JP2002283710A - インクジェット用記録材料 - Google Patents

インクジェット用記録材料

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JP2002283710A
JP2002283710A JP2001091508A JP2001091508A JP2002283710A JP 2002283710 A JP2002283710 A JP 2002283710A JP 2001091508 A JP2001091508 A JP 2001091508A JP 2001091508 A JP2001091508 A JP 2001091508A JP 2002283710 A JP2002283710 A JP 2002283710A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フォトライクの高光沢と高インク吸収性、及び
保存性が改良されたインクジェット記録用材料を提供す
る。 【解決手段】支持体上にインク受容層を設けたインクジ
ェット用記録材料において、一般式1または一般式2で
表される化合物、トコフェロール誘導体、フラボノイド
から選ばれる化合物を少なくとも1つ含有することを特
徴とするインクジェット用記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク受容層を有
するインクジェット用記録材料に関し、更に詳しくは、
フォトライクな高い光沢を有し、高いインク吸収性を備
え、かつ印字部分の保存性に優れた、インクジェット用
記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式に使用される記
録材料として、通常の紙やインクジェット記録用紙と称
される支持体上にインク溶媒に対して膨潤性の有るバイ
ンダーからなる膨潤型インク受容層や非晶質シリカ等の
顔料とポリビニルアルコール等の水溶性バインダーから
なる空隙型インク受容層を設けてなる記録材料が知られ
ている。
【0003】例えば、特開昭56−80489号、特開
平5−286228号、特公平6−427号公報等には
膨潤型の記録材料の開示がなされ、特開昭55−515
83号、同56−157号、同57−107879号、
同57−107880号、同59−230787号、同
62−160277号、同62−184879号、同6
2−183382号、及び同64−11877号公報等
に開示のごとく、シリカ等の含珪素顔料を水系バインダ
ーと共に紙支持体に塗布して得られる空隙型の記録材料
が提案されている。
【0004】また、特公平3−56552号、特開平2
−188287号、同平10−81064号、同平10
−119423号、同平10−175365号、同10
−203006号、同平10−217601号、同平1
1−20300号、同平11−20306号、同平11
−34481号公報等公報には、気相法による合成シリ
カ微粒子(以降、気相法シリカと称す)を用いた記録材
料が開示されている。気相法シリカは、一次粒子の平均
粒径が数nm〜数十nmの超微粒子であり、高い光沢と
高いインク吸収性が得られるという特徴がある。
【0005】近年、フォトライクの記録シートが要望さ
れる中、益々光沢性が重要視されてきており、ポリオレ
フィン樹脂被覆紙(紙の両面にポリエチレン等のポリオ
レフィン樹脂をラミネートしたもの)やポリエステルフ
ィルム等の耐水性支持体上に気相法シリカを主体とする
インク受容層が塗設された記録材料が提案されている。
【0006】従来から一般的に用いられてきた紙支持体
は、それ自体がインク吸収層としての役割を有していた
が、前述したポリオレフィン樹脂被覆紙等の耐水性支持
体は、紙支持体と違ってインクを吸収することができな
いため、支持体上に設けられたインク受容層のインク吸
収性が重要であり、インク受容層の空隙率を高める必要
がある。従って、気相法シリカの塗布量を多くし、更
に、気相法シリカに対するバインダーの比率を低減する
必要があった。
【0007】しかしながら、無機微粒子、特に気相法シ
リカ微粒子を用いた高空隙率の記録層を有するインクジ
ェット用記録材料は、インク吸収性は非常に優れている
が、耐水性に劣っていたり、印字後の保管中に印字画像
が変色しやすいという問題を有している。特に、気相法
シリカの空隙層を有する記録媒体は、耐光性に劣るだけ
でなく、特に大気中の微量ガスによる退色が生じやすい
という問題が十分には解決できていない。
【0008】微量ガスによる退色の防止剤および耐光性
改良剤として知られている化合物には、気相法シリカか
らなる多孔質インク受容層に含有した場合、微量ガスに
よる退色を防止する効果(以降、耐ガス性という)があ
っても耐光性を悪くしたり、逆に耐光性が良くなっても
耐ガス性が悪くなったりするため、耐ガス性および耐光
性の両方を改良する化合物は極めて少ないのが実情であ
る。
【0009】特開平8−25796号公報には、擬ベー
マイトからなる多孔質インク受容層にチオ尿素誘導体等
の化合物を含有させることにより、耐ガス性を改良でき
ることが記載されている。確かに、気相法シリカからな
る多孔質インク受容層にチオ尿素を含有させると耐ガス
性を著しく改良することができ、耐光性もある程度は改
良される。しかし、チオ尿素誘導体は、人体への悪影響
が懸念されるため、使用には制限がある。
【0010】特開平7−314882号公報には、擬ベ
ーマイトからなる多孔質インク受容層にジチオカルバミ
ン酸塩等の化合物を含有させることにより、耐ガス性を
改良することが記載されている。しかし、気相法シリカ
からなる多孔質インク受容層にジチオカルバミン酸を含
有させても、耐ガス性は改良されず、耐光性も劣化す
る。
【0011】特開平7−314881号公報には、擬ベ
ーマイトからなる多孔質インク受容層に尿素誘導体、セ
ミカルバジド誘導体、カルボヒドラジド誘導体またはヒ
ドラジン誘導体を含有させることにより、ポリ塩化ビニ
ルフイルムと接触したときの黄変色を防止することが記
載されている。しかし、気相法シリカからなる多孔質イ
ンク受容層に尿素を含有させても耐ガス性も耐光性もほ
とんど改良することはできない。
【0012】また、特開昭61−177279号公報に
は、メルカプト基を有する含窒素ヘテロ環化合物を含有
させることにより、染料の耐光性を改良することが記載
されている。しかし、気相法シリカからなる多孔質イン
ク受容層に含窒素ヘテロ環メルカプト化合物を含有させ
ると、耐ガス性は改良されるものの、耐光性改良効果は
不十分である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、フォトライクの高光沢、高インク吸収性、高耐水性
