JP2002285472A - 繊維類の抗菌加工法 - Google Patents

繊維類の抗菌加工法

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Toshimasa Onishi
敏聖 大西
Ikuya Tanaka
生也 田中
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Nagase Kasei Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維または繊維製品に対し、安全性が高く、
抗菌性の高い加工を行うこと。 【解決手段】 ユッカ抽出物を用いて処理することによ
り、繊維類の抗菌性が改良される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糸、編織布などの
繊維、衣料品、敷物、カーテンなどの繊維製品に抗菌性
を付与する加工方法およびそのための組成物に関する。
特に、これらの繊維類に黄色ブドウ球菌、大腸菌、枯草
菌、緑膿菌などの細菌に対する抗菌性を付与する加工処
理方法およびそのための組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、繊維または繊維製品の抗菌処
理のために、第4級アンモニウム塩化合物や、塩素系有
機化合物などが用いられてきた。しかし、これらの抗菌
剤は毒性が強いため、人体に対する安全性の面からみて
満足し得るものとは言えなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解
決するものであり、その目的とするところは、安全性が
高く、低濃度で繊維または繊維製品に対して強い抗菌性
を付与することのできる加工方法を提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意検討した結果、繊維類をユッカ抽
出物を用いて処理することにより、予期せぬ顕著な抗菌
性が付与されることを見出した。
【0005】つまり、ユッカ抽出物は低濃度で抗菌性を
発揮し、かつ人体に与える影響は少ないことを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0006】具体的には、本発明の方法は、繊維類の抗
菌加工方法であって、繊維類をユッカ抽出物を用いて処
理する工程を包含し、そのことにより、上記課題が解決
される。
【0007】1つの実施態様では、前記繊維類が天然繊
維を含む繊維類であり、前記処理工程において、該繊維
類がユッカ抽出物の水溶液もしくはアルコール溶液に浸
漬されるか、またはユッカ抽出物の水溶液もしくはアル
コール溶液が該繊維類に噴霧される。
【0008】別の局面において、本発明は、繊維類抗菌
加工用組成物であって、ユッカ抽出物を含む組成物を提
供する。
【0009】
【発明の実施の形態】(繊維類)本発明の方法が施され
る繊維類としては、繊維または繊維製品が挙げられる。
本明細書中では、繊維とは、加工されていない繊維ある
いは糸または織物もしくは編物もしくは不織布の形態に
加工された繊維をいう。いずれの形態であってもよい。
繊維製品とは、繊維がさらに加工されて得られる製品を
いう。具体的な例としては例えば、衣料品、敷物、カー
テンなどが挙げられる。
【0010】繊維は、天然繊維であってもよく、化学繊
維であってもよい。好ましくは、天然繊維である。好ま
しい天然繊維の例としては、綿、絹、羊毛などが挙げら
れる。また、化学繊維は、再生繊維、半合成繊維および
合成繊維に大別され、そのいずれもが利用可能である。
例えば、好ましい合成繊維の例としては、ポリエステル
およびナイロンなどが挙げられる。
【0011】本発明に用いる繊維類は、上述した各種の
繊維のうちの複数種類の混合物から構成されてもよい。
本発明に用いる繊維類は、天然繊維を含むことが好まし
