JP2002288899A - 光磁気ディスク装置 - Google Patents

光磁気ディスク装置

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JP2002288899A
JP2002288899A JP2001090656A JP2001090656A JP2002288899A JP 2002288899 A JP2002288899 A JP 2002288899A JP 2001090656 A JP2001090656 A JP 2001090656A JP 2001090656 A JP2001090656 A JP 2001090656A JP 2002288899 A JP2002288899 A JP 2002288899A
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signal
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optical
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JP2001090656A
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English (en)
Inventor
Koichi Tada
浩一 多田
Masato Ogata
正人 尾形
Seiichiro Takahashi
誠一郎 高橋
Yoichi Tsuchiya
洋一 土屋
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ヘッドを光磁気記録媒体に接触させた状
態で信号を再生しても再生特性が大きく低下しない光磁
気ディスク装置を提供する。 【解決手段】 光磁気ディスク装置100は、光磁気記
録媒体10を挟んで、光学ヘッド20に含まれる対物レ
ンズ22に対向する位置に磁気ヘッド30を含む。コン
トローラ230は、強度を変化させた直流磁界を磁気ヘ
ッド30により光磁気記録媒体10に印加し、パルス光
を光学ヘッド20により光磁気記録媒体10に照射して
再生した再生信号のエラー数が所定数以下になるような
直流磁界の強度を決定する。そして、コントローラ23
0は、決定した強度を有する直流磁界が磁気ヘッド30
から光磁気記録媒体10に印加されるように磁気ヘッド
駆動回路280を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーザ光を用い
て光磁気記録媒体から信号を再生する光磁気ディスク装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光磁気記録媒体は、書換え可能で、記憶
容量が大きく、かつ、信頼性の高い記録媒体として注目
されており、コンピュータメモリ等として実用化され始
めている。また、最近では、記録容量が6.0Gbyt
esの光磁気記録媒体がAS−MO(Advanced
Storage Magneto Opticald
isk)規格として規格化され、実用化されようとして
いる。
【0003】かかる光磁気記録媒体に信号を記録する際
には、光磁気記録媒体の磁性層を形成した側の表面に磁
気ヘッドを接触させ、光磁気記録媒体を所定の回転数で
回転させることによって磁気ヘッドを浮上させた状態で
光磁気記録媒体の磁性層に記録信号により変調された磁
界を印加する。そして、磁気ヘッドと反対側からレーザ
光を照射し、光磁気記録媒体の磁性層の所定の領域を一
定温度以上に昇温させる。これにより磁性層の記録層
に、記録信号に基づいて磁化の方向が異なる磁区が形成
され、信号が記録される。
【0004】また、光磁気記録媒体から信号を再生する
場合には、レーザ光を照射し、所定の温度以上に昇温さ
れた領域の磁区を再生層へ転写させ、その転写させた磁
区をレーザ光の偏光面の回転角として検出する。これに
より光磁気記録媒体から信号が再生される。この場合、
レーザ光を照射する側と反対側には磁気ヘッドが配置さ
れているが、信号の再生時には磁気ヘッドは光磁気記録
媒体に接触しておらず、光磁気記録媒体から離れた状態
になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、光磁気記録媒
体に信号を記録した後、その記録した信号を再生する際
には、迅速な信号再生を行なうという観点から磁気ヘッ
ドを光磁気記録媒体に接触させた状態にし、磁気ヘッド
と反対側からレーザ光を照射することにより信号を再生
することが行なわれている。
【0006】磁気ヘッドを光磁気記録媒体に接触させた
状態で光磁気記録媒体から信号を再生しようとすると、
レーザ光を光磁気記録媒体に集光照射する対物レンズの
フォーカスサーボ、またはトラッキングサーボを行なう
磁石からの磁力が磁気ヘッドのコア(フェライト等の磁
性材料)に集中して再生信号に悪影響を及ぼすという問
題がある。
【0007】そこで、本発明は、かかる問題を解決する
ためになされたものであり、その目的は、磁気ヘッドを
光磁気記録媒体に接触させた状態で信号を再生しても再
生特性が大きく低下しない光磁気ディスク装置を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、光磁
気ディスク装置は、レーザ光を用いて光磁気記録媒体か
ら信号を再生する光磁気ディスク装置であって、光磁気
記録媒体に磁界を印加する磁気ヘッドと、光磁気記録媒
体に接するように磁気ヘッドを下降させる下降手段と、
光磁気記録媒体にレーザ光を照射し、レーザ光の反射光
を検出する光学ヘッドと、磁気ヘッドにより強度を変化
させた直流磁界を光磁気記録媒体に印加し、かつ、光学
ヘッドによってパルス光を光磁気記録媒体に照射して検
出された再生信号のエラー数が所定の範囲になる直流磁
界の強度を決定する磁界強度決定手段と、磁界強度決定
手段によって決定された強度を有する直流磁界を発生す
るように磁気ヘッドを駆動する磁気ヘッド駆動手段とを
備える。
【0009】また、この発明によれば、光磁気ディスク
装置は、レーザ光を用いて光磁気記録媒体から信号を再
生する光磁気ディスク装置であって、光磁気記録媒体に
磁界を印加する磁気ヘッドと、光磁気記録媒体に接する
ように磁気ヘッドを下降させる下降手段と、光磁気記録
媒体にレーザ光を照射し、レーザ光の反射光を検出する
光学ヘッドと、磁気ヘッドにより強度を変化させた直流
磁界を光磁気記録媒体に印加し、かつ、光学ヘッドによ
ってパルス光を光磁気記録媒体に照射して再生された再
生信号波形が所定パターンになる直流磁界の強度を決定
する磁界強度決定手段と、磁界強度決定手段によって決
定された強度を有する直流磁界を発生するように磁気ヘ
ッドを駆動する磁気ヘッド駆動手段とを備える。
【0010】好ましくは、磁界強度決定手段は、光学ヘ
ッドが検出した光磁気信号をアナログ信号からデジタル
信号に変換するAD変換器と、デジタル信号に変換され
た再生信号に基づいて、アップダウンをカウントしてカ
ウント値を出力するアップダウンカウンタと、カウント
値が基準カウント値になるよう直流磁界の強度を検出す
る磁界検出回路とを含む。
【0011】好ましくは、磁気ヘッドは、コアと、コア
に巻回されたコイルとから成り、磁気ヘッド駆動手段
は、磁界強度決定手段によって決定された強度を有する
直流磁界を発生するための電流を前記コイルに流す。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または
相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0013】図1を参照して、この発明による光磁気デ
ィスク装置100は、光学ヘッド20と、磁気ヘッド3
0とを備える。光学ヘッド20は、半導体レーザ21を
含み、半導体レーザ21から出射されたレーザ光を対物
レンズ(図示せず)によって光磁気記録媒体10に集光
照射する。光学ヘッド20は、レール1A,1Bに沿っ
て光磁気記録媒体10のラジアル方向(半径方向)DR
1に移動される。
【0014】磁気ヘッド30は、光磁気記録媒体10を
挟んで光学ヘッド20の反対側に配置される。そして、
磁気ヘッド30は、光磁気記録媒体10への信号の記録
時、記録信号によって変調された磁界を光磁気記録媒体
10に印加する。磁気ヘッド30は、スライダー31に
取付けられる。スライダー31は、板バネから成るアー
ム32によって支持部材33に固定される。支持部材3