及び保存性が改良されたインクジェット記録用材料を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、支
持体上にインク受容層が塗設されてなるインクジェット
用記録材料において、下記(1)〜(4)から選ばれる
少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とするイ
ンクジェット用記録材料により達成される。 (1)下記一般式1で表される化合物。
【0015】
【化4】
【0016】一般式1中、X1、X2、X3はそれぞれ独
立に−N(R4)−または−O−を表し、R1、R2、R3
それぞれ独立に水素原子、脂肪族基または芳香族基を表
す。R4は水素原子、脂肪族基、ヒドロキシ基、アルコ
キシ基またはアミノ基を表す。
【0017】(2)下記一般式2で表される化合物。
【0018】
【化5】
【0019】一般式2中、R5、R6、R7はそれぞれ独
立に脂肪族基を表し、これらの内少なくとも1つは不飽
和脂肪族基を有する。
【0020】(3)下記一般式3で表されるトコフェロ
ール誘導体。一般式3中、R8は水素原子またはアシル
基を表し、R9、R10,R11はそれぞれ独立に水素原子
またはメチル基を表す。
【0021】
【化6】
【0022】(4)フラボノイド
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、一般式1の化合物について詳しく説明する。一般
式1中、X1、X2、X3はそれぞれ独立に−N(R4)−ま
たは−O−を表し、R1、R2、R3はそれぞれ独立に水
素原子、脂肪族基(例えば、メチル基、エチル基、i−
プロピル基、アリル基、ブテニル基、プロパルギル基
等)、または芳香族基(例えば、フェニル基、ナフチル
基等)を表す。R4は水素原子、脂肪族基(例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、t−ブチル基、アリル基、ブテニル基、プロパル
ギル基、シクロヘキシル基等)、ヒドロキシ基、アルコ
キシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、ベンジルオ
キシ基等)またはアミノ基(例えば、アミノ基、メチル
アミノ基、ジエチルアミノ基、ジn−ブチルアミノ基
等)を表す。
【0024】また、R1〜R4は置換基を有していてもよ
く、置換基としては、脂肪族基(例えば、メチル基、エ
チル基、i−プロピル基、ブテニル基、プロパルギル基
等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基
等)、複素環式基(例えば、ピリジル基、フリル基、チ
エニル基、テトラヒドロフリル基等)、カルボキシ基、
スルホ基、シアノ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ
基、エトキシ基、ベンジルオキシ基等)、アルキルチオ
基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等)、ヒドロ
キシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えば、塩素原
子、臭素原子、フッ素原子等)、アルコキシカルボニル
基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基、フェノキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボ
ニル基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ
基、p−トリルオキシ基等)、アシルオキシ基(例え
ば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基等)、ア
シル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾ
イル基、メシル基等)、カルバモイル基(例えば、カル
バモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、モルホ
リノカルボニル基、ピペリジノカルボニル基等)、スル
ファモイル基(例えば、スルファモイル基、N,N−ジ
メチルスルファモイル基、モルホリノスルホニル基、ピ
ペリジノスルホニル基等)、アシルアミノ基(例えば、
アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基等)、スルホ
ンアミド基(例えば、メシルアミノ基、エチルスルホン
アミド基、p−トルエンスルホンアミド基、2,4,6
−トリイソプロピルフェニルスルホンアミド基等)、ウ
レイド基(例えば、メチルウレイド基、フェニルウレイ
ド基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、メチルアミノ
基、ジエチルアミノ基、ジn−ブチルアミノ基、ニトロ
基等)等が挙げられる。これらの置換基はさらに置換基
を有していても良い。
【0025】好ましい一般式1の化合物としては、X1
−R1、X2−R2、X3−R3で表される基の少なくとも
1つがNHOH基である化合物、またはR1〜R4で表さ
れる基に不飽和脂肪族基(例えば、アリル基、ブテニル
基、プロパルギル基等)を有する化合物である。また、
1分子中にNHOH基と不飽和脂肪族基の両方を有して
いても良い。
【0026】一般式2のR5、R6、R7はそれぞれ独立
に脂肪族基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、アリル
基、ブテニル基、プロパルギル基、シクロヘキシル基
等)を表し、これらの内少なくとも1つは不飽和脂肪族
基を表す。また、これらは置換基を有していても良く、
置換基の例としては一般式1のR1〜R4の説明で挙げた
置換基の例が適用できる。
【0027】一般式3中、R8は水素原子またはアシル
基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル
基、メシル基等)を表し、R9、R10,R11はそれぞれ
独立に水素原子またはメチル基を表す。また、本発明の
一般式3で表されるトコフェロール誘導体はDL、Dお
よびL体を包含する。
【0028】本発明のフラボノイドとしては、フラボン
類(例えば、フラボン、フラバノン、フラバン、カテキ
ン、フラボノール、フラバノール、フラバノノール、ア
ントシアニジン等)、イソフラボン類(例えば、イソフ
ラボン、イソフラバノン、プテロカルパン等)が好まし
