接続するように、一層毎に渦巻きの方向が逆に
なるように接続した。
【0038】積層コイルに電流導入端子を接続した後、
液体窒素に浸し冷却した。500A通電したときに、コイル
内の発生電圧は1.5Vであり、中心部で約2.0Tの磁場を発
生した。この時、発熱による電圧上昇は無く、長時間通
電してもコイルが焼損することは起きなかった。このよ
うに、低抵抗導体を用いることにより、簡便に強力な磁
場を発生できることが分かった。
【0039】(実施例5)実施例1に記載の方法によ
り、Y系の直径約46mmの円柱状のバルク材を作製した。
これを1.5mmにスライス切断した後、幅3.0mmの直線状棒
状材料及び45度の折れ曲がり角度を有する棒状材料を作
製し、これらに銀被覆を施した後、実施例1に記載のア
ニール方法により、酸素付加処理を行った。それらを図
11(a)、(b)に示すように、半田により電気的に接続
し、1層5回巻きのソレノイドコイル(最内径20mm、最外
径26mm)を作製した。このとき、半田層の厚さは約45μm
であり、また、各銀コーティングの厚さは3μmであっ
た。これを図12に示すように、正八角形の断面を有す
る鉄芯と鎖交させ、トランスの2次巻き線とし、1次側に
は被覆銅線を500回巻いた。このトランスを液体窒素中
に浸し、1次側にピーク値で15Aの正弦波電流を通電し、
2次側で約1500Aの正弦波が流れていることを確認した。
これにより、このようなトランスが大電流通電可能な電
源として機能することが明らかになった。
【0040】(実施例6)実施例1で作製した単結晶状
のYBa2Cu3O7-x相中に1μm程度のY2BaCuO5相が微細分散
した組織を有する棒状材料表面に銀を約2μmスパッタに
より成膜した後、これらの棒状試料を図7(a)〜(c)に示
す断面を有する低抵抗導体を、図1に示した配置で銀ペ
ーストを用いて接続し、約1mの導体を作製した。この導
体を約1.3×102Paの減圧下において約900℃で約1時間
加熱し、銀ペーストの銀粒子と棒状材料表面の銀の膜と
を焼結させた。このときの銀層の厚さは、合計で約25μ
mであった。
【0041】その後、室温から600℃まで6時間で昇温
し、1時間保持した後、450℃まで2時間で降温し、さら
に380℃まで60時間で降温、室温まで12時間で冷却し、
酸素アニール処理を行った。それぞれの接続方法により
作製された導体に、電流導入端子および電圧端子を取り
付けた後、液体窒素中に浸し、超伝導体を超伝導状態に
した。
【0042】上記3種類の低抵抗導体に500A通電し、抵
抗を測定したところ、それぞれ1.25×10-6Ω、0.76×10
-6Ω、0.72×10-6Ωであり、見かけの抵抗率は3.0×10
-12Ωm、2.8×10-12Ωm、2.7×10-12Ωmであり、銅の液
体窒素温度(77K)での抵抗率(2.5×10-9Ωm)に比べ、約3
桁低い抵抗率を示すことがわかった。
【0043】(実施例7)厚さ0.5mmのMgO基板に厚さ1
μmのYBa2Cu3O7-xを成膜し、さらに保護膜として、銀(A
g)を約5μmスパッタにより成膜した。このとき、YBa2Cu
3O7-xのc軸は、基板の法線と平行であった。この薄膜材
料を幅2.0mm、長さ40mmに加工し、棒状試料を作製し
た。これらの棒状試料を図7(a)に示す断面を有する低
抵抗導体として、図1に示したように基板が外側になる
ようにAg膜面同士を銀ペーストを用いて接続し、約1mの
導体を作製した。この導体を約1.3×102Paの減圧下にお
いて約900℃で約1時間加熱し、銀ペーストの銀粒子と
棒状材料表面の銀膜とを焼結させた。このときの銀層の
厚さは、合計で約20μmであった。
【0044】その後、室温から600℃まで6時間で昇温
し、1時間保持した後、450℃まで2時間で降温し、さら
に380℃まで60時間で降温、室温まで12時間で冷却し、
酸素アニール処理を行った。このようにして作製された
導体に、電流導入端子及び電圧端子を取り付けた後、液
体窒素中に浸し、超伝導体を超伝導状態にした。上記の
低抵抗導体に10A通電し、抵抗を測定したところ、1.25
×10-6Ω、であり、見かけの抵抗率は3.0×10-12Ωm
で、銅の液体窒素温度(77K)での抵抗率(2.5×10-9Ωm)
に比べ、約3桁低い抵抗率を示すことがわかった。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、実質的に