3は、ネジ35によって支持部材34に固定される。支
持部材36は、一方端が光学ヘッド20に固定される。
そして、支持部材36は、他方端に開口部37を有し、
開口部37の両端に位置する柱状部材38A,38Bに
は軸39が貫通されている。また、支持部材34は、支
持部材33の固定側と反対側に開口部38を有する。ま
た、支持部材34は、開口部38の両端に柱状部材34
A,34Bを有し、柱状部材34A,34Bは、支持部
材36の柱状部材38A,38Bの内側に位置する。柱
状部材34A,34Bは、軸39によって柱状部材38
A,38Bに連結される。そして、柱状部材34A,3
4Bの内側には、バネ42が設けられ、軸39はバネ4
2の中心を貫通する。
【0015】図2は、図1の方向Aから見た断面図であ
る。バネ42は、光磁気記録媒体10の法線方向DR2
において、光磁気記録媒体10に近づく方向に支持部材
34を押し付ける。これによって、支持部材33、アー
ム32、およびスライダー31は、光磁気記録媒体10
に近づく方向に力を受け、磁気ヘッド30は、光磁気記
録媒体10に押し付けられる。この場合、アーム32
は、板バネによって構成されているため、磁気ヘッド3
0は、弾力性を持って光磁気記録媒体10に押し付けら
れる。
【0016】ネジ43は、支持部材34を貫通してお
り、一方端は、部材44に接している。部材44は、支
持部材36に固定されている。ネジ43を時計回りに回
転させることによって支持部材34を貫通するネジ43
の長さは長くなり、支持部材43と部材44との距離は
大きくなる。これによって、磁気ヘッド30が光磁気記
録媒体10に押し付けられる押力は弱くなる。また、ネ
ジ43を反時計回りに回転すると、支持部材34を貫通
するネジ43の長さは短くなり、支持部材43と部材4
4との距離は小さくなる。これによって、磁気ヘッド3
0が光磁気記録媒体10に押し付けられる押力は強くな
る。したがって、磁気ヘッド30を光磁気記録媒体10
に押し付けるバネ42による押力は、ネジ43によって
コントロールされる。
【0017】また、レバー45を矢印46の方向に移動
させることによって、磁気ヘッド30は光磁気記録媒体
10から離される。そして、この状態で光磁気記録媒体
10の脱着が行なわれる。なお、本発明においては、ネ
ジ43、部材44、バネ42、支持部材34,33、お
よびアーム32は、光磁気記録媒体10に接するように
磁気ヘッド30を下降させる下降手段を構成する。
【0018】磁気ヘッド30は、スライダー31、アー
ム32、支持部材33,34、および支持部材36を介
して光学ヘッド20に接続されるため、光学ヘッド20
を光磁気記録媒体10のラジアル方向DR1に移動させ
ることによって、磁気ヘッド30も光磁気記録媒体10
のラジアル方向DR1に移動される。したがって、光学
ヘッド20から出射されるレーザ光の光軸と、磁気ヘッ
ド30から印加される磁界の中心との位置合わせを、一
度、行なえば、シークによって光学ヘッド20が光磁気
記録媒体10のラジアル方向に移動してもレーザ光の光
軸は磁界の中心に一致する。
【0019】図2に示すように、光磁気記録媒体10を
回転させる前、磁気ヘッド30は光磁気記録媒体10に
接している。この状態において、光磁気記録媒体10を
図1に示す矢印48Aの方向に所定の回転数で回転させ
ると、磁気ヘッド30と光磁気記録媒体10との間に空
気の流れが入り込み、磁気ヘッド30は光磁気記録媒体
10から浮上する。この場合、磁気ヘッド30と光磁気
記録媒体10との距離は、5μm程度である。
【0020】したがって、光磁気記録媒体10に信号を
記録する際は、光磁気記録媒体10を所定の回転数で回
転させることによって磁気ヘッド30を浮上させ、記録
信号によって変調された磁界を光磁気記録媒体10に印
加する。また、光磁気記録媒体10から信号を再生する
際は、光磁気記録媒体10を所定の回転数で回転させる
ことによって磁気ヘッド30を浮上させたまま、光学ヘ
ッド20からレーザ光を光磁気記録媒体10に照射す
る。つまり、光磁気記録媒体10から信号を再生すると
き、レバー45によって磁気ヘッド30を光磁気記録媒
体10から離さない。
【0021】図3を参照して、対物レンズ22のフォー
カスサーボおよびトラッキングサーボの機構について説
明する。支持部材23の一方の表面に磁石24が配置さ
れており、支持部材23、磁石24を囲むようにコイル
25が巻回されている。また、支持部材28の一方の面
には磁石26が配置され、磁石26に対向するようにコ
イル27が配置され、コイル27の横にもコイル27と
同じコイル(図示せず)が配置されている。そして、支
持部材28の磁石26が配置された表面と反対側には対
物レンズ22が設置されている。コイル25に電流を流
すことによってコイル25は磁石24から光磁気記録媒
体10の法線方向DR2(「フォーカス方向」とも言
う。)にローレンツ力を受け、コイル25はフォーカス
方向DR2に移動する。これにより、対物レンズ22は
フォーカス方向DR2に移動可能になる。また、コイル
27、および図示省略したコイルに電流を流すことによ
ってコイル27、および図示省略したコイルは、磁石2
6から光磁気記録媒体10のラジアル方向DR1(「ト
ラッキング方向」とも言う。)にローレンツ力を受け対
物レンズ22は光磁気記録媒体10のトラッキング方向
DR1に移動可能となる。
【0022】図1および図2に示す光学ヘッド20は、
磁石24,26、コイル25,27が含まれており、コ
イル25,27に電流を流すことによって対物レンズ2
2のフォーカスサーボ、およびトラッキングサーボが行
なわれる。そして、上述したように、磁気ヘッド30を
光磁気記録媒体10に接触させた状態でレーザ光を用い
て信号を再生しようとする場合、磁石24,26からの
磁力線が磁気ヘッド30のコア(フェライト等の磁性材
料)に集中して、磁気ヘッド30に対向する光磁気記録
媒体10の磁性層には、磁気ヘッド30のコアに集中す
る磁力線が影響する。その結果、光磁気記録媒体10の
磁性層を構成する記録層から再生層へ非磁性層を介して
磁区が転写される場合、再生層における転写磁区は、磁
気ヘッド30のコアへ集中する磁力線によって影響を受
ける。その結果、レーザ光の偏光面は、本来、再生層へ
転写された磁区が有する磁化とは異なる磁化にとって回
転させられ、本来のレーザ光の偏光面の回転を検出する
ことができない。
【0023】そこで、本発明においては、磁石24,2
6からの磁力線が光磁気記録媒体10の磁性層に及ぼす
影響を除去するために磁気ヘッド30によって光磁気記
録媒体10に直流磁界を印加して光磁気記録媒体10か
ら信号を再生する。
【0024】図4および図5を参照して、磁石24,2
6から光磁気記録媒体10の磁性層に影響を及ぼす磁界
強度の測定方法を説明する。
【0025】図4は、MH電流と光磁気記録媒体10か
ら検出された再生信号のエラー数との関係を示す。横軸
はMH電流であり、磁界の強さに相当する。縦軸は光磁
気記録媒体から検出された再生信号のエラー数である。
図5を参照して、磁気ヘッド30は、コア301と、コ
ア301に巻回されたコイル302とから成る。そし
て、コイル302に一定方向の電流を流し、コア301
から直流磁界DC1,DC2を光磁気記録媒体10の再
生層101へ印加する。この場合、コイル302に流す
電流の方向、および電流値を変化させて、大きさの異な
る直流磁界DC1,DC2を再生層101に印加する。
また、直流磁界DC1,DC2の印加方向と反対側から
光学ヘッド20によってレーザ光LBを照射し、再生信
号を検出する。なお、図5においては、説明を容易にす
るために再生層101およびレーザ光LBを磁気ヘッド
30のコア301に比べ大きく拡大している。
【0026】光磁気記録媒体10の記録層(図示せず)
に磁化の方向が異なる磁区を形成することによって、予
め所定の信号を記録する。そして、記録層に形成された
磁区を再生層101へ転写して信号を再生する。この場
合、コイル302に一定方向の電流を流すことによって
記録層の磁区が有する磁化と反対方向の直流磁界DC
1,DC2を再生層101に印加する。そして、コイル
302に流す電流値を変化させることによって直流磁界
DC1,DC2の強度を変化させる。
【0027】磁化102を有する磁区を再生するとき、
再生層101には磁化102を有する磁区が記録層から
転写される。そして、直流磁界DC1が再生層101に
印加される電流をコイル302に流す。コイル302に