く、天然繊維を主体とすることがより好ましい。具体的
には、例えば、繊維類中に存在する合計繊維重量のう
ち、1重量%以上が天然繊維であることが好ましく、5
重量%以上が天然繊維であることがより好ましく、10
重量%以上が天然繊維であることがさらに好ましく、3
0重量%以上が天然繊維であることがとりわけ好まし
く、50重量%以上が天然繊維であることが特に好まし
く、70重量%以上が天然繊維であることがきわめて好
ましく、90重量%以上が天然繊維であることがなおさ
ら好ましい。最も好ましい実施態様では、実質的に10
0重量%が天然繊維である。
【0012】A.抗菌剤組成物 (ユッカ抽出物)本明細書において、ユッカとは、リュ
ウゼツラン科ユッカ属の植物をいう。
【0013】ユッカ属には、ユッカシディゲラ(Yuc
ca schidigera)、ユッカアラボリセン
(Yucca araborescenes)、アツバ
キミガヨラン(Yucca gloriosa Lin
n)、キミガヨラン(Yucca recurvifo
lia Salisb)、イトラン(Yucca sm
alliana Fernald)、およびセンジュラ
ン(Yucca aloifolia Linn)な
ど、およそ30〜40種が知られている。本発明におい
てはこれらのいずれの種も使用可能である。中でも、ユ
ッカシディゲラ(Yucca shidigera)が
好ましい。
【0014】ユッカは、北アメリカ南西部の砂漠に大量
に生育しており、これらを本発明に用いることができ
る。またユッカの一部の種、例えば、イトランおよびア
ツバキミガヨランなどは日本でも観賞用に栽培されてお
り、これらを本発明に用いることもできる。
【0015】ユッカ抽出物とは、ユッカの植物体の全体
または一部分から任意の抽出手段で抽出された成分を含
む材料をいう。
【0016】ユッカ抽出物を得るにあたっては、ユッカ
の植物体の任意の部分を用いることができる。例えば、
ユッカの根を用いても良いし、茎を用いても良く、種子
を用いても良い。葉を用いても良い。根または茎を用い
ることが好ましい。
【0017】ユッカ抽出物を抽出する際に用いる溶媒と
しては、任意の溶媒を用いることができる。好ましく
は、アルコールなどの有機溶媒である。あるいは、有機
溶媒と水との混合溶媒を用いてもよい。
【0018】ユッカから抽出物を抽出する方法は、充分
に抽出物を抽出できる限り、任意の方法が可能である。
例えば、水またはアルコールなどの溶媒中にユッカの植
物体(例えば、茎)を浸漬することにより、抽出物を抽
出することができる。抽出の際に、ユッカの植物体を細
かく粉砕しておけば、抽出時間を短縮できる点で好まし
い。抽出後、必要に応じて抽出物に混入した植物体を濾
過などの手段により除去してもよい。もちろん、その後
の工程に差し支えない限り、植物体を除去せずにそのま
まその後の工程を行ってもよい。
【0019】抽出時間は、抽出物が充分に抽出される限
り、任意の時間とすることができる。例えば、1時間〜
1週間が好ましく、5時間〜3日間がより好ましい。抽
出温度は、抽出物が充分に抽出される限り、任意の温度
とすることができる。室温であってもよい。高温(例え
ば、40〜90℃)であってもよい。室温で行えば、加
熱のための設備が不要であり、エネルギーコストを削減
できるという利点がある。高温で行えば、抽出時間を短
縮できるという利点がある。
【0020】ユッカの植物体から抽出溶媒にて抽出させ
て得た抽出液は、そのまま本発明の方法において、ユッ
カ抽出物として用いてもよい。必要に応じて、この抽出
液を濃縮して得られる濃縮液を本発明の方法に用いるユ
ッカ抽出物としてもよい。この抽出液もしくは濃縮液を
乾燥して得られる固形物を本発明の方法に用いるユッカ
抽出物としてもよい。さらに、得られた固形物を再び水
もしくはアルコール(例えば、エタノール)などの溶媒
に溶解して本発明の方法に用いるユッカ抽出物としても
よい。
【0021】あるいは、ユッカ抽出物として、従来公知
