JP2002283407A - 射出成形用金型のスプルー構造 - Google Patents

射出成形用金型のスプルー構造

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JP2002283407A
JP2002283407A JP2001087984A JP2001087984A JP2002283407A JP 2002283407 A JP2002283407 A JP 2002283407A JP 2001087984 A JP2001087984 A JP 2001087984A JP 2001087984 A JP2001087984 A JP 2001087984A JP 2002283407 A JP2002283407 A JP 2002283407A
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sprue
mold
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runner
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JP2001087984A
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Masakado Yoshida
将門 吉田
Hironobu Nakano
浩伸 中野
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形用金型のスプルー内で硬化した成形
材料であるランナーの強度を向上させることを目的とす
る。 【解決手段】 射出成形用金型1の金型本体部を構成す
る上型6に供給スプルー10を形成した、この供給スプ
ルー10の上端部には上部拡径部13を設けた。また、
上型6にシート材26を介して密着するスプルー板27
に供給スプルー10と連通可能な第三連通スプルー30
を形成し、この第三連通スプルー30の下端部に下部拡
径部33を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形用金型に
おいて成形材料を射出するためのスプルーの構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、コードワイヤーをコネクタに接続
する際に接続部に外装されるゴム栓は、図8に示す射出
成形用金型1′を用いて製造されている。この射出成形
用金型1′は、金型本体部4′を有し、金型本体部4′
の上側には基盤部3′が位置している。金型本体部4′
は、上型6′、中型7′および下型8′からなり、これ
らにより形成される多数のキャビティ5′のそれぞれの
内部で成形材料Mを硬化させることでゴム栓が成形され
る。基盤部3′は、成形材料Mを各キャビティ5′に分
配して供給するためのもので、上型6′にシート材2
6′を介して密着する断熱板25′と、断熱板25′か
ら所定距離だけ離間して配置されるポット板23′を有
している。断熱板25′は、金型本体部4′からの熱伝
導により、断熱板25′とポット板23′が形成するプ
ール空間31′に流動する成形材料Mの硬化を防止して
いる。キャビティ5′に成形材料Mを射出するスプルー
は、断熱板25′を貫通する連通スプルー30′と、上
型6′を貫通する供給スプルー10′からなり、成形材
料Mの射出時には、成形材料Mが、プール空間31′か
ら連通スプルー30′に導入され、シート材26′を破
って供給スプルー10′に流入し、供給スプルー10か
らキャビティ5′内に供給される。
【0003】射出成形後は、上型6′に対して中型7′
および下型8′を下降させて、上型6′の供給スプルー
10′内で硬化した成形材料Mであるランナーの下端と
ゴム栓を切断すると共に、上型6′と断熱板25′とを
離間させて断熱板25′の連通スプルー30′内で硬化
したランナーの上端と未硬化の成形材料Mを分離させ
る。これにより上型6′には、多数のランナーが残る
が、このランナーは、シート材26′の裂片26a′を
挟み込んで硬化しているので、シート材26′を廃棄す
ることで、多数のランナーを一括して廃棄することがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構造を有するスプルーを用いて射出成形を行うと、
ランナーにより挟み込まれるシート材26′の裂片26
a′の位置が安定しないので、裂片26a′の位置によ
ってはランナーの断面積が小さくなることがあった。ラ
ンナーに断面積が小さい部分があると、型開きの際に、
本来の分離位置であるランナーの下端16′よりも先に
断面積の小さい部分からランナーがちぎれることがあ
る。このような場合は、ちぎれたランナーはゴム栓に付
着してしまうため、付着したランナーを取り除く作業が