流す電流値を変化させて、レーザ光LBにより再生層1
01に転写された磁区を検出し、各電流値に対する再生
信号のエラー数を測定する。同様に、磁化103を有す
る磁区を再生するとき、直流磁界DC2が再生層101
に印加される電流をコイル302に流す。そして、コイ
ル302に流す電流値を変化させて、レーザ光LBによ
り再生層101に転写された磁区を検出し、各電流値に
対する再生信号のエラー数を測定する。
【0028】上述した方法によって測定した結果が、図
5に示すエラー数とMH電流との関係である。曲線k1
は磁気ヘッド30により直流磁界を印加しない場合であ
り、曲線k2が磁気ヘッド30によって直流磁界を印加
した場合である。プラス方向のMH電流をコイル302
に流すことによって直流磁界DC1が再生層101に印
加され、マイナス方向のMH電流をコイル302に流す
ことによって直流磁界DC2が再生層101に印加され
るとする。
【0029】まず、直流磁界を印加しない場合について
説明する。再生層101に磁化102を有する磁区が転
写され、強度を変化させた直流磁界DC1を再生層10
1に印加する。そうすると、MH電流が0〜40mAの
範囲ではエラー数は殆ど変化せず、MH電流が50mA
でエラー数が増加し始め、MH電流が50mA以上にな
ると、エラー数は急激に大きくなる。一方、再生層10
1に磁化103を有する磁区が転写され、再生層101
に強度を変化させた直流磁界DC2を印加する。そうす
ると、MH電流が、−10〜0mAの範囲でエラー数は
殆ど変化せず、MH電流が、−10mA以下、すなわ
ち、絶対値で10mA以上になるとエラー数は急激に増
加する。直流磁界DC1,DC2の強度が大きくなると
エラー数が急激に増加するのは、再生層101に転写さ
れた磁区が直流磁界DC1,DC2によって磁化の方向
を反転させられるからである。
【0030】その結果、直流磁界を印加しない場合、エ
ラー数とMH電流との関係は曲線k1のようになり、M
H電流が+20mAを中心として左右対称の曲線にな
る。本来、再生層101の磁区が転写される領域に直流
磁界DC1,DC2以外の磁界が印加されていなけれ
ば、MH電流が0mAを中心として左右対称の曲線にな
るはずである。しかし、実測したMH電流の中心値が、
プラスの方向へ20mAシフトしている事実からすれ
ば、磁化102と同じ方向の磁界が再生層101の磁区
が転写される領域に印加されていることになる。つま
り、光学ヘッド20に含まれる磁石24,26からの磁
界が再生層101の磁区が転写される領域に印加されて
いる。
【0031】一方、直流磁界を印加した場合は、MH電
流が0mAを中心として左右対称の曲線k2になる。す
なわち、再生層101に磁化102を有する磁区が転写
され、再生層101に強度を変化させた直流磁界DC1
を印加する。そうすると、MH電流が0〜20mAの範
囲ではエラー数は殆ど変化せず、MH電流が20mAを
超えると、エラー数は急激に大きくなる。一方、再生層
101に磁化103を有する磁区が転写され、再生層1
01に強度を変化させた直流磁界DC2を印加する。そ
うすると、MH電流が、−20〜0mAの範囲でエラー
数は殆ど変化せず、MH電流が、−20mA以下、すな
わち、絶対値で20mA以上になるとエラー数は急激に
増加する。直流磁界DC1,DC2の強度が大きくなる
とエラー数が急激に増加するのは、上述した理由と同じ
である。
【0032】その結果、0mAのMH電流を中心として
左右対称の曲線k2になる。したがって、直流磁界を印
加することによって、光学ヘッド20に含まれる磁石2
4,26からの磁界の影響を除去できる。
【0033】本発明においては、磁気ヘッド10によっ
て強度を変化させた直流磁界DC1,DC2を光磁気記
録媒体10に印加し、パルス光を光磁気記録媒体10に
照射して光学ヘッド20に含まれる磁石24,26が光
磁気記録媒体10の磁性層に及ぼす磁界を測定する。
【0034】図6は、連続光を照射した場合とパルス光
を照射した場合とにおける再生信号のエラー数と、磁気
ヘッド30によって印加された直流磁界との関係であ
る。曲線k3は、連続光を照射した場合であり、曲線k
4はパルス光を照射した場合である。連続光を照射した
場合には、プラス方向の直流磁界の強度が0〜19Oe
の範囲で再生信号のエラー数が殆ど0個であり、直流磁
界の強度が19Oeを超えると再生信号のエラー数が急
激に多くなる。また、マイナス方向の直流磁界の強度が
0〜−6.5Oeの範囲で再生信号のエラー数が殆ど0
個であり、絶対値で6.5Oeを超えると再生信号のエ
ラー数は急激に大きくなる。その結果、連続光を照射し
て再生信号のエラー数を検出した場合、−6.5Oe〜
19Oeの範囲で再生信号のエラー数が殆ど0個にな
る。
【0035】一方、パルス光を照射して再生信号のエラ
ー数を検出した場合、直流磁界の強度が0〜10Oeの
範囲で再生信号のエラー数が殆ど0個であり、直流磁界
の強度が10Oeを超えた場合および0Oeよりも小さ
くなった場合、再生信号のエラー数が急激に大きくな
る。したがって、パルス光を照射して再生信号のエラー
数を検出した場合の方が、再生信号のエラー数が殆ど0
個になる直流磁界の強度範囲は狭くなる。
【0036】そうすると、曲線k4において再生信号の
エラー数が殆ど0個になる直流磁界の強度範囲に含まれ
る強度の直流磁界を磁気ヘッド30から光磁気記録媒体
10に印加すれば、連続光を照射して光磁気記録媒体1
0から信号を再生したときの再生信号のエラー数は確実
に0個になる。つまり、光学ヘッド20の磁石24,2
6によって光磁気記録媒体10の磁性層に及ぼされる磁
界の影響を除去して光磁気記録媒体10から信号を正確
に再生できる。
【0037】したがって、本発明においては、磁気ヘッ
ド10によって強度を変化させた直流磁界DC1,DC
2を光磁気記録媒体10に印加し、パルス光を光磁気記
録媒体10に照射して光磁気記録媒体10から信号を再
生し、その再生した再生信号のエラー数が殆ど0個にな
る直流磁界の強度を決定する。そして、その決定した強
度を有する直流磁界を磁気ヘッド30によって光磁気記
録媒体に印加し、光学ヘッド20によって連続光を照射
して光磁気記録媒体10から信号を再生することを特徴
とする。これによって、光学ヘッド20に含まれる磁石
24,26が光磁気記録媒体10の磁性層に及ぼす磁界
の影響を除去して光磁気記録媒体10から信号を正確に
再生できる。
【0038】なお、光学ヘッド20に含まれる磁石2
4,26が光磁気記録媒体10の磁性層に及ぼす磁界の
影響を除去するために光磁気記録媒体10に印加する直
流磁界の範囲を決定する際の基準となる再生信号のエラ
ー数は0個に限定されることはなく、エラー数が所定数
よりも少なくなる直流磁界の範囲を光磁気記録媒体10
に印加すべき直流磁界として決定してもよい。
【0039】図7を参照して、本発明による光磁気ディ
スク装置100がデータの記録および再生の対象とする
光磁気記録媒体10について説明する。光磁気記録媒体
10には、記録単位であるフレーム(Frame)が等
間隔で配置されており、各フレームは39個のセグメン
ト(Segment)S0,S1,S2,…,S38に
よって構成されている。
【0040】光磁気記録媒体10は、グルーブ1とラン
ド2とを径方向に交互に形成した平面構造を有し、グル
ーブ1とランド2とがスパイラル状もしくは同心円状に
配されている。そして、各セグメントの長さは、532
DCB(Data Channel Bit)であり、
各セグメントの先頭には、データの記録および再生を行
なうクロックの位相情報を示すファインクロックマーク
(FCM:FineClock Mark)3が形成さ
れている。このファインクロックマーク3は、グルーブ
1に一定間隔毎に一定長さのランドを設け、ランド2に
一定間隔毎に一定長さのグルーブを設けることにより形
成される。そして、フレームの先頭であるセグメントS
0には、ファインクロックマーク3に続いて、光磁気記
録媒体10上のアドレスを示すアドレス情報(Addr
ess)がウォブル4〜9により光磁気記録媒体10の
製造時にプリフォーマットされている。
【0041】ウォブル4とウォブル5、ウォブル6とウ
ォブル7、およびウォブル8とウォブル9とは、グルー
ブ1の互いに反対側の壁に形成されており、同じアドレ
ス情報が記録されている。かかるアドレス情報の記録方
式を片側スタガ方式と言い、片側スタガ方式を採用する
ことにより光磁気記録媒体10にチルト等が発生し、レ
ーザ光がグルーブ1もしくはランド2の中心からずれた