のユッカ抽出物の市販の製品を使用してもよい。例え
ば、化粧料または身体洗浄剤などの用途のために市販さ
れているユッカ抽出物を使用することができる。このよ
うに市販されているユッカ抽出物としては、例えば、サ
ウージ社から販売されている商品名ユッカ サポニン5
0Mなどが挙げられる。
【0022】このようにして得られるユッカ抽出物は、
通常、主成分として、サポニン、糖類およびフラボンな
どを相当量含み、微量成分としてレスベラトロールを含
む。本発明においてはこれらの各成分のうちのいずれか
1種、またはこれらの各成分のうちの複数種の組み合わ
せが、抗菌性を繊維に付与すると推定される。
【0023】(処理方法)本発明の方法では、ユッカ抽
出物を用いて繊維類を処理する。ここで、処理すると
は、ユッカ抽出物中の成分を繊維に接触させることをい
う。処理方法としては、ユッカ抽出物中の成分が繊維中
に充分に接触できる限り、任意の方法が採用され得る。
ユッカ抽出物により抗菌性が得られる理由は、必ずしも
明確ではないが、ユッカ抽出物で繊維を処理することに
より、ユッカ抽出物中の成分が繊維に浸透し、その結
果、抗菌性が得られると考えられる。
【0024】1つの実施態様では、処理工程において、
該繊維類がユッカ抽出物の溶液に接触する。このような
処理方法としては、例えば、浸漬処理方法および噴霧処
理方法が挙げられる。
【0025】繊維または繊維製品を浸漬処理または噴霧
処理する場合、ユッカ抽出物は、水もしくはアルコール
を含有する液剤として調製されることが好ましい。ユッ
カ抽出物の成分が液体中に溶解した状態で存在すれば、
ユッカ抽出物の成分が繊維中に浸透しやすいので、良好
な抗菌性を得やすいという点で好ましい。浸漬処理また
は噴霧処理に用いる液体中のユッカ抽出物の濃度は、任
意の濃度であり得る。好ましくは、0.001重量%〜
90重量%であり、より好ましくは、0.01重量%〜
50重量%である。さらに好ましくは、0.1重量%〜
30重量%である。特に好ましくは、1重量%〜20重
量%である。ユッカ抽出物の濃度が低すぎる場合には、
処理後の繊維に充分な抗菌性が得られにくい。ユッカ抽
出物の濃度が高すぎる場合には、処理にかかる費用が高
くなりやすい。
【0026】浸漬処理方法では、繊維類をユッカ抽出物
を含む溶液中に浸漬する。浸漬する時間は、繊維が充分
に処理され得る限り、任意の時間であり得る。好ましく
は、0.1秒〜1日であり、より好ましくは、0.5秒
〜1時間であり、さらに好ましくは、5秒〜30分間で
あり、特に好ましくは、10秒〜10分間である。
【0027】浸漬に用いる設備は、繊維類が溶液中に充
分に浸漬され得る限り、任意の設備であり得る。大量の
溶液が入ったタンクのような容器であってもよい。
【0028】繊維類を浸漬した後、通常、繊維類を乾燥
させる。乾燥方法としては、任意の方法が使用可能であ
る。高温乾燥機などを用いて加熱乾燥をしてもよい。例
えば、50℃〜110℃程度の加熱下で乾燥することが
できる。また、真空乾燥機などを用いて減圧下で乾燥し
てもよい。もちろん、常温常圧下で放置することにより
乾燥してもよい。加熱乾燥は短時間で乾燥を終了するこ
とができる点で好ましい。常温常圧での乾燥は、乾燥機
の設備費用およびエネルギーの費用を節約できる点で好
ましい。乾燥工程における時間は、乾燥条件および目的
とする製品の乾燥程度に依存して容易に調節される。例
えば、50℃〜110℃程度に加熱される場合には、1
0秒間〜2時間程度が好ましい。
【0029】噴霧処理方法では、繊維類に対して、ユッ
カ抽出物を含む溶液を噴霧する。噴霧には、従来公知の
噴霧機を用いることができる。噴霧量は、ユッカ抽出物
中の成分が充分に繊維に接触する限り、任意の量であり
得る。具体的には例えば、繊維類1gあたり、ユッカ抽
出物を含む溶液0.0001g〜10gを噴霧すること
が好ましい。0.001g〜1gを噴霧することがより
好ましい。0.001g〜0.1gを噴霧することがさ