く使用される。特に、カテキン誘導体またはフラボノー
ル誘導体が好ましい。
【0029】以下に、一般式(1)、一般式(2)、一
般式(3)およびフラボノイドの具体例を示すが、本発
明は以下の化合物に限定されるものではない。
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】
【化11】
【0035】本発明に用いられる一般式(1)、一般式
(2)、一般式(3)およびフラボノイドは、適当な溶
媒に溶解あるいは分散して添加しても、高沸点有機溶媒
たとえばジ−2−エチルヘキシルフタレート、トリクレ
ジルホスフェート等と共に親水性バインダー中に乳化分
散して添加しても良い。
【0036】本発明に用いられる一般式(1)、一般式
(2)、一般式(3)およびフラボノイドのインク受容
層中における含有量は、約0.01〜10g/m2、好ま
しくは0.05〜2g/m2である。
【0037】本発明において、空隙型インク受容層の場
合に含有される無機微粒子としては、軽質炭酸カルシウ
ム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリ
ン、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、珪酸カルシ
ウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、アルミナ、アル
ミナ水和物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム
等が挙げられる。
【0038】フォトライクな高い光沢、高い印字濃度、
鮮明な画像、安い製造コストの点では合成シリカ、アル
ミナやアルミナ水和物が選択され、中でも気相法シリカ
が好ましい。
【0039】気相法シリカは、湿式法に対して乾式法と
も呼ばれ、一般的には火炎加水分解法によって作られ
る。具体的には四塩化ケイ素を水素及び酸素と共に燃焼
して作る方法が一般的に知られているが、四塩化ケイ素
の代わりにメチルトリクロロシランやトリクロロシラン
等のシラン類も、単独または四塩化ケイ素と混合した状
態で使用することができる。気相法シリカは日本アエロ
ジル株式会社からアエロジル、トクヤマ株式会社からQ
Sタイプとして市販されており入手することができる。
【0040】本発明に用いられる気相法シリカの一次粒
子の平均粒径は、3〜30nmが好ましく、より高い光
沢を得るためには、20nm以下が好ましい。更に好ま
しくは一次粒子の平均粒径が3〜15nmでかつBET
法による比表面積が200m2/g以上(好ましくは25
0〜500m2/g)のものを用いることである。本発明
で云うBET法とは、気相吸着法による粉体の表面積測
定法の一つであり、吸着等温線から1gの試料の持つ総
表面積、即ち比表面積を求める方法である。通常吸着気
体としては、窒素ガスが多く用いられ、吸着量を被吸着
気体の圧、または容積の変化から測定する方法が最も多
く用いられている。多分子吸着の等温線を表すのに最も
著名なものは、Brunauer、Emmett、Tellerの式であって
BET式と呼ばれ表面積決定に広く用いられている。B
ET式に基づいて吸着量を求め、吸着分子1個が表面で
占める面積を掛けて、表面積が得られる。
【0041】本発明のインク受容層に含有されるアルミ
ナ、及びアルミナ水和物は、酸化アルミニウムやその含
水物であり、結晶質でも非晶質でもよく、不定形や、球
状、板状等の形態を有しているものが使用される。両者
の何れかを使用してもよいし、併用してもよい。
【0042】本発明のアルミナとしては酸化アルミニウ
ムのγ型結晶であるγ−アルミナが好ましく、中でもδ
グループ結晶が好ましい。γ−アルミナは一次粒子を1
0nm程度まで小さくすることが可能であるが、通常
は、数千から数万nmの二次粒子結晶を超音波や高圧ホ
モジナイザー、対向衝突型ジェット粉砕機等で50〜3
00nm程度まで粉砕したものが好ましく使用出来る。
【0043】本発明のアルミナ水和物はAl23・nH
2O(n=1〜3)の構成式で表される。nが1の場合
がベーマイト構造のアルミナ水和物を表し、nが1より
大きく3未満の場合が擬ベーマイト構造のアルミナ水和
物を表す。アルミニウムイソプロポキシド等のアルミニ
ウムアルコキシドの加水分解、アルミニウム塩のアルカ
リによる中和、アルミン酸塩の加水分解等の公知の製造
方法により得られる。
【0044】本発明の好ましいインクジェット用記録材
料は、無機微粒子、特に気相法シリカによって皮膜中に
形成された空隙にインクを吸収させるものであり、高い
インク吸収性を発現させるためには空隙容量を高める必
要がある。このため、支持体上には比較的多量の無機微
粒子を塗布する必要があり、また親水性バインダー量は
空隙率を高めるために減量することが好ましい。
【0045】本発明に用いられる無機微粒子は、インク
受容層に8g/m2以上含有するのが好ましく、10〜3
0g/m2の範囲で用いるのがより好ましい。この範囲よ
り少ないと、インク吸収性が劣る。親水性バインダー量
は、無機微粒子に対して5〜40重量%が好ましい。こ
のように親水性バインダーの比率を小さくすることによ
って、インク吸収性は向上するが、耐水性ならびに印字
後の耐光性および耐ガス性が低下しやすく、本発明は、
これらの性能を同時に満足させるものである。
【0046】本発明において、無機微粒子はインク受容
層中に主たる割合、すなわちインク受容層の全固形分に
対して無機微粒子を50重量%以上、好ましくは60重
量%以上、より好ましくは65重量%以上含有すること
が好ましい。
【0047】本発明において、無機微粒子とともに用い
られる親水性バインダーとしては、公知の各種バインダ
ーを用いることができるが、透明性が高くインクのより
高い浸透性が得られる親水性バインダーが好ましく用い
られる。親水性バインダーの使用に当たっては、親水性
バインダーがインクの初期の浸透時に膨潤して空隙を塞
いでしまわないことが重要であり、この観点から比較的
室温付近で膨潤性の低い親水性バインダーが好ましく用
いられる。特に好ましい親水性バインダーは完全または
部分ケン化のポリビニルアルコールまたはカチオン変性
ポリビニルアルコールである。
【0048】ポリビニルアルコールの中でも特に好まし
いのは、ケン化度が80以上の部分または完全ケン化し
たものである。平均重合度200〜5000のものが好
ましい。
【0049】また、カチオン変性ポリビニルアルコール
としては、例えば特開昭61−10483号に記載され
ているような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウ
ム基をポリビニルアルコールの主鎖あるいは側鎖中に有