場合にも正確にアドレス情報を検出することができる。
【0042】アドレス情報が記録された領域とファイン
クロックマーク3が形成された領域はユーザデータを記
録する領域としては利用されない。また、セグメントS
nは、ファインクロックマーク3とユーザデータUse
r Data n−1とにより構成される。
【0043】図8を参照して、セグメントの詳細な構成
について説明する。フレームを構成する各セグメントS
0,S1,S2,…,S38のうち、セグメントS0は
光磁気記録媒体10上にプリフォーマットされたアドレ
スセグメントであり、セグメントS1からセグメントS
38は、ユーザデータの記録領域として確保されたデー
タセグメントである。セグメントS0は、12DCBの
ファインクロックマーク領域FCMと520DCBのア
ドレスAddressとから構成され、セグメントS1
は、12DCBのファインクロックマーク領域FCM
と、4DCBのPre−Writeと、512DCBの
Dataと、4DCBのPost−Writeとから構
成される。
【0044】Pre−Writeは、データの書出しを
示すものであり、たとえば、所定のパターン「001
1」から構成され、Post−Writeはデータの終
わりを示すものであり、たとえば、所定のパターン「1
100」から構成される。
【0045】また、セグメントS1のユーザデータ領域
には、再生時のデータの位置確認、再生クロックの位置
補償、レーザパワー調整等を行なうための固定パターン
であるヘッダ(Header)が設けられている。ヘッ
ダに記録する固定パターンは直流成分を抑えたパターン
であり、たとえば、2Tのドメインを2Tの間隔で所定
個数形成したものと、8Tのドメインを8Tの間隔で所
定個数形成したものとが記録される。
【0046】そして、2Tのドメインを再生して得られ
るアナログ信号のサンプリングのタイミングがデータの
記録、および再生に用いるクロックの位相に一致するよ
うに調整することによって位相補償を行ない、2Tのド
メインと8Tのドメインとを再生し、8Tのドメインの
再生信号強度に対する2Tのドメインの再生信号強度の
比が50%以上になるようにレーザパワーの調整を行な
う。また、8Tのドメインを再生し、再生信号を2値化
したディジタル信号の位置が予め予想された8Tのドメ
インのディジタル信号の位置と一致するかを確認するこ
とによって再生時のデータの位置確認を行なう。さら
に、Pre−Write、Post−Write、およ
びHeaderの各パターンは、ユーザデータの記録時
にユーザデータと連続して記録される。
【0047】図9を参照して、本発明による光磁気ディ
スク装置100について詳細に説明する。本発明による
光磁気ディスク装置100は、光学ヘッド20および磁
気ヘッド30に追加して、スピンドルモータ110と、
ファインクロックマーク検出回路(FCM検出回路)1
20と、PLL回路130と、アドレス検出回路140
と、BPF150と、AD変換器160と、波形等化回
路170と、ビタビ復号回路180と、アンフォーマッ
ト回路190と、データ復調回路200と、BCHデコ
ーダ210と、ヘッダ検出回路220と、コントローラ
230と、タイミング発生回路240と、BCHエンコ
ーダ250と、データ変調回路260と、フォーマット
回路270と、磁気ヘッド駆動回路280と、レーザ駆
動回路290とを備える。
【0048】スピンドルモータ110は、光磁気記録媒
体10を所定の回転数で回転させる。光学ヘッド20
は、光磁気記録媒体10にレーザ光を照射し、その反射
光を検出する。FCM検出回路120は、光学ヘッド2
0が光磁気記録媒体10のファインクロックマーク3の
位置を示すファインクロックマーク検出信号を検出し、
その検出したファインクロックマーク検出信号をPLL
回路130、およびタイミング発生回路240へ出力す
る。
【0049】また、PLL回路130は、FCM検出回
路120から出力されたファインクロックマーク検出信
号に基づいてクロックを生成し、その生成したクロック
をアドレス検出回路140、AD変換器160と、波形
等化回路170、ビタビ復号回路180、アンフォーマ
ット回路190、8T検出回路195と、データ復調回
路200、コントローラ230、タイミング発生回路2
40、データ変調回路260、およびフォーマット回路
270へ出力する。
【0050】また、アドレス検出回路140は、光学ヘ
ッド20が光磁気記録媒体10のセグメントS0からタ
ンジェンシャルプッシュプル法により検出したアドレス
信号を入力し、PLL回路130から入力されたクロッ
クに同期してアドレス情報を検出すると共に、アドレス
情報を検出したことを示すアドレス検出信号をアドレス
情報の最終位置で生成する。そして、検出したアドレス
情報をコントローラ230へ出力し、生成したアドレス
検出信号をヘッダ検出回路220およびタイミング発生
回路240へ出力する。
【0051】また、BPF150は、光磁気記録媒体1
0から再生した再生信号の高域と低域とを除去する。A
D変換器160は、PLL回路130からのクロックに
同期して再生信号をアナログ信号からディジタル信号に
変換する。
【0052】波形等化回路170は、PLL回路130
からのクロックに同期してディジタル信号に変換された
再生信号にPR(1,1)波形等化を行なう。すなわ
ち、検出信号の前後のデータが1対1に波形干渉を行な
うように等化する。
【0053】ビタビ復号回路180は、PLL回路13
0からのクロックに同期して再生信号を多値から2値に
変換し、その変換した再生信号をアンフォーマット回路
190、およびヘッダ検出回路220へ出力する。
【0054】アンフォーマット回路190は、ヘッダ検
出回路220から入力されたタイミング信号に基づい
て、光磁気記録媒体10のユーザデータ領域に記録され
たプリライト(Pre−Write)、ポストライト
(Post−Write)、およびヘッダ(Heade
r)を除去する。また、8T検出回路195は、ヘッダ
検出回路220からのヘッダに含まれる8Tの信号を検
出するための8T検出信号に基づいて、光磁気記録媒体
10のユーザデータ領域に記録されたヘッダから8Tの
信号を検出し、その検出した8Tの信号をデータ復調回
路200へ出力する。
【0055】データ復調回路200は、PLL回路13
0からのクロックに同期してアンフォーマットされた再
生信号または8T検出回路195によって検出された8
T信号を入力して、記録時に施されたディジタル変調を
解くための復調を行なう。
【0056】BCHデコーダ210は、復調された再生
信号または8T信号の誤り訂正を行ない、再生データと
して出力するとともに、誤り数をコントローラ230へ
出力する。ヘッダ検出回路220は、コントローラ23
0から入力されたアドレス情報およびアドレス検出回路
140から入力されたアドレス検出信号に基づいて再生
信号に含まれるヘッダの位置を検出し、PLL回路13
0からのクロックに同期して再生信号からプリライト
(Pre−Write)およびヘッダ(Header)
のタイミング信号を生成する。また、ヘッダ検出回路2
20は、生成したヘッダのタイミング信号に基づいてヘ
ッダに含まれる8T信号を検出するための8T検出信号
を生成する。そして、ヘッダ検出回路220は、生成し
たヘッダ(Header)のタイミング信号をアンフォ
ーマット回路190およびデータ復調回路200へ出力
し、8T検出信号を8T検出回路195へ出力する。
【0057】コントローラ230は、アドレス検出回路
140で検出されたアドレス情報を受け、そのアドレス
情報に基づいてサーボ機構(図示せず)を制御して光学
ヘッド20を所望の位置にアクセスさせる。また、コン
トローラ230は、PLL回路130からのクロックに
同期してアドレス情報をヘッダ検出回路220へ出力す
るとともに、タイミング発生回路240を制御する。
【0058】タイミング発生回路240は、コントロー
ラ230からの制御に基づいて、FCM検出回路120
から入力されたファインクロックマーク検出信号、およ
びアドレス検出回路140から入力されたアドレス最終
位置に基づいて、PLL回路130から入力されたクロ
ックに同期してタイミングを生成し、その生成したタイ
ミング信号をフォーマット回路270、磁気ヘッド駆動
回路280、およびレーザ駆動回路290へ出力する。
また、タイミング発生回路240は、コントローラ23
0からの制御に基づいて、磁気ヘッド30から強度を変
化させた直流磁界DC1,DC2を発生するための直流