らに好ましい。
【0030】噴霧を行った後、通常、繊維類を乾燥させ
る。乾燥方法としては、任意の方法が使用可能である。
高温乾燥機などを用いて加熱乾燥をしてもよい。例え
ば、50℃〜110℃程度の加熱下で乾燥することがで
きる。また、真空乾燥機などを用いて減圧下で乾燥して
もよい。もちろん、常温常圧下で放置することにより乾
燥してもよい。加熱乾燥は短時間で乾燥を終了すること
ができる点で好ましい。常温常圧での乾燥は、乾燥機の
設備費用およびエネルギーの費用を節約できる点で好ま
しい。乾燥工程における時間は、乾燥条件および目的と
する製品の乾燥程度に依存して容易に調節される。例え
ば、50℃〜110℃程度に加熱される場合には、10
秒間〜2時間程度が好ましい。
【0031】上述したように、本発明の方法では、ユッ
カ抽出物を溶媒中で液体の状態として用いることが好ま
しい。しかし、必要に応じて、ユッカ抽出物が固体の形
態である状態でユッカ抽出物を繊維に接触させてもよ
い。例えば、ユッカ抽出物の紛体を流動床のような設備
中で振動させ、必要に応じて加熱して繊維にユッカ抽出
物の粉末を吸着させてもよい。
【0032】(作用)本発明において、ユッカ抽出物が
抗菌性に寄与する詳細なメカニズムは明確ではない。し
かし、ユッカ植物体中に存在する何らかの有効成分が抗
菌性を有し、そのため、ユッカ抽出物で処理された繊維
類が抗菌性を有し得ると考えられる。
【0033】具体的には、例えば、ユッカ植物体中に存
在する成分であるサポニンが細菌、例えば、黄色ブドウ
球菌、大腸菌、枯草菌、緑膿菌などの細菌に対して強い
抗菌性を発現するための有効成分であると考えられる。
このため、本発明の方法においては、この有効成分が充
分に得られるようにユッカ抽出物を調製することおよ
び、この有効成分が充分に繊維中に浸透するように繊維
の処理を行うことが重要である。本明細書中で説明した
ユッカ抽出物の調製および繊維の処理方法によれば、充
分に繊維に抗菌性が付与される。
【0034】本発明に用いるユッカ抽出物は、上述した
推定される有効成分を相当量含むことが好ましい。しか
し、いうまでもなく、上述した推定有効成分の存在が測
定により確認されるか否かは問題ではない。従来公知の
通常の抽出方法により得られるユッカ抽出物であれば、
いずれのユッカ抽出物であっても、本発明に用いること
が可能であり、かつ本発明の効果を充分に得ることがで
きる。
【0035】B.対象となる菌 本発明の方法によれば、各種細菌に対する抗菌性を繊維
または繊維製品に対して付与することができる。例え
ば、黄色ブドウ球菌、大腸菌、枯草菌、緑膿菌などの細
菌に対して強い抗菌性を付与することができる。
【0036】(本発明の組成物)本発明の組成物は、繊
維類抗菌加工用組成物であって、ユッカ抽出物を含む組
成物である。本発明の組成物は、好ましくは、ユッカ抽
出物に加えて、溶媒を含む。溶媒は、ユッカ抽出物を溶
解し得る溶媒であれば、任意の溶媒であり得る。水など
の無機溶媒であってもよく、アルコールなどの有機溶媒
であってもよい。水またはアルコールなどの、人体への
刺激性の少ない溶媒が好ましい。水が、低コストである
という点で最も好ましい。抗菌加工用組成物中のユッカ
抽出物の濃度は、任意の濃度であり得る。好ましくは、
0.001重量%〜90重量%であり、より好ましく
は、0.01重量%〜50重量%である。さらに好まし
くは、0.1重量%〜30重量%である。特に好ましく
は、1重量%〜20重量%である。ユッカ抽出物の濃度
が低すぎる場合には、処理後の繊維に充分な抗菌性が得
られにくい。ユッカ抽出物の濃度が高すぎる場合には、
処理にかかる費用が高くなりやすい。
【0037】本発明の抗菌加工用組成物は、また、上述
した抗菌性についての有効成分を相当量含むことが好ま
しい。具体的には、例えば、0.0001重量%〜50
重量%含むことが好ましく、より好ましくは、0.00
1重量%〜30重量%である。さらに好ましくは、0.