するポリビニルアルコールである。
【0050】本発明は、上記親水性バインダーと共に架
橋剤(硬膜剤)を用いることが好ましい。架橋剤の具体
的な例としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒ
ドの如きアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペン
タンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチ
ル)尿素、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,
3,5トリアジン、米国特許第3,288,775号記
載の如き反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニルス
ルホン、米国特許第3,635,718号記載の如き反
応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,73
2,316号記載の如きN−メチロール化合物、米国特
許第3,103,437号記載の如きイソシアナート
類、米国特許第3,017,280号、同2,983,
611号記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第
3,100,704号記載の如きカルボジイミド系化合
物類、米国特許第3,091,537号記載の如きエポ
キシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシア
ルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン
誘導体、クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、ほう酸及び
ほう酸塩の如き無機架橋剤等があり、これらを1種また
は2種以上組み合わせて用いることができる。これらの
中でも、特にほう酸またはほう酸塩が好ましい。
【0051】本発明のインク受容層はカチオン性化合物
を含有することができる。本発明に用いられるカチオン
性化合物としては、例えばカチオン性ポリマーや水溶性
金属化合物が挙げられる。カチオン性ポリマーとして
は、ポリエチレンイミン、ポリジアリルアミン、ポリア
リルアミン、アルキルアミン重合物、特開昭59−20
696号、同59−33176号、同59−33177
号、同59−155088号、同60−11389号、
同60−49990号、同60−83882号、同60
−109894号、同62−198493号、同63−
49478号、同63−115780号、同63−28
0681号、特開平1−40371号、同6−2342
68号、同7−125411号、同10−193776
号公報等に記載された1〜3級アミノ基、4級アンモニ
ウム塩基を有するポリマーが好ましく用いられる。これ
らのカチオンポリマーの分子量は、5,000以上が好
ましく、更に5,000〜10万程度が好ましい。
【0052】これらのカチオン性ポリマーの使用量は無
機微粒子に対して1〜10重量%、好ましくは2〜7重
量%である。
【0053】本発明に用いられる水溶性金属化合物とし
て、例えば水溶性の多価金属塩が挙げられる。カルシウ
ム、バリウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、ア
ルミニウム、鉄、亜鉛、ジルコニウム、クロム、マグネ
シウム、タングステン、モリブデンから選ばれる金属の
水溶性塩が挙げられる。具体的には例えば、酢酸カルシ
ウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩
化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガンニ水和物、硫
酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化ア
ンモニウム銅(II)ニ水和物、硫酸銅、塩化コバルト、
チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六
水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和
物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニ
ッケル四水和物、硫酸アルミニウム、亜硫酸アルミニウ
ム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝
酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、
臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫
酸第二鉄、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫
酸亜鉛、p−フェノールスルホン酸亜鉛、酢酸ジルコニ
ウム、塩化ジルコニウム、塩化酸化ジルコニウム八水和
物、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、酢酸クロム、硫酸ク
ロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、
クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナ
トリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タング
ストりん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩
化モリブデン、12モリブドりん酸n水和物等が挙げられ
る。
【0054】本発明において、特に水溶性アルミニウム
化合物あるいは周期表4A族元素を含む水溶性化合物が
好ましい。水溶性アルミニウム化合物は、例えば無機塩
としては塩化アルミニウムまたはその水和物、硫酸アル
ミニウムまたはその水和物、アンモニウムミョウバン等
が知られている。さらに、無機系の含アルミニウムカチ
オンポリマーである塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合
物がある。特に、塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物
が好ましい。
【0055】前記塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物