磁界発生信号を生成し、その生成した直流磁界発生信号
を磁気ヘッド駆動回路280へ出力する。さらに、タイ
ミング発生回路240は、コントローラ230からの制
御に基づいて、光学ヘッド20からパルス光を出射させ
るためのパルス光発生信号を生成し、その生成したパル
ス光発生信号をレーザ駆動回路290へ出力する。
【0059】BCHエンコーダ250は、記録データに
誤り訂正符号を付加する。データ変調回路260は、記
録データを所定の方式に変調する。フォーマット回路2
70は、PLL回路130からのクロックに同期し、か
つ、タイミング発生回路240からのタイミング信号に
基づいて、記録データにプリライト(Pre−Writ
e)、ヘッダ(Header)、およびポストライト
(Post−Write)を追加して記録データをユー
ザデータ領域にマッチするようにフォーマットし、その
フォーマットしたデータを磁気ヘッド駆動回路280へ
出力する。
【0060】磁気ヘッド駆動回路280は、タイミング
発生回路240からのタイミング信号の各タイミングに
同期し、かつ、フォーマット回路270からの出力に基
づいて磁気ヘッド30を駆動する。また、磁気ヘッド駆
動回路280は、タイミング発生回路240からの直流
磁界発生信号に基づいて磁気ヘッド30を駆動する。
【0061】レーザ駆動回路290は、タイミング発生
回路240からのタイミング信号に基づいて、光学ヘッ
ド20中の半導体レーザ21を駆動する。また、レーザ
駆動回路290は、タイミング発生回路240からのパ
ルス光発生信号に基づいて、光学ヘッド20中の半導体
レーザ21を駆動する。
【0062】磁気ヘッド30は、磁気ヘッド駆動回路2
80によって駆動され、記録データまたはデータパター
ンによって磁界変調された磁界を光磁気記録媒体10に
印加する。また、磁気ヘッド30は、強度の異なる直流
磁界を光磁気記録媒体10に印加する。
【0063】光学ヘッド20は、レーザ駆動回路290
によって駆動され、連続光またはパルス光を光磁気記録
媒体10に照射し、その反射光を検出する。
【0064】光磁気ディスク装置100を用いた光磁気
記録媒体10へのデータの記録動作について説明する。
光磁気記録媒体10が光磁気ディスク装置100に装着
されると、コントローラ230は、スピンドルモータ1
10を所定の回転数で回転させるようにサーボ機構(図
示せず)を制御するとともに、所定強度のレーザ光(連
続光)を光学ヘッド20から出射させるようにタイミン
グ発生回路240を介してレーザ駆動回路290を制御
する。
【0065】そうすると、サーボ機構(図示せず)は、
スピンドルモータ110を所定の回転数で回転させ、ス
ピンドルモータ110は、光磁気記録媒体10を所定の
回転数で回転させる。光磁気記録媒体10が所定の回転
数で回転する前、磁気ヘッド30は光磁気記録媒体10
に接触しているが、光磁気記録媒体10が所定の回転数
で回転することによって磁気ヘッド30は浮上する。ま
た、光学ヘッド20は、所定強度のレーザ光を対物レン
ズ22によって光磁気記録媒体10に集光照射し、その
反射光を検出する。そして、光学ヘッド20は、フォー
カスエラー信号、およびトラッキングエラー信号をサー
ボ機構(図示せず)に出力し、サーボ機構はフォーカス
エラー信号およびトラッキングエラー信号に基づいて、
光学ヘッド20の対物レンズ22のフォーカスサーボお
よびトラッキングサーボをオンさせる。
【0066】その後、光学ヘッド20は、光磁気記録媒
体10からラジアルプッシュプル法により検出した光信
号を検出し、その検出した光信号をFCM検出回路12
0へ出力する。FCM検出回路120は、入力された光
信号からファインクロックマーク検出信号を検出し、そ
の検出したファインクロックマーク検出信号をPLL回
路130およびタイミング発生回路240へ出力する。
PLL回路130は、ファインクロックマーク検出信号
に基づいてクロックを生成し、その生成したクロックを
アドレス検出回路140、AD変換器160と、波形等
化回路170、ビタビ復号回路180、アンフォーマッ
ト回路190、データ復調回路200、コントローラ2
30、タイミング発生回路240、データ変調回路26
0、およびフォーマット回路270へ出力する。
【0067】また、アドレス検出回路140は、光学ヘ
ッド20が光磁気記録媒体10のセグメントS0からタ
ンジェンシャルプッシュプル法により検出したアドレス
信号を入力し、PLL回路130から入力されたクロッ
クに同期してアドレス情報を検出すると共に、アドレス
情報を検出したことを示すアドレス検出信号をアドレス
情報の最終位置で生成する。そして、検出したアドレス
情報をコントローラ230へ出力し、生成したアドレス
検出信号をヘッダ検出回路220およびタイミング発生
回路240へ出力する。
【0068】一方、BCHエンコーダ250は、記録デ
ータに誤り訂正符号を付加し、データ変調回路260
は、PLL回路130からのクロックに同期してBCH
エンコーダ250からの記録データを所定の方式に変調
する。そして、データ変調回路260は、変調した記録
データをフォーマット回路270へ出力する。
【0069】コントローラ230は、アドレス検出回路
140から入力されたアドレス信号が、光磁気記録媒体
10のデータ領域のアドレスを指定するとき、データ領
域のフォーマットに適した記録信号を生成するためのタ
イミング信号を生成するように、タイミング発生回路2
40を制御する。そして、タイミング発生回路240
は、入力されたファインクロックマーク検出信号、およ
びアドレス信号に基づいて、クロックに同期したタイミ
ング信号を生成し、その生成したタイミング信号をフォ
ーマット回路270、磁気ヘッド駆動回路280、およ
びレーザ駆動回路290へ出力する。
【0070】フォーマット回路270は、タイミング信
号に基づいて、データ変調回路260から入力された記
録信号をデータ領域のフォーマットに適合するようにフ
ォーマットし、磁気ヘッド駆動回路280へ出力する。
そして、磁気ヘッド駆動回路280は、記録信号によっ
て変調された磁界をタイミング信号に同期して生成する
ように磁気ヘッド30を駆動する。一方、レーザ駆動回
路290は、タイミング信号に同期して光学ヘッド20
中の半導体レーザ21を駆動し、光学ヘッド20はレー
ザ光を対物レンズ22によって光磁気記録媒体10に集
光照射する。そして、磁気ヘッド30は、記録信号によ
って変調された磁界を光磁気記録媒体10に印加する。
これによって、記録データが光磁気記録媒体10に記録
される。
【0071】次に、光磁気ディスク装置100における
光学ヘッド20の磁石24,26から光磁気記録媒体1
0に及ぼされる磁界強度の検出について説明する。光磁
気記録媒体10が光磁気ディスク装置100に装着さ
れ、磁気ヘッド30が浮上され、対物レンズ22のフォ
ーカスサーボおよびトラッキングサーボが行なわれるま
での動作は、信号の記録動作と同じである。その後、光
学ヘッド20は、光磁気記録媒体10からラジアルプッ
シュプル法により検出した光信号を検出し、その検出し
た光信号をFCM検出回路120へ出力する。FCM検
出回路120は、入力された光信号からファインクロッ
クマーク検出信号を検出し、その検出したファインクロ
ックマーク検出信号をPLL回路130およびタイミン
グ発生回路240へ出力する。PLL回路130は、フ
ァインクロックマーク検出信号に基づいてクロックを生
成し、その生成したクロックをアドレス検出回路14
0、AD変換器160と、波形等化回路170、ビタビ
復号回路180、アンフォーマット回路190、データ
復調回路200、コントローラ230、タイミング発生
回路240、データ変調回路260、およびフォーマッ
ト回路270へ出力する。
【0072】また、アドレス検出回路140は、光学ヘ
ッド20が光磁気記録媒体10のセグメントS0からタ
ンジェンシャルプッシュプル法により検出したアドレス
信号を入力し、PLL回路130から入力されたクロッ
クに同期してアドレス情報を検出すると共に、アドレス
情報を検出したことを示すアドレス検出信号をアドレス
情報の最終位置で生成する。そして、検出したアドレス
情報をコントローラ230へ出力し、生成したアドレス
検出信号をヘッダ検出回路220およびタイミング発生
回路240へ出力する。
【0073】そして、ヘッダ検出回路220は、コント
ローラ230から入力されたアドレス情報およびアドレ
ス検出回路140から入力されたアドレス検出信号に基
づいて再生信号に含まれるヘッダの8T信号の位置を検