銅の比抵抗より小さい低抵抗の導体およびその製造方法
並びにこれを用いた種々の電気機器を提供するものであ
り、その工業的効果は甚大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】2本並列に超伝導体を交互に接続した低抵抗導
体の例
【図2】3本並列に超伝導体を交互に接続した低抵抗導
体の例
【図3】超伝導体を交互にL1の間隔を置いて接続した低
抵抗導体の例(a) 上下に配置した例 (b) 上方に配
置した例
【図4】(a)〜(e)は複数の超伝導体を接続した低抵抗導
体の断面模式図
【図5】折れ曲がり部材と棒状部材を組み合わせて接続
したコイルの例 (a) 表面から見た様子。黒い部分が2種類(長、短)の
棒状超伝導部材を示す。 (b) 裏面から見た様子。黒い部分が折れ曲がり部材。
斜線の部材を除いて1種類からできている。
【図6】実施例1で作製した棒状超伝導体
【図7】(a) 2本並列に超伝導体を交互に接続した低
抵抗導体の断面形状 (b) 3本並列に超伝導体を交互に接続した低抵抗導体
の断面形状 (c) 3本並列に超伝導体を交互に接続した低抵抗導体
の断面形状
【図8】(a) 折れ曲がり部材の例 (b) 湾曲した部材の例
【図9】(a) 三重管及び三重管中に配置された導体の
断面図 (b) 接続可能な三重管端部の構造
【図10】送電実験の回路図
【図11】(a) 表面から見たトランスに用いた2次側
低抵抗コイル(折れ曲がり部材が見える) (b) 裏面から見たトランスに用いた2次側低抵抗コイ
ル(棒状部材が見える)
【図12】低抵抗導体を用いたトランスの構造
【符号の説明】
1 突合せ部分 2 短い棒状部材 3 長い棒状部材 4 折れ曲がり部材 5 絶縁被覆 6 液体窒素流路 7 真空断熱層 8 低抵抗導体 9 フランジ 10 Oリング 11 銅リード 12 液体窒素流路 13 ケーブル 14 電源 15 負荷 16 折れ曲がり部材 17 棒状部材 18 1次巻き線 19 正八角形の断面を有する鉄芯 20 低抵抗導体からなる2次巻き線 21 低抵抗導体からなるコイル間の繋ぎ目

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の超伝導体を常伝導接続してなる導
    体であって、前記超伝導体の超伝導転移温度以下におけ
    る前記導体の見かけ上の比抵抗が、前記温度における銅
    の比抵抗より低いことを特徴とする超伝導体を用いた低
    抵抗導体。
  2. 【請求項2】 複数の超伝導体を常伝導接続してなる導
    体であって、77Kにおける該導体の見かけ上の比抵抗
    が、77Kにおける銅の比抵抗より低いことを特徴とする
    超伝導体を用いた低抵抗導体。
  3. 【請求項3】 前記複数の超伝導体の一部又は全部がバ
    ルク超伝導体である請求項1又は2に記載の低抵抗導
    体。
  4. 【請求項4】 前記複数のバルク超伝導体の一部又は全
    部が、棒状又は板状の形状を有してなる請求項3記載の
    超伝導体を用いた低抵抗導体。
  5. 【請求項5】 前記複数のバルク超伝導体の一部が、湾
    曲及び/又は屈曲した棒状又は板状の形状を有してなる
    請求項3又は4に記載の超伝導体を用いた低抵抗導体。
  6. 【請求項6】 前記複数のバルク超伝導体の一部又は全
    部が、REBa2Cu3O7-x系超伝導体(ここで、REはYを含む希
    土類元素の1種類又はその組合せ)である請求項3〜5
    の何れかに記載の超伝導体を用いた低抵抗導体。
  7. 【請求項7】 前記複数のバルク超伝導体の一部又は全
    部長手方向が、該超伝導体の結晶学的方位においてc軸
    と垂直方向である請求項6記載の超伝導体を用いた低抵
    抗導体。
  8. 【請求項8】 前記複数の超伝導体の常伝導接続の一部
    又は全部が、隣接する超伝導体の長手方向に略垂直な面
    同士及び/又は略平行な面同士を接合してなる請求項1
    又は2に記載の超伝導体を用いた低抵抗導体。
  9. 【請求項9】 前記複数の超伝導導体の長手方向におけ
    る常伝導接続部の一部又は全部を覆うように複数層の超
    伝導体が配置されてなる請求項8記載の超伝導体を用い
    た低抵抗導体。
  10. 【請求項10】 前記常伝導接続の一部又は全部が、金
    属を介して隣接する超伝導体を接合してなる請求項8又