必要であり、作業効率を低下させる原因となる。また、
ランナーを断熱板25′から引き離す際にもランナーが
ちぎれ、硬化したランナーが断熱板25′内に残留する
ことがあった。断熱板25′内に残留したランナーは、
成形材料Mの射出の妨げになるので、その都度、製造作
業を中断して取り除かなければならない。従って、本発
明の目的は、射出成形後の型開きの際に、射出成形品で
あるゴム栓とランナーを確実に切断させることであり、
硬化したランナーのスプルー内への残留を防止すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決する本
発明の請求項1に係る発明は、成形材料を金型本体部が
形成するキャビティに射出するためのスプルーが、キャ
ビティを形成する金型本体部に設けられた供給スプルー
と、金型本体部にシート材を介して接するスプルー板に
設けられた連通スプルーを有し、供給スプルーは、スプ
ルー板に望む端部がスプルー板に向かって拡径する第一
拡径部を有する射出成形用金型のスプルー構造とした。
このような射出成形用金型のスプルー構造は、成形素材
がシート材を破って、キャビティに射出する際に、破れ
たシート材の裂片を第一拡径部のテーパに倣うように変
形させるものであり、成形時に供給スプルー内で硬化す
る成形材料中にシート材の裂片が入り込むことを防止す
る。
【0006】また、本発明の請求項2に係る発明は、請
求項1に記載の射出成形用金型のスプルー構造におい
て、連通スプルーは、スプルー板を貫通すると共に、金
型本体部に望む端部が金型本体部に向かって拡径する第
二拡径部を有する構造にした。このような射出成形用金
型のスプルー構造は、連通スプルー第二拡径部により成
形材料の流れを連通スプルーの外側に向かわせること
で、成形材料の流れにより、シート材の裂片を第一拡径
部のテーパに倣うように変形させるものである。また、
連通スプルーの第二拡径部により硬化する成形材料であ
るランナーの断面積を増加させて、ランナーの引っ張り
強度を増加させるものである。
【0007】さらに、本発明の請求項3に係る発明は、
請求項1または請求項2に記載の射出成形用金型のスプ
ルー構造において、供給スプルーの第一拡径部の最大開
口径は、連通スプルーの第二拡径部の最大開口径よりも
大きい構造にした。このような射出成形用金型のスプル
ー構造は、シート材を挟んで対峙する供給スプルーの第
一拡径部の開口径を連通スプルーの第二拡径部の開口部
よりも大きくすることで、スプルーの容積増加を最小限
に抑えつつも、成形材料の流れにより、シート材の裂片
を第一拡径部のテーパに倣うように確実に変形させるも
のである。
【0008】また、本発明の請求項4に係る発明は、成
形材料を金型本体部が形成するキャビティに射出するた
めのスプルーが、キャビティを形成する金型本体部に設
けられた供給スプルーと、金型本体部にシート材を介し
て接するスプルー板に設けられた連通スプルーを有し、
連通スプルーは、スプルー板を貫通すると共に、金型本
体部に望む端部が金型本体部に向かって拡径する拡径部
を有する射出成形用金型のスプルー構造とした。このよ
うな射出成形用金型のスプルー構造は、連通スプルーに
第二拡径部を設けて、連通スプルー内で硬化するランナ
ーの断面積を増加させることで、ランナーの引っ張り強
度を増加させるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
しながら詳細に説明する。図1は本実施の形態の射出成
形用金型の断面図、図2は図1の一部拡大図、図3は射
出成形用金型を構成する金型本体部の分解断面図であ
る。図1に示すように、本実施の形態において射出成形
用金型1は、その上側に成形材料Mを供給する供給手段
2が位置し、図示しないシート材給排装置からシート材
26が供給され、射出成形用金型1の基盤部3の流路か
ら成形材料Mを加熱した金型本体部4内のキャビティ5
に射出し、所望の形状に硬化させるものである。
【0010】以下に、射出成形用金型1の各構成要素に
ついて説明する。まず、図1から図3に示すように、射
出成形用金型1の金型本体部4は、上型6、中型7、下
型8から構成されており、これら三つの型6、7、8は
分離可能である。図2および図3に詳細に示すように、
金型本体部4を構成する上型6は、キャビティ5の上部
11をなしている。さらに、上型6には、キャビティ5
に成形材料Mを射出するための二次スプルーS2を構成
する供給スプルー10が形成されている。供給スプルー
10は、上端部において不連続、かつ、大きく拡径する
上部拡径面12を備えた上部拡径部13を有している。
この上部拡径部13が、特許請求の範囲に記載の第一拡
径部に相当する。なお、上部拡径部13の作用について
は後に説明するので、ここでは省略する。また、供給ス
プルー10は全体として下側から上側にかけてテーパを