出し、PLL回路130からのクロックに同期して8T
信号を検出するための8T検出信号を生成する。そし
て、生成した8T検出信号を8T検出回路195へ出力
する。
【0074】その後、コントローラ230は、アドレス
検出回路140からのアドレス情報に基づいて光学ヘッ
ド20および磁気ヘッド30を光磁気記録媒体10のヘ
ッダ領域へシークさせる。また、コントローラ230
は、強度を変化させた直流磁界DC1,DC2を発生さ
せるための直流磁界発生信号と、パルス光を発生させる
ためのパルス光発生信号とを生成するようにタイミング
発生回路240を制御する。タイミング発生回路240
は、直流磁界発生信号およびパルス光発生信号を生成
し、直流磁界発生信号を磁気ヘッド駆動回路280へ出
力し、パルス光発生信号をレーザ駆動回路290へ出力
する。
【0075】そうすると、磁気ヘッド30は、直流磁界
DC1,DC2を光磁気記録媒体10に印加し、光学ヘ
ッド20は、パルス光を光磁気記録媒体10に照射す
る。そして、光学ヘッド20は、光磁気記録媒体10か
ら再生信号を検出し、その検出した再生信号をBPF1
50へ出力する。BPF150は、再生信号の高域、お
よび低域をカットする。AD変換器160は、PLL回
路130からのクロックに同期して、BPF150から
出力された再生信号をアナログ信号からディジタル信号
に変換する。
【0076】そして、波形等化回路170は、PLL回
路130からのクロックに同期してディジタル信号に変
換された再生信号にPR(1,1)波形等化を行なう。
すなわち、検出信号の前後のデータが1対1に波形干渉
を行なうように等化する。
【0077】その後、ビタビ復号回路180は、PLL
回路130からのクロックに同期して、波形等化を行な
った再生信号を多値から2値に変換し、その変換した再
生信号を8T検出回路195へ出力する。8T検出回路
195は、ヘッダ検出回路220からの8T検出信号に
基づいて再生信号から8T信号を検出してデータ復調回
路200へ出力する。
【0078】データ復調回路200は、PLL回路13
0からのクロックに同期して8T検出回路195からの
8T信号を入力して、記録時に施されたディジタル変調
を解くための復調を行なう。そして、BCHデコーダ2
10は、復調された再生信号の誤り訂正を行ない、誤り
数をコントローラ230へ出力する。コントローラ23
0は、上述した方法によってエラー数が所定数以下にな
る直流磁界の強度範囲を検出し、光学ヘッド20の磁石
24,26から光磁気記録媒体10の磁性層に及ぼされ
る磁界の影響を除去するための直流磁界の強度を決定す
る。なお、BCHデコーダ210およびコントローラ2
30は、磁界強度決定手段を構成する。
【0079】そして、コントローラ230は、決定した
強度を有する直流磁界と連続光とを発生させるようにタ
イミング発生回路240を制御する。タイミング発生回
路240は、コントローラ230において決定された強
度を有する直流磁界を発生させる駆動信号と連続光を発
生させる駆動信号とを生成し、それぞれ、磁気ヘッド駆
動回路280およびレーザ駆動回路290へ出力する。
【0080】磁気ヘッド駆動回路280は、タイミング
発生回路240からの駆動信号に基づいて直流磁界を発
生するように磁気ヘッド30を駆動し、レーザ駆動回路
290は、タイミング発生回路240からの駆動信号に
基づいて連続光を発生させるように光学ヘッド20中の
半導体レーザ21を駆動する。
【0081】そして、光学ヘッド20は、磁気ヘッド3
0から直流磁界が印加された状態で連続光を光磁気記録
媒体10に照射して信号を検出し、その検出した再生信
号をBPF150へ出力する。BPF150は、再生信
号の高域、および低域をカットする。AD変換器160
は、PLL回路130からのクロックに同期して、BP
F150から出力された再生信号をアナログ信号からデ
ィジタル信号に変換する。
【0082】そして、波形等化回路170は、PLL回
路130からのクロックに同期してディジタル信号に変
換された再生信号にPR(1,1)波形等化を行なう。
すなわち、検出信号の前後のデータが1対1に波形干渉
を行なうように等化する。
【0083】その後、ビタビ復号回路180は、PLL
回路130からのクロックに同期して、波形等化を行な
った再生信号を多値から2値に変換し、その変換した再
生信号をアンフォーマット回路190、およびヘッダ検
出回路220へ出力する。
【0084】そうすると、ヘッダ検出回路220は、コ
ントローラ230から入力されたアドレス情報およびア
ドレス検出回路140から入力されたアドレス検出信号
に基づいて再生信号に含まれるヘッダの位置を検出し、
PLL回路130からのクロックに同期して再生信号か
らプリライト(Pre−Write)およびヘッダ(H
eader)のタイミング信号を生成する。そして、生
成したヘッダ(Header)のタイミング信号をアン
フォーマット回路190およびデータ復調回路200へ
出力する。
【0085】アンフォーマット回路190は、ヘッダ検
出回路220から入力されたタイミング信号に基づい
て、光磁気記録媒体10のユーザデータ領域に記録され
たプリライト(Pre−Write)、ポストライト
(Post−Write)、およびヘッダ(Heade
r)を除去する。
【0086】また、データ復調回路200は、PLL回
路130からのクロックに同期してアンフォーマットさ
れた再生信号を入力して、記録時に施されたディジタル
変調を解くための復調を行なう。そして、BCHデコー
ダ210は、復調された再生信号の誤り訂正を行ない、
再生データとして出力する。これにより、光磁気記録媒
体10からの信号の再生動作が終了する。そして、信号
を再生するとき、磁気ヘッド30は、光磁気記録媒体1
0から浮上した状態であり、磁気ヘッド30により直流
磁界が印加されていなければ、光学ヘッド20に含まれ
る磁石24,26によって光磁気記録媒体10の磁性層
は磁気的な影響を受け、信号を正確に再生できないが、
直流磁界により磁石24,26からの磁気的影響を打ち
消すことができるので、信号を正確に再生できる。
【0087】また、この発明による光磁気ディスク装置
は、図10に示す光磁気ディスク装置300であっても
よい。光磁気ディスク装置300は、図9に示す光磁気
ディスク装置100の8T検出回路195をアップダウ
ンカウンタ196に代えたものであり、その他は、光磁
気ディスク装置100と同じである。アップダウンカウ
ンタ196は、ヘッダ検出回路220からの8T検出信
号によって活性化され、AD変換器160によってデジ
タル信号に変換された再生信号のH(論理ハイ)レベル
とL(論理ロー)レベルとをPLL回路130からのク
ロックに同期してカウントする。そして、アップダウン
カウンタ196は、カウントしたカウント値をコントロ
ーラ230へ出力する。
【0088】図11および図12を参照して、光磁気デ
ィスク装置300において、光学ヘッド20の磁石2
4,26から光磁気記録媒体10の磁性層に及ぼされる
磁界を検出する方法について説明する。図11および図
12は、光磁気記録媒体10のヘッダ領域に含まれる8
Tの信号の再生信号をクロックとともに示したものであ
る。また、図11は、磁石24,26からの磁気的影響
がない場合を示し、図12は、磁石24,26からの磁
気的影響がある場合を示す。
【0089】図11を参照して、光学ヘッド20は、光
磁気記録媒体10にパルス光を照射し、光磁気記録媒体
10からの反射光を検出することによって再生波形RF
1を検出する。波形成分401,403は、「1111
1111」の8T信号に基づき、波形成分402は、
「00000000」の8T信号に基づく。光学ヘッド
20は、検出した再生波形RF1をBPF150へ出力
し、BPF150は、再生波形RF1の高域と低域とを
除去し、AD変換器160は、再生波形RF1をクロッ
クCLKに同期してアナログ信号からデジタル信号に変
換して再生信号RFD1をアップダウンカウンタ196
へ出力する。
【0090】アップダウンカウンタ196は、クロック
CLKに同期して再生信号RFD1の各成分404〜4
06に基づいてアップダウンをカウントする。すなわ
ち、アップダウンカウンタ196は、成分404,40
6が入力されると、アップをカウントし、成分405が
入力されるとダウンをカウントする。「1111111
1」から成る8Tの信号と「00000000」から成
る8Tの信号とは、同じ数だけ検出されるので、磁石2
