JP2002286768A - 積算電力計 - Google Patents

積算電力計

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JP2002286768A JP2001084842A JP2001084842A JP2002286768A JP 2002286768 A JP2002286768 A JP 2002286768A JP 2001084842 A JP2001084842 A JP 2001084842A JP 2001084842 A JP2001084842 A JP 2001084842A JP 2002286768 A JP2002286768 A JP 2002286768A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オートレンジモードでも、適切な電力誤差表
示を可能とする。 【解決手段】 測定レンジに固有のリーディング誤差お
よびフルスケール誤差から、各測定レンジごとに瞬時電
力の電力誤差を算出するとともに、その電力誤差を積算
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積算電力計に関
し、さらに詳しく言えば、入力レベルに応じて測定レン
ジを自動的に切替えるオートレンジモード時において
も、適切な誤差範囲を表示する積算電力計に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図3のフローチャートに示されているよ
うに、積算電力計においては、被測定ラインの電圧と電
流がA/D変換器などにてサンプリングされ、CPUな
どの制御手段でその電圧データと電流データとから瞬時
電力が算出されるとともに、この瞬時電力の積算を行っ
て積算電力が求められ、この積算電力がディスプレイな
どに表示(出力)される。
【0003】ところで、積算電力計の性能諸元の1つに
電力確度があり、積算電力とともに、この電力確度に基
づいて積算電力の誤差が求められ、多くの場合、この誤
差範囲が積算電力とともに表示される。
【0004】この電力確度として、例えばリーディング
誤差とフルスケール誤差(この他に、ンジ誤差、オフセ
ット誤差、デジット誤差、量子化誤差が含まれる場合も
ある。)なるものがあり、リーディング誤差が±α%r
dg.、フルスケール誤差が±β%f.s.であるとす
ると、積算電力の誤差は次式によって求められる。
【0005】 積算電力の誤差 =(積算電力×±α/100) +(積算電力フルスケール値×±β/100) =(積算電力×±α/100) +(測定レンジフルスケール値×積算時間×±β/100) ・・・式(1)
【0006】1時間にわたって瞬時電力が積算されて積
算電力が得られ、この場合の測定レンジが例えば10k
Wレンジで、積算電力が6kWh、電力確度のリーディ
ング誤差が±1%rdg.およびフルスケール誤差が±
2%f.s.であるとすると、積算電力の誤差は次のよ
うになる。
【0007】 積算電力の誤差 =(6kWh×±1/100rdg.) +(10kWレンジ×1時間×±2/100) =±0.26kWh ・・・式(2)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
積算電力計では、積算電力が求められた後に、電力確度
のリーディング誤差とフルスケール誤差とから、積算電
力の誤差を算出するようにしているため、次のような課
題があった。
【0009】すなわち、上記式(1)からして、サンプ
リングの間は、瞬時電力の測定レンジが一定に固定され
ていなければならない。したがって、入力レベルに応じ
て測定レンジが自動的に切替えられるオートレンジには
対応できない。また、積算電力を求めてから誤差を算出
するため、出力(表示)するまで余計に時間がかかる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、被測定ラインから複数の測定レンジを有
する入力部を介して入力される電圧と電流をサンプリン
グして、上記電圧と上記電流とから瞬時電力を算出し、
所定積算時間にわたって上記瞬時電力を積算して積算電
力を得るとともに、電力確度から上記積算電力の電力誤
差を求めて、その電力誤差を上記積算電力とともに出力
する積算電力計において、上記各測定レンジごとに上記
電力確度を設定する操作手段を含み、上記瞬時電力を算