    は9に記載の超伝導体を用いた低抵抗導体。
  11. 【請求項11】 前記金属が、銅、銅合金、銀、銀合
    金、金、又は金合金、アルミニウム、又はアルミニウム
    合金の1種又は2種以上である請求項110記載の超伝
    導体を用いた低抵抗導体。
  12. 【請求項12】 前記金属の厚みが100μm以下である請
    求項10又は11に記載の超伝導体を用いた低抵抗導
    体。
  13. 【請求項13】 前記超伝導体の長手方向の一部又は全
    部が、通電方向である請求項1〜12の何れかに記載の
    超伝導体を用いた低抵抗導体。
  14. 【請求項14】 前記超伝導体間の距離が10mm以下であ
    る請求項1〜13の何れかに記載の低抵抗導体。
  15. 【請求項15】 複数の超伝導体を常伝導体を介して配
    置し、必要に応じて加圧して接続処理することを特徴と
    する低抵抗導体の製造方法。
  16. 【請求項16】 超伝導体を半田を用いて接続する請求
    項15記載の低抵抗導体の製造方法。
  17. 【請求項17】 複数の超伝導体を常伝導体を介して配
    置し、必要に応じて加圧した後、減圧雰囲気又は真空中
    で熱処理することを特徴とする低抵抗導体の製造方法。
  18. 【請求項18】 超伝導体を銅、銅合金、銀、銀合金、
    金、又は金合金、アルミニウム又はアルミニウム合金の
    ペースト又は箔を用いて接続し、しかる後に加熱処理す
    る請求項15又は17記載の低抵抗導体の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記超伝導体の表面に、銅、銅合金、
    銀、銀合金、金、又は金合金、アルミニウム又はアルミ
    ニウム合金の1種又は2種以上の被覆を有する請求項1
    5〜18に記載の低抵抗導体の製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項1〜14の何れかに記載の低抵
    抗導体を少なくとも一部に配してなる通電用部材又は電
    流リード。
  21. 【請求項21】 前記低抵抗導体の両端部に、銅、アル
    ミニウム、金、又は銀及びこれらの合金からなる電極を
    接続してなる請求項20記載の通電用部材又は電流リー
    ド。
  22. 【請求項22】 請求項20又は21に記載の通電用部
    材又は電流リードを少なくとも一部に配設してなる電力
    供給用ケーブル。
  23. 【請求項23】 二重管以上の多重管のひとつの空間中
    心に請求項20又は21に記載の通電用部材又は電流リ
    ードを配し、他の空間その周りに冷媒が流れる空間を有
    すると共に、その外周に断熱層を有する請求項22記載
    の電力供給用ケーブル。
  24. 【請求項24】 前記通電用部材又は電流リードに接続
    した電極同士を電気的に接続すると共に、該接続電極部
    分を真空断熱層で被覆してなる請求項22記載の電力供
    給用ケーブル。
  25. 【請求項25】 請求項1〜14記載の低抵抗導体を
    巻き回してなるコイル。
  26. 【請求項26】 前記コイルの低抵抗導体の通電方向に
    垂直な面の断面積が、外周部より内周部の方が大きい請
    求項25記載のコイル。
  27. 【請求項27】 前記コイルの低抵抗導体に用いられる
    低抵抗導体が、異なる希土類組成を有する超伝導体を組
    み合わせてなることを特徴とする請求項25記載のコイ
    ル。
  28. 【請求項28】 前記巻き回した低抵抗導体の間隙を冷
    媒流路とする請求項25〜27の何れかに記載のコイ
    ル。
  29. 【請求項29】 前記低抵抗導体を樹脂及び/又は繊維
    強化プラスチックで補強してなる請求項25〜28の何
    れかに記載のコイル。
  30. 【請求項30】 請求項25〜29の何れかに記載のコ
    イルを用いた磁場発生装置。
  31. 【請求項31】 請求項25〜29の何れかに記載のコ
    イルを少なくとも二次側に用いた変圧器。
  32. 【請求項32】 請求項25〜29の何れかに記載のコ
    イルを少なくとも二次側に用いた交流電源。
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