4,26からの磁気的影響を除去してヘッダ領域から8
Tの信号が正確に検出されるなら、アップダウンカウン
タ196におけるアップのカウント値とダウンのカウン
ト値とは等しくなり、結果的に、アップダウンカウンタ
196はカウント値「0」を出力する。
【0091】しかし、図12に示すように、磁石24,
26からの磁気的影響を受けた成分407を含む再生波
形RF2が検出されると、再生波形RF2をデジタル信
号に変換した再生信号RFD2は、本来なら含まれない
成分410を含む。すなわち、再生信号RFD2は、再
生波形RF1の波形成分402,403に対応して成分
405,406を含み、波形成分408に対応して成分
409〜411を含む。そうすると、アップダウンカウ
ンタ196は、成分410に基づいてダウンを多くカウ
ントするので、カウント値「−1」を出力する。一方、
「00000000」から成る8Tの信号に基づいて検
出された再生波形に磁石24,26からの磁気的影響を
受けた成分が含まれると、アップダウンカウンタ196
は、プラスのカウント値を出力する。
【0092】このように、再生波形に磁石24,26か
らの磁気的影響を受けた成分が含まれると、アップダウ
ンカウンタ196は、カウント値「0」からずれたカウ
ント値を出力する。したがって、コントローラ230
は、アップダウンカウンタ196から入力されるカウン
ト値によって磁石24,26からどのような磁気的影響
を受けているかを検出することができる。つまり、コン
トローラ230は、アップダウンカウンタ196からカ
ウント値「0」が入力されたとき、磁石24,26から
の磁気的影響がないことを検出し、アップダウンカウン
タ196からマイナスまたはプラスのカウント値が入力
されたとき、磁石24,26からの磁気的影響があるこ
とを検出する。
【0093】磁気ヘッド30から光磁気記録媒体10に
印加する直流磁界の強度を変化させ、コントローラ23
0は、各強度におけるカウント値を検出する。そして、
コントローラ230は、カウント値がマイナスからプラ
スに変化する範囲の直流磁界の強度を検出し、カウント
値が「0」になる直流磁界が磁気ヘッド30から生成さ
れるように制御する。
【0094】コントローラ230は、アップダウンカウ
ンタ196からのカウント値が「0」でなくても、「−
1」から「+1」の範囲になるような直流磁界が光磁気
記録媒体10に印加されるように磁気ヘッド30を制御
してもよい。
【0095】なお、コントローラ230がアップダウン
カウンタ196から入力されるカウント値が「0」また
は所定の範囲になるように直流磁界の強度を決定するこ
とは、ヘッダ領域から検出した8Tの再生波形が所定の
パターンになるように直流磁界の強度を決定することを
意味する。また、光磁気ディスク装置300において、
AD変換器160、アップダウンカウンタ196および
コントローラ230は、磁界強度決定手段を構成する。
【0096】光磁気ディスク装置300における光磁気
記録媒体10への信号の記録動作は上述したのと同じで
ある。
【0097】次に、光磁気ディスク装置300における
光学ヘッド20の磁石24,26から光磁気記録媒体1
0に及ぼされる磁界強度の検出について説明する。光磁
気記録媒体10が光磁気ディスク装置300に装着さ
れ、磁気ヘッド30が浮上され、対物レンズ22のフォ
ーカスサーボおよびトラッキングサーボが行なわれるま
での動作は、信号の記録動作と同じである。その後、光
学ヘッド20は、光磁気記録媒体10からラジアルプッ
シュプル法により検出した光信号を検出し、その検出し
た光信号をFCM検出回路120へ出力する。FCM検
出回路120は、入力された光信号からファインクロッ
クマーク検出信号を検出し、その検出したファインクロ
ックマーク検出信号をPLL回路130およびタイミン
グ発生回路240へ出力する。PLL回路130は、フ
ァインクロックマーク検出信号に基づいてクロックを生
成し、その生成したクロックをアドレス検出回路14
0、AD変換器160と、波形等化回路170、ビタビ
復号回路180、アンフォーマット回路190、データ
復調回路200、コントローラ230、タイミング発生
回路240、データ変調回路260、およびフォーマッ
ト回路270へ出力する。
【0098】また、アドレス検出回路140は、光学ヘ
ッド20が光磁気記録媒体10のセグメントS0からタ
ンジェンシャルプッシュプル法により検出したアドレス
信号を入力し、PLL回路130から入力されたクロッ
クに同期してアドレス情報を検出すると共に、アドレス
情報を検出したことを示すアドレス検出信号をアドレス
情報の最終位置で生成する。そして、検出したアドレス
情報をコントローラ230へ出力し、生成したアドレス
検出信号をヘッダ検出回路220およびタイミング発生
回路240へ出力する。
【0099】そして、ヘッダ検出回路220は、コント
ローラ230から入力されたアドレス情報およびアドレ
ス検出回路140から入力されたアドレス検出信号に基
づいて再生信号に含まれるヘッダの8T信号の位置を検
出し、PLL回路130からのクロックに同期して8T
信号を検出するための8T検出信号を生成する。そし
て、生成した8T検出信号をアップダウンカウンタ19
6へ出力する。
【0100】その後、コントローラ230は、アドレス
検出回路140からのアドレス情報に基づいて光学ヘッ
ド20および磁気ヘッド30を光磁気記録媒体10のヘ
ッダ領域へシークさせる。また、コントローラ230
は、強度を変化させた直流磁界DC1,DC2を発生さ
せるための直流磁界発生信号と、パルス光を発生させる
ためのパルス光発生信号とを生成するようにタイミング
発生回路240を制御する。タイミング発生回路240
は、直流磁界発生信号およびパルス光発生信号を生成
し、直流磁界発生信号を磁気ヘッド駆動回路280へ出
力し、パルス光発生信号をレーザ駆動回路290へ出力
する。
【0101】そうすると、磁気ヘッド30は、直流磁界
DC1,DC2を光磁気記録媒体10に印加し、光学ヘ
ッド20は、パルス光を光磁気記録媒体10に照射す
る。そして、光学ヘッド20は、光磁気記録媒体10か
ら再生信号を検出し、その検出した再生信号をBPF1
50へ出力する。BPF150は、再生信号の高域、お
よび低域をカットする。AD変換器160は、PLL回
路130からのクロックに同期して、BPF150から
出力された再生信号をアナログ信号からディジタル信号
に変換する。
【0102】そして、アップダウンカウンタ196は、
8T検出信号が入力されたタイミングで活性化され、再
生信号に基づいてアップダウンをカウントし、カウント
値をコントローラ230へ出力する。コントローラ23
0は、上述した方法によってカウント値が「0」または
所定の範囲になる直流磁界の強度範囲を検出し、光学ヘ
ッド20の磁石24,26から光磁気記録媒体10の磁
性層に及ぼされる磁界の影響を除去するための直流磁界
の強度を決定する。そして、コントローラ230は、決
定した強度を有する直流磁界と連続光とを発生させるよ
うにタイミング発生回路240を制御する。タイミング
発生回路240は、コントローラ230において決定さ
れた強度を有する直流磁界を発生させる駆動信号と連続
光を発生させる駆動信号とを生成し、それぞれ、磁気ヘ
ッド駆動回路280およびレーザ駆動回路290へ出力
する。
【0103】磁気ヘッド駆動回路280は、タイミング
発生回路240からの駆動信号に基づいて直流磁界を発
生するように磁気ヘッド30を駆動し、レーザ駆動回路
290は、タイミング発生回路240からの駆動信号に
基づいて連続光を発生させるように光学ヘッド20中の
半導体レーザ21を駆動する。
【0104】そして、光学ヘッド20は、磁気ヘッド3
0から直流磁界が印加された状態で連続光を光磁気記録
媒体10に照射して信号を検出し、その検出した再生信
号をBPF150へ出力する。BPF150は、再生信
号の高域、および低域をカットする。AD変換器160
は、PLL回路130からのクロックに同期して、BP
F150から出力された再生信号をアナログ信号からデ
ィジタル信号に変換する。
【0105】そして、波形等化回路170は、PLL回
路130からのクロックに同期してディジタル信号に変
換された再生信号にPR(1,1)波形等化を行なう。
すなわち、検出信号の前後のデータが1対1に波形干渉
を行なうように等化する。
【0106】その後、ビタビ復号回路180は、PLL
回路130からのクロックに同期して、波形等化を行な
った再生信号を多値から2値に変換し、その変換した再