出するごとに、そのときに選択されている上記測定レン
ジの電力確度により上記瞬時電力の電力誤差を算出する
とともに、その各電力誤差を所定積算時間にわたって積
算することにより、上記積算電力の誤差を得ることを特
徴としている。
【0011】この構成によれば、上記瞬時電力を算出す
るごとに、その電力確度、すなわち測定レンジ固有のリ
ーディング誤差とフルスケール誤差とから電力誤差が算
出されるため、オートレンジモードでも適切な積算電力
の誤差が求められる。また、積算電力と同時にその誤差
も求められるため、出力(表示)の高速化が図れる。
【0012】また、電力誤差を積算するにあたって、誤
差積算を各測定レンジごとに分けて行ない、その各誤差
積算値を出力可能とすることが好ましく、これによれ
ば、各測定レンジでの電力誤差も併せて知ることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、図1のブロック図および図
2のフローチャートを参照しながら、本発明の実施形態
について説明する。図1に示されているように、この積
算電力計100には、被測定ラインの電流を検出する電
流センサ101および電圧を検出する電圧センサ102
と、入力部103と、A/D変換器104と、制御手段
(CPU)105と、操作手段106と、表示手段10
7とが備えられている。
【0014】図示されていないが、入力部103には複
数の測定レンジが切替え可能に設けられており、この実
施形態ではCPU105により、入力信号のレベルに応
じて測定レンジが自動的に切替えられるように制御され
る。
【0015】また、CPU105には、各測定レンジご
とに設定されている電力確度としての固有のリーディン
グ誤差とフルスケール誤差が、例えばキーボードなどの
操作手段106より入力され、CPU105はこの誤差
データに基づいて瞬時電力の誤差を算出する。なお、こ
れらの誤差データをCPU105の制御用ROMなどに
書き込んでもよい。
【0016】また、CPU105には、積算電力用メモ
リ108と電力誤差用メモリ109の2つのメモリが備
えられている。積算電力用メモリ108には、所定の積
算時間にわたって瞬時電力が積算される。また、電力誤
差用メモリ109には、同じく所定の積算時間にわたっ
て瞬時電力の誤差が積算される。
【0017】次に、図2のフローチャートに基づいて、
この積算電力計100の動作の一例について説明する。
この例は、入力部103の測定レンジがオートレンジモ
ードで制御され、1時間単位で積算電力を計測するにあ
たって、その計測時間の内の例えば測定開始からT1時
間までの間は第1レンジ(α1,β1)が選択され、そ
の後に入力レベルの変動により第2レンジ(α2,β
2)に切り換えられて、残りのT2時間(1時間−T1
時間)は第2レンジが維持される場合についてのもので
ある。α1,α2はリーディング誤差、β1,β2はフ
ルスケール誤差である。
【0018】測定が開始されると、まず、CPU105
は入力部103の測定レンジがどのレンジであるかを見
て、瞬時電力VPの誤差演算に用いる誤差データを選択
する。上記の仮定によると、測定開始時点の測定レンジ
は第1レンジであるから、その誤差データには、リーデ
ィング誤差α1,フルスケール誤差β1が用いられる。
【0019】そして、CPU105は、A/D変換器1
04にて電圧データVと電流データIがサンプリングさ
れるごとに、V×Iなる演算を行なって瞬時電力VPを
算出し、その値VPを積算電力用メモリ108に入れ逐
次加算する(電力積算)。
【0020】その一方で、CPU105は、この瞬時電
力演算と並行して誤差演算および誤差積算を実行する
(ステップSTA,STB参照)。すなわち、次式
(3)により、各瞬時電力VPの誤差EPを算出すると
ともに、その瞬時電力誤差EPを電力誤差用メモリ10
9入れ逐次加算する(誤差積算)。
【0021】 瞬時電力誤差EP=(瞬時電力VP×±α1/100)+ (第1レンジフルスケール値±β1/100) ・・・式(3)
【0022】次に、上記の仮定にしたがって、測定開始
時点からT1時間経過後に入力レベル変動により、入力
部103の測定レンジが第1レンジから第2レンジに切
り換えられたとする。
【0023】CPU105は、このレンジ切換えによっ
ても上記の電力積算(ΣV×I)は続行するが、瞬時電
力VPの誤差演算に用いる誤差データには、第2レンジ