とは、主成分が下記の一般式1、2又は3で示され、例
えば[Al6(OH)153+、[Al8(OH)204+
[Al13(OH)345+、[Al21(OH)603+、等
のような塩基性で高分子の多核縮合イオンを安定に含ん
でいる水溶性のポリ水酸化アルミニウムである。
【0056】 [Al2(OH)nCl6-nm 式1 [Al(OH)3nAlCl3 式2 Aln(OH)mCl(3n-m) 0<m<3n 式3
【0057】これらのものは多木化学(株)よりポリ塩
化アルミニウム(PAC)の名で水処理剤として、浅田
化学(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の
名で、また、(株)理研グリーンよりピュラケムWTの
名で、また他のメーカーからも同様の目的を持って上市
されており、各種グレードの物が容易に入手できる。本
発明ではこれらの市販品をそのままでも使用できるが、
pHが不適当に低い物もあり、その場合は適宜pHを調
節して用いることも可能である。
【0058】本発明に用いられる周期表4A族元素を含
む水溶性化合物は水溶性で有れば特に制限はないがチタ
ンまたはジルコニウムを含む水溶性化合物が好ましい。
例えばチタンを含む水溶性化合物としては塩化チタン、
硫酸チタンが、ジルコニウムを含む水溶性化合物として
は酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、オキシ塩化ジ
ルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、硝酸ジルコ
ニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウ
ム、炭酸ジルコニウム・アンモニウム、炭酸ジルコニウ
ム・カリウム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム
化合物等が知られている。これらの化合物はpHが不適
当に低い物もあり、その場合は適宜pHを調節して用い
ることも可能である。本発明に於いて、水溶性とは常温
常圧下で水に1重量%以上溶解することを目安とする。
【0059】本発明において、上記水溶性の金属化合物
のインク受容層中の含有量は、気相法シリカ微粒子に対
して0.1〜10重量%が好ましく、更に好ましくは1
〜5重量%である。
【0060】上記したカチオン性化合物は2種以上を併
用することができる。例えば、カチオン性ポリマーと水
溶性金属化合物を併用するのが好ましい。
【0061】本発明の好ましい態様によれば、気相法シ
リカと組み合わせて、膜面pH3〜6、好ましくは3〜
5.5のインク受容層とすることによって、耐水性と印
字後の保存性を著しく改良することが出来る。インク受
容層の膜面pHは、J.TAPPI紙パルプ試験方法N
0.49に記載の方法に従って、蒸留水を用い、30秒
後に測定した表面pHである。
【0062】インク受容層のpHは、塗布液の段階で調
整するのが好ましいが、塗布液のpHと塗布乾燥された
状態での膜面pHとは必ずしも一致しないため、塗布液
と膜面pHとの関係を予め実験等によって求めておくこ
とが所定の膜面pHにするために必要である。インク受
容層塗布液のpHは、酸またはアルカリを適当に組み合
わせて行われる。酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン
酸等の無機酸、酢酸、クエン酸、コハク酸等の有機酸が
用いられ、アルカリとしては、水酸化ナトリウム、アン
モニア水、炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、または
弱アルカリとして、酢酸ナトリウム等の弱酸のアルカリ
金属塩が用いられる。
【0063】本発明のインク受容層は、更に皮膜の脆弱
性を改良するために各種油滴を含有することができる。
そのような油滴としては室温における水に対する溶解性
が0.01重量%以下の疎水性高沸点有機溶媒(例え
ば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレ
ジルホスフェート、シリコンオイル等)や重合体粒子
(例えば、スチレン、ブチルアクリレート、ジビニルベ
ンゼン、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタ
クリレート等の重合性モノマーを一種以上重合させた粒
子)を含有させることができる。そのような油滴は好ま
しくは親水性バインダーに対して10〜50重量%の範
囲で用いることができる。
【0064】本発明において、インク受容層に界面活性
剤を添加することができる。用いられる界面活性剤はア
ニオン系、カチオン系、ノニオン系、ベタイン系のいず
れのタイプでもよく、また低分子のものでも高分子のも
のでもよい。1種もしくは2種以上界面活性剤をインク
受理層塗液中に添加するが、2種以上の界面活性剤を組
み合わせて使用する場合は、アニオン系のものとカチオ
ン系のものとを組み合わせて用いることは好ましくな
い。界面活性剤の添加量はインク受容層を構成するバイ
ンダー100gに対して0.001〜5gが好ましく、
より好ましくは0.01〜3gである。
【0065】本発明において、インク受容層には更に、
着色染料、着色顔料、インク染料の定着剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング
剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤などの公知の各種
添加剤を添加することもできる。
【0066】本発明に用いられる支持体としては耐水性
支持体が好ましい。耐水性支持体としては、ポリエチレ
ンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ジアセテート
樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリイミド樹脂、セロハ
ン、セルロイド等のプラスチック樹脂フィルム、及び紙
の両面にポリオレフィン樹脂をラミネートした樹脂被覆
紙が挙げられる。本発明に用いられる耐水性支持体の厚
みは、約50〜300μm程度が好ましい。
【0067】本発明において好ましく用いられる樹脂被
覆紙を構成する原紙は、特に制限はなく、一般に用いら
れている紙が使用できるが、より好ましくは例えば写真
用支持体に用いられているような平滑な原紙が好まし
い。原紙を構成するパルプとしては天然パルプ、再生パ
ルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上混合して用