01重量%〜10重量%である。特に好ましくは、0.
1重量%〜5重量%である。ユッカ抽出物中の有効成分
の濃度が低すぎる場合には、処理後の繊維に充分な抗菌
性が得られにくい。ユッカ抽出物の濃度が高すぎる場合
には、処理にかかる費用が高くなりやすい。
【0038】さらに、本発明の抗菌加工用組成物には、
必要に応じて、従来の繊維の抗菌加工用組成物に添加さ
れる添加剤を添加することができる。
【0039】
【実施例】以下の実施例により、繊維類をユッカ抽出物
を用いて処理した場合の、繊維類の抗菌性をさらに詳し
く説明する。
【0040】(ユッカ抽出物の調製)ユッカ抽出物の調
製方法は、特開平11−147818号公報記載の方法
に従った。
【0041】ユッカシディゲラ(Yucca schi
digera)の根および茎をチップにし、天日乾燥し
た後、粉砕して原末を得た。この原末120gをエタノ
ール80体積%、水20体積%からなる混合溶媒1リッ
トルに浸漬し、常温で24時間放置した後、植物繊維部
を濾別して80%エタノール抽出液を得た。この80%
エタノール抽出液を常圧で加熱してエタノールの一部を
留去することにより、蒸発残分15重量%の濃縮液16
0gを得た。上記蒸発残分15%の濃縮液160gをス
プレードライヤーで処理してユッカ抽出物粉末23gを
得た。得られた粉末は、主成分として、サポニンを50
〜60重量%、糖を20〜40重量%、およびフラボン
を10〜20重量%含有していた。また微量成分とし
て、レスベラトロールを0.01〜0.5重量%含有し
ていた。
【0042】(試験布の調製)ユッカから得られた抽出
物粉末を水で以下の表1に示される濃度に希釈した。得
られた溶液に綿布を25℃で1分間浸漬した後、25℃
で1時間乾燥した。
【0043】(抗菌効力測定方法)試験方法は繊維製品
新機能評価協議会の評価試験法に準じ、菌数測定法で行
った。試験菌には黄色ぶどう球菌IFO12732を使
用した。試験布に試験菌を接種し、35℃、18時間培
養後の生菌数を測定し、次の基準に従って静菌活性値を
計算した。
【0044】静菌活性値 = logB−logC B:未処理布の18時間後の菌数 C:処理布の18時間後の菌数 抗菌性の効果は静菌活性値で表され、この値が大きいほ
ど抗菌性は高いと判断される。また、静菌活性値が2.
2よりも大きいかどうかが繊維製品新機能評価協議会
(JAFET)の抗菌防臭の基準となる。
【0045】
【表1】 表1に示す結果から、本発明に従って繊維類をユッカ抽
出物を用いて処理することにより、繊維類に高い抗菌性
が付与されることが示される。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、繊維または繊維製品に
対し、黄色ブドウ球菌、大腸菌、枯草菌、緑膿菌などの
細菌に対して強い抗菌性を付与することができる。さら
に、ユッカ抽出物は天然系の成分からなり、従来より、
化粧料、身体洗浄剤などに使用されているように安全性
の高い化合物であり、人体への悪影響の心配もない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 13/152 D06M 13/152 // D06M 101:02 101:02 Fターム(参考) 3B154 AA01 AB12 AB20 AB21 BA60 BB32 BB34 BD12 BD17 BE05 DA15 4H011 AA02 BA01 BB22 BC19 DA10 DC10 DH16 4L033 AA01 AB01 AC10 BA07 BA11 BA99 CA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維類の抗菌加工方法であって、繊維類
    をユッカ抽出物を用いて処理する工程を包含する、方
    法。
  2. 【請求項2】 前記繊維類が天然繊維を含み、前記処理
    工程において、該繊維類がユッカ抽出物の水溶液もしく
    はアルコール溶液に浸漬されるか、またはユッカ抽出物
    の水溶液もしくはアルコール溶液が該繊維類に噴霧され
    る、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 繊維類抗菌加工用組成物であって、ユッ
    カ抽出物を含む、組成物。
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