のリーディング誤差α2,フルスケール誤差β2を採用
し、今度はこの誤差データα2,β2に基づき瞬時電力
誤差EPを次式(4)により算出する。 瞬時電力誤差EP=(瞬時電力VP×±α2/100)+ (第2レンジフルスケール値×±β2/100) ・・・式(4)
【0024】CPU105は、上記と同様に、この瞬時
電力誤差EPを電力誤差用メモリ109に入れ、先に積
算されたT1時間の瞬時電力誤差EPに対してさらに加
算して誤差積算する。
【0025】このようにして、T1時間後のT2時間の
間、第2レンジにて測定が行なわれ、測定開始時点から
1時間が経過すると、CPU105は、積算電力用メモ
リ108から積算電力を、また、電力誤差用メモリ10
9から電力誤差をそれぞれ読み出し、ディスプレイやプ
リンタなどの表示手段107に出力する。
【0026】上記実施形態は、オートレンジモードによ
り測定レンジが切り換えられた場合についてのものであ
るが、手動切換であっても同様に積算電力と電力誤差と
が求められる。
【0027】また、上記実施形態では、T2時間内の瞬
時電力誤差を先に得られたT1時間内の誤差積算値に逐
次加算するようにしているが、各時間内の瞬時電力誤差
を別々に積算し、出力時に各誤差積算値を加算するよう
にしてもよい。
【0028】例えば、第1レンジでの誤差積算値をEP
1、第2レンジでの誤差積算値をEP2とすると、最終
的にEP1+EP2の値が積算電力の電力誤差として出
力されるが、この場合には、参考情報として各レンジで
の誤差積算値EP1,EP2も出力することができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
瞬時電力の算出時に、その時の測定レンジのリーディン
グ誤差とフルスケール誤差とにより瞬時電力の電力誤差
を算出し、この電力誤差を所定の積算時間にわたって積
算するようにしたことにより、入力レベルに応じて測定
レンジを自動的に変化させるオートレンジモードでも適
切な積算電力の電力誤差が得られ、この誤差を積算電力
の誤差範囲として表示することができる。
【0030】また、電力積算と並行して誤差積算が行な
われ、従来のように積算電力が求められてから誤差演算
する場合に比べて、出力(表示)の高速化が図れる。ま
た、誤差積算を各測定レンジごとに分けて行ない、その
各誤差積算値を出力可能とすることにより、各測定レン
ジでの電力誤差も併せて知ることができ、電力量を解析
する上で有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示したブロック図。
【図2】本発明の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【図3】従来の積算電力計の一連の動作を説明するため
のフローチャート。
【符号の説明】
100 積算電力計 101 電流センサ 102 電圧センサ 103 入力部 104 A/D変換器 105 制御手段(CPU) 106 操作手段(キーボード) 107 表示手段(ディスプレイ) 108 積算電力用メモリ 109 電力誤差用メモリ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定ラインから複数の測定レンジを有
    する入力部を介して入力される電圧と電流をサンプリン
    グして、上記電圧と上記電流とから瞬時電力を算出し、
    所定積算時間にわたって上記瞬時電力を積算して積算電
    力を得るとともに、電力確度から上記積算電力の電力誤
    差を求めて、その電力誤差を上記積算電力とともに出力
    する積算電力計において、 上記各測定レンジごとに上記電力確度を設定する操作手
    段を含み、上記瞬時電力を算出するごとに、そのときに
    選択されている上記測定レンジの電力確度により上記瞬
    時電力の電力誤差を算出するとともに、その各電力誤差
    を所定積算時間にわたって積算することにより、上記積
    算電力の電力誤差を得ることを特徴とする積算電力計。
  2. 【請求項2】 上記電力誤差を積算するにあたって、誤
    差積算を上記各測定レンジごとに分けて行ない、その各
    誤差積算値を出力可能としたことを特徴とする請求項1
    に記載の積算電力計。
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