生信号をアンフォーマット回路190、およびヘッダ検
出回路220へ出力する。
【0107】そうすると、ヘッダ検出回路220は、コ
ントローラ230から入力されたアドレス情報およびア
ドレス検出回路140から入力されたアドレス検出信号
に基づいて再生信号に含まれるヘッダの位置を検出し、
PLL回路130からのクロックに同期して再生信号か
らプリライト(Pre−Write)およびヘッダ(H
eader)のタイミング信号を生成する。そして、生
成したヘッダ(Header)のタイミング信号をアン
フォーマット回路190およびデータ復調回路200へ
出力する。
【0108】アンフォーマット回路190は、ヘッダ検
出回路220から入力されたタイミング信号に基づい
て、光磁気記録媒体10のユーザデータ領域に記録され
たプリライト(Pre−Write)、ポストライト
(Post−Write)、およびヘッダ(Heade
r)を除去する。
【0109】また、データ復調回路200は、PLL回
路130からのクロックに同期してアンフォーマットさ
れた再生信号を入力して、記録時に施されたディジタル
変調を解くための復調を行なう。そして、BCHデコー
ダ210は、復調された再生信号の誤り訂正を行ない、
再生データとして出力する。これにより、光磁気記録媒
体10からの信号の再生動作が終了する。これにより、
光磁気ディスク装置300は、直流磁界により磁石2
4,26からの磁気的影響を打ち消して信号を正確に再
生できる。
【0110】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明では
なくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲
と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる
ことが意図される。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、光磁気ディスク装置
は、光学ヘッドに含まれる磁石から光磁気記録媒体の磁
性層に及ぼされる磁界強度を検出し、その検出した磁界
を除去するための直流磁界を光磁気記録媒体に印加する
ので、光磁気記録媒体から信号を正確に再生できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態による光磁気ディスク装
置における磁気ヘッド、光学ヘッドの部分を示す斜視図
である。
【図2】 図1のA方向から見た断面図である。
【図3】 図1に示す光ディスク装置の光学ヘッドに含
まれる対物レンズ、および対物レンズのフォーカスサー
ボおよびトラッキングサーボを行なうアクチュエータの
斜視図である。
【図4】 図1に示す光磁気ディスク装置の磁石の効果
を説明するためのエラー数とMH電流の関係を示す図で
ある。
【図5】 図4に示す関係を測定するための測定方向を
説明する図である。
【図6】 連続光を照射した場合とパルス光を照射した
場合における再生信号のエラー数と光磁気記録媒体に印
加される直流磁界の強度との関係図である。
【図7】 図1に示す光磁気ディスク装置がデータの記
録および再生の対象とする光磁気記録媒体のデータフォ
ーマットを説明するための図である。
【図8】 図1に示す光磁気ディスク装置がデータの記
録および再生の対象とする光磁気記録媒体のセグメント
構造を説明するための図である。
【図9】 本発明による光磁気ディスク装置の概略ブロ
ック図である。
【図10】 本発明による光磁気ディスク装置の他の概
略ブロック図である。
【図11】 図10に示す光磁気ディスク装置における
信号のタイミングチャートである。
【図12】 図10に示す光磁気ディスク装置における
信号のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 グルーブ、1A,1B レール、2 ランド、3
ファインクロックマーク、4〜9 ウォブル、10 光
磁気記録媒体、20 光学ヘッド、22 対物レンズ、
23,28,33,34,36 支持部材、24,26
磁石、25,27,302 コイル、30 磁気ヘッ
ド、31 スライダー、32 アーム、35,43 ネ
ジ、34A,34B,38A,38B 柱状部材、3
7,38開口部、39 軸、42 バネ、44 部材、
45 レバー、46,48A 矢印、100,300
光磁気ディスク装置、101 再生層、102,103
磁化、110 スピンドルモータ、120 FCM検出
回路、130 PLL回路、140 アドレス検出回
路、150 BPF、160 AD変換器、170波形
等化回路、180 ビタビ復号回路、190 アンフォ
ーマット回路、195 8T検出回路、196 アップ
ダウンカウンタ、200 データ復調回路、210 B
CHデコーダ、220 ヘッダ検出回路、230 コン
トローラ、240 タイミング発生回路、250 BC
Hエンコーダ、260 データ変調回路、270 フォ
ーマット回路、280 磁気ヘッド駆動回路、290
レーザ駆動回路、301 コア、401〜403,40
8 再生波形、404〜406,407,409〜41
1 成分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 誠一郎 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 土屋 洋一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5D075 AA03 CF03 CF04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を用いて光磁気記録媒体から信
    号を再生する光磁気ディスク装置であって、 前記光磁気記録媒体に磁界を印加する磁気ヘッドと、 前記光磁気記録媒体に接するように前記磁気ヘッドを下
    降させる下降手段と、前記光磁気記録媒体にレーザ光を
    照射し、前記レーザ光の反射光を検出する光学ヘッド
    と、 前記磁気ヘッドにより強度を変化させた直流磁界を前記
    光磁気記録媒体に印加し、かつ、前記光学ヘッドによっ
    てパルス光を前記光磁気記録媒体に照射して検出された
    再生信号のエラー数が所定の範囲になる前記直流磁界の
    強度を決定する磁界強度決定手段と、 前記磁界強度決定手段によって決定された強度を有する
    直流磁界を発生するように前記磁気ヘッドを駆動する磁
    気ヘッド駆動手段とを備える光磁気ディスク装置。
  2. 【請求項2】 レーザ光を用いて光磁気記録媒体から信
    号を再生する光磁気ディスク装置であって、 前記光磁気記録媒体に磁界を印加する磁気ヘッドと、 前記光磁気記録媒体に接するように前記磁気ヘッドを下
    降させる下降手段と、前記光磁気記録媒体にレーザ光を
    照射し、前記レーザ光の反射光を検出する光学ヘッド
    と、 前記磁気ヘッドにより強度を変化させた直流磁界を前記
    光磁気記録媒体に印加し、かつ、前記光学ヘッドによっ
    てパルス光を前記光磁気記録媒体に照射して再生された
    再生信号波形が所定パターンになる前記直流磁界の強度
    を決定する磁界強度決定手段と、 前記磁界強度決定手段によって決定された強度を有する
    直流磁界を発生するように前記磁気ヘッドを駆動する磁
    気ヘッド駆動手段とを備える光磁気ディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記磁界強度決定手段は、 前記光学ヘッドが検出した光磁気信号をアナログ信号か
    らデジタル信号に変換するAD変換器と、 前記デジタル信号に変換された再生信号に基づいて、ア
    ップダウンをカウントしてカウント値を出力するアップ
    ダウンカウンタと、 前記カウント値が基準カウント値になるよう直流磁界の
    強度を検出する磁界検出回路とを含む、請求項2に記載
    の光磁気ディスク装置。
  4. 【請求項4】 前記磁気ヘッドは、コアと、前記コアに
    巻回されたコイルとから成り、 前記磁気ヘッド駆動手段は、前記磁界強度決定手段によ
    って決定された強度を有する直流磁界を発生するための
    電流を前記コイルに流す、請求項1から請求項3のいず
    れか1項に記載の光磁気ディスク装置。
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