いられる。この原紙には一般に製紙で用いられているサ
イズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、
染料等の添加剤が配合される。
【0068】さらに、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光
増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面塗布さ
れていてもよい。
【0069】また、原紙の厚みに関しては特に制限はな
いが、紙を抄造中または抄造後カレンダー等にて圧力を
印加して圧縮するなどした表面平滑性の良いものが好ま
しく、その坪量は30〜250g/m2が好ましい。
【0070】樹脂被覆紙の樹脂としては、ポリオレフィ
ン樹脂や電子線で硬化する樹脂を用いることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
ペンテンなどのオレフィンのホモポリマーまたはエチレ
ン−プロピレン共重合体などのオレフィンの2つ以上か
らなる共重合体及びこれらの混合物であり、各種の密
度、溶融粘度指数(メルトインデックス)のものを単独
にあるいはそれらを混合して使用できる。
【0071】また、樹脂被覆紙の樹脂中には、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウムなどの白色顔
料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミドなどの脂
肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシ
ウムなどの脂肪酸金属塩、イルガノックス1010、イ
ルガノックス1076などの酸化防止剤、コバルトブル
ー、群青、セシリアンブルー、フタロシアニンブルーな
どのブルーの顔料や染料、コバルトバイオレット、ファ
ストバイオレット、マンガン紫などのマゼンタの顔料や
染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤などの各種の添加剤を
適宜組み合わせて加えるのが好ましい。
【0072】本発明において好ましく用いられる支持体
である樹脂被覆紙は、走行する原紙上にポリオレフィン
樹脂の場合は、加熱溶融した樹脂を流延する、いわゆる
押出コーティング法により製造され、その両面が樹脂に
より被覆される。また、電子線により硬化する樹脂の場
合は、グラビアコーター、ブレードコーターなど一般に
用いられるコーターにより樹脂を塗布した後、電子線を
照射し、樹脂を硬化させて被覆する。また、樹脂を原紙
に被覆する前に、原紙にコロナ放電処理、火炎処理など
の活性化処理を施すことが好ましい。支持体のインク受
容層が塗布される面(表面)は、その用途に応じて光沢
面、マット面などを有し、特に光沢面が優位に用いられ
る。裏面に樹脂を被覆する必要はないが、カール防止の
点から樹脂被覆したほうが好ましい。裏面は通常無光沢
面であり、表面あるいは必要に応じて表裏両面にもコロ
ナ放電処理、火炎処理などの活性処理を施すことができ
る。また、樹脂被覆層の厚みとしては特に制限はない
が、一般に5〜50μmの厚味に表面または表裏両面に
コーティングされる。
【0073】本発明における支持体には帯電防止性、搬
送性、カール防止性などのために、各種のバックコート
層を塗設することができる。バックコート層には無機帯
電防止剤、有機帯電防止剤、親水性バインダー、ラテッ
クス、硬化剤、顔料、界面活性剤などを適宜組み合わせ
て含有せしめることができる。
【0074】本発明において、インク受容層の塗布方法
は、特に限定されず、公知の塗布方法を用いることがで
きる。例えば、スライドリップ方式、カーテン方式、エ
クストルージョン方式、エアナイフ方式、ロールコーテ
ィング方式、ロッドバーコーティング方式等がある。
【0075】本発明において、インクジェット用記録材
料には、少なくとも1つの気相法シリカを含有する層に
加え、さらにインク吸収層、インク定着層、中間層、保
護層等を設けてもよい。例えば、下層に水溶性ポリマー
層を塗設したり、上層に膨潤層や多孔質層を塗設しても
良い。特に気相法シリカを使用した多孔質下層上に、よ
り少ない塗布量でアルミナ水和物の多孔質上層を設ける
ことにより印字濃度が高く保存性に優れたインクジェッ
ト用記録材料を得ることができる。
【0076】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限られるものではない。な
お、部とは固形分重量部を意味する。
【0077】実施例1 広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と針葉樹晒サルフ
ァイトパルプ(NBSP)の1:1混合物をカナディア
ン スタンダード フリーネスで300mlになるまで
叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤と
してアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5重量%、
強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1.0重量
%、カチオン化澱粉を対パルプ2.0重量%、ポリアミ
ドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5重量%添加
し、水で希釈して1%スラリーとした。このスラリーを
長網抄紙機で坪量170g/m2になるように抄造し、乾
燥調湿してポリオレフィン樹脂被覆紙の原紙とした。抄
造した原紙に、密度0.918g/cm3の低密度ポリ
エチレン100重量%の樹脂に対して、10重量%のア
ナターゼ型チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組
成物を320℃で溶融し、200m/分で厚さ35μm
になるように押出コーティングし、微粗面加工されたク
ーリングロールを用いて押出被覆した。もう一方の面に
は密度0.962g/cm3の高密度ポリエチレン樹脂
70重量部と密度0.918の低密度ポリエチレン樹脂
30重量部のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶
融し、厚さ30μmになるように押出コーティングし、
粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆し
た。
【0078】上記ポリオレフィン樹脂被覆紙表面に高周
波コロナ放電処理を施した後、下引き層をゼラチンが5