有しているが、これは、射出成形時に供給スプルー10
内で硬化する成形材料MであるランナーRを上型6から
抜き出し易くするための抜き勾配である。
【0011】中型7は、図3に示すように上下に貫通す
る貫通孔14を有し、貫通孔14は、内周面に沿って複
数の半円溝14a、14bを有している。さらに、貫通
孔14の上端は段差部14cを有している。そして、下
型8は、中型7を上下に貫通するコアピン15を有して
いる。図2に示すように上型6、中型7、および、下型
8が組まれると、コアピン15の先端は、中型7を貫通
し、上型6の供給スプルー10に挿入され、コアピン1
5が中子となることで、中空のキャビティ5が形成され
る。このとき、コアピン15の先端と供給スプルー10
の下端との間には、微小なリング状の隙間であるゲート
16が形成される。射出成形時には、このゲート16か
ら成形材料Mがキャビティ5に供給される。なお、キャ
ビティ5の形状は一例であり、これに限定されるもので
は無い。また、金型本体部4は、図1に示す形態に限定
されずに、任意の形状のキャビティ5が形成される形態
であれば、各型の上下位置の関係や、型の数は任意のも
のを用いることができる。
【0012】次に、射出成形用金型1の基盤部3につい
て説明する。図1に示すように基盤部3は、供給手段2
から成形材料Mが供給される一次スプルー20を中央部
分に備えた基板21と、一次スプルー20に供給された
成形材料Mを各キャビティ5に供給するために、多数の
導入スプルー22を備えたポット板23と、金型本体部
4からポット板23への熱伝導を防止する冷却板24お
よび断熱板25、ならびに、上型6とシート材26(図
2参照)を介して密着状態に接するスプルー板27とを
有している。なお、図4に示すように、冷却板25には
第一連通スプルー28が貫通するように形成されてお
り、断熱板26には第二連通スプルー29が貫通するよ
うに形成されている。さらに、スプルー板27には第三
連通スプルー30が貫通するように形成されている。こ
の第一連通スプルー28、第二連通スプルー29、第三
連通スプルー30、および、導入スプルー22、ならび
に、前記の供給スプルー10が二次スプルーS2を形成
している。
【0013】供給手段2から一次スプルー20に供給さ
れた成形材料Mは、図4に示す基板21とポット板23
が形成する隙間であるプール空間31から各導入スプル
ー22に導入される。そして、各導入スプルー22内に
導入された成形材料Mは、連通するように位置する第一
連通スプルー28、第二連通スプルー29を経て、第三
連通スプルー30に入る。第三連通スプルー30に導入
された成形材料Mは第三連通スプルー30の下端に配置
されているシート材26を破ってから、供給スプルー1
0に流れる。
【0014】図2に詳細に示すように第三連通スプルー
30は、成形材料Mの供給側から射出側にかけて、つま
り、図2の上側から下側に向かって緩やかに抜き勾配を
有している。これは、射出成形時に第三連通スプルー3
0内で硬化するランナーRをスプルー板27から抜き出
し易くするためである。さらに、第三連通スプルー30
の下端部、つまり、シート材26や上型6に望む部分に
は、抜き勾配よりも大きな勾配で拡径する下部拡径面3
2を備え、第二拡径部である下部拡径部33を形成して
いる。
【0015】ここで、このような射出成形用金型1によ
るゴム栓の射出成形手順について説明する。まず、射出
成形用金型1は、初期状態として、図5に示すように上
型6が基盤部3から下方に伸びるガイドピン40の係止
部40aに掛止しており、その上面には未使用のシート
材が挿入されている。また、中型7および下型8は、上
型6から所定距離だけ下方に待機している。射出成形を
開始すると、中型7および下型8が一体となって図示し
ない昇降機構によりスペーサ41ごと上昇し、中型7が
上型6と当接して金型本体部4が組まれる。このように
して組まれた金型本体部4は昇降機構によりさらに上昇
して、上型6と基盤部3のスプルー板27をシート材2
6を介して密着させる(図1参照)。昇降機構は、ゴム
栓の射出成形が終了するまで金型本体部4に所定の型締
め圧力、例えば75トン、で保持する。
【0016】次に、一次スプルー20から第二連通スプ
ルー29まで満たされている成形材料Mが、供給手段2
の加圧シリンダにより加圧されて、第三連通スプルー3
0および供給スプルー10を経て、金型本体部4のキャ
ビティ5に導入される。このとき、第三連通スプルー3
0と供給スプルー10の間にあるシート材26は、成形
材料Mの重さおよび成形材料Mにかけられた圧力によ
り、図6(a)に示すように破れる。破れたシート材2
6の裂片26aは、成形材料Mの流動に従って、供給ス
プルー10側に押される。第三連通スプルー30から供
給スプルー10に流動する成形材料Mは、第三連通スプ