0mg/m2となるように塗布乾燥して支持体を作成し
た。
【0079】気相法シリカとシャロールDC902Pを
含む水溶液を高圧ホモジナイザーで分散し、ポリビニル
アルコール等を加えて下記組成となるようなインク受容
層塗液を調整し、気相法シリカの塗布量が固形分で18
g/m2となるように塗布、乾燥してインクジェット記録
シートを作成した。尚、いずれの記録シートもインク受
容層の膜面pHが4.0になるように調整した。
【0080】 <記録シート1> 気相法シリカ(平均一次粒径7nm、BET法による比表面積300m2/g)100部 ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重縮合物 3部 (第一工業製薬(株)製、商品名シャロールDC902P) ポリビニルアルコール 25部 (商品名:PVA235、(株)クラレ製、ケン化度88%、平均重合度3500) ほう酸 4部 塩基性ポリ水酸化アルミニウム(理研ク゛リーン株製のヒ゜ュラケムWT) 3部 両性界面活性剤 0.3部 (商品名:SWAM AM-2150、日本サーファクタント製)
【0081】<記録シート2>上記記録シート1のイン
ク受容層に尿素を3ミリモル/m2加えた。
【0082】<記録シート3>上記記録シート1のイン
ク受容層にチオセミカルバジドを3ミリモル/m2加え
た。
【0083】<記録シート4>上記記録シート1のイン
ク受容層に下記化12を3ミリモル/m2加えた。
【0084】<記録シート5>上記記録シート1のイン
ク受容層に本発明の例示化合物(I−1)を3ミリモル
/m2加えた。
【0085】<記録シート6>上記記録シート1のイン
ク受容層に本発明の例示化合物(I−2)を3ミリモル
/m2加えた。
【0086】<記録シート7>上記記録シート1のイン
ク受容層に本発明の例示化合物(I−4)を3ミリモル
/m2加えた。
【0087】<記録シート8>上記記録シート1のイン
ク受容層に本発明の例示化合物(I−7)を3ミリモル
/m2加えた。
【0088】<記録シート9>上記記録シート1のイン
ク受容層に本発明の例示化合物(II−1)を3ミリモル
/m2加えた。
【0089】<記録シート10>上記記録シート1のイ
ンク受容層に本発明の例示化合物(IV−1)を3ミリモ
ル/m2加えた。
【0090】<記録シート11>上記記録シート1のイ
ンク受容層に本発明の例示化合物(IV−2)を3ミリモ
ル/m2加えた。
【0091】
【化12】
【0092】得られた各々のインクジェット記録シート
について、インク吸収性、耐水性、印字後の保存性(耐
光性及び耐ガス性)、及び光沢度を評価した。その結果
を表1に示す。
【0093】<インク吸収性>インクジェットプリンタ
ー(セイコーエプソン社製PM−800C)を用いて、
CMYをそれぞれ100%で印字して、印字直後にPP
C用紙を印字部に重ねて軽く圧着し、PPC用紙に転写
したインク量の程度を目視で観察し、下記の基準で評価
した。 ○:全く転写しない。 ×:転写する。
【0094】<耐水性>幅100μmの細線を100μ
m間隔で印字し、1日放置した後で、35℃90%相対
湿度(RH)の条件下に2日間置いた後、細線の滲みを
下記の基準で評価した。 ○:ほとんど滲んでいなく、細線と細線の間隔が明確で
ある。 △:滲みがあるが、細線と細線の間が完全には潰れてい
ない。 ×:細線が滲み、細線と細線の間隔が無くなっている。
【0095】<耐光性>インクジェットプリンター(セ
イコーエプソン社製PM−800C)を用いてCYMK
のインクでそれぞれベタ印字を行い、アトラス社製サン
テストCPS光退色試験機にて600W/m2で30時間
照射した後、印字部の濃度を測定し、画像残存率(照射
後濃度/照射前の濃度)を求め、CMYK画像の内、最
も残存率が低いものを表示した。
【0096】<耐ガス性>上記耐光性試験と同様に印字
後、室内壁に3ヶ月間貼り付けて放置した後、印字部の
濃度を測定し、画像残存率(曝露後濃度/曝露前の濃
度)を求め、CMYK画像の内、最も残存率が低いもの
を表示した。
【0097】<光沢度>JIS P−8142(紙及び
板紙の75度鏡面光沢度試験方法)に記載の方法に従っ
て測定した。
【0098】
【表1】 ───────────────────────────────── 記録シート インク吸収性 耐水性 保 存 性(%) 備考 耐光性 耐カ゛ス性 ───────────────────────────────── 1 ○ ○ 75 69 比較 2 ○ ○ 69 72 比較 3 ○ ○ 68 74 比較 4 ○ ○ 68 81 比較 5 ○ ○ 86 83 本発明 6 ○ ○ 83 82 本発明 7 ○ ○ 82 89 本発明 8 ○ ○ 85 89 本発明 9 ○ ○ 85 91 本発明 10 ○ ○ 81 88 本発明 11 ○ ○ 83 92 本発明 ─────────────────────────────────
【0099】光沢度は、いずれの記録シートも60〜6
5%で、高い光沢を示した。上記結果から明らかなよう
に、本発明の化合物を用いることによって、高いインク
吸収性、高い耐水性を維持しつつ耐光性と耐ガス性が改
良される。即ち本発明は、インク吸収性、耐水性および
保存性が同時に改良され、かつフォトライクな高光沢が
得られる。
【0100】実施例2 実施例1に用いた気相法シリカを平均一次粒径が15n
mのものに代える以外は同様に試験した。その結果、イ
ンク吸収性、耐水性及び保存性について、ほぼ同じ傾向
の結果が得られた。光沢度は3〜6%低下した。
【0101】実施例3 実施例1の支持体としてポリエステルフイルムを用いる
以外は実施例1と同様に試験した結果、本発明の化合物
を含有させた記録シートはインク吸収性、耐水性、保存
性が良好であり、実施例1と同じ傾向の結果を得た。
【0102】実施例4 (オイル分散液−1の作成)ジ−i−デシルフタレート
3.4kgと酢酸エチル4.5リットルを、ゼラチン
1.1kg、カチオンポリマー(シャロールDC902
P)1kgおよび界面活性剤(商品名:SWAM AM
−2150、日本サーファクタント製)1kgを含有す
る水溶液27リットルに50℃で添加し、高圧ホモジナ
イザーで乳化分散した後、全量を38リットルに純水で
仕上げてオイル分散液−1とした。
【0103】気相法シリカとシャロールDC902Pを
含む水溶液を高圧ホモジナイザーで分散し、ポリビニル
アルコール等を加えて下記組成となるようなインク受容
層塗液を調製し、気相法シリカの塗布液が固形分で18
g/m2となるように塗布、乾燥してインクジェット記録
用紙を作成した。尚、何れの記録シートもインク受容層
の膜面pHが4.0になるように調製した。