ルー30の下部拡径部33が拡径していることから矢印
に示すように中心に対して広がるように流れる。これに
よりシート材26の裂片26aは、図6(b)に示すよ
うに供給スプルー10の上部拡径部13の形状に倣うよ
うにして、上部拡径面12に押し付けられる。なお、連
通時の第三連通スプルー30の下部拡径部33の開口面
積は、供給スプルー10の上部拡径部13の開口面積よ
り小さいが、これは、歩留まり向上の観点から、第三連
通スプルー30の容積を最小限に抑えつつ、シート材2
6の裂片26aを上部拡径面12に倣うように変形させ
るためである。
【0017】さらに、供給スプルー10に流入した成形
材料Mは、上型6と中型7に形成されたリング状のゲー
ト16(図2参照)からキャビティ5内に導入される。
金型本体部4は、例えば180℃に加熱されているの
で、キャビティ5内および供給スプルー10内の成形材
料Mは硬化し、成形品を形成する。このとき、シート材
26の裂片26aは、上部拡径部13で硬化する成形材
料Mに固着される。また、金型本体部4からの熱伝導に
よりスプルー板27の温度も上昇しているので、第三連
通スプルー30内の成形材料Mも硬化する。この供給ス
プルー10および第三連通スプルー30内で硬化した成
形材料MがランナーR(図7参照)であり、ランナーR
は、前記のようにシート材26の裂片26aと上部拡径
部13において固着しているので、多数のランナーR
は、シート材26を介して連結される。一方、断熱板2
4および冷却板25は、図示しない冷却水流通路等によ
り金型本体部4に比べて低温、例えば60℃に保持され
るので、第一連通スプルー28および第二連通スプルー
29内の成形材料Mは、硬化せずに流動性を保ったまま
である。
【0018】成形材料Mが硬化したら金型本体部4を基
盤部3に対して下降させ、スプルー板27と上型6を離
間させる。このとき、基盤部3内で未硬化の成形材料M
とランナーRとが図7に示すように分離するので、ラン
ナーRは金型本体部4およびシート材26と共に下降す
る。この分離の際に、第三連通スプルー30内で硬化し
たランナー上部R1は第二連通スプルー29の方向に引
っ張られるが、ランナーの上部R1は、抜き勾配および
下部拡径部32により引っ張り応力が集中し難い形状と
なっているので、未硬化の成形材料Mとの境界部分で、
かつ、径が最も狭い部分から分離する。なお、未硬化の
成形材料Mは粘性が高いため、分離後の第二連通スプル
ー29から第三連通スプルー30に成形材料Mが流れ落
ちることは無い。
【0019】さらに、金型本体部4が下降すると、図5
と同様に上型6のみがガイドピン40の係止部40aに
掛止し、上型6が中型7および下型8から分離される。
このとき、上型6の供給スプルー10内で硬化した成形
材料Mであるランナーの下部R2は、抜き勾配および上
部拡径部13により引っ張り応力が集中し難い形状を有
するので、最も断面積の小さいゲート16において図7
に示すようにゴム栓から切断される。上型6には、ラン
ナーRおよび、ランナーRが固着しているシート材26
が残り、中型6および下型7に成形品MAが残る。
【0020】そして、図5に示す初期位置まで中型7お
よび下型8が下降したら、図示しない機構により中型7
のみを取り出し、成形品MAを型抜きする。このように
して得られた成形品MAがゴム栓となる。成形品MAを
型抜きした後の中型7は初期位置に戻り、次の射出成形
に備える。一方、上型6に残った多数のランナーRおよ
びシート材26は、図示しないシート材給排装置により
一括して取り除かれる。多数のランナーRが固着したシ
ート材26は廃棄され、上型6には新しいシート材26
が配置される。
【0021】このような射出成形用金型1は、二次スプ
ルーS2の第三連通スプルー30に下部拡径部33を設
けることで、シート材26の裂片26aを確実に押し広
げ、裂片26aがランナーR内に入り込むことを防止し
ている。また、供給スプルー10に上部拡径部13を設
けると、シート材26の裂片26aがランナーR内に入
ることをさらに確実に防止できる。また、このような第
三連通スプルー30および供給スプルー10内で硬化し
てできたランナーRは引張強度が高いので、常に安定し
た場所で分離や切断をすることが可能になり、未硬化の
成形材料Mに硬化した成形材料Mが混入することや、成
形品に余分な成形材料Mが付帯することを防止できる。
【0022】なお、本発明は前記の実施の形態に限定さ
れずに広く応用することが可能である。例えば、前記の
実施の形態における二次スプルーS2は、上部拡径部1
3と下部拡径部33とがシート材26を介して対峙する
構成であれば良く、成形材料Mが横方向に流動する二次
スプルーS2とすることもできる。さらに、第三連通ス
プルー30や供給スプルー10を曲部を有するスプルー
にすることもできる。また、前記の実施の形態におい
て、上部拡径部13の開口径は下部拡径部33の開口径
よりも大きいものとして説明したが、下部拡径部33の
開口径を相対的に大きくすることも可能である。この場
合には、下部拡径部33の面積と上部拡径部13の面積
の差分だけ、シート材26とランナーRの接触面積を増
加させることができるので、ランナーRとシート材26
の付着強度を向上させることができる。さらに、シート
材は、成形材料Mが流動する際にかかる圧力により破れ
る程度の強度を有していれば、紙、ビニル製等、任意の
材質をシート状にしたものを用いることができる。図2
において、下部拡径部33は第三連通スプルー30の抜
き勾配に対して不連続だが、連続した変形面から形成す
ることができる。同様にして、上部拡径部13を供給ス
プルー10の抜き勾配に連続した変形面から形成するこ
とができる。
【0023】
【発明の効果】以上、説明したように本発明は、射出成
形用金型の金型本体部に設けられた供給スプルーに第一
拡径部を設け、シート材をランナーの外周面において固
着させたので、ランナーの引っ張り強度の低下を防止す
ることができる。従って、型開き時にランナーが途中で
切断して、成形部品にランナーが付着することがなくな
る。また、射出成形用金型の金型本体部に設けられた供
給スプルーに連通する連通スプルーにおいて、供給スプ
ルーに連通する端部に第二拡径部を設けると、ランナー
の引っ張り強度を増加させることができる。従って、型
開き時に硬化した成形材料が射出成形用金型の内部に残
留することがなくなる。さらに、供給スプルーの第一拡
径部の最大開口径を、連通スプルーの第二拡径部の最大
開口径よりも大きくすると、スプルーの容積増加を最小
限に抑えつつも、型開き時に確実に、成形部品や、ラン
ナーを取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における射出成形用金型の
断面図である。
【図2】射出成形用金型の一部拡大断面図である。
【図3】射出成形用金型の金型本体部の分解断面図であ
る。
【図4】二次スプルーの構成を示す図である。
【図5】金型本体部が型開きした状態を示す断面図であ
る。
【図6】成形材料の射出時に、(a)シート材が破れた
瞬間を説明する説明図、(b)破れたシート材の裂片が
上部拡径部のテーパ面に倣うように変形した状態を説明
する説明図である。
【図7】射出成形後に型開きした状態を説明する一部拡
大断面図である。
【図8】従来の射出成形用金型を示す一部拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1 射出成形用金型 3 基盤部 4 金型本体部 5 キャビティ 6 上型 7 中型 8 下型 10 供給スプルー 13 上部拡径部 (第一拡径部) 16 ゲート 26 シート材 26a 裂片 27 スプルー板 30 第三連通スプルー 32 下部拡径部 (第二拡径部) S2 二次スプルー M 成形材料 R ランナー R1 ランナー上部 R2 ランナー下部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形材料を金型本体部が形成するキャビ
    ティに射出するためのスプルーが、前記キャビティを形
    成する金型本体部に設けられた供給スプルーと、前記金
    型本体部にシート材を介して接するスプルー板に設けら
    れた連通スプルーを有し、前記供給スプルーは、前記ス
    プルー板に臨む端部が前記スプルー板に向かって拡径す
    る第一拡径部を有することを特徴とする射出成形用金型
    のスプルー構造。
  2. 【請求項2】 前記連通スプルーは、前記スプルー板を
    貫通すると共に、前記金型本体部に臨む端部が前記金型
    に向かって拡径する第二拡径部を有することを特徴とす
    る請求項1に記載の射出成形用金型のスプルー構造。
  3. 【請求項3】 前記供給スプルーの前記第一拡径部の最
    大開口径は、前記連通スプルーの前記第二拡径部の最大
    開口径よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の
    射出成形用金型のスプルー構造。
  4. 【請求項4】 成形材料を金型本体部が形成するキャビ
    ティに射出するためのスプルーが、前記キャビティを形
    成する金型本体部に設けられた供給スプルーと、前記金
    型本体部にシート材を介して接するスプルー板に設けら
    れた連通スプルーを有し、前記連通スプルーは、前記ス
    プルー板を貫通すると共に、前記金型本体部に臨む端部
    が前記金型本体部に向かって拡径する拡径部を有するこ
    とを特徴とする射出成形用金型のスプルー構造。
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