【0104】 <記録シート12> 気相法シリカ(平均一次粒径12nm、BET法による比表面積200m2/g)100部 ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重縮合物 3部 (第一工業製薬(株)製、商品名シャロールDC902P) ポリビニルアルコール 20部 (商品名:PVA235、(株)クラレ製、ケン化度88%、平均重合度3500) オイル分散液−1 40部 ほう酸 4部 塩基性ポリ水酸化アルミニウム(理研ク゛リーン株製のヒ゜ュラケムWT) 3部 両性界面活性剤 0.3部 (商品名:SWAM AM-2150、日本サーファクタント製)
【0105】<記録シート13>上記記録シート12に
おいて、オイル分散液−1に例示化合物(I−7)が3
ミリモル/m2になるように添加する以外は同様にしてオ
イル分散液−2を作製し、インク受容層に加えた。
【0106】<記録シート14>上記記録シート12に
おいて、オイル分散液−1に例示化合物(II−1)が3
ミリモル/m2になるように添加する以外は同様にしてオ
イル分散液−3を作製し、インク受容層に加えた。
【0107】<記録シート15>上記記録シート12に
おいて、オイル分散液−1に例示化合物(III−1)が
3ミリモル/m2になるように添加する以外は同様にして
オイル分散液−4を作製し、インク受容層に加えた。
【0108】<記録シート16>上記記録シート12に
おいて、オイル分散液−1に例示化合物(III−2)が
3ミリモル/m2になるように添加する以外は同様にして
オイル分散液−5を作製し、インク受容層に加えた。
【0109】上記のようにして作成したインクジェット
記録シートについて、実施例1と同様の評価を行った。
結果を表2に示す。
【0110】
【表2】 ───────────────────────────────── 記録シート インク吸収性 耐水性 保 存 性(%) 備考 耐光性 耐カ゛ス性 ───────────────────────────────── 12 ○ ○ 77 72 比較 13 ○ ○ 84 91 本発明 14 ○ ○ 85 89 本発明 15 ○ ○ 81 93 本発明 16 ○ ○ 80 86 本発明 ─────────────────────────────────
【0111】表2から明らかなように、本発明の化合物
を用いることによって、高いインク吸収性、高い耐水性
を維持し、耐光性と耐ガス性の両方が改良される。
【0112】実施例5 実施例1の支持体上に下記2種類の組成のインク受容層
A、B塗布液を同時にスライドビード塗布装置で塗布し
乾燥した。下記に示す支持体に近い下層用のインク受容
層A、上層用のインク受容層B塗布液は、無機微粒子を
9重量%の固形分濃度になるように高圧ホモジナイザー
で分散した後調製した。これらの塗布液を、インク受容
層Aは気相法シリカが固形で16g/m2、インク受容層
Bの擬ベーマイトが4g/m2になるように塗布、乾燥し
た(記録シート1A)。
【0113】 <インク受容層A塗布液> 気相法シリカ 100部 (平均一次粒径7nm) ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重縮合物 4部 (第一工業製薬(株)製、商品名シャロールDC902P) ほう酸 4部 ポリビニルアルコール 20部 (ケン化度88%、平均重合度3500) 界面活性剤 0.3部 酢酸ジルコニウム 2部
【0114】 <インク受容層B塗布液> 擬ベーマイト 100部 (平均一次粒径15nm、アスペクト比5の平板状) ほう酸 4部 ポリビニルアルコール 20部 (ケン化度88%、平均重合度3500) 界面活性剤 0.3部 酢酸ジルコニウム 2部
【0115】塗布後の乾燥条件を下記に示す。5℃で3
0秒間冷却後、全固形分濃度が90重量%までを45℃
10%RHで乾燥し、次いで35℃10%RHで乾燥し
た。
【0116】インク受容層Aおよびインク受容層Bに実
施例1の記録シート2〜11で用いた化合物をそれぞれ
3ミリモル/m2添加して記録シート2A〜11Aを同様
に作成した。
【0117】上記のようにして作成したインクジェット
記録シートについて実施例1と同様に評価を行ったとこ
ろ、実施例1と同様傾向の結果が得られた。
【0118】
【発明の効果】本発明によれば、高インク吸収性、高耐
水性、高光沢でかつ保存性の改良されたフォトライクな
インクジェット用記録材料が得られる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にインク受容層が塗設されてな
    るインクジェット用記録材料において、前記記録材料が
    下記(1)〜(4)から選ばれる少なくとも1種の化合
    物を含有することを特徴とするインクジェット用記録材
    料。 (1)下記一般式1で表される化合物。 【化1】 一般式1中、X1、X2、X3はそれぞれ独立に−N(R4)
    −または−O−を表し、R1、R2、R3はそれぞれ独立
    に水素原子、脂肪族基または芳香族基を表す。R4は水
    素原子、脂肪族基、ヒドロキシ基、アルコキシ基または
    アミノ基を表す。 (2)下記一般式2で表される化合物。 【化2】 一般式2中、R5、R6、R7はそれぞれ独立に脂肪族基
    を表し、これらの内少なくとも1つは不飽和脂肪族基を
    有する。 (3)下記一般式3で表されるトコフェロール誘導体。 【化3】 一般式3中、R8は水素原子またはアシル基を表し、
    9、R10,R11はそれぞれ独立に水素原子またはメチ
    ル基を表す。 (4)フラボノイド
  2. 【請求項2】 前記一般式1で表される化合物の、X1
    −R1、X2−R2、X3−R3で表される基の少なくとも
    1つがNHOH基であることを特徴とする請求項1記載
    のインクジェット用記録材料。
  3. 【請求項3】 前記一般式1で表される化合物の、R1
    〜R4の少なくとも1つが不飽和脂肪族基を有すること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット用記録材
    料。
  4. 【請求項4】 前記インク受容層が無機微粒子と親水性
    バインダーからなる多孔質のインク受容層である請求項
    1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット用記録材
    料。
  5. 【請求項5】 無機微粒子が気相法シリカであること特
    徴とする請求項4に記載のインクジェット用記録材料。
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